JP3539420B2 - プリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、POSシステム又はECR等に使用されるカード紙や複写紙に複数行の認証印字等を行うプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の技術は、例えば図1のプリンタに図28(第一の従来技術例)や図29(第二の従来技術例)の代表例に示されるカード紙送り機構が搭載された形式のものであった。
【0003】
第一の従来技術例の図28を詳述すると、図28はカード紙送りの機構を横方向から概略説明図であり、カード送りローラ301は、カード送りモータ6の回転がカード送り動力伝達歯車列10を介して回転される。カード送りローラ301と対向してカード押えローラ304が配置され、回動可能なカード押えローラ304は、カード押えレバーバネ305により待機時には破線のように常にカード送りローラ301から離れており、カード押え電磁石302により圧接される。
【0004】
カード100は上方向から挿入され印字ヘッド2とプラテン25の隙間を通過し、更には、カード送りローラ301とカード押えローラ304の間を通過してカード規制部306に当接するまで挿入されてプリンタにセットされる。
【0005】
カード100を挿入後、カード押え電磁石302に通電すると、カード押えレバーバネ305の力にうち勝ってカード押えレバー303及びカード押えローラ304は実線の位置まで回動される。カード100は、カード送りローラ301とカード押えローラ304に挟まれ、ローラの摩擦力によって、所定の位置にカード100が到達するまでカード送りモータ6を起動させて印字される。
【0006】
印字後、カード送りモータ6を起動し次の印字位置までカード100を移動させ次の印字を行う。このサイクルを繰り返して最終行までを印字をする。印字終了後、カード押え電磁石302の通電が遮断され、カード押えレバーバネ305の働きによりカード押えレバー303及びカード押えローラ304は破線の位置に戻され、カード100は取り外されカードへの印字動作を終了する。
【0007】
次に第二の従来技術例の図29を詳述すると、図29はカード紙送りの機構を横方向から概略説明図であり、カード送り機構のみ示し印字部等は省略した。カード送りローラ323は、カード送り爪328により間欠紙送りされるカード送り爪車327とタイミングベルト325により連結され回転駆動される。カード送りローラ323と対向する位置に、カード押えプランジャ321に移動されるカード押えローラ322が配置され、待機時にはバネによりカード送りローラ323と離れて位置され、カード送りマグネット330に通電されると2点鎖線のように移動されカード送りローラ323にカード押えローラ322が圧接する構成であった。
【0008】
カード押えローラ322が実線の状態にあるためカード100を上部方向から挿入した後、カード押えプランジャ321に通電すると、カード押えローラ322は矢印方向の2点鎖線の位置まで移動し、カード100は、カード送りローラ323とカード押えローラ322に挟まれ、カード送りローラ323のローラの摩擦力によって、所定の位置にカード100が到達するまでカード送りされる。
【0009】
カード送り爪328により間欠送りされる技術を簡単に説明すると、図示されていないカムによりカード送りレバー329が所定のタイミングで矢印xの方向及びその反対方向に回動される機構であり、待機時には、カード押えレバー溝部329aにカード送りトリガーレバー331係合し、カード送りレバー329が矢印z方向に回動されるのを防いでいるが、紙送り指令が入るとカード送りマグネット330に通電され、カード送りトリガーレバー331を矢印yの方向に吸引し、カード送りトリガーレバー331がカード送りレバー溝部329aより外れる。カード送りレバー329はカムに制御されながらカード送りバネ332のバネ荷重によって矢印z方向に回動する。
【0010】
カード送りレバー329に回動可能に配置されているカード送り爪328は、カード送り爪車327を1歯分回転させる。その後、カード送りレバー329はカムにより矢印x方向に回動され、カード送りトリガーレバー331がカード送りレバー溝部329aに落込み、カード送りレバー329をロックしてカード100のカード送り動作は終了する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の従来技術では、以下のような課題があった。
(1)カード送りの手段としてローラの摩擦力を使用しているため、複数枚積層された記録紙の場合、表の1枚目と底の記録紙がずれて紙送りされて所定の位置に印字できない。
(2)印字ヘッド下部にカード送りローラが設けられているため、カード送りローラの半径分以上最終印字から紙の端面まで印字できない領域があった。
(3)カード押えには手で掴まれた時などの外力に対しカードを保持する力が必要なため、カード押えプランジャにそれだけの保持力を発生できるだけの電力を供給することが必要で、電源が大きくなり小型化ができなかった。
(4)カード受け部がプリンタ底部にあるためにカードを手でカード受け部まで挿入する必要があり、プリンタ内部に入り込んでしまう大きさのカードには印字が出来なかった。
(5)カードを送る手段と、カードを押さえるためのカード押え手段の両方を駆動する必要から制御回路も難しくトータル的にコストアップとなっていた。
(6)カード送り機構とカード押え機構がカードにより分断されているためにユニットにできず、組立に工数がかかり製品単価が高いものであった。
【0012】
本発明はこのような欠点を解決するためになされたものであり、動力源を減らしてユニット化し、プリンタ内部に入ってしまう位の大きさのカードに印字が可能で、耐久的にカード送りピッチに変化のない信頼性の高いプリンタを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリンタは、単票等のカードを差込んで印字するプリンタにおいて、単票等のカードを差込んで印字するプリンタに於いて、カードの下端が当接されるカード受け部とカードを挟持する挟持手段とを具備したスライダーと、
スライダーと係合しスライダーを平行移動させる少なくとも1つの案内部を具備したガイドフレームと、カードを挟持したスライダーを案内部に沿って印字手段に対して相対移動させる移動駆動手段とを有することを特徴とする。
