JP3544510B2 - 取引先総合力判定システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インターネットのようなグローバルなネットワークを利用して取引先を選定するためのシステムに関し、より具体的には、部品等の調達業務を行うための入札に際し、取引先の様々な能力を考慮して取引先を選定することができる取引先総合力判定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、インターネットを利用して所望の物件(たとえば、部品、商品)を調達するシステムが構築されつつある。これらの調達システムには、一般的にはオークション形式が採用されている。すなわち、物件を調達する企業(買い手)が該物件の仕様をインターネットを介して公開し、該公開された物件の仕様に応答してそれぞれの取引先(売り手)が価格を提示する。複数の取引先によって価格が提示されたときには、その中から最も低い価格を提示した取引先が買い手企業によって選定される。このように、現在のオークション形式の調達システムによると、取引先の選定は価格のみに基づいて行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
カタログ商品のように、取引先の商品の中でも品質が同等で納期等も問題なく満たされる商品については、価格のみに基づいて取引先を選定するのにほとんど不都合を生じない。しかしながら、仕様は決まっているがこれから開発を実施していくような商品については、価格のみならず取引先の企業内容も取引先を選定するのに重要な因子となる。したがって、このような商品については、取引先の開発力、製造力などの様々な能力をも考慮して取引先を選定するのが好ましい。さらに、買い手企業がグローバルに展開していくことを考慮すると、日本国内だけでなく展開先の国々への取引先の体制も考慮しなければならない。
【0004】
したがって、この発明は、価格だけでなく、開発力、製造力、経営力、海外力のような取引先の様々な能力を考慮して取引先を選定するシステムを提供することを目的とする。
【0005】
さらにこの発明の目的は、調達しようとする物件の種類に従って、最適な取引先を選定するシステムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、買い手企業によって提示された案件に応答して、ネットワークを介して取引先が入札価格を提示する入札システムにおける取引先総合力判定システムであって、前記取引先の能力を数値化したデータを格納する取引先データベースと、前記入札価格の受信に応答して、前記取引先データベースから該取引先の数値化データを読み出し、該入札価格および該数値化データに基づいて前記案件に対する取引先を選定する選定手段とを備えるという構成をとる。
【0007】
請求項1の発明によると、入札価格だけでなく、取引先の能力を数値化したデータに基づいて取引先を選定するので、価格、技術、品質、納期、メンテナンスなどの様々な面で最適に対応することができる取引先を選定することができる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の取引先総合力判定システムにおいて、取引先データベースのデータは、それぞれの取引先から取得する企業情報、買い手企業が持っている該それぞれの取引先に関する評価情報、および外部格付け会社から取得する該それぞれの取引先の企業情報に基づいて、複数の評価項目について該それぞれの取引先の能力を数値化したデータである、という構成をとる。
【0009】
請求項2の発明よると、取引先に関する様々な情報に基づいて取引先の能力が数値化されたデータとしてデータベースに格納されるので、客観的かつ自動的に最適な取引先を選定することができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の取引先総合力判定システムにおいて、選定手段は、取引先の能力を示す数値化データに入札対象の物件に従ってウェイト付けを行い、前記取引先の入札価格および該ウェイト付けされた数値化データに基づいて、前記案件に対する取引先を選定する、という構成をとる。
【0011】
請求項3の発明によると、取引先の能力に入札対象の物件に従ってウェイト付けが行われるので、入札対象の物件に最適な取引先を選定することができる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1の取引先総合力判定システムにおいて、選定手段は、予め決められた複数の選定ルーチンの中から入札対象の物件に従って選定ルーチンを選択し、該選択した選定ルーチンを実行することにより案件に対する取引先を選定する、という構成をとる。
【0013】
請求項4の発明によると、入札対象の物件に従って選定ルーチンが選択されるので、入札対象の物件に最適な取引先を選定することができる。
【0014】
請求項5の発明は、請求項3の取引先総合力判定システムにおいて、選定手段は、入札価格と、案件について予め決められた目標価格との差を数値化し、該数値化した価格差を前記ウェイト付けされた数値化データに加算し、該加算された数値化データの高い順に取引先を選定する、という構成をとる。
【0015】
請求項5の発明によると、取引先から提示された価格および取引先の能力の両方を考慮して取引先を選定することができる。
【0016】
請求項6の発明は、請求項3の取引先総合力判定システムにおいて、選定手段は、入札価格と、案件について予め決められた目標価格との差を数値化し、該数値化した価格差を前記ウェイト付けされた数値化データに乗算し、該乗算された数値化データの高い順に取引先を選定する、という構成をとる。
【0017】
請求項6の発明によると、取引先から提示された価格および取引先の能力の両方を考慮して取引先を選定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明による取引先総合力判定システムは、買い手企業が所望の物件を調達する際に、それぞれの取引先に該物件の見積もり案件を提示し、該案件に応答して取引先が入札を実行する入札システムに設けられるのが有利である。しかしながら、この発明による取引先総合力判定システムは、入札システムだけでなく、買い手が適切な売り手を選定するシステムに広く利用されることができる。
【0019】
図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明による取引先総合力判定システム(以下、取引先判定システムという)を備えるネットワークの接続形態の全体図を示す。
【0020】
企業2は、企業内ネットワークであるイントラネット3を備えており、企業内ユーザ4はイントラネット3に接続されている。イントラネット3は、ファイアウォール(FW)5および専用線8を介して、企業2の外部に設けられた外部設置サーバ1に接続されている。ファイアウォール5は、専用線8を流れる電子データをチェックし、企業2のセキュリティを確保するよう動作する。取引先6はインターネット7に接続されており、インターネット7を介して外部設置サーバ1にアクセスすることができる。こうして、企業2および取引先6は、外部設置サーバ1を介して通信することができる。
【0021】
外部設置サーバ1は、公開WEBサーバ11および取引先判定システム12を備える。公開WEBサーバ11はインターネット7に接続されており、一般のインターネットユーザに企業2のホームページを公開している。こうして、一般のインターネットユーザは、企業2のホームページに自由にアクセスすることができる。
【0022】
このように、公開WEBサーバ11および取引先判定システム12を外部設置サーバ1に設けて、企業2内のデータが外部からアクセスされるのを防止するのが好ましい。しかしながら、取引先判定システム12を、企業2内に設けることもできる。
【0023】
