JP3538328B2 - 粘着剤組成物およびその製造方法 - Google Patents

粘着剤組成物およびその製造方法

Info

Publication number
JP3538328B2
JP3538328B2 JP25706498A JP25706498A JP3538328B2 JP 3538328 B2 JP3538328 B2 JP 3538328B2 JP 25706498 A JP25706498 A JP 25706498A JP 25706498 A JP25706498 A JP 25706498A JP 3538328 B2 JP3538328 B2 JP 3538328B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone resin
sio
raw material
component
adhesive composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25706498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000086893A (ja
Inventor
恵一 秋永
照仁 丸山
Original Assignee
ダウ コーニング アジア株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダウ コーニング アジア株式会社 filed Critical ダウ コーニング アジア株式会社
Priority to JP25706498A priority Critical patent/JP3538328B2/ja
Publication of JP2000086893A publication Critical patent/JP2000086893A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3538328B2 publication Critical patent/JP3538328B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーンを用い
た粘着剤組成物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリコーン系粘着剤は、使用温
度範囲が−65℃から260℃であって他の有機系粘着
剤に比較してはるかに広く、また高温、多湿の雰囲気中
においても電気特性の低下がほとんどみられないという
優れた特性を有し、また金属、ガラス、紙、プラスチッ
ク、シリコーンゴムなどの種々の対象物に対して良好な
粘着性を有するなどの優れた特性を有している。
【0003】従来、シリコーンを原料とする粘着剤組成
物としては、シリコーンレジンとシリコーンガムとを反
応させて得られる生成物や、当該反応生成物を有効成分
として含む反応混合物よりなるものが知られており、例
えば特公昭62−58637号公報、特公平5−605
07号公報に示されている。しかしながら、このような
従来のシリコーン系粘着剤組成物においては、それ自体
の摩擦係数や表面張力が小さく、接着に寄与する官能基
が少ないために、一般にシリコーン系粘着剤組成物との
接着が困難であるフッ素樹脂などよりなる物体の表面に
対しては、十分に有効な密着力を有していない、という
問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいて研究を重ねた結果、シリコーンレジン
成分とジオルガノポリシロキサン成分とよりなる粘着剤
組成物は、シリコーンレジン成分とジオルガノポリシロ
キサン成分とが特定の状態とされると共に、その両成分
の割合が特定の範囲にある場合に、粘着剤として優れた
密着力を有することを見出し、この知見によって完成さ
れたものであって、その目的は、摩擦係数や表面張力が
小さく、接着に寄与する官能基が少ないために接着が困
難な表面に対しても有効に使用することのできる粘着剤
組成物およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の粘着剤組成物
は、R3 SiO1/2 単位(Rは炭素数1以上5以下の炭
化水素基を示す。)およびSiO4/2 単位を含むシリコ
ーンレジン成分と、ジオルガノポリシロキサン成分とを
含有してなり、ジオルガノポリシロキサン成分は、シリ
