JP3538485B2 - 同期噛合い変速装置 - Google Patents
同期噛合い変速装置Info
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- F16D23/00—Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラック等車両用の変
速機に採用されて好適な同期噛合い変速装置に関するも
のである。
速機に採用されて好適な同期噛合い変速装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、トラック等の多くの車両にお
いて、イナーシャロック式の同期噛合い変速装置が広く
採用されている。いま、上記変速装置の同期噛合い部の
概略構造を、図10を参照して説明すると、図中符号1
0は変速機の出力軸、12は同出力軸10上にベアリン
グ14を介して回転自在に装架された任意変速段の歯
車、16は同歯車12の軸線方向の一側部に圧入等によ
り固着され又は上記歯車12と一体に形成されたスプラ
インピース、18は上記出力軸10上にスプラインを介
して相対回転不能に装架されたクラッチハブである。
いて、イナーシャロック式の同期噛合い変速装置が広く
採用されている。いま、上記変速装置の同期噛合い部の
概略構造を、図10を参照して説明すると、図中符号1
0は変速機の出力軸、12は同出力軸10上にベアリン
グ14を介して回転自在に装架された任意変速段の歯
車、16は同歯車12の軸線方向の一側部に圧入等によ
り固着され又は上記歯車12と一体に形成されたスプラ
インピース、18は上記出力軸10上にスプラインを介
して相対回転不能に装架されたクラッチハブである。
【0003】上記スプラインピース16は、上記出力軸
10の軸線方向に延在して出力軸10に対し同軸的に形
成された円錐状の外周面を有するコーン部20と外周部
分に形成された第1クラッチ歯又はドグ歯22とを具え
ている。また、上記クラッチハブ18の外周部分には上
記出力軸の軸線方向に延在するスプライン外歯が設けら
れ、同スプライン外歯には環状のスリーブ24のスプラ
イン内歯24′が摺動自在に嵌装されている。同スリー
ブ24には、円周方向の溝26が凹設され、同溝26に
はシフトフォーク32の操作端が係合される。
10の軸線方向に延在して出力軸10に対し同軸的に形
成された円錐状の外周面を有するコーン部20と外周部
分に形成された第1クラッチ歯又はドグ歯22とを具え
ている。また、上記クラッチハブ18の外周部分には上
記出力軸の軸線方向に延在するスプライン外歯が設けら
れ、同スプライン外歯には環状のスリーブ24のスプラ
イン内歯24′が摺動自在に嵌装されている。同スリー
ブ24には、円周方向の溝26が凹設され、同溝26に
はシフトフォーク32の操作端が係合される。
【0004】上記クラッチハブ18の外周部分には、円
周方向の3個所にキー溝28が設けられ、同キー溝28
内には出力軸軸線方向に摺動自在にシフティングキー3
0が嵌装されている。同シフティングキー30の外側面
に低い隆起部30′が設けられ、同隆起部30′は、上
記スリーブ24が図示の中立位置にあるとき、同スリー
ブの内周面に設けられた浅い凹所34内にスプリング3
6によって弾性的に係合されている。
周方向の3個所にキー溝28が設けられ、同キー溝28
内には出力軸軸線方向に摺動自在にシフティングキー3
0が嵌装されている。同シフティングキー30の外側面
に低い隆起部30′が設けられ、同隆起部30′は、上
記スリーブ24が図示の中立位置にあるとき、同スリー
ブの内周面に設けられた浅い凹所34内にスプリング3
6によって弾性的に係合されている。
【0005】上記歯車12とクラッチハブ18との間に
おいて、上記コーン部20の外側にシンクロナイザリン
グ38が介装されている。従来のシンクロナイザリング
38は、図11の平面図及び図12の拡大断面図に良く
示されているように、厚肉円環状の環状本体40と、同
環状本体40の外周面に突設された多数の第2クラッチ
歯又はドグ歯42とを具え、また上記環状本体40の外
周には、円周方向に等間隔を存して3個の突起44が設
けられている。さらに、上記環状本体40には、上記コ
ーン部20の円錐状外周面と整合する円錐角の円錐状内
周面46が設けられ、同円錐状内周面46には、適宜の
接着材によって紙質摩擦材48が接着されている。
おいて、上記コーン部20の外側にシンクロナイザリン
グ38が介装されている。従来のシンクロナイザリング
38は、図11の平面図及び図12の拡大断面図に良く
示されているように、厚肉円環状の環状本体40と、同
環状本体40の外周面に突設された多数の第2クラッチ
歯又はドグ歯42とを具え、また上記環状本体40の外
周には、円周方向に等間隔を存して3個の突起44が設
けられている。さらに、上記環状本体40には、上記コ
ーン部20の円錐状外周面と整合する円錐角の円錐状内
周面46が設けられ、同円錐状内周面46には、適宜の
接着材によって紙質摩擦材48が接着されている。
【0006】上記紙質摩擦材48は、セルローズ繊維に
摩擦性能向上用の微粉末を分散吸着させフェノール樹脂
を含浸させたテープ状部材であって、図13の部分的平
面図及び図14の断面図に良く示されているように、上
