JP3539367B2 - Semiconductor device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定電位絶縁電極(U字型絶縁電極)を有する電流制御型パワー素子に適用して好適な半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明の背景となる従来技術として、本出願人が出願した特開平6−252408号公開特許公報を引用する。
【0003】
図5並びに図6は前記公報から引用した半導体装置の構造を示す図である。図5は基本構造を説明する斜視図、図6は図5の側面Cと同じ部分を示す断面図である。なお、図中の番号および部位の名称などは説明をわかりやすくするため、適宜変更して記載する。また、図6は図5に示した基本構造の2単位分を示している。
【0004】
図中、番号51はn+型の基板領域、52はn型のドレイン領域、53はn+型のソース領域、54はMOS型電極、55は絶縁膜である。MOS型電極54は高濃度のp+型ポリシリコンからなる。61はドレイン電極で、基板領域51とオーミックコンタクトしている。図6の63はソース電極で、ソース領域53と、さらにMOS型電極54とオーミックコンタクトしている。すなわち、MOS型電極54はソース電位に固定されている。よって、このMOS型電極54と絶縁膜55を合わせて「固定電位絶縁電極」56と呼ぶ。この固定電位絶縁電極56の断面構造は、図5に示すごとく、例えば「U」の字のように側壁がほぼ垂直な溝69の中に形成されていて、ストライプ状に形成されている。さらに固定電位絶縁電極56の間に挟まれたドレイン領域52をチャネル領域57と呼ぶ。さらに、絶縁膜55に接してソース領域53とは離れたところに、p型のゲート領域58が存在する。図6中、68はこのゲート領域58とオーミックコンタクトする電極で「ゲート電極」と呼ぶ。60は層間絶縁膜である。また、図6中の「破線」は図5との関係から分かるように紙面の奥行き方向にある固定電位絶縁電極56の存在を示すものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図5、図6に示す従来の素子では、ソース領域53とドレイン領域52の遮断状態を実現するために、固定電位絶縁電極56に挟まれたチャネル領域57の厚み(図5の水平方向の厚み)を狭く形成している。つまり、固定電位絶縁電極56の周辺のドレイン領域52には、MOS型電極54から仕事関数差に起因する電界によって空乏層領域が形成されている。この固定電位絶縁電極56に挟まれたチャネル領域57の厚みを狭くすることによって、この空乏層領域により、主電流を形成する伝導電子に対するポテンシャル障壁を形成することができるからである。具体的には、固定電位絶縁電極56に挟まれたチャネル領域57の厚みは2μm以下で形成され、狭ければ狭いほどチャネルの遮断性能が向上する。
【0006】
このことから、チャネルの遮断性能を向上するために、フォト装置で実現可能な最小パターンサイズでチャネル領域57の厚みを形成すると、ストライプ状に形成されている固定電位絶縁電極56間に挟まれた領域に、ゲート領域58とゲート電極68とのコンタクトを形成するのは製造上困難になる。したがって、従来の素子では、図6、図5に示すように、固定電位絶縁電極56はゲート領域58中で途切れた構造をしており、ゲート領域58とゲート電極68とのコンタクト部は、固定電位絶縁電極56から離れたところに形成している。
【0007】
さらに、従来の素子では、例えばソース電極63は接地(0電位に)され、ドレイン電極61は負荷を介してしかるべき正の電位を与えて使用するため、固定電位絶縁電極56のソース領域53側の端部にドレイン電界が集中し、耐圧が低下するのを回避する必要がある。そこで、従来の構造では、ゲート領域58を不純物濃度を高く、深さを深く形成し、少なくともドレイン電界が固定電位絶縁電極56の端部にかからないように、該固定電位絶縁電極56の端部を覆っている。このため、ゲート領域58は横方向(水平)にも広がり大きくなっており、その分、基本構造のサイズも大きくせざるを得なかった。
【0008】
つまり、従来の素子構造では、ストライプ状に形成されている固定電位絶縁電極56の端部にドレイン電界が集中するのを回避するために、ゲート領域58を深く形成しなければならなかったため、ゲート領域58の横方向のサイズも大きくなってしまい、基本構造のサイズの縮小に限界があった。
【0009】
本発明は上記のような課題に着目し、ゲート領域を小さく形成し、基本構造のサイズの縮小による集積度を向上し得る半導体装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明においては、特許請求項の範囲に記載する構成をとる。
