JP3538973B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3538973B2
JP3538973B2 JP16160895A JP16160895A JP3538973B2 JP 3538973 B2 JP3538973 B2 JP 3538973B2 JP 16160895 A JP16160895 A JP 16160895A JP 16160895 A JP16160895 A JP 16160895A JP 3538973 B2 JP3538973 B2 JP 3538973B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐摩耗性に優れた長寿
命の電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体については、有機
感光体の高性能化に伴い、高速の複写機やプリンターに
も使用されるようになってきたが、有機感光体を高速の
複写機やプリンターに用いる場合、必ずしも現在の性能
では十分でなく、特にさらなる長寿命化が切望されてい
る。有機感光体の寿命を決定する重要な因子の一つが表
面層の磨耗である。現在の有機感光体は、電荷発生層の
上に電荷輸送層を積層した、いわゆる積層型のものが主
流となっており、したがって、電荷輸送層が表面層とな
る場合が多いが、現在の主流である低分子分散系電荷輸
送層は、電気的な特性に関しては十分に満足できる性能
のものが得られつつあるが、低分子化合物を結着樹脂中
に分散して用いるため、結着樹脂本来の機械的な性能が
低下してしまい、磨耗に関しては本質的に弱いという欠
点があった。そこで、電荷輸送層の耐摩耗性を向上させ
るべく、次のような種々の提案がなされている。 1)硬質微粒子の添加(例えば特開平6−282093
号公報等)、2)シリコーンオイル等の表面エネルギー
を低下させる添加剤の添加、3)結着樹脂の改質(例え
ば、出光技法、36(2)、88(1993)等)、
4)電荷輸送層上にオーバーコート層の形成(例えば特
開平6−282092号公報等)、5)電荷輸送性高分
子の使用(例えば、米国特許第4,801,517号明
細書等)、6)電荷輸送層の硬化(例えば、特開平6−
250423号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
1)〜3)の方法では、基本的に低分子化合物を結着樹
脂中に分散して用いるため、大きな改善は見込めない。
また、4)のオーバーコート層は摩耗に対しては大きく
改善できるが、オーバーコート層の形成に用いる材料は
絶縁性が高いため導電粉等を分散して使用するが、その
ため、特性のコントロールが困難であり、特に環境変動
に対する安定性に問題がある。また、電荷輸送層の上に
さらに一層設けることによるコストアップにもつなが
る。これに対し、5)および6)の方法は、十分な性能
の電荷輸送性高分子が得られれば、低分子を分散する必
要がないため、機械的な性能を大幅に改良でき、また、
従来の有機感光体の製造設備を使用できるメリットがあ
る。特に特開平6−250423号公報に記載された方
法は、電荷輸送性高分子をさらに三次元化するものであ
り、より一層の改善が可能である。しかしながら、特開
平6−250423号公報に記載の場合は、電荷輸送性
高分子にアルキルカーボネート構造を持つオリゴマーを
混合し、加熱してエステル交換反応を行い、三次元化す
るため150〜300℃の高温を要する。また、高温化
での酸化を抑制するため、窒素などの不活性ガス中で硬
化させる必要がある等の問題があった。本発明の目的
は、より簡便に作製でき、摩耗に強く、長寿命の電子写
真感光体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、電気特性
を劣化させることなく、より簡便に耐摩耗性を向上させ
ることができる電荷輸送性高分子について検討を行った
結果、ポリカーボネート樹脂あるいは、ポリエステル樹
脂と相溶可能な有機金属化合物、特に、エステル効果反
応を促進する有機金属化合物を混合することによって、
容易に耐摩耗性を向上させることができることを見出
し、本発明を完成するに至った。本発明の電子写真感光
体は、導電性基体上に感光層を有し、そして表面を形成
する層が少なくとも下記一般式(II)または(III)で
示される電荷輸送性ポリエステル樹脂と、該樹脂と相溶
可能な有機金属化合物とを含有することを特徴とする。
【化3】 〔式中、Aは下記一般式(I−1)または(I−2)で
示される構造を表し、YおよびZは、それぞれ2価の炭
化水素基を表し、mは1〜5の整数を意味し、pは5〜
5000の整数を意味する。〕
【化4】 (式中、R 1 〜R 4 は、それぞれ独立に水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、
置換または未置換のアリール基を表し、Xは置換または
未置換の2価の芳香族炭化水素基を表し、Tは炭素数1
〜10の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を表し、
kおよびlは、それぞれ0または1の整数を意味す
る。)
【0005】以下に本発明について詳細に説明する。図
1ないし図6は、本発明の電子写真感光体の断面を示す
模式図である。図1においては導電性支持体3上に電荷
発生層1が設けられ、その上に電荷輸送層2が設けられ
ている。図2においては、さらに、導電性支持体3上に
下引き層4が設けられており、また、図3においては、
表面に保護層5が設けられている。さらに、図4におい
ては、下引き層4と保護層5の両者が設けられている。
図5および図6は単層構造のもので、導電性支持体3上
に光導電層6が設けられ、図6においては、さらに下引
き層4を設けている。
【0006】本発明において、表面を形成する層中に
は、少なくともポリエステル樹脂と、その樹脂と相溶可
能な有機金属化合物とが含有されるので、まず、それら
について詳細に説明する。
【0007】有機金属化合物としては、Al、Sb、B
a、Bi、Ca、Ga、Ge、Fe、Mg、Mn、N
b、Sr、Ta、Sn、Ti、V、Zn、Pb、Znお
よびZrから選択された金属元素を含むアセチルアセト
ネートまたはアルコキシドが好ましい。有機金属化合物
としては、具体的には次のような化合物が例示される。
アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシ
ド、酢酸アルミニウム、トリエチルアンチモン、バリウ
ムアセチルアセトネート、トリフェニルビスマス、酢酸
カルシウム、ガリウムメトキシド、ガリウムブトキシ
ド、ゲルマニウムメトキシド、ゲルマニウムブトキシ
ド、ビスシクロペンタジエニル鉄、ビスシクロペンタジ
エニルマグネシウム、マンガンアセチルアセトネート、
シクロペンタジエニルビス(2,3−ジメチルブタジエ
ン)ニオブ(I)、酢酸ストロンチウム、ペンタジエチ
ルアミノタンタル、トリイソプロポキシブチルスズ、テ
トラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、ビスシ
クロペンタジエニルバナジウム、酢酸亜鉛、テトラブト
キシジルコニウム等。これらの中でも、テトラプロポキ
シチタンや、テトラブトキシチタン等のチタンテトラア
ルコシキド類は、塗布溶剤に溶解しやすく、塗布、乾燥
して均質な表面層を形成するので最も好ましい。これ等
有機金属化合物を添加することによる作用については十
分には解明されていないが、エステル交換反応に対して
触媒作用を有する有機金属化合物がエステル部分に配位
することにより、疑似的な三次元化が起こり硬化するも
のと推測される。
【0008】
【0009】
【0010】本発明においては上記電荷輸送性ポリエス
テル樹脂を用いるので、他の低分子電荷輸送材料を全く
使用しないか、または著しく減少することができるた
