JP3540708B2 - デュアル燃料エンジン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デュアル燃料エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体燃料ノズルとガス燃料ノズルとを同じ吸気通路内に臨ませ、燃料切換スイッチで、液体燃料とガス燃料との供給を相互に切り換えて、液体燃料運転とガス燃料運転とを行うとともに、上記各ノズルよりも吸気上流側にチョーク弁を設けたものがある。このエンジンでは、手動でチョーク弁を開閉するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術には、次の問題がある。
《1》ガス燃料始動に失敗することがある。
ガス燃料始動を行う場合、誤って、チョーク弁を閉じて行う場合がある。この場合、ガス燃料の供給量が過剰になり、ガス燃料始動に失敗することがある。また、仮にチョーク弁を既存のオートチョーク機構で開閉したとしても、寒冷時には、チョーク弁が閉じているため、ガス燃料始動に失敗することがある。
【0004】
《2》液体燃料冷始動に失敗することがある。
液体燃料冷始動を行う場合、誤って、チョーク弁を開いたまま行うことがある。この場合、液体燃料の供給量が不足し、液体燃料冷始動に失敗することがある。また、最初、チョーク弁を閉じていたが、始動開始直後、エンジン温度が十分に上がらないうちに、誤って、チョーク弁を一気に全開してしまうことがある。この場合、液体燃料の供給量が一気に減少し、液体燃料冷始動に失敗することがある。
【0005】
《3》液体燃料温始動に失敗することがある。
液体燃料温始動を行う場合、誤って、チョーク弁を閉じたまま行うことがある。この場合、液体燃料の供給量が過剰となり、液体燃料温始動に失敗することがある。
【0006】
本発明の課題は、上記問題点を解決できる、デュアル燃料エンジンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明)
請求項1の発明の構成は、次の通りである。
図1に示すように、液体燃料ノズル(1)とガス燃料ノズル(2)とを同じ吸気通路(3)内に臨ませ、燃料切換スイッチ(4)で、液体燃料とガス燃料との供給を相互に切り換えて、液体燃料運転とガス燃料運転とを行うとともに、上記各ノズル(1)(2)よりも吸気上流側にチョーク弁(5)を設けた、デュアル燃料エンジンにおいて、
図1に示すように、チョーク弁開閉手段(6)を設け、燃料切換スイッチ(4)がガス燃料位置にある場合には、図3に示すように、スタータ(11)の作動開始時点(7)前に、またはスタータ(11)の作動開始時点(7)から所定時間経過するまでに、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全開にし、チョーク弁(5)の全開時点(8)からエンジン停止操作時点(36)までの期間(37)中は、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全開状態に維持するようにした、ことを特徴とするデュアル燃料エンジン。
【0008】
(請求項2の発明)
請求項2の発明の構成は、次の通りである。
請求項1に記載したデュアル燃料エンジンにおいて、
燃料切換スイッチ(4)が液体燃料位置にある場合であって、エンジン温度が所定の冷始動温度領域にある場合には、図4に示すように、スタータ(11)の作動開始時点(7)からエンジン温度が所定の冷始動温度領域を越える時点(38)までの期間(39)中は、前記チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全閉状態とし、エンジン温度が冷始動温度領域を越える時点(38)から所定のチョーク終了温度に到達する時点(40)までの期間(41)中は、エンジン温度が上昇するにつれて、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を次第に全開状態に近づけ、エンジン温度が前記チョーク終了温度に到達した時点(40)からエンジン停止操作時点(36)までの期間(42)中は、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全開状態に維持するようにした、ことを特徴とするデュアル燃料エンジン。
