JP3538546B2 - 圧印加工金型 - Google Patents

圧印加工金型

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JP3538546B2
JP3538546B2 JP19984698A JP19984698A JP3538546B2 JP 3538546 B2 JP3538546 B2 JP 3538546B2 JP 19984698 A JP19984698 A JP 19984698A JP 19984698 A JP19984698 A JP 19984698A JP 3538546 B2 JP3538546 B2 JP 3538546B2
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裕典 山河
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、圧印加工金型に係
るものであって、さらに詳しくは、ボルスタに構設され
た下金型と、上下往復移動可能なスライドに前記下金型
と対向するように構設された上金型とでコイン状ブラン
クの上下面を圧印加工する圧印プレス機械の金型に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来技術を圧印プレス機械の上・下金型
部分の軸中心断面の正面断面を示す図7、同じく図7の
E−E断面を示す図8、図7のF−F断面を示す図9、
図7のG−G断面を示す図10、図10のH−H断面を
示す図11、図7のJ−J矢視を示す図12、図10の
K−K断面を示す図13にもとづき説明する。 この従
来技術は既に市販されている形式の構造を示すものでる
ある。
【0003】フレーム101の窓下位に設けたボルスタ
102上中央に外径八角状のハウジング103が敷板1
14を介して立設されている。このハウジング103の
有底中心穴103aには、上面を水平面とし、上端部に
雄ねじ104aを螺刻し、その下位に上方が縮径となる
テーパ部104bを形成した下パンチ台104が載置収
納されている。下パンチ台104上面に、円柱部106
aにつづく下部を下方に拡径するテーパ部106bとす
る下圧印パンチ106が載置されている。この下圧印パ
ンチ106の上面はコイン状ブランクの下面を圧印する
印字・模様等が刻設されている。
【0004】下圧印パンチ106を芯出し及び下パンチ
台104に固定するため、下圧印パンチ106のテーパ
部106bに嵌合するテーパ穴107aを中心に穿設
し、下パンチ台104の雄ねじ104aに螺合する雌ね
じ107bを螺刻した下パンチホルダ107が設けられ
ている。このテーパ穴107aに下圧印パンチ106の
テーパ部106bをテーパ嵌合させ、雌ねじ107bを
下パンチ台104の雄ねじ104aに螺合させ側面の掛
け穴107cにハンドルを掛けて下パンチホルダ107
を締め上げることにより、下圧印パンチ106は下パン
チ台104上に強く押圧され着座される。ハウジング1
03の外周四等分位置には中心に向かって調整ねじ10
8A,108B,108C,108Dが螺合されてお
り、この調整ねじを下パンチ台104の上方を縮径とす
るテーパ部104bに当接させ下パンチ台104をハウ
ジング103の有底中心穴103aの底に圧着するとと
もに下圧印パンチ106の芯出しを行うものである。な
お下パンチ台104には図7,図10に示すように、下
パンチホルダ107を回すときの回り止めとなる二方取
り面104cが削設されている。
【0005】下パンチホルダ107の上方にはその中心
穴109aに下圧印パンチ106の円柱部106aが貫
通する圧印ダイ109が配設されている。そして圧印ダ
イ109の中心穴109aは圧印加工後のコイン状ワー
クの外径が所定外周形状となる内径に形成されている。
また圧印ダイ109を中心に保持する二分割されたダイ
ホルダ111A,111Bはフレーム101の窓内対向
側面に水平に開口する溝101a,101bに支持され
ている。
【0006】この溝101a,101bは、それぞれ溝
下面が図12に示すように、金型中心を通り前後に分け
る断面線を頂点として、前下り傾斜面101c,後下が
り傾斜面101dに形成されている。そしてこの溝に上
記断面線で二分割された前側のダイホルダ111Aの両
端部が前下り傾斜面101cに対応する傾斜面に形成さ
れていてそれぞれの端が溝101a,101bに嵌装さ
れている。また後側ダイホルダ111Bの両端が後下が
り傾斜面101dに対応する傾斜面に形成されていて両
端のそれぞれの端が溝101a,101bに嵌装されて
いる。
【0007】そして溝101a,101bと平行にフレ
ーム101に螺装されたボルト112A,112B,1
12C,112Dが、図11に示すように座金を介して
ダイホルダ111A,111Bをそれぞれ外側から固定
している。このダイホルダ111A,111Bが合わさ
れた状態で穿設された圧印ダイ109を保持する中心穴
は、厚み中央に環状凹溝が形成されていて、圧印ダイ1
