JP3539230B2 - 保温運転機能付き給湯器 - Google Patents
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- Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯待機中に保温運転を行って熱交換器内やその周囲の水温を適当に上げておき、給湯時にはその初期であっても冷水が流れ出ないようにすることができる保温運転機能付き給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より給湯待機中、即ち給湯していない場合であっても、管内の水を適当に加温させておくことで、給湯性能を向上させる機能(以下、保温運転機能という)を備えた瞬間湯沸器等の保温運転機能付き給湯器が提供されている。これは給湯器の保温運転機能によってコールドスタート時及び再給湯待機中に燃焼を行って熱交換器やその周囲の水温を適当に上げておき、コールドスタートにおける給湯立ち上がり時や再給湯時の初期において冷水が出るのを抑制すると共に、速やかに設定温度が得られるようにするものである。
この種の保温運転機能付き給湯器においては、保温運転のスイッチがオンの状態において、熱交換器等の配管内の水温が予め設定された保温燃焼開始温度以下になるとバーナ等による保温燃焼を行い、配管内の水温が予め設定された保温燃焼停止温度に達すれば保温燃焼を停止するというサイクルを繰り返す構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような従来の保温運転機能付き給湯器においては、通常の給湯運転におけるバーナの繰り返し使用に加えて、保温運転時においても断続的にバーナの燃焼が繰り返して行われることになるため、給湯器全体としてのバーナの繰り返し使用(繰り返し燃焼)が増えるため、着火用部品やその他の部品、部材の耐久性や寿命の低下を招くという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は上記従来装置における問題点を解消し、給湯器の保温運転性能の低下をあまりきたすことなく、耐久性及び安全性を確保することができる保温運転機能付き給湯器の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明の保温運転機能付き給湯器は、入水管路と、出湯管路と、熱交換器とバーナ機構とを含む缶体と、前記熱交換器内の水温を検出するための温度センサとを少なくとも備え、給湯を行っていない場合においても前記バーナ機構を燃焼させて保温運転を行う保温運転機能を備えており、保温運転中において、上記温度センサで検出した熱交換器内の水温が保温燃焼開始温度以下になれば保温燃焼を開始し、上記熱交換器内の水温が保温燃焼停止温度以上になれば保温燃焼を停止するように制御する保温運転機能付き給湯器であって、給湯器の使用年数が一定の基準値以上になると、前記保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、前記基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたことを第1の特徴としている。
また本発明の保温運転機能付き給湯器は、上記第1の特徴に加えて、給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算回数が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたことを第2の特徴としている。
また本発明の保温運転機能付き給湯器は、上記第1の特徴に加えて、給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算時間が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたことを第3の特徴としている。
さらに本発明の保温運転機能付き給湯器は、上記第1〜3の何れかの特徴に加えて、基準値よりも大きい第2の基準値を設け、該第2の基準値以上になると保温運転機能をキャンセルして警告表示させる制御部を設けたことを第4の特徴としている。
【0006】
上記第1の特徴において、給湯器の使用年数が一定の基準値以上になるとは、例えば、使用年数が基準値として10年以上になるということである。前記10年はこの値に限定されるものではなく、予め実験によってその給湯器の機種等に応じた値を設定しておくことができる。
前記基準値を以上になることで、保温燃焼開始温度がそれ以前の元の温度よりも低くされることで、保温燃焼停止温度から保温燃焼開始温度に下がるまでの時間がより長くなり、その分だけ保温燃焼の回数が少なくなる。また、保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方がそれ以前の元の各温度よりも低くされることで、例え保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度との温度差が同じであっても、周囲の環境温度との差そのものが小さくなるので、保温燃焼開始温度まで下がるのに要する時間がそれだけ長くなり、その分だけ保温燃焼の回数を少なくすることができる。
保温燃焼の回数が減ることで、バーナ或いはその周辺部品、部材が寿命に達するのを遅らすことができ、その分、給湯器の寿命を延ばすことができる。勿論、保温運転の機能は、基準値に至るまでは十分なる保温機能を果たすと共に、基準値以上となっても、保温運転の機能は多少低下するものの、それなりの保温機能を引き続き保持することができる。
上記第2の特徴において、給湯器の給湯燃焼の積算回数が一定の基準値以上とになるとは、例えば、給湯器の使用年数が10年以上となるのに匹敵するような給湯燃焼の積算回数になるということである。基準値としての積算回数をいくらにするかは、予め実験によってその給湯器の機種等に応じた値を設定しておくことができる。
