JP2001263373A - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置

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JP2001263373A
JP2001263373A JP2000080387A JP2000080387A JP2001263373A JP 2001263373 A JP2001263373 A JP 2001263373A JP 2000080387 A JP2000080387 A JP 2000080387A JP 2000080387 A JP2000080387 A JP 2000080387A JP 2001263373 A JP2001263373 A JP 2001263373A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチ装置において、簡単な構造で低速回
転域における共振を抑制する。 【解決手段】 摩擦連結部材6の片側には第1摩擦連結
部21が配置され、反対側には第2摩擦連結部22が配
置されている。クラッチ操作機構9,10は、摩擦連結
部材6に装着され、第1摩擦連結部21,22を別々に
摩擦連結部材6に連結及び連結解除できる。レリーズ機
構は、クラッチ操作機構9,10に軸方向エンジン側へ
の荷重を与えることで摩擦連結部21,22を摩擦連結
部材6から連結解除する。ダンパー機構41は、クラッ
チ操作機構9,10とクランクシャフト2とを回転方向
に弾性的に連結する。相対回転抑制機構95は、クラッ
チ操作機構9,10に軸方向エンジン側への荷重が作用
すると、クラッチ操作機構9,10をクランクシャフト
2側の部材に連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチ装置、特
に、エンジンのクランクシャフトからトランスミッショ
ンの第1及び第2入力シャフトに対して別々にトルク伝
達・遮断の操作をすることが可能なクラッチ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】クラッチ装置は、エンジンのクランクシ
ャフトからトランスミッションにトルクを伝達するとと
もに必要に応じてトルク伝達を遮断するための装置であ
り、クランクシャフトに固定されたフライホイールと、
フライホイールの摩擦面に近接した摩擦連結部を有する
クラッチディスク組立体と、フライホイールに固定され
摩擦連結部をフライホイールの摩擦面に付勢するととも
に必要に応じて付勢を解除するクラッチ操作機構とから
構成されている。
【0003】クラッチ装置には、トランスミッションか
ら延びる2本の入力シャフトに対してそれぞれ別々にト
ルクを伝達又はトルク伝達を遮断することが可能なダブ
ルクラッチがある。このようなダブルクラッチは、エン
ジンのクランクシャフトからトルクが入力される摩擦連
結部材を有している。摩擦連結部材の軸方向エンジン側
には第1摩擦面が形成され、軸方向トランスミッション
側には第2摩擦面が形成されている。さらに、第1摩擦
面の近傍には第1クラッチディスク組立体の第1摩擦連
結部が配置されている。第1クラッチディスク組立体は
第1入力シャフトに連結されている。第2摩擦面の近傍
には第2クラッチディスク組立体の第2摩擦連結部が配
置されている。第2クラッチディスク組立体は第2入力
シャフトに連結されている。さらに、両クラッチディス
ク組立体の連結・連結解除を操作するためのクラッチ操
作機構が設けられている。クラッチ機操作構は、カバー
部材、プレッシャープレート、カバー部材に支持されプ
レッシャープレートを摩擦連結部に付勢する付勢部材等
を有している。
【0004】エンジンからのトルク変動を吸収・減衰す
るためのダンパー機構は、例えば摩擦連結部材とエンジ
ン側の部材との間に配置されている。ダンパー機構は、
一般に、エンジン側の部材に固定された入力側部材と、
クラッチ操作機構側に固定された出力側部材と、両部材
を回転方向に弾性的に連結するための弾性部材とを有し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなクラッチ装
置では、エンジンからのトルク変動が入力されると、ダ
ンパー機構においてばねが回転方向に圧縮されることで
トルク変動を吸収・減衰する。車両の駆動伝達系から生
じる音振問題としては、例えば走行時における駆動系歯
打ち音及びこもり音がある。これらの音振を低減するた
めには、加減速トルク域の捩り剛性を極力下げることに
より、駆動系捩り共振周波数をエンジンの実用回転域よ
り低く設定する必要がある。ダンパー機構において捩り
剛性を下げるためには、弾性部材の捩り角度を広くした
り、複数の弾性部材を直列に作用するように配置するこ
とが考えられる。
【0006】一方、弾性部材の低剛性化に伴って、エン
ジンの始動及びエンジンを切る時の低回転域(例えば5
00rpm以下)において共振点を通過する事態が生じ
る。このとき、過大トルク変動が生じ、ダンパー機構が
破損したり音や振動が激しくなることがある。このよう