09の下半部外周の環状凸部が挿入されて上下の位置決
めがなされている。
【0008】またダイホルダ111A,111Bの下面
には、ハウジング103の前後側面の上下方向に形成さ
れた左右,前後方向の位置決め案内面を形成した突出部
103a,103bに摺動可能に嵌装された水平断面コ
字形の案内体105A,105Bがそれぞれ締着されて
いる。したがってハウジング103は軸心を正確に保っ
て上下移動が可能である。
【0009】そして圧印ダイ109と下パンチホルダ1
07との間には圧縮ばね116が介在されている。金型
中心位置でボルスタ102を貫通し図示しない駆動装置
で適宜上下動されるノックアウト113が設けられてい
て、圧印加工されたコイン状ワークを圧印ダイ109よ
り押し出すときに、ハウジング103,下パンチ台10
4,下パンチホルダ107,下圧印パンチ106が敷板
114を介して持ち上げられる。
【0010】図示しないトグル機構によって上下動され
るスライド121下面に締着された取付板122には、
下圧印パンチ106と対向位置に、図9に示すように前
面を開口するU字形の上パンチ台ホルダ123がボルト
により締着されている。この上パンチ台ホルダ123に
は上面内周に顎部123aが形成されていて、上パンチ
台124の上端に突出され回り止めとなる平行2平面を
有する鍔124aが係合して上パンチ台124は吊り下
げられている。上パンチ台124は上部に下方を縮径と
するテーパ部124b、続いて雄ねじ124cが螺刻さ
れ、下面が上圧印パンチ126の着座面となっている。
この着座面に下方が縮径となるテーパ部126aを上部
に形成した上圧印パンチ126が着座される。
【0011】上圧印パンチ126のテーパ部126aと
嵌合するテーパ穴127aを中心に穿設した上パンチホ
ルダ127が、筒内周に螺刻された雌ねじ127bが上
パンチ台124の雄ねじ124cに螺合することによ
り、上圧印パンチ126を保持するとともに上面を上パ
ンチ台124下面に強く押圧して着座させる。上圧印パ
ンチ126の下面はコイン状ブランクの上面を圧印加工
する印字・模様等が刻設されている。上パンチ台ホルダ
123の開口側左右二カ所と奥の左右二カ所に中心に向
けて4本の調整ボルト128A,128B,128C,
128Dが螺装されていて、下圧印パンチ106に対す
る上圧印パンチ126の芯合わせ調整が可能である。
【0012】このような構成になる従来技術の圧印加工
は、搬送装置で圧印ダイ109の穴109a内の下圧印
パンチ106の上面にコイン状ブランクが供給された
後、駆動装置でトグル機構が作用しスライド121が下
降されて、上圧印パンチ126が圧印ダイ109の中心
穴109aに侵入し下圧印パンチ106との協働により
コイン状ブランクの上下面を圧印加工するとともにブラ
ンク径が拡径されてコイン状ワークは正規寸法に加工さ
れる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このような構成になる
圧印プレス機械の金型において圧印加工するコイン状ワ
ークの種類が変更されると、これにともなって組をなす
下圧印パンチ106,上圧印パンチ126,圧印ダイ1
09は交換しなければならない。この交換手順は以下の
とおりである。
【0014】まず順序としてスライド121を上昇端に
して上圧印パンチ126を上方位置に移動する。第1に
圧印ダイ109を交換する。ボルト112A,112
B,112C,112Dを取り外して二分割したダイホ
ルダ111A,111Bを溝101a,101bの傾斜
面101c,101dを滑らせて引き出す。そして圧印
ダイ109を取り外すものであるが、操作が面倒である
うえダイホルダも重量が重いので、機外に取り出すため
に細心の注意を要し過酷な労力を要するとともに作業能
率が悪く過大な段取り替え工数を必要とする問題があっ
た。
【0015】第2に下圧印パンチ106の交換に際して
は、重量の重いハウジング103,下パンチ台104,
下パンチホルダ107の各部材を一体の状態で機外に取
り出すために、けがのないよう細心の注意を要し過酷な
労力を要するとともに作業能率が悪く過大な段取り替え
工数が必要となる問題があった。
【0016】さらに大変なのは、下圧印パンチ106を
強く下パンチ台104に圧着しているため、下パンチホ
ルダ107とのテーパ面の楔作用とねじ面の弾性変形に
よって、下パンチホルダ107の螺合を緩める際には大
きな回動トルクが必要となる。ハウジング103より取
り出した下パンチ台104を回り止め固定して、下パン
チホルダ107の掛け穴107cに手工具を掛けて直接
回動させるという操作であるので、過酷な労力を要する
とともに作業能率が悪く過大な段取り替え工数を必要と
する問題があった。
【0017】第3に上圧印パンチ126の取り替えに際
して、重量の重い上パンチ台124,上パンチホルダ1
27とを一体として、上パンチ台ホルダ123に吊り下
げられた状態から引き出さねばならず、けがのないよう
に細心の注意が必要で過酷な労力を要するとともに、作