【0014】
又、挟持手段は、カードを挟持する少なくとも1つの挟持部を有し、挟持部はガイドフレームに配置された固定挟持部材とスライダーに回転可能に取り付けられカードを挟持する方向に付勢されたカード押えレバーに配置された可動挟持部材からなることを特徴とする。
【0015】
更に、移動駆動手段は、動力源としてのステッピングモータと、スライダーの移動方向に張設されたタイミングベルトと、タイミングベルトに固定され、カード押えレバーと係合しカード押さえレバーを介してスライダーを移動させるカード送り駆動ピンとを有し、スライダーの移動可能領域内に配設されスライダーの基準位置を検出する検出器とを有することを特徴とする。
【0016】
又更に、ガイドフレームにスライダーの移動範囲を規制する規制部を設け、スライダーの移動が規制部により規制され停止した後も、カード送り駆動ピンによりカード押えレバーを回動することにより、可動挟持部の付勢が解除されるよう構成したことを特徴とする。
【0017】
又更に、スライダーの移動方向と平行にガイドフレームに設置した案内部と、案内部に沿って走行するスライダーに設置した係合部と、スライダーの移動範囲にわたり係合部を案内部に付勢するスライダー押さえレバーとを有し、カード受け部は移動方向に対し常に略垂直方向に維持されながら移動可能に構成したことを特徴とする。
【0018】
【作用】
本発明の上記の構成によれば、カードは付勢されてスライダーに挟持され、そのスライダーはガイドフレームを移動するので、記録紙は印字手段に対してスライダーに保持された状態で移動される。又、カードを付勢するカード押えレバーがスライダーの位置により回動されるため、カード押えレバーが回動されてカードがセットされるスライダーの位置と、カード押えレバーがカードを付勢しているスライダーの位置があり、スライダーの位置を制御するだけでカードの移動及び挟持が可能となる。
【0019】
又更には、駆動をプリンタ本体から駆動される駆動軸と、クラッチ手段及びクラッチを作動させるトリガーマグネットとクラッチにより回動されるカム及び歯車が配置されているので、選択的に回転される回転力をスライダーに配置されたラックを駆動させてスライダーを移動させることができ、スライダーを待機位置方向に付勢されているバネにより復帰される。カード押えレバーは、トリガーマグネットで制御されるカムにより回動され、カードのセット及び保持が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のプリンタの第一の実施例を図1乃至図11及び図27にもとづいて説明する。図1は本発明の第一の実施例におけるプリンタの斜視図であり、図27は、カード送り機構を後方からみた外観斜視図である。
【0021】
1は電気信号により動力を発生するモータであり輪列を経て回転駆動されるキャリッジ駆動ベルトセット4である。キャリッジ駆動ベルトセット4には、印字ヘッド2を搭載したキャリッジが係合されロール紙走行方向に対し直交方向に移動される。
【0022】
図2は本発明の第一の実施例のカード送り機構のプリンタ本体への取付位置関係を示す斜視図である。カード送り機構は、カード送り動力伝達機構部とカード送り機構部とカード保持機構部とカード送り位置検出機構部から構成され、5はカード送り機構の略全体を保持するガイドフレームであり、スライダー8を平行移動させる移動方向に対して垂直方向に配された案内部5cを具備し、カード送り機構は印字ヘッド2の下部に位置されて本体フレームにネジ止めにより固定されている。
【0023】
図3はカード送り機構の外観を示す斜視図であり図4はカード送り動力伝達機構の説明図である。6はカード送りの動力を発生するステッピングモータで正逆回転されるカード送りモータであり、その回転はカード送り動力伝達歯車列10を経て、ベルト駆動プーリー11に伝えられ、ベルト駆動プーリー11とベルト従動プーリー12に懸架されスライダー8の移動方向に張設されカード送り駆動ピン13が固着されたタイミングベルトであるカード送りベルト7を回転させる。
【0024】
スライダー8には更にカード底部の度当りの役目をなすカード受け部8eがありカード送りベルト7に固着したカード送り駆動ピン13と係合しカード送りベルト7と一体に駆動される。9はスライダー8の位置を検出するための光透過型センサーであるスライダー位置検出器である。
【0025】
図5はカード送り機構のカード保持及びカード送り機構を示す説明斜視図である。14はカード送り駆動ピン13と係合しスライダー8に回動可能に取付られたカード押えレバーであり、15は一方の腕をスライダー8に他方の腕をカード押えレバー14に係合しカード押えレバー14をスライダー8に押し付ける働きをするねじりコイルバネであるカード押えバネである。16はスライダー8に配備した固定挟持部材であるカード押えゴムAであり、17はカード押えレバー14に配備した可動挟持部材であるカード押えゴムBであり、18はカード100を検出するためカード出口部に設けられ本体フレームに固着された透過型光センサーであるカード検出器Tである。19はカード検出器T18の下部に設けられたカード検出器T18と同様で選択的に取付可能なカード検出器Bである。
【0026】
図6はカード押え機構のカード保持状態を示す側面図であり、図7はカード押え機構のカード挿入可能状態を示す側面図である。
【0027】
図8はカード送り機構をガイドフレームに保持する機構の上面からみた部分拡大図であり、図9は図8の正面図である。
【0028】
20は両端がガイドフレーム5に回動可能に取付られたスライダー押えレバーであり、スライダー押えレバー20とガイドフレーム5に張架されたスライダー押えバネ21により付勢され、スライダー8の係合部をガイドフレーム5の案内部5cに押し付ける方向に力を加えるスライダー押えバネである。22はカード送りベルト7に張力を加える位置に配設されたベルトテンションレバーである。スライダー8は両側に溝8cを形成しており、溝8cにガイドフレーム5を係合させ摺動可能に保持される。
【0029】
更に、スライダー押えバネ21の働きによりスライダー押えレバー20を介してガイドフレーム5の端面にスライダー8の係合部の摺動部8dを押し付けることにより、スライダー8はガイドフレーム5に揺動することなく且つ移動方向に対して常に略垂直方向に移動可能に取り付けられる。尚、ガイドフレーム5のスライダー摺動部及びスライダー押えレバー20のスライダー摺動部20aは、カード送り動作を安定させる為に、摩擦係数が少なくなるように表面が鏡面状に仕上げされている。