上記第3の特徴において、給湯器の給湯燃焼の積算時間が一定の基準値以上とになるとは、例えば、給湯器の使用年数が10年以上となるのに匹敵するような給湯燃焼の積算時間になるということである。基準値としての給湯燃焼の積算時間をいくらにするかは、予め実験によってその給湯器の機種等に応じた値を設定しておくことができる。
上記第4の特徴においては、給湯器の使用年数や給湯器の給湯燃焼の積算回数或いは給湯器の給湯燃焼の積算時間が、第1の基準値を越えて更に第2の基準値以上になる場合には、保温運転機能をキャンセルすることで、保温運転機能は果たせなくなってしまうが、給湯器そのものの寿命についてはさらにその寿命を延ばすことが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1ないし第3の実施の形態による保温運転機能付き給湯器について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態を示す保温運転機能付き給湯器の全体構成図、図2は保温運転中における、基準値の前後における保温燃焼停止温度TE と保温燃焼開始温度Ts と熱交換器内の温度の変化を模式的に示す図、図3は本発明による保温運転制御の実施の形態例を示すフローチャートである。
【0008】
まず、本発明の保温運転機能付き給湯器の機械的乃至機構的な実施の形態を図1を参照しながら説明する。
この給湯器は少なくとも入水管路1と、出湯管路2と、給湯管路3と、熱交換器5とバーナ機構6とファン7等からなる缶体4と、入水管路1から缶体4を経由することなくダイレクトに給湯管路3へ至るバイパス管8及び該バイパス管8に配されたバイパス水量調整弁9と、上記入水管路1に設けられた入水温度センサ10及び水量センサ11と、上記出湯管路2に設けられた過流出防止調整弁12と、上記給湯管路3に設けられた給湯温度センサ13と、上記熱交換器5を構成する熱交換パイプの両側部のベンド部等、熱交換器5近傍に設けられて該熱交換器5内の水温及びその付近の水温(以下熱交換器内の水温とする)を検出するための温度センサ14とから基本構成されている。制御部15は保温燃焼開始温度や保温燃焼停止温度の設定を自動的に行い、また後述する基準値の到来を監視し、その基準値の前後で前記保温燃焼開始温度や保温燃焼停止温度の設定の変更を自動的に行う等の保温運転の運転制御を行い、その他、装置各部の制御を行うようになっている。
16は炎検知器であって、バーナ機構6を構成する燃焼管の一部に近接され、燃焼管からのバーナ炎の有無を検知するものである。
なお、上記ベンド部とは缶体4内の熱交換器5の水管の屈曲部を意味し、望ましくは缶体4の外側にある熱交換器5の水管の屈曲部であって、燃焼炎が直接当たらない位置とする。
【0009】
上記制御部15は、上記温度センサ14で検出した熱交換器5内の水温が保温燃焼開始温度TS 以下になればサイクル燃焼による保温燃焼を開始し、上記缶体温度が保温燃焼停止温度TE 以上になれば保温燃焼を停止するように制御すると共に、給湯器の給湯燃焼の積算回数が基準値S1 より大きくなった場合に前記保温燃焼開始温度TS と保温燃焼停止温度TE とを自動的に新たな値に変更するようにしたソフトウエアが内蔵されている。
【0010】
しかして、本実施の形態による保温運転機能付き給湯器によれば、図2で示すように、制御部15は、給湯器の給湯燃焼の積算回数が基準値S1 に達するまでは、保温燃焼開始温度TS1と保温燃焼停止温度TE1をそれぞれ、例えばTS1=給湯設定温度+2℃、TE1=給湯設定温度+4℃とし、一方、給湯器の使用回数が増えて、給湯燃焼の積算回数が基準値S1 に達した時点において、制御部15は保温燃焼開始温度TS2と保温燃焼停止温度TE2をそれぞれ元の温度TS1、TE1よりも4℃低くし、例えばTS2=給湯設定温度−2℃、TE2=給湯設定温度に自動的に変更する。
【0011】
このように、給湯燃焼の積算回数が基準値S1 に達することで、保温運転における保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度とをTS1、TE1からTS2、TE2へその全体を低下させる(この場合は4℃)ことで、保温されている熱交換器内の水温と外界の環境温度との差が小さくなる結果、熱交換器内の水が温度低下するのに要する時間がそれだけ長く(温度低下曲線の傾斜が緩く)なり、その結果として保温燃焼の回数を減少させることができる。勿論、保温燃焼の回数が減少することで、熱交換器内の水の保温状態はその分だけ悪くなるものの、引き続き保温の機能は適当に果たすことができる。
【0012】
さらに、本実施の形態による保温運転機能付き給湯器によれば、図2で示すように、給湯器の給湯燃焼の積算回数が前記基準値S1 を越えて、さらに第2の基準値S2 に達した場合には、制御部15は保温運転機能をキャンセルさせるように構成されている。そしてこの場合には、保温運転をキャンセルした旨の警告表示を給湯器の前記制御部15或いは図示しないリモコンの表示部に表示させるようにしている。
保温運転をキャンセルさせることで、かなり使い古した給湯器であっても、保温運転機能の存在により寿命が早く訪れるのを多少なりとも防止することができる。よって、保温運転機能の存在により給湯器そのものの使用がそれ以後早期に不能となるのを防止することができる。
勿論、保温運転機能がキャンセルせられた旨が警告として表示されるので、使用者はそれを知ることができ、知らなかったといった不都合の発生は少なくなる。
【0013】
上記において、給湯器の給湯燃焼の積算回数の基準値S1 については、予め実験により上記の保温燃焼の条件を変更すべき適当な積算回数を得ておき、これを予め制御部15に記憶させておくことができる。