業能率が悪く過大な段取り替え工数を必要とする問題が
あった。
【0018】さらに下圧印パンチ106と下パンチホル
ダ107のときと同様に上パンチホルダ127を緩める
際には大きな回動トルクが必要である。上パンチ台12
4を回らないように固定して、上パンチホルダ127の
掛け穴127cに手工具を掛け直接回動させることを行
っているので、過酷な労力を要するとともに、作業能率
が悪く過大な段取り替え工数を必要とするなどの問題が
あった。
【0019】本発明は従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、
圧印ダイ,下圧印パンチ,上圧印パンチの交換に際して
安全で過酷な労力を要することなく、且つ作業能率の向
上が図れる圧印加工金型を提供しようとするものであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本請求項1の発明は、ボルスタに構設された下金型
と、上下往復移動可能なスライドに前記下金型と対向す
るように構設された上金型とでコイン状ブランクの上下
面を圧印加工する圧印プレス機械の金型であって、前記
下金型は、ボルスタ上面に立設されたハウジングの穴内
に嵌装され上下移動可能な下パンチ台と、上方に向かっ
て縮径するテーパ部が下端部に形成され該下パンチ台の
上端に着座される下圧印パンチと、該下圧印パンチのテ
ーパ部と嵌合可能なテーパ穴及び外周に周方向の凹溝が
形成された下パンチホルダと、雄ねじが下部に螺刻され
内周上部には該下パンチホルダの凹溝に噛合可能に鍔が
形成されて該下パンチホルダとともに上下方向にのみ移
動可能な下クランプと、該下クランプの雄ねじと螺合可
能に雌ねじが螺刻された下ウオームホイールと、該下ウ
オームホイールと噛合可能に軸支された下ウオーム軸
と、前記下圧印パンチを囲むように前記ハウジングの上
端部に係着されたダイホルダと、圧印加工後のコイン状
ワークを所定外周形状とする内径を有し該ダイホルダに
着脱可能に係着された圧印ダイとを備え、前記下ウオー
ム軸を回動させることによって前記下ウオームホイール
を回動させ、前記下クランプとともに前記下パンチホル
ダを上下移動させて前記下圧印パンチを着脱可能とし、
前記上金型は、スライド部材下面に締着された上パンチ
台と、下方に向かって縮径するテーパ部が上端部に形成
され該上パンチ台の下端に着座される上圧印パンチと、
該上圧印パンチのテーパ部と嵌合可能なテーパ穴及び外
周に周方向の凹溝が形成された上パンチホルダと、雄ね
じが上部に螺刻され内周下部には該上パンチホルダの凹
溝に噛合可能に鍔が形成されて該上パンチホルダととも
に上下方向にのみ移動可能な上クランプと、該上クラン
プの雄ねじと螺合可能に雌ねじが螺刻された上ウオーム
ホイールと、該上ウオームホイールと噛合可能に軸支さ
れた上ウオーム軸とを備え、前記上ウオーム軸を回動さ
せることによって前記上ウオームホイールを回動させ、
前記上クランプとともに前記上パンチホルダを上下移動
させて前記上圧印パンチを着脱可能としたものである。
【0021】本発明によれば、下金型は、下ウオーム軸
を回動させることによって下ウオームホイールを回動さ
せ、この下ウオームホイールと螺合する下クランプとと
もに下パンチホルダを上下移動させて、下圧印パンチの
下パンチ台への着座押圧力を加減するようにし、上金型
は、上ウオーム軸を回動させることによって上ウオーム
ホイールを回動させ、この上ウオームホイールと螺合す
る上クランプとともに上パンチホルダを上下移動させ
て、上圧印パンチの上パンチ台への着座押圧力を加減す
るようにしたので、下圧印パンチまたは上圧印パンチの
交換に際して、大きな回動トルクが要求される下パンチ
ホルダまたは上パンチホルダの上下移動が軽微な労力で
できるとともに、作業能率が向上する。
【0022】また本請求項2の発明は、前記ダイホルダ
は金型軸心の鉛直線上で二分割された一対でなり、少な
くとも一方が開閉可能に一方の分割外縁部で枢支される
とともに他方の分割外縁部において一対のダイホルダを
結合する結合部材を設けて、該結合部材を開放すること
によって前記圧印ダイを前記一対のダイホルダから離脱
させるようにしたものである。
【0023】本発明によれば、ダイホルダが金型軸心の
鉛直線上で二分割され、この一対のダイホルダを開閉可
能に枢支するとともに結合部材を設けて、一対のダイホ
ルダの結合部材を開放することによって圧印ダイを一対
の前記ダイホルダから離脱させるようにしたので、圧印
ダイの交換に際して、一対のダイホルダを機外に取り出
すことなく圧印ダイのみを取り出すことができ、軽微な
労力でできるとともに、作業能率が向上する。
【0024】また本請求項3の発明は、前記下パンチホ
ルダは凹溝下方で膨出する鍔部分を円周上の少なくとも
等分二カ所に切欠きを設け、前記下クランプは凹溝上方
の鍔に前記下パンチホルダの残りの鍔部分が金型軸線方
向に挿入可能に切欠きを設けてなり、前記下パンチホル
ダと前記下クランプとを相対回動させて鍔部分と切欠き
