JP3543578B2 - エラー訂正回路及び電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内符号と外符号を組み合わせた積符号によりエラー訂正を行うエラー訂正回路及びこれを用いた電子機器に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
マルチメディア時代の到来に伴い、高品質の画像データ、音データ等を記憶可能な大容量の光ディスクに対する要望が高まっている。このような背景の下で、近年、CD(Compact Disc)に変わる光ディスクとしてDVD(Digital Video Disc、Digital Versatile Disc)と呼ばれるものが脚光を浴びつつある。
【0003】
このDVDの規格においては、RSPC(Reed-Solomon Product Code、リードソロモン積符号)と呼ばれるエラー訂正手法が採用されている。そしてDVDにおけるECC(Error Correction Code)のブロックは32kバイトを1単位とする大きなブロックとなっている。従って、ECCブロックを用いてRSPCのエラー訂正を行うことで、低い冗長度で高い訂正能力を確保できるようになる。例えば消失訂正を行えば、外符号POにより16個までのエラー訂正(16重消失訂正)が可能であり、これによりECCブロックの16行に相当するデータがすべてエラーとなっていても回復できるようになる。
【0004】
しかしながら、このようなエラー訂正を実現する回路に対しては、訂正能力の向上のみならず、エラー訂正処理の高速化を図ることが要求されている。即ちエラー訂正における無駄な処理を省き、高い訂正能力を確保しながら如何にして高速にエラー訂正できるかが大きな技術的課題となっている。
【0005】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、高い訂正能力を確保しながら高速なエラー訂正が可能なエラー訂正回路及びこれを用いた電子機器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係るエラー訂正回路は、N行M列からなるブロックの各行に付加されている内符号PIと前記ブロックの各列に付加されている外符号POとを組み合わせた積符号により前記ブロックのエラー訂正を行うエラー訂正回路であって、前記内符号PIにより前記ブロックの各行をPI復号するPI復号器と、前記外符号POにより前記ブロックの各列をPO復号するPO復号器と、前記ブロックのすべての行のPI復号においてエラーが残らず且つ前記ブロックに行脱落がないと判断した場合に、前記PO復号器によるPO復号を省略させる制御手段とを含むことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、内符号PIと外符号POを組み合わせた積符号によりエラー訂正が行われる。そしてPI復号においてエラーが残らず且つブロックに行脱落がない場合に、PO復号が省略される。このようにPO復号を省略することで無駄な処理を省くことができエラー訂正処理の高速化を図れる。一方、PI復号においてエラーが残らない場合においても、ブロックに行脱落がある場合にはPO復号を省略しないことで、高いエラー訂正能力を確保することが可能となる。
【0008】
また本発明は、前記制御手段が、前記ブロックの少なくとも1列のPO復号においてエラーがない場合に、前記行脱落がないと判断することを特徴とする。このようにすることで、非常に簡易な処理で行脱落があるか否かを判断できるようになる。
【0009】
また本発明は、前記PI復号器が、エラー訂正が不能であった場合に有効となり、エラーがない又はエラーがあったが正しく訂正された場合に非有効となるPIポインタを、前記ブロックの各行毎に作成し、前記制御手段が、前記ブロックのすべての行について前記PIポインタが非有効である場合に、前記ブロックの少なくとも1列について前記PO復号器にPO復号させ、前記少なくとも1列のPO復号においてエラーがない場合に、前記PO復号器に他の列についてのPO復号を省略させることを特徴とする。このようにすることで、PIポインタの有効利用を図ることが可能となる。
【0010】
また本発明は、前記制御手段が、行脱落情報に基づいて、前記行脱落があるか否かを判断することを特徴とする。このような行脱落情報としては、エラー訂正回路の前段に配置される復調回路等からの情報を用いることが望ましい。このような行脱落情報を用いることで、行脱落がある場合の処理を簡易化できる。
【0011】