め、摩耗に対して最も効果的である
【0011】
【0012】本発明の上記一般式(II)または(III)
で示される電荷輸送性ポリエステル樹脂において、上記
一般式中、Tは炭素数1〜10の枝分かれしてもよい2
価の炭化水素基を表すが、その具体的な構造例を以下に
示す。
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】Xとしては、下記の基(1)〜(7)から
選択されたものがあげられる。
【化7】 〔式中、R5 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、置換もしくは未置換のフェニル基、または置換もし
くは未置換のアラルキル基を表し、R6 〜R12は、水素
原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアル
コキシ基、置換もしくは未置換のフェニル基、置換もし
くは未置換のアラルキル基、またはハロゲン原子を表
し、aは0または1を意味し、Vは、下記の基(8)〜
(17)から選択されたものを意味する。
【化8】 (bは、1〜10の整数を意味し、cは、1〜3の整数
を意味する。)〕
【0015】また、YおよびZとしては、下記の基(1
8)〜(24)から選択されたものがあげられる。
【化9】 (式中、R13およびR14は、水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、置換もしく
は未置換のフェニル基、置換もしくは未置換のアラルキ
ル基、またはハロゲン原子を表し、dおよびeは、1〜
10の整数を意味し、fおよびgは、0、1または2の
整数を意味し、hおよびiは、0または1を意味し、V
は前記したものと同意義を有する。)
【0016】
【0017】上記一般式(II)及び(III)中のAにお
いて、特にXが下記構造式(XI)、(XII)で示され
るビフェニル構造を有するポリマーは、“The Sixth In
ternational Congress on Advances in Non-impact Pri
nting Technologies,306、(1990)”にも報告
されているようにモビリティーが高く、実用性の高いも
のである。
【化11】
【0018】下に電荷輸送性ポリエステルの合成例
示す。下記構造式(XIII)あるいは(XIV)で示され
る電荷輸送性モノマーの少なくとも1種を用いて、例え
ば、第4版実験化学講座28巻等に記載された公知の方
法で重合することにより合成できる。
【化12】 〔式中、R1 〜R4 は、それぞれ独立に水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、
置換もしくは未置換のアリール基を表し、Xは置換また
は未置換の2価の芳香族炭化水素基を表し、Tは炭素数
1〜10の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を表
し、Eは水酸基、ハロゲン原子、または基−O−R
15(但し、R15はアルキル基、置換もしくは未置換のア
リール基、またはアラルキル基を表す。)を表し、kお
よびlは、それぞれ0または1の整数を意味する。〕
【0019】(1)Eが水酸基の場合 Eが水酸基の場合には、HO−(Y−O)−Hで示さ
れる2価アルコール類を電荷輸送性モノマーに対してほ
ぼ当量混合し、酸触媒を用いて重合する。酸触媒として
は、硫酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等、
通常のエステル化反応に用いるものが使用でき、電荷輸
送性モノマー1重量部に対して、1/10000〜1/
10重量部、好ましくは1/1000〜1/50重量部
の範囲で用いられる。重合中に生成する水を除去するた
めに、水と共沸可能な溶剤を用いることが好ましく、ト
ルエン、クロロベンゼン、1−クロロナフタレン等が有
効であり、電荷輸送性モノマー1重量部に対して、1〜
100重量部、好ましくは2〜50重量部の範囲で用い
られる。反応温度は任意に設定できるが、重合中に生成
する水を除去するために、溶剤の沸点で反応させること
が好ましい。反応終了後、溶剤を用いなかった場合は溶
解可能な溶剤に溶解させる。溶剤を用いた場合には、反
応溶液をそのまま、メタノール、エタノール等のアルコ
ール類や、アセトン等のポリマーが溶解しにくい貧溶剤
中に滴下し、電荷輸送性ポリマーを析出させ、電荷輸送
性ポリマーを分離した後、水や有機溶剤で十分に洗浄
し、乾燥させる。さらに、必要であれば再沈澱処理、す
なわち、適当な有機溶剤に溶解させ、貧溶剤中に滴下
し、電荷輸送性ポリマーを析出させる処理を繰り返して
もよい。再沈澱処理の際には、メカニカルスターラー等
で、効率よく撹拌しながら行うことが好ましい。再沈澱
処理の際に電荷輸送性ポリマーを溶解させる溶剤は、電
荷輸送性ポリマー1重量部に対して、1〜100重量
部、好ましくは2〜50重量部の範囲で用いられる。ま
た、貧溶剤は電荷輸送性ポリマー1重量部に対して、1
〜1000重量部、好ましくは10〜500重量部の範
囲で用いられる。
【0020】(2)Eがハロゲン原子の場合 Eがハロゲン原子の場合には、HO−(YO)−Hで
示される2価アルコール類を電荷輸送性モノマーに対し
てほぼ当量混合し、ピリジンやトリエチルアミン等の有
機塩基性触媒を用いて重合する。有機塩基性触媒は、電
荷輸送性モノマー1当量に対して、1〜10当量、好ま
しくは2〜5当量の範囲で用いられる。溶剤としては、
塩化メチレン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエ
ン、クロロベンゼン、1−クロロナフタレン等が有効で
あり、電荷輸送性モノマー1重量部に対して、1〜10
0重量部、好ましくは2〜50重量部の範囲で用いられ
る。反応温度は任意に設定できる。重合後、前述のよう
に再沈澱処理を行って精製する。また、ビスフェノール
等の酸性度の高い2価アルコール類を用いた場合には、
界面重合法も用いることができる。すなわち、2価アル
コール類を水に加え、当量以上の塩基を加えて溶解させ
た後、激しく撹拌しながら2価アルコール類と当量の電
荷輸性モノマー溶液を加えることによって重合させる。
その際、水は2価アルコール類1重量部に対して、1〜
1000重量部、好ましくは2〜500重量部の範囲で
用いられる。電荷輸送性モノマーを溶解させる溶剤とし
ては、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、トルエン、クロロベンゼン、1−クロロナフタレン
等が有効である。反応温度は任意に設定でき、反応を促
進するために、アンモニウム塩、スルホニウム塩等の相
間移動触媒を用いることが効果的である。相間移動触媒
は、電荷輸送性モノマー1重量部に対して、0.1〜1
0重量部、好ましくは0.2〜5重量部の範囲で用いら
れる。
【0021】(3)Eが−O−R15の場合 Eが−O−R15の場合には、HO−(Y−O)−Hで
示される2価アルコール類を過剰に加え、硫酸、リン酸
等の無機酸、チタンアルコキシド、カルシウム、コバル
ト等の酢酸塩または炭酸塩、亜鉛や鉛の酸化物を触媒に
用いて加熱し、エステル交換により合成することができ
る。2価アルコール類は電荷輸送性モノマー1当量に対
して、2〜100当量、好ましくは3〜50当量の範囲
で用いられる。触媒は電荷輸送性モノマー1当量部に対
して、1/10000〜1重量部、好ましくは1/10
00〜1/2重量部の範囲で用いられる。反応は、反応
温度200〜300℃で行い、基−O−R15から−O−
(Y−O)−Hへのエステル交換終了後は、HO−
(Y−O)−Hの脱離による重合を促進するため、
0.01〜100mmHg程度、好ましくは0.05〜
20mmHgに減圧して反応させることが好ましい。ま
た、HO−(Y−O)−Hと共沸可能な1−クロロナ