【0011】
すなわち、請求項1に記載の発明においては、ドレイン領域である一導電型の半導体基体の一主面に接して設けた同一導電型のソース領域と、前記主面に接して前記ソース領域を挟み込むように配置した溝と、前記溝の内部に絶縁膜によって前記ドレイン領域と絶縁され、かつ、前記ソース領域と同電位に保たれる固定電位絶縁電極とを有する。前記固定電位絶縁電極は、前記絶縁膜を介して隣接する前記ドレイン領域に空乏領域を形成するような仕事関数の導電性材料からなる。また、前記ソース領域に接する前記ドレイン領域の一部であって、前記固定電位絶縁電極によって挟み込まれたチャネル領域を有する。また、前記チャネル領域には前記固定電位絶縁電極の周囲に形成される前記空乏領域によって多数キャリアの移動を阻止するポテンシャル障壁が形成される。さらに、前記固定電位絶縁電極を取り囲む前記絶縁膜の界面に少数キャリアを導入して反転層を形成し、前記固定電位絶縁電極からの前記ドレイン領域への電界を遮蔽して前記チャネル領域に形成されたポテンシャル障壁を減少もしくは消滅させてチャネルを開くべく、前記主面ならびに前記絶縁膜ならびに前記ドレイン領域に接して、前記ソース領域には接しない、反対導電型のゲート領域を有する。このような半導体装置において、前記主面において前記ゲート領域を挟み込むように、前記溝が配置される。また、前記ゲート領域に接する部分における前記溝の幅の最小値が、前記チャネル領域に接する部分における前記溝の幅より小さい。さらに、前記溝の幅は前記ゲート領域に接する部分と前記チャネル領域に接する部分との間で滑らかに変化している構成とする。
【0012】
また、請求項2に記載の発明においては、前記溝の幅が小さくなり始める箇所が、前記ゲート領域の前記ソース領域側の端部より内側にある構成とする。
【0013】
このような構成による作用について説明する。
【0014】
前記固定電位絶縁電極に挟まれた前記チャネル領域の厚みをできる限り狭く形成することにより、前記固定電位絶縁電極から前記ドレイン領域への仕事関数差に起因する電界によって生じる空乏層領域によって、前記ソース領域と前記ドレイン領域間に、主電流を形成する伝導電子に対する高いポテンシャル障壁が形成される。また、前記ゲート領域に接する部分において、前記溝の幅が狭く形成されており、隣り合った前記溝同士に挟まれた前記ゲート領域の厚みが大きいため、前記ゲート領域と外部につながるゲート電極とのコンタクトを、前記固定電位絶縁電極に挟まれた前記ゲート領域に形成している。つまり、前記固定電位絶縁電極は途切れずに、隣り合ったセルの前記固定電位絶縁電極とつながっており、前記溝の幅が滑らかに狭くなっているため、該固定電位絶縁電極の端部が生じない。よって、前記ゲート領域を必要最小限の深さで形成可能であり、前記ゲート領域の横方向の広がりも抑えられるため、基本構造のサイズを小さくすることができる。
【0015】
また、前記請求項2の本発明では、前記溝の幅が小さくなり始める箇所が、前記ゲート領域の前記ソース領域側の端部より内側にあるので、前記ゲート領域の深さを浅く形成しても素子の遮断状態を良好に維持することができる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、前記請求項1の発明によれば、基本構造のサイズを小さく形成できることから、基本構造の集積度を高められるため、オン抵抗、電流増幅率、スイッチング速度などの素子性能が向上する。また、前記請求項2の発明によれば、ゲート領域の深さを浅く形成しても素子の遮断状態を良好に維持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態によって詳細に説明する。
【0018】
図1〜4は、本発明の実施の形態を示す図である。図1は素子の基本構造を説明する斜視図、図2は図1の前面と同じ部分を示す断面図。図3は図1の上面と同じ部分を示す上面図、図4は図1の側面と同じ部分を示す断面図である。つまり、図3の上面図中のA−A切断線に沿って紙面に垂直に切った断面図が図2であり、同様にB−B切断線に沿って切った断面図が図4である。図3と図4は、ともに図1に示した基本構造の2単位分を示している。また、図1と図3においては、説明をわかりやすくするため、表面の電極である金属膜ならびに表面保護膜を除去した様子を描いている。また、本実施の形態では半導体をシリコンとして説明する。
【0019】
