JP3540290B2 - 食品加熱容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は食品加熱容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、食品を収容したまま電子レンジで加熱できる食品加熱容器は種々提供されている。かかる容器は、容器本体に収容された食品が外部に漏れ出ないように、容器本体の開口部は蓋体により密閉される。かかる容器においては、加熱時に容器内部の空気が膨張し、容器が変形する等して食品が飛散するおそれがある。これを防ぐため、容器内部の空気を外部に逃がすための隙間を形成する様々な工夫がなされてきた。
【0003】
例えば、蓋体に容器内部の膨張空気を逃がすための通気孔を形成し、この通気孔から膨張空気を逃がすように構成された食品加熱容器や(従来例1)、蓋体の一方の面が容器本体開口部を閉塞するときは蓋体は容器を密閉でき、蓋体を裏返して他方の面により本体開口部を閉塞するときには、蓋体は開口部に単に載置された被せ蓋の状態になって容器内部の空気を逃がすことができる食品加熱容器(実開平1−85287号公報参照、従来例2)等が挙げられる。
【0004】
【解決しようとする課題】
しかし、上記従来例には以下のような問題点がある。まず従来例1は、通気孔が蓋体に形成されているため、通気孔から埃などが容器内部に入り込むおそれがある。また、加熱時には通気孔から食品の汁などが漏れ出るおそれもあり、衛生上好ましくない。更に、通気孔が外部から容器に視認されるため外観もよくない。一方従来例2は、容器開口部に単に載置された蓋体が、蒸気圧によって僅かに浮上して容器内部の空気を抜く構成である。つまり、加熱中に蓋体は容器本体にはめられた状態でないため、加熱中に蓋体が本体から不意にずれて容器内部の食品が飛び散るおそれがある。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされ、その目的は、食品保存時の密閉性と食品加熱時の良好な通気性の双方を確保でき、かつ食品加熱時に蓋体が容器本体から不意に外れるおそれのない食品加熱容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み、本発明においては以下の手段を採用した。すなわち本発明にかかる食品加熱容器は、上部に開口部を有する容器本体と前記開口部を閉じる蓋体とを備え、前記蓋体の周縁部に設けられた嵌合部が前記容器本体の上端部に設けられた被嵌合部に嵌合して前記開口部を閉じるように構成された食品加熱容器において、
前記嵌合部と前記被嵌合部のいずれか一方には、他方と当接して嵌合部と被嵌合部との間に食品加熱容器上下方向の隙間を形成するための凸部が形成され、他方にはこの凸部が嵌まり合う形状に形成された凹部が形成されており、さらに前記嵌合部と前記被嵌合部のいずれか一方には、他方と当接して嵌合部と被嵌合部との間に食品加熱容器幅方向の隙間を形成するための凸部が形成され、他方にはこの凸部が嵌まり合う形状に形成された凹部 が形成されており、
前記蓋体の嵌合部は、前記の各対となる凸部と凹部どうしが嵌まり合うことにより密閉状態で前記開口部を閉じる密閉状態と、前記の各対となる凸部と凹部どうしが嵌まらない通気状態のいずれにおいても、前記容器本体の被嵌合部に嵌合可能とされていることを特徴とする。
【0007】
この手段によれば、各対となる凸部と凹部どうしが嵌まり合うことにより蓋体周縁部と本体上端部とが密着でき、蓋体の嵌合部は、密閉状態で本体開口部を閉じる密閉状態で、本体の被嵌合部に嵌合可能である。
一方、各対となる凸部と凹部どうしが嵌まらないときは、各凸部がそれぞれ食品加熱容器上下方向の隙間と食品加熱容器幅方向の隙間の双方の隙間を形成するため効率よく膨張空気を抜くことができる。
【0008】
