JP3542531B2 - 化粧用パウダー並びに皮膚および粘膜からメークアップを除去するためのまたはクレンジングするためのその使用 - Google Patents
化粧用パウダー並びに皮膚および粘膜からメークアップを除去するためのまたはクレンジングするためのその使用 Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧用パウダー、その製造のための方法、並びに皮膚、粘膜および/または頭皮をクレンジングするためのおよび/またはメークアップを除去するための、並びに特に耐移り性および/または長期持続性のメークアップ組成物を除去するためのその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
リップスティックおよびファンデーション組成物は一般的に、ワックスおよび油のような脂肪物質、同様にフィラーおよび顔料から概括的に形成される微粒子相を含む。これらの組成物が皮膚または唇に適用される場合、それらは移り、すなわちそれらが接触する特定の支持体、特にガラス、カップ、衣料品または皮膚に、少なくとも部分的に沈積されている痕跡を残す欠点を有している。これは、皮膚または唇上の被膜のかなり劣悪な永続性をもたらし、ファンデーションまたはリップスティック組成物の適用を一定間隔で繰り返すことが必要となる。さらに、特定の衣料品、特にシャツの襟上に許し難い痕跡を生ずるため、特定の女性にこのタイプのメークアップを使用することを避けさせるであろう。
【0003】
最近、「耐移り性」("tranfer-resistant")および/または「長期持続性」("long-lasting")と称される新世代のメークアップ製品が現れている。これらの新製品は、通常使用されている重質の油の代わりに揮発性油を存在せしめた点で、既知の製品とは異なる。特に、耐移り性のリップスティックおよびファンデーション組成物は、従来技術の組成物では使用されていなかったシリコーン油を含む。
【0004】
揮発性油は、迅速に蒸発する傾向にあるので、これらの新規なリップスティックおよびファンデーション組成物は、それぞれそれらが唇の粘膜または皮膚に適用される場合、固形の脂肪性被膜を形成する特有の性質を有する。
【0005】
除去し易かった従来技術のメークアップ組成物に対し、長期持続性および/または耐移り性のメークアップ組成物は除去し難く、通常使用されるメークアップ除去製品は、この場合には有効ではない。
【0006】
この理由は、起泡性界面活性剤または石鹸に基づく起泡性製品が、耐移り性のメークアップ製品を除去するために有効ではなく、それらはまた剥がれ易いという欠点を有し、それ故眼または粘膜に対しては使用できないという欠点を有する点にある。さらに、水性ローションまたはゲルは、刺激性が劣るとしても、それらは耐移り性のメークアップ製品を除去するためには起泡性製品と同様に有効ではない。エマルションまたは油を含む二相組成物に関して、それらは十分に有効ではなく、さらに敏感肌及び眼に刺激物となり得る防腐剤および界面活性剤を含むという欠点を有する。
【0007】
液体またはゲル状形態で油のみを含むメークアップ除去組成物も存在する。これらの組成物は一般に、最も抵抗性のメークアップを除去することが可能であるが、それらはべたつき、洗い流すのが困難であり、適用した際に爽快感を欠くという欠点を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
それ故、満足なメークアップ除去を可能にする、特に耐移り性のメークアップ組成物を除去するための組成物を得る必要性が存在する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本出願人は、驚くべきことに、修飾デンプンおよびメークアップ除去油に基づくパウダーが、快適さ、特に爽快さの点で大変満足な状態で、長期持続性および/または耐移り性のメークアップを含むいずれかのメークアップを完全で大変簡単に除去することができることを見出した。
【0010】
疑いの余地なく、クレンジングパウダーを使用することは、化粧品分野の実践は周知である。しかしながら、これらのパウダーのほとんどは、洗浄性界面活性剤に基づいており、上記記載の起泡性製品と同様の欠点を有する。他のパウダーは、パウダーに対する支持体を構成する動物または植物起源のタンパク質を含む欠点を有する;しかしながら、化粧品製品における動物起源のタンパク質の使用は避けられている。さらに、これらのタンパク質は、経時的に満足できる状態を維持できず、ダイズタンパク質のような植物起源の特定のタンパク質は、特にそれらが大量に使用される場合に、刺激性となり得る。さらにこれらのパウダーは吸湿性であり、特に湿った熱帯の国においては湿気を帯びるようになって、その結果保存性をあまり示さないという傾向を有するため、該吸湿性は、自然の状態で該パウダーを使用することが望まれる場合に欠点となる。
【0011】
本発明に記載のパウダーは特に、従来技術のクレンジングパウダーの吸湿性または刺激性という欠点を有さない。
【0012】
それ故、本発明の主題は、組成物の全重量に対して5から50重量%までの少なくとも一つの修飾デンプン、および少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つのメークアップ除去油を含む50から95重量%までの油相を含み、油相/デンプンの重量比が1以上であることを特徴とする化粧用パウダーである。
【0013】
【発明の実施の形態】
「パウダー」なる用語は、非常に粒の細かい、均質な粒子または微粒子に分割された固体の物質を意味する。
【0014】