初めに、素子構造について説明する。まず、図1〜図4中において、番号1はn+型の基板領域、2はn型のドレイン領域、3はn+型のソース領域、4はMOS型電極、5は絶縁膜である。MOS型電極4は高濃度のp+型ポリシリコンからなる。11はドレイン電極で、n+型基板領域1とオーミックコンタクトしている。図2、図4の13はソース電極で、n+型ソース領域3と、さらにMOS型電極4とオーミックコンタクトしている。すなわち、MOS型電極4はソース電位に固定されている。よって、このMOS型電極4と絶縁膜5を合わせて「固定電位絶縁電極」6と呼ぶ。この固定電位絶縁電極6の断面構造は、図2に示すようになっており、例えば「U」の字のように側壁がほぼ垂直な溝19の中に形成され、ストライプ状に形成されている。また、図1、2、3中、ソース領域3は絶縁膜5に接しているように描いているが、ソース領域3が固定電位絶縁電極6に挟み込まれるように配置されていれば接していなくてもよい。また、図2において、固定電位絶縁電極6の間に挟まれたドレイン領域2をチャネル領域7と呼ぶ。さらに、図1、3、4に示すように、絶縁膜5に接してソース領域3とは離れたところに、p型のゲート領域8が存在する。図4中、18はこのゲート領域8とオーミックコンタクトする電極で、「ゲート電極」と呼ぶ。なお、10は層間絶縁膜である。
【0020】
ここまでは図5、6に示した従来構造と同様である。
【0021】
さらに本発明では、図1、3、4に示すように、ゲート領域8の溝19伸長方向の全領域にわたってゲート領域8を挟み込むように、固定電位絶縁電極6が配置されている。つまり、図4に示す基本構造2単位分が左右に鏡像関係で繰り返し形成されると、隣り合った基本構造同士の固定電位絶縁電極6がつながるため、本実施の形態においては、固定電位絶縁電極6の端部が生じない構造となっている。
【0022】
また、その固定電位絶縁電極6のゲート領域8に接している部分の幅は、図1、3に示すように、チャネル領域7に接している部分の幅より滑らかに狭くなっている。
【0023】
そして、隣り合った固定電位絶縁電極6同士に挟まれたゲート領域8には、図3、4に示すように、ゲート電極18と接続するゲートコンタクトホール9が形成されている。
【0024】
すなわち、本実施の形態の半導体装置は、ドレイン領域2である一導電型(ここではn型)の半導体(ここではシリコン)基体の一主面に接して設けた同一導電型(n型)のソース領域3と、前記主面に接してソース領域3を挟み込むように配置した溝19と、溝19の内部に絶縁膜5によってドレイン領域2と絶縁され、かつ、ソース領域3と同電位に保たれる固定電位絶縁電極6とを有する。固定電位絶縁電極6は、絶縁膜5を介して隣接するドレイン領域2に空乏領域を形成するような仕事関数の導電性材料からなる。また、ソース領域3に接するドレイン領域2の一部であって、固定電位絶縁電極6によって挟み込まれたチャネル領域7を有する。また、チャネル領域7には固定電位絶縁電極6の周囲に形成される前記空乏領域によって多数キャリアの移動を阻止するポテンシャル障壁が形成される。さらに、固定電位絶縁電極6を取り囲む絶縁膜5の界面に少数キャリアを導入して反転層を形成し、固定電位絶縁電極6からのドレイン領域2への電界を遮蔽してチャネル領域7に形成されたポテンシャル障壁を減少もしくは消滅させてチャネルを開くべく、前記主面ならびに絶縁膜5ならびにドレイン領域2に接して、ソース領域3には接しない、反対導電型(ここではp型)のゲート領域8を有する。このような半導体装置において、前記主面においてゲート領域8を挟み込むように、溝19が配置される。また、ゲート領域8に接する部分における溝19の幅の最小値が、チャネル領域7に接する部分における溝19の幅より小さい。さらに、溝19の幅はゲート領域8に接する部分とチャネル領域7に接する部分との間で滑らかに変化している。
【0025】
また、図1、3に示すように、溝19の幅が小さくなり始める箇所が、ゲート領域8のソース領域3側の端部より内側にある。
【0026】
次に、本実施の形態の素子の動作について説明する。
【0027】
この素子では、例えばソース電極13は接地(0電位に)され、ドレイン電極11は負荷を介してしかるべき正の電位を印加して使用する。まず、ゲート電極18が接地されているとき、素子は遮断状態にある。図2を参照して説明すると、固定電位絶縁電極6の周囲には、MOS型電極4のビルトイン電位に伴う空乏層が形成されているが、チャネル領域7内で対向する2つの固定電位絶縁電極6間の距離(以下、これを「チャネル厚みH」と呼ぶことにする)が充分狭ければ、チャネル領域7にはこの空乏領域によって伝導電子に対する充分なポテンシャル障壁が形成される。例えば、絶縁膜5の厚さを100nm以下、チャネル領域7の不純物濃度を1×1014cm−3以下、前記「チャネル厚みH」を2μm以下に設定すれば、ソース領域3の伝導電子がチャネル領域7を通ってドレイン領域2側へ移動することを阻む充分なポテンシャル障壁を形成することができ、チャネル厚みHが狭ければ狭いほど、その遮断性能は向上する。
【0028】