【0009】
(請求項3の発明)
請求項3の発明の構成は、次の通りである。
請求項2に記載したデュアル燃料エンジンにおいて、
燃料切換スイッチ(4)が液体燃料位置にある場合であって、エンジン温度が前記チョーク終了温度を越えている場合には、図5に示すように、スタータ(11)の作動開始時点(7)から所定時間(43)を経過するまでに、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全開し、チョーク弁(5)の全開時点(8)からエンジン停止操作時点(36)までの期間(37)中は、チョーク弁開閉手段(5)がチョーク弁(5)を全開状態に維持するようにした、ことを特徴とするデュアル燃料エンジン。
【0010】
【発明の作用及び効果】
(請求項1の発明)
請求項1の発明は、次の作用効果を奏する。
《1》ガス燃料始動の失敗を防止することができる。
図3に示すように、ガス燃料始動の際、スタータ(11)の作動開始時点(7)前に、またはスタータ(11)の作動開始時点(7)から所定時間経過するまでに、チョーク弁(5)を全開することができるため、適正量のガス燃料が供給され、ガス燃料始動の失敗を防止することができる。
【0011】
(請求項2の発明)
請求項2の発明は、請求項1の発明の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
《2》液体燃料冷始動の失敗を防止することができる。
図4に示すように、液体燃料冷始動の際、スタータ(11)の作動開始時点(7)からチョーク弁(5)を全閉状態とし、エンジン温度が上昇するにつれて、チョーク弁(5)を次第に全開状態に近づけるため、適正量の液体燃料が供給され、液体燃料冷始動の失敗を防止することができる。
【0012】
(請求項3の発明)
請求項3の発明は、請求項2の発明の作用効果に加え、次の作用効果を奏する
《3》液体燃料温始動の失敗を防止することができる。
図5に示すように、液体燃料温始動の際、スタータ(11)の作動開始時点(7)から所定時間(43)が経過するまでにチョーク弁(5)を全開にすることができるため、適正量の液体燃料が供給され、液体燃料温始動の失敗を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本発明の実施形態に係るデュアル燃料エンジンを説明する図である。このエンジンは、液体燃料とガス燃料との供給を相互に切り換えて、液体燃料運転とガス燃料運転を行うとともに、エンジン始動の失敗を防止できるようになっている。このエンジンは、燃料ミキサ(10)と燃料切換スイッチ(4)とセルスタータ(11)と点火プラグ(9)とキースイッチ(13)とバッテリ(12)とチョーク弁開閉手段(6)とを備えている。
【0014】
燃料ミキサ(10)の構成は、次の通りである。
図2に示すように、燃料ミキサ(10)は、ミキシングボディ(14)と液体燃料カップ(15)とを備えている。ミキシングボディ(14)の上部には、ガス燃料入口管(16)とガス燃料遮断弁(17)とガス燃料遮断弁用アクチュエータ(24)とガス燃料ノズル(2)とが取り付けられ、吸気通路(3)とガス燃料中継通路(18)とが形成されている。図1に示すように、吸気通路(3)は、吸気上流側にチョーク弁(5)を備え、吸気下流側にスロットル弁(19)を備えている。スロットル弁(19)は、連結ロッド(20)とガバナレバー(21)とガバナスプリング(22)とを介して調速レバー(23)に連動連結され、ガバナレバー(21)にかかるガバナスプリング力(22a)とガバナ力(21a)との不釣合い力により、スロットル弁(19)の開度調節が行われる。ガス燃料入口管(16)は、レギュレータ(図外)を介してガス燃料ボンベ(図外)に接続されている。ガス燃料ボンベには、LPガス(液化石油ガス)が充填されている。