また上記においては、給湯器の給湯燃焼の積算回数が基準値S1 に達すると、保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度とをTS1、TE1からTS2、TE2へその両方を全体として低下させるようにしているが、保温燃焼開始温度TS のみを低く変更させるようにしてもよい。この場合もまた、保温燃焼停止温度TE から保温燃焼開始温度TS に低下するのに要する時間は元の場合よりも長くなり、結果として、保温燃焼の回数が減少する。
【0014】
上記においては、制御部15により、給湯燃焼の積算回数をもって保温運転条件を変更する基準値S1 を与えたが、給湯燃焼の積算回数の代わりに、給湯燃焼の積算時間をもって保温運転の条件を変更する基準値S1 を与えるようにしてもよい。この場合には、勿論、燃焼器の積算時間を積算する手段を備えた装置とする必要がある。そして予め実験により、上記の保温燃焼の条件を変更すべき適当な給湯燃焼の積算時間を得て、これを制御部15に記憶させておくことになる。同様に保温運転条件を変更する基準値S1 は、給湯器の使用年数で与えることができる。この場合には、勿論、給湯器の使用の開始からの年数を数える手段を備えた装置とする必要がある。そして予め実験により、上記の保温燃焼の条件を変更すべき適当な給湯器の使用年数を得て、これを制御部15に記憶させておくことになる。前記使用年数の基準値S1 は例えば10年とすることができるが、その給湯器が使用される現場の状況に応じて、その基準値S1 である10年を変更できるようにしてもよい。
【0015】
図3のフローチャートに沿って、本発明のより具体的な燃焼運転の制御例を説明する。
今、給湯器において保温運転スイッチがオンされることで、保温運転が開始されると(ステップS1)、制御部15は、先ず、給湯燃焼回数が予め設定している基準値S1 以上であるか否かを判定する(ステップS2)。
そして基準値S1 未満の場合(ステップS2でノー)には、制御部15は、保温燃焼開始温度TS1=給湯設定温度+2℃と設定し、また保温燃焼停止温度TE1=給湯設定温度+4℃と設定する。
そして、制御部15は温度センサ14から得られた熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼開始温度TS1(=給湯設定温度+2℃)以下であるか否かを判定し(ステップS3)、イエスであれば保温燃焼を開始させる(ステップS4)。
そして、保温燃焼を開始後において、制御部15は熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼停止温度TE1(=給湯設定温度+4℃)以上になったか否かを判定し(ステップS5)、以上となった場合(ステップS5でイエス)には保温燃焼を停止する(ステップS7)。また熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼停止温度TE1(=給湯設定温度+4℃)以上にならない場合であっても、保温燃焼開始から一定時間、例えば4秒経過した場合(ステップS6でイエス)には、保温燃焼を停止する(ステップS7)。保温燃焼が一定時間以上継続して行われる場合には、熱交換器5内の水が沸騰したりするおそれがあるから、温度センサ14の検出温度の如何にかかわらず、燃焼を停止するようにしている。前記一定時間は例えば4秒とすることができるが、保温燃焼の燃焼能力と熱交換器5内の容量等を考慮して、適当な時間を予め設定する。
そして保温燃焼を停止した後は一定時間のインターバル時間をおいて、該インターバル時間が経過するまでは、保温のための再燃焼が行われないようにしている(ステップS8)。このインターバル時間は、例えば60秒とするが、予め実験より適当な時間を設定することができる。
インターバル時間が経過すれば(ステップS8でイエス)、ステップS2に戻る。
【0016】
前記ステップS2において、給湯燃焼回数が基準値S1 以上の場合には、ステップS9に進んで、給湯燃焼回数が第2の基準値S2 以上であるか否かを判定する(ステップS2)。
そして未だ基準値S2 未満(ステップS9でノー)の場合には、制御部15は、保温燃焼開始温度TS2をTS2=給湯設定温度−2℃と設定変更し、また保温燃焼停止温度TE2をTE2=給湯設定温度と設定変更する。
そして、制御部15は温度センサ14から得られた熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼開始温度TS2(=給湯設定温度−2℃)以下であるか否かを判定し(ステップS10)、イエスであれば保温燃焼を開始させる(ステップS11)。そして、保温燃焼を開始後において、制御部15は熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼停止温度TE2(=給湯設定温度)以上になったか否かを判定し(ステップS12)、以上となった場合(ステップS12でイエス)には保温燃焼を停止する(ステップS14)。また熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼停止温度TE2(=給湯設定温度)以上にならない場合であっても、保温燃焼開始から一定時間、例えば4秒経過した場合(ステップS13でイエス)には、保温燃焼を停止する(ステップS14)。既述したように保温燃焼が一定時間以上継続して行われる場合には、熱交換器5内の水が沸騰したりするおそれがあるから、温度センサ14の検出温度の如何にかかわらず、燃焼を停止するようにしている。前記一定時間は例えば4秒とすることができるが、保温燃焼の燃焼能力と熱交換器5内の容量等を考慮して、適当な時間を予め設定する。
そして保温燃焼を停止した後は一定時間のインターバル時間をおいて、該インターバル時間が経過するまでは、保温のための再燃焼が行われないようにしている(ステップS15)。このインターバル時間は例えば60秒とするが、既述したように予め実験より適当な時間を設定することができる。
インターバル時間が経過すれば(ステップS15でイエス)、ステップS9に戻る。
【0017】