な問題を解決するために、従来より低速回転域において
はダンパー機構の両側の部材を互いにロックし、高速回
転域になると両者のロックを解除することでダンパー機
構を作動可能状態にするロック機構が用いられている。
このようなロック機構は一般にロック部材と弾性部材と
からなる。ロック部材は弾性部材によってロック係合位
置に付勢されることでクラッチ操作機構をクランクシャ
フト側の部材に相対回転不能にしており、高回転域にな
ると遠心力によってロック解除位置に移動してロックを
解除している。このようなロック機構を用いると、構造
が複雑であり部品点数が増加する。
【0007】本発明の目的は、クラッチ操作機構等を介
してクランクシャフトに連結するクラッチ装置におい
て、簡単な構造で低速回転域における共振振動を抑制す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のクラッ
チ装置は、エンジンのクランクシャフトからトランスミ
ッションの第1及び第2入力シャフトに対して別々にト
ルク伝達・遮断の操作をすることが可能なものであり、
摩擦連結部材と第1及び第2クラッチディスク組立体と
クラッチ操作機構とダンパー機構とを備えている。摩擦
連結部材は、軸方向エンジン側の第1摩擦面と軸方向ト
ランスミッション側の第2摩擦面とを有し、クランクシ
ャフトからトルクが入力される。第1クラッチディスク
組立体は、第1摩擦面に近接して配置された第1摩擦連
結部を有し、第1入力シャフトにトルクを伝達可能であ
る。第2クラッチディスク組立体は、第2摩擦面に近接
して配置された第2摩擦連結部を有し、第2入力シャフ
トにトルクを伝達可能である。クラッチ操作機構は、摩
擦連結部材に装着され、第1摩擦連結部及び第2摩擦連
結部を別々に摩擦連結部材に連結及び連結解除すること
が可能である。レリーズ機構は、クラッチ操作機構に軸
方向エンジン側への荷重を与えることで第1摩擦連結部
及び第2摩擦連結部を摩擦連結部材から連結解除するた
めの機構である。ダンパー機構は、クラッチ操作機構と
クランクシャフトとを回転方向に弾性的に連結するため
の機構である。相対回転抑制機構は、クラッチ操作機構
に軸方向エンジン側への荷重が作用すると、クラッチ操
作機構をクランクシャフト側の部材に連結するための機
構である。
【0009】このクラッチ装置では、レリーズ機構がク
ラッチ操作機構に対して荷重を付与することでクラッチ
をレリーズすると、その荷重を利用して相対回転抑制機
構はクラッチ操作機構をクランクシャフト側の部材、例
えばクランクシャフトそのものやクランクシャフトに固
定された他の部材に連結させる。この結果、クラッチレ
リーズ時にダンパー機構は作用しにくく、エンジン始動
又は停止時における低回転数領域での共振が生じにく
い。ここでは、ダンパー機構のロックがクラッチレリー
ズ時におけるレリーズ機構からの荷重を利用しているた
め、構造が簡単になる。
【0010】請求項2に記載のクラッチ装置は、請求項
1において、相対回転抑制機構は、レリーズ機構による
クラッチ操作機構に対する軸方向エンジン側への荷重に
よって、クラッチ操作機構をクランクシャフト側の部材
に対して軸方向トランスミッション側から押し付ける。
このクラッチ装置では、相対回転抑制機構は、レリーズ
機構がクラッチ操作機構を軸方向エンジン側に移動させ
る時に、クラッチ操作機構をクランクシャフト側の部材
に対して軸方向トランスミッション側から押し付ける。
ここでは、ダンパー機構のロックがクラッチレリーズ時
におけるレリーズ機構からの荷重を利用しているため、
構造が簡単になる。
【0011】請求項3に記載のクラッチ装置は、請求項
1又は2において、クランクシャフトに固定されクラン
クシャフト側の部材として機能するロック部材をさらに
備えている。請求項4に記載のクラッチ装置では、請求
項3において、ロック部材は円板状の部材である。
【0012】請求項5に記載のクラッチ装置では、請求
項4において、クラッチ操作機構とロック部材との間に
配置された摩擦部材をさらに備えている。このクラッチ
装置では、摩擦部材によってクラッチ操作機構とロック
部材は確実に摩擦係合される。
【0013】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1に本発明の一実施形態としてのクラッチ装置1の縦
断面概略図を示す。クラッチ装置1は、エンジンのクラ
ンクシャフト2からトランスミッションの第1及び第2
入力シャフト3,4にトルクを伝達及び遮断するための
装置である。図1の左側にエンジン(図示せず)が配置
され、図1の右側にトランスミッション(図示せず)が
配置されている。第1入力シャフト3はトランスミッシ
ョン側から延びる円柱状のシャフトである。第1入力シ
ャフト3の先端はクランクシャフト2の先端近傍まで延
びている。第2入力シャフト4はトランスミッション側
から第1入力シャフト3の回りを延びる概ね筒状のシャ
フトである。第2入力シャフト4の先端は第1入力シャ
フト3より軸方向トランスミッション側に位置してい
る。両入力シャフト3,4の外周面には軸方向に延びる
