JP3541558B2 - ガスクロマトグラフの試料導入装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はガスクロマトグラフやガスクロマトグラフ質量分析計のスプリット/スプリットレス方式による試料導入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スプリット流路を備えたキャピラリーガスクロマトグラフは、試料気化室にキャリアガスを供給するキャリアガス流路、試料注入口、カラムを接続するカラム接続口、スプリット流路、及び加熱機構を少なくとも備えた試料導入装置を備えている。そのような試料導入装置で、試料導入量を増やし、高感度分析を可能とするために、試料導入時にスプリット流路をいったん閉じ、試料気化室に注入した試料の全量をカラムに導入するスプリットレス注入方式が採用されている。スプリットレス導入方式を適用するために、スプリット流路に流量を変えることのできる電磁弁や、流路を開閉できる開閉弁を設け、試料導入時にスプリット流路を閉じるようにしている。
【0003】
一般に、スプリット方式の試料導入装置では、キャリアガスが一定圧力で供給されるように定圧制御されている。これは、分析時にはカラム入口圧が一定になるように制御しなければならないためである。しかし、キャリアガス流路が定圧制御されている従来の試料導入装置で、スプリットレス導入方式を採用した場合、試料気化室に注入した試料の気化膨張圧を受けて試料を大量に注入できなかった。
【0004】
そこで、試料注入前に試料気化室の試料注入口のキャリアガス圧力を高め、試料注入後の一定時間後に分析用の元の圧力に戻すために、圧力プログラム可能な電子式の圧力制御器をキャリアガス流路に装着した試料導入装置を用いて、高圧スプリットレス注入法を行なっている。しかし、そのような試料導入装置は構成が複雑で、かつ高価である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は短時間に大量の試料を導入して高感度化を図るとともに、その試料導入装置の構造を簡単で安価に実現できるものにすることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、キャリアガス流路にキャリアガス流量が一定流量になるように制御する定流量制御器を設け、スプリット流路に試料気化室への試料導入前に閉じられ,試料導入後の一定時間後に開かれる開閉弁を設ける。これらの定流量制御器と開閉弁の開閉だけによって、試料注入時のカラム入口圧を増大させることができる。
【0007】
試料気化室の上流にあたるキャリアガス流路に定流量制御器を配し、カラム流量とスプリット流量の総量を制御させる。セプタムパージが設けられている場合には、カラム流量、スプリット流量及びセプタムパージ流量の総量を制御させる。スプリット流路には開閉弁として電磁弁や三方弁を配する。試料気化室には検出器につながれたキャピラリーカラムを接続し、スプリット流路には分析カラムの流量の例えば5倍の流量が流れ、分析カラムには分離に最適な流量が流れ、セプタムパージが設けられている場合にはセプタムパージにも適当な流量が流れるように設定しておく。
【0008】
試料注入前にスプリット流路の開閉弁を閉じる。試料気化室に注入された試料の大部分が分離カラムに移行した一定時間後に、スプリット流路の開閉弁をあけ、スプリット流路に再びキャリアガスを流し、カラム接続部の滞留試料を除去するとともに、分離カラムの流量を分離に最適な流量に戻す。
【0009】
カラム流量を制御しているのは定流量制御器であるので、試料注入前にスプリット流路を閉じるとスプリット流路のキャリアガスは行き場がなくなり、セプタムパージ及びカラムの流量が増加するので、カラム入口圧が増大する。カラム入口圧が増大すると試料の気化体積が縮小され、注入可能な試料量を増加することができる。また、試料気化室での滞留期間が短かくなるため、試料の熱分解を低減することもできる。
【0010】
【実施例】
図1は一実施例の構成を示す。試料気化室1はスプリット/スプリットレス方式であり、試料気化室1にはキャピラリーカラム2、スプリット流路3、試料注入口のゴム栓の汚れを除去するセプタムパージ流路6及びキャリアガスを供給するキャリアガス流路10が接続されている。
【0011】
キャリアガス流路10にはキャリアガスを一定流量で供給するために、定流量制御器としての定流量調節器8が設けられている。スプリット流路3には開閉弁としての電磁弁5と、可変抵抗4が設けられている。セプタムパージ流路6には可変抵抗7が設けられている。キャピラリーカラム2の出口には検出器9が接続されている。12はカラム温度を制御する温度調節器である。
【0012】
この実施例の動作について説明する。スプリット流路3に設けた電磁弁5を開けた状態で、カラム2には分離に最適な流量が流れ、スプリット流路3には分離カラムの流量の例えば5倍の流量が流れ、セプタムパージ流路6には適当な流量が流れるように、可変抵抗4,7、定流量調節器8を設定しておく。
【0013】
試料注入前にスプリット流路3の電磁弁5を閉じる。スプリット流路3に流れていたキャリアガス流量が、カラム2の流量及びセプタムパージ流路6の流量に追加されることにより、カラム流量を増加させ、試料気化室1でのキャリアガスの圧力を高める。
【0014】
試料を試料気化室1に注入すると、試料気化室1内が高圧状態であるので、気化した試料の体積膨張率は小さくなる。そのため、注入可能な試料量を通常のスプリット分析時より増加できる。気化した試料の大部分がカラム2に移行した一定時間後、電磁弁5を開け、カラム2の流量を分離に最適な流量に戻し、通常の分析を行なう。
【0015】