との位相を調整してバヨネット形式で前記下パンチホル
ダを前記下クランプに着脱可能にしたものである。
【0025】本発明によれば、下パンチホルダ下方の鍔
部分と下クランプの鍔とに切欠きを設けて、下パンチホ
ルダを回動させることによって下クランプの残りの鍔と
下パンチホルダ下方の残りの鍔部分とを選択的に着脱可
能とするバヨネット形式にしたので、下圧印パンチの交
換に際して、ハウジング,下パンチ台,下パンチホル
ダ,下クランプ,圧印パンチなどを一体的のままで機外
に取り出すことなく、下パンチホルダを回動離脱させて
下圧印パンチのみを取り出すことができ、軽微な労力で
できるとともに、作業能率が向上する。
【0026】また本請求項4の発明は、前記上パンチホ
ルダは凹溝上方で膨出する鍔部分を円周上の少なくとも
等分二カ所に切欠きを設け、前記上クランプは凹溝下方
の鍔に前記上パンチホルダの残りの鍔部分が金型軸線方
向に挿入可能に切欠きを設けてなり、前記上パンチホル
ダと前記上クランプとを相対回動させて鍔部分と切欠き
との位相を調整してバヨネット形式で前記上パンチホル
ダを前記上クランプに着脱可能にしたものである。
【0027】本発明によれば、上パンチホルダ上方の鍔
部分と上クランプの鍔とに切欠きを設けて、上パンチホ
ルダを回動させることによって上クランプの残りの鍔と
上パンチホルダ上方の残りの鍔部分とを選択的に着脱可
能とするバヨネット形式にしたので、上圧印パンチの交
換に際して、上パンチ台,上パンチホルダ,上クラン
プ,上圧印パンチなどを一体的のままで機外に取り出す
ことなく、上パンチホルダを回動離脱させて上圧印パン
チのみを取り出すことができ、軽微な労力でできるとと
もに、作業能率が向上する。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の下圧印パンチ,上圧印パ
ンチ回りの金型中心断面の正面側断面図を示す図1、図
1のA−A断面を示す図2、図1のB−B断面を示す図
3、図1のC−C断面を示す図4、図4のD−D断面を
示す図5、下圧印パンチ,下パンチホルダ,下パンチ台
の斜視図でバヨネット式結合部を示す図6にもとづき説
明する。
【0029】従来技術を示す図1乃至図7と同一部品は
同一符号を付して説明を省略する。先ず下圧印パンチ関
連を説明する。
【0030】ボルスタ102の中央部に上面着座面に下
圧印パンチ106を載置し下より大径部1a,中径部1
b,小径部1cの段付円柱でなる下パンチ台1が配置さ
れており、この下パンチ台1は大径1aにおいて二分割
したハウジング2A,2Bによって位置決めされキー3
に案内されて上下移動可能に保持されている。
【0031】固定側となるハウジングの2Aはボルスタ
102上に複数本のボルト4によって固定されている。
そして左右両側にそれぞれ二股形のヒンジ部2Aa,2
Abが形成され右側のヒンジ部2Aaには分割面上をほ
ぼ中心として鉛直方向にピン穴2Acが貫通穿孔され、
左側のヒンジ部2Abには分割面より離れて鉛直方向に
ピン穴2Adが貫通穿孔されている。
【0032】回動側となるハウジング2Bは固定側のハ
ウジング2Aの両側のヒンジ部2Aa,2Abの間に滑
合するヒンジ部2Ba,2Bbが形成されており、回動
支点側のヒンジ部2Baは、ピン穴2Acに挿通された
ピン6によって枢結されている。このピン6はヒンジ部
2Baの前側より水平に挿通されたボルト7がピン6に
螺刻されたねじ穴6aに螺合されていて、ボルト7を締
め上げることによりピン穴2Acの内面に隙間のないよ
うに圧接されている。
【0033】また、ハウジング2Bの回動側のヒンジ部
2Bbはハウジング2Aのヒンジ部2Abの二股に対向
する二股で溝2Bcが形成されている。一方ハウジング
2Aのヒンジ部2Abのピン穴2Adに挿通したピン8
に首振りこま9が枢支されている。そして座付ボルト1
1が首振りこま9の前側に螺刻したねじ穴9aに螺合さ
れ、回動側のハウジングの水平溝2Bcに挿入されボル
トの座面をヒンジ部側面に係合してボルト11を締め上
げることにより、二分割のハウジング2A,2Bは、ピ
ン6がピン穴2Acの内面に圧接されていることにより
分割面が密着され、下パンチ台1の中心が確保される。
【0034】下パンチ台1の上端の小径部1Cには下パ
ンチ台1の着座面に載置された下圧印パンチ106のテ
ーパ部106bにテーパ穴13aが嵌合し、外周に凹形
溝13bを有する下パンチホルダ13が嵌合している。
この凹形溝13bの下方で膨出する鍔状部分は円周上6
等分の1個所おきの3個所が切欠かれ残りの鍔部分13
cに形成されている。下パンチ台1の中央の中径部1b
には下パンチホルダ13の残りの鍔部分13cが係合す
る切欠かれた幅より僅かに小さい幅の顎部14aを形成
し、外周に雄ねじ14bを螺刻した下クランプ14がキ
ー15によって上下方向に移動可能に嵌合している。
【0035】従って下パンチホルダ13と下クランプ1
4との鍔部分13cと顎部14aとの係合は13c、又
は14aと切欠きとの位相を合わせて一方を1/6回転
