JP3540279B2 - 流量計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、配管等の通路内を流れる流体の流量を測定するための流量計に関し、詳しくは、発熱源と温度検出素子を使用して正確に流体の流量を測定することができ、微少量の流量も正確に測定することができる流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発熱源と温度検出素子を使用した流量計としては、次のようなものがあった。流体通路としての配管の上流側に定常的に一定熱量を放出する発熱源を配置し、その発熱源の発生熱量を通過する流体に放出して流体の温度を上昇させる。そして、下流側に配置した温度検出素子により流体の温度を測定して、流体の温度から流体の流量を算出する。すなわち、流体の流量が大きいほど流体の温度は低下するので、流体の温度と流量との関係をあらかじめ求めておくことにより、検出した流体の温度から流量を算出することができる。これは充分な流速が得られる場合、すなわち、微少流量以外では測定に問題がなかった。
【0003】
この流量計の発熱源および温度検出素子としてはサーミスタが使用できる。発熱源としてのサーミスタおよび温度検出素子としてのサーミスタは、それぞれ配管の外側に設置されており、流れ方向すなわち配管の軸方向に所定距離を隔てて配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のような流量計では、発熱源としてのサーミスタおよび温度検出素子としてのサーミスタが、それぞれ配管の外側に設置されているので、微少流量の測定においては下流側サーミスタに被加熱流体が届くまでに多くの放熱が行われ、配管の内部を流れる流体の温度を正確に測定することが困難であった。このため、流体の温度の測定誤差により流量にも誤差が混入することが多く、正確な流量の測定が困難であった。特に、流体の流量が小さい場合には、流量の変化による温度の変化が小さいため、測定誤差が大きくなる。つまり、微少量の流量の測定においては、測定誤差が特に大きくなり正確な測定ができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、発熱源と温度検出素子を使用して正確に流体の流量を測定することができ、微少量の流量も正確に測定することができる流量計を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の流量計は、流体の通路内に配置され、流体に接する少なくとも1つの面が金属で覆われた発熱源と、流体の通路内の前記発熱源よりも下流側に配置され、流体に接する少なくとも1つの面が金属で覆われた温度検出素子と、前記発熱源をパルス状に発熱させるとともに、前記温度検出素子によって通過する流体の温度を検出し、前記発熱源の発熱駆動時刻から前記温度検出素子によって検出した温度が最大値となる時刻までの時間差により、流体の流量を求める流量演算部とを有するものである。
【0007】
また、上記の流量計において、前記温度検出素子はサーミスタを使用したものであることが好ましい。
【0008】
また、上記の流量計において、前記発熱源はサーミスタを使用したものであることが好ましい。すなわち、両者ともサーミスタとすることにより、逆方向の流れに対しても電気的処理のみで流量の測定が可能となる。発熱源として温度測定のできない単なる抵抗体等を使用すると、一方向のみの流量の測定となる。
【0010】
また、上記の流量計において、前記発熱源および前記温度検出素子は、中央部に流体通路を備えた環状のサーミスタとすることができる。
【0011】
また、上記の流量計において、前記発熱源および前記温度検出素子は、環状のサーミスタの内周面を金属で覆われたものとすることができる。
【0012】
また、上記の流量計において、前記発熱源は、流体の流れに対して下流側の面を金属で覆われたものとし、前記温度検出素子は、流体の流れに対して上流側の面を金属で覆われたものとすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の流量計の流量センサ部を示す断面図である。また、図2は、この流量センサ部の側面図(図1の左方向から見た図)である。流量を測定しようとする流体は、矢印で示すように配管1の内部を図1の右方向に流れるものとする。流体の通路である配管1の内部には、発熱源としての発熱用サーミスタ2と、温度検出素子としての温度検出用サーミスタ3とが配置されている。これらのサーミスタは、温度により抵抗値が大きく変化する素子であり、素子の抵抗値を測定することで温度を測定することができる。なお、ここでは配管1は絶縁材料によって形成されている。