企業2のホームページには入札用サイトが設けられており、取引先6は、入札用サイトに入ることにより、企業2から提示された見積もり案件を閲覧し、該見積もり案件に対する入札を実行することができる。一般には、取引先6は、ホームページ内の所定の画面において、それぞれの取引先6に専用に発行されたユーザIDおよびパスワードを入力して送信することにより、入札用サイトに入ることができる。入札用サイトに入ると、取引先6および公開WEBサーバ11の間の通信は、SSLのような暗号化を使用して行われ、こうして通信データのセキュリティが確保される。
【0024】
取引先判定システム12は、インターネット7および公開WEBサーバ11を介して取引先6から送信された入札情報、および後述するような方法で編集される取引先の能力を示す情報に基づいて、入札した取引先6の中から、企業2の見積もり案件に最も適切な取引先を自動的に選定する。
【0025】
図2は、取引先判定システム12の全体的な構成を示す。取引先判定システム12は、情報を蓄積するデータベースとして取引先データベース20および落札案件データベース22を備え、一時保存用データベースとして基礎情報データベース25、評価情報データベース26、見積もり案件データベース27および入札データベース28を備える(以下、「データベース」をDBと略して記述する)。
【0026】
見積もり案件DB27には、企業2によってアップロードされた見積もり案件が一時的に格納される。入札DB28には、取引先6が入札サイトから入力して送信した入札情報が一時的に格納される。落札案件DB22には、自動選定部30により選定された取引先の落札案件が格納される。
【0027】
基礎情報DB25には、それぞれの取引先6から取得する取引先の基礎情報が格納される。取引先6は、企業2によって提供された所定の基礎情報入力サイトにアクセスし、自身の基礎情報を入力して送信することができ、こうして取引先6自身の基礎情報が基礎情報DB25に格納される。基礎情報には、たとえば取引先6の名称、住所などの基本的な企業情報を含めることができ、その他企業規模、国内外拠点数などの情報も含めることができる。基礎情報は、取引先自身によって随時更新することができるようにするのが好ましい。
【0028】
評価情報DB26には、企業2が持っている取引先の評価情報が格納される。企業内ユーザ4は、評価情報をイントラネット3を介して外部設置サーバ1にアップロードし、評価情報DB26に格納することができる。評価情報には、たとえば過去の取引実績から企業2が判断した取引先の開発力、製造力、メンテナンス体制、取引先の商品の品質などの情報を含めることができる。これらの評価情報を項目ごとに数値化して、評価情報DB26に格納するようにしてもよい。
【0029】
取引先DB20には、複数の評価項目について取引先の能力を数値化したデータ(以下、能力点という)が格納される。これらの能力点は、基礎情報DB25、評価情報DB26および外部の格付け会社からの情報29に基づいて作成される。ここで、外部の格付け会社からの情報29には、たとえば取引先6の財務状況、業界における会社の順位などのデータを含めることができる。
【0030】
図3に、取引先DB20のデータ構造の例を示す。この実施例においては、わかりやすく説明するため、取引先の能力を示す評価項目として開発力、製造力、経営力、海外力の4項目を設定する。図3に示されるように、それぞれの項目について能力点が設定されており、これら能力点を、前述したように基礎情報DB25、評価情報DB26および外部の格付け会社からの情報29に基づいて任意の方法で設定することができる。
【0031】
たとえば、基礎情報DB25から海外拠点数を抽出し、評価情報DB26から海外における過去の取引実績を抽出して、海外拠点数が所定数以上あり、海外における取引実績が所定回数以上あるならば、海外力の能力点を「10」に設定したり、または評価情報DB26から過去の製造実績を抽出し、所定期間内に所定個数以上を製造した実績があれば、製造力の能力点を「5」以上に設定したりすることができる。さらに評価情報DB26から、納期を満たさない、または品質が安定しないなどの実績が抽出されれば、所定の能力点を減点するようにしてもよい。
【0032】
それぞれの評価項目の点数を合計した値を、以下能力総合点と呼ぶ。このように、評価項目ごとに取引先の能力を数値化して能力点を付与することにより、それぞれの取引先がどの方面に強いかを客観的に判断することができる。たとえば、図3を参照すると、A社は経営力および海外力に比べて開発力および製造力に強いのに対し、B社は製造力および海外力に強いことがわかる。
【0033】
上記示した評価項目以外に他の評価項目を設定することができる。また、評価項目のそれぞれについて、俊敏性、柔軟性、効率性などの副項目を設定し、副項目単位に能力を数値化するようにしてもよい。さらに、図3には現在の取引先の能力点のみ示されているが、たとえば過去5年分の能力点を年ごとに取引先DB20に蓄積することもできる。
【0034】
基礎情報DB25、評価情報DB26および外部の格付け会社からの情報29に基づいて、取引先ごとおよび評価項目ごとに能力点を付与する作業を、プログラムで自動的に実行することができる。そうすることにより、基礎情報DB25、評価情報DB26および外部格付け会社情報29のいずれかのデータが更新されたとき、取引先DB20の能力点を同時に更新して整合性を維持するのが容易になる。
【0035】
また、能力点を設定する上記作業は、外部設置サーバ1ではなく企業2内で行うようにしてもよい。その場合には、基礎情報DB25に格納された取引先の企業情報を企業2にダウンロードし、該ダウンロードされた基礎情報と、企業2の持っている評価情報および外部各付け会社情報29に基づいて、それぞれの取引先について能力点を設定する。
【0036】
また、取引先判定システム12は、要素別ウェイトテーブル21を備えることができる。要素別ウェイトテーブル21は、企業2が調達する物件の種類ごとに、必要とされる能力のウェイトを格納する。ウェイトは、企業2の判断に基づいて予め値が設定される。
【0037】
図4に、要素別ウェイトテーブル21の例を示す。図4に示されるように、調達物件がタイヤで、該タイヤの用途がスポーツカーの場合、開発力に50%、製造力に30%、経営力および海外力に10%の値が設定されている。これは、スポーツカーに使用するタイヤには、開発力が一番重視され、次に製造力が重視されることを示す。それに対し、トラックに使用するタイヤを調達する取引先には、開発力および経営力に比べ、製造力および海外力が重視される。
【0038】
このように、調達する物件の種類に依存して、取引先6に求められる能力も変わるので、要素別ウェイトテーブル21にウェイトを設定することにより、調達物件に最適な取引先を選定することができる。
【0039】
図2を参照して、取引先判定システム12の動作を説明する。入札に先立って、取引先6は、企業2によって提供された所定の基礎情報入力サイトから、自身の基礎情報を入力し、送信する。送信された基礎情報は基礎情報DB25に格納される。一方、企業2は、取引先6の評価情報を、イントラネット3を介して評価情報DB26にアップロードする。こうして、前述したように基礎情報DB25、評価情報DB26および外部格付け会社からの情報29に基づいて取引先の能力が複数の評価項目について数値化され、該数値化された能力点が取引先DB20に格納される。
【0040】
次に、企業2が物件を調達する場合を説明する。企業2は、イントラネット3を介して、調達を所望する物件についての見積もり案件を見積もり案件DB27にアップロードする。公開WEBサーバ11(図1)は、見積もり案件DB27の内容を入札用サイトに掲載する。こうして、それぞれの取引先6は、入札用サイトに入ることにより見積もり案件を閲覧することができる。企業2は、見積もり案件を見積もり案件DB27にアップロードすると同時に、見積もり案件がサイトに掲載される旨の電子メールを所定の取引先に送信するようにしてもよい。