【0030】
スライダー8の倒れ防止は、図9に示す様にスライダー8のガイドフレーム5との面の形状が上下2ヶ所のみ接触し中央付近は接触しない形状になっているために、スライダー8は2ヶ所で安定してガイドフレーム5に接触していることによりスライダー8の倒れに強い形状になっている。同様に、スライダー8とスライダー押えレバー20の接触部も2ヶ所で接触するようになっている。更に、印字時カードへの外力によりスライダー8が倒れないように、スライダー押えバネ21の荷重が設定してある。
【0031】
図10はカード送り機構を左上方からを見た部分斜視図である。9はスライダー8の基準位置を検出するための光透過型センサーであるスライダー位置検出器であり、スライダー8に形成されたスライダー位置検出部8aがスライダー位置検出器8の溝に移動し光を遮断して検出される。
【0032】
図11は本発明の第一の実施例のプリンタの全体構成を示すブロック図である。71は上記に説明した本発明のプリンタの機構部であり、2は印字ヘッド2を示す概略図、1はモ−タ1を示す概略図、6はカード送りモータ6を示す概略図である。51は図示されていない印字ヘッド2の印字タイミングを発生させるタイミングパルス発生器を示す概略図、52及び53は図示されていない印字ヘッド2の位置を検出し信号を発生させるリセットパルス発生器Rとリセットパルス発生器Jを示す概略図、9はスライダー位置検出器9の概略図、18はカード検出器T18の概略図、19はカード検出器B19の概略図である。73はCPUであり、印字ヘッド制御回路81ならびにモータ制御回路82およびカード送りモータ制御回路87に接続されている。72はインタ−フェイス、74はROM、75はRAMである。76は印字ヘッド制御回路81への印字ヘッド制御信号、77はモータ制御回路82へのモータ制御信号、78はカード送りモータ制御回路87へのカード送りモータ制御信号である。
【0033】
83はタイミング信号整形回路を示し、タイミングパルス発生器51にて生成された信号を波形整形し、前記印字ヘッド2への通電を制御するための基準信号であるタイミング信号をCPU73へ送る。84はリセット信号R整形回路を示し、リセットパルス発生器R52にて生成されたキャリッジ3が待機位置に来た時に印字可能状態を示すリセット信号RをCPU73へ送る。85はリセット信号J整形回路を示し、リセットパルス発生器53にて生成されたキャリッジ3が待機位置に来た時に印字可能状態を示すリセット信号JをCPU73へ送る。
【0034】
86はスライダー位置検出器整形回路を示し、スライダー位置検出器9から生成されたスライダー8が待機状態にいるか否か(カード挿入可能か否か)の判断を行うに必要な信号を波形整形しスライダー位置検出器信号をCPU73へ送る。88はカード信号T整形回路を示し、カードが挿入されているか否かの判断及びカードが抜き取られたか否かの判断を行うに必要なカード検出器T18のカード信号TをCPU73に送る。89はカード信号B整形回路を示し、カードが挿入されているか否かの判断を行うに必要なカード検出器B19のカード信号BをCPU73に送る。
【0035】
以下に、本発明の第一の実施例のカード送り機構について記述する。
まず、カード挿入可能状態に至る動作について説明する。
【0036】
電源投入時には以下の初期設定を行う。まず、図10においてスライダー位置検出器9がスライダー8の位置検出部8aを検出しているかを、図11のスライダー位置検出器整形回路86の出力によりCPU73で判断する。スライダー位置検出部8aを検出状態の場合は、図4のカード送りモータ6を反時計回りに回転することにより、カード送り駆動ピン13を下方に移動させ、図5のカード押えレバー14のカード送り駆動ピン13との係合部14aの係合によりスライダー8及びカード押えレバー14も下方に移動し、スライダー8の位置未検出状態にする。初期に、スライダー8位置未検出の場合は前記動作を省略する。
【0037】
この時カード押えゴムA16及びカード押えゴムB17は、図6に示す様に閉じた状態にある。次に、図4のカード送りモータ6を時計回りに回転してスライダーを上方へ移動させると、スライダー位置検出部8aがスライダー位置検出器9の光軸を遮断してスライダー位置検出状態になる。更に、カード送りモータ6を所定のステップ数送ると、まず図10のスライダー8のガイドフレーム規制部8bとガイドフレーム5のスライダー規制部5aが当接し、スライダー8は移動を止められる。
【0038】
更に、モータを回転すると、カード送りベルト7に取り付けられたカード送り駆動ピン13は、カード押えレバー14を上方に押し上げるため、
カード押えレバー14は、カード押えバネ15の力に打ち勝ってスライダー係合部14aを支点に回動をする。
カード押えレバー14に配備されたカード押えゴムB17は回動されることにより、スライダー8に配備したカード押えゴムA16との位置関係は図7に示す様に開放状態になり、カード100が挿入可能となる。この状態を保つ為に、カード送りモータ6に保持電流を流しておく。
【0039】
次に、カード100が図6のガイドフレームカード案内面5bにガイドされ挿入されてからのカード保持動作・カード引き込み動作・カード送り−印字動作・カード保持開放動作について説明する。
【0040】
まずカード保持動作について説明する。カード100をプリンタ内部のスライダー8の上に当接する迄挿入すると、図5のカード検出器T18が挿入されたカード100を検出し、図11のカード信号T整形回路88の出力がCPU73に入り、カード印字可能を認知する。
【0041】
すると、CPU73からカード送りモータ制御信号78が出力され、カード送り制御回路88を介して図4のカード送りモータ6を反時計回りに回転させられ、カード送りベルト7に取り付けられたカード送り駆動ピン13が下方に移動を初めると、カード押えレバー14を上方に押し上げていた状態が解除され、カード押えレバー14はカード押えバネ15により回動されカード押えレバー14に配備されたカード押えゴムB17はスライダー8に配備したカード押えゴムA16をカード100を介して圧接し、図6のようにカード100は、カード押えゴムB17とカード押えゴムA16により挟持される。
【0042】