従って、食品保存時の密閉性と食品加熱時の通気性の双方を確保できるとともに、加熱時の通気状態においても蓋体嵌合部は本体被嵌合部に嵌合可能なので、蓋体が本体から不意に外れることなく、食品を容器外へ飛び散らすことなく加熱調理できる。
【0009】
また、前記嵌合部は、溝内側両側壁と溝底面とを有する嵌合溝が前記蓋体の周縁部に形成されて構成され、
前記被嵌合部は、前記嵌合溝に嵌まり込んだときに前記溝内側両側壁に対向する両側面と前記溝底面に対向する頂面とを有しており、
前記の食品加熱容器上下方向の隙間を形成するための凸部は、前記溝底面、又は前記頂面に形成されると共に、前記の食品加熱容器幅方向に隙間を形成するための凸部は、前記溝内側両側壁の少なくともいずれか一方側の側壁、又は前記両側面の少なくともいずれか一方側の側面に形成されているが好ましい。
【0010】
さらに、前記の食品加熱容器上下方向の隙間を形成するための凸部と前記の食品加熱容器幅方向に隙間を形成するための凸部に嵌まり合う凹部、及び前記の食品加熱容器幅方向に隙間を形成するための凸部と前記の食品加熱容器上下方向の隙間を形成するための凸部に嵌まり合う凹部は、それぞれ互いに近接して形成されていることが好ましい。
この手段によれば、凸部又は凹部は、互いに近接して形成されているため、凸部による隙間と凹部を通じて、膨張空気を通気させるための流通路が連続して形成される構造となり、通気性を向上させることができる。
【0011】
なお、前記嵌合部は矩形状の前記蓋体の周縁全周に設けられ、前記被嵌合部は矩形状の前記容器本体の上端部全周に設けられ、前記各凸部及び前記各凹部は、前記嵌合部及び前記被嵌合部の二組の対向辺のうちの一組の対向辺に形成され、他の一組の対向辺には前記凸部及び凹部が非形成とすることができる。
【0012】
この手段によれば、前記各凸部及び前記各凹部は、矩形状の蓋体の周縁全周に設けられた嵌合部と矩形状の本体の上端部全周に設けられた前記被嵌合部の、二組の対向辺のうちの一組の対向辺に形成され、他の一組の対向辺には前記各凸部及び各凹部が非形成であるので、各凸部及び各凹部が形成された一組の対向辺において通気状態を形成できる一方、各凸部及び各凹部が形成されていない他の対向辺においてはかかる通気状態が形成されず、蓋体嵌合部はしっかりと本体被嵌合部に嵌合される。
【0013】
従って、通気性を確保しながら蓋体は本体開口部にしっかりと固定され、加熱中に蓋体が外れることを効果的に防止できる。
【0014】
前記嵌合部は矩形状の前記蓋体の周縁全周に設けられているとともに前記被嵌合部は矩 形状の前記本体の上端部全周に設けられて全体として矩形状の嵌合構造を為しており、前記各凸部と前記各凹部とは、矩形状嵌合構造の互いに平行な第1辺と第2辺の双方に形成され、前記通気状態は、前記密閉状態において嵌合している嵌合部及び被嵌合部の第1辺と第2辺とを互いに入れ替えて嵌合させることで得られるように、第1辺の各凸部及び各凹部と、第2辺の各凸部及び各凹部とは容器中央位置に対して互いに非点対称となる位置に形成されているこが好ましい。
【0015】
この手段によれば、前記通気状態は、前記密閉状態において嵌合している嵌合部及び被嵌合部の第1辺と第2辺とを互いに入れ替えて嵌合させることで得られるように、第1辺の各凸部及び各凹部と第2辺の各凸部及び各凹部とは容器中央位置に対して互いに非点対称となる位置に形成されているので、密閉状態において嵌合している嵌合部及び被嵌合部の第1辺と第2辺とを互いに入れ替えて嵌合させる、つまり矩形状の蓋体を密閉状態から180°回転させて、蓋体嵌合部を本体被嵌合部に嵌合させるだけで、各凸部が各凹部に嵌まることなく嵌合部と被嵌合部との間に隙間が形成される通気状態を形成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1〜図7は本発明の実施形態にかかる食品加熱容器(以下、単に容器)を示したものである。容器1は、上部に矩形状の開口部2Aを有する容器本体(以下、本体という)2と、開口部2Aを閉じる矩形状の蓋体3とを備える。本体2と蓋体3は別体である。本体2及び蓋体3は、電子レンジで使用可能な耐熱性の良いプラスチック、例えばポリプロピレン、高密度ポリエチレン、延伸ポリスチレン(OPS)、耐熱延伸ポリスチレン(耐熱OPS)等より成形される。