記コーン部20の円錐外周面に対向する裏面には、円周
方向の浅い溝48aと、上記溝48aを横切って設けら
れた多数の軸線方向に並設された溝48bとを具えてい
る。なお、従来のシンクロナイズリング38では、上記
円錐状内周面46の中心線O−Oは、シンクロナイザリ
ング38全体の中心線と一致し、従ってシンクロナイザ
リング38の重心は、実質的に上記中心線O−O上に位
置している。
摩擦性能向上用の微粉末を分散吸着させフェノール樹脂
を含浸させたテープ状部材であって、図13の部分的平
面図及び図14の断面図に良く示されているように、上
記コーン部20の円錐外周面に対向する裏面には、円周
方向の浅い溝48aと、上記溝48aを横切って設けら
れた多数の軸線方向に並設された溝48bとを具えてい
る。なお、従来のシンクロナイズリング38では、上記
円錐状内周面46の中心線O−Oは、シンクロナイザリ
ング38全体の中心線と一致し、従ってシンクロナイザ
リング38の重心は、実質的に上記中心線O−O上に位
置している。
【0007】上記イナーシャロック式同期噛合い変速装
置の作動態様は、良く知られているので以下簡単に説明
する。いま、歯車12と出力軸10とを同期回転させる
ために、スリーブ24を図10において左方に摺動させ
ると、スプリング36によってスリーブ24に弾性的に
圧接されているシフティングキー30がスリーブ24と
共に左動してシンクロナイザリング38を歯車12のコ
ーン部20に摩擦的に係合させる。シンクロナイザリン
グ38の円錐状内周面46が、コーン部20の円錐状外
周面に摩擦係合することによって、シフティングキー3
0及びシンクロナイザリング38を介して歯車軸10の
回転が歯車12に伝達され、同歯車12が回転を始め
る。やがて、出力軸10と歯車12が同期して回転し、
スリーブ24のスプライン内歯24′が、シンクロナイ
ザリング38の第2クラッチ歯42及びスプラインピー
ス16の第1クラッチ歯22に噛合い、出力軸10と歯
車12とが一体的に回転する。なお、図10において、
クラッチハブ18の右側に、上記歯車12とは異る変速
段の図示しない歯車、及び協働するシンクロナイザリン
グ、スプラインピース等が配設され、スリーブ24を同
図において右動させることにより、上記と全く同様にし
て、他の変速段の歯車が出力軸10に対し固定され、一
体的に回転する。
置の作動態様は、良く知られているので以下簡単に説明
する。いま、歯車12と出力軸10とを同期回転させる
ために、スリーブ24を図10において左方に摺動させ
ると、スプリング36によってスリーブ24に弾性的に
圧接されているシフティングキー30がスリーブ24と
共に左動してシンクロナイザリング38を歯車12のコ
ーン部20に摩擦的に係合させる。シンクロナイザリン
グ38の円錐状内周面46が、コーン部20の円錐状外
周面に摩擦係合することによって、シフティングキー3
0及びシンクロナイザリング38を介して歯車軸10の
回転が歯車12に伝達され、同歯車12が回転を始め
る。やがて、出力軸10と歯車12が同期して回転し、
スリーブ24のスプライン内歯24′が、シンクロナイ
ザリング38の第2クラッチ歯42及びスプラインピー
ス16の第1クラッチ歯22に噛合い、出力軸10と歯
車12とが一体的に回転する。なお、図10において、
クラッチハブ18の右側に、上記歯車12とは異る変速
段の図示しない歯車、及び協働するシンクロナイザリン
グ、スプラインピース等が配設され、スリーブ24を同
図において右動させることにより、上記と全く同様にし
て、他の変速段の歯車が出力軸10に対し固定され、一
体的に回転する。
【0008】上記変速装置において、上記シンクロナイ
ザリング38は、図15の要部断面図に良く示されてい
るように、半径方向外側に配置されているクラッチハブ
18の内周面、及び半径方向内側に配置されているコー
ン部20の外周面との間に、夫々半径方向の間隙C1,
C2が存在しているため、半径方向に自由に変位するこ
とができ、またシンクロナイザリングの円錐状内周面4
6の中心線O−O、即ち出力軸10の軸線方向にも自由
に往復変位することができる。(なお、図15では、理
解を容易ならしめるため、上記間隙C1,C2は、実際
の隙間より誇張して大きく画かれている。)
ザリング38は、図15の要部断面図に良く示されてい
るように、半径方向外側に配置されているクラッチハブ
18の内周面、及び半径方向内側に配置されているコー
ン部20の外周面との間に、夫々半径方向の間隙C1,
C2が存在しているため、半径方向に自由に変位するこ
とができ、またシンクロナイザリングの円錐状内周面4
6の中心線O−O、即ち出力軸10の軸線方向にも自由
に往復変位することができる。(なお、図15では、理
解を容易ならしめるため、上記間隙C1,C2は、実際
の隙間より誇張して大きく画かれている。)
【0009】このため、変速装置の稼働中に、シンクロ
ナイザリング38の円錐状内周面46とコーン部20の
円錐状外周面との間の動摩擦特性に起因して、同シンク
ロナイザリング38が自励振動を生起し、上記半径方向
の間隙C1,C2の間でシンクロナイザリング38が振
動的に変位しクラッチハブ18及びコーン部20を叩
き、さらに、出力軸10を含む変速装置全体にハンマリ
ング作用が発生して、軸系を含む変速機ケーシングが共