更に、モータ6を反時計方向に回転すると、カード送り駆動ピン13はスライダー8を下方に移動させ、図10のスライダー位置検出器9の光軸からスライダー位置検出部8aが外れ、スライダー位置未検出状態になる。ここから、印字位置までは(印字位置までに必要な移動距離分のステップ数+所定のステップ数M)だけカード送りモータ6を駆動してカード送り駆動ピン13を移動し、スライダー8と共にカード100を引き込む。
【0043】
ここでMは、動力伝達系のバックラッシュを吸収するのに必要なステップ数である。尚、カード100を引き込む途中に、選択的に取付可能なカード検出器B19が図5のように下方の位置に取り付いていれば、カード100がカード検出器B19の光軸を遮断し、図11のカード信号B整形回路89の出力によりCPU73がスライダー8及びカード押えレバー14によりカード100を確実に保持しているかの確認を行うことができる。
【0044】
次に、カード送り−印字動作について説明する。
前記カード引き込み動作終了後、図4のカード送りモータ6を時計回りにMステップ送り動力伝達系のバックラッシュを取った後、カード送りモータ6に保持電流を流しカード送り機構部を保持する。尚、バックラッシュを少なくするために、図9に示すベルトテンションレバー22によりカード送りベルト7の遊びを少なくなるように設定してある。ここで、図11のCPU73より印字命令が出され、印字動作を行う。印字動作終了後、次の印字位置までスライダー8及びカード100を送る。この時のカード送りの1ステップは、印字ヘッド2の縦ドットピッチの1/N(Nは自然数)である。前記動作の繰り返しによりカード100に複数行の印字が可能となる。尚最終印字行は、スライダー8のカード規制部が印字ヘッド2の近傍まで達し得るので、カード100の下端近くまで印字可能である。全ての印字が終了すると、前記カード挿入可能状態に至る動作のカード押えレバー14の開放動作と同様であり、最後にカード送りモータ6に保持電流を流してカードを取り除きカード挿入可能状態で終了する。尚、カード100に印字するデータをROM74に全て読み込んだ場合は、引き込み時にカード100下方から印字しても構わない。
以上のような第一の実施例において、カード送りモータの動力のみを利用して、カード保持動作・カード引き込み動作・カード送り動作・カード保持開放動作を容易に達成できる。又、機構がガイドフレームに搭載されているためにユニット化が実現し、本体フレームに容易に取付・取り外しが可能なプリンタを設定できる。
【0045】
又、本実施例ではカード押えレバーの機構及び回動は、カード送り駆動ピン13とカード押えレバー14が係合し、ガイドフレーム5にスライダー8が当接し更にカード送りモータ6を駆動するとカード送り駆動ピン13がカード押えレバー14を回動させカード100が挿入可能状態となる例を具体的に説明したが、他の実施例としては、スライダーとカード押えレバーの機構及び回動は、カード送り駆動ピン13とスライダーが係合し、カード押えレバー14の回動をガイドフレーム5に設けることは容易に考えられる。その場合、スライダー8がカード送り駆動ピン13により、カードの挿入方向(排出部)側に押し上げられると、ガイドフレームの当接部がカード押えレバー14を回動し始める位置にきたときにスライダー位置検出部8aがスライダー位置検出器9の光軸を遮断してスライダー位置検出状態になる如くスライダー位置検出器9を配置させ信号を得る。更に、カード送りモータ6を駆動するとガイドフレームの当接部がカード押えレバー14を回動させカード100が挿入可能状態となる。カード100がセットされた後の動作は省略する。
【0046】
以上説明したカード押えレバー14の回動は、カードの挿入方向(排出部)側と反対方向側のプリンタの底部側でも実現可能である。
【0047】
次に本発明のプリンタの第二の実施例を図12乃至図26及び図1にもとづいて説明する。図1は本発明の第一の実施例と同様の第二の実施例のカード送り機構が搭載されるプリンタの斜視図である。
【0048】
図12は本発明の第二の実施例のモータ1の動力をキャリッジ駆動ベルトセット4に伝える手段を示す斜視図である。
モータ1の回転は、図示されていないモータ1に固着したモータ歯車からヘッド送り歯車列106を経てキャリッジ駆動プーリ105に伝えられ、キャリッジ駆動ベルトセット4が駆動される。又、モータ1の回転は図示されていない選択的にロール紙送りを行う機構に回転力を伝える為の紙送り歯車列108にも伝えられる。107はヘッド送り歯車列の一つで三方向の突起107aを有するヘッド送り伝え歯車で後述するカード送り機構への動力を伝達するものである。
【0049】
図13は本発明の第二の実施例のカード送り機構の外観とプリンタ本体との位置関係を示す斜視図である、図25はカード送り機構の外観斜視図、図26はカード送り機構を後方からみた外観斜視図である。
【0050】
本機構は、カード送り動力伝達機構とカード送り機構とカード押え機構とカード押えレバー位置検出機構から構成され、111はカード送り動力伝達機構とカード送り機構とカード押え機構とカード押えレバー位置検出機構全体を支持するガイドフレームAであり、112は一方にヘッド送り伝え歯車107の三方向の突起107aと係合するように三方向の穴112aを有し他方に歯車を形成するカード送り動力伝達歯車であり、118はガイドフレームA111に固定された可撓性を有する部材でカードのガイドを成すカードガイド板である。
【0051】
図14は本発明の第二の実施例のカード送り機構に取り付けられ、動力伝達機構のみの斜視図である。113はカード送り機構に動力を伝える為のスライダー駆動歯車軸、114はスライダー駆動歯車軸113に巻装されたバネクラッチの動力伝達バネであり、片側に曲げ起こされスライダー駆動歯車軸113以降の過負荷が加わった時に滑る様に設定されている。115はスライダー駆動歯車軸113に回転可能に挿入され、動力伝達バネ114の曲げ起こされた部分と係合する穴を有するカード送り伝え歯車であり、116はカード送り動力伝達歯車112の回転力を減速してカード送り伝え歯車115に伝える為のカード送り動力伝達歯車列である。
【0052】
図15はカード送り機構を後方から見たスライダーの駆動説明図で、図16はスライダー駆動歯車軸113に配置されたクラッチ機構を示す正面図、図17はスライダーに配置されたラックとスライダー駆動歯車軸113に配置されたピニオンの機構の説明図、図18はカード送りを選択する為のトリガー機構の説明図である。
【0053】