コーンレジン成分の一部と縮合反応により化学的に反応
しており、すべてのシリコーンレジン成分に対する遊離
のシリコーンレジン成分の割合が75重量%以上90重
量%以下であり、すべてのシリコーンレジン成分100
重量部に対するジオルガノポリシロキサン成分の割合が
40重量部以上70重量部以下であることを特徴とす
る。
【0006】ここで、シリコーンレジン成分におけるR
3 SiO1/2 単位と、SiO4/2 単位とのモル比が0.
3:1〜1.2:1の範囲にあり、ジオルガノポリシロ
キサン成分は、重合度が1000以上10000以下の
範囲であるものであることが好ましい。
【0007】また、本発明の粘着剤組成物の製造方法
は、R3 SiO1/2 単位(Rは炭素数1以上5以下の炭
化水素基を示す。)およびSiO4/2 単位を含むシリコ
ーンレジン原料と、珪素原子に結合した水酸基を1分子
中に1個以上有するジオルガノポリシロキサン原料とを
触媒の存在下に縮合反応させて得られる反応混合物に、
3 SiO1/2 単位(Rは炭素数1以上5以下の炭化水
素基を示す。)およびSiO4/2 単位を含むシリコーン
レジンを添加することにより、上記の粘着剤組成物を製
造することを特徴とする。
【0008】ここで、シリコーンレジン原料は、平均構
が一般式(A)で示されることを特徴とする。
【0009】
【化2】一般式(A) [R1 3SiO1/2]a [R2 SiO3/2]b [SiO4/2]c (R1 は炭素数1〜5のアルキル基、R2 は水酸基また
は炭素数1〜5のアルコキシ基を示し、a、bおよびc
は正の数、[a/(a+b+c)]の値が0.05〜
0.7、[b/(a+b+c)]の値が0.01〜0.
5、[a+b+c]の値が7〜500である。) この構造における [R2 SiO3/2]単位は、反応系中に
おいて、加水分解縮合反応により、そのすべて乃至は大
半が [SiO4/2]単位に変化する。
【0010】
【作用】本発明の粘着剤組成物は、シリコーンレジン成
分とジオルガノポリシロキサン成分からなり、それらの
両成分が特定の状態とされると共に、その組成割合が特
定の範囲とされているので、優れた密着力を発揮する。
また、本発明の製造方法によれば、上記のような粘着
剤組成物を確実にかつ容易に製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の粘着剤組成物は、シリコーンレジン成分
とジオルガノポリシロキサン成分とを含有してなり、こ
のシリコーンレジン成分は、その一部がジオルガノポリ
シロキサン成分と化学的に反応された状態で含有され、
残りの部分は、ジオルガノポリシロキサン成分と反応さ
れていない遊離の状態で含有される。これに対し、ジオ
ルガノポリシロキサン成分は、実質上、そのすべてが前
記シリコーンレジン成分の一部と化学的に反応された状
態で含有される。ここで、組成物中に任意の添加成分が
含まれていてもよいが、遊離のシリコーンレジン成分お
よびジオルガノポリシロキサン成分の含有割合は、すべ
てのシリコーンレジン成分に対して特定の範囲とされ
る。
【0012】遊離のシリコーンレジン成分は、粘着剤組
成物に含有されるすべてのシリコーンレジン成分のう
ち、ジオルガノポリシロキサン成分と化学的に反応され
ていない状態のものであり、その含有割合は、すべての
シリコーンレジン成分に対して75重量%以上90重量
%以下の範囲とされる。
【0013】ジオルガノポリシロキサン成分は、シリコ
ーンレジン成分と化学的に反応した状態で含有され、そ
の含有割合は、すべてのシリコーンレジン成分100重
量部に対して40重量部以上70重量部以下の範囲と
れる。
【0014】以上のような本発明の粘着剤組成物は、例
えば次のような方法によって製造される。この製造方法
では、予め、反応系に投入するシリコーンレジン原料
と、後添加される混合用シリコーンレジン、および珪素
原子に結合した水酸基を1分子中に1個以上有するジオ
ルガノポリシロキサン原料を準備する。まず、第1段階
においては、シリコーンレジン原料と、ジオルガノポリ
シロキサン原料とを反応処理して反応混合物を得て、第
2段階においては、この反応混合物に混合用シリコーン
レジンを添加し、これによって粘着剤組成物を製造す
る。
【0015】以下、この製造方法について具体的に説明
する。 (1)第1段階 ジオルガノポリシロキサン原料と、これに対して反応理
論量より過剰量のシリコーンレジン原料とを、適宜の溶