複数のスプライン歯が形成されている。
【0014】クラッチ装置1は、主に、質量体5と、摩
擦連結部材6と、第1クラッチディスク組立体7と、第
2クラッチディスク組立体8と、第1クラッチ操作機構
9と、第2クラッチ操作機構10とを備えている。質量
体5はクランクシャフト2の先端に固定されている。質
量体5はクランクシャフト2側に大きな慣性モーメント
を確保するための部材である。質量体5は円板状部材1
2と環状部材13とから構成されている。円板状部材1
2は内周端が複数のボルト15によってクランクシャフ
ト2の先端に固定されている。ボルト15は軸方向トラ
ンスミッション側から取り付けられている。円板状部材
12の内周縁は、クランクシャフト2の先端面に形成さ
れた環状突出部2aの外周面に当接している。環状部材
13は円板状部材12の外周端軸方向トランスミッショ
ン側に固定されている。環状部材13は軸方向厚みの大
きいイナーシャ部材である。環状部材13は円周方向に
並んだ複数のボルト16によって円板状部材12に固定
されている。ボルト16は軸方向エンジン側から取り付
けられている。さらに、円板状部材12の外周縁にはエ
ンジン始動用リングギア17が固定されている。なお、
質量体は一体の部材から構成されていてもよい。
【0015】摩擦連結部材6は質量体5の軸方向トラン
スミッション側に間隔をあけて配置された円板状かつ環
状の部材である。摩擦連結部材6の外径は質量体5の外
径とほぼ等しい。但し、摩擦連結部材6の内径は質量体
5の内径より大きい。摩擦連結部材6は、軸方向エンジ
ン側に第1摩擦面6aを有しており、軸方向トランスミ
ッション側に第2摩擦面6bを有している。
【0016】摩擦連結部材6の摩擦面6a,6bより外
周側の部分には、円周方向に並んで複数の軸方向貫通孔
19が形成されている。第2クラッチカバー71は板金
からなる概ね環状の部材である。第2クラッチカバー7
1は図示しないボルトにより摩擦連結部材6及び後述の
第1クラッチカバー28に一体回転するように固定され
ている。第2クラッチカバー71は、第1部材72と第
2部材73とから構成されている。第1部材72は、環
状部74と、環状部74から軸方向トランスミッション
側に延びる第1延長部75及び第2延長部76とから構
成されている。環状部74は摩擦連結部材6の外周部軸
方向トランスミッション側に当接している。また、環状
部74には前述のボルトが貫通する孔が形成されてい
る。図2及び図4に示すように、第1延長部75と第2
延長部76とは回転方向に交互に形成されている。第1
延長部75は概ね軸方向にストレートに延びている。ま
た、第1延長部75の先端には第2部材73が固定され
ている。第2部材73は、板金部材からなる概ね環状の
部材であり、第1延長部75から軸方向トランスミッシ
ョン側に延びる概ね筒状部分77と、その先端から内周
側に延びる円板状部分78とを有している。円板状部分
78には、軸方向エンジン側に突出する環状の支持部7
9が形成されている。第2延長部76は第1延長部75
に比べて内周側に延びている。これにより、第2延長部
76は第2部材73より軸方向エンジン側に位置してい
る。図4に示すように、第2延長部76は、その先端が
軸方向エンジン側に巻き込むように折り曲げられてい
る。
【0017】第1クラッチディスク組立体7は、第1入
力シャフト3に対してトルクを出力するための機構であ
る。第1クラッチディスク組立体7は第1摩擦連結部2
1を外周側に有している。第1摩擦連結部21は摩擦連
結部材6の第1摩擦面6aに近接して、すなわち摩擦連
結部材6の軸方向エンジン側に配置されている。さら
に、第1クラッチディスク組立体7のハブ23は第1入
力シャフト3に対してスプライン係合している。
【0018】次に、第1クラッチ操作機構9について説
明する。第1クラッチ操作機構9は前述の第1摩擦連結
部21を摩擦連結部材6に対して付勢するとともに必要
に応じてその付勢力を解除するための機構である。第1
クラッチ操作機構9はクラッチカバー組立体27とレリ
ーズ機構51とから構成されている。クラッチカバー組
立体27は、摩擦連結部材6に対して軸方向エンジン側
に取り付けられ、主に、第1クラッチカバー28の外周
側部分29と、第1プレッシャープレート31と、コー
ンスプリング32とから構成されている。
【0019】第1クラッチカバー28は、質量体5の軸
方向トランスミッション側に近接して配置された円板状
かつ環状のプレート部材である。第1クラッチカバー2
8の外径は環状部材13の外径とほぼ等しいが、内径は
円板状部材12の内径よりさらに小さい。第1クラッチ
カバー28はその半径方向中間で外周側部分29と内周
側部分30とに分かれている。外周側部分29は、軸方
向エンジン側に突出するように曲げられており、摩擦連
結部材6との軸方向間に空間を確保している。また、内
周側部分30は、軸方向トランスミッション側に突出す
るように曲げられており、円板状部材12との軸方向間
に空間を確保している。外周側部分29の最外周縁部分
34は図示しないボルト等により摩擦連結部材6の外周
部に固定されている。また、内周側部分30の内周端は