【0017】
本体2は、矩形状の底部5と、この底部5の周縁5Aから立設された側壁6を有する。側壁6は、底部5の周縁5Aから側壁6の上部6Aに向かってやや広がったテーパ状に形成されている。側壁6の上部6Aは、側壁6の端縁部7が本体2外側に向かって曲げられて側断面視において逆U字状に形成され、本体2の上端部4を構成する。上端部4は頂面4A、外側面4B及び内側面4Cを有することになり、これらの頂面4A、外側面4B及び内側面4Cにより本体2の被嵌合部11が構成され、被嵌合部11は上端部4の全周において設けられている。
【0018】
矩形状の被嵌合部11が有する二組の対向辺のうちの一組、つまり長辺15A、15Bには、後に説明する蓋体3に形成された凸部が嵌まり合う形状に形成された凹部9が形成されている。凹部9は、上端部4の頂面4Aを本体2の底部5側に向かって断面円弧状に凹ませて形成されている。また、凹部9の頂面4A幅方向長さは、頂面4Aの幅と等しい。長辺15A、15Bのうちの第1辺15Aには第1凹部9Aが、第2辺15Bには第2凹部9B及び第3凹部9Cが形成されている。第1辺15Aの第1凹部9Aと、第2辺15Bの第2凹部9B及び第3凹部9Cとは、容器1の中央位置Oに対して互いに非点対称となる位置に形成されている。
【0019】
具体的には、第1凹部9Aは第1辺15Aの中央位置に、第2凹部9Bと第3凹部9Cは第2辺15Bを三等分する二カ所に形成されている。一方、他の一組である短辺16A、16Bには凹部9は形成されない。また上端部4の内側面4Cには、凸部12が形成されている。凸部12は、凹部9と同じ位置において、内側面4Cから本体2内部方向に断面円弧状に突出するように形成されている。凸部12の上下方向長さは、内側面4Cの高さと等しい。図5に、図1のC部について詳細に示す。
【0020】
一方、蓋体3の周縁部21には嵌合溝23が形成され、嵌合溝23は、下方向開口状になるように、蓋体3の周縁部21が側断面視逆U字状に屈曲形成されて構成されている。嵌合溝23は、本体上端部4の頂部4Aに対向する溝底部23Aと、上端部4の外側面4Bと対向する嵌合溝23両側壁のうち外周側の第1側壁23B、上端部4の内側面4Cと対向する嵌合溝23両側壁のうち内周側の第2側壁23Cとを有して、上端部4に嵌合する嵌合部10を構成し、嵌合部10は長方形の周縁21の全周に設けられている。
【0021】
このようにして、容器1は嵌合部10と被嵌合部11からなる矩形状の嵌合構造を有する。嵌合部10を構成する嵌合溝23が、本体上端部4の上側から、上端部4により構成された被嵌合部11に嵌合されて、開口部2Aが閉じられる(図7上参照)。矩形状の嵌合部10が有する二組の対向辺のうちの一組、つまり長辺17A、17Bには、凸部8が形成され、この凸部8は、嵌合溝23の溝底面23Aを本体2の底部5側に向かって突出させて形成されており、先述した凹部9と嵌まりあうように断面円弧状に形成されている。
【0022】
より詳細には、長辺17A、17Bのうちの第1辺17Aには第1凸部8Aが、第2辺17Bには第2凸部8B及び第3凸部8Cが形成されている。これら第1凸部8A、第2凸部8B及び第3凸部8Cの形成位置は、蓋体3により開口部2Aを閉じたときに、それぞれ第1凹部9A、第2凹部9B及び第3凹部9Cと嵌まりあう位置であり、凹部9と同様に、容器1の中央位置Oに対して互いに非点対称である。具体的には、第1凸部8Aは第1辺17Aの中央位置に、第2凸部8Bと第3凸部8Cは第2辺17Bを三等分する二カ所に形成されている。一方、他の一組である短辺18A、18Bには凸部8は形成されない。