【0041】
取引先6は、入札用サイトに入って見積もり案件を閲覧し、入札を希望する場合には該入札用サイトにおいて入札情報を入力し、送信する。入札情報には、取引先6によって提示された入札価格が含まれる。送信された入札情報は、入札DB28に格納される。
【0042】
自動選定部30は、入札DB28に格納された入札価格および取引先DB20に格納されたそれぞれの取引先の能力点に基づき取引先を自動的に選定する。このように、取引先の様々な能力を考慮して、買い手企業の要望に沿った取引先を選定することができる。選定するとき、自動選定部30は、要素別ウェイトテーブル21を参照することにより、入札対象物件の種類に応じて能力点にウェイト付けを行い、該ウェイト付けされた能力点を使用して取引先を選定するのが好ましい。
【0043】
その後、自動選定部30は、選定した取引先の落札案件を落札案件DB22に格納し、入札結果を取引先6および企業2の双方に送信する。送信は、たとえば入札結果を電子メール形式に編集してメールサーバに送信することによって行うことができる。
【0044】
ここで、図5を参照して、ウェイト付けされた能力点を求める方法を説明する。前述したように、取引先DB20には、開発力、製造力、経営力および海外力について、A社およびB社の能力点が格納されている。一方、要素別ウェイトテーブル21には、スポーツ用およびトラック用のそれぞれの開発力、製造力、経営力および海外力のウェイトが予め設定されている。
【0045】
A社のスポーツ用のウェイト付けされた能力点は、それぞれの評価項目について、取引先DB20のA社の能力点と要素別ウェイトテーブル21のスポーツ用のウェイトを乗算することにより求めることができる。たとえば、A社の開発力は「10」であり、スポーツ用の開発力のウェイトは「50%」なので、A社のスポーツ用のウェイト付けされた開発力は、「10×0.5」により「5」と求められる。
【0046】
A社のスポーツ用のウェイト付けされた能力総合点は、すべての評価項目のウェイト付けされた能力点を加算することにより「10.5」と求められる。同様に、B社のスポーツ用のウェイト付けされた能力総合点、AおよびB社のトラック用のウェイト付けされた能力総合点を、図5に示されるようにそれぞれ求めることができる。
【0047】
このように、入札対象物件がスポーツ用のものである場合には、A社の能力総合点として「10.5」が使用され、入札対象物件がトラック用のものである場合には、A社の能力総合点として「10.3」が使用される。その結果、たとえば図5に示されるように、取引先DB20においてA社およびB社が同じ能力総合点を持つとしても、ウェイト付けすることにより、スポーツ用の能力総合点ではA社がB社を上回り、トラック用の能力総合点ではB社がA社を上回る。このように、入札対象物件に従ってウェイト付けされた能力総合点を使用すると、入札対象物件に最適な取引先を選定することができる。
【0048】
次に、取引先選定方法を説明する。図6は、自動選定部30により実行される選定方法のフローチャートを示す。ステップ61において、入札DB28に格納された入札情報から、入札価格および入札対象物件を抽出する。ステップ62に進み、取引先DB20に格納されたそれぞれの取引先のそれぞれの評価項目について能力点を抽出する。
【0049】
ステップ63において、要素別ウェイトテーブル21を参照して入札対象物件に対応するウェイトを抽出する。ステップ64に進み、それぞれの評価項目の能力点に、抽出されたウェイトを乗算し、評価項目ごとにウェイト付けされた能力点を算出する。ステップ65に進み、すべての評価項目のウェイト付けされた能力点を加算することにより、ウェイト付けされた能力総合点を算出する。
【0050】
ステップ66において、入札対象物件に従って選定ルーチンを選択する。ステップ67に進み、自動選定部30は、ステップ66で選択された選定ルーチンを実行する。選定ルーチンを実行して取引先を選定した後、自動選定部30は、ステップ68において、選定結果を取引先6および企業2の双方に送信する。
【0051】
図6のステップ67で実行される選定ルーチンについて説明する。取引先の選定ルーチンは入札対象物件に従って以下の5つのパターンに分類され、それぞれのパターンに対応して1つの選定ルーチンが予め設けられる。しかし、他の実施形態では、以下に示すパターンの他に任意の別のパターンを設けることもできる。
【0052】
選定パターン
1)目標価格+x%以下であり、ウェイト付けされた能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0053】
2)目標価格と入札価格との価格差を数値化し、該数値化された価格差に対応する係数をウェイト付けされた能力総合点に乗算して、該乗算された能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0054】
3)目標価格と入札価格との価格差を数値化し、該数値化された価格差をウェイト付けされた能力総合点に加算して、該加算された能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0055】
4)ウェイト付けされた能力総合点が予め決められた点数以上の取引先であって、最も安い入札価格を提示した取引先を選定する。
【0056】
5)入札したすべての取引先が目標価格以下ならば、ウェイト付けされた能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0057】
ここで、目標価格は、見積もり案件に対応して企業2が予め設定した価格を示す。
【0058】
パターン1)は、入札価格よりも能力総合点を重視して選定するものであり、主に企業2に独自の技術の外部調達部品に関する物件(たとえば、企業2が車両メーカである場合、エンジンなど)について適用される。パターン1)において「目標価格+x%」とあるのは、入札価格が目標価格を多少上回っても最適な能力を持つ取引先を選定するのが好ましいからである。
【0059】
パターン2)および3)は、能力総合点および価格の両方を同様に重視する折衷型である。パターン2)は、企業2の独自の技術に関する部品ではないが、企業2の専用品(たとえば、内外装品など)に適用される。パターン2)では、図7の(a)に示されるように、係数を、「係数=−(入札価格−目標価格)/目標価格+1」に従って設定する。たとえば、入札価格が目標価格より3%高ければ係数は0.97に設定され、入札価格が目標価格より4%低ければ係数は1.04に設定される。この係数を、取引先のウェイト付けされた能力総合点に乗算し、乗算された能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0060】
パターン3)は、取引先6の技術を基本とし、企業2の仕様でチューニングを施すもの(たとえば、オーディオ、カーナビ、タイヤなど)に適用される。図7の(b)に示されるように、パターン3)では、目標価格と入札価格との価格差に応じてポイントが設定される。たとえば、入札価格が目標価格より3%高ければポイントは0に設定され、入札価格が目標価格より4%低ければポイントは2に設定される。このポイントを、取引先のウェイト付けされた能力総合点に加算することにより、加算された能力総合点の最も高い取引先を選定する。パターン3)では、図7の(b)に示される価格差およびポイントの対応関係を、テーブルとして予めメモリに記憶しておくのが好ましい。
【0061】
パターン4)および5)は価格を重視して選定するものであり、取引先6の商品そのもの(たとえば、ボルト、ナット、発煙筒、ジャッキなど)に適用される。
【0062】
自動選定部30は、たとえば図8に示される、予め決められた選定テーブルを参照することにより、入札対象物件に対応する選定ルーチンを選択することができる。たとえば、入札対象物件が「物件A」ならば、選定ルーチン1(上記の選定パターン1)に対応する)を選択する。選定テーブルは、入札対象物件ごとに、または入札対象物件の種類ごとに設定することができる。