フタレン等の高沸点溶剤を用いて、常圧下でHO−(Y
−O)−Hを共沸で除きながら反応させてもよい。
【0022】また、一般式(III )で示される電荷輸送
性ポリマーは、次のようにして合成することができる。
上記それぞれの場合において、2価アルコール類を過剰
に加えて反応させることによって下記構造式(XV)ま
たは(XVI)で示される化合物を生成した後、これを電
荷輸送性モノマーとして用いて、上記(2)と同様の方
法で2価カルボン酸または2価カルボン酸ハロゲン化物
等と反応させればよく、それによって電荷輸送性ポリマ
ーを得ることができる。
【0023】
【化13】 (式中、R1 〜R4 は、それぞれ独立に水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、
置換もしくは未置換のアリール基を表し、Xは置換また
は未置換の2価のアリール基を示し、Tは炭素数1〜1
0の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示し、Yは
2価の炭化水素基を表わし、mは1〜5の整数を意味
し、kおよびlは、それぞれ0または1の整数を意味す
る。)
【0024】電荷輸送性ポリマーの重合度pは、低すぎ
ると成膜性に劣り、強固な膜が得られにくく、また、高
すぎると溶剤への溶解度が低くなり、加工性が悪くなる
ため、5〜5000の範囲で用いられ、好ましくは10
〜3000、より好ましくは15〜1000に設定され
る。また、ポリマーの末端は所望により変性することが
できる。
【0025】本発明において、上記電荷輸送性ポリエス
テルは、また、これまでに提案されているビスアゾ顔
料、フタロシアニン顔料、スクアリリウム顔料、ペリレ
ン顔料、ジブロモアントアントロン等の如何なる電荷発
生材料とも組み合わせて用いることができる。
【0026】上記一般式(I−1)示される構造の具体
例を表1〜5に示し、一般式(I−2)で示される構造
の具体例を表6〜10に示す。また、上記一般式(II)
で示される電荷輸送性ポリエステル樹脂の具体例を表1
1〜12に示し、上記一般式(III)で示される電荷輸
送性ポリエステル樹脂の具体例を表13に示すが、本発
明においては、これに限られるものではない。なお、ア
リールアミン骨格はどちらの側と結合してもよいが、例
えば、T−5rと記すと構造T−5の右側に、T−5l
と記すと構造T−5の左側にテトラアリールベンジジン
骨格が結合していることを示すものとする。
【0027】上記一般式(I−1)示される構造の例
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】一般式(I−2)で示される構造の例
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
【表8】
【0035】
【表9】
【0036】
【表10】
【0037】一般式(II)で示される電荷輸送性ポリエ
ステル樹脂の例
【表11】
【0038】
【表12】
【0039】一般式(III )で示される電荷輸送性ポリ
エステル樹脂の例
【表13】
【0040】
【0041】次に、電子写真感光体について説明する。
前記したように、本発明の電子写真感光体は、図1〜図
6に示される層構成を有するものであるが、上記した電
荷輸送性ポリエステルは、如何なる構成においても使用
することができる。
【0042】導電性支持体としては、アルミニウム、ニ
ッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、およびアル
ミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス
鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、ITO
等の薄膜を設けたプラスチック等、あるいは導電性付与
剤を塗布または含浸させた紙、およびプラスチックフィ
ルム等があげられる。これらの導電性支持体は、ドラム
状、シート状、プレート状、適宜の形状のものとして使
用されるが、これらに限定されるものではない。さらに
必要に応じて導電性支持体の表面は、画質に影響のない
範囲で各種の処理を行うことができる。例えば、表面の
酸化処理や薬品処理、および着色処理等、または砂目立
て等の乱反射処理等を行うことができる。
【0043】また、導電性支持体と電荷発生層の間にさ
らに下引き層を設けてもよい。この下引き層は積層構造
からなる感光層の帯電時において、導電性支持体から感
光層への電荷の注入を阻止すると共に、感光層を導電性
支持体に対して一体的に接着保持せしめる接着層として
の作用、あるいは場合によっては導電性支持体に対して
一体的に接着保持せしめる接着層としての作用、あるい
は場合によっては導電性支持体の光の反射防止作用等を
示す。
【0044】この下引き層に用いる結着樹脂は、ポリエ
チレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、水溶性ポリエ
ステル樹脂、ニトロセルロース、カゼイン、ゼラチン、
ポリグルタミン酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ
澱粉、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド化合物、ジ
ルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合
物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化
合物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いるこ
とができる。また、下引き層の厚みは0.01〜10μ
m、好ましくは0.05〜2μmの範囲である。さらに
この下引き層を設ける際に用いる塗布方法としては、ブ
レードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、
スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビード
コーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテ
ンコーティング法等の通常の方法を用いることができ
る。
【0045】電荷発生層には、電荷発生材料として、前
記したフタロシアニン結晶を用いるのが好ましいが、ビ
スアゾ顔料、フタロシアニン顔料、スクアリリウム顔
料、ペリレン顔料、ジブロモアントアントロン等のアン
トロン顔料等、如何なる公知の電荷発生材料を使用する
こともできるが、下記のフタロシアニン結晶を用いる場
合には、高感度、優れた繰り返し安定性を有する電子写
真感光体が得られるので好ましい。
【0046】本発明における上記電子写真感光体におい
て、好ましく使用されるフタロシアニン結晶としては、
特開平5−98181号公報に開示されているハロゲン
化ガリウムフタロシアニン結晶、特開平5−14047
2号公報および特開平5−140473号公報に開示さ
れているハロゲン化スズフタロシアニン結晶、特開平5
−263007号公報および特開平5−279591号
公報に開示されているヒドロキシガリウムフタロシアニ
ン結晶、特開平4−189873号公報および特開平5
−43813号公報に開示されているオキシチタニウム
フタロシアニン水和物結晶を用いることができ、それに
より、特に高感度で、繰り返し安定性の優れる電子写真
感光体が得られることができる。
【0047】本発明に用いるクロロガリウムフタロシア
ニン結晶は、特開平5−98181号公報に開示されて
いるように、公知の方法で製造されるクロロガリウムフ
タロシアニン結晶を、自動乳鉢、遊星ミル、振動ミル、
CFミル、ローラーミル、サンドミル、ニーダー等で機