121は樹脂で成形されたガイドフレームA111に平行移動可能に取り付けられカード100の下端が当接されるカード受け部121dが具備されたスライダーAであり、最初に噛み合う一番上の歯121a一つと他の歯121bがずれた列に形成されたラックを有しカードの度当りとカードの搬送の役目をするものである。
【0054】
122はスライダー駆動歯車軸113に圧入されたバネクラッチで両方向に曲げ起こしがあるスライダー駆動バネ、123はスライダー駆動歯車軸113に回転可能に挿入され、外周が等分に分割されスライダー駆動バネ122の一方の曲げ起こしと係合しているスライダー駆動爪車、124はスライダー駆動歯車軸113に回転可能に挿入され外周の一部にスライダーA121のラックの一番上の歯121aと噛み合い可能な歯車124aと他の歯121bと噛み合い可能な124cと台形カム124bを有しスライダー駆動バネ122の他方の曲げ起こしと係合しているスライダー駆動歯車である。
【0055】
125は電気信号により図示されていないカード送り鉄心に吸引力を発生させる為のカード送りコイル、126は先端の一方がスライダー駆動爪車123に係合可能でカード送りコイル125へ通電することにより係合が外れる位置に配置されたスライダー駆動トリガ吸引板、127はスライダー駆動トリガ吸引板126の他方の先端に掛けられ常にスライダー駆動トリガ吸引板126の先端がスライダー駆動爪車123の爪に係合するように付勢する吸引板バネである。
【0056】
128は一方がガイドフレームA111に他方がスライダーA121に張架されスライダーA121を下部待機位置に復帰及び保持させる方向に付勢するスライダー復帰バネAであり、129はスライダー復帰バネA128と同様の働きをするスライダー復帰バネBで、スライダーA121はスライダー復帰バネA128及びスライダー復帰バネB129が左右にバランス良く配置されているので移動するときにガイドフレームA111とスムースな関係を保つことができる。
【0057】
図19及び図20はカード押え機構とカード押えレバー位置検出機構を示す説明図である。図19は本発明のカード押え機構のカード保持状態とカード押えレバー位置未検出状態を示す側面図で、図20は本発明のカード押え機構のカード挿入可能状態とカード押えレバー位置検出状態を示す側面図である。
【0058】
131は、スライダーA121の左右に形成された固定挟持部材121cと対向しカード100を挟持する為の可動挟持部材であるカード押えゴムC133が配置され、スライダーA121に回転可能に取付られたカード押えレバーAである。カード押えレバーA131には、更に、スライダー駆動歯車124の台形カム124bと当接可能に配置された腕A131aと、カード押えレバー位置検出器141を作動させる検出レバー部131cが配置されている。
【0059】
132はカード100を挟む力を与えるねじりコイルバネのカード押えバネAであり、141はガイドフレームA111に固定されカード押えレバーA131の検出レバー部cと係合可能なレバー141aを有するメカニカルスイッチであるカード押えレバー位置検出器でレバー141aが右に回動されるとLOW、回動されない場合は常に左方向に付勢され信号はHIGHとなるものである。尚、カード押えレバー位置検出器141は光センサーでもカード押えレバーA131によって光を遮断するか否かの位置に配置すれば可能である。
【0060】
18はカード100の入口部に設けられた透過型光センサでカ−ド有りの時に信号を出力する選択的に取付可能なカード検出器T、19はスライダーA121のカード度当り部近傍に設けられたカード検出器T18と同様の働きをするカード検出器Bである。
【0061】
図21は本発明の第二の実施例のカード印字及びカード送りのタイミングを示すタイミングチャート図である。151はモータ1を駆動するモータ駆動信号、152はモータ1の回転量に同期して印字ヘッド2の駆動タイミング決定するための図示されていないタイミングパルス発生器51の波形整形後の出力であるタイミング信号、153は本体フレームのレシート側に配設しキャリッジ3がレシ−ト側のホームポジションに達した時に信号を出力する図示されていない光センサであるリセットパルス発生器R52の波形整形後の出力であるリセット信号R、159は本体フレームのジャーナル側に配設しキャリッジ3がジャーナル側のホームポジションに達した時に信号を出力する図示されていない光センサであるリセットパルス発生器J53の波形整形後の出力であるリセット信号J、154は印字可能タイミング領域を示す印字領域である。
【0062】
155は図18のカード送りを選択するトリガー機構のカード送りコイル125を駆動する為のカード送り信号、157はカード押えレバー位置検出器141の出力でカード押えレバー位置検出状態(カード挿入可能状態)でLOWの信号を出力するカード押えレバー位置検出器信号、156はカードが無い時にHIGHでカードが有る時にLOWの信号を出力する図20のカード検出器B19の出力信号であるカード信号B、158はカード検出器B19と同様にカードが無い時にHIGHでカードが有る時にLOWの信号を出力する図20のカード検出器T18の出力信号であるカード信号Tである。
【0063】
図22は本発明のプリンタの全体構成を示すブロック図である。171は上記に説明した本発明のプリンタの機構部であり、2は印字ヘッド2を示す概略図、1はモ−タ1を示す概略図、125はカード送りコイル125を示す概略図である。51はタイミングパルス発生器51を示す概略図、141はカード押えレバー位置検出器の概略図、52はリセットパルス発生器Rの概略図、53はリセットパルス発生器Jの概略図、18はカード検出器T18の概略図、19はカード検出器B19の概略図である。73はCPUであり、印字ヘッド制御回路81ならびにモータ制御回路82およびカード送りコイル制御回路181に接続されている。72はインタ−フェイス、74はROM、75はRAMである。76は印字ヘッド制御回路81への印字ヘッド制御信号、77はモータ制御回路82へのモータ制御信号、186はカード送りコイル制御回路181へのカード送りコイル制御信号である。
【0064】
83はタイミング信号整形回路を示し、タイミングパルス発生器51にて生成された信号を波形整形し、前記印字ヘッド2への通電を制御するための基準信号であるタイミング信号152をCPU73へ送る。84はリセット信号R整形回路を示し、リセットパルス発生器52にて生成されたキャリッジ3が待機位置に来た時に印字可能状態を示すリセット信号153をCPU73へ送る。85は、リセット信号J整形回路を示し、リセットパルス発生器53にて生成されたキャリッジ3が待機位置に来た時に印字可能状態を示すリセット信号J159をCPU73へ送る。