【0063】
または、他の実施形態として、企業2のユーザが画面上からオンラインで自動選定部30を起動して取引先を選定する場合には、どの選定方法を選択するかをユーザに画面上で選択させるようにすることもできる。この場合、自動選定部30は、図6のステップ66において、ユーザから入力された選定方法に従って選定ルーチンを選択し、実行する。
【0064】
このように、自動選定部30は、それぞれの入札対象物件に最適な選定方法を選択するので、該物件を調達するのに最適な取引先を自動的に選定することができる。
【0065】
図9〜11に、自動選定部30によって実行され、上記パターン1)、3)および4)にそれぞれ対応するフローチャートを示す。図9は、上記のパターン1)に対応するフローチャートである。
【0066】
ステップ71において、物件を調達する取引先の数nを決める。これは、見積もり案件に応じて予め決めておくこともでき、またはオンラインでユーザに値を入力させることにより取得することもできる。ステップ72において、今回の見積もり案件における目標価格の許容範囲を設定する。すなわち、見積もり案件に対して、企業2が入札価格として受け入れることができる価格範囲を設定する。許容範囲は、予め見積もり案件に応じて決めておくこともでき、またはオンラインでユーザに値を入力させることにより取得するようにしてもよい。
【0067】
ステップ73ににおいて、入札価格(図6のステップ61において、すでに抽出されている)が、ステップ72で設定された許容範囲内にあるかどうか判断する。許容範囲内になければ選定ルーチンを抜ける。すなわち、その取引先を選定からはずす。許容範囲内にあればステップ74に進み、図6のステップ65で算出されたウェイト付けされた能力総合点の上位n社を選択する。ここでnは、ステップ71で決定された数である。こうして取引先が選定される。
【0068】
図10は、パターン3)に対応するフローチャートである。ステップ81において、図9と同様に選定する取引先の数nを決める。ステップ82に進み、入札価格と目標価格の価格差を算出する。図7の(b)を参照して前述したように、該価格差に対応するポイントを、たとえば予めメモリに記憶された図7の(b)のテーブルをアクセスすることにより抽出する。こうして、価格差はポイントに換算される。
【0069】
ステップ83ににおいて、ステップ82で算出したポイントを、図6のステップ65で算出されたウェイト付けされた能力総合力に加算する。ステップ84に進み、加算された能力総合点の上位n社を選定する。ここでnは、ステップ81で決定された数である。こうして取引先が選定される。
【0070】
図11は、パターン4)に対応するフローチャートである。ステップ91において、図9および図10と同様に、選定する取引先の数nを決める。ステップ92に進み、ウェイト付けされた能力総合点の許容範囲を設定する。これは、入札対象物件の種類に応じて自動的に決めてもよいし、または予め値を設定しておいてもよい。または、オンラインでユーザに値を入力させることにより取得することもできる。
【0071】
ステップ93に進み、図6のステップ65でウェイト付けされた能力総合点が、ステップ92において設定した許容範囲内にあるかどうか判断する。許容範囲内になければ選定ルーチンを抜け、その取引先を選定からはずす。許容範囲内にあればステップ94に進み、入札価格の上位n社を選定する。すなわち、入札価格が安い順にn社選定する。こうして取引先が選定される。
【0072】
このように、この発明による取引先判定システム12は、入札価格だけでなく、取引先の様々な能力に基づいて最適な取引先を選定する。また、入札対象物件に従って取引先の能力にウェイト付けを行い、さらに入札対象物件に従って選定ルーチンを選択し、最適な取引先を選定する。
【0073】
ここで説明した実施形態は、取引先および買い手企業がインターネットを介して接続されており、取引先は、買い手企業によって所定のサイトに設けられた入力手段を介して入札を実行し、取引先の選定結果はインターネットを介して買い手企業に通知される。しかしながら、インターネットとは異なる他のネットワーク形態を介して取引先判定システムを実現することもできる。また、取引先判定システムを構成するデータベースおよびプログラムの一部を買い手企業内に設けるようにしてもよい。
【0074】
【発明の効果】
この発明によると、買い手企業は、価格だけでなく取引先の様々な能力を考慮して取引先を選定するので、買い手企業の要望に沿った最適な取引先を選定することができる。さらにこの発明によると、入札対象物件の種類に従ってウェイト付けされた取引先の能力に基づいて取引先を選定するので、入札対象物件に最適な取引先を選定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における取引先判定システムのネットワーク接続形態の全体を示すブロック図。
【図2】この発明の一実施例における取引先判定システムの全体を示すブロック図。
【図3】この発明の一実施例における取引先データベースのデータ構造の例を示す図。
【図4】この発明の一実施例における要素別ウェイトテーブルのデータ構造の例を示す図。
【図5】この発明の一実施例におけるウェイト付けされた能力点の求め方を説明するための図。
【図6】この発明の一実施例における自動選定部により実行される取引選定のフローチャート。
【図7】この発明の一実施例における目標価格および入札価格の価格差に対応した(a)係数および(b)ポイントの設定を示す図。
【図8】この発明の一実施例における入札対象物件に対応する選定ルーチンを格納する選定テーブルの例を示す図。
【図9】この発明の一実施例における能力総合点を重視して取引先を選定する選定ルーチンのフローチャート。
【図10】この発明の一実施例における能力総合点および価格の両方を同等に考慮して取引先を選定する他の選定ルーチンのフローチャート。
【図11】この発明の一実施例における価格を重視して取引先を選定する他の選定ルーチンのフローチャート。
【符号の説明】
2 企業
6 取引先
11 公開WEBサーバ
12 取引先総合力判定システム
20 取引先データベース
21 要素別ウェイト付けテーブル
22 落札案件データベース
【発明の属する技術分野】
この発明は、インターネットのようなグローバルなネットワークを利用して取引先を選定するためのシステムに関し、より具体的には、部品等の調達業務を行うための入札に際し、取引先の様々な能力を考慮して取引先を選定することができる取引先総合力判定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、インターネットを利用して所望の物件(たとえば、部品、商品)を調達するシステムが構築されつつある。これらの調達システムには、一般的にはオークション形式が採用されている。すなわち、物件を調達する企業(買い手)が該物件の仕様をインターネットを介して公開し、該公開された物件の仕様に応答してそれぞれの取引先(売り手)が価格を提示する。複数の取引先によって価格が提示されたときには、その中から最も低い価格を提示した取引先が買い手企業によって選定される。このように、現在のオークション形式の調達システムによると、取引先の選定は価格のみに基づいて行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
カタログ商品のように、取引先の商品の中でも品質が同等で納期等も問題なく満たされる商品については、価格のみに基づいて取引先を選定するのにほとんど不都合を生じない。しかしながら、仕様は決まっているがこれから開発を実施していくような商品については、価格のみならず取引先の企業内容も取引先を選定するのに重要な因子となる。したがって、このような商品については、取引先の開発力、製造力などの様々な能力をも考慮して取引先を選定するのが好ましい。さらに、買い手企業がグローバルに展開していくことを考慮すると、日本国内だけでなく展開先の国々への取引先の体制も考慮しなければならない。