械的に乾式粉砕するか、または乾式粉砕後、溶剤と共に
ボールミル、乳鉢、サンドミル、ニーダー等を用いて湿
式粉砕処理を行うことによって製造することができる。
上記の処理において使用される溶剤は、芳香族類(トル
エン、クロロベンゼン等)、アミド類(ジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン等)、脂肪族アルコール
類(メタノール、エタノール、ブタノール等)、脂肪族
多価アルコール類(エチレングリコール、グリセリン、
ポリエチレングリコール等)、芳香族アルコール類(ベ
ンジルアルコール、フェネチルアルコール等)、エステ
ル類(酢酸エステル、酢酸ブチル等)、ケトン類(アセ
トン、メチルエチルケトン等)、ジメチルススルキシ
ド、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等)、さらには数種の混合系、水とこれら有機溶剤の
混合系があげられる。使用される溶剤は、クロロガリウ
ムフタロシアニンに対して、1〜200部、好ましくは
10〜100部の範囲で用いる。処理温度は、0℃〜溶
剤の沸点以下、好ましくは10〜60℃の範囲で行う。
また、粉砕の際に食塩、ぼう硝等の磨砕助剤を用いるこ
ともできる。磨砕助剤は顔料に対し0.5〜20倍、好
ましくは1〜10倍用いればよい。
【0048】ジクロロスズフタロシアニン結晶は、特開
平5−140472号公報及び特開平5−140473
号公報に開示されているように、公知の方法で製造され
るジクロロスズフタロシアニン結晶を、前記のクロロガ
リウムフタロシアニンと同様に粉砕し、溶剤処理するこ
とにより得ることができる。
【0049】ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
は、特開平5−263007号公報及び特開平5−27
9591号公報に開示されているように、公知の方法で
製造されたクロロガリウムフタロシアニン結晶を、酸ま
たはアルカリ性溶液中での加水分解またはアシッドペー
スティングを行って、ヒドロキシガリウムフタロシアニ
ン結晶を合成し、直接溶剤処理を行うか、合成によって
得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を溶剤
と共にボールミル、乳鉢、サンドミル、ニーダー等を用
いて湿式粉砕処理を行うか、或いは溶剤を用いずに乾式
粉砕処理を行った後に溶剤処理することによって製造す
ることができる。上記の処理において使用される溶剤と
しては、芳香族類(トルエン、クロロベンゼン等)、ア
ミド類(ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
等)、脂肪族アルコール類(メタノール、エタノール、
ブタノール等)、脂肪族多価アルコール類(エチレング
リコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等)、
芳香脂肪族アルコール類(ベンジルアルコール、フェネ
チルアルコール等)、エステル類(酢酸エステル、酢酸
ブチル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン
等)、ジメチルスルホキシド、エーテル類(ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等)、さらには数種の混合
系、水とこれら有機溶剤の混合系等があげられる。使用
される溶剤は、ヒドロキシガリウムフタロシアニンに対
して、1〜200倍、好ましくは10〜100倍の範囲
で用いる。処理温度は、0〜150℃、好ましくは室温
〜100℃の範囲である。また、粉砕の際に食塩、ぼう
硝等の磨砕助剤を用いることもできる。磨砕助剤は顔料
に対し0.5〜20倍、好ましくは1〜10倍用いる。
【0050】オキシチタニウムフタロシアニン結晶は、
特開平4−189873号公報及び特開平5−4381
3号公報に開示されているように、公知の方法で製造さ
れるオキシチタニウムフタロシアニン結晶を、アシッド
ペースティングするか、またはボールミル、乳鉢、サン
ドミル、ニーダー等を用いて無機塩とともにソルトミリ
ングを行って、X線回折スペクトルにおいて27.2°
にピークを持つ、比較的結晶性の低いオキシチタニウム
フタロシアニン結晶とした後、直接溶剤処理を行うか、
或いは、溶剤と共にボールミル、乳鉢、サンドミル、ニ
ーダー等を用いて湿式粉砕処理を行うことによって製造
することができる。アシッドペースティングに用いる酸
としては、硫酸が好ましくは、濃度70〜100%、好
ましくは95〜100%のものが使用され、溶解温度
は、−20〜100℃好ましくは0〜60℃の範囲に設
定される。濃硫酸の量は、オキシチタニウムフタロシア
ニン結晶の重量に対して、1〜100倍、好ましくは3
〜50倍の範囲に設定される。析出させる溶剤として
は、水または水と有機溶剤の混合溶剤が任意の量で用い
られ、水とメタノール、エタノール等のアルコール系溶
剤、或いは、水とベゼン、トルエン等の芳香族系溶剤と
の混合溶剤が特に好ましい。析出させる温度については
特に制限はないが、発熱を防ぐために、氷等で冷却する
ことが好ましい。また、オキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶と無機塩との比率は、重量比で1/0.1〜1/
20、特に1/0.5/1/5の範囲が好ましい。上記
の溶剤処理において使用される溶剤としては、芳香族類
(トルエン、クロロベンゼン等)、脂肪族アルコール類
(メタノール、エタノール、ブタノール等)、ハロゲン
系炭化水素類(ジクロロメタン、クロロホルム、トリク
ロロエタン等)、さらには数種の混合系、水とこれ等有
機溶剤の混合系等があげられる。使用される溶剤は、オ
キシチタニウムフタロシアニンに対して、1〜100
倍、好ましくは5〜50倍の範囲で用いる。処理温度
は、室温〜100℃、好ましくは50〜100℃の範囲
に設定する。磨砕助剤は顔料に対し0.5〜20倍、好
ましくは1〜10倍用いればよい。
【0051】電荷発生層に用いる結着樹脂としては、広
範な絶縁性樹脂から選択することができる。また、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、
ポリビニルピレン、ポリシラン等の有機光導電性ポリマ
ーから選択することもできる。好ましい結着樹脂として
は、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂
(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、ア
クリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリ
ジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニル
ピロリドン樹脂等の絶縁性樹脂をあげることができる
が、これらに限定されるものではない。これらの結着樹
脂は単独または2種以上混合して用いることができる。
【0052】また、電荷発生材料と結着樹脂との配合比
(重量比)は、10:1〜1:10の範囲が好ましい。
またこれらの分散させる方法としては、ボールミル分散
法、アトライター分散法、サンドミル分散法等の通常の
方法を用いることができる。さらにこの分散の際、粒子
を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、さらに
好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすることが
有効である。また、これらの分散に用いる溶剤として
は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−
ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロ
ロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶
剤を単独または2種以上混合して用いることができる。
【0053】本発明において、表面を形成する層を電荷
輸送層として用いる場合、種々の態様を採用することが
できる。(1)ヒドラゾン系電荷輸送材料、トリアリー
ルアミン系電荷輸送材料、スチルベン系電荷輸送材料等
公知の低分子電荷輸送材と公知のポリカーボネート樹脂
またはポリエステル樹脂と上記電荷輸送性ポリエステル
樹脂と、有機金属化合物とを混合して使用するか、
(2)上記電荷輸送性ポリエステル樹脂と有機金属化合
物とを混合して使用するか、(3)これにさらに構造式
(V)〜(X)で示されるような公知のポリカーボネー
ト樹脂またはポリエステル樹脂を混合して使用すること
できる。また、(4)上記電荷輸送性ポリエステル樹
脂と有機金属化合物に低分子電荷輸送材を混合して使用
することもできる。
【0054】それ等の場合の配合比(重量比)は
(1)の場合には、樹脂:電荷輸送性ポリエステル(
下、「電荷輸送性樹脂」という。)=9:1〜1:9、
好ましくは、8:2〜2:8の範囲で使用される。電荷
輸送材料:樹脂+電荷輸送性樹脂=70:30〜1:9
9で使用され、60:40〜10:90の範囲が好まし
い。電荷輸送材料+樹脂+電荷輸送性樹脂:有機金属化
合物の比は、有機金属化合物が少なすぎると強度的な改
善が小さく、また、多すぎると電荷輸送性が低下するた
め、電荷輸送材料+樹脂+電荷輸送性樹脂:有機金属化
合物=70:30〜98:2の範囲で使用されるが、8
0:20〜97:3の範囲が好ましく、85:15〜9
5:5の範囲が最も好ましい。(2)の場合には、電荷
輸送性樹脂:有機金属化合物の比は、有機金属化合物が
少なすぎると強度的な改善が小さく、また、多すぎると
電荷輸送性が低下するため、電荷輸送性樹脂:有機金属
化合物=70:30〜98:2の範囲で使用されるが、
80:20〜97:3の範囲が好ましく、85:15〜
95:5の範囲が最も好ましい。(3)の場合には、樹
脂:電荷輸送性樹脂=70:30〜1:99の範囲、好
ましくは60:40〜5:95の範囲で使用される。ま
た、樹脂+電荷輸送性樹脂:有機金属化合物の比は、有
機金属化合物が少なすぎると強度的な改善が小さく、ま
た、多すぎると電荷輸送性が低下するため、電荷輸送性
樹脂:有機金属化合物=70:30〜98:2の範囲で
使用されるが、80:20〜97:3の範囲が好まし
く、85:15〜95:5の範囲が最も好ましい。
(4)の場合には、電荷輸送性樹脂:電荷輸送材料=9
9:1〜30:70の範囲で使用されるが、95:5〜
40:60の範囲が好ましい。電荷輸送性樹脂+電荷輸
送材料:有機金属化合物の比は、有機金属化合物が少な
すぎると強度的な改善が小さく、また、多すぎると電荷
輸送性が低下するため、電荷輸送性樹脂:有機金属化合
物=70:30〜98:2の範囲で使用されるが、8
0:20〜97:3の範囲が好ましく、85:15〜9
5:5の範囲が最も好ましい。これらのうち、(2)
たは、(3)の場合が特に効果的である。
【0055】電荷輸送層の膜厚は、上記(1)〜(4)
のそれぞれの場合、5〜50μmの範囲であり、好まし
くは10〜35μmの範囲に設定される。さらにこの電
荷輸送層を設ける場合に用いる塗布方法としては、ブレ
ードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ス
プレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコ
ーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテン
コーティング法等の通常の方法を用いることができる。
塗布に用いる溶剤としては、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベ
ンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独あるいは2
種以上混合して用いることができる。
【0056】本発明において、表面を形成する層を保護
層(オーバーコート層)として用いる場合、公知の結着
樹脂やヒドラゾン系電荷輸送材料、トリアリールアミン
系電荷輸送材料、スチルベン系電荷輸送材料等を用いて
形成した電荷輸送層や、公知の結着樹脂に顔料を分散し
て形成した電荷発生層等の上に、前記(1)〜(4)
組成のものをオーバーコート層として形成すればよい。
膜厚は、それぞれの場合とも1〜20μm、好ましくは
2〜10μmの範囲が適当である。さらにこのオーバー
コート層を設ける際に用いる塗布方法としては、ブレー
ドコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプ
レーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコー
ティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコ
ーティング法等の通常の方法を用いることができる。塗
布に用いる溶剤としては、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベン
ゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独または2種以
上混合して用いることができるが、できるだけ下層を溶
解しにくい溶剤を用いることが好ましい。
【0057】本発明において、感光層が単層構造であっ
て表面を形成する層となっている場合には、前記(1)
(4)の組成に、さらにアントロン顔料、アゾ顔料、
ペリレン顔料、フタロシアニン顔料などの公知の電荷発
生材料を加えて使用すればよい。電荷発生材料以外の材
料:電荷発生材料の比は、電荷発生材料以外の材料:電
荷発生材料=99:1〜50:50の範囲、好ましくは
95:5〜60:40の範囲で使用される。膜厚は、5
〜50μmの範囲、好ましくは10〜40μmの範囲が
適当である。さらにこの単層構造の感光層を形成する際
の塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤ
ーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬
コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフ
コーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方
法を用いることができる。塗布に用いる溶剤としては、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライ
ド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常
の有機溶剤を単独または2種以上混合して用いることが
できる。
【0058】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】合成例 1,3−ジイミノイソインドリン30部、3塩化ガリウ
ム9.1部をキノリン230部中に入れ、200℃にお
いて3時間反応させた後、生成物をろ別し、アセトン、
メタノールで洗浄し、次いで、湿ケーキを乾燥した後、
クロロガリウムフタロシアニン結晶28部を得た。得ら
れたクロロガリウムフタロシアニン結晶15部を、自動
乳鉢(商品名:Lab−Mill UT−21型、ヤマ
ト科学社製)で3時間乾式粉砕した後、ガラスビーズ
(1mmφ)300部とともに室温下、ベンジルアルコ
ール500部中で24時間ミリング処理した。その後、
ガラスビーズをろ別し、メタノールで洗浄し、乾燥し
て、粉末X線回折スペクトルで2θ±0.2゜=7.
4、16.6、25.5及び28.3°に強いX線回折
ピークを持つクロロガリウムフタロシアニン結晶を得
た。これをCG−1とする。
【0065】合成例 フタロニトリル50gおよび無水塩化第2スズ27g
を、1−クロルナフタレン350ml中に加え、195
℃において5時間反応させた後、生成物をろ別し、1−
クロルナフタレン、アセトン、メタノール、次いで水で
洗浄し、その後、減圧乾燥して、ジクロロスズフタロシ
アニン結晶18.3gを得た。得られたジクロロスズフ
タロシアニン結晶5gを、食塩10g、メノウボール
(20mmφ)500gとともにメノウ製ポットに入
れ、遊星型ボールミル(P−5型、フリッチュ社製)に
て400rpmで10時間粉砕した後、十分に水洗し、
乾燥した。これを、THF150g、ガラスビーズ(1
mmφ)200gとともに室温下24時間ミリング処理
した後、ガラスビーズをろ別し、メタノールで洗浄し、
乾燥して、粉末X線回折スペクトルで2θ±0.2゜=
8.5、11.2、14.5および27.2°に強いX
線回折ピークを有するジクロロスズフタロシアニン結晶
を得た。これをCG−2とする。
【0066】合成例 合成例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
15部を濃硫酸300部に0℃にて溶解した後、5℃の
蒸留水2000部に上記溶液を滴下し、結晶を再析出さ
せた。蒸留水、希アンモニア水等で洗浄した後、乾燥し
て12.5部のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
を得た。この結晶を自動乳鉢にて5.5時間粉砕した
後、ジメチルホルムアミド60部、直径1mmのガラス
ビーズ120部とともに24時間ミリング処理した。そ
の後、結晶を分離し、メタノールで洗浄後乾燥し、粉末
X線回折スペクトルで2θ±0.2゜=7.5、9.
9、12.5、16.3、18.6、25.1および2
8.3°に強いX線回折ピークを有するヒドロキシガリ
ウムフタロシアニン結晶を得た。これをCG−3とす
る。
【0067】合成例 1,3−ジイミノイソインドリン30部、チタニウムテ
トラブトキシド17部を1−クロルナフタレン200部
中に入れ、窒素機流下190℃において5時間反応させ
た後、生成物をろ過し、アンモニア水、水、アセトンで
洗浄し、オキシチタニウムフタロシアニン40部を得
た。得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶10
部と塩化ナトリウム20部を自動乳鉢(LABO−MI
LL UT−21、ヤマト科学社製)を用いて3時間粉
砕した。その後、蒸留水で十分に洗浄し、乾燥して9.
6部のオキシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。得
られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶を蒸留水4
0部、モノクロロベンゼン4部の混合溶剤中で50℃に
おいて1時間撹拌した後、ろ過し、メタノールで十分洗
浄し、乾燥して、粉末X線回折スペクトルで2θ±0.
2゜=27.3°に強い回折ピークを有するオキシチタ
ニウムフタロシアニン水和物結晶を得た。これをCG−
4とする。
【0068】合成例(電荷輸送性ポリエステル(例示
化合物(6))の合成) N,N−ビス[3−(2−エトキシカルボニルエチル)
フェニル]−3,4−キシリジン8.0g、エチレング
リコール20.0g、テトラブトキシチタン0.1gを
200mlのフラスコに入れ、窒素気流下で3時間加熱
還流した。N,N−ビス[3−(2−エトキシカルボニ
ルエチル)フェニル]−3,4−キシリジンが消費され
たことを確認した後、0.5mmHgに減圧し、エチレ
ングリコールを留去しながら230℃に加熱し、3時間
反応を続けた。その後、室温まで冷却し、THF100
mlに溶解し、不溶物をろ過し、ろ液を水1000ml
を撹拌している中に滴下し、ポリマーを析出させた。十
分に水洗した後、乾燥させ、7.2gの電荷輸送性ポリ
エステルを得た。分子量をGPCにて測定したところ、
Mw=1.05×105 (スチレン換算)であった。
(重合度p=約230)
【0069】合成例(電荷輸送性ポリエステル(例示
化合物(1))の合成) N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−(2−エ
トキシカルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビ
フェニル]−4,4′−ジアミン10g、エチレングリ
コール20.0g、テトラブトキシチタン0.1gを2
00mlのフラスコに入れ、窒素気流下で3時間加熱還
流した。N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−
(2−エトキシカルボニルエチル)フェニル]−[1,
1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミンが消費された
ことを確認した後、0.5mmHgに減圧し、エチレン
グリコールを留去しながら230℃に加熱し、3時間反
応を続けた。その後、室温まで冷却し、塩化メチレン1
00mlに溶解し、不溶物をろ過し、ろ液をアセトン1
000mlを撹拌している中に滴下し、ポリマーを析出
させた。得られたポリマーをTHF100mlに溶解
し、ろ液を水1000mlを撹拌している中に滴下し、
ポリマーを析出させた。十分に水洗した後、乾燥させ、
8.4gの電荷輸送性ポリエステルを得た。分子量をG
PCにて測定したところ、Mw=1.10×105 (ス
チレン換算)であった。(重合度p=約165)
【0070】合成例(電荷輸送性ポリエステル(例示
化合物(23))の合成) N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−(2−エ
トキシカルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビ
フェニル]−4,4′−ジアミン10g、エチレングリ
コール20.0g、テトラブトキシチタン0.1gを5
00mlのフラスコに入れ、窒素気流下で3時間加熱還
流した。N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−
(2−エトキシカルボニルエチル)フェニル]−[1,
1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミンが消費された
ことを確認した後、0.5mmHgに減圧し、エチレン
グリコールを留去した。その後、室温まで冷却し、塩化
メチレン200mlに溶解し、イソフタル酸ジクロライ
ド3.0gを100mlの塩化メチレンに溶かした溶液
を滴下した。さらに、トリエチルアミン6.1gを加
え、30分加熱還流した。メタノール3mlを加え、さ
らに30分加熱還流した後、不溶物をろ過し、エタノー
ル1000mlを撹拌している中に滴下し、ポリマーを
析出させた。エタノールで十分に水洗した後、乾燥さ
せ、6.1gの電荷輸送性ポリエステルを得た。分子量
をGPCにて測定したところ、Mw=1.70×104
(スチレン換算)であった。(重合度p=約20)
【0071】合成例(電荷輸送性ポリエステル(例示
化合物(3))の合成) N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−(2−エ
トキシカルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビ
フェニル]−4,4′−ジアミン10g、1,4−シク
ロヘキサンジオール(シス−、トランス混合物)20
g、テトラブトキシチタン0.1gを500mlのフラ
スコに入れ、窒素気流下で2時間加熱還流した。N,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−(2−エトキ
シカルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビフェ
ニル]−4,4′−ジアミンが消費されたことを確認し
た後、0.5mmHgに減圧し、1,4−シクロヘキサ
ンジオールを留去しながら230℃に加熱し、5時間反
応を続けた。その後、室温まで冷却し、塩化メチレン1
00mlに溶解し、不溶物をろ過し、ろ液をエタノール
1000mlを撹拌している中に滴下し、ポリマーを析
出させた。エタノール、水で十分に洗浄した後、乾燥さ
せ、8.6gの電荷輸送性ポリエステルを得た。分子量
をGPCにて測定したところ、Mw=2.80×104
(スチレン換算)であった。(重合度p=約35)
【0072】合成例(電荷輸送性ポリエステル(例示
化合物(5))の合成) N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−(2−エ
トキシカルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビ
フェニル]−4,4′−ジアミン10g、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール(シス−、トランス混合物)2
0g、テトラブトキシチタン0.1gを500mlのフ
ラスコに入れ、窒素気流下で2時間加熱還流した。N,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス[3−(2−エトキ
シカルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビフェ
ニル]−4,4′−ジアミンが消費されたことを確認し
た後、0.5mmHgに減圧し、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノールを留去しながら230℃に加熱し、4時
間反応を続けた。その後、室温まで冷却し、塩化メチレ
ン100mlに溶解し、不溶物をろ過し、ろ液をエタノ
ール1000mlを撹拌している中に滴下し、ポリマー
を析出させた。エタノール、水で十分に洗浄した後、乾
燥させ、8.0gの電荷輸送性ポリエステルを得た。分
子量をGPCにて測定したところ、Mw=2.40×1
4 (スチレン換算)であった。(重合度p=約30)
【0073】合成例10(電荷輸送性ポリエステル(例
示化合物(7))の合成) 3,3′−ジメチル−N,N′−ビス(3,4−ジメチ
ルフェニル)−N,N′−ビス[4−(2−メトキシカ
ルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビフェニ
ル]−4,4′−ジアミン20g、エチレングリコール
40g、テトラブトキシチタン0.1gを500mlの
フラスコに入れ、窒素気流下で3時間加熱還流した。
3,3′−ジメチル−N,N′−ビス(3,4−ジメチ
ルフェニル)−N,N′−ビス[4−(2−メトキシカ
ルボニルエチル)フェニル]−[1,1′−ビフェニ
ル]−4,4′−ジアミンが消費されたことを確認した
後、0.5mmHgに減圧し、エチレングリコールを留
去しながら230℃に加熱し、3時間反応を続けた。そ
の後、室温まで冷却し、塩化メチレン200mlに溶解
し、不溶物をろ過し、ろ液をエタノール1500mlを
撹拌している中に滴下し、ポリマーを析出させた。得ら
れたポリマーをろ過し、十分にエタノールで洗浄した
後、乾燥させ、19.2gの電荷輸送性ポリエステルを
得た。分子量をGPCにて測定したところ、Mw=1.
21×105 (スチレン換算)であった。(重合度p=
約165)
【0074】合成例11(電荷輸送性ポリエステル(例
示化合物(12))の合成) N,N′−ビス[4−(4−エトキシカルボニルメチル
フェニル)フェニル]−3,4−キシリジン10g、エ
チレングリコール20.0g、テトラブトキシチタン
0.1gを500mlのフラスコに入れ、窒素気流下で
2時間加熱還流した。N,N′−ビス[4−(4−エト
キシカルボニルメチルフェニル)フェニル]−3,4−
キシリジンが消費されたことを確認した後、0.5mm
Hgに減圧し、エチレングリコールを留去しながら23
0℃に加熱し、5時間反応を続けた。その後、室温まで
冷却し、塩化メチレン100mlに溶解し、不溶物をろ
過し、ろ液をエタノール1000ml不溶物を撹拌して
いる中に滴下し、ポリマーを析出させた。得られたポリ
マーをろ過し、エタノールで十分に洗浄した後、乾燥さ
せ、8.1gの電荷輸送性ポリエステルを得た。分子量
をGPCにて測定したところ、Mw=1.21×105
(スチレン換算)であった。(重合度p=約210)
【0075】合成例12(電荷輸送性ポリエステル(例
示化合物(13))の合成) N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[4−(4−エ
トキシカルボニルメチルフェニル)−フェニル]−
[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン10
g、エチレングリコール20.0g、テトラブトキシチ
タン0.1gを500mlのフラスコに入れ、窒素気流
下で3時間加熱還流した。N,N′−ジフェニル−N,
N′−ビス[4−(4−エトキシカルボニルメチルフェ
ニル)−フェニル]−[1,1′−ビフェニル]−4,
4′−ジアミンが消費されたことを確認した後、0.5
mmHgに減圧し、エチレングリコールを留去しながら
230℃に加熱し、3時間反応を続けた。その後、室温
まで冷却し、塩化メチレン100mlに溶解し、不溶物
をろ過し、ろ液をエタノール1000mlを撹拌してい
る中に滴下し、ポリマーを析出させた。得られたポリマ
ーをろ過し、エタノールで十分に洗浄した後、乾燥さ
せ、8.0gの電荷輸送性ポリエステルを得た。分子量
をGPCにて測定したところ、Mw=1.06×105
(スチレン換算)であった。(重合度p=約140)
【0076】合成例13(電荷輸送性ポリエステル(例
示化合物(14))の合成) N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[4−(4−エ
トキシカルボニルエチルフェニル)−フェニル]−
[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン10
g、エチレングリコール20.0g、テトラブトキシチ
タン0.1gを500mlのフラスコに入れ、窒素気流
下で3時間加熱還流した。N,N′−ジフェニル−N,
N′−ビス[4−(4−エトキシカルボニルエチルフェ
ニル)−フェニル]−[1,1′−ビフェニル]−4,
4′−ジアミンが消費されたことを確認した後、0.5
mmHgに減圧し、エチレングリコールを留去しながら
230℃に加熱し、3時間反応を続けた。その後、室温
まで冷却し、塩化メチレン100mlに溶解し、不溶物
をろ過し、ろ液をエタノール1000mlを撹拌してい
る中に滴下し、ポリマーを析出させた。得られたポリマ
ーをろ過し、エタノールで十分に洗浄した後、乾燥さ
せ、8.6gの電荷輸送性ポリエステルを得た。分子量
をGPCにて測定したところ、Mw=1.19×105
(スチレン換算、pは約150)であった。
【0077】合成例14(電荷輸送性ポリエステル(例
示化合物(28))の合成) N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス[4−(4−エ
トキシカルボニルエチルフェニル)−フェニル]−
[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン10
g、エチレングリコール20.0g、テトラブトキシチ
タン0.1gを500mlのフラスコに入れ、窒素気流
下で3時間加熱還流した。N,N′−ジフェニル−N,
N′−ビス[4−(4−エトキシカルボニルエチルフェ
ニル)−フェニル]−[1,1′−ビフェニル]−4,
4′−ジアミンが消費されたことを確認した後、0.5
mmHgに減圧し、エチレングリコールを留去した。そ
の後、室温まで冷却し、塩化メチレン100mlに溶解
し、イソフタル酸ジクロライド2.4gを10mlの塩
化メチレンに溶かした溶液を滴下した。さらに、トリエ
チルアミン4.8gを加え、30分加熱還流した。メタ
ノール3mlを加え、さらに30分加熱還流した後、不
溶物をろ過し、エタノール1000ml不溶物を撹拌し
ている中に滴下し、ポリマーを析出させた。得られたポ
リマーをろ過し、エタノールで十分に洗浄した後、乾燥
させ、9.5gの電荷輸送性ポリエステルを得た。分子
量をGPCにて測定したところ、Mw=1.33×10
4 (スチレン換算、pは約15)であった。
【0078】実施例1 ホーニング処理した30mmφのアルムニウム円筒基板
上に、ジルコニウム化合物(オルガッチクスZC54
0、マツモト製薬社製)100部およびシラン化合物
(A1110、日本ユニカー社製)10部とi−プロパ
ノール400部およびブタノール200部からなる溶液
を浸漬コーティング法で塗布し、150℃において10
分間加熱乾燥し、膜厚0.5μmの下引き層を形成し
た。CG−1の10部を、ポリビニルブチラール樹脂
(エスレックBM−S、積水化学社製)10部および酢
酸n−ブチル500部と混合し、ガラスビーズとともに
ペイントシェーカーで1時間処理して分散した後、得ら
れた塗布液を上記下引き層上に浸漬コーティング法で塗
布し、100℃において10分間加熱乾燥した。次に電
荷輸送性ポリエステル(例示化合物(1))5部とTi
(OC4 9 4 0.5部を、モノクロロベンゼン38
部に溶解し、得られた塗布液を、電荷発生層が形成され
たアルミニウム円筒基板上に、浸漬コーティング法で塗
布し、120℃において1時間加熱乾燥、膜厚15μm
の電荷輸送層を形成した。
【0079】このようにして得られた電子写真感光体の
電子写真特性を、レーザービームプリンター(XP−1
1、富士ゼロックス社製)によって、常温常湿(20
℃、40%RH)の環境下、複写テストを行い、200
0枚コピー後の画質を評価した。その結果を表14に示
す。また、JIS規格に基づいて測定した感光体表面の
鉛筆硬度もあわせて表14に示す。
【0080】実施例2〜13 電荷輸送材料と電荷発生材料の組合わせを表14のよう
にして実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、評価
した。結果を表14に示す。
【0081】比較例1〜13 実施例1〜13において、Ti(OC4 9 4 を添加
しなかった以外は、実施例1〜13と同様に電子写真感
光体を作製し、評価した。結果を表15に示す。
【0082】
【表14】
【0083】
【表15】
【0084】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、上記の構成
を有することにより、上記実施例および比較例の比較か
らも明らかなように、硬度が高く、耐磨耗性が優れてお
り、したがって、耐刷性に優れ、長寿命である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子写真感光体の一例の模式的断面
図である。
【図2】 本発明の電子写真感光体の他の一例の模式的
断面図である。
【図3】 本発明の電子写真感光体の他の一例の模式的
断面図である。
【図4】 本発明の電子写真感光体の他の一例の模式的
断面図である。
【図5】 本発明の電子写真感光体の他の一例の模式的
断面図である。
【図6】 本発明の電子写真感光体の他の一例の模式的
断面図である。
【符号の説明】
1…電荷発生層、2…電荷輸送層、3…導電性支持体、
4…下引き層、5…保護層、6…光導電層。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−276145(JP,A) 特開 平1−319751(JP,A) 特開 平2−259769(JP,A) 特開 平3−78753(JP,A) 特開 平3−221522(JP,A) 特開 平4−21855(JP,A) 特開 平4−183719(JP,A) 特開 平4−310960(JP,A) 特開 平5−27458(JP,A) 特開 平5−158272(JP,A) 特開 平5−197179(JP,A) 特開 平5−232727(JP,A) 特開 平5−249706(JP,A) 特開 昭60−52856(JP,A) 特開 昭64−9964(JP,A) 特開 昭64−19049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に感光層を有する電子写真
    感光体において、表面を形成する層が少なくとも下記一
    般式(II)または(III)で示される電荷輸送性ポリエ
    ステル樹脂と、該樹脂と相溶可能な有機金属化合物とを
    含有することを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 〔式中、Aは下記一般式(I−1)または(I−2)で
    示される構造を表し、YおよびZは、それぞれ2価の炭
    化水素基を表し、mは1〜5の整数を意味し、pは5〜
    5000の整数を意味する。〕 【化2】 (式中、R 1 〜R 4 は、それぞれ独立に水素原子、アル
    キル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、
    置換または未置換のアリール基を表し、Xは置換または
    未置換の2価の芳香族炭化水素基を表し、Tは炭素数1
    〜10の枝分かれ してもよい2価の炭化水素基を表し、
    kおよびlは、それぞれ0または1の整数を意味す
    る。)
  2. 【請求項2】 有機金属化合物がAl、Ca、Sb、G
    a、Ge、Mg、Mn、Ti、ZnおよびZrから選択
    された金属元素を含み、エステル交換反応に対して触媒
    作用を有する化合物であることを特徴とする請求項1に
    記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 表面を形成する層が少なくともポリカー
    ボネートおよびポリエステルから選択された樹脂と、該
    樹脂と相溶可能な有機金属化合物とを含有し、電荷発生
    材料として、ハロゲン化ガリウムフタロシアニン結晶、
    ハロゲン化スズフタロシアニン結晶、ヒドロキシガリウ
    ムフタロシアニン結晶およびチタニルフタロシアニン結
    晶から選択された少なくとも1種を含有することを特徴
    とする請求項1に記載の電子写真感光体。
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