【0065】
180はカード押えレバー位置検出器整形回路を示し、カード押えレバーA131が待機状態にいるか否か(カード挿入可能か否か)の判断を行うに必要なカード押えレバー位置検出器信号157をCPUへ送る。88はカード信号T整形回路を示し、カードが挿入されているか否かの判断及びカードが抜き取られたか否かの判断を行うに必要なカード検出器T18のカード信号T158をCPUに送る。89はカード信号B整形回路を示し、カードが挿入されているか否かの判断を行うに必要なカード検出器B19のカード信号B156をCPUに送る。
【0066】
図23は本発明のカード送り機構をカード挿入可能に初期設定する為のフローチャート図である。
【0067】
以下に、本発明のカード送り機構について記述する。
【0068】
まず、待機状態について説明する。図20のようにスライダー駆動歯車124の台形カム124bはカード押えレバーA131の腕A131aを持ち上げており、スライダーA121の左右に形成された保持部121cとカード押えレバーA131のカードを挟む腕B131bの間が開きカード挿入可能状態にある。又、スライダーA121の位置を示す為の腕C131cは、カード押えレバー位置検出器141のレバー141aを回動した状態を保っているため、カード押えレバー位置検出器141からのカード押えレバー位置検出器信号157はLOWでカード紙挿入可能を示す。
【0069】
次に、カード100がガイドフレームA111とカードガイド板118にガイドされて挿入されると、カード100がスライダーA121とカード押えレバーA131の腕B131bの間に挿入される。カード100の側面は、挿入経路に配置されスライダーA121の下部待機位置近傍に設けられたカード検出器B19の光を遮断し、カード検出器B19の信号の変化を受け図21のカード信号B156はLOWに変化する。この時カード信号T158も同様の変化をする。
【0070】
このカード信号B156は、図22のカード信号B整形回路89を通しCPU73に入り、CPU73からモータ制御回路82を通して図21のモータ駆動信号151をHIGHにしてモータ1を駆動する。するとモータ1が回転し初め、図12のヘッド送り歯車列106及び紙送り歯車列108・図14のヘッド送り伝え歯車107及びカード送り動力伝達歯車112・カード送り動力伝達歯車列116・カード送り伝え歯車115・スライダー駆動歯車軸113がそれぞれ矢印方向に回転する。
【0071】
図18に示すように、スライダー駆動爪車123はスライダー駆動トリガ吸引板126により回転を阻止され、それによりクラッチ機構のスライダー駆動バネ122がゆるみ、スライダー駆動歯車軸113の回転は、スライダー駆動歯車124には伝えられず回転しない。
次に、図22のCPU73からカード送りコイル波形整形回路181を通して、タイミング信号152の通電幅T1だけカード送りコイル125に印加する(図21のカード送り信号155の波形CHのLOWの部分)。すると、図18のカード送りコイル125の磁界の働きにより、吸引板バネ127の力に打ち勝ってスライダー駆動トリガ吸引板126は矢印方向に吸引され、スライダー爪車123との係合が解除し、スライダー爪車123はスライダー駆動歯車軸113と共に回転可能となる。
【0072】
それにより、スライダー駆動バネ122がスライダー駆動歯車軸113を締め付け、スライダー駆動歯車124がスライダー駆動歯車軸113と共に回転する。
一方、カード送りコイル125には通電幅T1のみ印加されるので、通電が終わるとスライダー駆動トリガ吸引板126は吸引板バネ127により回動されスライダー駆動爪車123の次の爪と係合し、スライダー駆動爪車123は一歯分回転する。すると、図20のスライダー駆動歯車124の台形カム124bが矢印方向に回転しカード押えレバーA131が外れ、カード押えバネA132の働きによりカードをカード押えゴムC133を介して押さえる。この時同時に、カード押えレバー位置検出器141のレバー141aとカード押えレバーA131の検出レバー部131cが離れ、図21のカード押えレバー位置検出器信号157がHIGHとなりカード保持状態により印字可能となる。
【0073】
次に、印字及びカード送り動作について詳細に説明する。
更にモータ1を駆動させると、キャリッジ3のホームポジションを認識する為の図示されていないリセット検出器R52又はリセット検出器J53の出力信号である図21のリセット信号R153又はリセット信号J159として得られる。この信号により、キャリッジ3のホームポジションを図22のCPU73が認識する。このリセット信号R153又はリセット信号J159を基準にタイミング信号152と同期させて、CPU73より印字ヘッド制御回路81を通して必要位置に1ライン印字領域154に印字命令が出力され印字を行う。
【0074】
1ライン印字後、図21のカード送り信号155のCF1を同様にLOWにしてカード送りコイル125に通電を行うと、スライダー駆動爪車123を1歯分送り、スライダー駆動歯車124がカード送り1ライン分回転し、スライダー駆動歯車124の歯車部と噛み合ったスライダーA121のラック部の働きによりスライダーA121が1ライン分送られ、搭載されているカードも送られる。
【0075】
本実施例においては6ライン印字可能な構成を示す。印字可能ライン数はプリンタのスペースにより設定される。上記印字−カード送り動作を5回CF1〜CF5まで繰り返し、6ライン印字する。
【0076】
最終行印字した状態では、カード100は最上位置にあるため、モータ駆動信号151の停止時間T2はカードを引き抜く時間として設定する。ここでカード検出器T18が取り付いていれば、カード信号T158のHIGHによりカードが取り除かれたことがわかる。
【0077】
尚、スライダーA121とスライダーA121をガイドするガイドフレームA111には部品製造上隙間が存在する為に、カード印字中にスライダーA121が隙間分動き印字が乱れる可能性があるので、印字乱れを起こさないために、図24に示す工夫がなされている。
【0078】