媒中において、触媒の存在下に、縮合反応させる。この
縮合反応によって得られるものは、ジオルガノポリシロ
キサン原料がシリコーンレジン原料の一部と縮合するこ
とによって化学的に反応された状態の縮合物と、未反応
のまま残留する遊離のシリコーンレジン成分とからなる
反応混合物である。すなわち、この縮合反応は、実質上
すべてのジオルガノポリシロキサン成分がシリコーンレ
ジン成分と化学的に反応された状態となる。
【0016】シリコーンレジン原料は、R3 SiO1/2
単位とSiO4/2 単位とを含有し、RSiO3/2 単位
(Rは水酸基または炭素数1〜5のアルコキシ基を示
す。)を含有する、前記一般式(A)で表わされるもの
である。ここで、R3 SiO1/2 単位のRは、炭素数1
以上5以下の炭化水素基を示し、例えばメチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、ブチル基などが挙げられ、特に
メチル基が好ましい。また、このシリコーンレジン原料
は、反応系中において、シラノール基またはアルコキシ
基と加水分解縮合して、R3 SiO1/2 単位とSiO
4/2 単位とのモル比が0.3:1〜1.2:1の範囲と
なるものである。ここで、R3 SiO1/2 単位のRが炭
素数5より大きな炭化水素基となると、組成物の硬化性
の低下を招く、という問題が生じ、また、R3 SiO
1/2 単位とSiO4/2 単位とモル比が過小であると、溶
媒に対する可溶の良好なものが得られにくくなり、一
方、このモル比が過大であるとジオルガノポリシロキサ
ン原料との反応性が低くなるため、良好な粘着性が得ら
れないおそれがある。
【0017】シリコーンレジン原料の具体的な例として
は、M単位(R3 SiO1/2 単位)とQ単位(SiO
4/2 単位)とからなるいわゆるMQレジンを挙げること
ができるが、これは、本発明の効果に影響を与えない範
囲で、T単位(Ra SiO3/2単位)あるいはD単位
(Rb 2 SiO2/2 単位)(Ra およびRb は有機基を
示す。)を含有していてもよい。また、このMQレジン
は、Rc SiO3/2 単位(Rc は水酸基または炭素数1
〜5のアルコキシ基を示す。)を含有していてもよい。
【0018】本発明においてシリコーンレジン原料とし
て用いられるものは、実質的に平均構造が下記一般式
(A)で示され、このようなシリコーンレジンは、通常
の方法によって製造することができる。
【0019】
【化3】一般式(A) [R1 3SiO1/2]a [R2 SiO3/2]b [SiO4/2]c (R1 は炭素数1〜5のアルキル基、R2 は水酸基また
は炭素数1〜5のアルコキシ基を示し、a、bおよびc
は正の数、[a/(a+b+c)]の値が0.05〜
0.7、[b/(a+b+c)]の値が0.01〜0.
5、[a+b+c]の値が7〜500である。) この構造における [R2 SiO3/2]単位は、反応系中に
おいて、加水分解縮合反応により、そのすべて乃至は大
半が [SiO4/2]単位に変化する。
【0020】ここで、[a/(a+b+c)]の値が過
大であると、密着性等の特性が低下するので好ましくな
い。[b/(a+b+c)]の値が過大であると、反応
物がゲル化し易くなるので好ましくない。また[a+b
+c]の値が過大であると、得られる粘着剤組成物が過
度に固いものとなり、一方過小であると、充分な粘着性
が得られなくなるので、好ましくない。
【0021】ジオルガノポリシロキサン原料としては、
一般式(B)によって示される、例えばジメチルポリシ
ロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジフェニルポリシ
ロキサンなどが挙げられるが、珪素原子に結合した水酸
基を1分子中に1個以上有することが必要であり、その
重合度は1000以上10000以下の範囲であること
が好ましい。ここで、重合度が1000未満であると、
十分な密着力が得られなくなり、逆に、重合度が100
00より大きいと、べとつく、という不具合が生じるの
で好ましくない。
【0022】
【化4】一般式(B) [R3 4 2SiO1/2] [R4 2SiO2/2]d [R3 4 2
iO1/2] (R3 は水酸基または炭素数1〜5のアルコキシ基、R
4 はそれぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基を示し、