また、前述のように、図6、5に示した従来の構造においては、ゲート電極68とゲート領域58間のコンタクトを形成するために、ゲート領域58内で固定電位絶縁電極56に端部が生じてしまうため、固定電位絶縁電極56の端部にドレイン電界が集中して耐圧が低下しないように、ゲート領域58を不純物濃度を高く、深く形成する必要があった。それに対して、本実施の形態においては、図1、3、4に示すように、ゲート領域8を境にして隣り合った基本構造同士の固定電位絶縁電極6がつながっている構造をしており、ゲート領域8内に固定電位絶縁電極6の端部が生じない。また、図1、3に示すように、固定電位絶縁電極6のゲート領域8に接している部分の幅が、チャネル領域7に接している部分の幅から滑らかに狭くなっているため、新たな鋭角部も生じない。さらに、溝19の幅が小さくなり始める箇所が、ゲート領域8のソース領域3側の端部より内側にある。このような構成により、ゲート領域8の深さを浅く形成しても遮断状態を維持することができる。
【0029】
次に、導通状態であるが、ゲート電極18の電位、すなわち、p型ゲート領域8の電位を例えば+0.5Vの正電位に印加すると、正孔は上記とは逆にp型ゲート領域8から、絶縁膜5の界面へと流れ込んで反転層を形成し、ポテンシャル障壁を作っているMOS型電極4からチャネル領域7への電気力線を遮蔽し、チャネル領域7中の伝導電子に対するポテンシャル障壁を低下させる。すなわち、ドレイン領域2とソース領域3は導通状態となる。なお、チャネル領域7の厚みが従来の素子と変わらないため、従来と同様の動作をする。
【0030】
さらに、ゲート電極18の電位を上げていくと、p型ゲート領域8と周辺のn型領域からなるpn接合が順バイアスされ、正孔は直接ドレイン領域2ならびにチャネル領域7へと注入される。すると、素子耐圧を保つために不純物濃度を薄く、高抵抗に作られていたこれらn型の領域は伝導度が高められ、電流は低い抵抗で流れるようになる。
【0031】
次に、この素子をターンオフさせるために、ゲート電極18を接地すると、ドレイン領域2内にあった過剰な正孔はp型ゲート領域8へと流れ込み、正孔濃度はゲート領域8近傍から順々に減少していく。また、チャネル領域7においては正孔の供給が停止し、正孔密度が低下してくると、高水準注入状態が解かれ、正孔は絶縁膜5界面に反転層を形成する。そして、本実施の形態においては、固定電位絶縁電極6の幅がゲート領域8に接する部分とチャネル領域7に接する部分の間で滑らかに変化しているため、正孔はチャネル領域7からゲート領域8まで滑らかにつながっている反転層中を伝わってp型ゲート領域8へと流れ込み、ゲート電極18に排出される。そして、ついには、チャネル領域7内にあった正孔が枯渇すると、この素子は遮断される。
【0032】
このように、本実施の形態の基本構造における動作に関しては、従来の素子と同様の動作を行う。しかし、従来の素子においては、図6に示すように、固定電位絶縁電極56の端部にドレイン電界が集中するのを抑制する必要があったのに対し、本実施の形態においては、図4に示すように、固定電位絶縁電極6に端部が生じない構造となっているため、ゲート領域8を浅く形成することができる。このことから、ゲート領域8の横方向の広がりも抑えることができるため、従来の素子に比べて基本構造のサイズを小さく形成することができる。つまり、基本構造の密度を向上できるので、オン抵抗が低減すると共に、基本構造に流れる電流密度が減少するため、電流増幅率も向上する。また、ターンオフ時には、ドレイン領域2に注入されていた正孔を引き抜く経路が増加するため、スイッチング速度も向上する。
【0033】
また、本実施の形態における別の効果として、固定電位絶縁電極6が隣り合った基本構造同士が連結しており、端部が生じないことから、固定電位絶縁電極6の製造時に生じる結晶欠陥の発生確率を低減することができる。つまり、製造時には、溝を掘ってから絶縁膜5を形成し、MOS型電極4を埋め込む工程をとるが、溝に端部が生じていると熱応力を受け易いため、結晶欠陥も発生し易いからである。このことから、溝の端部が生じない本実施の形態では、結晶欠陥の発生を抑えることができ、ゲート領域8とソース領域3間、並びにドレイン領域2とソース領域3間に生じるリーク電流を低減することができる。
【0034】
また、ターンオフ時において、従来の構造では、ゲートコンタクト領域と固定電位絶縁電極6界面の蓄積層との間に、深いゲート領域58で形成される抵抗領域が存在する。しかし、本実施の形態では、ゲートコンタクトが固定電位絶縁電極6界面の蓄積層近傍に形成されるため、チャネル領域7からゲート電極18までの抵抗が小さくなる。このことから、ターンオフ時の少数キャリアの引き抜き速度が高まり、ターンオフ速度が向上する。
【0035】