振を起し極めて不快な騒音が発生することがある。
ナイザリング38の円錐状内周面46とコーン部20の
円錐状外周面との間の動摩擦特性に起因して、同シンク
ロナイザリング38が自励振動を生起し、上記半径方向
の間隙C1,C2の間でシンクロナイザリング38が振
動的に変位しクラッチハブ18及びコーン部20を叩
き、さらに、出力軸10を含む変速装置全体にハンマリ
ング作用が発生して、軸系を含む変速機ケーシングが共
振を起し極めて不快な騒音が発生することがある。
【0010】
【発明が解決しようする課題】本発明は、上述したシン
クロナイザリングの自励振動に基づいて生起する不快な
騒音の発生を、極めて簡単な構造により効果的に防止す
ることができる同期噛合い変速装置を提供することを主
たる目的とするものである。本発明の他の目的は、上記
シンクロナイザリングの自励振動に基づく騒音を効果的
に防止しながら、同シンクロナイザリングの円錐状内周
面に接着される紙質摩擦材の耐久性を確保することがで
きる同期噛合い変速装置を提供することである。
クロナイザリングの自励振動に基づいて生起する不快な
騒音の発生を、極めて簡単な構造により効果的に防止す
ることができる同期噛合い変速装置を提供することを主
たる目的とするものである。本発明の他の目的は、上記
シンクロナイザリングの自励振動に基づく騒音を効果的
に防止しながら、同シンクロナイザリングの円錐状内周
面に接着される紙質摩擦材の耐久性を確保することがで
きる同期噛合い変速装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、出力軸上に固定されたクラッチハブと、
上記出力軸上に回転自在に装架され、軸線方向に延在さ
れる円錐状外周面を具えたコーン部と、上記クラッチハ
ブと上記コーン部との間に介装され、上記円錐状外周面
に摩擦的に係合可能な円錐状内周面を備えたシンクロナ
イザリングと、上記クラッチハブの外周部に軸方向に摺
動自在に嵌装された環状のスリーブと、を備えた同期噛
み合い変速装置において、上記シンクロナイザリング
は、重心位置が上記円錐状内周面の軸方向中心線に対し
て偏倚されて構成されるとともに、上記円錐状内周面の
中心線を挟んで上記偏倚した重心位置に直径的に反対側
の内周面で上記円錐状外周面に当接して回転することを
特徴とする同噛合い変速装置を提案するものである。
め、本発明は、出力軸上に固定されたクラッチハブと、
上記出力軸上に回転自在に装架され、軸線方向に延在さ
れる円錐状外周面を具えたコーン部と、上記クラッチハ
ブと上記コーン部との間に介装され、上記円錐状外周面
に摩擦的に係合可能な円錐状内周面を備えたシンクロナ
イザリングと、上記クラッチハブの外周部に軸方向に摺
動自在に嵌装された環状のスリーブと、を備えた同期噛
み合い変速装置において、上記シンクロナイザリング
は、重心位置が上記円錐状内周面の軸方向中心線に対し
て偏倚されて構成されるとともに、上記円錐状内周面の
中心線を挟んで上記偏倚した重心位置に直径的に反対側
の内周面で上記円錐状外周面に当接して回転することを
特徴とする同噛合い変速装置を提案するものである。
【0012】本発明の請求項2に係る発明は、上記シン
クロナイザリングが、上記円錐状内周面を具えた環状本
体と同環状本体の外周に形成され上記スリーブに噛合可
能なクラッチ歯とを具え、上記環状本体及び上記クラッ
チ歯の少くとも一方の一部を除去することによって、上
記円錐状内周面の軸方向中心線に対して重心位置を偏倚
させたことを特徴とする。
クロナイザリングが、上記円錐状内周面を具えた環状本
体と同環状本体の外周に形成され上記スリーブに噛合可
能なクラッチ歯とを具え、上記環状本体及び上記クラッ
チ歯の少くとも一方の一部を除去することによって、上
記円錐状内周面の軸方向中心線に対して重心位置を偏倚
させたことを特徴とする。
【0013】また本発明の請求項3に係る発明は、上記
請求項2に係る発明において、上記シンクロナイザリン
グの上記重心の偏倚を生起させる除去重量が、同シンク
ロナイザリングの重量の1%以上であることを特徴と
し、さらに本発明の請求項4に係る発明は、上記シンク
ロナイザリングの円錐状内周面に摩擦材が取り付けら
れ、 該摩擦材が、同円錐状内周面の軸方向中心線を挟ん
で上記偏倚した重心とは反対側の内周面近傍で部分的に
厚く形成されたことを特徴とする。
請求項2に係る発明において、上記シンクロナイザリン
グの上記重心の偏倚を生起させる除去重量が、同シンク
ロナイザリングの重量の1%以上であることを特徴と
し、さらに本発明の請求項4に係る発明は、上記シンク
ロナイザリングの円錐状内周面に摩擦材が取り付けら
れ、 該摩擦材が、同円錐状内周面の軸方向中心線を挟ん
で上記偏倚した重心とは反対側の内周面近傍で部分的に
厚く形成されたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明によれば、シンクロナイザ
リングの一部分を除去して、その円錐状内周面に中心線
に対し重心を偏倚させることによって、シンクロナイザ
リングの回転時に、遠心力によって、同シンクロナイザ
リングの上記除去部分に隣接する円錐状内周面の部分
が、歯車側の協働するコーン部における円錐状外周面に
常に当接することとなり、シンクロナイザリングとコー