させることによって嵌合するバヨネット方式の嵌合をな
す。また下クランプ14の顎部14aの下内側に突出す
るボールプランジャ12が設けられており、下パンチホ
ルダ13の鍔部分13cの外側のボール当たり13dに
係合位相が一致したとき嵌合するようになっている。
【0036】そして下クランプ14の雄ねじ14bには
下ウオームホイール16の雌ねじが螺合されている。さ
らに下パンチ台1の大径部1aと中径部1bとの段部に
は下ウオームブラケット17がボルトにより締着されて
いて、下ウオームホイール16の軸方向の移動を規制す
るとともに下ウオームホイール16と噛み合う下ウオー
ム18をキー着し、端面にレンチ穴を有する下ウオーム
軸19が軸受によって回動可能に軸承されている。従っ
て下ウオーム軸19のレンチ穴にハンドルを挿入して下
ウオーム18を回動することにより、下ウオームホイー
ル16が上下移動を阻止されて回動され、下クランプ1
4,下パンチホルダ13が上下動されて、下圧印パンチ
106が下パンチ台1の着座面より離間又は圧着され
る。
【0037】圧印ダイ109は二分割したダイホルダ2
2A,22Bのいんろうによって上方への移動を阻止し
た状態で保持されている。そして圧印ダイ109はダイ
ホルダ22Aにピン20によって回り止めされている。
さらにドーナツ円板を中心で半割りとして上端の円周に
膨出した鍔部21Aa,21Baを形成した半割りの係
止板の片方21Aを、分割したハウジング2Aの上面
に、他方21Bをハウジング2Bの上面にハウジングが
一体連結時にハウジングと同心の円板を形成するように
締着されている。
【0038】そしてダイホルダは係止板21A,21B
の鍔部21Aa,21Baと係合する内周顎部22A
a,22Baで係合芯出し及び保持されている。なおハ
ウジング,係止板の分割線とダイホルダの分割線とは直
交する状態に配置されている。ダイホルダの圧印ダイ1
09とウオームブラケット17との間に二枚のリング2
6,27が介在されている。そして両者はピン28で回
り止めされているとともに、リング間に介在した複数本
の圧縮ばね29によって互いに張り合っており、上のリ
ング27は圧印ダイ109の下りを防止し、下のリング
26は下パンチ台1がノックアウト113で持ち上げら
れたときの降下を援助する。
【0039】ダイホルダ22A,22Bはそれぞれの旋
回支点側(図5の左側)となるダイホルダ22Aのヒン
ジ部22Abでは下半分を、ダイホルダ22Bのヒンジ
部22Bbでは上半分を削り、22Ab,22Bbを上
下に重ねてハウジング2Aの突出部2Aeに植設したピ
ン23で枢結されて互いに開閉可能とされている。ま
た,他方(右側)の締結部はダイホルダ22Aでは水平
に開口する二股22Acに形成され、ダイホルダ22B
では同じく水平に開口する二股22Bcに形成されてい
る。そして22Bcにはピン31が上下方向に挿通さ
れ、回動こま32が水平回動可能に枢支されている。こ
の回動こま32にはピン31と直角に設けたねじ穴に座
付ボルト33が螺合されていて、ダイホルダ22Aの二
股部22Acに水平開口部に挿入され、二股部22Ac
の側面に係合して二分割のダイホルダを一体に締結して
いる。
【0040】さらにダイホルダ22A,22Bの枢結側
は端面にダイホルダの開口角度を規定する傾斜した当接
面22Ad,22Bdが形成されている。そして固定側
のハウジング2Aの突出部2Aeにボルトにより締着さ
れた当接面をV形とするストッパ36が設立されてい
て、ダイホルダ22A,22B開口時に当接面22A
d,22Bdが当接され、開口角度を規定している。
【0041】次いで上パンチ関連部を説明する。
【0042】スライド121の下面に固定された取付板
41には下面の前後方向(図1)に2本のT形ライナ4
2が並行に取り付けられていて、上面に2本のT形溝4
3aが形成され、ライナ42に係合する円板状の芯出し
用の基板43が吊り下げられた状態に設けられている。
そして基板43は側面が下方を縮径とする円錐面43b
に形成されている。前方2個所,後方2個所の四等分位
置で取付板41に設けられたブロック44A,44B,
44C,44Dに螺装され、基板43中心方向を向く締
め上げボルト46A,46B,46C,46Dが円錐面
43bを押圧することにより、傾斜面に発生する上方へ
の分力で基板43は取付板41に密着される。
【0043】前例の2個のブロック44A,44Bは2
本の取付ボルトで取付板41に固定されているうちの一
本を抜くことによってそれぞれ外方に開くことができ
る。後側の2個のブッロク44C,44Dは2本の取付
ボルトで取付板41に開放不能に固定されている。この
4本の締め上げ用ボルト46A,46B,46C,46
Dによって微少な上圧印パンチの芯出し調整を行うこと
ができる。
【0044】基板43には中心に大径部47a、続いて
小径部47bよりなる段付円柱で、下面を上圧印パンチ
126の着座面とする上パンチ台47がボルトによって
固着されている。そして下パンチ106,下パンチホル
ダ13,下クランプ14,下クランプと螺合する下ウオ