筒状部35とその先端から内周側に延びるフランジ36
とから構成されている。筒状部35の外周面はクランク
シャフト2の環状突出部2aの内周面に当接し、フラン
ジ36はクランクシャフト2において環状突出部2aよ
り内周側の軸方向端面2bに軸方向トランスミッション
側から当接している。このように、第1クラッチカバー
28の内周端はクランクシャフト2に対して半径方向及
び軸方向の位置決めがされている。さらに、筒状部35
と入力シャフト3と間に軸受38が配置されている。軸
受38はインナーレースとアウターレースと複数の転動
体とからなるラジアル軸受であり、クランクシャフト2
及び第1クラッチカバー28に対して入力シャフト3を
回転自在に支持している。
【0020】第1プレッシャープレート31は第1摩擦
連結部21の軸方向エンジン側に配置された環状の部材
である。第1プレッシャープレート31は第1摩擦連結
部21に対向する環状かつ平坦な押圧面31aを有して
いる。第1プレッシャープレート31は図示しないプレ
ート等によって第1クラッチカバー28又は摩擦連結部
材6に一体回転するようにかつ軸方向に移動可能に固定
されている。
【0021】コーンスプリング32は外周側部分29と
第1プレッシャープレート31との軸方向間に配置され
ている。コーンスプリング32の外周端は第1プレッシ
ャープレート31の環状支持部31cに支持され、その
内周端は第1クラッチカバー28に形成された環状支持
部40に支持されている。この状態でコーンスプリング
32は軸方向に弾性変形させられており、それにより第
1プレッシャープレート31に対して軸方向トランスミ
ッション側に付勢する力を与えている。また、コーンス
プリング32の内周面は第1クラッチカバー28に形成
された筒状部分の外周面に支持され、半径方向の位置決
めがされている。付勢部材の種類はコーンスプリングに
限定されない。
【0022】ダンパー機構41は第1クラッチ操作機構
9をクランクシャフト2に対して回転方向に弾性的に連
結するための機構である。ダンパー機構41は、ドライ
ブ部材43と、第1クラッチカバー28の内周側部分3
0と、複数の弾性部材44とから構成されている。ドラ
イブ部材43は、環状のプレート部材であり、前述の複
数のボルト15によってクランクシャフト2の先端に固
定されている。ドライブ部材43は、円板状部材12の
内周端の軸方向トランスミッション側に当接する環状部
分43aと、その外周縁から軸方向トランスミッション
側に延びる複数の当接部43bとを有している。
【0023】第1クラッチカバー28の内周側部分30
には、円周方向に延びる複数のばね保持部45が形成さ
れている。ばね保持部45は他の部分に比べて軸方向ト
ランスミッション側に突出するように絞り加工で形成さ
れた突出部分であり、軸方向エンジン側に凹んでいる。
各ばね保持部45の円周方向間にはばね保持部45に比
べて半径方向が短い凹部46が形成されている。
【0024】各弾性部材44は、円周方向に長く延びる
コイルスプリングであり、ばね保持部45内に収容され
ている。弾性部材44の円周方向両端にはスプリングシ
ート47が配置されており、スプリングシート47は各
弾性部材44の円周方向両端を支持すると共に凹部46
の半径方向両側に形成された支持面45aに当接してい
る。スプリングシート47は、弾性部材44を支持する
支持部と、その支持部から弾性部材44のコイル内に延
びる突出部とを有している。ここで、前述のドライブ部
材43の当接部43bは凹部46内に延びてその円周方
向両端がスプリングシート47の支持部背面に当接又は
近接している。このようにして、ドライブ部材43のト
ルクは弾性部材44を介して第1クラッチカバー28に
伝達されるようになっている。さらに、ばね保持部45
の外周側部分には、弧状又は環状の保持プレート48が
複数のリベット49によって固定されている。保持プレ
ート48は弾性部材44の半径方向外側においてその軸
方向エンジン側を支持するようになっている。これによ
り、弾性部材44は第1クラッチカバー28に保持さ
れ、軸方向に脱落しないようになっている。また、ドラ
イブ部材43の当接部43bはこの保持された弾性部材
44に対して軸方向からの移動のみによって係合又は係
合解除することができる。なお、弾性部材の種類はコイ
ルスプリングに限定されず、弾性部材は板状部材を折り
曲げて複数のばね要素を形成した曲がり板ばねその他の
ばねや弾性体であってもよい。
【0025】以上に述べたように、第1クラッチカバー
28は、内周側部分30によってダンパー機構41の出
力側部材を構成し、外周側部分29によって第1クラッ
チ操作機構9のばね支持部を構成している。このように
1つの部材に複数の機能を持たせることで全体の部品点
数が少なくなっている。さらに、外周側部分29に形成
された軸方向トランスミッション側を向く凹部内に第1
プレッシャープレート31及びコーンスプリング32を
収容し、さらに内周側部分30に形成された軸方向エン
ジン側を向く凹部内に弾性部材44、ドライブ部材43
さらにはボルト15の頭部を収容しているため、半径方