ン部円錐状外周面との当接部における油膜切れに起因し
て生起する同シンクロナイザリングの自励振動の生起が
確実に防止される。また、同期作動中、シンクロナイザ
リングは、上記除去部分に隣接する円錐状内周面の部分
が常にコーン部外周面に当接した状態で同コーン部に対
し相対回転するので、シンクロナイザリングの円錐状内
周面に接着された紙質摩擦材の上記当接部分が、局部的
に摩耗し易い傾向がある。そこで、上記当接部分におけ
る紙質摩擦材の厚さを、予め部分的に厚く形成しておく
ことによって、シンクロナイザリングの十分な耐久性を
確保することができる。
リングの一部分を除去して、その円錐状内周面に中心線
に対し重心を偏倚させることによって、シンクロナイザ
リングの回転時に、遠心力によって、同シンクロナイザ
リングの上記除去部分に隣接する円錐状内周面の部分
が、歯車側の協働するコーン部における円錐状外周面に
常に当接することとなり、シンクロナイザリングとコー
ン部円錐状外周面との当接部における油膜切れに起因し
て生起する同シンクロナイザリングの自励振動の生起が
確実に防止される。また、同期作動中、シンクロナイザ
リングは、上記除去部分に隣接する円錐状内周面の部分
が常にコーン部外周面に当接した状態で同コーン部に対
し相対回転するので、シンクロナイザリングの円錐状内
周面に接着された紙質摩擦材の上記当接部分が、局部的
に摩耗し易い傾向がある。そこで、上記当接部分におけ
る紙質摩擦材の厚さを、予め部分的に厚く形成しておく
ことによって、シンクロナイザリングの十分な耐久性を
確保することができる。
【0015】以下本発明の好ましい実施形態の具体例を
図1ないし図9について具体的に説明する。(なお、図
10ないし図15を参照して説明した典型的なイナーシ
ャロック式同期噛合い変速装置と実質的に同一又は対応
する部材及び部分には、同一の符号を付し、重複にわた
る説明は省略する。) 先ず、図1ないし図3に示した本発明の第1実施例にお
いて、図10の歯車12と、出力軸10上に相対回転不
能に装架されたクラッチハブ18との間でコーン部20
の外側に配設されるシンクロナイザリング38が、厚肉
の環状本体40と、同環状本体の外周に突設された多数
の第2クラッチ歯42とを具えている。
図1ないし図9について具体的に説明する。(なお、図
10ないし図15を参照して説明した典型的なイナーシ
ャロック式同期噛合い変速装置と実質的に同一又は対応
する部材及び部分には、同一の符号を付し、重複にわた
る説明は省略する。) 先ず、図1ないし図3に示した本発明の第1実施例にお
いて、図10の歯車12と、出力軸10上に相対回転不
能に装架されたクラッチハブ18との間でコーン部20
の外側に配設されるシンクロナイザリング38が、厚肉
の環状本体40と、同環状本体の外周に突設された多数
の第2クラッチ歯42とを具えている。
【0016】上記環状本体40は、上記コーン部20の
円錐状外周面と整合する円錐角を有する円錐状内周面4
6を具え、同内周面46には、図13及び図14に例示
されたものと略同様の紙質摩擦材48が、適宜の接着材
を用いて高温下で加圧され接着されている。また、環状
本体40は、その外周部分の一部を平面50に沿って削
除され、図1に一点鎖線で示した外周円筒面と上記平面
50との間の部分が除去部分52を形成している。
円錐状外周面と整合する円錐角を有する円錐状内周面4
6を具え、同内周面46には、図13及び図14に例示
されたものと略同様の紙質摩擦材48が、適宜の接着材
を用いて高温下で加圧され接着されている。また、環状
本体40は、その外周部分の一部を平面50に沿って削
除され、図1に一点鎖線で示した外周円筒面と上記平面
50との間の部分が除去部分52を形成している。
【0017】上記除去部分52の重量は、後に説明する
理由から、除去部分52を有しないシンクロナイザリン
グ38の全重量の1%以上に設定される。また、上記除
去部分52を設けたことによって、シンクロナイザリン
グ38の重心Gは、上記円錐状内周面46の中心線O−
Oに対して偏心量eだけ偏倚する。(なお、以下の各図
において、上記偏心量eは誇張して実際より大きく図示
されている。)
理由から、除去部分52を有しないシンクロナイザリン
グ38の全重量の1%以上に設定される。また、上記除
去部分52を設けたことによって、シンクロナイザリン
グ38の重心Gは、上記円錐状内周面46の中心線O−
Oに対して偏心量eだけ偏倚する。(なお、以下の各図
において、上記偏心量eは誇張して実際より大きく図示
されている。)
【0018】上記のような除去部分52を設けたシンク
ロナイザリング38を、図10に示されているような同
期噛合い変速装置に組込んだ場合、歯車12と出力軸1
0との同期作動中及び同期完了後の双方において、図3
の要部断面図に示されているように、不平衡重量を有す
るシンクロナイザリング38が、遠心力を受けてコーン
部20及びクラッチハブ18の回転中心に対し偏倚して
回転する。即ち、シンクロナイザリング38は、その円
錐状内周面46の中心線O−Oを挟んで上記偏倚した重
心Gに直径的に反対側の内周面、換言すれば除去部分5
2に隣接する内周面が、コーン部20の円錐状外周面に
当接して回転する。
ロナイザリング38を、図10に示されているような同