試料注入前に電磁弁5を閉じた後、試料注入後の一定時間後に電磁弁5を開ける操作は、手動で行なってもよく、又は電磁弁5に電磁弁制御器を設けておき、試料気化室1への試料注入の際にガスクロマトグラフのスタートボタンを押すことに伴なって発生するそのスタート信号を電磁弁制御器に入力し、設定された一定時間後に電磁弁5を開けるようにしてもよい。また、試料注入をオートサンプラを用いて行なう場合には、オートサンプラからの試料注入信号を電磁弁制御器に入力し、設定された一定時間後に電磁弁5を開けるようにしてもよい。
本発明は、セプタムパージ流路6のない試料導入装置にも同様に適用することができる。
【0016】
この実施例の装置を用いて分析を行なった結果を図2から図4に示す。図2から図4は、同じ試料を用い、試料注入量を2μl、5μl、10μlと変えたものである。試料にはウンデカン(n−C11)、トリデカン(n−C13)、ペンタデカン(n−C15)、ヘプタデカン(n−C17)及びエイコサン(n−C20)の5種類の直鎖状飽和炭化水素が含まれている。分析条件は以下のとおりである。
【0017】
この分析結果の試料量2μl、5μl、10μl注入時の、注入量とクロマトグラムのピーク面積値の関係を図5に示す。良好な直線性が得られることが分かる。
【0018】
それに対し、キャリアガス流路に定圧制御器を備えた従来のスプリット/スプリットレス方式の試料導入装置で、スプリットレス法で実施例で用いたのと同じ試料を1μl、2μl、3μl注入したときの注入量とクロマトグラムのピーク面積値の関係を図6に示す。そこでは2μl以上の試料注入量になると直線性がなくなっている。
【0019】
【発明の効果】
本発明ではプログラム可能な電子式圧力制御器などの複雑で高価な機構を使用しなくても、単純で安価な定流量制御器をキャリアガス流路に設け、試料注入前にスプリット流路を閉じ、試料がカラムに導入された後にスプリット流路を開けるようにすることにより、従来のスプリットレス試料注入法に比べて約5倍以上の試料量の注入が達成でき、高感度化を図ることができる。
また、気化した試料の注入口での滞留時間を短かくできるため、試料の分解を低減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例を示す流路図である。
【図2】同実施例による試料2μl注入時のクロマトグラムと定量計算結果を示す図である。
【図3】同実施例による試料5μl注入時のクロマトグラムと定量計算結果を示す図である。
【図4】同実施例による試料10μl注入時のクロマトグラムと定量計算結果を示す図である。
【図5】実施例における試料注入量とクロマトグラムのピーク面積値の関係を示す図である。
【図6】従来の方法による試料注入量とクロマトグラムのピーク面積値の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 試料気化室
2 キャピラリーカラム
3 スプリット流路
6 セプタムパージ流路
10 キャリアガス流路
8 定流量制御器としての定流量調節器
5 開閉弁としての電磁弁
9 検出器
Claims (1)
- ガスクロマトグラフの試料気化室に、キャリアガスを供給するキャリアガス流路、試料注入口、カラムを接続するカラム接続口、スプリット流路、及び加熱機構を少なくとも備えた試料導入装置において、
前記キャリアガス流路には、キャリアガス流量が一定流量になるように制御する定流量制御器が設けられ、
前記スプリット流路には、試料気化室への試料導入前に閉じられてカラム入口圧を増大させ、試料導入後の一定時間後に開かれる開閉弁が設けられ、これら一つの定流量制御器と一つの開閉弁だけによって試料注入時のカラム入口圧を増大させていることを特徴とするガスクロマトグラフの試料導入装置。
Priority Applications (1)
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JP09930396A JP3541558B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | ガスクロマトグラフの試料導入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP09930396A JP3541558B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | ガスクロマトグラフの試料導入装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09264887A JPH09264887A (ja) | 1997-10-07 |
JP3541558B2 true JP3541558B2 (ja) | 2004-07-14 |
Family
ID=14243868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09930396A Expired - Fee Related JP3541558B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | ガスクロマトグラフの試料導入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3541558B2 (ja) |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP09930396A patent/JP3541558B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09264887A (ja) | 1997-10-07 |
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