【0015】
図2に示すように、ガス燃料遮断弁(17)は、弁体(17a)と弁座(17b)とを備え、弁体(17a)はガス燃料遮断弁用アクチュエータ(24)の出力杆に取り付けられ、弁体(17b)はガス燃料中継通路(18)の入口に取り付けられている。ガス燃料ノズル(2)は、ガス燃料中継通路(18)の下端に取り付けられ、その下端の出口は、吸気通路(3)に臨んでいる。ガス燃料ノズル(2)の上端の入口は、ガス燃料中継通路(18)とガス燃料遮断弁(17)の弁座(17b)とを介してガス燃料入口管(16)と連通し、その連通は、ガス燃料遮断弁(17)の閉弁で遮断される。
【0016】
ミキシングボディ(14)の下部には、液体燃料ノズル(1)が取り付けられている。液体燃料ノズル(1)は、その上端の出口を吸気通路(3)内に臨ませている。液体燃料カップ(15)は、ミキシングボディ(14)の下部に取り付けられ、液体燃料チャンバ(25)内にフロート弁(26)を収容している。液体燃料チャンバ(25)は、燃料供給ポンプ(図外)を介して液体燃料タンク(図外)に接続されている。液体燃料タンク内には、ガソリンが充填されている。液体燃料カップ(15)には、液体燃料遮断弁(27)と液体燃料遮断弁用アクチュエータ(28)とが取り付けられている。液体燃料遮断弁(27)は、弁体(27a)と弁座(27b)とを備え、弁体(27a)は液体燃料遮断弁用アクチュエータ(28)の出力杆に取り付けられ、弁座(27a)は液体燃料カップ(15)の内底部に取り付けられている。液体燃料ノズル(1)の下端の入口は、弁座(27b)を介して液体燃料チャンバ(25)内に連通し、その連通は、液体燃料遮断弁(27)の閉弁で遮断される。液体燃料ノズル(1)とガス燃料ノズル(2)の各出口は、同じ吸気通路(3)に臨み、各ノズル(1)(2)よりも吸気上流側にチョーク弁(5)が設けられている。
【0017】
燃料切換スイッチ(4)等の構成は、次の通りである。
図1に示すように、燃料切換スイッチ(4)は、ガス燃料用端子(4a)と液体燃料用端子(4b)とを備え、ガス燃料用端子(4a)はガス燃料遮断弁用アクチュエータ(24)に接続され、ガス燃料遮断弁用アクチュエータ(24)は、非通電時は、ガス燃料遮断弁(17)を閉弁状態とし、通電時は、ガス燃料遮断弁(17)を開弁状態とする。液体燃料用端子(4b)は液体燃料遮断弁用アクチュエータ(28)に接続され、液体燃料遮断弁用アクチュエータ(28)は、非通電時は、液体燃料遮断弁(27)を閉弁状態とし、通電時は、液体燃料遮断弁(27)を開弁状態とする。セルスタータ(11)は、出力杆(11a)とピ二オンギヤ(11b)とを備え、ピ二オンギヤ(11b)は出力杆(11a)に取り付けられ、クランク軸(29)に取り付けられたリングギヤ(29a)に臨んでいる。セルスタータ(11)は、通電時には、出力杆(11a)を回転させながらピ二オンギヤ(11b)をリングギヤ(29a)に噛み合わせ、クランク軸(29)の回転速度が一定値を超えると、ピ二オンギヤ(11b)をリングギヤ(29a)から離脱させ、作動を停止する。点火プラグ(9)は、イグナイタ(9a)に接続され、所定のタイミングで燃焼室(図外)に火花を飛ばす。
【0018】
キースイッチ(13)は、OFF位置(オフ位置)と、ACC位置(アクセサリー位置)と、ON位置(オン位置)と、START位置(スタート位置)とを備えている。キースイッチ(13)は、バッテリ(12)と接続され、ACC位置に入れるとバッテリ(12)が燃料切換スイッチ(4)に接続され、ON位置に入れると、バッテリ(12)が燃料切換スイッチ(4)とイグナイタ(9a)に接続され、START位置に入れると、バッテリ(12)が燃料切換スイッチ(4)とイグナイタ(9a)とセルスタータ(11)に接続される。
【0019】
チョーク弁開閉手段(6)の構成は、次の通りである。