また本発明は、N行M列からなるブロックの各列に付加されている内符号PIと前記ブロックの各行に付加されている外符号POとを組み合わせた積符号により前記ブロックのエラー訂正を行うエラー訂正回路であって、前記内符号PIにより前記ブロックの各列をPI復号するPI復号器と、前記外符号POにより前記ブロックの各行をPO復号するPO復号器と、前記ブロックのすべての列のPI復号においてエラーが残らず且つ前記ブロックに列脱落がないと判断した場合に、前記PO復号器によるPO復号を省略させる制御手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、ブロックの各列にPIが付加され、各行にPOが付加されている場合にも、高い訂正能力を確保しながらエラー訂正処理を高速化すること可能となる。
【0013】
また本発明に係る電子機器は、上記のいずれかのエラー訂正回路と、前記エラー訂正回路の訂正対象となるデータを記憶する情報記録媒体にアクセスするためのアクセス手段と、前記エラー訂正回路により訂正されたデータに基づき画像又は音を出力するための手段とを含むことを特徴とする。本発明によれば、情報記録媒体から読み出されたデータに対するエラー訂正処理を高速化できる。これにより電子機器内部で行われる処理の高速化等を図れ、電子機器の快適な操作環境等をユーザーに提供できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
(実施形態1)
1.システム構成
図1に本実施形態のエラー訂正回路110を含む信号処理回路100の機能ブロック図の一例を示す。
【0016】
ここで復調回路102は、DVDから読み出したデータの復調処理を行うものである。
【0017】
エラー訂正回路110は、後述する手法によりPI復号及びPO復号を行うものであり、PI復号器112、PO復号器114、及びこれらを制御する制御部116を含む。
【0018】
デスクランブル回路120は、符号時にスクランブルされたデータをデスクランブルするものである。符号時にスクランブルすることで、0が連続して続くデータや1が連続して続くデータがDVDに記録されることを防止できる。
【0019】
DVDEDC回路130は、エラー訂正回路110によるエラー訂正後のデータのエラー検出を行うものである。このエラー検出を行うことによりエラー訂正回路110により誤訂正が行われても場合にも、これに対処できるようになる。
【0020】
RAM140は、データRAM142とポインタRAM144を含む。そしてエラー訂正回路110のエラー訂正の結果得られたエラーポインタはポインタRAM144に記憶される。
【0021】
図2に、図1の復調回路102の機能ブロック図の一例を示す。
【0022】
復調回路102は、データスライサ103、PLL104、同期検出・保護回路105、デモジュレータ106、DVDデコーダ107を含む。ここでデータスライサ103は、DVDなどの情報記録媒体から読み出されたアナログのデータを、0、1の2値のデータに変換するためのものである。またPLL104は、DVDから読み出されたデータから同期クロックを抽出するためのものである。また同期検出・保護回路105は、同期信号を検出すると共に同期を保護するためのものである。またデモジュレータ106は8/16復調を行うためのものである。またDVDデコーダ107は、読み出されたデータを所定のフォーマットに変換する処理等を行うためのものである。
2.ECCブロック、レコーディングセクタ及び物理セクタ
図3(A)に、DVDで規格化されているECCブロックの構造を示す。このECCブロックにより、図3(B)に示すような内符号PI、外符号POを用いた積符号(リードソロモン積符号)のエラー訂正が可能となる。そして図3(A)に示すように、内符号PIは、符号長182バイト、情報シンボル数172バイト、検査シンボル数10バイトの符号となっている。また外符号POは、符号長208バイト、情報シンボル数192バイト、検査シンボル数16バイトの符号となっている。従って、PIを用いることで5重エラー訂正(5個のエラー位置と5個のエラー値)までが可能となる。またPOを用いることで8重エラー訂正(8個のエラー位置と8個のエラー値)あるいは16重消失訂正(16個のエラー値)までが可能となる。16重消失訂正を行えば、最大16行に相当する2912バイトのデータがすべて失われても回復可能となり、バーストエラーに対して高い訂正能力を確保することが可能となる。
【0023】