dは1,000〜10,000である。)
【0023】縮合反応のための溶媒としては、用いるシ
リコーンレジン原料とジオルガノポリシロキサン原料と
を溶解し得るものであれば、特に限定されるものではな
い。通常は、芳香族系溶媒が使用される。その具体例と
しては、トルエン、キシレンなどを挙げることができ
る。溶媒の使用量は、粘着剤組成物100重量部に対し
て、50〜200重量部であることが好ましい。
【0024】また、反応のための触媒としては、従来、
そのようなものとして知られているものをそのまま使用
することができ、シリコーンレジン原料とジオルガノポ
リシロキサン原料との縮合反応を進行させるものであれ
ば、特に限定されるものではない。
【0025】この触媒の具体的な例としては、オクチル
酸スズ(Sn(OCOC7 15)2)、ラウリン酸スズ
(Sn(OCOC1123)2)、ナフテン酸スズ(Sn
(OCOC7 13)2)、ジエチルスズオクテート((C2
5)2 Sn(OCOC7 13)2)、ジブチルスズオクテ
ート((C4 9)2 Sn(OCOC7 13)2)、ジブチル
スズラウレート((C4 9)2 Sn(OCOC
1123)2)、ジエチルスズラウレート((C2 5)2 Sn
(OCOC1123)2)、ジブチルスズジアセテート(C
4 9) 2 Sn(OCOCH3)2 )などのスズ化合物、お
よびチタン酸テトラプロピル(Ti(OCH2 CH2
3)4)、チタン酸テトラブチル(Ti(OCH2 CH2
CH2 CH3)4)、式(1)で示されるもの、その他のチ
タン化合物、また脂肪酸の鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、
鉄(Fe)、ジルコニウム(Zr)、コバルト(Co)
などの金属による金属塩、式(2)〜式(4)で示され
るアミノ基含有化合物、カリウムシラノレートなどを挙
げることができる。
【0026】
【化5】
【0027】この触媒の添加量は、触媒活性によって異
なるために、一概には規定することはできないが、例え
ばカリウムシラノレートの場合にはカリウムイオン(K
+ )の濃度に換算して組成物中0.01〜0.5重量%
が好ましい。
【0028】シリコーンレジン原料とジオルガノポリシ
ロキサン原料との縮合反応における反応温度は、80℃
〜180℃、特に120〜160℃である。また、この
縮合反応に要する時間は、反応温度が例えば140℃の
場合には、通常30〜90分間である。
【0029】(2)第2段階 上記の第1段階で得られた反応混合物に、制御された量
の混合用シリコーンレジンを添加して均一になるまで攪
拌する。これにより、目的とする本発明の粘着剤組成物
が得られる。
【0030】混合用シリコーンレジンとしては、前述の
シリコーンレジン原料として用いられるものであれば、
いずれのものをも用いることができ、シリコーンレジン
原料として用いられたものと同一であっても異なったも
のであってもよいが、同一のものが好ましい。
【0031】以上のような製造方法によれば、第1段階
においてシリコーンレジン原料とジオルガノポリシロキ
サン原料とを縮合反応させて、その結果得られる反応混
合物に対して、第2段階において単独の添加物として混
合用シリコーンレジンを添加するという工程を経るとこ
ろ、この工程においては、添加すべきシリコーンレジン
の量を自由に調節することができるため、最終的に得ら
れる組成物中における遊離のシリコーンレジン成分を所
期の値とすることが容易であり、従って目的の組成割合
を有する粘着剤組成物を容易に製造することができる。
【0032】上記の第1段階の工程においては、シリコ
ーンレジン原料およびジオルガノポリシロキサン原料の
使用量、および反応条件などを調整することによって、
反応混合物がそれ自体で所期の組成を有する場合があ
り、この場合には第2段階を経ずに、目的とする粘着剤
組成物を得られる。しかし、実際には、ジオルガノポリ
シロキサン原料とシリコーンレジン原料との反応におい
て、未反応のシリコーンレジン成分の含有割合を規定さ
れた範囲内にすることは、縮合反応の程度を制御するこ
とが困難であるために、容易なことではない。従って、
ジオルガノポリシロキサン原料をシリコーンレジン原料
と反応させた後に、混合用シリコーンレジンを添加する
上述の方法によれば、目的の組成割合を有する粘着剤組
成物を確実にかつ容易に製造することができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】〈シリコーンレジン原料(a−1)〉実施