本発明に記載のパウダーは、好ましくはタンパク質を含んでいない。
【0015】
本発明に記載のパウダーにおいては、油相が疎水性修飾デンプン中に固定化されている。
【0016】
特に本パウダーは、大量の油にも関わらず、べたつき作用を残さずに、いずれのタイプの皮膚にも適用することが可能であるという点で非常に快適であり、使用するのが迅速で容易であり、脂肪物質の保湿性を維持しており、そしてそれは自然な状態で使用することができるため、水のような液体の添加を必ずしも必要としないという利点を有する。さらに、所望の量を容易に取り出すことができる。
【0017】
さらに、このパウダーは乳化剤を除外して得ることができるため、およびそれは満足できる状態を維持するため、乳化剤および/または防腐剤の添加を避けることができ、それ故従来のクレンジング製品よりずっと低い刺激性しか有さないパウダーを得ることができる。
【0018】
本発明に記載のパウダーは、特に約0.1から100μmまで、好ましくは0.5から50μmまで、より好ましくは1から10μmまでの範囲である粒径(または数平均粒径)を有する。該粒径は、Leeds-Northrup社製の"Microtrac ×100 & SRA 150"機を使用して測定される。
【0019】
本発明の組成物において使用される修飾デンプンは、以下に挙げた一つ以上の反応によって修飾することができる:予備糊化、酸化、架橋、エステル化。
【0020】
とりわけ、これらの反応は以下の方法において実施することができる:
− デンプン微粒子を破砕することによる予備糊化(例えば乾燥器での乾燥および加熱);
− デンプン分子内へのカルボキシル基の導入、およびデンプン分子の脱重合を導く強力な酸化剤を使用した酸化(例えば次亜塩素酸ナトリウムを使用して水性デンプン溶液を処理することによって);
− デンプン分子のヒドロキシル基と反応することができ、それ故共に結合するものである官能化剤を使用した架橋(例えばグリセリルおよび/またはリン酸基を使用して);
− 官能基、特にアセチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、カルボキシメチル、オクテニルコハク酸を接合するための、アルカリ媒体におけるエステル化。
【0021】
本発明に従って使用することができる修飾デンプンとして、例えば無水オクテニルコハク酸を使用してエステル化されたデンプン、より特にはDry-Floの名の下でNational Starch社によって販売されている製品のような「アルミニウムデンプンコハク酸オクテニル」(Aluminium Starch octenyl succinate)、Amylum社によってResistamyl E2の名の下で販売されている架橋コーンスターチ;Amylum社によってSupramyl P 60の名の下で販売されているカルボキシメチル基を使用してエステル化されたジャガイモデンプン、Amylum社によってMerigel EF6の名の下で販売されているヒドロキシプロピル基を使用してエステル化されたコーンスターチ;National Starch社によってNatrosorb HFBの名の下で販売されている無水オクテニルコハク酸を使用し、次いで疎水性単位を使用して修飾された予備糊化デンプン、C★ Flo 06205の名の下でCerestar社によって販売されている架橋およびアセチル化コーンスターチが挙げられる。
【0022】
本発明の好ましい実施態様に従って、使用されるデンプンはDry-FloおよびC★Flo 06205である。
【0023】
油相は、組成物の全重量に対して50から95重量%まで、好ましくは60から90重量%までを構成する。それは、少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つのメークアップ除去油を含む。
【0024】
これらのエステルは、1から17までの炭素原子を含む直鎖または分枝鎖のアルコール、および少なくとも12の炭素原子、好ましくは14から22までの炭素原子を含む直鎖または分枝鎖の脂肪酸から得られる。それらは好ましくは、モノまたはジエステルである。
【0025】
好ましくは、メークアップ除去油は、いずれかの不飽和および/またはいずれかのエーテルまたはヒドロキシル基を含まないエステルの群から選択される。さらにより有利には、メークアップ除去油は、全くエーテルまたはヒドロキシル基を含まない飽和エステルである。
【0026】
それ故、本発明に記載の組成物のメークアップ除去油は、パルミチン酸 2-エチルヘキシル(またはパルミチン酸オクチル)、ミリスチン酸 2-エチルヘキシル(またはミリスチン酸オクチル)、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチル酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ヘキサン酸 2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、ミリスチン酸メチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ミリスチン酸エチル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸 2-エチルヘキシル、オクタン酸 2-エチルヘキシル、カプリン酸/カプリル酸 2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソブチル、パルミチン酸エチル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、およびイソステアリン酸イソプロピル、およびそれらの混合物を含む群から特に選択することができる。