【0004】
したがって、この発明は、価格だけでなく、開発力、製造力、経営力、海外力のような取引先の様々な能力を考慮して取引先を選定するシステムを提供することを目的とする。
【0005】
さらにこの発明の目的は、調達しようとする物件の種類に従って、最適な取引先を選定するシステムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、買い手企業によって提示された案件に応答して、ネットワークを介して取引先が入札価格を提示する入札システムにおける取引先総合力判定システムであって、前記取引先の能力を数値化したデータを格納する取引先データベースと、前記入札価格の受信に応答して、前記取引先データベースから該取引先の数値化データを読み出し、該入札価格および該数値化データに基づいて前記案件に対する取引先を選定する選定手段とを備えるという構成をとる。
【0007】
請求項1の発明によると、入札価格だけでなく、取引先の能力を数値化したデータに基づいて取引先を選定するので、価格、技術、品質、納期、メンテナンスなどの様々な面で最適に対応することができる取引先を選定することができる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の取引先総合力判定システムにおいて、取引先データベースのデータは、それぞれの取引先から取得する企業情報、買い手企業が持っている該それぞれの取引先に関する評価情報、および外部格付け会社から取得する該それぞれの取引先の企業情報に基づいて、複数の評価項目について該それぞれの取引先の能力を数値化したデータである、という構成をとる。
【0009】
請求項2の発明よると、取引先に関する様々な情報に基づいて取引先の能力が数値化されたデータとしてデータベースに格納されるので、客観的かつ自動的に最適な取引先を選定することができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の取引先総合力判定システムにおいて、選定手段は、取引先の能力を示す数値化データに入札対象の物件に従ってウェイト付けを行い、前記取引先の入札価格および該ウェイト付けされた数値化データに基づいて、前記案件に対する取引先を選定する、という構成をとる。
【0011】
請求項3の発明によると、取引先の能力に入札対象の物件に従ってウェイト付けが行われるので、入札対象の物件に最適な取引先を選定することができる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1の取引先総合力判定システムにおいて、選定手段は、予め決められた複数の選定ルーチンの中から入札対象の物件に従って選定ルーチンを選択し、該選択した選定ルーチンを実行することにより案件に対する取引先を選定する、という構成をとる。
【0013】
請求項4の発明によると、入札対象の物件に従って選定ルーチンが選択されるので、入札対象の物件に最適な取引先を選定することができる。
【0014】
請求項5の発明は、請求項3の取引先総合力判定システムにおいて、選定手段は、入札価格と、案件について予め決められた目標価格との差を数値化し、該数値化した価格差を前記ウェイト付けされた数値化データに加算し、該加算された数値化データの高い順に取引先を選定する、という構成をとる。
【0015】
請求項5の発明によると、取引先から提示された価格および取引先の能力の両方を考慮して取引先を選定することができる。
【0016】
請求項6の発明は、請求項3の取引先総合力判定システムにおいて、選定手段は、入札価格と、案件について予め決められた目標価格との差を数値化し、該数値化した価格差を前記ウェイト付けされた数値化データに乗算し、該乗算された数値化データの高い順に取引先を選定する、という構成をとる。
【0017】
請求項6の発明によると、取引先から提示された価格および取引先の能力の両方を考慮して取引先を選定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明による取引先総合力判定システムは、買い手企業が所望の物件を調達する際に、それぞれの取引先に該物件の見積もり案件を提示し、該案件に応答して取引先が入札を実行する入札システムに設けられるのが有利である。しかしながら、この発明による取引先総合力判定システムは、入札システムだけでなく、買い手が適切な売り手を選定するシステムに広く利用されることができる。
【0019】
図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明による取引先総合力判定システム(以下、取引先判定システムという)を備えるネットワークの接続形態の全体図を示す。
【0020】
企業2は、企業内ネットワークであるイントラネット3を備えており、企業内ユーザ4はイントラネット3に接続されている。イントラネット3は、ファイアウォール(FW)5および専用線8を介して、企業2の外部に設けられた外部設置サーバ1に接続されている。ファイアウォール5は、専用線8を流れる電子データをチェックし、企業2のセキュリティを確保するよう動作する。取引先6はインターネット7に接続されており、インターネット7を介して外部設置サーバ1にアクセスすることができる。こうして、企業2および取引先6は、外部設置サーバ1を介して通信することができる。
【0021】
外部設置サーバ1は、公開WEBサーバ11および取引先判定システム12を備える。公開WEBサーバ11はインターネット7に接続されており、一般のインターネットユーザに企業2のホームページを公開している。こうして、一般のインターネットユーザは、企業2のホームページに自由にアクセスすることができる。
【0022】
このように、公開WEBサーバ11および取引先判定システム12を外部設置サーバ1に設けて、企業2内のデータが外部からアクセスされるのを防止するのが好ましい。しかしながら、取引先判定システム12を、企業2内に設けることもできる。
【0023】
企業2のホームページには入札用サイトが設けられており、取引先6は、入札用サイトに入ることにより、企業2から提示された見積もり案件を閲覧し、該見積もり案件に対する入札を実行することができる。一般には、取引先6は、ホームページ内の所定の画面において、それぞれの取引先6に専用に発行されたユーザIDおよびパスワードを入力して送信することにより、入札用サイトに入ることができる。入札用サイトに入ると、取引先6および公開WEBサーバ11の間の通信は、SSLのような暗号化を使用して行われ、こうして通信データのセキュリティが確保される。
【0024】
取引先判定システム12は、インターネット7および公開WEBサーバ11を介して取引先6から送信された入札情報、および後述するような方法で編集される取引先の能力を示す情報に基づいて、入札した取引先6の中から、企業2の見積もり案件に最も適切な取引先を自動的に選定する。
【0025】
図2は、取引先判定システム12の全体的な構成を示す。取引先判定システム12は、情報を蓄積するデータベースとして取引先データベース20および落札案件データベース22を備え、一時保存用データベースとして基礎情報データベース25、評価情報データベース26、見積もり案件データベース27および入札データベース28を備える(以下、「データベース」をDBと略して記述する)。
【0026】
見積もり案件DB27には、企業2によってアップロードされた見積もり案件が一時的に格納される。入札DB28には、取引先6が入札サイトから入力して送信した入札情報が一時的に格納される。落札案件DB22には、自動選定部30により選定された取引先の落札案件が格納される。
【0027】