ームホール16、下ウオームブラケット17、下ウオー
ム18、下ウオーム軸19と同じ構成である上圧印パン
チ126、上パンチホルダ48,上クランプ49,上ク
ランプ49と螺合する上ウオームホイール51、上ウオ
ームブラケット52、上ウオーム53、上ウオーム軸5
4が上下を逆にして配置されている。ただウオームブラ
ケット52は基板43に取り付けられている。そして上
パンチホルダ48と上クランプ49の脱着は同様にバヨ
ネット形式とされている。上クランプ49は下クランプ
14と同様上パンチ台47に軸心方向に取り付けたキー
56によって軸心方向上下に移動可能である。
【0045】このような構成になる本発明において圧印
加工するコイン状ワークの種類が変更されて下圧印パン
チ106,圧印ダイ109,上圧印パンチ126の取り
替え手順を説明する。
【0046】先ず圧印ダイ109を取り替えるにはトグ
ル機構によって上圧印パンチ126を最上端に係止して
圧印パンチ間を開ける。ダイホルダ締結の座付ボルト3
3を緩めて、ピン31を中心に座付ボルト33を旋回し
てダイホルダ22Aの締結部22Acより外す。分割し
たダイホルダ22A,22Bをピン23を中心として左
右に開け、ダイホルダの回動中心側の開度規制用の当接
面22Ad,22Bdをストッパ36のV形斜面に当接
させる。圧印ダイ109は拘束が外され、ばね29の力
によりリング27によって持ち上げられ、下圧印パンチ
106の円柱部106aとの係合が解かれる。これによ
って圧印ダイ109を取り外すことができる。
【0047】次いで下圧印パンチを取り替えるには、ダ
イホルダが開放状態で圧印ダイが取り外された状態にお
いて、下ウオーム軸19のハンドル用の六角穴にL形ハ
ンドルを挿入して規定方向(下圧印パンチ106が上昇
する方向)に旋回して、ウオーム18を旋回する。これ
に伴って下ウオームホイール16が回動される。下ウオ
ームホイール16は下パンチ台1に固定された下ウオー
ムブラケット17により上下を挟まれて、金型の軸方向
の動きが規制されているので、キー15によって軸方向
に案内された下クランプ14が回動することなく上方に
移動される。これにより下パンチホルダ13は下クラン
プ14の鍔14aの上面によって押し上げられる。下圧
印パンチ106はそのテーパ部106bが下パンチホル
ダ13のテーパ穴13aによって強く引き込まれて楔効
果で強く嵌合しているので下パンチホルダ13とともに
押し上げられる。
【0048】下圧印パンチ106の着座面が浮き上がる
と、下パンチホルダ13、下クランプ14の鍔部の上下
方向の摩擦力はなくなり、下パンチホルダ13は楽に回
動可能となる。そこで下パンチホルダ13を60°(円
周の1/6)回動させることにより、下パンチホルダ1
3の膨出した鍔13cと下クランプ14の顎14aとの
位相がずれ、係合関係がなくなり下圧印パンチホルダ1
3を下クランプ14から離脱させることにより下圧印パ
ンチ106を上方に取り出すことができる。なお、下圧
印パンチ106が下パンチホルダ13のテーパ穴13a
に密着した状態で取り出された場合は、この下パンチホ
ルダ13を台上におき下圧印パンチ106を押打して下
方に押し出すことにより、テーパ嵌合を解除して下圧印
パンチ106を取り外すことができる。次のコインに対
応した上端面,直径の下圧印パンチ106に取り替える
ものである。通常下圧印パンチ106のテーパ部106
bは変更ない。
【0049】新しい下圧印パンチ106が、下パンチ台
1上に載せられ下パンチホルダ13を外装し、下パンチ
ホルダ13の膨出した1/6円周幅の鍔13dを、下ク
ランプ14の1/6円周幅の顎間の切欠き部に位相を合
わせて押し込み、1/6円周の60°回動させ下クラン
プ14に設けたボールプランジャ12が下パンチホルダ
13の当たり13dに嵌入して鍔と顎との位相を一致さ
せる。ウオーム軸19をハンドルで逆転させ、下ウオー
ム18,下ウオームホイール16の逆回転により下クラ
ンプ14を下降させる。下圧印パンチ106の下面が下
パンチ台1の上面に強く圧着され着座される。
【0050】次いで下圧印パンチ106の円柱部106
aの変わった直径に適合する内径の圧印ダイ109を選
び、下圧印パンチ106に嵌め合わせ、ばね29により
押し上げられているリング27上に載せる。分割したダ
イホルダ22A,22Bを閉じて行き、圧印ダイ109
を押し下げ互いのいんろう部を嵌合させ、ダイホルダ2
2A,22Bを合わせ締結用の座付ボルト33を旋回し
てダイホルダ22Aの締結部22Acの二股部の溝に挿
入して、ボルト座面を締結部22Ac側面に当接して強
く締め上げ固定するものである。
【0051】次に上圧印パンチを取り替えるには、上ウ
オーム軸54の六角穴にハンドルを挿入して、上圧印パ
ンチ126と上パンチ台47とが離れる方向に旋回させ
る。上ウオーム53,上ウオームホイール51の旋回に
より、キー56で案内された上クランプ49を上パンチ
台47の軸方向に移動させる。上パンチホルダ48が押
し下げられ、上圧印パンチ126が上パンチ台47から