【0027】
メークアップ除去油に加えて、油相は、流動パラフィンまたは流動ワセリンのような鉱油、揮発性シリコーン油のようなシリコーン油、植物起源の油(例えばスイートアーモンド油またはアンズ実油)、動物起源の油、少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステル以外の合成油、およびそれらの混合物から選択することができる少なくとも一つの非メークアップ除去油を含むことができる。
【0028】
油相はまた、脂肪酸、脂肪アルコール、例えばミツロウのような動物起源のワックス、カルナウバワックス、カンデリラワックス、マイクロクリスタリンワックスのような鉱物ワックス、およびポリエチレンワックスまたはシリコーンワックスのような合成ワックスといったワックスのような一つ以上の脂肪物質を含むことができる。
【0029】
油相が、単にメークアップ除去油のみから構成されない場合、それはパウダーの全重量に対して少なくとも3重量%、好ましくは少なくとも10重量%のメークアップ除去油を含む。
【0030】
本発明のパウダーはまた、化粧品分野で通常使用される一つ以上の添加剤を含むことができる。添加剤としては、例えば化粧用活性剤、顔料を含む染料、研磨剤、抗酸化剤、フリーラジカル捕獲剤、フィラーおよび香料が挙げられる。これらの添加剤は、パウダーの全重量の0から30%まで、好ましくはパウダーの全重量の0.5から15%までを占めることができる。
【0031】
活性剤としては例えば、抗挫瘡剤、殺菌剤、皮膚コンディショニング剤、ビタミン、必須脂肪酸、角質溶解剤、酵素、ポリオール、特にグリセリンのような保湿剤、およびメークアップ除去組成物において適切であるいずれかの活性剤が挙げられる。
【0032】
有利には、本発明の化粧用パウダーは、皮膚、頭皮および/または粘膜に生理学的に許容される媒体を含む。それは特に、メークアップ除去および/またはクレンジングパウダーを構成する。
【0033】
本発明のもう一つの主題は、少なくとも一つの修飾デンプン、および少なくとも一つのメークアップ除去油を含む油相を含む、化粧用パウダーを製造するための方法に関し、上記方法は、(1)油相/デンプンの重量比が1以上であるように、少なくとも一つの修飾デンプンを含む水相内に、少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つのメークアップ除去油を含む油相を混合することによって水中油型分散物を調製すること、および(2)上記パウダーを得るために上記分散物を脱水することを含む。
【0034】
用語、分散物は、いずれかの水中油型分散物またはエマルション、すなわち乳化剤の存在下または非存在下における水相中への油相のいずれかの混合物を指すことを企図する。
【0035】
水中油型分散物の水相は好ましくは、該分散物の少なくとも30重量%を占める。
【0036】
油相/デンプンの重量比は、1以上、好ましくは1から19までの範囲、さらに好ましくは2から10までの範囲である。
【0037】
本方法の一つの特有な実施態様に従って、使用される分散物は、5から70重量%まで、好ましくは10から60重量%までの範囲の固体含有量を有するものである。上記固体含有量は、該分散物が、本工程の残部において使用可能なように十分に液状であるような粘度を有することを可能にする。
【0038】
水相は、いずれの温度(0から100℃)でも調製することができる。本方法は好ましくは、80℃から100℃までの範囲の温度で実施される。
【0039】
並行して、油相が調製され、好ましくは生ずる分散物が5から70重量%までの範囲の固体含有量を有するような量で、好ましくは80℃より低い温度に冷却された水相に加えられる。水相内への油相の混入は、一定の攪拌を維持しながら実施される。
【0040】
それ故、水中油型分散物は、その組成物に依存したpHを有するように得られるが、そのpHは一般的に4から9の間である。
【0041】
本方法は好ましくは、油相と水相を混合することによって分散物を調製する間、および得られた分散物の脱水の前に均質化工程を含む。均質化は、約350nm以下に油相の油滴の平均粒径を減少するために、有利には高圧で実施される。均質化は、好ましくは350nmより小さい、一般的に80から300nmまでの範囲である平均粒径(数量基準)を有する油相の油滴を得るために、一般的に300から600バールまでの範囲、好ましくは約600バール(60×106Pa)の圧力で実施される。
【0042】
次いで、かくして均質化された分散物は、いずれかの周知の方法によって、特に噴霧することまたは凍結乾燥によって脱水される。本発明の好ましい実施態様に従って、脱水は噴霧することによって実施される。この場合、乾燥のために使用される熱風の温度は、好ましくは約100℃から220℃までの範囲であり、該パウダーの放出口の温度は、好ましくは約30℃から140℃までの範囲である。噴霧時間は非常に短い;それは好ましくは2分以下である。
【0043】
本発明の主題はまた、上記記載の方法にしたがって得ることができる化粧用パウダーである。
【0044】
得られたパウダーは、容量を省き、包装、保存、貯蔵及び使用をし易くするために成型することができる。任意にパウダーを成型する前に、該パウダーの粒径を均質化する目的でさらなる造粒工程を実施することができる。
【0045】
得られたパウダーは非常に安定であり、相分離、変色、吸水、または例えば微生物学的な劣化といった他の劣化のいずれかが観察されることなく、数ヶ月間保存することができる。
【0046】