図1に示すように、チョーク弁開閉手段(6)は、付勢スプリング(30)とストローク調整用スプリング(31)とダイヤフラムアクチュエータ(32)とブースト弁(33)と電動アクチュエータ(34)とを備えている。付勢スプリング(30)は、チョーク弁(5)を全閉側に付勢している。ダイヤフラムアクチュエータ(32)は、ブースト弁(33)を介してスロットル弁(19)の下流側と接続されている。ブースト弁(33)は、その感温部(33a)がエンジン冷却水ジャケット(35)内に挿入され、エンジン温度が所定の冷始動温度領域(例えば−10℃以下の領域にある場合には、全閉状態となり、エンジン温度が所定のチョーク終了温度(例えば0℃)に到達するまでは、エンジン温度が上昇するにつれて、次第に全開状態に近づき、エンジン温度がチョーク終了温度に到達した後は、全開状態を維持する。電動アクチュエータ(34)は、燃料切換スイッチ(4)のガス燃料用端子(4a)に接続されている。チョーク弁(5)は、ストローク調整用スプリング(31)を介してダイヤフラムアクチュエータ(32)と電動アクチュエータ(34)とに連動連結されている。
【0020】
ブースト弁(33)が閉弁状態にある場合には、吸気通路(3)の吸気下流側のブースト圧(負圧)は、ダイヤフラムアクチュエータ(32)には作用しない。ブースト弁(33)が開弁状態にある場合には、その開度が大きくなるにつれて、ダイヤフラムアクチュエータ(32)にかかるブースト圧が次第に大きくなり、ダイヤフラムアクチュエータ(32)がチョーク弁(5)の開度を次第に大きくする。電動アクチュエータ(4)は、通電時は、チョーク弁(5)を全開状態とし、非通電時は、チョーク弁(5)に作用しない。
【0021】
チョーク弁開閉手段(6)等の機能は、次の通りである。
図3に示すように、燃料切換スイッチ(4)がガス燃料位置にある場合、キースイッチ(13)をACC位置に入れると、液体燃料遮断弁(27)は閉弁状態を維持するが、ガス燃料遮断弁(17)は開弁され、電動アクチュエータ(34)が付勢スプリング(30)の付勢力に抗して、チョーク弁(5)の開弁を開始する。キースイッチ(13)をON位置を越えてSTART位置に入れると、セルスタータ(11)が作動を開始し、点火プラグ(9)から火花が飛び、エンジンが始動する。キースイッチ(13)をON位置に戻すか、エンジン回転速度が所定値を超えると、セルスタータ(11)のピ二オンギヤ(11b)がリングギヤ(29a)から離脱し、セルスタータ(11)の作動は停止する。キースイッチ(13)をON位置に戻しても、点火プラグ(9)からは継続して火花が飛び、エンジンは継続して運転される。キースイッチ(13)をON位置からACC位置まで戻すと、点火プラグ(9)から火花が飛ばなくなり、エンジンは停止する。更に、キースイッチ(13)をOFF位置まで戻すと、ガス燃料遮断弁(17)が閉弁されるとともに、電動アクチュエータ(34)への通電が解除され、チョーク弁(5)は付勢スプリング(30)の付勢力で全閉する。
【0022】
エンジン始動時には、キースイッチ(13)がACC位置に入った時点から、電動アクチュエータ(34)に通電がなされ、チョーク弁(34)が開弁を開始するが、このACC位置を所定時間(例えば1〜3秒)維持すると、スタータ(11)の作動開始時点(7)前に、電動アクチュエータ(34)がチョーク弁(5)を全開にする。ACC位置の維持期間が短い場合(例えば1秒以下)の場合には、スタータ(11)の作動開始時点(7)から所定時間(例えば1〜3秒)経過するまでに、電動アクチュエータ(5)がチョーク弁(5)を全開にする。尚、スタータ(11)の作動開始時点(7)からチョーク弁(5)の全開までの期間が長いと、全開までに吸気通路にガス燃料が過剰に吸い込まれ、始動に失敗するおそれがあるため、電動アクチュエータ(34)によるチョーク弁(5)の開弁速度を高め、スタータ(11)の作動開始時点(7)から3秒以内、望ましくは2秒以内、より望ましくは1秒以内にチョーク弁(5)を全開できるようにしておく。このように、スタータ(11)の作動開始時点(7)前に、またはスタータ(11)の作動開始時点(7)から所定時間経過するまでに、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全開にし、チョーク弁(5)の全開時点(8)からエンジン停止操作時点(36)までの期間(37)中は、電動アクチュエータ(34)がチョーク弁(5)を全開状態に維持する。