基礎情報DB25には、それぞれの取引先6から取得する取引先の基礎情報が格納される。取引先6は、企業2によって提供された所定の基礎情報入力サイトにアクセスし、自身の基礎情報を入力して送信することができ、こうして取引先6自身の基礎情報が基礎情報DB25に格納される。基礎情報には、たとえば取引先6の名称、住所などの基本的な企業情報を含めることができ、その他企業規模、国内外拠点数などの情報も含めることができる。基礎情報は、取引先自身によって随時更新することができるようにするのが好ましい。
【0028】
評価情報DB26には、企業2が持っている取引先の評価情報が格納される。企業内ユーザ4は、評価情報をイントラネット3を介して外部設置サーバ1にアップロードし、評価情報DB26に格納することができる。評価情報には、たとえば過去の取引実績から企業2が判断した取引先の開発力、製造力、メンテナンス体制、取引先の商品の品質などの情報を含めることができる。これらの評価情報を項目ごとに数値化して、評価情報DB26に格納するようにしてもよい。
【0029】
取引先DB20には、複数の評価項目について取引先の能力を数値化したデータ(以下、能力点という)が格納される。これらの能力点は、基礎情報DB25、評価情報DB26および外部の格付け会社からの情報29に基づいて作成される。ここで、外部の格付け会社からの情報29には、たとえば取引先6の財務状況、業界における会社の順位などのデータを含めることができる。
【0030】
図3に、取引先DB20のデータ構造の例を示す。この実施例においては、わかりやすく説明するため、取引先の能力を示す評価項目として開発力、製造力、経営力、海外力の4項目を設定する。図3に示されるように、それぞれの項目について能力点が設定されており、これら能力点を、前述したように基礎情報DB25、評価情報DB26および外部の格付け会社からの情報29に基づいて任意の方法で設定することができる。
【0031】
たとえば、基礎情報DB25から海外拠点数を抽出し、評価情報DB26から海外における過去の取引実績を抽出して、海外拠点数が所定数以上あり、海外における取引実績が所定回数以上あるならば、海外力の能力点を「10」に設定したり、または評価情報DB26から過去の製造実績を抽出し、所定期間内に所定個数以上を製造した実績があれば、製造力の能力点を「5」以上に設定したりすることができる。さらに評価情報DB26から、納期を満たさない、または品質が安定しないなどの実績が抽出されれば、所定の能力点を減点するようにしてもよい。
【0032】
それぞれの評価項目の点数を合計した値を、以下能力総合点と呼ぶ。このように、評価項目ごとに取引先の能力を数値化して能力点を付与することにより、それぞれの取引先がどの方面に強いかを客観的に判断することができる。たとえば、図3を参照すると、A社は経営力および海外力に比べて開発力および製造力に強いのに対し、B社は製造力および海外力に強いことがわかる。
【0033】
上記示した評価項目以外に他の評価項目を設定することができる。また、評価項目のそれぞれについて、俊敏性、柔軟性、効率性などの副項目を設定し、副項目単位に能力を数値化するようにしてもよい。さらに、図3には現在の取引先の能力点のみ示されているが、たとえば過去5年分の能力点を年ごとに取引先DB20に蓄積することもできる。
【0034】
基礎情報DB25、評価情報DB26および外部の格付け会社からの情報29に基づいて、取引先ごとおよび評価項目ごとに能力点を付与する作業を、プログラムで自動的に実行することができる。そうすることにより、基礎情報DB25、評価情報DB26および外部格付け会社情報29のいずれかのデータが更新されたとき、取引先DB20の能力点を同時に更新して整合性を維持するのが容易になる。
【0035】
また、能力点を設定する上記作業は、外部設置サーバ1ではなく企業2内で行うようにしてもよい。その場合には、基礎情報DB25に格納された取引先の企業情報を企業2にダウンロードし、該ダウンロードされた基礎情報と、企業2の持っている評価情報および外部各付け会社情報29に基づいて、それぞれの取引先について能力点を設定する。
【0036】
また、取引先判定システム12は、要素別ウェイトテーブル21を備えることができる。要素別ウェイトテーブル21は、企業2が調達する物件の種類ごとに、必要とされる能力のウェイトを格納する。ウェイトは、企業2の判断に基づいて予め値が設定される。
【0037】
図4に、要素別ウェイトテーブル21の例を示す。図4に示されるように、調達物件がタイヤで、該タイヤの用途がスポーツカーの場合、開発力に50%、製造力に30%、経営力および海外力に10%の値が設定されている。これは、スポーツカーに使用するタイヤには、開発力が一番重視され、次に製造力が重視されることを示す。それに対し、トラックに使用するタイヤを調達する取引先には、開発力および経営力に比べ、製造力および海外力が重視される。
【0038】
このように、調達する物件の種類に依存して、取引先6に求められる能力も変わるので、要素別ウェイトテーブル21にウェイトを設定することにより、調達物件に最適な取引先を選定することができる。
【0039】
図2を参照して、取引先判定システム12の動作を説明する。入札に先立って、取引先6は、企業2によって提供された所定の基礎情報入力サイトから、自身の基礎情報を入力し、送信する。送信された基礎情報は基礎情報DB25に格納される。一方、企業2は、取引先6の評価情報を、イントラネット3を介して評価情報DB26にアップロードする。こうして、前述したように基礎情報DB25、評価情報DB26および外部格付け会社からの情報29に基づいて取引先の能力が複数の評価項目について数値化され、該数値化された能力点が取引先DB20に格納される。
【0040】
次に、企業2が物件を調達する場合を説明する。企業2は、イントラネット3を介して、調達を所望する物件についての見積もり案件を見積もり案件DB27にアップロードする。公開WEBサーバ11(図1)は、見積もり案件DB27の内容を入札用サイトに掲載する。こうして、それぞれの取引先6は、入札用サイトに入ることにより見積もり案件を閲覧することができる。企業2は、見積もり案件を見積もり案件DB27にアップロードすると同時に、見積もり案件がサイトに掲載される旨の電子メールを所定の取引先に送信するようにしてもよい。
【0041】
取引先6は、入札用サイトに入って見積もり案件を閲覧し、入札を希望する場合には該入札用サイトにおいて入札情報を入力し、送信する。入札情報には、取引先6によって提示された入札価格が含まれる。送信された入札情報は、入札DB28に格納される。
【0042】
自動選定部30は、入札DB28に格納された入札価格および取引先DB20に格納されたそれぞれの取引先の能力点に基づき取引先を自動的に選定する。このように、取引先の様々な能力を考慮して、買い手企業の要望に沿った取引先を選定することができる。選定するとき、自動選定部30は、要素別ウェイトテーブル21を参照することにより、入札対象物件の種類に応じて能力点にウェイト付けを行い、該ウェイト付けされた能力点を使用して取引先を選定するのが好ましい。
【0043】
その後、自動選定部30は、選定した取引先の落札案件を落札案件DB22に格納し、入札結果を取引先6および企業2の双方に送信する。送信は、たとえば入札結果を電子メール形式に編集してメールサーバに送信することによって行うことができる。
【0044】
ここで、図5を参照して、ウェイト付けされた能力点を求める方法を説明する。前述したように、取引先DB20には、開発力、製造力、経営力および海外力について、A社およびB社の能力点が格納されている。一方、要素別ウェイトテーブル21には、スポーツ用およびトラック用のそれぞれの開発力、製造力、経営力および海外力のウェイトが予め設定されている。
【0045】