前記ステップS9において、給湯燃焼回数が第2の基準値S2 以上である(ステップS9でイエス)場合には、ステップS16に進み、制御部15は保温運転機能をキャンセルする(ステップS16)。そして図示しないリモコンの表示部等に保温運転機能をキャンセルした旨の警告表示を行う(ステップS17)。
【0018】
【発明の効果】
本発明は以上の構成、作用からなり、請求項1に記載の保温運転機能付き給湯器によれば、入水管路と、出湯管路と、熱交換器とバーナ機構とを含む缶体と、前記熱交換器内の水温を検出するための温度センサとを少なくとも備え、給湯を行っていない場合においても前記バーナ機構を燃焼させて保温運転を行う保温運転機能を備えており、保温運転中において、上記温度センサで検出した熱交換器内の水温が保温燃焼開始温度以下になれば保温燃焼を開始し、上記熱交換器内の水温が保温燃焼停止温度以上になれば保温燃焼を停止するように制御する保温運転機能付き給湯器であって、給湯器の使用年数が一定の基準値以上になると、前記保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、前記基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたので、
給湯器の使用年数が一定の基準値以上の多年になると、保温運転における保温燃焼の頻度をそれ以前における保温燃焼の回数を減らすことができ、よってバーナやその周辺部品、部材の寿命を延ばすことができ、保温運転機能付加による給湯器の寿命の低下をある程度抑制することができる。しかも、保温運転の機能については、基準値に至るまでは十分なる保温機能を果たすと共に、基準値以上となった場合でも、保温運転の機能は多少は低下するものの、それなりの保温機能を引き続き保持することができる。
また請求項2に記載の保温運転機能付き給湯器によれば、上記請求項1の記載における給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算回数が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたので、
給湯器の給湯燃焼の積算回数が一定の基準値以上となって、実質的に多年使用になると、保温運転における保温燃焼の頻度をそれ以前における保温燃焼の回数を減らすことができ、よって上記請求項1の構成による効果と同様に、バーナやその周辺部品、部材の寿命を延ばすことができ、保温運転機能付加による給湯器の寿命の低下をある程度抑制することができる。しかも、保温運転の機能については、基準値に至るまでは十分なる保温機能を果たすと共に、基準値以上となった場合でも、保温運転の機能は多少は低下するものの、それなりの保温機能を引き続き保持することができる。
また請求項3に記載の保温運転機能付き給湯器によれば、上記請求項1の記載における給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算時間が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたので、
給湯器の給湯燃焼の積算時間が一定の基準値以上となって、実質的に多年使用になると、保温運転における保温燃焼の頻度をそれ以前における保温燃焼の回数を減らすことができ、よって上記請求項1の構成による効果と同様に、バーナやその周辺部品、部材の寿命を延ばすことができ、保温運転機能付加による給湯器の寿命の低下をある程度抑制することができる。しかも、保温運転の機能については、基準値に至るまでは十分なる保温機能を果たすと共に、基準値以上となった場合でも、保温運転の機能は多少は低下するものの、それなりの保温機能を引き続き保持することができる。
また請求項4に記載の保温運転機能付き給湯器によれば、請求項1〜3の何れかに記載の構成による効果に加えて、基準値よりも大きい第2の基準値を設け、該第2の基準値以上になると保温運転機能をキャンセルして警告表示させる制御部を設けたので、
かなり使い古した給湯器であっても、保温運転機能の存在により寿命が早く訪れるのを抑制することができ、給湯器そのものの使用がそれ以後早期に不能となるのを防止することができる。
勿論、保温運転機能がキャンセルせられた旨が警告として表示されるので、使用者はそれを知ることができ、知らなかったといった不都合の発生は少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す保温運転機能付き給湯器の全体構成図である。
【図2】保温運転中における、基準値の前後における保温燃焼停止温度TE と保温燃焼開始温度Ts と熱交換器内の温度の変化を模式的に示す図である。
【図3】本発明による保温運転制御の実施の形態例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 入水管路
2 出湯管路
3 給湯管路
4 缶体
5 熱交換器
6 バーナ機構
14 温度センサ
15 制御部
16 炎検知器
S1 基準値
S2 第2の基準値
T 熱交換器5内の水温
Ts 、TS1、TS2 保温燃焼開始温度
TE 、TE1、TE2 保温燃焼停止温度
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯待機中に保温運転を行って熱交換器内やその周囲の水温を適当に上げておき、給湯時にはその初期であっても冷水が流れ出ないようにすることができる保温運転機能付き給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より給湯待機中、即ち給湯していない場合であっても、管内の水を適当に加温させておくことで、給湯性能を向上させる機能(以下、保温運転機能という)を備えた瞬間湯沸器等の保温運転機能付き給湯器が提供されている。これは給湯器の保温運転機能によってコールドスタート時及び再給湯待機中に燃焼を行って熱交換器やその周囲の水温を適当に上げておき、コールドスタートにおける給湯立ち上がり時や再給湯時の初期において冷水が出るのを抑制すると共に、速やかに設定温度が得られるようにするものである。