図3(A)のECCブロックは、符号時に図4(A)に示すようにインターリブされてDVDに記録される。即ちECCブロックの12行分のデータ(図4(A)のE1参照)を含む各レコーディングセクタ(E2参照)の最終行(E3参照)に対して、外符号POを1行ずつ割り振る。そして1レコーディングセクタ当たり13行としてDVDにデータを記録する。このように符号時にインターリーブすることで、ディスク上の傷などの欠陥に対して対処できるようになる。
【0024】
なお図4(A)において、IDは、各レコーディングセクタを識別するためのデータである。またIECはIDのエラー検出用パリティであり、RSVは将来のためのリザーブバイトである。またEDCは、レコーディングセクタ全体のエラー検出用パリティである。
【0025】
図4(B)に、DVDに記録される物理セクタの構成を示す。1つの物理セクタ(182バイト×13)のデータは91バイト毎に区切られ、先頭にシンクコードSY0〜SY7が付加される。そして1つの物理セクタは26個のシンクフレームにより構成される。これらのシンクコードSY0〜SY7は、シンクフレームの先頭を検出するために設けられている。
【0026】
復号時においては、図4(B)の構成でDVDに記録されているデータが図2の復調回路102により読み出される。そして同期検出・保護回路105が、図4(B)のシンクコードSY0〜SY7を用いてシンクフレームの先頭を検出する。またDVDデコーダ107が、読み出されたデータを図4(A)に示すようなフォーマットに変換する。そしてこのフォーマット変換後のデータが図1のエラー訂正回路110に入力される。そして入力されたデータは、制御部116の制御の下で、PI復号器112、PO復号器114によりPI復号、PO復号される。
3.符号化
本実施形態による復号化について説明する前に、DVDにおけるRSPC(リードソロモン積符号)の符号化についてまず説明する。
【0027】
符号時には、まず対象となるデータに外符号POを付加する。即ち、
GP0(X)|FO(X) (5)
が成り立つようなPO(B192,m,B193,m,・・・B207,m)を求め付加する。即ちGPO(X)がFO(X)で割り切れるようなPOを付加する。ここで、
FO(X)=B0,mX207+B1,mX206+・・・+B206,mX+B207,m (6)
GPO(X)=(X+1)(X+α)・・・(X+α15) (7)
である。例えば図3(A)の1列目(m=0)では、F0(X)=B0,0X207+B1,0X206+・・・+B206,0X+B207,0 が、GPO(X)で割り切れるようなPO(B192,0,B193,0,・・・B207,0)が付加される。
【0028】
次に内符号PIを付加する。即ち、
GPI(X)|FI(X) (8)
FI(X)=Bn,0X181+Bn,1X180+・・・+Bn,180X+Bn,181 (9)
GPI(X)=(X+1)(X+α)・・・(X+α9) (10)
となるようなPI(Bn,172,Bn,172,・・・Bn,181)を求め付加する。例えば図3(A)の1行目(n=0)では、F0(X)=B0,0X181+B0,1X180+・・・+B0,180X+B0,181 が、GPI(X)で割り切れるようなPI(B0,172,B0,172,・・・B0,181)が付加される。
4.PI復号
次に図1のPI復号器112が行うPI復号について簡単に説明する。
【0029】
本実施形態ではPI復号器112において2重エラー訂正を行っている。図5にPI復号器112の動作を説明するためのフローチャートを示す。図5に示すように本実施形態では以下に示す判断基準にしたがってPIによるエラー訂正を行っている。
【0030】
(A1)シンドロームS0〜S9がすべて0の場合にはエラー無しと判断し、PIポインタを0に設定する(ステップSP1〜SP3)。
【0031】
なおこのPIポインタは図1のポインタRAM144に記憶される。
【0032】
(A2)S0〜S9がすべて0ではなく且つA=B=C=0の場合にはエラーが1個と判断し、1エラー訂正を行うと共にPIポインタを0に設定する(SP4〜SP7)。
【0033】
なお本実施形態では、A=S0S2+S1S1、B=S0S3+S1S2、C=S1S3+S2S2と定義している。
【0034】
(A3)A、B、Cがすべて0でない場合にはエラーが2個と判断し、2エラー訂正を行うとともにPIポインタを0に設定する(SP8〜SP11)。
【0035】
(A4)上記(A1)、(A2)、(A3)のどれにも当てはまらない場合には、エラーが3個以上と判断し、PIポインタを1に設定する(SP12〜SP14)。
5.PO復号
次に図1のPO復号器114が行うPO復号について説明する。
【0036】