A社のスポーツ用のウェイト付けされた能力点は、それぞれの評価項目について、取引先DB20のA社の能力点と要素別ウェイトテーブル21のスポーツ用のウェイトを乗算することにより求めることができる。たとえば、A社の開発力は「10」であり、スポーツ用の開発力のウェイトは「50%」なので、A社のスポーツ用のウェイト付けされた開発力は、「10×0.5」により「5」と求められる。
【0046】
A社のスポーツ用のウェイト付けされた能力総合点は、すべての評価項目のウェイト付けされた能力点を加算することにより「10.5」と求められる。同様に、B社のスポーツ用のウェイト付けされた能力総合点、AおよびB社のトラック用のウェイト付けされた能力総合点を、図5に示されるようにそれぞれ求めることができる。
【0047】
このように、入札対象物件がスポーツ用のものである場合には、A社の能力総合点として「10.5」が使用され、入札対象物件がトラック用のものである場合には、A社の能力総合点として「10.3」が使用される。その結果、たとえば図5に示されるように、取引先DB20においてA社およびB社が同じ能力総合点を持つとしても、ウェイト付けすることにより、スポーツ用の能力総合点ではA社がB社を上回り、トラック用の能力総合点ではB社がA社を上回る。このように、入札対象物件に従ってウェイト付けされた能力総合点を使用すると、入札対象物件に最適な取引先を選定することができる。
【0048】
次に、取引先選定方法を説明する。図6は、自動選定部30により実行される選定方法のフローチャートを示す。ステップ61において、入札DB28に格納された入札情報から、入札価格および入札対象物件を抽出する。ステップ62に進み、取引先DB20に格納されたそれぞれの取引先のそれぞれの評価項目について能力点を抽出する。
【0049】
ステップ63において、要素別ウェイトテーブル21を参照して入札対象物件に対応するウェイトを抽出する。ステップ64に進み、それぞれの評価項目の能力点に、抽出されたウェイトを乗算し、評価項目ごとにウェイト付けされた能力点を算出する。ステップ65に進み、すべての評価項目のウェイト付けされた能力点を加算することにより、ウェイト付けされた能力総合点を算出する。
【0050】
ステップ66において、入札対象物件に従って選定ルーチンを選択する。ステップ67に進み、自動選定部30は、ステップ66で選択された選定ルーチンを実行する。選定ルーチンを実行して取引先を選定した後、自動選定部30は、ステップ68において、選定結果を取引先6および企業2の双方に送信する。
【0051】
図6のステップ67で実行される選定ルーチンについて説明する。取引先の選定ルーチンは入札対象物件に従って以下の5つのパターンに分類され、それぞれのパターンに対応して1つの選定ルーチンが予め設けられる。しかし、他の実施形態では、以下に示すパターンの他に任意の別のパターンを設けることもできる。
【0052】
選定パターン
1)目標価格+x%以下であり、ウェイト付けされた能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0053】
2)目標価格と入札価格との価格差を数値化し、該数値化された価格差に対応する係数をウェイト付けされた能力総合点に乗算して、該乗算された能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0054】
3)目標価格と入札価格との価格差を数値化し、該数値化された価格差をウェイト付けされた能力総合点に加算して、該加算された能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0055】
4)ウェイト付けされた能力総合点が予め決められた点数以上の取引先であって、最も安い入札価格を提示した取引先を選定する。
【0056】
5)入札したすべての取引先が目標価格以下ならば、ウェイト付けされた能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0057】
ここで、目標価格は、見積もり案件に対応して企業2が予め設定した価格を示す。
【0058】
パターン1)は、入札価格よりも能力総合点を重視して選定するものであり、主に企業2に独自の技術の外部調達部品に関する物件(たとえば、企業2が車両メーカである場合、エンジンなど)について適用される。パターン1)において「目標価格+x%」とあるのは、入札価格が目標価格を多少上回っても最適な能力を持つ取引先を選定するのが好ましいからである。
【0059】
パターン2)および3)は、能力総合点および価格の両方を同様に重視する折衷型である。パターン2)は、企業2の独自の技術に関する部品ではないが、企業2の専用品(たとえば、内外装品など)に適用される。パターン2)では、図7の(a)に示されるように、係数を、「係数=−(入札価格−目標価格)/目標価格+1」に従って設定する。たとえば、入札価格が目標価格より3%高ければ係数は0.97に設定され、入札価格が目標価格より4%低ければ係数は1.04に設定される。この係数を、取引先のウェイト付けされた能力総合点に乗算し、乗算された能力総合点の最も高い取引先を選定する。
【0060】
パターン3)は、取引先6の技術を基本とし、企業2の仕様でチューニングを施すもの(たとえば、オーディオ、カーナビ、タイヤなど)に適用される。図7の(b)に示されるように、パターン3)では、目標価格と入札価格との価格差に応じてポイントが設定される。たとえば、入札価格が目標価格より3%高ければポイントは0に設定され、入札価格が目標価格より4%低ければポイントは2に設定される。このポイントを、取引先のウェイト付けされた能力総合点に加算することにより、加算された能力総合点の最も高い取引先を選定する。パターン3)では、図7の(b)に示される価格差およびポイントの対応関係を、テーブルとして予めメモリに記憶しておくのが好ましい。
【0061】
パターン4)および5)は価格を重視して選定するものであり、取引先6の商品そのもの(たとえば、ボルト、ナット、発煙筒、ジャッキなど)に適用される。
【0062】
自動選定部30は、たとえば図8に示される、予め決められた選定テーブルを参照することにより、入札対象物件に対応する選定ルーチンを選択することができる。たとえば、入札対象物件が「物件A」ならば、選定ルーチン1(上記の選定パターン1)に対応する)を選択する。選定テーブルは、入札対象物件ごとに、または入札対象物件の種類ごとに設定することができる。
【0063】
または、他の実施形態として、企業2のユーザが画面上からオンラインで自動選定部30を起動して取引先を選定する場合には、どの選定方法を選択するかをユーザに画面上で選択させるようにすることもできる。この場合、自動選定部30は、図6のステップ66において、ユーザから入力された選定方法に従って選定ルーチンを選択し、実行する。
【0064】
このように、自動選定部30は、それぞれの入札対象物件に最適な選定方法を選択するので、該物件を調達するのに最適な取引先を自動的に選定することができる。
【0065】
図9〜11に、自動選定部30によって実行され、上記パターン1)、3)および4)にそれぞれ対応するフローチャートを示す。図9は、上記のパターン1)に対応するフローチャートである。
【0066】
ステップ71において、物件を調達する取引先の数nを決める。これは、見積もり案件に応じて予め決めておくこともでき、またはオンラインでユーザに値を入力させることにより取得することもできる。ステップ72において、今回の見積もり案件における目標価格の許容範囲を設定する。すなわち、見積もり案件に対して、企業2が入札価格として受け入れることができる価格範囲を設定する。許容範囲は、予め見積もり案件に応じて決めておくこともでき、またはオンラインでユーザに値を入力させることにより取得するようにしてもよい。
【0067】