さらに、例えばアスコルビン酸(ビタミンC)といったビタミン、緑茶または酵素のような水感受性または酸化感受性活性剤は、このタイプのパウダー中で安定性を完全に維持する。
【0047】
本発明のパウダーは、自然状態で直接的に使用することができる;そしてそれは、パウダーの直接的な適用および指を使用したマッサージによって、メークアップを除去する領域の優れたドライクレンジングを可能にする。それはまた、使用時間中に水性組成物内にまたは単に水の中に取り込ませることもできる;それ故、メークアップ除去および/またはクレンジング組成物は、界面活性剤または防腐剤を含んでおらず、および非常に良好なメークアップ除去の結果を与える、非常に油に富むO/Wエマルションの形態で再構成される。
【0048】
それ故本発明の主題はまた、上記定義したようなパウダーを含むメークアップ除去および/またはクレンジング組成物である。
【0049】
本発明の主題はまた、皮膚、粘膜および/または頭皮に上記定義したパウダー、または上記パウダーを含む組成物を適用することを含む、皮膚、粘膜および/または頭皮からメークアップを除去するための、またはクレンジングするための化粧方法である。
【0050】
本発明に記載のパウダーまたはそれを含む組成物は、特に耐移り性のメークアップ組成物を除去するのに適している。
【0051】
それ故、本発明の主題はまた、長期持続性および/または耐移り性のメークアップ組成物を除去するための、上記定義したパウダー、または上記パウダーを含む組成物の化粧的使用である。
【0052】
本発明は、以下の実施例の助けを借りてより詳細に説明される。ここでのパーセントは、重量の基準で与えられる。
【0053】
【実施例】
(実施例1):皮膚のためのメークアップ除去パウダー
− 修飾デンプン(Dry Flo) 22%
− グリセリン 3%
− パルミチン酸 2-エチルヘキシル 75%
【0054】
このパウダーを得るために、8%の修飾デンプン並びに68%の水およびグリセリンを含む混合物を調製し、該混合物を95℃に熱し、その後それを70℃に冷却し、水中油型分散物を得るために一定の攪拌を維持しながら、24%のパルミチン酸 2-エチルヘキシルを混入する。攪拌しながら該分散物を室温に冷却し、約600バール(60×106Pa)の圧力で均質化し、その後それを熱風の温度が150℃で放出口の温度が120℃である噴霧器を通過させる。
【0055】
該パウダーを、再構成することなくそのままの状態で顔に使用する。該パウダーの直接的な適用の後、それを指を使用してマッサージし、次いで水またはトニックローションを浸み込ませた綿毛のパッドを使用して拭き取る。皮膚は、メークアップが完全に除かれた状態となり、爽快で、柔軟で、滑らかな感覚となる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧用パウダー、その製造のための方法、並びに皮膚、粘膜および/または頭皮をクレンジングするためのおよび/またはメークアップを除去するための、並びに特に耐移り性および/または長期持続性のメークアップ組成物を除去するためのその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
リップスティックおよびファンデーション組成物は一般的に、ワックスおよび油のような脂肪物質、同様にフィラーおよび顔料から概括的に形成される微粒子相を含む。これらの組成物が皮膚または唇に適用される場合、それらは移り、すなわちそれらが接触する特定の支持体、特にガラス、カップ、衣料品または皮膚に、少なくとも部分的に沈積されている痕跡を残す欠点を有している。これは、皮膚または唇上の被膜のかなり劣悪な永続性をもたらし、ファンデーションまたはリップスティック組成物の適用を一定間隔で繰り返すことが必要となる。さらに、特定の衣料品、特にシャツの襟上に許し難い痕跡を生ずるため、特定の女性にこのタイプのメークアップを使用することを避けさせるであろう。
【0003】
最近、「耐移り性」("tranfer-resistant")および/または「長期持続性」("long-lasting")と称される新世代のメークアップ製品が現れている。これらの新製品は、通常使用されている重質の油の代わりに揮発性油を存在せしめた点で、既知の製品とは異なる。特に、耐移り性のリップスティックおよびファンデーション組成物は、従来技術の組成物では使用されていなかったシリコーン油を含む。
【0004】
揮発性油は、迅速に蒸発する傾向にあるので、これらの新規なリップスティックおよびファンデーション組成物は、それぞれそれらが唇の粘膜または皮膚に適用される場合、固形の脂肪性被膜を形成する特有の性質を有する。
【0005】
除去し易かった従来技術のメークアップ組成物に対し、長期持続性および/または耐移り性のメークアップ組成物は除去し難く、通常使用されるメークアップ除去製品は、この場合には有効ではない。
【0006】
この理由は、起泡性界面活性剤または石鹸に基づく起泡性製品が、耐移り性のメークアップ製品を除去するために有効ではなく、それらはまた剥がれ易いという欠点を有し、それ故眼または粘膜に対しては使用できないという欠点を有する点にある。さらに、水性ローションまたはゲルは、刺激性が劣るとしても、それらは耐移り性のメークアップ製品を除去するためには起泡性製品と同様に有効ではない。エマルションまたは油を含む二相組成物に関して、それらは十分に有効ではなく、さらに敏感肌及び眼に刺激物となり得る防腐剤および界面活性剤を含むという欠点を有する。
【0007】
液体またはゲル状形態で油のみを含むメークアップ除去組成物も存在する。これらの組成物は一般に、最も抵抗性のメークアップを除去することが可能であるが、それらはべたつき、洗い流すのが困難であり、適用した際に爽快感を欠くという欠点を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