また、本実施の形態においては、固定電位絶縁電極6に端部が生じないため、ゲート領域8の不純物濃度に関しても低くして形成することができる。このことにより、ターンオンする際に注入する正孔の数を抑えることができ、逆にターンオフの際に素子内部から引き抜かなければならない正孔の数も減らすことができる。つまり、チャネルを遮断するために引きぬく正孔の総数が減るため、ターンオフ速度が向上する。
【0036】
以上本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の半導体装置の斜視図である。
【図2】図1の半導体装置の前面断面図である。
【図3】図1の半導体装置の2単位分の上面図である。
【図4】図1の半導体装置の2単位分の側面断面図である。
【図5】従来の半導体装置の斜視図である。
【図6】図5の半導体装置の2単位分の側面断面図である。
【符号の説明】
1…基板領域、2…ドレイン領域、3…ソース領域、4…MOS型電極、5…絶縁膜、6…固定電位絶縁電極、7…チャネル領域、8…ゲート領域、9…ゲートコンタクトホール、10…層間絶縁膜、11…ドレイン電極、13…ソース電極、18…ゲート電極、19…溝、H…チャネル厚み、
51…基板領域、52…ドレイン領域、53…ソース領域、54…MOS型電極、55…絶縁膜、56…固定電位絶縁電極、57…チャネル領域、58…ゲート領域、60…層間絶縁膜、61…ドレイン電極、63…ソース電極、68…ゲート電極、69…溝、C…側面。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor device suitable for being applied to a current control type power element having a fixed potential insulating electrode (U-shaped insulating electrode).
[0002]
[Prior art]
As a background art of the present invention, Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-252408 filed by the present applicant is cited.
[0003]
FIG. 5 and FIG. 6 are views showing the structure of the semiconductor device cited from the above publication. FIG. 5 is a perspective view illustrating the basic structure, and FIG. 6 is a cross-sectional view showing the same portion as the side surface C in FIG. It should be noted that the numbers and the names of the parts in the drawings are appropriately changed and described for easy understanding of the description. FIG. 6 shows two units of the basic structure shown in FIG.
[0004]
In the figure,
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional device shown in FIGS. 5 and 6, the thickness of the
[0006]
From this, when the thickness of the
[0007]
Further, in the conventional device, for example, the
[0008]
That is, in the conventional element structure, the
[0009]
An object of the present invention is to provide a semiconductor device capable of improving the degree of integration by reducing the size of a basic structure by forming a small gate region by focusing on the above problem.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention adopts a configuration described in the claims.
[0011]
In other words, in the first aspect of the present invention, the source region of the same conductivity type provided in contact with one main surface of the semiconductor substrate of one conductivity type, which is a drain region, is sandwiched between the source region in contact with the main surface. And a fixed potential insulating electrode that is insulated from the drain region by an insulating film and maintained at the same potential as the source region inside the groove. The fixed potential insulating electrode is formed of a conductive material having a work function such that a depletion region is formed in the drain region adjacent to the fixed region via the insulating film. In addition, the semiconductor device has a channel region that is a part of the drain region that is in contact with the source region and that is sandwiched between the fixed potential insulating electrodes. In the channel region, a potential barrier is formed to prevent majority carriers from moving due to the depletion region formed around the fixed potential insulating electrode. Further, a minority carrier is introduced into the interface of the insulating film surrounding the fixed potential insulating electrode to form an inversion layer, and an electric field from the fixed potential insulating electrode to the drain region is shielded and formed in the channel region. A gate region of the opposite conductivity type, which is in contact with the main surface, the insulating film, and the drain region, but not in contact with the source region, in order to reduce or eliminate the potential barrier that has occurred and open a channel. In such a semiconductor device, the groove is arranged so as to sandwich the gate region on the main surface. Further, a minimum value of the width of the groove in a portion in contact with the gate region is smaller than a width of the groove in a portion in contact with the channel region. Further, the width of the groove is smoothly changed between a portion in contact with the gate region and a portion in contact with the channel region.
[0012]
Further, in the invention described in
[0013]
The operation of such a configuration will be described.
[0014]
By forming the thickness of the channel region sandwiched between the fixed potential insulating electrodes as narrow as possible, the depletion layer region generated by an electric field caused by a work function difference from the fixed potential insulating electrode to the drain region causes the source to be reduced. A high potential barrier is formed between the region and the drain region for conduction electrons forming the main current. Further, in a portion in contact with the gate region, the width of the groove is formed to be narrow, and the thickness of the gate region sandwiched between the adjacent grooves is large, so that the gate electrode connected to the gate region and the outside is Is formed in the gate region sandwiched between the fixed potential insulating electrodes. That is, the fixed potential insulated electrode is connected without interruption to the fixed potential insulated electrode of the adjacent cell, and the width of the groove is smoothly reduced, so that the end of the fixed potential insulated electrode is generated. Absent. Therefore, the gate region can be formed with the minimum necessary depth, and the lateral spread of the gate region can be suppressed, so that the size of the basic structure can be reduced.
[0015]
According to the second aspect of the present invention, since the point where the width of the groove starts to decrease is located inside the end of the gate region on the source region side, the depth of the gate region is formed to be shallow. In this case, the cutoff state of the element can be favorably maintained.
[0016]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the invention, since the size of the basic structure can be reduced, the degree of integration of the basic structure can be increased, and the element performance such as on-resistance, current amplification factor, and switching speed can be reduced. improves. Further, according to the second aspect of the present invention, even when the gate region is formed to be shallow, the shut-off state of the element can be favorably maintained.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to embodiments.
[0018]
1 to 4 are diagrams showing an embodiment of the present invention. FIG. 1 is a perspective view illustrating the basic structure of the element, and FIG. 2 is a cross-sectional view showing the same portion as the front surface of FIG. FIG. 3 is a top view showing the same portion as the top surface of FIG. 1, and FIG. 4 is a sectional view showing the same portion as the side surface of FIG. That is, FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the AA cutting line in the top view of FIG. 3 and is a cross-sectional view taken along the BB cutting line in the same manner, and FIG. . 3 and 4 both show two units of the basic structure shown in FIG. FIGS. 1 and 3 show a state in which the metal film and the surface protective film, which are electrodes on the surface, are removed for easy understanding. In this embodiment, a semiconductor is described as silicon.
[0019]
First, the element structure will be described. First, in FIGS. 1 to 4,
[0020]
Up to this point, it is the same as the conventional structure shown in FIGS.
[0021]
Further, in the present invention, as shown in FIGS. 1, 3, and 4, the fixed potential insulating
[0022]
The width of the portion of the fixed potential insulating
[0023]
Then, in the
[0024]
That is, the semiconductor device of the present embodiment has the same conductivity type (n-type) provided in contact with one main surface of a semiconductor (here, n-type) semiconductor (here, silicon) substrate which is the
[0025]
Further, as shown in FIGS. 1 and 3, the portion where the width of the
[0026]
Next, the operation of the device of the present embodiment will be described.