ステップ73ににおいて、入札価格(図6のステップ61において、すでに抽出されている)が、ステップ72で設定された許容範囲内にあるかどうか判断する。許容範囲内になければ選定ルーチンを抜ける。すなわち、その取引先を選定からはずす。許容範囲内にあればステップ74に進み、図6のステップ65で算出されたウェイト付けされた能力総合点の上位n社を選択する。ここでnは、ステップ71で決定された数である。こうして取引先が選定される。
【0068】
図10は、パターン3)に対応するフローチャートである。ステップ81において、図9と同様に選定する取引先の数nを決める。ステップ82に進み、入札価格と目標価格の価格差を算出する。図7の(b)を参照して前述したように、該価格差に対応するポイントを、たとえば予めメモリに記憶された図7の(b)のテーブルをアクセスすることにより抽出する。こうして、価格差はポイントに換算される。
【0069】
ステップ83ににおいて、ステップ82で算出したポイントを、図6のステップ65で算出されたウェイト付けされた能力総合力に加算する。ステップ84に進み、加算された能力総合点の上位n社を選定する。ここでnは、ステップ81で決定された数である。こうして取引先が選定される。
【0070】
図11は、パターン4)に対応するフローチャートである。ステップ91において、図9および図10と同様に、選定する取引先の数nを決める。ステップ92に進み、ウェイト付けされた能力総合点の許容範囲を設定する。これは、入札対象物件の種類に応じて自動的に決めてもよいし、または予め値を設定しておいてもよい。または、オンラインでユーザに値を入力させることにより取得することもできる。
【0071】
ステップ93に進み、図6のステップ65でウェイト付けされた能力総合点が、ステップ92において設定した許容範囲内にあるかどうか判断する。許容範囲内になければ選定ルーチンを抜け、その取引先を選定からはずす。許容範囲内にあればステップ94に進み、入札価格の上位n社を選定する。すなわち、入札価格が安い順にn社選定する。こうして取引先が選定される。
【0072】
このように、この発明による取引先判定システム12は、入札価格だけでなく、取引先の様々な能力に基づいて最適な取引先を選定する。また、入札対象物件に従って取引先の能力にウェイト付けを行い、さらに入札対象物件に従って選定ルーチンを選択し、最適な取引先を選定する。
【0073】
ここで説明した実施形態は、取引先および買い手企業がインターネットを介して接続されており、取引先は、買い手企業によって所定のサイトに設けられた入力手段を介して入札を実行し、取引先の選定結果はインターネットを介して買い手企業に通知される。しかしながら、インターネットとは異なる他のネットワーク形態を介して取引先判定システムを実現することもできる。また、取引先判定システムを構成するデータベースおよびプログラムの一部を買い手企業内に設けるようにしてもよい。
【0074】
【発明の効果】
この発明によると、買い手企業は、価格だけでなく取引先の様々な能力を考慮して取引先を選定するので、買い手企業の要望に沿った最適な取引先を選定することができる。さらにこの発明によると、入札対象物件の種類に従ってウェイト付けされた取引先の能力に基づいて取引先を選定するので、入札対象物件に最適な取引先を選定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における取引先判定システムのネットワーク接続形態の全体を示すブロック図。
【図2】この発明の一実施例における取引先判定システムの全体を示すブロック図。
【図3】この発明の一実施例における取引先データベースのデータ構造の例を示す図。
【図4】この発明の一実施例における要素別ウェイトテーブルのデータ構造の例を示す図。
【図5】この発明の一実施例におけるウェイト付けされた能力点の求め方を説明するための図。
【図6】この発明の一実施例における自動選定部により実行される取引選定のフローチャート。
【図7】この発明の一実施例における目標価格および入札価格の価格差に対応した(a)係数および(b)ポイントの設定を示す図。
【図8】この発明の一実施例における入札対象物件に対応する選定ルーチンを格納する選定テーブルの例を示す図。
【図9】この発明の一実施例における能力総合点を重視して取引先を選定する選定ルーチンのフローチャート。
【図10】この発明の一実施例における能力総合点および価格の両方を同等に考慮して取引先を選定する他の選定ルーチンのフローチャート。
【図11】この発明の一実施例における価格を重視して取引先を選定する他の選定ルーチンのフローチャート。
【符号の説明】
2 企業
6 取引先
11 公開WEBサーバ
12 取引先総合力判定システム
20 取引先データベース
21 要素別ウェイト付けテーブル
22 落札案件データベース
Claims (6)
- 買い手企業に設けられ、調達すべき物件を購入する取引先を選定するための取引先選定システムであって、
それぞれの取引先について複数の評価項目を備えており、該複数の評価項目のそれぞれについて、該取引先の能力を数値化した能力点を格納する取引先データベースと、
それぞれの物件について前記複数の評価項目を備えており、該複数の評価項目のそれぞれについて、該物件を前記買い手企業に提供するのに必要な取引先の能力のウェイトを格納する要素別ウェイトテーブルと、
前記調達すべき物件を、ネットワークを介して提示する手段と、
前記調達すべき物件の提示に応答して入札価格を提示した取引先を、前記ネットワークを介して識別する手段と、
前記識別された取引先のそれぞれについて、前記取引先データベースから、前記複数の評価項目に格納された能力点を抽出する手段と、
前記調達すべき物件について、前記要素別ウェイトテーブルから、前記複数の評価項目に格納されたウェイトを抽出する手段と、
前記取引先データベースからの能力点と、前記要素別ウェイトテーブルからのウェイトを、前記複数の評価項目のそれぞれについて乗算し、ウェイト付けされた能力点を算出する手段と、
前記識別された取引先のそれぞれについて、前記ウェイト付けされた能力点を前記複数の項目について合計し、能力総合点を算出する手段と、
前記入札価格と前記能力総合点とに基づいて、前記識別された取引先の中から、前記物件を調達すべき取引先を選定する手段と、
を備える、取引先選定システム。 - 前記取引先データベースにおけるそれぞれの取引先に対する能力点は、該取引先から取得する企業情報、前記買い手企業が持っている該取引先に関する評価情報、および外部格付け会社から取得する該取引先の企業情報に基づいて、該取引先の能力を数値化したデータである、請求項1に記載の取引先選定システム。
- 前記取引先を選定する手段は、予め決められた複数の選定ルーチンの中から前記調達すべき物件に従って選定ルーチンを選択し、該選択した選定ルーチンを実行することにより該物件を調達する取引先を選定する、請求項1に記載の取引先選定システム。
- 前記取引先を選定する手段は、さらに、
前記識別された取引先のそれぞれについて、前記入札価格と、前記調達すべき物件について予め決められた目標価格との差を数値化する手段と、
前記数値化した価格差を、前記能力総合点に加算する手段と、
前記加算された能力総合点の高い順に取引先を選定する手段と、
を備える、請求項1に記載の取引先選定システム。 - 前記取引先を選定する手段は、さらに、
前記識別された取引先のそれぞれについて、前記入札価格と、前記調達すべき物件について予め決められた目標価格との差を数値化する手段と、
前記数値化した価格差を、前記能力総合点に乗算する手段と、
前記乗算された能力総合点の高い順に取引先を選定する手段と、
を備える、請求項1に記載の取引先選定システム。 - 前記取引先を選定する手段は、さらに、
前記入札価格が予め決められた許容範囲内である取引先を抽出する手段と、
前記抽出された取引先のうち、前記能力総合点が高い順に取引先を選定する手段と、
を備える、請求項1に記載の取引先選定システム。
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