それ故、満足なメークアップ除去を可能にする、特に耐移り性のメークアップ組成物を除去するための組成物を得る必要性が存在する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本出願人は、驚くべきことに、修飾デンプンおよびメークアップ除去油に基づくパウダーが、快適さ、特に爽快さの点で大変満足な状態で、長期持続性および/または耐移り性のメークアップを含むいずれかのメークアップを完全で大変簡単に除去することができることを見出した。
【0010】
疑いの余地なく、クレンジングパウダーを使用することは、化粧品分野の実践は周知である。しかしながら、これらのパウダーのほとんどは、洗浄性界面活性剤に基づいており、上記記載の起泡性製品と同様の欠点を有する。他のパウダーは、パウダーに対する支持体を構成する動物または植物起源のタンパク質を含む欠点を有する;しかしながら、化粧品製品における動物起源のタンパク質の使用は避けられている。さらに、これらのタンパク質は、経時的に満足できる状態を維持できず、ダイズタンパク質のような植物起源の特定のタンパク質は、特にそれらが大量に使用される場合に、刺激性となり得る。さらにこれらのパウダーは吸湿性であり、特に湿った熱帯の国においては湿気を帯びるようになって、その結果保存性をあまり示さないという傾向を有するため、該吸湿性は、自然の状態で該パウダーを使用することが望まれる場合に欠点となる。
【0011】
本発明に記載のパウダーは特に、従来技術のクレンジングパウダーの吸湿性または刺激性という欠点を有さない。
【0012】
それ故、本発明の主題は、組成物の全重量に対して5から50重量%までの少なくとも一つの修飾デンプン、および少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つのメークアップ除去油を含む50から95重量%までの油相を含み、油相/デンプンの重量比が1以上であることを特徴とする化粧用パウダーである。
【0013】
【発明の実施の形態】
「パウダー」なる用語は、非常に粒の細かい、均質な粒子または微粒子に分割された固体の物質を意味する。
【0014】
本発明に記載のパウダーは、好ましくはタンパク質を含んでいない。
【0015】
本発明に記載のパウダーにおいては、油相が疎水性修飾デンプン中に固定化されている。
【0016】
特に本パウダーは、大量の油にも関わらず、べたつき作用を残さずに、いずれのタイプの皮膚にも適用することが可能であるという点で非常に快適であり、使用するのが迅速で容易であり、脂肪物質の保湿性を維持しており、そしてそれは自然な状態で使用することができるため、水のような液体の添加を必ずしも必要としないという利点を有する。さらに、所望の量を容易に取り出すことができる。
【0017】
さらに、このパウダーは乳化剤を除外して得ることができるため、およびそれは満足できる状態を維持するため、乳化剤および/または防腐剤の添加を避けることができ、それ故従来のクレンジング製品よりずっと低い刺激性しか有さないパウダーを得ることができる。
【0018】
本発明に記載のパウダーは、特に約0.1から100μmまで、好ましくは0.5から50μmまで、より好ましくは1から10μmまでの範囲である粒径(または数平均粒径)を有する。該粒径は、Leeds-Northrup社製の"Microtrac ×100 & SRA 150"機を使用して測定される。
【0019】
本発明の組成物において使用される修飾デンプンは、以下に挙げた一つ以上の反応によって修飾することができる:予備糊化、酸化、架橋、エステル化。
【0020】
とりわけ、これらの反応は以下の方法において実施することができる:
− デンプン微粒子を破砕することによる予備糊化(例えば乾燥器での乾燥および加熱);
− デンプン分子内へのカルボキシル基の導入、およびデンプン分子の脱重合を導く強力な酸化剤を使用した酸化(例えば次亜塩素酸ナトリウムを使用して水性デンプン溶液を処理することによって);
− デンプン分子のヒドロキシル基と反応することができ、それ故共に結合するものである官能化剤を使用した架橋(例えばグリセリルおよび/またはリン酸基を使用して);
− 官能基、特にアセチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、カルボキシメチル、オクテニルコハク酸を接合するための、アルカリ媒体におけるエステル化。
【0021】
本発明に従って使用することができる修飾デンプンとして、例えば無水オクテニルコハク酸を使用してエステル化されたデンプン、より特にはDry-Floの名の下でNational Starch社によって販売されている製品のような「アルミニウムデンプンコハク酸オクテニル」(Aluminium Starch octenyl succinate)、Amylum社によってResistamyl E2の名の下で販売されている架橋コーンスターチ;Amylum社によってSupramyl P 60の名の下で販売されているカルボキシメチル基を使用してエステル化されたジャガイモデンプン、Amylum社によってMerigel EF6の名の下で販売されているヒドロキシプロピル基を使用してエステル化されたコーンスターチ;National Starch社によってNatrosorb HFBの名の下で販売されている無水オクテニルコハク酸を使用し、次いで疎水性単位を使用して修飾された予備糊化デンプン、C★ Flo 06205の名の下でCerestar社によって販売されている架橋およびアセチル化コーンスターチが挙げられる。