[0027]
In this element, for example, the
[0028]
Further, as described above, in the conventional structure shown in FIGS. 6 and 5, in order to form a contact between the
[0029]
Next, in a conductive state, when the potential of the
[0030]
When the potential of the
[0031]
Next, when the
[0032]
As described above, regarding the operation in the basic structure of the present embodiment, the same operation as that of the conventional element is performed. However, in the conventional device, as shown in FIG. 6, it was necessary to suppress the concentration of the drain electric field at the end of the fixed potential insulating
[0033]
Further, as another effect of the present embodiment, the basic structure in which the fixed potential insulating
[0034]
At the time of turn-off, in the conventional structure, there is a resistance region formed by the
[0035]
Further, in the present embodiment, since the fixed potential insulating
[0036]
Although the present invention has been specifically described based on the embodiments, the present invention is not limited to the embodiments, and it is needless to say that various changes can be made without departing from the gist of the present invention.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a semiconductor device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front sectional view of the semiconductor device of FIG. 1;
FIG. 3 is a top view of two units of the semiconductor device of FIG. 1;
FIG. 4 is a side sectional view of two units of the semiconductor device of FIG. 1;
FIG. 5 is a perspective view of a conventional semiconductor device.
FIG. 6 is a side sectional view of two units of the semiconductor device of FIG. 5;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
51 substrate region, 52 drain region, 53 source region, 54 MOS electrode, 55 insulating film, 56 fixed potential insulating electrode, 57 channel region, 58 gate region, 60 interlayer insulating film, 61 ... drain electrode, 63 ... source electrode, 68 ... gate electrode, 69 ... groove, C ... side surface.
Claims (2)
前記主面に接して前記ソース領域を挟み込むように配置した溝と、
前記溝の内部に絶縁膜によって前記ドレイン領域と絶縁され、かつ、前記ソース領域と同電位に保たれる固定電位絶縁電極とを有し、
前記固定電位絶縁電極は、前記絶縁膜を介して隣接する前記ドレイン領域に空乏領域を形成するような仕事関数の導電性材料からなり、
前記ソース領域に接する前記ドレイン領域の一部であって、前記固定電位絶縁電極によって挟み込まれたチャネル領域を有し、
前記チャネル領域には前記固定電位絶縁電極の周囲に形成される前記空乏領域によって多数キャリアの移動を阻止するポテンシャル障壁が形成され、
さらに、前記固定電位絶縁電極を取り囲む前記絶縁膜の界面に少数キャリアを導入して反転層を形成し、前記固定電位絶縁電極からの前記ドレイン領域への電界を遮蔽して前記チャネル領域に形成されたポテンシャル障壁を減少もしくは消滅させてチャネルを開くべく、前記主面ならびに前記絶縁膜ならびに前記ドレイン領域に接して、前記ソース領域には接しない、反対導電型のゲート領域を有する半導体装置において、
前記主面において前記ゲート領域を挟み込むように、前記溝が配置され、
前記ゲート領域に接する部分における前記溝の幅の最小値が、前記チャネル領域に接する部分における前記溝の幅より小さく、
さらに、前記溝の幅は前記ゲート領域に接する部分と前記チャネル領域に接する部分との間で滑らかに変化していることを特徴とする半導体装置。A source region of the same conductivity type provided in contact with one main surface of a semiconductor substrate of one conductivity type which is a drain region,
A groove arranged in contact with the main surface to sandwich the source region,
A fixed potential insulating electrode that is insulated from the drain region by an insulating film inside the trench, and is kept at the same potential as the source region;
The fixed potential insulating electrode is made of a conductive material having a work function such that a depletion region is formed in the drain region adjacent to the fixed region via the insulating film,
A part of the drain region in contact with the source region, having a channel region sandwiched by the fixed potential insulating electrode,
In the channel region, a potential barrier for preventing movement of majority carriers is formed by the depletion region formed around the fixed potential insulating electrode,
Further, a minority carrier is introduced into the interface of the insulating film surrounding the fixed potential insulating electrode to form an inversion layer, and an electric field from the fixed potential insulating electrode to the drain region is shielded and formed in the channel region. A semiconductor device having a gate region of the opposite conductivity type, in contact with the main surface and the insulating film and the drain region, not in contact with the source region, in order to open a channel by reducing or eliminating the potential barrier.
The groove is arranged so as to sandwich the gate region on the main surface,
A minimum value of the width of the groove in a portion contacting the gate region is smaller than a width of the groove in a portion contacting the channel region,
Further, the semiconductor device is characterized in that the width of the groove changes smoothly between a portion in contact with the gate region and a portion in contact with the channel region.
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