本実施形態ではPO復号器114において、まず2重エラー訂正を試み、この2重エラー訂正によりエラーが3個以上と判定された場合に、16重消失訂正を行う。図6、図7にPO復号器114の動作を説明するためのフローチャートを示す。図6、図7に示すように本実施形態では以下に示す判断基準にしたがってPOによるエラー訂正を行っている。
【0037】
(B1)シンドロームS0〜S15がすべて0の場合にはエラー無しと判断し、POポインタを0に設定する(TP1〜TP3)。
【0038】
(B2)S0〜S15がすべて0ではなく且つA=B=C=0の場合にはエラーが1個と判断し、1エラー訂正を行うと共にPOポインタを0に設定する(TP4〜TP7)。
【0039】
(B3)A、B、Cがすべて0でない場合にはエラーが2個と判断し、2エラー訂正を行うとともにPOポインタを0に設定する(TP8〜TP11)。
【0040】
(B4)上記(B1)、(B2)、(B3)のどれにも当てはまらない場合には、エラーが3個以上の可能性があると判断する(TP12、TP13)。そして図7のフローチャートに示すように、図1のポインタRAM144に格納されているPIポインタをチェックする(TP14)。
【0041】
図8に示すように、PIポインタを参照することで、PI復号により訂正しきれなかったエラーの個数やエラーの位置を知ることができる。そしてPIポインタに基づいてエラーが17個以上であると判断された場合には、POポインタを1に設定する(TP15、TP16)。このようにPOポインタが1に設定された場合には、DVDからデータを再度読み出す等の処理が行われることになる。
【0042】
一方、16個以下であると判断された場合には、PIポインタにより特定されるエラー位置に基づいて16重消失訂正を行い、POポインタを0に設定する(TP17、TP18)。
【0043】
なお16重消失訂正における16個のエラー値を求めるための16元連立方程式を以下に示す。
S0= ε1+ ε2+・・・+ ε16
S1= αi1ε1+ αi2ε2+・・・+ αi16ε16
S2= α2i1ε1+ α2i2ε2+・・・+ α2i16ε16 (11)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
S15=α15i1ε1+α15i2ε2+・・・+α15i16ε16
ここでシンドロームS0〜S15は既知であり、ε1〜ε16に係る係数αi1〜α15i16(i1〜i16)も既知である。そして式が16個あるため16個の未知数ε1〜ε16を求めることができる。なおαは有限体(ガロア体)の原始元であり、S0〜S15及びαi1〜α15i16は有限体の元になっている。
6.本実施形態の特徴
さてエラー訂正回路110(図1参照)の処理の高速化を図るためには、エラー訂正における無駄な処理を省くことが肝要である。
【0044】
そこで本発明者は、ECCブロック(図3(A)参照)のすべての行についてのPIポインタが0である場合にはPO復号を省略するという手法を採用している。ECCブロックのすべての行のPIポインタが0であるということは、PI復号による誤訂正がない限り、そのECCブロックについてはエラーがないと考えられるからである。このような場合に上記手法を採用しPO復号を省略すれば、処理を大幅に高速化できる。
【0045】
しかしながら、このような上記手法を採用した場合に、以下のような問題が発生することが判明した。
【0046】
例えば図9(A)に示すように行脱落があった場合を考える。この場合、実際には3行目及び4行目が脱落しているが、5行目のデータが3行目、6行目のデータが4行目とみなされてしまうため、PI復号においてはエラーを検出できない。従って、すべてのPIポインタが0である場合にPO復号を省略するという上記手法を採用すると、実際には行脱落というエラーが存在するにもかかわらず、このエラーを見逃してしまう可能性がある。
【0047】
DVDから安定してデータを読み出している際には、このような行脱落はあまり生じない。しかしながら、例えばDVDを早送りして読み出し場所が遠く離れた場所に飛んだ場合等においては、このような行脱落が生じる可能性がある。そしてこのような行脱落のエラーを見逃してしまうと、高い訂正能力を確保できないことになる。
【0048】
そこで本実施形態では、ECCブロックのすべての行のPI復号においてエラーが残らず且つECCブロックに行脱落がないと判断した場合に、PO復号を省略するようにしている。即ちPO復号を省略する条件として、行脱落がないという条件を新たに付加している。このようにすることで、図9(A)のような場合にも、PO復号が行われることになり、高い訂正能力を確保できるようになる。