例1、実施例3〜9、並びに比較例1〜4においては、
反応系に投入されたシリコーンレジン原料および後添加
された混合用シリコーンレジン原料として、下記の式
(C)で示される、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)の測定によるポリスチレン換算重量平
均分子量が3370であるものを用いた。
【0035】
【化6】式(C) [(CH3)3 SiO1/2]a [R2 SiO3/2]b [SiO
4/2]c (R2 は水酸基であり、[a+b+c]=49、[a/
(a+b+c)]=0.49、[b/(a+b+c)]
=0.1、[c/(a+b+c)]=0.41であ
る。) このシリコーンレジン原料は、反応系中において、加水
分解縮合反応により、(CH3)3 SiO1/2 単位とSi
4/2 単位とのモル比が0.96:1〜1.19:1の
範囲内にあるシリコーンレジンとなるものである。
【0036】〈シリコーンレジン原料(a−2)〉実施
例2においては、反応系に投入されたシリコーンレジン
原料および後添加された混合用シリコーンレジン原料と
して、下記の式(D)で示される、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)の測定によるポリスチ
レン換算重量平均分子量が7400であるものを用い
た。
【0037】
【化7】式(D) [(CH3)3 SiO1/2]a [R2 SiO3/2]b [SiO
4/2]c (R2 は水酸基であり、[a+b+c]=108、[a
/(a+b+c)]=0.45、[b/(a+b+
c)]=0.075、[c/(a+b+c)]=0.4
75である。) このシリコーンレジン原料は、反応系中において、加水
分解縮合反応により、(CH3)3 SiO1/2 単位とSi
4/2 単位とのモル比が0.81:1〜0.97:1の
範囲内にあるシリコーンレジンとなるものである。
【0038】〈ジオルガノポリシロキサン原料(b−
1)〉実施例1、2および実施例4〜9、並びに比較例
1〜4におけるジオルガノポリシロキサン原料として
は、重合度8330、GPCの測定によるポリスチレン
換算重量平均分子量が616200、両末端が−Si
(OH)(CH3 2 である一般式(B)のR3 が水酸
基、R4 がメチル基で示されるジメチルポリシロキサン
を用いた。
【0039】〈ジオルガノポリシロキサン原料(b−
2)〉実施例3におけるジオルガノポリシロキサン原料
としては、重合度3830、GPCの測定によるポリス
チレン換算重量平均分子量が283400、両末端が−
Si(OH)(CH3 2 である一般式(B)のR3
水酸基、R4 がメチル基で示されるジメチルポリシロキ
サンを用いた。
【0040】第1段階として、表1に示された処方に従
って、シリコーンレジン原料とジメチルポリシロキサン
とを、還流冷却管と滴下ロートおよび攪拌機とを備えた
反応容器内に、溶媒としてのキシレンと触媒であるカリ
ウムシラノレートと共に投入し、反応容器内の内容物を
撹拌して、キシレン中にそれぞれの原料を完全に溶解さ
せた後、攪拌を継続したまま、油浴上で反応容器を加熱
することにより140℃で90分間縮合反応を行った。
その後、加熱を停止して攪拌を継続したまま反応容器内
が常温になるまで放冷することにより、反応混合物を得
た。
【0041】実施例9を除き、第2段階として、得られ
た反応混合物に、表1に示された量の混合用シリコーン
レジンを添加し、均一になるまで攪拌して粘着剤組成物
を得た。また、実施例9では、この第2段階を経ずに、
第1段階の工程で得られた組成物をそのまま粘着剤組成
物とした。
【0042】ここで、第1段階の反応前のシリコーンレ
ジン原料の量(a1 )と、第1段階で生成した遊離のシ
リコーンレジンの量(y)とをGPCにて測定した。ま
た、これらの値から、縮合反応したシリコーンレジン成
分の量(x)、シリコーンレジン成分中の遊離のシリコ
ーンレジン成分の量(A−x)、縮合反応した両成分の
合計の量(x+b)のそれぞれの値を算出した。これら
の値を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1〜9および比較例1〜4で得られ
た粘着剤組成物の各々について、下記の方法によって、
密着力と被膜表面のタック性とを測定した。