期噛合い変速装置に組込んだ場合、歯車12と出力軸1
0との同期作動中及び同期完了後の双方において、図3
の要部断面図に示されているように、不平衡重量を有す
るシンクロナイザリング38が、遠心力を受けてコーン
部20及びクラッチハブ18の回転中心に対し偏倚して
回転する。即ち、シンクロナイザリング38は、その円
錐状内周面46の中心線O−Oを挟んで上記偏倚した重
心Gに直径的に反対側の内周面、換言すれば除去部分5
2に隣接する内周面が、コーン部20の円錐状外周面に
当接して回転する。
【0019】従って、不平衡重量を有しない従来のシン
クロナイザリングのように、回転中、同リングがコーン
部20の円錐状外周面とクラッチハブ18の内周面との
間の間隙内で、半径方向に自由に変位してコーン部20
外周面及びクラッチハブ内周面に繰り返し衝突し、衝突
面間の動摩擦特性に起因して自励振動を生起することが
なく、上記のように除去部分52に隣接した円錐状内周
面46が、常にコーン部20の円錐状外周面に当接して
回転するので、シンクロナイザリング38の自励振動に
起因する不快な騒音の発生が確実に防止される。
クロナイザリングのように、回転中、同リングがコーン
部20の円錐状外周面とクラッチハブ18の内周面との
間の間隙内で、半径方向に自由に変位してコーン部20
外周面及びクラッチハブ内周面に繰り返し衝突し、衝突
面間の動摩擦特性に起因して自励振動を生起することが
なく、上記のように除去部分52に隣接した円錐状内周
面46が、常にコーン部20の円錐状外周面に当接して
回転するので、シンクロナイザリング38の自励振動に
起因する不快な騒音の発生が確実に防止される。
【0020】図4は、コーン部20の円錐状外周面に当
接する円錐状内周面46に、図13及び図14に示した
ような紙質摩擦材48を接着したシンクロナイザリング
38について、除去部分52を設けない通常のシンクロ
ナイザリングの重量に対して、除去部分52の重量を種
々変化させ、発生する騒音のレベルを調べたもので、図
示のように除去重量が1%以上のとき略5dBの騒音低
域が得られることが確認された。
接する円錐状内周面46に、図13及び図14に示した
ような紙質摩擦材48を接着したシンクロナイザリング
38について、除去部分52を設けない通常のシンクロ
ナイザリングの重量に対して、除去部分52の重量を種
々変化させ、発生する騒音のレベルを調べたもので、図
示のように除去重量が1%以上のとき略5dBの騒音低
域が得られることが確認された。
【0021】次に、図5ないし図7は、上記第1実施例
の種々の変形例を示すものである。図5に示したシンク
ロナイザリング38では、環状本体40の除去部分52
が、円錐状内周面46の中心線O−Oに中心を有する同
心円弧面50aと、図中に一点鎖線で示した環状本体4
0の外周円筒面とによって区画されている。また、図6
に示したシンクロナイザリング38では、環状本体40
の除去部分52が、円錐状内周面46の半径方向外方に
中心を有する円弧面50bと、図中に一点鎖線で示した
環状本体40の外周円筒面とによって区画されている。
さらに、図7に示したシンクロナイザリング38では、
環状本体40の除去部分52が、二つの平面50cと、
図中に一点鎖線で示した環状本体40の外周円筒面とに
よって区画されている。上記各変形例において、除去部
分52は、これを有しないシンクロナイザリング38全
体の重量の1%以上の重量に設定される。なお、これら
各図において、円錐状内周面46に接着される紙質摩擦
材48は図示を省略されている。
の種々の変形例を示すものである。図5に示したシンク
ロナイザリング38では、環状本体40の除去部分52
が、円錐状内周面46の中心線O−Oに中心を有する同
心円弧面50aと、図中に一点鎖線で示した環状本体4
0の外周円筒面とによって区画されている。また、図6
に示したシンクロナイザリング38では、環状本体40
の除去部分52が、円錐状内周面46の半径方向外方に
中心を有する円弧面50bと、図中に一点鎖線で示した
環状本体40の外周円筒面とによって区画されている。
さらに、図7に示したシンクロナイザリング38では、
環状本体40の除去部分52が、二つの平面50cと、
図中に一点鎖線で示した環状本体40の外周円筒面とに
よって区画されている。上記各変形例において、除去部
分52は、これを有しないシンクロナイザリング38全
体の重量の1%以上の重量に設定される。なお、これら
各図において、円錐状内周面46に接着される紙質摩擦
材48は図示を省略されている。
【0022】図8は本発明の第2実施例を示すシンクロ
ナイザリング38の平面図である。図から明らかなよう
に、環状本体40の除去部分52の形状及び重量は、上
記図1の除去部分と実質的に同一である。この実施例で
は、円錐状内周面46に接着される紙質摩擦材48が、
上記内周面46の円周方向の長さより長いテープ状に形
成されて、その両端部分48a及び48bを重ね合わせ
接着することにより部分的に厚く形成されている。そし
て、上記部分的に厚く形成された部分は、上記除去部分
52に隣接する内周面46、換言すれば円錐状内周面4
6の中心線O−Oを挟んで重心Gとは直径的に反対側の
部分に配置されている。(なお、上記紙質摩擦材48
は、便宜的に、実際の厚さより厚く画かれている。)