【0049】
より具体的には、以下のような処理を行っている。即ち図9(B)に示すように、ECCブロックのすべての行のPIポインタが0であった場合には、次に、1列のPO復号を行う(少なくとも1列をPO復号すればよく、2列以上でもよい)。行脱落がある場合には、この1列のPO復号によりエラーを検出できる。行脱落があると上式(5)が成り立たなくなるからである。これにより高い訂正能力を確保できる。一方、行脱落がない場合には、他の列についてPO復号を省略できる。これにより無駄な処理を省き、エラー訂正を高速化できるようになる。
【0050】
図10に、本実施形態の動作を説明するためのフローチャートを示す。
【0051】
まず図1のポインタRAM144に格納されているPIポインタをチェックする(ステップUP1)。そしてECCブロックのすべての行のPIポインタが0か否かを調べる(ステップUP2)。そしてPIポインタが1となるものが1つでもあったら、制御部116(図1参照)の制御の下でPO復号器114が、ECCブロックの全列についてPO復号を行う(ステップUP3)。ECCブロックの1つの行にでも、PI復号により訂正しきれなかったエラーがあるならば、このエラーをPO復号により訂正する必要があるからである。
【0052】
ECCブロックのすべての行のPIポインタが0であった場合には、制御部116の制御の下でPO復号器114が、ECCブロックの例えば1列についてPO復号を行う(ステップUP4)。このPO復号により行脱落があるか否かを判断できる。そしてこの1列のPO復号によりエラーが検出された場合には、行脱落が存在すると考えられるので、制御部116の制御の下でPO復号器114が、ECCブロックの他の列についてのPO復号を行う(ステップUP3)。一方、この1列のPO復号によりエラーが検出されなかった場合には、行脱落は存在しないと考えられるので、他の列のPO復号を省略する。
【0053】
以上のように本実施形態によれば、行脱落が見逃されるのを防止できるため高い訂正能力を確保できると共に、所与の条件が成立した場合にPO復号を省略できるためエラー訂正処理の高速化を図れるようになる。
【0054】
なお1列のPO復号を行う場合には、2重エラー訂正を行えば十分である(図6のステップTP1、TP2)。またPO復号を省略する場合には、図6の2重エラー訂正及び図7の16重消失訂正の両方を省略するようにしてもよいし、16重消失訂正のみを省略するようにしてもよい。
(実施形態2)
実施形態2は、行脱落情報に基づいて行脱落があるか否かを判断する実施形態である。
【0055】
実施形態1では、1行のPO復号を行うことで行脱落があるか否かを判断していたが、行脱落情報に基づいて行脱落があるか否かを判断することもできる。このような行脱落情報としては、図4(A)に示すIDや、図4(B)に示すシンクコードSY0〜SY7を使用することができる。
【0056】
即ち図2の同期検出・保護回路105がシンクコードSY0〜SY7を調べることで、1つのレコーディングセクタ内で、どのシンクフレームが脱落しているかを検出することができる。そして図2に示すように、同期検出・保護回路105は、どのシンクフレームが脱落しているかを示す情報であるシンクフレーム脱落情報を出力する。
【0057】
一方、どのシンクフレームが脱落しているかが検出されても、そのシンクフレームがどのレコーディングセクタに属しているかがわからないと、脱落している行を特定できない。そこで、図4(A)に示すIDを使用することで、そのシンクフレームが属しているレコーディングセクタを特定する。
【0058】
即ち図2に示すように、シンクフレーム脱落情報及びIDが、どの行が脱落をしているかを示す情報である行脱落情報として、復調回路102からエラー訂正回路110に出力される。そしてエラー訂正回路110内の制御部116がこの行脱落情報を受け、行脱落があるか否かを判断することになる。
【0059】
図11に、実施形態2の動作を説明するためのフローチャートを示す。
【0060】
まずPIポインタ及び上記の行脱落情報をチェックする(ステップVP1、VP2)。そしてECCブロックのすべての行のPIポインタが0であり且つ行脱落がないという条件が成り立つか否かを、PIポインタ及び行脱落情報に基づいて判断する(ステップVP3)。
【0061】
そして、上記条件が成り立たない場合、即ちPIポインタが1であるものがある、あるいは、行脱落がある場合には、ECCブロックの全列についてPO復号を行う(ステップVP4)。一方、上記条件が成り立った場合には、PO復号を省略する。
【0062】