【0023】
尚、電動アクチュエータ(34)への通電期間中は、電動アクチュエータ(34)がダイヤフラムアクチュエータ(32)に打ち勝ってチョーク弁(5)に作用するため、この期間中は、ブースト弁(3)の開度に拘わりなく、チョーク弁(5)は電動アクチュエータ(34)で全開され、また全開状態に維持される。また、ガス燃料運転の途中で燃料切替スイッチ(4)を液体燃料位置に切り替えると、ガス燃料遮断弁(17)が閉弁され、液体燃料遮断弁(27)が開弁され、液体燃料運転に切り替わる。液体燃料運転中は、電動アクチュエータ(34)への通電はなされないが、チョーク弁(5)はダイヤフラムアクチュエータ(32)で全開状態に維持される。
【0024】
図4に示すように、燃料切換スイッチ(4)が液体燃料位置にある場合であって、エンジン温度が冷始動温度領域にある場合、キースイッチ(13)をACC位置に入れると、液体燃料遮断弁(27)が開弁され、ガス燃料遮断弁(17)は開弁状態に維持される。電動アクチュエータ(34)には通電がなされず、また、ブースト弁(33)も閉弁しており、付勢スプリング(33)の付勢力でチョーク弁(5)は全閉状態となっている。キースイッチ(13)をON位置を越えてSTART位置に入れてからACC位置に戻すまでのセルスタータ(11)の作動、点火プラグ(9)の作動等は、前記ガス始動の場合と同様である。更に、キースイッチ(13)をOFF位置まで戻すと、液体燃料遮断弁(27)が閉弁される。電動アクチュエータ(34)へは最後まで通電はなされない。
【0025】
スタータ(11)の作動開始時点(7)からエンジン温度が所定の冷始動温度領域を越える時点(38)までの期間(39)中は、ブースト弁(33)が全閉状態を維持しており、電動アクチュエータ(34)にも通電がなされていないため、付勢スプリング(30)の付勢力でチョーク弁(5)が全閉状態とされ、エンジン温度が冷始動温度領域を越える時点(38)から所定のチョーク終了温度に到達する時点(40)までの期間(41)中は、エンジン温度が上昇するにつれて、ブースト弁(33)が次第に全開状態に近づき、ダイヤフラムアクチュエータ(32)に作用するブースト圧が次第に大きくなり、チョーク弁(5)を次第に全開状態に近づける。エンジン温度が前記チョーク終了温度に到達した時点(40)からエンジン停止操作時点(36)までの期間(42)中は、ブースト弁(33)が全開状態を維持し、ダイヤフラムアクチュエータ(32)でチョーク弁(5)を全開状態に維持する。また、液体燃料運転の途中で燃料切替スイッチ(4)をガス燃料位置に切り替えると、液体燃料遮断弁(27)が閉弁され、ガス燃料遮断弁(17)が開弁され、ガス燃料運転に切り替わる。ガス燃料運転中は、電動アクチュエータ(34)への通電がなされ、チョーク弁(5)は電動アクチュエータ(34)で全開状態に維持される。
【0026】
図5に示すように、燃料切換スイッチ(4)が液体燃料位置にある場合であって、エンジン温度がチョーク終了温度を越えている場合には、セルスタータ(11)の作動開始時点(7)からブースト弁(33)が既に全開しているため、セルスタータ(11)のエンジン回転速度の増加に伴うブースト圧の増加により、セルスタータ(11)の作動開始時点(7)から所定時間(43)を経過するまでに、ダイヤフラムアクチュエータ(32)でチョーク弁(5)を全開し、チョーク弁(5)のチョーク弁(5)の全開時点(8)からエンジン停止操作時点(36)までの期間(37)中は、ダイヤフラムアクチュエータ(32)でチョーク弁(5)を全開状態に維持する。セルスタータ(11)の作動開始時点(7)からチョーク弁(5)の弁閉までの時間が長いと、吸気通路に過剰な液体燃料が吸い込まれ、始動に失敗するおそれがあるため、ダイヤフラムアクチュエータ(32)によるチョーク弁(5)の開弁速度を速くし、セルスタータ(11)の作動開始時点(7)から7秒以内、望ましくは5秒以内、より望ましくは3秒以内にチョーク弁(5)を全開できるようにしておく。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンの要部平面模式図である。