この種の保温運転機能付き給湯器においては、保温運転のスイッチがオンの状態において、熱交換器等の配管内の水温が予め設定された保温燃焼開始温度以下になるとバーナ等による保温燃焼を行い、配管内の水温が予め設定された保温燃焼停止温度に達すれば保温燃焼を停止するというサイクルを繰り返す構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような従来の保温運転機能付き給湯器においては、通常の給湯運転におけるバーナの繰り返し使用に加えて、保温運転時においても断続的にバーナの燃焼が繰り返して行われることになるため、給湯器全体としてのバーナの繰り返し使用(繰り返し燃焼)が増えるため、着火用部品やその他の部品、部材の耐久性や寿命の低下を招くという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は上記従来装置における問題点を解消し、給湯器の保温運転性能の低下をあまりきたすことなく、耐久性及び安全性を確保することができる保温運転機能付き給湯器の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明の保温運転機能付き給湯器は、入水管路と、出湯管路と、熱交換器とバーナ機構とを含む缶体と、前記熱交換器内の水温を検出するための温度センサとを少なくとも備え、給湯を行っていない場合においても前記バーナ機構を燃焼させて保温運転を行う保温運転機能を備えており、保温運転中において、上記温度センサで検出した熱交換器内の水温が保温燃焼開始温度以下になれば保温燃焼を開始し、上記熱交換器内の水温が保温燃焼停止温度以上になれば保温燃焼を停止するように制御する保温運転機能付き給湯器であって、給湯器の使用年数が一定の基準値以上になると、前記保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、前記基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたことを第1の特徴としている。
また本発明の保温運転機能付き給湯器は、上記第1の特徴に加えて、給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算回数が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたことを第2の特徴としている。
また本発明の保温運転機能付き給湯器は、上記第1の特徴に加えて、給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算時間が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたことを第3の特徴としている。
さらに本発明の保温運転機能付き給湯器は、上記第1〜3の何れかの特徴に加えて、基準値よりも大きい第2の基準値を設け、該第2の基準値以上になると保温運転機能をキャンセルして警告表示させる制御部を設けたことを第4の特徴としている。
【0006】
上記第1の特徴において、給湯器の使用年数が一定の基準値以上になるとは、例えば、使用年数が基準値として10年以上になるということである。前記10年はこの値に限定されるものではなく、予め実験によってその給湯器の機種等に応じた値を設定しておくことができる。
前記基準値を以上になることで、保温燃焼開始温度がそれ以前の元の温度よりも低くされることで、保温燃焼停止温度から保温燃焼開始温度に下がるまでの時間がより長くなり、その分だけ保温燃焼の回数が少なくなる。また、保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方がそれ以前の元の各温度よりも低くされることで、例え保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度との温度差が同じであっても、周囲の環境温度との差そのものが小さくなるので、保温燃焼開始温度まで下がるのに要する時間がそれだけ長くなり、その分だけ保温燃焼の回数を少なくすることができる。
保温燃焼の回数が減ることで、バーナ或いはその周辺部品、部材が寿命に達するのを遅らすことができ、その分、給湯器の寿命を延ばすことができる。勿論、保温運転の機能は、基準値に至るまでは十分なる保温機能を果たすと共に、基準値以上となっても、保温運転の機能は多少低下するものの、それなりの保温機能を引き続き保持することができる。
上記第2の特徴において、給湯器の給湯燃焼の積算回数が一定の基準値以上とになるとは、例えば、給湯器の使用年数が10年以上となるのに匹敵するような給湯燃焼の積算回数になるということである。基準値としての積算回数をいくらにするかは、予め実験によってその給湯器の機種等に応じた値を設定しておくことができる。
上記第3の特徴において、給湯器の給湯燃焼の積算時間が一定の基準値以上とになるとは、例えば、給湯器の使用年数が10年以上となるのに匹敵するような給湯燃焼の積算時間になるということである。基準値としての給湯燃焼の積算時間をいくらにするかは、予め実験によってその給湯器の機種等に応じた値を設定しておくことができる。
上記第4の特徴においては、給湯器の使用年数や給湯器の給湯燃焼の積算回数或いは給湯器の給湯燃焼の積算時間が、第1の基準値を越えて更に第2の基準値以上になる場合には、保温運転機能をキャンセルすることで、保温運転機能は果たせなくなってしまうが、給湯器そのものの寿命についてはさらにその寿命を延ばすことが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1ないし第3の実施の形態による保温運転機能付き給湯器について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態を示す保温運転機能付き給湯器の全体構成図、図2は保温運転中における、基準値の前後における保温燃焼停止温度TE と保温燃焼開始温度Ts と熱交換器内の温度の変化を模式的に示す図、図3は本発明による保温運転制御の実施の形態例を示すフローチャートである。