【0014】
発熱用サーミスタ2は、図2に示すように環状に形成されており、中央の穴部は流体が通過する流体通路となっている。また、発熱用サーミスタ2の下流側の端面は金属材料によって被覆され、金属被覆面21が形成されている。具体例を挙げると、発熱用サーミスタ2の下流側の端面に金を蒸着して金属被覆面21とする。発熱用サーミスタ2の上流側の端面にはリード線23が接続されており、金属被覆面21にはリード線22が接続されている。なお、発熱用サーミスタ2の金属被覆面21以外の表面には、熱絶縁性の樹脂を塗布する等によって熱絶縁性の被膜を形成し、放熱表面を金属被覆面21に限定することが好ましい。
【0015】
温度検出用サーミスタ3も、発熱用サーミスタ2と同様の環状に形成されており、中央の穴部は流体が通過する流体通路となっている。また、温度検出用サーミスタ3の上流側の端面は金属材料によって被覆され、金属被覆面31が形成されている。具体例を挙げると、金を蒸着して金属被覆面31とする。このように、金属被覆面31を形成する金属材料としては、金などの熱伝導性にとむ材料であって、しかも導電性材料であることが望ましい。温度検出用サーミスタ3の下流側の端面にはリード線33が接続されており、金属被覆面31にはリード線32が接続されている。
【0016】
発熱用サーミスタ2と温度検出用サーミスタ3とは、絶縁性のスペーサ12によって流れ方向に所定距離だけ間隔をとって配置されている。そして、これらの発熱用サーミスタ2、温度検出用サーミスタ3、スペーサ12は、絶縁性の封入材料11によって配管1に固定封入されている。封入材料11としては、適宜の合成樹脂材料を封入部に付着させ硬化させればよい。
【0017】
次に、これらの発熱用サーミスタ2と温度検出用サーミスタ3を使用した流量測定の測定原理を、図3および図4によって説明する。発熱用サーミスタ2には、図3(a)に示すように、パルス状の駆動電流を供給しパルス状の発熱を行わせる。図3の場合には、測定対象の流体は配管1内を速度v1で流れているものとする。このとき、発熱用サーミスタ2の温度は図3(b)に示すように変化する。また、下流側の温度検出用サーミスタ3によって検出される流体の温度は図3(c)に示すように変化する。
【0018】
ここで、駆動電流の終了時刻から、温度検出用サーミスタ3によって検出される流体の温度が最大値を示す時刻までの時間差t1は、流体の流れの速度v1に対応して変化する。図4は、流体が速度v1よりも小さい速度v2で流れている場合の温度変化を示すグラフである。図4(a)は発熱用サーミスタ2の駆動電流、図4(b)は発熱用サーミスタ2の温度、図4(c)は温度検出用サーミスタ3によって検出される流体の温度を示している。流体の速度v2が図3での速度v1より小さいため、駆動電流の終了時刻から、温度検出用サーミスタ3によって検出される流体の温度が最大値を示す時刻までの時間差t2は、図3における時間差t1よりも大きくなっている。
【0019】
このように、時間差(t1,t2)が流体の速度(v1,v2)に対応して変化するため、この時間差を測定することにより流体の速度を求めることができる。流体の速度と温度最大値までの時間差との関係をあらかじめ実験により測定しておいてもよいし、これらの関係を計算式によって導出してもよい。例えば、発熱用サーミスタ2と温度検出用サーミスタ3との間の距離を時間差で割って速度を求めてもよい。そして、流体が通過する通路の断面積が既知であるか、断面積をあらかじめ測定しておけば、流体の流速から流量を計算することができる。
【0020】
このように、流体の下流側温度が最大値となる時間差を測定するので、流体の速度が微小であっても正確に測定することができ、微少量の流量も正確に測定することができる。なお、微少流量においては、微少時間差に対する温度測定値の変化から温度傾斜を求め、この温度傾斜が正から負に変わる時刻を求めることにより最大温度点の時刻を決定できる。
【0021】
なお、図3および図4においては、流体の温度が最大値を示すまでの時間差を駆動電流の終了時刻から測定するようにしているが、温度検駆動電流の開始時刻から測定するようにしてもよい。または、発熱用サーミスタ2の温度が最大値を示す時刻と、温度検出用サーミスタ3によって検出される流体の温度が最大値を示す時刻との時間差を測定するようにしてもよい。
【0022】