図24において、スライダーA121を上方へ移動させる働きをするスライダー駆動歯車124によりスライダーA121が受ける力Fに対し、L1の距離にスライダー復帰バネA128が荷重faで張架され、L2の距離にスライダー復帰バネB129が荷重fbで張架されている。ここで、O点にかかるモーメントM=faL1−fbL2を大きくさせ、スライダーA121が常に一方向に傾くようになっている。本実施例ではfa>fb、L1>L2と設定してある
次は、スライダーA121復帰及びカード押えレバーA131開放動作について説明する。カードが取り除かれた後、図21のモータ駆動信号151をHIGHにしてモータ1を駆動する。次にカード送り信号155のSF信号のLOWによりスライダー駆動歯車124を回転させると、図17のスライダー駆動歯車124の最後の歯車とスライダーA121のラックの噛み合いが外れ、スライダーA121はスライダー復帰バネA128とスライダー復帰バネB129の働きによりホーム位置に復帰する。カード送り信号155の待ち時間T3は、スライダーA121の復帰に要する時間以上に設定されている。
【0079】
更に、図21のカード送り信号155のLOWの波形入力によりスライダー駆動歯車124を回転させると、図20のようにスライダー駆動歯車124の台形カム124bがカード押えレバーA131を開放する。同時にカード押えレバーA131の腕C131cがカード押えレバー位置検出器141のスイッチを入れ、図21のカード押えレバー位置検出器信号157の信号がLOWになりカード挿入可能となる。以上3段階で1サイクルが終了する。
【0080】
次に、プリンタ電源投入時のカード紙送り機構のカード押えレバーA131の初期設定(イニシャライズ)について記述する。カード押えレバーA131の初期設定は図23に示す。図23のフローチャート図においてステップ207・ステップ210・ステップ215等の(TC)はタイミング信号カウント、T3及びT1は図21のカード送り信号155のLOWの間にカウントするタイミング信号152のタイミング数で、ステップ218のNは「1サイクルのカード送り信号動作+1」である。
【0081】
まず電源を投入し(ステップ201)、カード押えレバー位置検出器信号がLOWレベルか確認する(ステップ202)。YESならカード印字が可能であるから、カードが挿入されるまで待機する(ステップ203)。
【0082】
NOであれば図19のスライダーA121とカード押えレバーA131の腕B131bが閉じた状態の為、カード挿入が不可能であるから、以下のステップによって初期設定を行う。まずモータ1を駆動し(ステップ204)、n=(TC)+3、m=1と設定する(ステップ205)。タイミング信号数を数えて(ステップ206)、(TC)=n+T1(m−1)となるまでカウントする(ステップ207)。
【0083】
次に、カード送り信号をONして(ステップ208)、T1だけ通電する(ステップ209・210・211)。m=m+1として(ステップ212)、タイミング信号をカウントして(TC)=n+T3(m−1)−1になるまでカウントする(ステップ213・214)。カード押えレバー位置検出器信号がLOWレベルか確認し(ステップ215)、YESならカード印字可能であるから、モータを正規の位置で停止し(ステップ216)、カード挿入まで待機する(ステップ217)。もしN0であるならば、ステップ206からステップを繰り返し、m=Nになったら(ステップ218)、機構に異常があることからモータを停止する(ステップ219)。
【0084】
以上のような実施例において、紙送り及びキャリッジ送りを行うモータの動力を利用して、安価なトリガー機構1個でカードの保持・送り及び待機状態が容易に達成でき、機構がユニット化して容易に取付及び取り外しが可能なカード送り機構を設定出来る。
【0085】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、次のような優れた効果を奏する。
カードの下端が当接されるカード受け部とカードを挟持する挟持手段とを具備したスライダーと、スライダーと係合しスライダーを平行移動させる少なくとも1つの案内部を具備したガイドフレームと、カードを挟持したスライダーを案内部に沿って印字手段に対して相対移動させる移動駆動手段とを有することにより、カードは挟持されるだけでありカード送りはスライダーにより行われるので、カードの枚数が複数枚であっても確実にカード送りされる。
【0086】
更には、カード送りはスライダーが移動されることより、従来の変動しやすい摩擦を使用していないので、極めて紙送り精度がよく信頼性の高いプリンタを提供することが可能となるもので、特にカード紙はフォーマットされているのでその効果は大きいものである。
【0087】
又、カードの保持は機械的に付勢することにより行われるので、従来のカードを保持するための電磁マグネットやプランジャーが長時間印加されることがないことより、発熱による課題もなくなる為、長時間となる印字行数の多行化が可能となる。
【0088】
又更には、消費電力化も図られることより、電源も小さくできることにより省スペース化・省電力化が可能である。
【0089】
又更には、ガイドフレームにスライダーの移動範囲を規制する規制部を設け、スライダーの移動が規制部により規制され停止した後も、カード送り駆動ピンによりカード押えレバーを回動することにより、可動挟持部の付勢が解除されるよう構成したことにより、スライダーがカード紙挿入口の近くでカードを挟持することが可能であり、カードのセットが容易にでき、更には記録紙の長さが短いものであっても容易にセットできるもの等々数多くの使いやすい特徴があるものである。
【0090】
又更には、スライダーの移動範囲を印字手段の近傍まで近づけることが可能であることより、カードの底面の端面近くまで印字することが容易となった。
【0091】
又更には、カード送り機構は、ガイドフレームにスライダー及びスライダーを駆動する手段等が搭載できるので、組立ユニット化することにより、組立費の低価格化に大きく貢献することができ、更には、プリンタ本体の組立の際、オプションとして容易に組み込み可能であることよりプリンタの設計仕様が簡単に変更できること等の効果もあり、又更には、スライダーを移動させる場合、ステッピングモータ若しくはトリガーマグネットを制御するだけのように只一つの手段に印加するだけでカードのみを独立に駆動できることから制御が極めて簡単である。このように本考案の実用的効果は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示すプリンタの斜視図。