以上のように本実施形態によれば、行脱落情報を有効利用することで、高い訂正能力を確保しながらエラー訂正処理の高速化を図れるようになる。
(実施形態3)
実施形態3は、実施形態1、2のエラー訂正回路を含む電子機器に関する実施例であり、図12にその内部機能ブロック図の一例を示す。
【0063】
DVDなどの情報記録媒体300に記憶されるデータは、アクセス部302により読み出される。このアクセス部302は、DVDを回転させるためのモータや、DVDのデータを読み出すための光学系などを含む。なお情報記録媒体300が書き込み可能なDVD−RAM等である場合には、アクセス部302は書き込み手段としても機能する。
【0064】
アクセス部302により読み出されたデータは信号処理回路100に入力される。この信号処理回路100は、実施形態1、2で説明した復調回路102、エラー訂正回路110、デスクランブル回路120、DVDEDC回路120などを含む。
【0065】
信号処理回路100は、バス312を介してCPU310に接続される。このCPU310は、電子機器全体の制御等を行うものである。
【0066】
入力部314は、電子機器にデータを入力するためのものであり、例えばリモコンやキーボードがこれに相当する。またメモリ316は、処理データ等を記憶するためのものであり、D/A変換器322は、信号処理回路100からのデジタルデータをアナログデータに変換するためのものである。更に画像出力部318、音出力部320は、信号処理回路100からのデータに基づく画像や音を出力するためのものである。
【0067】
図13(A)に、電子機器の1つであるカーナビゲーションシステムの外観図の例を示す。カーナビゲーションシステムの操作はリモコン350(入力部)を用いて行われる。地図データや音声データはDVD352(情報記録媒体)に記録されている。このナビゲーションシステムにより生成された画像や音はディスプレイ354(画像出力部)や図示しないスピーカ(音出力部)により外部に出力される。
【0068】
図13(B)に、電子機器の1つであるパーソナルコンピュータの外観図の例を示す。パーソナルコンピュータへのデータ入力はキーボード360(入力部)を用いて行われる。画像や音などの各種データはDVD362(情報記録媒体)に記録されている。このパーソナルコンピュータより生成された画像や音はディスプレイ364(画像出力部)やスピーカ366(音出力部)により外部に出力される。
【0069】
なお本発明のエラー訂正回路を適用できる電子機器としては、上記以外にも例えば、電子ブック、オーディオ機器、ゲーム装置、電子手帳など種々のものを考えることができる。
【0070】
なお、本発明は上記実施形態1、2、3に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0071】
例えば本実施形態では、1列のPO復号を行ったり、行脱落情報に基づいて、行脱落があるか否かを判断したが、本発明における行脱落の判断はこれに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0072】
また本実施形態では、ブロックの行に内符号PIが付加され、列に外符号POが付加される場合について説明した。しかしながら、本発明は、図14(A)に示すように、ブロックの列に内符号PIが付加され、行に外符号POが付加される場合にも適用できる。この場合には、図14(B)に示すように、すべての列のPI復号においてエラーが残らず且つ列脱落がないと判断した場合に、PO復号を省略するようにする。この場合、例えば少なくとも1行のPO復号を行ったり、列脱落情報に基づいて、列脱落があるか否かを判断することになる。
【0073】
またPI復号、PO復号での処理も、図5、図6、図7で説明したものに限らず種々の変形実施が可能である。例えばPO復号時に消失訂正を行わずに、PI復号時に5重エラー訂正を行いPO復号時に8重エラー訂正を行うようにしてもよい。
【0074】
また本発明は、DVDにおけるエラー訂正のみならず、種々のエラー訂正に適用可能である。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】エラー訂正回路を含む信号処理回路の構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】復調回路の構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】図3(A)、(B)は、ECCブロックについて説明するための図である。
【図4】図4(A)、(B)は、各種のデータフォーマットについて説明するための図である。