ナイザリング38の平面図である。図から明らかなよう
に、環状本体40の除去部分52の形状及び重量は、上
記図1の除去部分と実質的に同一である。この実施例で
は、円錐状内周面46に接着される紙質摩擦材48が、
上記内周面46の円周方向の長さより長いテープ状に形
成されて、その両端部分48a及び48bを重ね合わせ
接着することにより部分的に厚く形成されている。そし
て、上記部分的に厚く形成された部分は、上記除去部分
52に隣接する内周面46、換言すれば円錐状内周面4
6の中心線O−Oを挟んで重心Gとは直径的に反対側の
部分に配置されている。(なお、上記紙質摩擦材48
は、便宜的に、実際の厚さより厚く画かれている。)
【0023】既に、図3について説明したように、除去
部分52を有するシンクロナイザリング38は、回転時
に遠心力によって、円錐状内周面46の中心線O−Oを
挟んで重心Gとは直径的に反対側の部分がコーン部20
の円錐状外周面に当接する。そして、シンクロナイザリ
ング38の同期作動中、同リング38とコーン部20と
の間には、回転数差があるので、リング38は上記除去
部分52に隣接する部分の円錐状内周面46がコーン部
20の円錐状外周面に接した状態で同コーン部に対し摺
動する。従って、コーン部20に当接する部分の円錐状
内周面46に接着された紙質摩擦材48が、部分的に摩
耗し易い傾向があるが、上記のように当該部分の紙質摩
擦材48の厚さを部分的に厚く形成しておくことによっ
て、同紙質摩擦材48の耐久性、ひいてはシンクロナイ
ザリング38の耐久性を効果的に向上することができ
る。
部分52を有するシンクロナイザリング38は、回転時
に遠心力によって、円錐状内周面46の中心線O−Oを
挟んで重心Gとは直径的に反対側の部分がコーン部20
の円錐状外周面に当接する。そして、シンクロナイザリ
ング38の同期作動中、同リング38とコーン部20と
の間には、回転数差があるので、リング38は上記除去
部分52に隣接する部分の円錐状内周面46がコーン部
20の円錐状外周面に接した状態で同コーン部に対し摺
動する。従って、コーン部20に当接する部分の円錐状
内周面46に接着された紙質摩擦材48が、部分的に摩
耗し易い傾向があるが、上記のように当該部分の紙質摩
擦材48の厚さを部分的に厚く形成しておくことによっ
て、同紙質摩擦材48の耐久性、ひいてはシンクロナイ
ザリング38の耐久性を効果的に向上することができ
る。
【0024】次に、図9は、上記図8に示した実施例の
変形例を示すものである。この変形構造では、シンクロ
ナイザリング38の環状本体40の円錐状内周面46に
接着される紙質摩擦材48の除去部分52に隣接する部
分に、さらに1枚の短い紙質摩擦材48cが追加して接
着され、部分的に厚く形成されている。図では上記紙質
摩擦材48cが、通常の紙質摩擦材48の半径方向内側
に接着されているが、勿論半径方向外側に接着されても
よい。この変形実施例によっても、紙質摩擦材48の摩
耗し易い部分の肉厚を部分的に厚く形成しておくことに
よって、シンクロナイザリング38の耐久性を向上し得
ることは、明らかである。
変形例を示すものである。この変形構造では、シンクロ
ナイザリング38の環状本体40の円錐状内周面46に
接着される紙質摩擦材48の除去部分52に隣接する部
分に、さらに1枚の短い紙質摩擦材48cが追加して接
着され、部分的に厚く形成されている。図では上記紙質
摩擦材48cが、通常の紙質摩擦材48の半径方向内側
に接着されているが、勿論半径方向外側に接着されても
よい。この変形実施例によっても、紙質摩擦材48の摩
耗し易い部分の肉厚を部分的に厚く形成しておくことに
よって、シンクロナイザリング38の耐久性を向上し得
ることは、明らかである。
【0025】なお、上記すべての実施例においては、シ
ンクロナイザリング38の除去部分52が環状本体40
に配置されているが、第2クラッチ歯42の一部を除去
して除去部分を設けてもよく、また第2クラッチ歯42
及び環状本体40の双方の一部を削除して除去部分52
を設けても良い。さらに、環状本体40に、複数個穿設
される透孔又は盲孔によって除去部分52を設けること
ができる。なおまた、上記紙質摩擦材48の部分的に厚
さを増大する部分は、例示した2枚重ねではなく、3枚
以上重ね合わせても良い。
ンクロナイザリング38の除去部分52が環状本体40
に配置されているが、第2クラッチ歯42の一部を除去
して除去部分を設けてもよく、また第2クラッチ歯42
及び環状本体40の双方の一部を削除して除去部分52
を設けても良い。さらに、環状本体40に、複数個穿設
される透孔又は盲孔によって除去部分52を設けること
ができる。なおまた、上記紙質摩擦材48の部分的に厚
さを増大する部分は、例示した2枚重ねではなく、3枚
以上重ね合わせても良い。
【0026】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係る同期噛合い
変速装置は、出力軸上に固定されたクラッチハブと、上
記出力軸上に回転自在に装架され、軸線方向に延在され
る円錐状外周面を具えたコーン部と、上記クラッチハブ
と上記コーン部との間に介装され、上記円錐状外周面に
摩擦的に係合可能な円錐状内周面を備えたシンクロナイ
ザリングと、上記クラッチハブの外周部に軸方向に摺動