本発明の流量計の流量センサ部は、図1のように、発熱用サーミスタ2と温度検出用サーミスタ3とが配管1の内部に配置されているので、これらのサーミスタが直接測定対象の流体と接触し正確な温度測定が可能となり、正確な流量の測定が可能となる。また、発熱用サーミスタ2の下流側の面には金属被覆面21が設けられているので、発熱用サーミスタ2のパルス状の発熱が効率よく流体に伝達される。
【0023】
さらに、発熱用サーミスタ2の金属被覆面21以外の表面に熱絶縁性の被膜を形成したものでは、放熱表面が金属被覆面21に限定されるため、下流側での流体の温度ピークが明瞭になり、流体温度の最大値の時点が検出し易いという利点がある。そして、温度検出用サーミスタ3の上流側の面には金属被覆面31が設けられているので、流体からの熱が温度検出用サーミスタ3に効率よく伝達され、熱源観測の方向性(指向性)を設定して他の方向からの熱のノイズを少なくすることができ、流体の温度が高感度かつ高精度に測定できる。
【0024】
図5は、以上のような測定原理により流体の流量を演算する流量演算部9の構成を示すブロック図である。流量演算部9には、種々のデータ処理を行うためのCPU90が設けられており、CPU90にはバス91を介してROMやRAM等からなるメモリ92が接続されている。CPU90は、メモリ92に記憶されているプログラムおよびデータに従って動作する。メモリ92には、基本プログラムであるOS(オペレーティング・システム)や、駆動電流の終了時刻から温度検出用サーミスタ3によって検出される流体の温度が最大値を示す時刻までの時間差によって流体の流量を演算する流量演算プログラム921や、表示部94に対して文字や画像の表示を行う表示制御プログラム等が記憶されている。
【0025】
また、メモリ92には、流体の速度と温度最大値までの時間差との関係を示すデータや、流体通路の断面積のデータ等も記憶されている。さらに、流量演算部9には、固定ディスク装置93が設けられている。固定ディスク装置93には、メモリ92にロードするための各種プログラムおよびデータ、時系列に沿った流量の測定データ等が記憶されている。
【0026】
また、流量演算部9には、文字および画像を表示する表示部94がインターフェース回路941を介して接続されているとともに、操作者がデータ等を入力するための入力部95がインターフェース回路951を介して接続されている。表示部94としてはCRTや液晶表示板等が使用でき、入力部95としてはキーボードやポインティングディバイス等が使用できる。表示部94には、流量の測定データが数値やグラフ等によって表示される。入力部95は、配管1の断面積等の流量の演算に必要なデータの入力に使用される。
【0027】
さらに、流量演算部9には、現在時刻のデータを常に更新して保持する時計回路または時間差の測定が可能なタイマー回路等のクロック回路96が接続されている。このクロック回路96により、流体の加熱時点から下流側で流体の温度が最大値を示す時点までの時間差が測定できる。また、流量演算部9には、サーミスタ駆動測定回路97が設けられており、このサーミスタ駆動測定回路97には、発熱用サーミスタ2および温度検出用サーミスタ3が接続されている。
【0028】
サーミスタ駆動測定回路97から、発熱用サーミスタ2に一定時間ごとにパルス電流を供給し、パルス状の発熱を行わせる。また、温度検出用サーミスタ3に抵抗値検出用の電流を流して流体の温度を検出し、流体の温度が最大値を示す時刻までの時間差を測定する。この時間差の測定値から、流量演算プログラム921によって流体の速度および流量を演算する。このようにして、配管1を通過する流体の流量を一定時間ごとに連続して測定することができる。
【0029】
図6は、流量センサ部の別の実施の形態を示す断面図である。この実施の形態では、発熱用サーミスタ2の構成は図1に示すものと同様であるが、温度検出用サーミスタ4は異なる構成となっている。温度検出用サーミスタ4は、発熱用サーミスタ2の中央の流体通路に対向する位置(配管1の中心位置)に配置された円盤状の素子となっている。
【0030】
この流量センサ部の発熱用サーミスタ2は、絶縁性の円筒状支持部材13に固定されている。また、温度検出用サーミスタ4は、円筒状支持部材13に固定された柱状支持部材45によって配管1の中心部に固定支持されている。そして、円筒状支持部材13は封入材料11によって配管1に固定されている。温度検出用サーミスタ4の上流側の端面は金属材料によって被覆され、金属被覆面41が形成されている。温度検出用サーミスタ4の下流側の端面にはリード線43が接続されており、金属被覆面41にはリード線42が接続されている。
【0031】