【図5】PI復号時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図6】PO復号時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図7】PO復号時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図8】PIポインタによるエラー位置の特定について説明するための図である。
【図9】図9(A)、(B)は、実施形態1の原理について説明するための図である。
【図10】実施形態1の動作について説明するためのフローチャートである。
【図11】実施形態2の動作について説明するためのフローチャートである。
【図12】実施形態3に係る電子機器の機能ブロック図の一例である。
【図13】図13(A)、(B)は、実施形態3に係る電子機器の外観図の一例である。
【図14】図14(A)、(B)は、ブロックの列をPIで行をPOで復号する場合の本発明の適用例について説明するための図である。
【符号の説明】
100 信号処理回路
102 復調回路
103 データスライサ
104 PLL
105 同期検出・保護回路
106 デモジュレータ
107 DVDデコーダ
110 エラー訂正回路
112 PI復号器
114 PO復号器
116 制御部
120 デスクランブル回路
130 DVDEDC回路
140 RAM
142 データRAM
144 ポインタRAM

Claims (8)

  1. N行M列からなるブロックの各行に付加されている内符号PIと前記ブロックの各列に付加されている外符号POとを組み合わせた積符号により前記ブロックのエラー訂正を行うエラー訂正回路であって、
    前記内符号PIにより前記ブロックの各行をPI復号するPI復号器と、
    前記外符号POにより前記ブロックの各列をPO復号するPO復号器と、
    前記ブロックのすべての行のPI復号においてエラーが残らず且つ前記ブロックに行脱落がないと判断した場合に、前記PO復号器によるPO復号を省略させる制御手段とを含むことを特徴とするエラー訂正回路。
  2. 請求項1において、
    前記制御手段が、
    前記ブロックの少なくとも1列のPO復号においてエラーがない場合に、前記行脱落がないと判断することを特徴とするエラー訂正回路。
  3. 請求項2において、
    前記PI復号器が、
    エラー訂正が不能であった場合に有効となり、エラーがない又はエラーがあったが正しく訂正された場合に非有効となるPIポインタを、前記ブロックの各行毎に作成し、
    前記制御手段が、
    前記ブロックのすべての行について前記PIポインタが非有効である場合に、前記ブロックの少なくとも1列について前記PO復号器にPO復号させ、
    前記少なくとも1列のPO復号においてエラーがない場合に、前記PO復号器に他の列についてのPO復号を省略させることを特徴とするエラー訂正回路。
  4. 請求項1において、
    前記制御手段が、
    行脱落情報に基づいて、前記行脱落があるか否かを判断することを特徴とするエラー訂正回路。
  5. N行M列からなるブロックの各列に付加されている内符号PIと前記ブロックの各行に付加されている外符号POとを組み合わせた積符号により前記ブロックのエラー訂正を行うエラー訂正回路であって、
    前記内符号PIにより前記ブロックの各列をPI復号するPI復号器と、
    前記外符号POにより前記ブロックの各行をPO復号するPO復号器と、
    前記ブロックのすべての列のPI復号においてエラーが残らず且つ前記ブロックに列脱落がないと判断した場合に、前記PO復号器によるPO復号を省略させる制御手段とを含むことを特徴とするエラー訂正回路。
  6. 請求項5において、
    前記制御手段が、
    前記ブロックの少なくとも1行のPO復号においてエラーがない場合に、前記列脱落がないと判断することを特徴とするエラー訂正回路。
  7. 請求項5において、
    前記制御手段が、
    列脱落情報に基づいて、前記列脱落があるか否かを判断することを特徴とするエラー訂正回路。
  8. 請求項1乃至のいずれかのエラー訂正回路と、
    前記エラー訂正回路の訂正対象となるデータを記憶する情報記録媒体にアクセスするためのアクセス手段と、
    前記エラー訂正回路により訂正されたデータに基づき画像又は音を出力するための手段とを含むことを特徴とする電子機器。
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