自在に嵌装された環状のスリーブと、を備えた同期噛み
合い変速装置において、上記シンクロナイザリングは、
重心位置が上記円錐状内周面の軸方向中心線に対して偏
倚されて構成されるとともに、上記円錐状内周面の中心
線を挟んで上記偏倚した重心位置に直径的に反対側の内
周面で上記円錐状外周面に当接して回転することを特徴
とし、極めて簡単な構造によってシンクロナイザリング
の自励振動に起因する変速装置の騒音発生を効果的に防
止し得る利点がある。また、上記シンクロナイザリング
の円錐状内周面に摩擦材が取り付けられ、該摩擦材が、
同円錐状内周面の軸方向中心線を挟んで上記偏倚した重
心とは反対側の内周面近傍で部分的に厚く形成されたこ
とにより、摩擦材の耐久性、ひいてはシンクロナイザリ
ングの耐久性を向上し得る利点がある。
変速装置は、出力軸上に固定されたクラッチハブと、上
記出力軸上に回転自在に装架され、軸線方向に延在され
る円錐状外周面を具えたコーン部と、上記クラッチハブ
と上記コーン部との間に介装され、上記円錐状外周面に
摩擦的に係合可能な円錐状内周面を備えたシンクロナイ
ザリングと、上記クラッチハブの外周部に軸方向に摺動
自在に嵌装された環状のスリーブと、を備えた同期噛み
合い変速装置において、上記シンクロナイザリングは、
重心位置が上記円錐状内周面の軸方向中心線に対して偏
倚されて構成されるとともに、上記円錐状内周面の中心
線を挟んで上記偏倚した重心位置に直径的に反対側の内
周面で上記円錐状外周面に当接して回転することを特徴
とし、極めて簡単な構造によってシンクロナイザリング
の自励振動に起因する変速装置の騒音発生を効果的に防
止し得る利点がある。また、上記シンクロナイザリング
の円錐状内周面に摩擦材が取り付けられ、該摩擦材が、
同円錐状内周面の軸方向中心線を挟んで上記偏倚した重
心とは反対側の内周面近傍で部分的に厚く形成されたこ
とにより、摩擦材の耐久性、ひいてはシンクロナイザリ
ングの耐久性を向上し得る利点がある。
【図1】本発明の第1実施例に係るシンクロナイザリン
グ38の平面図である。
グ38の平面図である。
【図2】図1に示したシンクロナイザリング38の拡大
正面図である。
正面図である。
【図3】図1に示したシンクロナイザリング38の作動
態様を示す変速装置の要部断面図である。
態様を示す変速装置の要部断面図である。
【図4】図1に示したシンクロナイザリング38を具え
た変速装置の騒音レベルと除去重量との関係を示した線
図である。
た変速装置の騒音レベルと除去重量との関係を示した線
図である。
【図5】図1に示したシンクロナイザリング38の変形
例を示す平面図である。
例を示す平面図である。
【図6】図1に示したシンクロナイザリング38の他の
変形例を示す平面図である。
変形例を示す平面図である。
【図7】図1に示したシンクロナイザリング38のさら
に他の変形例を示す平面図である。
に他の変形例を示す平面図である。
【図8】本発明の第2実施例を示すシンクロナイザリン
グ38の平面図である。
グ38の平面図である。
【図9】図8に示した第2実施例の変形例を示すシンク
ロナイザリング38の平面図である。
ロナイザリング38の平面図である。
【図10】同期噛合い変速装置の典型的な構成を示す要
部断面図である。
部断面図である。
【図11】図10に示した変速装置に従来使用されてい
る通常のシンクロナイザリング38を示す平面図であ
る。
る通常のシンクロナイザリング38を示す平面図であ
る。
【図12】図11のXII−XII線に沿い矢印方向に
視た拡大断面図である。
視た拡大断面図である。
【図13】図11に示したシンクロナイザリング38の
円錐状内周面に接着される紙質摩擦材48の平面図であ
る。
円錐状内周面に接着される紙質摩擦材48の平面図であ
る。
【図14】図13のXIV−XIV線に沿い矢印方向に
視た断面図である。
視た断面図である。
【図15】図11に示した通常のシンクロナイザリング
38と、協働するクラッチスリーブ及びコーン部との関
係的配置を示した概念的断面図である。
38と、協働するクラッチスリーブ及びコーン部との関
係的配置を示した概念的断面図である。
10…出力軸、12…歯車、16…スプラインピース、
18…クラッチハブ、20…コーン部、22…第1クラ
ッチ歯、24…スリーブ、30…シフティングキー、3
8…シンクロナイザリング、40…環状本体、42…第
2クラッチ歯、46…円錐状内周面、48…紙質摩擦
材、52…除去部分。
18…クラッチハブ、20…コーン部、22…第1クラ
ッチ歯、24…スリーブ、30…シフティングキー、3
8…シンクロナイザリング、40…環状本体、42…第
2クラッチ歯、46…円錐状内周面、48…紙質摩擦
材、52…除去部分。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 内田 寛
東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動
車工業株式会社内
(56)参考文献 特開 平5−223128(JP,A)
実開 昭51−160749(JP,U)
実開 昭62−108630(JP,U)
実開 平5−81538(JP,U)
Claims (4)
- 【請求項1】 出力軸上に固定されたクラッチハブと、 上記出力軸上に回転自在に装架され、軸線方向に延在さ