【0022】
本発明の好ましい実施態様に従って、使用されるデンプンはDry-FloおよびC★Flo 06205である。
【0023】
油相は、組成物の全重量に対して50から95重量%まで、好ましくは60から90重量%までを構成する。それは、少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つのメークアップ除去油を含む。
【0024】
これらのエステルは、1から17までの炭素原子を含む直鎖または分枝鎖のアルコール、および少なくとも12の炭素原子、好ましくは14から22までの炭素原子を含む直鎖または分枝鎖の脂肪酸から得られる。それらは好ましくは、モノまたはジエステルである。
【0025】
好ましくは、メークアップ除去油は、いずれかの不飽和および/またはいずれかのエーテルまたはヒドロキシル基を含まないエステルの群から選択される。さらにより有利には、メークアップ除去油は、全くエーテルまたはヒドロキシル基を含まない飽和エステルである。
【0026】
それ故、本発明に記載の組成物のメークアップ除去油は、パルミチン酸 2-エチルヘキシル(またはパルミチン酸オクチル)、ミリスチン酸 2-エチルヘキシル(またはミリスチン酸オクチル)、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチル酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ヘキサン酸 2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、ミリスチン酸メチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ミリスチン酸エチル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸 2-エチルヘキシル、オクタン酸 2-エチルヘキシル、カプリン酸/カプリル酸 2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソブチル、パルミチン酸エチル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、およびイソステアリン酸イソプロピル、およびそれらの混合物を含む群から特に選択することができる。
【0027】
メークアップ除去油に加えて、油相は、流動パラフィンまたは流動ワセリンのような鉱油、揮発性シリコーン油のようなシリコーン油、植物起源の油(例えばスイートアーモンド油またはアンズ実油)、動物起源の油、少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステル以外の合成油、およびそれらの混合物から選択することができる少なくとも一つの非メークアップ除去油を含むことができる。
【0028】
油相はまた、脂肪酸、脂肪アルコール、例えばミツロウのような動物起源のワックス、カルナウバワックス、カンデリラワックス、マイクロクリスタリンワックスのような鉱物ワックス、およびポリエチレンワックスまたはシリコーンワックスのような合成ワックスといったワックスのような一つ以上の脂肪物質を含むことができる。
【0029】
油相が、単にメークアップ除去油のみから構成されない場合、それはパウダーの全重量に対して少なくとも3重量%、好ましくは少なくとも10重量%のメークアップ除去油を含む。
【0030】
本発明のパウダーはまた、化粧品分野で通常使用される一つ以上の添加剤を含むことができる。添加剤としては、例えば化粧用活性剤、顔料を含む染料、研磨剤、抗酸化剤、フリーラジカル捕獲剤、フィラーおよび香料が挙げられる。これらの添加剤は、パウダーの全重量の0から30%まで、好ましくはパウダーの全重量の0.5から15%までを占めることができる。
【0031】
活性剤としては例えば、抗挫瘡剤、殺菌剤、皮膚コンディショニング剤、ビタミン、必須脂肪酸、角質溶解剤、酵素、ポリオール、特にグリセリンのような保湿剤、およびメークアップ除去組成物において適切であるいずれかの活性剤が挙げられる。
【0032】
有利には、本発明の化粧用パウダーは、皮膚、頭皮および/または粘膜に生理学的に許容される媒体を含む。それは特に、メークアップ除去および/またはクレンジングパウダーを構成する。
【0033】
本発明のもう一つの主題は、少なくとも一つの修飾デンプン、および少なくとも一つのメークアップ除去油を含む油相を含む、化粧用パウダーを製造するための方法に関し、上記方法は、(1)油相/デンプンの重量比が1以上であるように、少なくとも一つの修飾デンプンを含む水相内に、少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つのメークアップ除去油を含む油相を混合することによって水中油型分散物を調製すること、および(2)上記パウダーを得るために上記分散物を脱水することを含む。
【0034】
用語、分散物は、いずれかの水中油型分散物またはエマルション、すなわち乳化剤の存在下または非存在下における水相中への油相のいずれかの混合物を指すことを企図する。
【0035】
水中油型分散物の水相は好ましくは、該分散物の少なくとも30重量%を占める。
【0036】
油相/デンプンの重量比は、1以上、好ましくは1から19までの範囲、さらに好ましくは2から10までの範囲である。
【0037】
本方法の一つの特有な実施態様に従って、使用される分散物は、5から70重量%まで、好ましくは10から60重量%までの範囲の固体含有量を有するものである。上記固体含有量は、該分散物が、本工程の残部において使用可能なように十分に液状であるような粘度を有することを可能にする。