向及び軸方向にコンパクトな構造になっている。特に弾
性部材44が第1プレッシャープレート31の内周側に
配置されている構造が効果的である。ここで、例えばダ
ンパー機構41の弾性部材44を第1プレッシャープレ
ート31の軸方向エンジン側に配置すれば装置全体の軸
方向寸法が大きくなってしまい、又は弾性部材44を第
1プレッシャープレート31の半径方向外側に配置すれ
ば装置全体の半径方向寸法が大きくなってしまう。
【0026】また、第1クラッチカバー28は、軸方向
に薄い板金製であり、軸方向に弾性変形可能である。第
1クラッチカバー28は内周部がクランクシャフト2に
支持され、外周部に摩擦連結部材6、第1クラッチ操作
機構9及び第2クラッチ操作機構10が装着されている
ため、エンジンからの曲げ振動が入力されると全体が曲
げ方向にたわむことで曲げ振動を吸収するフレキシブル
プレートとして機能する。
【0027】さらに、第1クラッチカバー28の外周側
部分29において平坦な環状部分の軸方向エンジン側に
は摩擦フェーシング94が接着されている。摩擦フェー
シング94は円板状部材12の平坦な面に対して軸方向
に対向している。図8に示すクラッチ連結状態では、摩
擦フェーシング94と円板状部材12との軸方向間には
隙間が確保されている。以上に述べた摩擦フェーシング
94と円板状部材12とによって、必要に応じてダンパ
ー機構41との動作を停止又は抑制するための相対回転
抑制機構95が形成されている。
【0028】レリーズ機構51は、主に、レリーズ部材
52と、レバー部材53とから構成されている。レリー
ズ部材52は駆動部材54と支持部形成部材55とから
構成されている。駆動部材54は、図3に示すように、
軸方向に延びる概ね筒状の部材であり、環状の着座部5
8と、着座部58から軸方向トランスミッション側に延
びる複数の軸方向延長部59とから構成されている。着
座部58の軸方向エンジン側端は、第1プレッシャープ
レート31の軸方向トランスミッション側の外周縁に形
成された溝31bに当接している。また、着座部58の
先端側内周面は溝31bの外周面に当接して半径方向の
位置決めがされている。このように環状の着座部58を
設けることによってレリーズ部材52の第1プレッシャ
ープレート31に対する姿勢が安定している。軸方向延
長部59は、図1及び図2に示すように、摩擦連結部材
6の軸方向貫通孔19内を軸方向に貫通し、先端は摩擦
連結部材6の軸方向トランスミッション側の端部よりさ
らに突出している。軸方向延長部59の先端は、半径方
向内側に折り曲げられさらに軸方向に延びる折り曲げ部
60となっている。支持部形成部材55は、レリーズ部
材52に環状の支持部を形成するための部材であり、駆
動部材54に対して軸方向トランスミッションから容易
に着脱可能である。支持部形成部材55は、概ね環状の
板金部材であり、円板状部61と、その外周端から軸方
向トランスミッション側に延びる筒状部62とから構成
されている。円板状部61には軸方向トランスミッショ
ン側に突出する環状の支持部64が形成されている。筒
状部62の先端は折り曲げ部60の外周側に突出してい
る。また、筒状部62には、切り曲げられて折り曲げ部
60の内周側に当接する屈曲部63が形成されている。
屈曲部63は折り曲げ部60の回転方向中間に位置して
いる。このようにして、筒状部62と屈曲部63との半
径方向間に折り曲げ部60が挟まれており、これにより
支持部形成部材55は各軸方向延長部59の先端に対し
て軸方向トランスミッション側には取り外し可能である
が、半径方向その他の方向には移動不能に係合してい
る。
【0029】レバー部材53は環状かつ円板状のプレー
ト部材である。レバー部材53は例えば円板状プレート
に内周縁及び外周縁から交互に形成されたスリットによ
って弾性機能をほとんど有さず単にレバーとして機能す
るようになっていることが好ましい。レバー部材53の
外周端は環状支持部79に対して軸方向エンジン側から
当接し、さらにその内周側部分は環状支持部64に対し
て軸方向トランスミッション側から当接している。以上
に述べた構造において、レバー部材53の内周端が軸方
向エンジン側に移動させられると、第2クラッチカバー
71の支持部79を支点としてレバー部材53の外周部
が軸方向エンジン側に回動し、レリーズ部材52を軸方
向エンジン側に移動させる。この結果、第1プレッシャ
ープレート31はコーンスプリング32からの付勢力に
打ち勝って第1摩擦連結部21から離れていく。
【0030】第1駆動機構84は、第1クラッチ操作機
構9のレバー部材53を駆動することで第1クラッチデ
ィスク組立体7に関してクラッチレリーズ動作を行うた
めの機構である。第1駆動機構84は主にレリーズベア
リング85と油圧シリンダ86と第1油圧回路87とか
ら構成されている。レリーズベアリング85は、主にイ
ンナーレースとアウターレースとその間に配置された複
数の転動体とからなり、ラジアル荷重及びスラスト荷重
を受けることが可能となっている。レリーズベアリング
85のアウターレースには、筒状のリティーナ88が装
着されている。リティーナ88は、アウターレースの外