【0008】
まず、本発明の保温運転機能付き給湯器の機械的乃至機構的な実施の形態を図1を参照しながら説明する。
この給湯器は少なくとも入水管路1と、出湯管路2と、給湯管路3と、熱交換器5とバーナ機構6とファン7等からなる缶体4と、入水管路1から缶体4を経由することなくダイレクトに給湯管路3へ至るバイパス管8及び該バイパス管8に配されたバイパス水量調整弁9と、上記入水管路1に設けられた入水温度センサ10及び水量センサ11と、上記出湯管路2に設けられた過流出防止調整弁12と、上記給湯管路3に設けられた給湯温度センサ13と、上記熱交換器5を構成する熱交換パイプの両側部のベンド部等、熱交換器5近傍に設けられて該熱交換器5内の水温及びその付近の水温(以下熱交換器内の水温とする)を検出するための温度センサ14とから基本構成されている。制御部15は保温燃焼開始温度や保温燃焼停止温度の設定を自動的に行い、また後述する基準値の到来を監視し、その基準値の前後で前記保温燃焼開始温度や保温燃焼停止温度の設定の変更を自動的に行う等の保温運転の運転制御を行い、その他、装置各部の制御を行うようになっている。
16は炎検知器であって、バーナ機構6を構成する燃焼管の一部に近接され、燃焼管からのバーナ炎の有無を検知するものである。
なお、上記ベンド部とは缶体4内の熱交換器5の水管の屈曲部を意味し、望ましくは缶体4の外側にある熱交換器5の水管の屈曲部であって、燃焼炎が直接当たらない位置とする。
【0009】
上記制御部15は、上記温度センサ14で検出した熱交換器5内の水温が保温燃焼開始温度TS 以下になればサイクル燃焼による保温燃焼を開始し、上記缶体温度が保温燃焼停止温度TE 以上になれば保温燃焼を停止するように制御すると共に、給湯器の給湯燃焼の積算回数が基準値S1 より大きくなった場合に前記保温燃焼開始温度TS と保温燃焼停止温度TE とを自動的に新たな値に変更するようにしたソフトウエアが内蔵されている。
【0010】
しかして、本実施の形態による保温運転機能付き給湯器によれば、図2で示すように、制御部15は、給湯器の給湯燃焼の積算回数が基準値S1 に達するまでは、保温燃焼開始温度TS1と保温燃焼停止温度TE1をそれぞれ、例えばTS1=給湯設定温度+2℃、TE1=給湯設定温度+4℃とし、一方、給湯器の使用回数が増えて、給湯燃焼の積算回数が基準値S1 に達した時点において、制御部15は保温燃焼開始温度TS2と保温燃焼停止温度TE2をそれぞれ元の温度TS1、TE1よりも4℃低くし、例えばTS2=給湯設定温度−2℃、TE2=給湯設定温度に自動的に変更する。
【0011】
このように、給湯燃焼の積算回数が基準値S1 に達することで、保温運転における保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度とをTS1、TE1からTS2、TE2へその全体を低下させる(この場合は4℃)ことで、保温されている熱交換器内の水温と外界の環境温度との差が小さくなる結果、熱交換器内の水が温度低下するのに要する時間がそれだけ長く(温度低下曲線の傾斜が緩く)なり、その結果として保温燃焼の回数を減少させることができる。勿論、保温燃焼の回数が減少することで、熱交換器内の水の保温状態はその分だけ悪くなるものの、引き続き保温の機能は適当に果たすことができる。
【0012】
さらに、本実施の形態による保温運転機能付き給湯器によれば、図2で示すように、給湯器の給湯燃焼の積算回数が前記基準値S1 を越えて、さらに第2の基準値S2 に達した場合には、制御部15は保温運転機能をキャンセルさせるように構成されている。そしてこの場合には、保温運転をキャンセルした旨の警告表示を給湯器の前記制御部15或いは図示しないリモコンの表示部に表示させるようにしている。
保温運転をキャンセルさせることで、かなり使い古した給湯器であっても、保温運転機能の存在により寿命が早く訪れるのを多少なりとも防止することができる。よって、保温運転機能の存在により給湯器そのものの使用がそれ以後早期に不能となるのを防止することができる。
勿論、保温運転機能がキャンセルせられた旨が警告として表示されるので、使用者はそれを知ることができ、知らなかったといった不都合の発生は少なくなる。
【0013】
上記において、給湯器の給湯燃焼の積算回数の基準値S1 については、予め実験により上記の保温燃焼の条件を変更すべき適当な積算回数を得ておき、これを予め制御部15に記憶させておくことができる。
また上記においては、給湯器の給湯燃焼の積算回数が基準値S1 に達すると、保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度とをTS1、TE1からTS2、TE2へその両方を全体として低下させるようにしているが、保温燃焼開始温度TS のみを低く変更させるようにしてもよい。この場合もまた、保温燃焼停止温度TE から保温燃焼開始温度TS に低下するのに要する時間は元の場合よりも長くなり、結果として、保温燃焼の回数が減少する。
【0014】
上記においては、制御部15により、給湯燃焼の積算回数をもって保温運転条件を変更する基準値S1 を与えたが、給湯燃焼の積算回数の代わりに、給湯燃焼の積算時間をもって保温運転の条件を変更する基準値S1 を与えるようにしてもよい。この場合には、勿論、燃焼器の積算時間を積算する手段を備えた装置とする必要がある。そして予め実験により、上記の保温燃焼の条件を変更すべき適当な給湯燃焼の積算時間を得て、これを制御部15に記憶させておくことになる。同様に保温運転条件を変更する基準値S1 は、給湯器の使用年数で与えることができる。この場合には、勿論、給湯器の使用の開始からの年数を数える手段を備えた装置とする必要がある。そして予め実験により、上記の保温燃焼の条件を変更すべき適当な給湯器の使用年数を得て、これを制御部15に記憶させておくことになる。前記使用年数の基準値S1 は例えば10年とすることができるが、その給湯器が使用される現場の状況に応じて、その基準値S1 である10年を変更できるようにしてもよい。