【0023】
また、嵌合溝23内の第2側壁23Cには、凸部8と同じ位置において、上端部4の内側面4Cに形成された凸部12が嵌まりあうように断面円弧状に形成された凹部13が形成されている。図3D部を拡大した図6により詳細に説明すると、嵌合溝23内の第2側壁23Cには、第1凸部8Aと同じ位置において凹部13Aが形成されている。凹部13は、第2側壁23Cが容器内方向に断面円弧状に凹んで形成されている。嵌合部10の第1辺17Aと被嵌合部11の第1辺15Aが互いに嵌合し、嵌合部10の第2辺17Bと被嵌合部11の第2辺15Bが互いに嵌合すれば、嵌合溝23の溝底部23Aに形成された第1凸部8A、第2凸部8B及び第3凸部8Cが、上端部4の頂面4Aに形成された第1凹部9A、第2凹部9B及び第3凹部9Cに嵌まりあい、また上端部4の内側面4Cに形成された凸部12A、12B及び12Cが、嵌合溝23内の第2側壁23Cに形成された凹部13A、13B及び12Cに嵌まりあう。
【0024】
一方、嵌合部10の他の一組の対向辺18A、18Bと、被嵌合部11の他の一組の対向辺16A、16Bも、互いに密着した状態で嵌合する。この状態においては、上端部4の頂上4Aと嵌合溝23の溝底部23Aとが密着し、更に上端部4の内側面4Cと嵌合溝23内の第2側壁23Cとが密着する。なお、上端部4の外側面4Bと嵌合溝23内の第1側壁23Bとは密着していない。これにより、蓋体3は密閉状態で開口部2Aを閉じながら(密閉状態、図7上参照)、蓋体3の嵌合部10が本体2の被嵌合部11に嵌合でき、容器1の密閉性を確保できる。
【0025】
一方、上記密閉状態(図7上参照)で嵌合している嵌合部10の第1辺17Aと被嵌合部11の第1辺15A、ならびに嵌合部10の第2辺17Bと被嵌合部11の第2辺15Bとを互いに入れ替える、つまり、嵌合部10の第1辺17Aと被嵌合部11の第2辺15Bを嵌合させるとともに嵌合部10の第2辺17Bと被嵌合部11の第1辺15Aを嵌合させると、嵌合部10に形成された第1凸部8A、第2凸部8B及び第3凸部8Cは、被嵌合部11に形成された第1凹部9A、第2凹部9B及び第3凹部9Cに嵌まりあわず、第1凸部8A、第2凸部8B及び第3凸部8Cは、被嵌合部11を構成する上端部4の頂面4Aに当接する。
【0026】
かかる当接により、嵌合溝23の溝底部23Aと上端部4の頂面4Aの間にはわずかな隙間Xが形成される。これにより、嵌合部10と被嵌合部11とは間に隙間Xを形成した状態で嵌合する。更に、かかる状態で嵌合部10と被嵌合部11が嵌合しているときは、本体2の上端部の内側面4Cに形成された凸部12が蓋体3の嵌合溝23内の第2側壁23Cに当接する。これにより嵌合溝23がわずかに弾性変形して、上端部4の内側面4Cと、嵌合溝23内の第2側壁23Cとの間に隙間Yが形成される。加えて、嵌合溝23の第2側壁23Cの凹部13には凸部12が嵌まらないので、凹部13の部分において第2側壁23Cと上端部の内側面4Cとの間に隙間が形成される。
【0027】
かかる構成により、容器1は、本体2と蓋体3との間に、容器1上下方向の隙間Xと容器1幅方向の隙間Yの、二方向における隙間が形成され、容器1内部の膨張空気を、効率よく外部へ抜くことができる。また凸部12が嵌まらない凹部13によっても隙間が形成される。このようにして容器1内外が連通されて、容器1内部の膨張空気を外部に逃がすことができる通気状態となる(図7下参照)。このような通気状態においても、嵌合部10は被嵌合部11に嵌合できるので、隙間Xから膨張空気を逃がしながらも、蓋体3は本体2にしっかりとはめられ、不意に本体2から外れるようなことはない。
【0028】