この実施の形態の流量センサ部では、流体が矢印に示すように流れ、温度検出用サーミスタ4の金属被覆面41が流体の流路に直接面しているため、流体の温度検出をさらに高感度かつ高精度で行うことができる。このため、さらに正確な流量の測定が可能となる。また、パルス状の発熱であるため流体に対して熱影響が小さい。このため、流体を熱によって変質させることがない。
【0032】
図7は、流量センサ部のさらに他の実施の形態を示す断面図である。図1および図6の流量センサ部は、配管1の中心軸に対して回転対称な構造となっていたが、この実施の形態の流量センサ部は、回転対称な構造ではない。この流量センサ部の発熱用サーミスタ5と温度検出用サーミスタ6は、絶縁性の円弧状支持部材14に所定距離隔てた状態で固定されている。発熱用サーミスタ5の下流側の端面は金属材料によって被覆されて金属被覆面51とされ、温度検出用サーミスタ6の上流側の端面は金属材料によって被覆されて金属被覆面61とされている。
【0033】
また、発熱用サーミスタ5にはリード線52,53が接続されており、温度検出用サーミスタ6にはリード線62,63が接続されている。そして、円弧状支持部材14は封入材料11によって配管1に固定されている。この実施の形態の流量センサ部は、配管1の一部を切り欠くことにより取り付けることができ、流量センサ部の配管への取り付け作業が容易となる。
【0034】
図8は、流量センサ部のさらに他の実施の形態を示す断面図である。この実施の形態の流量センサ部は、発熱用サーミスタ7および温度検出用サーミスタ8が環状に形成されている。発熱用サーミスタ7および温度検出用サーミスタ8は、絶縁性の円筒状支持部材15に固定されている。発熱用サーミスタ7と温度検出用サーミスタ8とは、絶縁性のスペーサ12によって流れ方向に所定距離だけ間隔をとって固定されている。そして、円筒状支持部材15は封入材料11によって配管1に固定されている。
【0035】
環状の発熱用サーミスタ7の内周面は金属材料によって被覆され、金属被覆面71が形成されている。発熱用サーミスタ7の外周面にはリード線73が接続されており、金属被覆面71にはリード線72が接続されている。環状の温度検出用サーミスタ8の内周面は金属材料によって被覆され、金属被覆面81が形成されている。温度検出用サーミスタ8の外周面にはリード線83が接続されており、金属被覆面81にはリード線82が接続されている。
【0036】
この実施の形態の流量センサ部は、環状の発熱用サーミスタ7の内周面の金属被覆面71から流体に放熱し、環状の温度検出用サーミスタ8の内周面の金属被覆面81から伝達される熱により流体の温度を検出するので、流体の流れの乱れが少なく、正確な流量の測定が可能となる。
【0037】
以上のように、本発明の流量計によれば、流体にパルス状の加熱を行い、流体の下流側温度が最大値となる時間差を測定するので、流体の速度が微小であっても正確に測定することができ、微少量の流量も正確に測定することができる。また、流量センサ部の発熱源と温度検出素子とが流体通路内に配置されているので、発熱源から流体への熱の伝達効率および温度検出素子による流体温度の検出精度が向上し、その結果、流量の測定精度も向上する。
【0038】
さらに、発熱用サーミスタには金属被覆面が設けられているので、発熱用サーミスタのパルス状の発熱が効率よく流体に伝達される。また、温度検出用サーミスタには金属被覆面が設けられているので、流体からの熱が温度検出用サーミスタに効率よく伝達され、流体の温度が高感度かつ高精度に測定できる。その結果、流量の測定精度もさらに向上する。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0040】
流体にパルス状の加熱を行い、流体の下流側温度が最大値となる時間差を測定するので、流体の速度が微小であっても正確に測定することができ、微少量の流量も正確に測定することができる。また、流量センサ部の発熱源と温度検出素子とが流体通路内に配置されているので、発熱源から流体への熱の伝達効率および温度検出素子による流体温度の検出精度が向上し、その結果、流量の測定精度も向上する。
【0041】
温度検出素子としてサーミスタを使用したので、流量センサ部の構造が簡素なものとなり、流量センサ部の信頼性が向上するとともに、流量センサ部のコストを低減させることができる。
【0042】
発熱源としてサーミスタを使用したので、流量センサ部の構造が簡素なものとなり、流量センサ部の信頼性が向上するとともに、流量センサ部のコストを低減させることができる。また、発熱源を発熱駆動すると同時に発熱源の温度を測定することができる。
【0043】
発熱源および温度検出素子としてのサーミスタの流体に接する少なくとも1つの面が金属で覆われた構造であるから、発熱源のパルス状の発熱が効率よく流体に伝達されるとともに、流体からの熱が温度検出素子に効率よく伝達されて、流体の温度を高感度かつ高精度に測定することができる。その結果、流量の測定精度もさらに向上する。
【0044】
発熱源および温度検出素子が中央部に流体通路を備えた環状のサーミスタであるから、発熱源の放熱面積および温度検出素子の温度検出面積が増大して、流体の温度を高感度かつ高精度に測定することができる。その結果、流量の測定精度もさらに向上する。
【0045】
発熱源および温度検出素子が環状のサーミスタの内周面が金属で覆われたものであるから、発熱源のパルス状の発熱が効率よく流体に伝達されるとともに、流体からの熱が温度検出素子に効率よく伝達されて、流体の温度を高感度かつ高精度に測定することができる。また、流体の流れの乱れが少なく、正確な流量の測定が可能となる。
【0046】
発熱源はサーミスタの下流側の面が金属で覆われたものであり、温度検出素子はサーミスタの上流側の面が金属で覆われたものであるから、発熱源のパルス状の発熱が効率よく流体に伝達されるとともに、流体からの熱が温度検出素子に効率よく伝達されて、流体の温度を高感度かつ高精度に測定することができる。その結果、流量の測定精度もさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の流量計の流量センサ部を示す断面図である。
【図2】図2は、流量センサ部の側面図である。
【図3】図3は、流量センサ部の駆動電流波形および検出温度波形を示す図である。
【図4】図4は、流量センサ部の駆動電流波形および検出温度波形を示す図である。
【図5】図5は、流量演算部の構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、流量センサ部の別の実施の形態を示す断面図である。
【図7】図7は、流量センサ部のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図8】図8は、流量センサ部のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…配管
2,5,7…発熱用サーミスタ
3,4,6,8…温度検出用サーミスタ
9…流量演算部
11…封入材料
12…スペーサ
13,15…円筒状支持部材
14…円弧状支持部材
21,31…金属被覆面
22,23,32,33…リード線
45…柱状支持部材
90…CPU
91…バス
92…メモリ
93…固定ディスク装置
94…表示部
95…入力部
96…クロック回路
97…サーミスタ駆動測定回路
921…流量演算プログラム
941,951…インターフェース回路

Claims (6)

  1. 流体の通路内に配置され、流体に接する少なくとも1つの面が金属で覆われた発熱源(2,5,7)と、
    流体の通路内の前記発熱源(2,5,7)よりも下流側に配置され、流体に接する少なくとも1つの面が金属で覆われた温度検出素子(3,4,6,8)と、
    前記発熱源(2,5,7)をパルス状に発熱させるとともに、前記温度検出素子(3,4,6,8)によって通過する流体の温度を検出し、前記発熱源(2,5,7)の発熱駆動時刻から前記温度検出素子(3,4,6,8)によって検出した温度が最大値となる時刻までの時間差により、流体の流量を求める流量演算部(9)とを有する流量計。
  2. 請求項1に記載した流量計であって、
    前記温度検出素子(3,4,6,8)はサーミスタを使用したものである流量計。
  3. 請求項2に記載した流量計であって、
    前記発熱源(2,5,7)はサーミスタを使用したものである流量計。
  4. 請求項に記載した流量計であって、
    前記発熱源(2,5,7)および前記温度検出素子(3,4,6,8)は、中央部に流体通路を備えた環状のサーミスタである流量計。
  5. 請求項に記載した流量計であって、
    前記発熱源(7)および前記温度検出素子(8)は、環状のサーミスタの内周面が金属で覆われたものである流量計。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載した流量計であって、
    前記発熱源(2,5)は、流体の流れに対して下流側の面が金属で覆われたものであり、
    前記温度検出素子(3,4,6)は、流体の流れに対して上流側の面が金属で覆われたものである流量計。
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