周面に当接する筒状部と、筒状部の軸方向エンジン側端
から半径方向内側に延びアウターレースの軸方向トラン
スミッション側面に当接する第1フランジと、筒状部の
軸方向エンジン側端から半径方向外側に延びる第2フラ
ンジとを有している。第2フランジにはレバー部材53
の半径方向内側端に軸方向エンジン側から当接する環状
の支持部が形成されている。さらに、リティーナ88の
筒状部には、軸方向トランスミッション側に延びる延長
部88aがさらに形成されている。これにより、リティ
ーナ88には軸方向に長い外周面88bが形成されてい
る。
【0031】第2クラッチカバー71の円板状部分78
は内周側部81を形成している。内周側部81の内径
は、レバー部材53の内径とほぼ等しくなっており、レ
リーズベアリング85の近傍に位置している。内周側部
81には複数の孔81aが形成されている。さらに、内
周側部81の内周縁には軸方向トランスミッション側に
延びる筒状部82が形成されている。この筒状部82の
内周側には筒状部材83が固定されている。筒状部材8
3の内周面はリティーナ88の外周面88bに支持され
ている。ここで、第2クラッチカバー71は、第1クラ
ッチカバー28、摩擦連結部材6及び第2クラッチカバ
ー71からなる一体の構成において最もトランスミッシ
ョン側に配置された部材であり、その部材がトランスミ
ッション側の他の部材によって支持されていることにな
る。この結果、エンジンンからの曲げ振動によってクラ
ッチ装置1全体が傾きにくくなっており、エンジンの曲
げ振動によって発生する共振現象を抑えることができ
る。これにより、例えば第1クラッチカバー28の板厚
を小さくできる。
【0032】また、第2クラッチカバー71の内周端を
支持するための部材としてレリーズベアリング85を用
いているため、特別な部品やそのためのスペースが不要
である。さらに、内周側部81に軸方向に長い筒状部材
83を取り付けることで、第2クラッチカバー71の内
周面と他の部材との軸方向接触長さを長くすることがで
き、第2クラッチカバー71がより傾きにくくなってい
る。さらに、筒状部材83に低摩擦係数の材料を用いる
などして、レリーズベアリング85が軸方向に移動する
際に当接部分間での摺動抵抗を小さくできる。
【0033】油圧シリンダ86は油圧室構成部材89と
ピストン90とから主に構成されている。油圧室構成部
材89はその内周側に配置された筒状のピストン90と
の間に油圧室を構成している。油圧室内には第1油圧回
路87から油圧が供給可能となっている。ピストン90
は概ね筒状の部材であり、その内周面は後述する油圧シ
リンダ99によって支持されている。さらに、ピストン
90はレリーズベアリング85のインナーレースに対し
て軸方向トランスミッション側から当接するフランジを
有している。この状態で、第1油圧回路87から油圧室
に作動油が供給されると、ピストン90はレリーズベア
リング85を軸方向エンジン側に移動させる。
【0034】第2クラッチディスク組立体8はトランス
ミッションの第2入力シャフト4にトルクを出力するた
めの機構である。第2クラッチディスク組立体8はその
外周部に第2摩擦連結部22を有している。第2摩擦連
結部22は摩擦連結部材6の第2摩擦面6bに近接し
て、すなわち摩擦連結部材6の軸方向トランスミッショ
ン側に配置されている。第2クラッチディスク組立体8
のハブ24は第2入力シャフト4にスプライン係合して
いる。
【0035】次に、第2クラッチ操作機構10(クラッ
チカバー組立体)について説明する。第2クラッチ操作
機構10は第2クラッチディスク組立体8の第2摩擦連
結部22を摩擦連結部材6に対して付勢するとともにそ
の付勢を解除するための機構である。第2クラッチ操作
機構10は、主に、第2プレッシャープレート92と、
ダイヤフラムスプリング93とから構成されている。第
2プレッシャープレート92は第2クラッチディスク組
立体8の第2摩擦連結部22の軸方向トランスミッショ
ン側に近接して配置された環状の部材である。第2プレ
ッシャープレート92は図示しないプレート等によって
第2クラッチカバー71又は摩擦連結部材6に一体回転
するようにかつ軸方向に移動可能に固定されている。第
2プレッシャープレート92は第2摩擦連結部22側に
環状かつ平坦な摩擦面92aを有している。ダイヤフラ
ムスプリング93は、概ね円板状かつ環状のプレート部
材であり、外周側の弾性部93aとその内周端から内周
側に延びる複数のレバー部93bとを有している。弾性
部93aの内周部は2本のワイヤリングを介して第2延
長部76の先端に揺動自在に支持されている。弾性部9
3aの外周部は第2プレッシャープレート92の支持部
92bに当接している。この状態で弾性部93aは第2
プレッシャープレート92を軸方向エンジン側に付勢し
ている。
【0036】第2駆動機構97は第2クラッチ操作機構
10のダイヤフラムスプリング93を駆動することで第
2クラッチディスク組立体8に関してクラッチレリーズ
動作を行うための機構である。第2駆動機構97は、主
に、レリーズベアリング98と、油圧シリンダ99と、
第2油圧回路100とから構成されている。レリーズベ