また、本体2において、上端部4の頂面4Aに設けられた凹部9と、上端部4の内側面4Cに設けられた凸部12とは、互いに近接して形成されている。また、蓋体3においても、嵌合溝23の溝底部23Aに設けられた凸部8と、嵌合溝23内の第2側壁23Cに設けられた凹部13とは、互いに近接して形成されている。膨張空気は、本体2の上端部4付近から、上端部4の頂面4Aと嵌合溝23の溝底部23Aとの間を通って外部に逃げる。このとき、上述の構成によれば、通気状態で嵌合部10を被嵌合部11に嵌合したとき凹凸部が互いに近接しているため、凹凸部により形成される隙間(通気路)がある程度連続した状態になる。これにより、膨張空気を中途で遮ることなく効率よく外部へ逃がすことができる。
【0029】
なお、上述してきた凹部及び凸部は、本体2の被嵌合部11を構成する上端部4と、蓋体3の嵌合部10を構成する嵌合溝23とおいて、いずれにおいて形成されていてもよい。例えば、上端部4の頂面4Aに凹部9、嵌合溝23の溝底部23Aには凸部8が形成されているが、これら凹凸が逆に形成されていてよい。また同様に、上端部4の側面と嵌合溝23の溝内側両側壁に形成される凹凸も、逆に形成されていてよい。図8は、本発明の第2実施形態にかかる容器1を示している。この容器1は、蓋体3と本体2の形状が円形状とされている点を除いては、図1〜図7の実施形態と同様である。
【0030】
第2実施形態の容器1では、凹部と凸部が嵌まり合った密閉状態で閉じられている蓋体3を周方向に回して凹部と凸部の位置をずらした状態で本体2を閉じることで蓋体3と本体2の間に隙間ができ通気状態になる。また、蓋体3や本体2の上端部4の形状は矩形状又は円形のみならず、その他、三角形状や六角形状等であってもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、食品保存時の密閉性と食品加熱時における通気性の双方を容易に確保できるとともに、食品加熱時に蓋体が容器本体から不意に外れるおそれのない食品加熱容器1が得られる。また、食品加熱容器1は、本体2と蓋体3との間に、食品加熱容器1上下方向の隙間Xと食品加熱容器1幅方向の隙間Yの、二方向における隙間が形成されるので、食品加熱容器1内部の膨張空気を、効率よく外部へ抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる容器の容器本体を示した平面図である。
【図2】図1A−A線断面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる容器の蓋体を示した平面図である。
【図4】図3B−B線断面図である。
【図5】図1C部拡大図である。
【図6】図3D部拡大図である。
【図7】容器の密閉状態と通気状態の双方を示した側断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態にかかる容器の斜視図である。
【符号の説明】
1 食品加熱容器
2 容器本体
3 蓋体
4 上端部
4A 頂面
4C 内側面
8 凸部
9 凹部
10 嵌合部
11 被嵌合部
12 凸部
13 凹部
15 一方の本体対向辺
16 他方の本体対向辺
17 一方の蓋体対向辺
18 他方の蓋体対向辺
21 周縁部
23 嵌合溝
23A 溝底部
23C 第2側壁
Claims (5)
- 上部に開口部(2A)を有する容器本体(2)と前記開口部(2A)を閉じる蓋体(3)とを備え、前記蓋体(3)の周縁部(21)に設けられた嵌合部(10)が前記容器本体(2)の上端部(4)に設けられた被嵌合部(11)に嵌合して前記開口部(2A)を閉じるように構成された食品加熱容器において、
前記嵌合部(10)と前記被嵌合部(11)のいずれか一方には、他方と当接して嵌合部(10)と被嵌合部(11)との間に食品加熱容器上下方向の隙間(X)を形成するための凸部(8)が形成され、他方にはこの凸部(8)が嵌まり合う形状に形成された凹部(9)が形成されており、さらに前記嵌合部(10)と前記被嵌合部(11)のいずれか一方には、他方と当接して嵌合部(10)と被嵌合部(11)との間に食品加熱容器幅方向の隙間(Y)を形成するための凸部(12)が形成され、他方にはこの凸部(12)が嵌まり合う形状に形成された凹部(13)が形成されており、