【0045】密着力測定用試料の作成方法は、下記のと
おりである。縦300mm、横125mmの寸法を有す
る、膜厚が0.2mmの四フッ化エチレン樹脂テープ
(商品名「テフロンテープTOMB09001」(ニチ
アス株式会社製))を基材とした。この基材上にベーカ
ー式アプリケーター「NO−113」(日本シーダース
サービス製)を用いて、粘着剤組成物を塗布し、これを
室温で10分間放置した後、40℃のオーブンで5分間
の加熱を行って溶剤を揮発させ、これにより、膜厚が1
00μmの硬化被膜を基材上に形成した。その後、この
硬化被膜上に厚さ0.5mm、縦150mm、横25m
mの寸法のアルミニウム板(JIS.H.4000<A
1050P>)を、縦方向75mm、横方向25mmの
領域が重なる状態として、その上に底面が平滑な重量物
を載せ、その状態で150℃のオーブンで10分間の加
熱を行い、これにより硬化被膜上にアルミニウム板が接
着した密着力測定用試料を作製した。
【0046】タック性測定用試料の作成方法は下記のと
おりである。縦100mm、横15mmの寸法を有す
る、膜厚が50μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルム(商品名「S100」(ダイアホイルヘ
キスト株式会社製))を基材として用い、この基材にベ
ーカー式アプリケーター「NO−113」(日本シーダ
ースサービス製)を用いて粘着剤組成物を塗布し、これ
を室温で10分間放置した後、150℃のオーブンで2
0分間の加熱を行い、粘着剤組成物を硬化させることに
よって、基材上に膜厚が100μmの硬化被膜が形成さ
れたタック性測定用試料を作製した。
【0047】密着力測定方法は、JIS−Z0237
「粘着テープ、粘着シート試験方法」に従った。この方
法において、引っ張り試験機としては、「島津オートグ
ラフAGS−5KNG」(株式会社島津製作所製)を用
い、作製した密着力測定用試料を、5kgfのロードセ
ルを用いて固定し、引っ張り速度が300mm/秒とな
る条件で測定を実施し、基材とアルミニウム板とが剥離
した状態において得られた数値を密着力として表した。
測定は各試料毎に3回行い、その平均値を表3に示す。
そして、得られた平均値が合格基準値である1.45k
gf/cm以上を示したものに対して、密着力における
合格の判定を下した。
【0048】タック性測定方法は、JIS−Z0237
「傾斜式ボールタック試験」に従った。この方法におい
て、傾斜式ボールタック試験機としては、上部に100
mmの助走路と、下部に100mm測定部とを有する全
長200mm、傾斜角30°の傾斜面を有するものを用
い、これを水平な測定台に固定し、測定部には硬化被膜
面を上にしてタック性測定用試料を固定し、助走路には
ポリエステルフィルムを貼り付けた。高炭素クロム軸受
鋼材(JIS−G4805に規定されるSUJ2)より
なる、トルエンにより清拭した後のボール(最大表面粗
さRa=0.08、真球度1であって、JIS−B15
01に規定される玉軸受用鋼材の等級40のもの)を助
走路の上端から重力によって自由転動落下させ、測定部
におけるボールの挙動を観察する。この操作を表2に示
す直径が大きいボールから順に繰り返し、測定部内でボ
ールが5秒間以上動かない状態を示す最も大きな球径の
ボールのナンバー(B値)を求めた。ここで得られたB
値の前後3個の大きさのボールについて再び同様の測定
を実施し、B値を確認する。以上の測定操作を異なる3
枚のタック性測定用試料を用いて行い、その平均値を表
3に示す。そして、得られたB値の平均値が合格基準値
が3以下の条件を満たしたものに対して、タック性にお
ける合格の判定を下した。なお、B値が2のボールにお
いても測定部内で5秒間以上の停止をしない場合は、表
3で2(−)と示し、それ以下のボールによる測定を実
施しなかった。
【0049】
【表2】
【0050】表3に記載の合否判定は、密着力とタック
性との測定値が合格基準値を満たす場合に合格の判定を
下した。
【0051】
【表3】
【0052】実施例1〜8の粘着剤組成物は、十分な密
着力を有するものであり、良好な粘着剤組成物であるこ
とが明らかである。また、実施例9によれば、第1段階
の工程で十分な特性を有する粘着剤組成物が得られるこ
とが明らかである。一方、比較例1の粘着剤組成物は、
ジメチルポリシロキサン成分の含有割合が過小であるた
めに密着力が極めて小さく、また比較例2の組成物はジ