アリング98は、主にインナーレースとアウターレース
とその間に配置された複数の転動体からなり、ラジアル
荷重及びスラスト荷重を受けることが可能となってい
る。レリーズベアリング98のアウターレースには筒状
のリティーナ101が装着されている。リティーナ10
1は、アウターレース外周面に当接する筒状部と、筒状
部の軸方向エンジン側端から内周側に突出しアウターレ
ースの軸方向エンジン側面に当接する第1フランジと、
筒状部から外周側に延びる第2フランジとを有してい
る。第2フランジはダイヤフラムスプリング93の内周
端に軸方向トランスミッション側から当接している。
【0037】油圧シリンダ99はピストン102と油圧
室構成部材103とから構成されている。油圧室構成部
材103はその内周側に配置されたピストン102との
間に油圧室を構成している。油圧室内には第2油圧回路
100から油圧が供給可能となっている。ピストン10
2は筒状の部材であり、その内周面はトランスミッショ
ン側から延びる図示しない部材の外周面に支持されてい
る。この状態で第2油圧回路100から油圧室に作動油
が供給されると、ピストン102は軸方向エンジン側に
移動してレリーズベアリング98を移動させる。以上に
述べたように第1クラッチ操作機構9と第2クラッチ操
作機構10は、それぞれ独立した第1及び第2駆動機構
84、97によって駆動される。
【0038】また、第1クラッチ操作機構9のクラッチ
カバー組立体27において第1プレッシャープレート3
1への付勢力はばね部材であるコーンスプリング32に
よって与えられているため、摩擦連結部材6や第1クラ
ッチカバー28に相当する構造に油路や作動油室などを
形成する必要がない。そのため、クラッチ装置1全体の
構造が簡単になり、部品点数が少なくなるとともに全体
のサイズを小型化できている。
【0039】特に、第2クラッチカバー71は全体とし
て一体の部材であるにもかかわらず、第1クラッチ操作
機構9のための支持部79と、第2クラッチ操作機構1
0のための第2延長部76とを有しているため、構造が
簡単であり、さらに部品点数の増加を押さえることがで
き、省スペース化に貢献している。さらに、前述の環状
部材13は第1クラッチカバー28の外周側部分29の
さらに外周側に配置されており、クラッチ装置1の軸方
向及び半径方向寸法を大きくすることなく十分な慣性モ
ーメントを確保している。
【0040】以上に述べたように、クラッチ装置1の大
半の部分はダンパー機構41を介して直接クランクシャ
フト2に連結されている。このため、ダンパー機構41
の構造が簡単かつコンパクトになり、組み付け作業性が
向上している。ここでの「直接連結」とは、フライホイ
ール等の他の部材を介せずに連結されていることを意味
する。
【0041】図1に示す状態から、第1油圧回路87に
よって油圧シリンダ86の油圧室内に作動油が供給され
ると、ピストン90は軸方向エンジン側に移動する。こ
れにより、レリーズベアリング85はレバー部材53の
内周端を軸方向エンジン側に移動させる。レバー部材5
3は第2クラッチカバー71の環状支持部79を支点と
して回動し、レリーズ部材52を軸方向エンジン側に移
動させる。これにより第1プレッシャープレート31は
コーンスプリング32の付勢力に打ち勝って第1摩擦連
結部21から離れる。また、第2油圧回路100によっ
て油圧シリンダ99の油圧室内に作動油が供給される
と、ピストン102は軸方向エンジン側に移動する。こ
れにより、レリーズベアリング98はダイヤフラムスプ
リング93の内周端を軸方向エンジン側に移動させる。
ダイヤフラムスプリング93は第2クラッチカバー71
の第2延長部76を支点として回動し、弾性部93aは
第2プレッシャープレート92から軸方向トランスミッ
ション側に離れる。これにより第2プレッシャープレー
ト92はストラッププレートの付勢力によって第2摩擦
連結部22から離れる。
【0042】以上いずれか一方又は両方のクラッチレリ
ーズ動作において、レリーズベアリングから各クラッチ
操作機構9,10に対して軸方向エンジン側に作用する
荷重によって、第1クラッチカバー28の特に外周側部
分29が軸方向エンジン側に弾性変形する。これによ
り、相対回転抑制機構95において摩擦フェーシング9
4が円板状部材12に当接して摩擦係合する。すなわ
ち、第1クラッチカバー28が円板状部材12と摩擦係
合して一体回転するようになる。さらに言い換えると、
第1クラッチカバー28や摩擦連結部材6がクランクシ
ャフト2に対してロックされた状態となり、ダンパー機
構41が作動しない。したがって、エンジン始動時の低
回転数領域(例えば回転数0〜500rpm)での共振
点通過時には、クラッチをレリーズすることで、共振に
よるダンパー機構41の破損や音/振動を生じにくくし
ている。
【0043】ここでは、ダンパー機構41のロックがク
ラッチレリーズ時における駆動機構84,97からの荷
重を利用しているため、構造が簡単になる。特に、相対
回転抑制機構95が円板状部材12や第1クラッチカバ
ー28といった部材からなるため、特別な構造を設ける