前記蓋体(3)の嵌合部(10)は、前記の各対となる凸部と凹部どうし(8,9)(12,13)が嵌まり合うことにより密閉状態で前記開口部(2A)を閉じる密閉状態と、前記の各対となる凸部と凹部どうし(8,9)(12,13)が嵌まらない通気状態のいずれにおいても、前記容器本体(2)の被嵌合部(11)に嵌合可能とされていることを特徴とする食品加熱容器。 - 前記嵌合部(10)は、溝内側両側壁(23B,23C)と溝底面(23A)とを有する嵌合溝(23)が前記蓋体(3)の周縁部(21)に形成されて構成され、
前記被嵌合部(11)は、前記嵌合溝(23)に嵌まり込んだときに前記溝内側両側壁(23B,23C)に対向する両側面(4B,4C)と前記溝底面(23A)に対向する頂面(4A)とを有しており、
前記の食品加熱容器上下方向の隙間(X)を形成するための凸部(8)は、前記溝底面(23A)、又は前記頂面(4A)に形成されると共に、前記の食品加熱容器幅方向に隙間(Y)を形成するための凸部(12)は、前記溝内側両側壁(23B,23C)の少なくともいずれか一方側の側壁、又は前記両側面(4B,4C)の少なくともいずれか一方側の側面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の食品加熱容器。 - 前記の食品加熱容器上下方向の隙間(X)を形成するための凸部(8)と前記の食品加熱容器幅方向に隙間(Y)を形成するための凸部(12)に嵌まり合う凹部(13)、及び前記の食品加熱容器幅方向(Y)に隙間を形成するための凸部(12)と前記の食品加熱容器上下方向の隙間(X)を形成するための凸部(8)に嵌まり合う凹部(9)は、それぞれ互いに近接して形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の食品加熱容器。
- 前記嵌合部(10)は矩形状の前記蓋体(3)の周縁(21)全周に設けられ、前記被嵌合部(11)は矩形状の前記容器本体(2)の上端部(4)全周に設けられ、前記各凸部(8,12)及び前記各凹部(9,13)は、前記嵌合部(10)及び前記被嵌合部(11)の二組の対向辺のうちの一組の対向辺(15A,15B)(17A,17B)に形成され、他の一組の対向辺(16A,16B)(18A,18B)には前記凸部及び凹部(8,12,9,13)が非形成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食品加熱容器。
- 前記嵌合部(10)は矩形状の前記蓋体(3)の周縁(21)全周に設けられているとともに前記被嵌合部(11)は矩形状の前記本体(2)の上端部(4)全周に設けられて全体として矩形状の嵌合構造を為しており、
前記各凸部(8,12)と前記各凹部(9,13)とは、矩形状嵌合構造の互いに平行な第1辺(15A,17A)と第2辺(15B,17B)の双方に形成され、
前記通気状態は、前記密閉状態において嵌合している嵌合部(10)及び被嵌合部(11)の第1辺(15A,17A)と第2辺(15B,17B)とを互いに入れ替えて嵌合させることで得られるように、第1辺(15A,17A)の各凸部(12A,8A)及び各凹部(9A,13A)と、第2辺(15B,17B)の各凸部(12B,8B)及び各凹部(13B,9B)とは容器中央位置(O)に対して互いに非点対称となる位置に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の食品加熱容器。
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