メチルポリシロキサン成分の割合が過大であるために、
比較例3の組成物は遊離のシリコーンレジン成分が過大
であるために、さらに比較例4の組成物はジメチルポリ
シロキサン成分が過大で遊離のシリコーンレジン成分が
過小であるために、いずれも、密着力が合格基準値より
小さく、十分な密着力を有する粘着剤組成物を得ること
ができなかった。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の粘着剤組成物
は、シリコーンレジン成分とジオルガノポリシロキサン
成分からなり、それらの両成分が特定の状態とされると
共に、その含有割合が特定の範囲とされているために、
優れた密着力が発揮され、摩擦係数が小さく接着が困難
である、例えばフッ素樹脂などよりなる物体の表面に対
しても有効に用いることができる。また、本発明の製造
方法によれば、上記の組成割合を有する粘着剤組成物を
確実にかつ容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−130617(JP,A) 特開 平2−36234(JP,A) 特開 平7−310016(JP,A) 特開 平9−118871(JP,A) 特開 平2−3492(JP,A) 特開 平7−53941(JP,A) 特開 昭48−48535(JP,A) 特開 昭50−138029(JP,A) 特開 平1−185382(JP,A) 特開 平9−137150(JP,A) 特開 平7−70540(JP,A) 英国特許998232(GB,B) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 183/00 - 183/16 C08L 83/00 - 83/16 C08G 77/00 - 77/62 WPI/L(QUESTEL)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】R3 SiO1/2 単位(Rは炭素数1以上5
    以下の炭化水素基を示す。)およびSiO4/2 単位を含
    むシリコーンレジン成分と、ジオルガノポリシロキサン
    成分とを含有してなり、 ジオルガノポリシロキサン成分は、シリコーンレジン成
    分の一部と縮合反応により化学的に反応しており、 すべてのシリコーンレジン成分に対する遊離のシリコー
    ンレジン成分の割合が75重量%以上90重量%以下で
    あり、すべてのシリコーンレジン成分100重量部に対
    するジオルガノポリシロキサン成分の割合が40重量部
    以上70重量部以下であることを特徴とする粘着剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 シリコーンレジン成分におけるR3 Si
    1/2 単位と、SiO4/2 単位とのモル比が0.3:1
    〜1.2:1の範囲にあり、 ジオルガノポリシロキサン成分は、重合度が1000以
    上10000以下の範囲であることを特徴とする請求項
    1に記載の粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 R3 SiO1/2 単位(Rは炭素数1以上
    5以下の炭化水素基を示す。)およびSiO4/2 単位を
    含むシリコーンレジン原料と、珪素原子に結合した水酸
    基を1分子中に1個以上有するジオルガノポリシロキサ
    ン原料とを触媒の存在下に縮合反応させて得られる反応
    混合物に、R3 SiO1/2 単位(Rは炭素数1以上5以
    下の炭化水素基を示す。)およびSiO4/2 単位を含む
    シリコーンレジンを添加することにより、請求項1また
    は請求項2に記載の粘着剤組成物を製造することを特徴
    とする粘着剤組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 シリコーンレジン原料は平均構造が一般
    式(A)で示されることを特徴とする請求項3に記載の
    粘着剤組成物の製造方法。 【化1】一般式(A) [R1 3SiO1/2]a [R2 SiO3/2]b [SiO4/2]c (R1 は炭素数1〜5のアルキル基、R2 は水酸基また
    は炭素数1〜5のアルコキシ基を示し、a、bおよびc
    は正の数、[a/(a+b+c)]の値が0.05〜
    0.7、[b/(a+b+c)]の値が0.01〜0.