必要がない。次に、クラッチ装置1の組み付け動作につ
いて説明する。図6に示すように、エンジン側の構成と
しては、ボルト15によってクランクシャフト2の先端
に質量体5とドライブ部材43とが予め固定されてい
る。また、第1クラッチカバー28には、弾性部材44
が予め取り付けられている。これは組み付け動作前にダ
ンパー機構41を主に構成する弾性部材44があらかじ
めクラッチ装置1の一部すなわち第1クラッチカバー2
8に装着されていることを意味する。このため、組付け
前のクラッチ装置1の運搬や保管が便利になっている。
【0044】この状態から例えばエンジン及びクランク
シャフト2を軸方向トランスミッション側に移動させて
いく。すると、ドライブ部材43の当接部43bは軸方
向トランスミッション側から各弾性部材44の円周方向
間に、より具体的にはスプリングシート47の間に挿入
される。クランクシャフト2の軸方向端面2bが第1ク
ラッチカバー28のフランジ36に当接すると、両者の
軸方向相対移動が停止する。以上に述べたように、クラ
ッチ装置1をクランクシャフト2へ組み付ける動作は、
両側の部材を軸方向に移動させるだけで完了し、ボルト
やリベット等の締結部材等を必要としない。このように
クラッチ装置1の組み付け時の作業が簡単になり、組み
付け作業が短時間で行える。一言で言うと、クラッチ装
置1の組み付け性が向上している。
【0045】なお、相対回転抑制機構95の具体的な構
成は前記実施形態に限定されない。
【0046】
【発明の効果】本発明に係るクラッチ装置では、ダンパ
ー機構のロックがクラッチレリーズ時におけるレリーズ
機構からの荷重を利用しているため、構造が簡単にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのクラッチ装置の
縦断面概略図。
【図2】第2クラッチカバーとレリーズ機構との関係を
説明するための平面図。
【図3】第2クラッチカバーとレリーズ機構との関係を
説明するための側面図。
【図4】第2クラッチカバーの部分斜視図。
【図5】ダンパー機構の部分背面図。
【図6】クラッチ装置の組み付け動作を説明するための
縦断面概略図。
【符号の説明】
1 クラッチ装置 2 クランクシャフト 3 第1入力シャフト 4 第2入力シャフト 6 摩擦連結部材 9 第1クラッチ操作機構 10 第2クラッチ操作機構 12 円板状部材(ロック部材) 28 第1クラッチカバー 41 ダンパー機構 94 摩擦フェーシング 95 相対回転抑制機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンのクランクシャフトからトランス
    ミッションの第1及び第2入力シャフトに対して別々に
    トルク伝達・遮断の操作をすることが可能なクラッチ装
    置であって、 軸方向エンジン側の第1摩擦面と軸方向トランスミッシ
    ョン側の第2摩擦面とを有し、前記クランクシャフトか
    らトルクが入力される摩擦連結部材と、 前記第1摩擦面に近接して配置された第1摩擦連結部を
    有し、前記第1入力シャフトにトルクを伝達可能な第1
    クラッチディスク組立体と、 前記第2摩擦面に近接して配置された第2摩擦連結部を
    有し、前記第2入力シャフトにトルクを伝達可能な第2
    クラッチディスク組立体と、 前記摩擦連結部材に装着され、前記第1摩擦連結部及び
    前記第2摩擦連結部を別々に前記摩擦連結部材に連結及
    び連結解除することが可能なクラッチ操作機構と、 前記クラッチ操作機構に前記軸方向エンジン側への荷重
    を与えることで前記第1摩擦連結部及び前記第2摩擦連
    結部を前記摩擦連結部材から連結解除するためのレリー
    ズ機構と、 前記クラッチ操作機構と前記クランクシャフトとを回転
    方向に弾性的に連結するためのダンパー機構と、 前記クラッチ操作機構に軸方向エンジン側への荷重が作
    用すると、前記クラッチ操作機構を前記クランクシャフ
    ト側の部材に連結するための相対回転抑制機構と、を備
    えたクラッチ装置。
  2. 【請求項2】前記相対回転抑制機構は、前記レリーズ機
    構による前記クラッチ操作機構に対する軸方向エンジン
    側への荷重によって、前記クラッチ操作機構を前記クラ
    ンクシャフト側の部材に対して軸方向トランスミッショ
    ン側から押し付ける、請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 【請求項3】前記クランクシャフトに固定され、前記ク
    ランクシャフト側の部材として機能するロック部材をさ
    らに備えている、請求項1又は2に記載のクラッチ装
    置。
  4. 【請求項4】前記ロック部材は円板状の部材である、請
    求項3に記載のクラッチ装置。
  5. 【請求項5】前記クラッチ操作機構と前記ロック部材と
    の間に配置された摩擦部材をさらに備えている、請求項
    4に記載のクラッチ装置。
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