【0038】
水相は、いずれの温度(0から100℃)でも調製することができる。本方法は好ましくは、80℃から100℃までの範囲の温度で実施される。
【0039】
並行して、油相が調製され、好ましくは生ずる分散物が5から70重量%までの範囲の固体含有量を有するような量で、好ましくは80℃より低い温度に冷却された水相に加えられる。水相内への油相の混入は、一定の攪拌を維持しながら実施される。
【0040】
それ故、水中油型分散物は、その組成物に依存したpHを有するように得られるが、そのpHは一般的に4から9の間である。
【0041】
本方法は好ましくは、油相と水相を混合することによって分散物を調製する間、および得られた分散物の脱水の前に均質化工程を含む。均質化は、約350nm以下に油相の油滴の平均粒径を減少するために、有利には高圧で実施される。均質化は、好ましくは350nmより小さい、一般的に80から300nmまでの範囲である平均粒径(数量基準)を有する油相の油滴を得るために、一般的に300から600バールまでの範囲、好ましくは約600バール(60×106Pa)の圧力で実施される。
【0042】
次いで、かくして均質化された分散物は、いずれかの周知の方法によって、特に噴霧することまたは凍結乾燥によって脱水される。本発明の好ましい実施態様に従って、脱水は噴霧することによって実施される。この場合、乾燥のために使用される熱風の温度は、好ましくは約100℃から220℃までの範囲であり、該パウダーの放出口の温度は、好ましくは約30℃から140℃までの範囲である。噴霧時間は非常に短い;それは好ましくは2分以下である。
【0043】
本発明の主題はまた、上記記載の方法にしたがって得ることができる化粧用パウダーである。
【0044】
得られたパウダーは、容量を省き、包装、保存、貯蔵及び使用をし易くするために成型することができる。任意にパウダーを成型する前に、該パウダーの粒径を均質化する目的でさらなる造粒工程を実施することができる。
【0045】
得られたパウダーは非常に安定であり、相分離、変色、吸水、または例えば微生物学的な劣化といった他の劣化のいずれかが観察されることなく、数ヶ月間保存することができる。
【0046】
さらに、例えばアスコルビン酸(ビタミンC)といったビタミン、緑茶または酵素のような水感受性または酸化感受性活性剤は、このタイプのパウダー中で安定性を完全に維持する。
【0047】
本発明のパウダーは、自然状態で直接的に使用することができる;そしてそれは、パウダーの直接的な適用および指を使用したマッサージによって、メークアップを除去する領域の優れたドライクレンジングを可能にする。それはまた、使用時間中に水性組成物内にまたは単に水の中に取り込ませることもできる;それ故、メークアップ除去および/またはクレンジング組成物は、界面活性剤または防腐剤を含んでおらず、および非常に良好なメークアップ除去の結果を与える、非常に油に富むO/Wエマルションの形態で再構成される。
【0048】
それ故本発明の主題はまた、上記定義したようなパウダーを含むメークアップ除去および/またはクレンジング組成物である。
【0049】
本発明の主題はまた、皮膚、粘膜および/または頭皮に上記定義したパウダー、または上記パウダーを含む組成物を適用することを含む、皮膚、粘膜および/または頭皮からメークアップを除去するための、またはクレンジングするための化粧方法である。
【0050】
本発明に記載のパウダーまたはそれを含む組成物は、特に耐移り性のメークアップ組成物を除去するのに適している。
【0051】
それ故、本発明の主題はまた、長期持続性および/または耐移り性のメークアップ組成物を除去するための、上記定義したパウダー、または上記パウダーを含む組成物の化粧的使用である。
【0052】
本発明は、以下の実施例の助けを借りてより詳細に説明される。ここでのパーセントは、重量の基準で与えられる。
【0053】
【実施例】
(実施例1):皮膚のためのメークアップ除去パウダー
− 修飾デンプン(Dry Flo) 22%
− グリセリン 3%
− パルミチン酸 2-エチルヘキシル 75%
【0054】
このパウダーを得るために、8%の修飾デンプン並びに68%の水およびグリセリンを含む混合物を調製し、該混合物を95℃に熱し、その後それを70℃に冷却し、水中油型分散物を得るために一定の攪拌を維持しながら、24%のパルミチン酸 2-エチルヘキシルを混入する。攪拌しながら該分散物を室温に冷却し、約600バール(60×106Pa)の圧力で均質化し、その後それを熱風の温度が150℃で放出口の温度が120℃である噴霧器を通過させる。
【0055】
該パウダーを、再構成することなくそのままの状態で顔に使用する。該パウダーの直接的な適用の後、それを指を使用してマッサージし、次いで水またはトニックローションを浸み込ませた綿毛のパッドを使用して拭き取る。皮膚は、メークアップが完全に除かれた状態となり、爽快で、柔軟で、滑らかな感覚となる。
Claims (19)
- 組成物の全重量に対して5から50重量%までの少なくとも一つの修飾デンプン、および少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つの油を含む50から95重量%までの油相を含み、油相/デンプンの重量比が1以上であることを特徴とするメークアップ除去および/またはクレンジングパウダー。
- タンパク質を含んでいないことを特徴とする請求項1記載のパウダー。
- デンプンが、予備糊化、酸化、架橋およびエステル化から選択される少なくとも一つの反応によって修飾されることを特徴とする請求項1または2記載のパウダー。