れる円錐状外周面を具えたコーン部と、 上記クラッチハブと上記コーン部との間に介装され、上
記円錐状外周面に摩擦的に係合可能な円錐状内周面を備
えたシンクロナイザリングと、 上記クラッチハブの外周部に軸方向に摺動自在に嵌装さ
れた環状のスリーブと、 を備えた同期噛み合い変速装置において、上記シンクロナイザリングは、重心位置が上記円錐状内
周面の軸方向中心線に対して偏倚されて構成されるとと
もに、上記円錐状内周面の中心線を挟んで上記偏倚した
重心位置に直径的に反対側の内周面で上記円錐状外周面
に当接して回転する ことを特徴とする同噛合い変速装
置。 - 【請求項2】 上記シンクロナイザリングが、上記円錐
状内周面を具えた環状本体と同環状本体の外周に形成さ
れ上記スリーブに噛合可能なクラッチ歯とを具え、上記
環状本体及び上記クラッチ歯の少くとも一方の一部を除
去することによって、上記円錐状内周面の軸方向中心線
に対して重心位置を偏倚させたことを特徴とする請求項
1記載の同期噛合い変速装置。 - 【請求項3】 上記シンクロナイザリングの上記重心の
偏倚を生起させる除去重量が、同シンクロナイザリング
の重量の1%以上であることを特徴とする請求項2記載
の同期噛合い変速装置。 - 【請求項4】 上記シンクロナイザリングの円錐状内周
面に摩擦材が取り付けられ、 該摩擦材が、同円錐状内周面の軸方向中心線を挟んで上
記偏倚した重心とは反対側の内周面近傍で部分的に厚く
形成されたことを特徴とする請求項1記載の同期噛合い
変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22567995A JP3538485B2 (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 同期噛合い変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22567995A JP3538485B2 (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 同期噛合い変速装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0942313A JPH0942313A (ja) | 1997-02-10 |
JP3538485B2 true JP3538485B2 (ja) | 2004-06-14 |
Family
ID=16833093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22567995A Expired - Fee Related JP3538485B2 (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 同期噛合い変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3538485B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102011856A (zh) * | 2010-11-19 | 2011-04-13 | 武汉精密同创机械有限公司 | 一种自增力惯性锁环式同步器 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104405789A (zh) * | 2014-11-14 | 2015-03-11 | 无锡贺安特动力科技有限公司 | 多锥面同步环 |
CN104405790A (zh) * | 2014-11-14 | 2015-03-11 | 无锡贺安特动力科技有限公司 | 多锥面摩擦系统 |
DE102016008986A1 (de) * | 2016-07-22 | 2018-01-25 | Diehl Metall Stiftung & Co. Kg | Synchronring |
-
1995
- 1995-07-31 JP JP22567995A patent/JP3538485B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102011856A (zh) * | 2010-11-19 | 2011-04-13 | 武汉精密同创机械有限公司 | 一种自增力惯性锁环式同步器 |
CN102011856B (zh) * | 2010-11-19 | 2012-12-19 | 武汉精密同创机械有限公司 | 一种自增力惯性锁环式同步器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0942313A (ja) | 1997-02-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010724 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040322 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
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