離れた時点で、上パンチホルダ48を1/6周の60°
回動させることにより、バヨネット方式で上パンチホル
ダ48と上圧印パンチ126とは分離される。なお、上
圧印パンチ126が上パンチホルダ48のテーパ穴に密
着して取り出された場合は、この上パンチホルダ48を
台上におき上圧印パンチ126を押打することによりテ
ーパ部の嵌合が解除され上圧パンチ126は押し出され
る。
【0052】下圧印パンチ106に対応する上圧印パン
チ126が選択され、下圧印パンチと同様に取り外し時
の逆の手順で、上圧印パンチ126が上パンチ台47に
強く圧着着座される。なおスライド121を徐々に下降
させ上下の金型(上・下圧印パンチ,圧印ダイ)の芯が
不一致の場合はボルト46A,46B,46C,46D
を調整することにより芯ずれを修正することができる。
【0053】多数個の圧印加工によって、下圧印パンチ
関連の部品回りに切屑が溜まった場合、或いは定期的に
清掃する場合には、先ず前述したようにダイホルダ22
A,22Bを開放して、ダイホルダ22A,22Bと半
割りの係止体21Bの鍔部21Baとの係合を外す。座
付ボルト11を緩めてピン8を中心として回動して、ハ
ウジング2Bの締結部の二股2Bbより外す。ボルト7
を緩めてハウジング2Bをピン6を中心として回動させ
半開きとする(図2仮想線位置)。これによって下パン
チホルダ13,下クランプ14,ウオーム18等の周辺
の切粉を清掃することができる。
【0054】清掃が終わればハウジング2Bを閉めなが
らダイホルダ22A,22Bと半割り係止体21Bの鍔
部21Baとを係合させる。座付ボルト11を回動して
ハウジング2Bの二股部2Bbの溝に挿入し、二股部側
面にボルト11の座面を当接して締め上げる。そしてダ
イホルダ22A,22Bを閉じつつ圧印ダイ109との
互いのいんろう部を係合させる。全閉としたあと座付ボ
ルト33を回動させてダイホルダ22Aの二股部22A
cの溝に挿入しボルトの座面を二股部の側面に当接して
締め上げることによりダイホルダが密着固定されて作業
が終了する。
【0055】
【発明の効果】上述のように構成したので、以下に記載
する効果を奏する。
【0056】請求項1は下圧印パンチまたは上圧印パン
チの交換に際して、下パンチホルダまたは上パンチホル
ダとのテーパ面の楔作用とねじ部の弾性変形で、螺合部
を外すのに大きな回動トルクが必要であったが、下パン
チホルダまたは上パンチホルダの上下移動をウオーム,
ウオームホイールの高減速比により軽微な回動トルクで
行うことができ作業能率が格段に向上する。
【0057】請求項2は、ダイホルダを二分割して枢支
軸を中心として少なくとも一方のダイホルダを開くこと
によって、圧印ダイがダイホルダから開放されるので、
圧印ダイの交換に際して重いダイホルダを機外に取り外
す必要がなく、圧印ダイのみを取り外して足りる軽微な
労力で交換でき作業能率が向上する。
【0058】請求項3は下パンチホルダと下クランプと
の係合離脱をバヨネット方式となしたので、下圧印パン
チの交換に際して、ハウジング,下パンチ台,下パンチ
ホルダ,下クランプ,下圧印パンチ等を一体のまま機外
に取り出す必要がなくなり、下パンチホルダを回動離脱
させて下圧印パンチのみを取り出すだけで足りるので軽
微な労力ででき、作業能率が向上する。
【0059】請求項4は上パンチホルダと上クランプと
の係合離脱をバヨネット方式となしたので、上圧印パン
チの交換に際して、上パンチ台,上パンチホルダ,上ク
ランプ,上圧印パンチ等を一体のまま機外に取り出す必
要がなくなり、上パンチホルダを回動離脱させて上圧印
パンチのみを取り出すだけで足りるので軽微な労力でで
き、作業能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金型中心断面の正面断面を示す図であ
る。
【図2】図1のA−A断面を示す図である。
【図3】図1のB−B断面を示す図である。
【図4】図1のC−C断面を示す図である。
【図5】図4のD−D断面を示す図である。
【図6】パンチホルダ,下クランプのバヨネット係脱機
構を示す図で、aは下パンチホルダの斜視図,bは下圧
印パンチの斜視図、cは下パンチ台に嵌合した下クラン
プの斜視図の断面図である。
【図7】従来技術の金型断面の正面断面を示す図であ
る。
【図8】図7のE−E断面を示す図である。
【図9】図7のF−F断面図である。
【図10】図7のG−G断面図である。
【図11】図10のH−H断面図である。
【図12】図7のJ−J矢視図である。
【図13】図10のK−K断面図である。
【符号の説明】
1 下パンチ台 2A,2B ハウジング 13 下パンチホルダ 14 下クランプ 16 下ウオームホイール 18 下ウオーム 19 下ウオーム軸 22A,22B ダイホルダ 29 圧縮ばね 36 ストッパ 43 基板 44A,44B,44C,44D ブロック 47 上パンチ台 48 上パンチホルダ 49 上クランプ 51 上ウオームホイール 53 上ウオーム 54 上ウオーム軸 106 下圧印パンチ 126 上圧印パンチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B21J 13/03 B21J 13/03 B30B 15/02 B30B 15/02 C (56)参考文献 実開 昭61−67991(JP,U) 実開 平2−118699(JP,U) 実開 昭60−146530(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 22/02 B21D 37/14 B21J 5/02 B21J 13/03 B30B 15/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルスタに構設された下金型と、上下往
    復移動可能なスライドに前記下金型と対向するように構
    設された上金型とでコイン状ブランクの上下面を圧印加
    工する圧印プレス機械の金型であって、前記下金型は、
    ボルスタ上面に立設されたハウジングの穴内に嵌装され
    上下移動可能な下パンチ台と、上方に向かって縮径する
    テーパ部が下端部に形成され該下パンチ台の上端に着座
    される下圧印パンチと、該下圧印パンチのテーパ部と嵌
    合可能なテーパ穴及び外周に周方向の凹溝が形成された
    下パンチホルダと、雄ねじが下部に螺刻され内周上部に
    は該下パンチホルダの凹溝に噛合可能に鍔が形成されて
    該下パンチホルダとともに上下方向にのみ移動可能な下
    クランプと、該下クランプの雄ねじと螺合可能に雌ねじ
    が螺刻された下ウオームホイールと、該下ウオームホイ
    ールと噛合可能に軸支された下ウオーム軸と、前記下圧
    印パンチを囲むように前記ハウジングの上端部に係着さ
    れたダイホルダと、圧印加工後のコイン状ワークを所定
    外周形状とする内径を有し該ダイホルダに着脱可能に係
    着された圧印ダイとを備え、前記下ウオーム軸を回動さ
    せることによって前記下ウオームホイールを回動させ、
    前記下クランプとともに前記下パンチホルダを上下移動
    させて前記下圧印パンチを着脱可能とし、前記上金型
    は、スライド部材下面に締着された上パンチ台と、下方
    に向かって縮径するテーパ部が上端部に形成され該上パ
    ンチ台の下端に着座される上圧印パンチと、該上圧印パ
    ンチのテーパ部と嵌合可能なテーパ穴及び外周に周方向
    の凹溝が形成された上パンチホルダと、雄ねじが上部に
    螺刻され内周下部には該上パンチホルダの凹溝に噛合可
    能に鍔が形成されて該上パンチホルダとともに上下方向
    にのみ移動可能な上クランプと、該上クランプの雄ねじ
    と螺合可能に雌ねじが螺刻された上ウオームホイール
    と、該上ウオームホイールと噛合可能に軸支された上ウ
    オーム軸とを備え、前記上ウオーム軸を回動させること
    によって前記上ウオームホイールを回動させ、前記上ク
    ランプとともに前記上パンチホルダを上下移動させて前
    記上圧印パンチを着脱可能としたことを特徴とする圧印
    加工金型。
  2. 【請求項2】 前記ダイホルダは金型軸心の鉛直線上で
    二分割された一対でなり、少なくとも一方が開閉可能に
    一方の分割外縁部で枢支されるとともに他方の分割外縁
    部において一対のダイホルダを結合する結合部材を設け
    て、該結合部材を開放することによって前記圧印ダイを
    前記一対のダイホルダから離脱させるようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載の圧印加工金型。
  3. 【請求項3】 前記下パンチホルダは凹溝下方で膨出す
    る鍔部分を円周上の少なくとも等分二カ所に切欠きを設
    け、前記下クランプは凹溝上方の鍔に前記下パンチホル
    ダの残りの鍔部分が金型軸線方向に挿入可能に切欠きを
    設けてなり、前記下パンチホルダと前記下クランプとを
    相対回動させて鍔部分と切欠きとの位相を調整してバヨ
    ネット形式で前記下パンチホルダを前記下クランプに着
    脱可能にしたことを特徴とする請求項1または2に記載
    の圧印加工金型。
  4. 【請求項4】 前記上パンチホルダは凹溝上方で膨出す
    る鍔部分を円周上の少なくとも等分二カ所に切欠きを設
    け、前記上クランプは凹溝下方の鍔に前記上パンチホル
    ダの残りの鍔部分が金型軸線方向に挿入可能に切欠きを
    設けてなり、前記上パンチホルダと前記上クランプとを
    相対回動させて鍔部分と切欠きとの位相を調整してバヨ
    ネット形式で前記上パンチホルダを前記上クランプに着
    脱可能にしたことを特徴とする請求項1,2または3に
    記載の圧印加工金型。
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