【図2】本発明の第一の実施例のカード送り機構のプリンタ本体への取付位置関係を示す斜視図。
【図3】本発明の第一の実施例のカード送り機構の外観を示す斜視図。
【図4】本発明の第一の実施例のカード送り動力伝達機構の説明図。
【図5】本発明の第一の実施例のカード送り機構のカード保持及びカード送り機構の説明図。
【図6】本発明の第一の実施例のカード押え機構のカード保持状態を示す側面図。
【図7】本発明の第一の実施例のカード押え機構のカード挿入可能状態を示す側面図。
【図8】本発明の第一の実施例のカード送り機構をガイドフレームに保持する機構の上面からみた部分拡大図。
【図9】図8の正面図。
【図10】本発明の第一の実施例のカード送り機構の位置を検出する位置検出機構を示す部分斜視図。
【図11】本発明の第一の実施例のプリンタの全体構成を示すブロック図。
【図12】本発明の第二の実施例のモータ1の動力をキャリッジ駆動ベルトセット4に伝える手段を示す斜視図。
【図13】本発明の第二の実施例のカード送り機構の外観とプリンタ本体の位置関係を示す斜視図。
【図14】本発明の第二の実施例のカード送り動力伝達機構を示す斜視図。
【図15】本発明の第二の実施例のカード送り機構を後方から見たスライダーの駆動説明図。
【図16】本発明の第二の実施例のクラッチ機構を示す正面図。
【図17】本発明の第二の実施例のラックアンドピニオン機構を示す側面図。
【図18】本発明の第二の実施例のカード送りを選択する為のトリガー機構説明図。
【図19】本発明の第二の実施例のカード押え機構のカード保持状態とカード押えレバー位置未検出状態を示す側面図。
【図20】本発明の第二の実施例のカード押え機構のカード挿入可能状態とカード押えレバー位置検出状態を示す側面図。
【図21】本発明の第二の実施例のカード印字及びカード送りのタイミングを示すタイミングチャート図。
【図22】本発明の第二の実施例のプリンタの全体構成を示すブロック図。
【図23】本発明の第二の実施例のカード送り機構をカード挿入可能に初期設定する為のフローチャート図。
【図24】本発明の第二の実施例のスライダ部の力関係図。
【図25】本発明の第二の実施例のカード送り機構の外観斜視図。
【図26】本発明の第二の実施例のカード送り機構を後方からみた外観斜視図。
【図27】本発明の第一の実施例のカード送り機構を後方からみた外観斜視図。
【図28】従来技術の第一の例を示す側面図。
【図29】従来技術の第二の例を示す側面図。
【符号の説明】
1 モータ
2 印字ヘッド
3 キャリッジ
4 キャリッジ駆動ベルトセット
5 ガイドフレーム
6 カード送りモータ
7 カード送りベルト
8 スライダー
9 スライダー位置検出器
10 カード送り動力伝達歯車列
11 ベルト駆動プーリー
12 ベルト従動プーリー
13 カード送り駆動ピン
14 カード押えレバー
15 カード押えバネ
16 カード押えゴムA
17 カード押えゴムB
18 カード検出器T
19 カード検出器B
20 スライダー押えレバー
21 スライダー押えバネ
22 ベルトテンションレバー
25 プラテン
51 タイミングパルス発生器
52 リセットパルス発生器R
53 リセットパルス発生器J
71 プリンタ機構部
72 インターフェイス(I/F)
73 CPU
74 ROM
75 RAM
100 カード
105 キャリッジ駆動プーリ
106 ヘッド送り歯車列
107 ヘッド送り伝え歯車
108 紙送り歯車列
111 ガイドフレームA
112 カード送り動力伝達歯車
113 スライダー駆動歯車軸
114 動力伝達バネ
115 カード送り伝え歯車
116 カード送り動力伝達歯車列
118 カードガイド板
121 スライダーA
122 スライダー駆動バネ
123 スライダー駆動爪車
124 スライダー駆動歯車
125 カード送りコイル
126 スライダー駆動トリガ吸引板
127 吸引板バネ
128 スライダー復帰バネA
129 スライダー復帰バネB
131 カード押えレバーA
132 カード押えバネA
133 カード押えゴムA
141 カード押えレバー位置検出器
151 モータ駆動信号
152 タイミング信号
153 リセット信号
154 印字領域
155 カード送り信号
156 カード信号
157 カード押えレバー位置検出器信号
158 カード信号T
171 プリンタ機構部A

Claims (2)

  1. 単票等のカードを差込んで印字するプリンタに於いて、
    前記カードの下端が当接され該カードを受けるカード受け部と前記カードを挟持する挟持手段とを具備したスライダーと、
    前記スライダーを平行移動させる少なくとも1つの案内部を具備したガイドフレームと、
    前記カードを挟持した前記スライダーを前記案内部に沿って印字手段に対して相対移動させる移動駆動手段とを有し、
    前記挟持手段は、前記カードを挟持する少なくとも1つの挟持部を有し、該挟持部は前記スライダーに配置された固定挟持部材と前記スライダーに回転可能に取り付けられ前記カードを挟持する方向に付勢されたカード押えレバーに配置された可動挟持部材からなり、
    前記移動駆動手段は、動力源としてのステッピングモータと、前記スライダーの移動方向に張設されたタイミングベルトと、該タイミングベルトに固定され、前記カード押えレバーと係合し該カード押さえレバーを介して前記スライダーを移動させるカード送り駆動ピンとを有し、
    前記ガイドフレームに前記スライダーの移動範囲を規制する規制部を設け、前記スライダーの移動が前記規制部により規制され停止した後も、前記カード送り駆動ピンにより前記カード押えレバーを回動することにより、前記可動挟持部の付勢が解除されるよう構成したことを特徴とするプリンタ。
  2. 前記スライダーの移動方向と平行に前記ガイドフレームに設置した案内部と、
    該案内部に沿って走行する前記スライダーに設置した係合部と、
    前記スライダーの移動範囲にわたり前記係合部を前記案内部に付勢するスライダー押さえレバーとを有し、
    前記カード受け部は移動方向に対し常に略垂直方向に維持されながら移動可能に構成したことを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
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