【図2】図1のエンジンで用いる燃料ミキサの縦断正面図である。
【図3】図1のエンジンのガス燃料冷始動時のタイムチャートである。
【図4】図1のエンジンの液体燃料冷始動時のタイムチャートである。
【図5】図1のエンジンの液体燃料温始動時のタイムチャートである。
【符号の説明】
(1)…液体燃料ノズル、(2)…ガス燃料ノズル、(3)…吸気通路、(4)…燃料切換スイッチ、(5)…チョーク弁、(6)…チョーク弁開閉手段、(7)…スタータの作動開始時点、(8)…チョーク弁の全開時点、(11)…スタータ、(36)…エンジン停止操作時点、(37)…期間、(38)…冷始動温度領域を越える時点、(39)…期間、(40)…チョーク終了温度に到達した時点、(41)…期間、(42)…期間、(43)…所定時間。

Claims (3)

  1. 液体燃料ノズル(1)とガス燃料ノズル(2)とを同じ吸気通路(3)内に臨ませ、燃料切換スイッチ(4)で、液体燃料とガス燃料との供給を相互に切り換えて、液体燃料運転とガス燃料運転とを行うとともに、上記各ノズル(1)(2)よりも吸気上流側にチョーク弁(5)を設けた、デュアル燃料エンジンにおいて、
    チョーク弁開閉手段(6)を設け、燃料切換スイッチ(4)がガス燃料位置にある場合には、スタータ(11)の作動開始時点(7)前に、またはスタータ(11)の作動開始時点(7)から所定時間経過するまでに、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全開にし、チョーク弁(5)の全開時点(8)からエンジン停止操作時点(36)までの期間(37)中は、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全開状態に維持するようにした、ことを特徴とするデュアル燃料エンジン。
  2. 請求項1に記載したデュアル燃料エンジンにおいて、
    燃料切換スイッチ(4)が液体燃料位置にある場合であって、エンジン温度が所定の冷始動温度領域にある場合には、スタータ(11)の作動開始時点(7)からエンジン温度が所定の冷始動温度領域を越える時点(38)までの期間(39)中は、前記チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全閉状態とし、エンジン温度が冷始動温度領域を越える時点(38)から所定のチョーク終了温度に到達する時点(40)までの期間(41)中は、エンジン温度が上昇するにつれて、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を次第に全開状態に近づけ、エンジン温度が前記チョーク終了温度に到達した時点(40)からエンジン停止操作時点(36)までの期間(42)中は、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全開状態に維持するようにした、ことを特徴とするデュアル燃料エンジン。
  3. 請求項2に記載したデュアル燃料エンジンにおいて、
    燃料切換スイッチ(4)が液体燃料位置にある場合であって、エンジン温度が前記チョーク終了温度を越えている場合には、スタータ(11)の作動開始時点(7)から所定時間(43)を経過するまでに、チョーク弁開閉手段(6)がチョーク弁(5)を全開し、チョーク弁(5)の全開時点(8)からエンジン停止操作時点(36)までの期間(37)中は、チョーク弁開閉手段(5)がチョーク弁(5)を全開状態に維持するようにした、ことを特徴とするデュアル燃料エンジン。
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