【0015】
図3のフローチャートに沿って、本発明のより具体的な燃焼運転の制御例を説明する。
今、給湯器において保温運転スイッチがオンされることで、保温運転が開始されると(ステップS1)、制御部15は、先ず、給湯燃焼回数が予め設定している基準値S1 以上であるか否かを判定する(ステップS2)。
そして基準値S1 未満の場合(ステップS2でノー)には、制御部15は、保温燃焼開始温度TS1=給湯設定温度+2℃と設定し、また保温燃焼停止温度TE1=給湯設定温度+4℃と設定する。
そして、制御部15は温度センサ14から得られた熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼開始温度TS1(=給湯設定温度+2℃)以下であるか否かを判定し(ステップS3)、イエスであれば保温燃焼を開始させる(ステップS4)。
そして、保温燃焼を開始後において、制御部15は熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼停止温度TE1(=給湯設定温度+4℃)以上になったか否かを判定し(ステップS5)、以上となった場合(ステップS5でイエス)には保温燃焼を停止する(ステップS7)。また熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼停止温度TE1(=給湯設定温度+4℃)以上にならない場合であっても、保温燃焼開始から一定時間、例えば4秒経過した場合(ステップS6でイエス)には、保温燃焼を停止する(ステップS7)。保温燃焼が一定時間以上継続して行われる場合には、熱交換器5内の水が沸騰したりするおそれがあるから、温度センサ14の検出温度の如何にかかわらず、燃焼を停止するようにしている。前記一定時間は例えば4秒とすることができるが、保温燃焼の燃焼能力と熱交換器5内の容量等を考慮して、適当な時間を予め設定する。
そして保温燃焼を停止した後は一定時間のインターバル時間をおいて、該インターバル時間が経過するまでは、保温のための再燃焼が行われないようにしている(ステップS8)。このインターバル時間は、例えば60秒とするが、予め実験より適当な時間を設定することができる。
インターバル時間が経過すれば(ステップS8でイエス)、ステップS2に戻る。
【0016】
前記ステップS2において、給湯燃焼回数が基準値S1 以上の場合には、ステップS9に進んで、給湯燃焼回数が第2の基準値S2 以上であるか否かを判定する(ステップS2)。
そして未だ基準値S2 未満(ステップS9でノー)の場合には、制御部15は、保温燃焼開始温度TS2をTS2=給湯設定温度−2℃と設定変更し、また保温燃焼停止温度TE2をTE2=給湯設定温度と設定変更する。
そして、制御部15は温度センサ14から得られた熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼開始温度TS2(=給湯設定温度−2℃)以下であるか否かを判定し(ステップS10)、イエスであれば保温燃焼を開始させる(ステップS11)。そして、保温燃焼を開始後において、制御部15は熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼停止温度TE2(=給湯設定温度)以上になったか否かを判定し(ステップS12)、以上となった場合(ステップS12でイエス)には保温燃焼を停止する(ステップS14)。また熱交換器5内の水温Tが前記保温燃焼停止温度TE2(=給湯設定温度)以上にならない場合であっても、保温燃焼開始から一定時間、例えば4秒経過した場合(ステップS13でイエス)には、保温燃焼を停止する(ステップS14)。既述したように保温燃焼が一定時間以上継続して行われる場合には、熱交換器5内の水が沸騰したりするおそれがあるから、温度センサ14の検出温度の如何にかかわらず、燃焼を停止するようにしている。前記一定時間は例えば4秒とすることができるが、保温燃焼の燃焼能力と熱交換器5内の容量等を考慮して、適当な時間を予め設定する。
そして保温燃焼を停止した後は一定時間のインターバル時間をおいて、該インターバル時間が経過するまでは、保温のための再燃焼が行われないようにしている(ステップS15)。このインターバル時間は例えば60秒とするが、既述したように予め実験より適当な時間を設定することができる。
インターバル時間が経過すれば(ステップS15でイエス)、ステップS9に戻る。
【0017】
前記ステップS9において、給湯燃焼回数が第2の基準値S2 以上である(ステップS9でイエス)場合には、ステップS16に進み、制御部15は保温運転機能をキャンセルする(ステップS16)。そして図示しないリモコンの表示部等に保温運転機能をキャンセルした旨の警告表示を行う(ステップS17)。
【0018】
【発明の効果】
本発明は以上の構成、作用からなり、請求項1に記載の保温運転機能付き給湯器によれば、入水管路と、出湯管路と、熱交換器とバーナ機構とを含む缶体と、前記熱交換器内の水温を検出するための温度センサとを少なくとも備え、給湯を行っていない場合においても前記バーナ機構を燃焼させて保温運転を行う保温運転機能を備えており、保温運転中において、上記温度センサで検出した熱交換器内の水温が保温燃焼開始温度以下になれば保温燃焼を開始し、上記熱交換器内の水温が保温燃焼停止温度以上になれば保温燃焼を停止するように制御する保温運転機能付き給湯器であって、給湯器の使用年数が一定の基準値以上になると、前記保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、前記基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたので、