- 修飾デンプンが、無水オクテニルコハク酸を使用してエステル化されたデンプンであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項記載のパウダー。
- 少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つの油が、1から17までの炭素原子を含む直鎖または分枝鎖のアルコール、および14から22までの炭素原子を含む直鎖または分枝鎖の脂肪酸から得られたエステルから選択されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項記載のパウダー。
- 少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つの油が、パルミチン酸 2-エチルヘキシル、ミリスチン酸 2-エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチル酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ヘキサン酸 2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、ミリスチン酸メチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ミリスチン酸エチル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸 2-エチルヘキシル、オクタン酸 2-エチルヘキシル、カプリン酸/カプリル酸 2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソブチル、パルミチン酸エチル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、およびイソステアリン酸イソプロピル、およびそれらの混合物を含む群から選択されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項記載のパウダー。
- 油相が、少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つの油以外の少なくとも一つの油、および/または脂肪酸、脂肪アルコールおよびワックスから選択される少なくとも一つの脂肪物質をも含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項記載のパウダー。
- 少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つの油の量が、パウダーの全重量に対して少なくとも3重量%であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項記載のパウダー。
- 化粧用活性剤、染料、研磨剤、抗酸化剤、フリーラジカル捕獲剤、香料、およびフィラーから選択される少なくとも一つの添加剤をも含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項記載のパウダー。
- (1)油相/デンプンの重量比が1以上となるように、少なくとも一つの修飾デンプンを含む水相内に、少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つの油を含む油相を混合することによって水中油型分散物を調製すること、および(2)パウダーを得るために上記分散物を脱水することを含む方法であることを特徴とする、少なくとも一つの修飾デンプン、および少なくとも12の炭素原子を含む脂肪酸エステルから選択される少なくとも一つの油を含む油相を含む、メークアップ除去および/またはクレンジングパウダーを製造するための方法。
- 油相/デンプンの重量比が1から19までであることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 水中油型分散物の水相が、該分散物の全重量の少なくとも30%を占めることを特徴とする請求項10または11記載の方法。
- 該分散物の調製の間、および上記分散物の脱水の前に均質化工程を含むことを特徴とする請求項10ないし12のいずれか一項記載の方法。
- 脱水が、噴霧することによって実施されることを特徴とする請求項10ないし13のいずれか一項記載の方法。
- 乾燥のために使用される熱風の温度が、100℃から220℃までの範囲であり、パウダーの放出口の温度が30℃から140℃までの範囲である噴霧器において、脱水が実施されることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 請求項10ないし15のいずれか一項記載の方法によって得ることができるメークアップ除去および/またはクレンジングパウダー。
- 請求項1ないし9または16のいずれか一項記載のパウダーを含むメークアップ除去および/またはクレンジング組成物。
- 皮膚、粘膜および/または頭皮に、請求項1ないし9および16のいずれか一項記載のパウダー、または請求項17記載の組成物を適用することを含む、皮膚、粘膜および/または頭皮からメークアップを除去するための、および/またはクレンジングするための化粧方法。
- 長期持続性および/または耐移り性のメークアップ組成物を除去するための、請求項1ないし9および16のいずれか一項記載のパウダー、または請求項17記載の組成物の化粧的使用。
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