    5、[a+b+c]の値が7〜500である。)
JP25706498A 1998-09-10 1998-09-10 粘着剤組成物およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3538328B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25706498A JP3538328B2 (ja) 1998-09-10 1998-09-10 粘着剤組成物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25706498A JP3538328B2 (ja) 1998-09-10 1998-09-10 粘着剤組成物およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000086893A JP2000086893A (ja) 2000-03-28
JP3538328B2 true JP3538328B2 (ja) 2004-06-14

Family

ID=17301249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25706498A Expired - Fee Related JP3538328B2 (ja) 1998-09-10 1998-09-10 粘着剤組成物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3538328B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5592043B2 (ja) * 2000-06-23 2014-09-17 モーメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・インク シリコーン感圧接着剤組成物
KR20070004587A (ko) * 2003-12-23 2007-01-09 게에 바이엘 실리콘스 게엠베하 운트 코. 카게 개질된 표면 특성을 갖는 경화성 실록산 조성물
US8742009B2 (en) * 2010-06-04 2014-06-03 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Temporary adhesive composition, and method of producing thin wafer
JP5891948B2 (ja) * 2012-05-25 2016-03-23 信越化学工業株式会社 剥離シート用重剥離添加剤及び剥離シート用ポリオルガノシロキサン組成物並びに剥離シート
JP5799893B2 (ja) * 2012-05-25 2015-10-28 信越化学工業株式会社 剥離シート用エマルション重剥離添加剤、剥離シート用エマルション組成物、及び離型シート
JP6726061B2 (ja) * 2016-08-19 2020-07-22 信越化学工業株式会社 硬化性シリコーン樹脂組成物
JP6672123B2 (ja) * 2016-10-06 2020-03-25 信越化学工業株式会社 硬化性シリコーン樹脂組成物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB998232A (en) 1962-08-09 1965-07-14 Dow Corning Siloxane pressure-sensitive adhesive composition

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB998232A (en) 1962-08-09 1965-07-14 Dow Corning Siloxane pressure-sensitive adhesive composition

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000086893A (ja) 2000-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3957724A (en) Stratum having release properties and method of making
US7253238B2 (en) Fluoroalkylsilylated MQ resin and solvent-resistant pressure sensitive adhesive composition containing same
JP4220001B2 (ja) シリコーン感圧接着剤を製造する方法
JP3504692B2 (ja) 剥離性硬化皮膜形成用シリコーン組成物
JP3198926B2 (ja) 硬化性シリコーン剥離剤組成物及び剥離紙
JP6272109B2 (ja) 粘着剤組成物、粘着シート、および粘着シートの製造方法
JP3538328B2 (ja) 粘着剤組成物およびその製造方法
JPH05345889A (ja) フルオルシリコーン感圧接着剤
JP2002285129A (ja) シリコーン感圧接着剤組成物
JP2946963B2 (ja) 剥離性皮膜形成用シリコーン組成物及び剥離性皮膜
JPH0680949A (ja) 高温感圧接着剤
JPH08183934A (ja) 粘着シート
JP3262570B2 (ja) シリコーン系感圧接着剤組成物
JPH05140458A (ja) 湿気硬化型シリコーン粘着剤組成物
WO2020026844A1 (ja) シリコーン粘着剤組成物及びこれを用いた粘着テープ又は粘着フィルム
JPH0711228A (ja) シリコーン粘着剤組成物、粘着テープ及び粘着方法
JPH09125004A (ja) 剥離性硬化皮膜形成用シリコーン組成物
JPS6259672A (ja) 離型用コ−テイング剤
JPH0524182B2 (ja)
JP2516019B2 (ja) 再剥離型粘着剤
JPH01272682A (ja) 耐熱性シリコーン系感圧接着剤組成物
US20210054245A1 (en) Solvent-free curable silicone releasing agent composition and release sheet
JP3287786B2 (ja) 硬化性シリコーン組成物
JP6272108B2 (ja) 粘着剤組成物、粘着シート、および粘着シートの製造方法
JPH0211659A (ja) シーリング用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080326

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees