JP3290893B2 - 気相成分分析装置 - Google Patents

気相成分分析装置

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JP3290893B2
JP3290893B2 JP17808296A JP17808296A JP3290893B2 JP 3290893 B2 JP3290893 B2 JP 3290893B2 JP 17808296 A JP17808296 A JP 17808296A JP 17808296 A JP17808296 A JP 17808296A JP 3290893 B2 JP3290893 B2 JP 3290893B2
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/04Preparation or injection of sample to be analysed
    • G01N30/06Preparation
    • G01N30/10Preparation using a splitter

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物等の試
料を加熱して生成した複数の気相成分をキャリヤガスに
より、順次、ガスクロマトグラフ装置等の検出手段に導
入して分析する気相成分分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂組成物等の試料を気化させて
その組成を分析する気相成分分析装置として、前記試料
を加熱して複数の気相成分を順次生成させる気相成分生
成手段と、検出手段と、前記気相成分生成手段で生成し
た気相成分を前記検出手段に導入する気相成分導入手段
とからなるものが知られている。
【0003】前記検出手段としては、分離カラムと、該
分離カラムを内蔵する恒温槽と、該分離カラムで分離さ
れた成分を検出する水素炎イオン化検出器(FID)、
質量分析計(MS)、原子発光分析計(AED)等の検
出器とからなるガスクロマトグラフ装置(GC)があ
る。また、前記ガスクロマトグラフ装置の検出器として
用いられる水素炎イオン化検出器、質量分析計、原子発
光分析計等の検出器自体を前記検出手段として用いる場
合もある。
【0004】前記検出手段として、例えば、ガスクロマ
トグラフ装置を用い、前記樹脂組成物等の試料の組成を
分析する場合には、まず、前記試料を熱分解する等して
複数の気相成分を生成させる。前記樹脂組成物は、通
常、不揮発性の高分子体と各種無機/有機化合物との混
合物であり、このような樹脂組成物を熱分解すると、前
記不揮発性高分子体、前記有機物及び該有機物の熱分解
物からなる複雑な組成とが得られる。このため、前記試
料のガスクロマトグラムは、多数の化合物のピークが現
れた複雑なものとなり、各ピークの解析、同定が極めて
困難になる場合がある。
【0005】前記検出手段として、水素炎イオン化検出
器、質量分析計、原子発光分析計等を用いる場合にも、
前記試料から生成する気相成分が複雑な組成を有すると
きにも、各ピークの解析、同定が極めて困難になる場合
がある。
【0006】また、前記気相成分が高沸点化合物の混合
物やタール分を含むときには、前記気相成分導入手段ま
たは検出手段に導入されたタール分が手段内で凝縮し
て、次回の分析の障害になることがある。
【0007】そこで、前記樹脂組成物の試料を加熱して
生成する複数の気相成分のうち、分析対象の成分を選択
的に前記検出手段に導入して分析することが望まれる。
このように、高沸点化合物を除いて分析対象の成分を選
択的に検出手段に導入するようにした気相成分分析装置
として、例えば、特開昭57−74659号公報に開示
されたものが知られている。
【0008】前記公報には、図3示のような、試料注入
室aに注入された試料がキャリヤガス入口bから流入す
るキャリヤガスにより分離カラムcに導入され、分離カ
ラムcで分離されて検出器dで検出される構成のガスク
ロマトグラフ装置における問題点として、次のことを指
摘している。前記問題点とは、即ち前記ガスクロマトグ
ラフ装置では、試料は試料注入部eから注入針により注
入されるが、該試料中に高沸点化合物が含まれている
と、該高沸点化合物が試料注入室a内で凝縮し、次回の
分析時に徐々に気化したり、熱分解が生じ、所謂ゴース
トピークを発生して、クロマトグラフのベースラインを
不安定にし、かつ定性、定量を不正確にするというもの
である。
【0009】そこで、前記問題点を解決するために、前
記公報には、図4示のように、図3示のガスクロマトグ
ラフ装置において、試料注入室aの試料注入部eに近い
部分に第1のキャリヤガス入口b及びガス排出口fを設
け、試料注入室aの分離カラムcに近い部分に第2のキ
ャリヤガス入口gを設け、流路切換弁hによりキャリヤ
ガス入口bまたはキャリヤガス入口gのいずれかから試
料注入室aにキャリヤガスが流入するようにすると共
に、ガス排出口fにストップ弁iを設けた装置が提案さ
れている。
【0010】図4示のガスクロマトグラフ装置によれ
ば、まず、ストップ弁iを閉じ、流路切換弁hによりキ
ャリヤガスがキャリヤガス入口bから試料注入室aに流
入するようにすることにより、試料注入部eから注入さ
れた試料がキャリヤガスにより分離カラムcに導入され
る。次に、試料が全てキャリヤガスにより分離カラムc
に導入された時点で、ストップ弁iを開き、流路切換弁
hによりキャリヤガスがキャリヤガス入口gから試料注
入室aに流入するようにすると、分離カラムcが流体抵
抗として作用するので、キャリヤガス入口gから流入す
るキャリヤガスの大部分はガス排出口fから排出され
る。従って、試料注入室a内に残留している高沸点化合
物が、キャリヤガスに伴われてガス排出口fから排出さ
れるので、次回の分析の障害となることを防止でき、分
析対象の気相成分のみを選択的に分離カラムcに導入す
ることができる。
【0011】しかしながら、前記のようにするときに
は、分析対象の気相成分を選択的に分離カラムcに導入
するようにするために、図3示のような既存のガスクロ
マトグラフ装置にガス排出口f,第2のキャリヤガス入
口g,流路切換弁h等を付設するという改造を施さなけ
ればならないとの不都合がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、樹脂組成物等の試料を加熱して生成する
複数の気相成分を分析する際に、既存の装置を改造する
ことなく、分析対象の成分を選択的に検出手段に導入す
ることができる気相成分分析装置を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、既存の気
相成分分析装置を改造することなく、分析対象の成分を
選択的に検出手段に導入する手段について検討を重ねた
結果、ガスクロマトグラフ装置、水素炎イオン化検出
器、質量分析計、原子発光分析計等の検出手段の気相成
分導入手段には、試料となる気相成分の一部を排出し、
導入される気相成分の流量を調整するためにスプリット
ベント管が設けられていることに着目し、該スプリット
ベント管から分析対象外の気相成分を排出するために気
相成分導入手段にパージガスを供給する手段を、前記気
相成分導入手段と前記検出手段との間に設けることによ
り解決することができることを見出した。
【0014】そこで、本発明の気相成分分析装置は、試
料を加熱して生成した複数の気相成分をキャリヤガスに
より順次検出手段に導入して分析するものであって、該
気相成分を該検出手段に導入する気相成分導入手段と、
該気相成分導入手段に設けられ該気相成分の一部を排出
して該検出手段に導入される気相成分の流量を調整する
排出手段とを備える気相成分分析装置において、前記気
相成分導入手段にパージガスを導入して分析対象外の気
相成分を前記排出手段から排出すると共に、該パージガ
スの導入を制限することにより分析対象の気相成分を選
択的に前記検出手段に導入する選択的導入手段を、前記
気相成分導入手段と前記検出手段との間に着脱自在に設
けたことを特徴とする。
【0015】本発明の気相成分分析装置によれば、前記
複数の気相成分が複雑な組成を有していて、その一部を
分析対象とするときや、前記複数の気相成分が高沸点化
合物を含むときに、分析対象の成分を選択的に検出手段
に導入する必要があるときには、前記気相成分導入手段
と前記検出手段との間に、前記選択的導入手段が装着さ
れる。
【0016】本発明の気相成分分析装置では、まず、分
析対象外の成分を排除するときには、前記選択的導入手
段から前記気相成分導入手段にパージガスとして、ヘリ
ウム等の不活性気体を導入する。すると、前記検出手段
が流体抵抗として作用するために、前記分析対象外の成
分が該パージガスに伴われて前記排出手段から排出され
る。また、分析対象の成分を前記検出手段に導入すると
きには、前記選択的導入手段による前記パージガスの導
入を制限することにより、前記気相成分導入手段から導
入される気相成分がそのまま前記検出手段に導入され
る。
【0017】そして、本発明の気相成分分析装置は、前
記複数の気相成分が比較的単純な組成で分析対象を選択
する必要が無かったり、前記複数の気相成分が高沸点化
合物を含まないなど、分析対象の成分を選択的に検出手
段に導入する必要が無くなったときには、前記選択的導
入手段を取り外すことにより、容易に原状に復帰され
る。
【0018】従って、本発明の気相成分分析装置によれ
ば、前記選択的導入手段を着脱自在としたので、既存の
装置を改造することなく、生成する複数の気相成分のう
ち分析対象の成分を前記のように選択的に検出手段に導
入することができる。
【0019】また、本発明の気相成分分析装置は、前記
選択的導入手段が、前記気相成分導入手段に前記パージ
ガスを選択的に供給するパージガス供給手段を着脱自在
に備えることを特徴とする。このようにすることによ
り、前記パージガスの種類を分析対象に応じて容易に選
択することができる。
【0020】また、本発明の気相成分分析装置は、前記
パージガス供給手段が、前記気相成分導入手段に供給さ
れる前記パージガスのうち、該気相成分導入手段から前
記検出手段に導入されるパージガスの流量を、前記検出
手段に導入されるキャリヤガスの流量とほぼ等しくなる
ように制御するマスフローコントローラーを備えること
を特徴とする。
【0021】本発明の気相成分分析装置では、分析対象
の気相成分が前記のようにして選択的に前記検出手段に
導入されるときに、該気相成分を前記検出手段に導入す
るキャリヤガスは、該気相成分を前記検出手段により検
出するために好適な流量に調整されている。ところが、
前記選択的導入手段により分析対象外の気相成分を前記
排出手段から排出するときには、前記気相成分導入手段
に導入されたパージガスの一部が前記キャリヤガスに代
わって前記検出手段に導入されるので、分析対象の気相
成分を前記検出手段により検出するために好適に調整さ
れている前記検出手段内のガスの流量が変動する虞れが
ある。
【0022】このように前記検出手段内のガスの流量が
変動すると、一つの気相成分を分析対象として前記検出
手段に導入した後、前記選択的導入手段により他の気相
成分を分析対象外として前記排出手段から排出するとき
に、該分析対象の気相成分の検出に支障を来すことがあ
る。
【0023】そこで、本発明の気相成分分析装置は、前
記パージガス供給手段が前記マスフローコントローラー
を備えることにより、一つの気相成分を分析対象として
前記検出手段に導入した後、前記選択的導入手段により
他の気相成分を分析対象外として前記排出手段から排出
するときにも、前記パージガスが前記キャリヤガスと等
しい流量で前記検出手段に導入され、該分析対象の気相
成分の検出を支障無く行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面を参照しながら
本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図
1は本発明の気相成分分析装置の一構成例を示す説明的
断面図であり、図2は図1示の気相成分分析装置の作動
を示す説明的断面図である。
【0025】まず、図1を参照して、本発明の気相成分
分析装置の第1の実施形態の構成について説明する。
【0026】本実施形態の気相成分分析装置は、図1に
示すように、樹脂組成物等の試料を加熱して複数の気相
成分を順次生成させる気相成分生成装置1と、気相成分
生成装置1で生成した気相成分をキャピラリー分離カラ
ム2に導入する気相成分導入装置3と、キャピラリー分
離カラム2を内蔵すると共にキャピラリー分離カラム2
により分離された成分を検出する水素炎イオン化検出器
4を備えるガスクロマトグラフ装置5とからなり、さら
に、気相成分導入装置3とキャピラリー分離カラム2と
の間に着脱自在に装着される選択的導入装置6を備えて
いる。
【0027】気相成分生成装置1は、内部に収容された
前記試料を図示しないヒーターにより経時的に加熱し
て、低温から高温に次第に昇温することにより、前記試
料から気相成分を熱脱着させ、或いは前記試料に含まれ
る成分を熱分解させて複数の気相成分を順次生成させる
ようになっており、生成した前記気相成分を輸送するた
めに、ヘリウム等のキャリヤガスを導入するキャリヤガ
ス導管7が接続されている。
【0028】気相成分導入装置3は、上部に設けられた
シリコンゴム製のシール部材8に挿通された試料導入管
9を介して気相成分生成装置1に接続される気相成分流
入室10を備えている。気相成分流入室10は、隔壁1
1により前室10aと、主室10bとに区画されてい
る。気相成分流入室10の前室10aには試料導入管9
が開口している。また、隔壁11には前室10aと主室
10bとを連通するガラスインサート管12が挿通され
ており、試料導入管9の先端はガラスインサート管12
の前室10a側に内挿されている。
【0029】気相成分流入室10の前室10aには、ガ
ラスインサート管12の開口端より上方に、セプタムパ
ージ管13が接続されて、シール部材8から気化して前
記気相成分に混入する不純物を排出するようになってい
る。また、主室10bには前記気相成分の一部を排出す
ることによりキャピラリー分離カラム2に導入される気
相成分の流量を調整するスプリットベント管14が接続
されている。
【0030】前記キャリヤガス導管7により導入される
キャリヤガスは、前記スプリットベント管14により、
前記気相成分がキャピラリー分離カラム2内においてそ
の分離性能が最も良くなる線速度で移動する流量になる
ように設定されている。尚、セプタムパージ管13及び
スプリットベント管14には、それぞれ流量調整弁13
a,14aが設けられている。
【0031】ガスクロマトグラフ装置5は、キャピラリ
ー分離カラム2及び主室10bの先端部が収容された恒
温槽(オーブン)15を備え、検出器4は恒温槽15の
外部でキャピラリー分離カラム2の先端に接続されてい
る。キャピラリー分離カラム2の他端にはカラムナット
16が取着されており、カラムナット16の外周面に設
けられたネジ部16aにより前記気相成分流入室10の
外周面に螺着されたカップ状接続部材17の底面17a
に設けられた孔部17bに螺着されるようになってい
る。キャピラリー分離カラム2はカラムナット16の内
部を貫通しており、カラムナット16の内面に沿って摺
動させることにより、カラムナット16の先端から突出
する部分の長さを自在に調節できるようになっている。
【0032】選択的導入装置6は、気相成分流入室10
の主室10bとキャピラリー分離カラム2とを接続する
接続室18と、接続室18にパージガスを供給するパー
ジガス供給管19とからなり、パージガス供給管19は
接続室18の側壁に着脱自在に螺着されるようになって
いる。パージガス供給管19は細径でフレキシブルな金
属管により構成されている。
【0033】接続室18は、選択的導入装置6が気相成
分導入装置3に装着されたときに、主室10bに連通
し、キャピラリー分離カラム2が挿通される案内管20
を備え、案内管20の主室10b側の端部には連通管2
0aが設けられている。連通管20aはその一方の端部
で案内管20に内嵌されると共に、他方の端部が主室1
0b内に開口して連通するようになっている。また、接
続室18の一方の端部にはフランジ部18aが設けられ
ており、他方の端部の外周面には接続部材18bが螺着
されるようになっている。そして、接続部材18bの内
周面には、キャピラリー分離カラム2のカラムナット1
6が螺着されるようになっている。
【0034】次に、図2を参照して、前記選択的導入装
置6を装着する方法について説明する。
【0035】気相成分導入装置3とキャピラリー分離カ
ラム2との間に、選択的導入装置6を装着するときに
は、まず、前記カップ状接続部材17の孔部17bに螺
着されているカラムナット16を外し、次いで気相成分
流入室10の外周面に螺着されているカップ状接続部材
17自体を外す。次に、孔部17bに選択的導入装置6
の接続室18を挿通し、フランジ部18aがカップ状接
続部材17の底面17aに係合されるようにする。
【0036】次に、孔部17bに接続室18が挿通され
たカップ状接続部材17を再び気相成分流入室10の外
周面に螺着することにより、接続室18が主室10bに
接続される。
【0037】次に、接続室18にパージガス供給管19
を螺着する。パージガス供給管19は、その一方の端部
が接続室18に螺着されたのち、他方の端部は、適宜、
恒温槽15の外部に導出される。尚、パージガス供給管
19には、恒温槽15の外部においてマスフローコント
ローラー21及び開閉弁22が設けられており、マスフ
ローコントローラー21は図示しないヘリウムガスボン
ベ等のガス発生源に接続されていて、前記ガス発生源か
ら供給される不活性気体をパージガスとして、接続室1
8内に導入するようになっている。また、接続室18内
に導入されたパージガスの一部はキャピラリー分離カラ
ム2に導入されるが、マスフローコントローラー21
は、キャピラリー分離カラム2に導入される前記パージ
ガスの流量が、前記キャピラリー分離カラム2に導入さ
れるキャリヤガスの流量とほぼ等しくなるように制御す
るようになっている。
【0038】そして、接続室18の外周面に接続部材1
8bを螺着し、該接続部材18bにカラムナット16を
螺着することにより、選択的導入装置6の装着が完了す
る。キャピラリー分離カラム2は、カラムナット16の
内面に沿って挿入することにより、案内管20に案内さ
れ、連通管20aの端部に当接される。キャピラリー分
離カラム2の先端部は、前記のように当接された後、所
定量引き出すことにより連通管20aとの間に前記パー
ジガスが矢示するように流入する間隙が形成される。
【0039】また、案内管20は接続室18内で開口す
ることにより、パージガス供給管19により接続室18
に供給されるパージガスが案内管20内に流入できるよ
うにされている。
【0040】次に、本実施形態の気相成分分析装置の作
動について説明する。
【0041】本実施形態の気相成分分析装置で、樹脂組
成物等を試料としてその組成を分析するときには、ま
ず、前記試料を気相成分生成装置1内に収容し、キャリ
ヤガス導管7からヘリウム等のキャリヤガスを気相成分
生成装置1内に導入しながら、前記試料を図示しないヒ
ーターにより連続して加熱して1分間に20℃程度の割
合で100〜700℃程度の温度範囲まで昇温する。こ
のようにすると、温度の上昇に伴って、該試料から気相
成分が熱脱着したり、該試料に含まれる成分自体が熱分
解したりすることにより、複数の気相成分が順次生成さ
れる。
【0042】前記複数の気相成分は、前記キャリヤガス
により輸送され、生成した順に試料導入管9を介して気
相成分導入装置3の気相成分流入室10に導かれる。試
料導入管9は、気相成分流入室10の前室10a内でガ
ラスインサート管12内に開口しているので、気相成分
流入室10に流入した前記気相成分は、図2に矢示する
ように、その大部分がガラスインサート管12により主
室10bに案内され、また、その一部は前室10aに流
入しセプタムパージ管13から排出される。
【0043】前記気相成分と共に主室10bに案内され
た前記キャリヤガスは、その一部がスプリットベント管
14から排出されることにより、前記気相成分をキャピ
ラリー分離カラム2内においてその分離性能が最も良く
なる線速度で移動させる流量になるように調整される。
前記流量調整は、セプタムパージ管13及びスプリット
ベント管14にそれぞれ備えられた流量調整弁13a,
14aの開度を相互に調整することにより行われる。
【0044】ここで、本実施形態では、前記選択的導入
装置6を装着することにより、前記気相成分のうち分析
対象の成分のみを選択的にキャピラリー分離カラム2に
導入するようになっている。そこで、次に、選択的導入
装置6の作動について説明する。
【0045】まず、選択的導入装置6により、前記気相
成分のうち、分析対象外の気相成分がキャピラリー分離
カラム2に導入されないようにするときには、図2示の
ように、開閉弁22を開弁し、マスフローコントローラ
ー21によりパージガス供給管19から接続室18にパ
ージガスを導入する。このとき、キャピラリー分離カラ
ム2が流体抵抗として作用するので、接続室18に導入
された前記パージガスの大部分は、図2に矢示するよう
に、案内管20からキャピラリー分離カラム2の先端部
と連通管20aとの間隙を介して気相成分流入室10の
主室10bに逆流し、主室10b内の気相成分を前記キ
ャリヤガスと共にスプリットベント管14から気相成分
流入室10外に排出する。また、接続室18に導入され
た前記パージガスの一部は、図2に矢示するように、キ
ャピラリー分離カラム2に導入される。
【0046】このとき、本実施形態では、マスフローコ
ントローラー21により、キャピラリー分離カラム2に
導入されるパージガスの流量が、前記キャピラリー分離
カラム2に導入されるキャリヤガスの流量とほぼ等しく
なるように制御される。この結果、分析対象外の気相成
分をスプリットベント管14から気相成分流入室10外
に排出するときに、分析対象の気相成分が既にキャピラ
リー分離カラム2に導入されていたとしても、該分析対
象の気相成分のキャピラリー分離カラム2内での線速度
が変動しないので、キャピラリー分離カラム2による該
分析対象の気相成分の分離、検出を支障無く行うことが
できる。
【0047】次に、前記気相成分のうち、分析対象の気
相成分をキャピラリー分離カラム2に導入するときに
は、開閉弁22を閉弁して前記パージガスの供給を停止
する。このようにすると、前記のようにスプリットベン
ト管14により流量調整された気相成分が連通管20a
に流入し、そのままキャピラリー分離カラム2に導入さ
れる。そして、前記気相成分がキャピラリー分離カラム
2で個々の化合物に分離され、検出器4で検出される。
【0048】前記分析対象の気相成分と分析対象外の気
相成分との選択は、通常は、予め同一試料について、同
一の加熱、昇温条件で、熱重量減少(TG)法により重
量減少曲線を作成しておき、気相成分生成装置1による
加熱温度が、該重量減少曲線において試料が重量減少を
示す温度になったときに、該当する気相成分が生成して
いるものと判断することにより行えばよい。或いは、図
1示の装置で、キャピラリー分離カラム2の代わりに、
内径0.2mm程度、長さ1mのキャピラリーカラムを
取付け、該キャピラリーカラムを水素炎イオン化検出器
に接続し、該キャピラリーカラムの温度を300℃とし
て、検出する方法(EGA法)により、予め同一試料に
ついて得られた結果から判断するようにしてもよい。
【0049】次に、本発明の気相成分分析装置の第2の
実施形態について説明する。本実施形態の気相成分分析
装置は、図2示の気相成分分析装置において、気相成分
生成装置1が樹脂組成物等の試料を一挙に高温に加熱し
て同時に複数の気相成分を生成させるようになっている
と共に、ガラスインサート管12の内面に吸着剤層(図
示せず)を形成して、前記複数の気相成分を予備的に分
離するプレ・分離カラムとしたものである。前記吸着剤
は60〜100メッシュの珪藻土に該珪藻土の10重量
%のジメチルポリシロキサンを塗布したもの等が用いら
れる。
【0050】次に、本実施形態の気相成分分析装置の作
動について説明する。
【0051】本実施形態の気相成分分析装置で、樹脂組
成物等を試料としてその組成を分析するときには、ま
ず、前記試料を気相成分生成装置1内に収容し、キャリ
ヤガス導管7からヘリウム等のキャリヤガスを気相成分
生成装置1内に導入しながら、前記試料を図示しないヒ
ーターにより200〜800℃程度の温度に一挙に加熱
し、該試料からの気相成分の熱脱着や、該試料に含まれ
る成分の熱分解を行わせることにより、同時に複数の気
相成分が生成される。
【0052】前記複数の気相成分は、前記キャリヤガス
により輸送され、試料導入管9を介して気相成分導入装
置3の気相成分流入室10に導かれる。気相成分流入室
10は気相成分生成装置1の加熱温度以下の温度に保持
されており、試料導入管9はガラスインサート管12内
に開口しているので、前記複数の気相成分は前記吸着剤
層からなるプレ・分離カラムにトラップされ、分配を繰
り返しながら、前記吸着剤層を移動することにより、前
記気相成分を構成する個々の化合物が、炭素数や官能基
の種類等に従って予備的に分離される。
【0053】次いで、前記吸着剤層により予備的に分離
された気相成分は、分離された順に接続室18に導入さ
れ、前記第1の実施態様の場合と同一手段により、分析
対象の成分のみが選択的にキャピラリー分離カラム2に
導入される。そして、前記気相成分がキャピラリー分離
カラム2で個々の化合物に分離され、検出器4で検出さ
れる。
【0054】また、前記第1及び第2の態様では、分析
対象の気相成分をキャピラリー分離カラム2に導入する
際に、パージガス供給管19からのパージガスの供給を
完全に停止するようにしているが、前記パージガスの供
給は、前記分析対象の気相成分の接続室18への流入を
妨げない程度に制限されるだけであってもよい。
【0055】また、前記第1及び第2の実施態様では、
水素炎イオン化検出器をガスクロマトグラフ装置5の検
出器4として用いているが、該水素炎イオン化検出器に
代えて、質量分析計、原子発光分析計等を用いてもよ
い。また、水素炎イオン化検出器、質量分析計、原子発
光分析計等の検出器4自体を各実施態様の気相成分分析
装置の検出手段として用いてもよい。このようにすると
きには、キャピラリー分離カラム2に代えて、内部が不
活性化された金属カラム等を前記検出手段の試料導入部
として用いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気相成分分析装置の一構成例及びその
作動を示す説明的断面図。
【図2】本発明の気相成分分析装置の一構成例及びその
作動を示す説明的断面図。
【図3】従来のガスクロマトグラフ装置の構成例を示す
システム構成図。
【図4】選択的導入手段を備える従来のガスクロマトグ
ラフ装置の構成例を示すシステム構成図。
【符号の説明】
1…気相成分生成手段、 3…気相成分導入手段、 5
…検出手段、 6…選択的導入手段、 14…排出手
段、 19…パージガス供給手段、 21…マスフロー
コントローラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 30/26 G01N 30/26 N 30/32 30/32 A (72)発明者 佐藤 訓孝 福島県郡山市大槻町大坪61番地2号 フ ロンティア・ラボ株式会社内 (72)発明者 大谷 肇 愛知県名古屋市緑区篠の風3−252 滝 の水住宅9−304 (56)参考文献 特開 平4−276056(JP,A) 実開 平2−89356(JP,U) 実開 昭51−24190(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 30/06 G01N 30/16 G01N 30/26 G01N 30/32 G01N 1/22 G01N 1/00 101

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を加熱して生成した複数の気相成分を
    キャリヤガスにより順次検出手段に導入して分析するも
    のであって、該気相成分を該検出手段に導入する気相成
    分導入手段と、該気相成分導入手段に設けられ該気相成
    分の一部を排出して該検出手段に導入される気相成分の
    流量を調整する排出手段とを備える気相成分分析装置に
    おいて、 前記気相成分導入手段にパージガスを導入して分析対象
    外の気相成分を前記排出手段から排出すると共に、該パ
    ージガスの導入を制限することにより分析対象の気相成
    分を選択的に前記検出手段に導入する選択的導入手段
    を、前記気相成分導入手段と前記検出手段との間に着脱
    自在に設けたことを特徴とする気相成分分析装置。
  2. 【請求項2】前記選択的導入手段は、前記気相成分導入
    手段に前記パージガスを選択的に供給するパージガス供
    給手段を着脱自在に備えることを特徴とする請求項1記
    載の気相成分分析装置。
  3. 【請求項3】前記パージガス供給手段は、前記気相成分
    導入手段に供給される前記パージガスのうち、該気相成
    分導入手段から前記検出手段に導入されるパージガスの
    流量を、前記検出手段に導入されるキャリヤガスの流量
    とほぼ等しくなるように制御するマスフローコントロー
    ラーを備えることを特徴とする請求項2記載の気相成分
    分析装置。
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