給湯器の使用年数が一定の基準値以上の多年になると、保温運転における保温燃焼の頻度をそれ以前における保温燃焼の回数を減らすことができ、よってバーナやその周辺部品、部材の寿命を延ばすことができ、保温運転機能付加による給湯器の寿命の低下をある程度抑制することができる。しかも、保温運転の機能については、基準値に至るまでは十分なる保温機能を果たすと共に、基準値以上となった場合でも、保温運転の機能は多少は低下するものの、それなりの保温機能を引き続き保持することができる。
また請求項2に記載の保温運転機能付き給湯器によれば、上記請求項1の記載における給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算回数が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたので、
給湯器の給湯燃焼の積算回数が一定の基準値以上となって、実質的に多年使用になると、保温運転における保温燃焼の頻度をそれ以前における保温燃焼の回数を減らすことができ、よって上記請求項1の構成による効果と同様に、バーナやその周辺部品、部材の寿命を延ばすことができ、保温運転機能付加による給湯器の寿命の低下をある程度抑制することができる。しかも、保温運転の機能については、基準値に至るまでは十分なる保温機能を果たすと共に、基準値以上となった場合でも、保温運転の機能は多少は低下するものの、それなりの保温機能を引き続き保持することができる。
また請求項3に記載の保温運転機能付き給湯器によれば、上記請求項1の記載における給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算時間が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたので、
給湯器の給湯燃焼の積算時間が一定の基準値以上となって、実質的に多年使用になると、保温運転における保温燃焼の頻度をそれ以前における保温燃焼の回数を減らすことができ、よって上記請求項1の構成による効果と同様に、バーナやその周辺部品、部材の寿命を延ばすことができ、保温運転機能付加による給湯器の寿命の低下をある程度抑制することができる。しかも、保温運転の機能については、基準値に至るまでは十分なる保温機能を果たすと共に、基準値以上となった場合でも、保温運転の機能は多少は低下するものの、それなりの保温機能を引き続き保持することができる。
また請求項4に記載の保温運転機能付き給湯器によれば、請求項1〜3の何れかに記載の構成による効果に加えて、基準値よりも大きい第2の基準値を設け、該第2の基準値以上になると保温運転機能をキャンセルして警告表示させる制御部を設けたので、
かなり使い古した給湯器であっても、保温運転機能の存在により寿命が早く訪れるのを抑制することができ、給湯器そのものの使用がそれ以後早期に不能となるのを防止することができる。
勿論、保温運転機能がキャンセルせられた旨が警告として表示されるので、使用者はそれを知ることができ、知らなかったといった不都合の発生は少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す保温運転機能付き給湯器の全体構成図である。
【図2】保温運転中における、基準値の前後における保温燃焼停止温度TE と保温燃焼開始温度Ts と熱交換器内の温度の変化を模式的に示す図である。
【図3】本発明による保温運転制御の実施の形態例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 入水管路
2 出湯管路
3 給湯管路
4 缶体
5 熱交換器
6 バーナ機構
14 温度センサ
15 制御部
16 炎検知器
S1 基準値
S2 第2の基準値
T 熱交換器5内の水温
Ts 、TS1、TS2 保温燃焼開始温度
TE 、TE1、TE2 保温燃焼停止温度
Claims (4)
- 入水管路と、出湯管路と、熱交換器とバーナ機構とを含む缶体と、前記熱交換器内の水温を検出するための温度センサとを少なくとも備え、給湯を行っていない場合においても前記バーナ機構を燃焼させて保温運転を行う保温運転機能を備えており、保温運転中において、上記温度センサで検出した熱交換器内の水温が保温燃焼開始温度以下になれば保温燃焼を開始し、上記熱交換器内の水温が保温燃焼停止温度以上になれば保温燃焼を停止するように制御する保温運転機能付き給湯器であって、給湯器の使用年数が一定の基準値以上になると、前記保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、前記基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたことを特徴とする保温運転機能付き給湯器。
- 給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算回数が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の保温運転機能付き給湯器。
- 給湯器の使用年数の代わりに、給湯器の給湯燃焼の積算時間が一定の基準値以上になると、保温燃焼開始温度、若しくは保温燃焼開始温度と保温燃焼停止温度の両方を、基準値未満の場合における温度よりも低い温度に変更させる制御部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の保温運転機能付き給湯器。
- 基準値よりも大きい第2の基準値を設け、該第2の基準値以上になると保温運転機能をキャンセルして警告表示させる制御部を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の保温運転機能付き給湯器。
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