JP3537221B2 - 接眼レンズ - Google Patents

接眼レンズ

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JP3537221B2
JP3537221B2 JP14876995A JP14876995A JP3537221B2 JP 3537221 B2 JP3537221 B2 JP 3537221B2 JP 14876995 A JP14876995 A JP 14876995A JP 14876995 A JP14876995 A JP 14876995A JP 3537221 B2 JP3537221 B2 JP 3537221B2
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • G02B3/0087Simple or compound lenses with index gradient
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B25/00Eyepieces; Magnifying glasses
    • G02B25/001Eyepieces

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は望遠鏡、顕微鏡、カメラ
のファインダなどの接眼レンズ、あるいはルーペ(拡大
鏡)として使用可能な接眼レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】望遠鏡や顕微鏡に用いられる簡単な構成
の接眼レンズとして、ラムスデンタイプやケルナータイ
プの接眼レンズが良く知られている。これらのタイプの
接眼レンズは、観察者の眼に近い側に配置されたアイレ
ンズと拡大したい物体若しくは物体像の側に配置された
フィールドレンズとからなっている。ラムスデンタイプ
は1枚のアイレンズと1枚のフィールドレンズとにより
構成されており、ケルナータイプは接合色消しレンズか
らなるアイレンズと1枚のフィールドレンズとから構成
されている。又、新しいレンズ素子を用いた接眼レンズ
として、特開昭62−32414号公報に記載されたラ
ジアル型屈折率分布型レンズを用いたものがある。ここ
にはラジアル型屈折率分布型レンズ2枚からなる接眼レ
ンズと、ラジアル型屈折率分布型レンズ1枚と均質球面
レンズ1枚とからなる接眼レンズとが、実施例として開
示されている。更に、アプライドオプティクス第22巻
(1983年)の407頁以降には、ラムスデンタイプ
やケルナータイプにアキシャル型屈折率分布型レンズを
適用した接眼レンズが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ラムスデンタイプの接
眼レンズはアイレンズが1枚の均質レンズで構成されて
いるため、色収差、像面湾曲、及び球面収差が大きいと
いう問題がある。このタイプのレンズに非球面を導入し
ても色収差や像面湾曲は補正することができない。ケル
ナータイプはアイレンズが接合色消しレンズなのでラム
スデンタイプと比較すると色収差や球面収差は良好に補
正されているが、像面湾曲は十分補正されていない。ま
た、ケルナータイプはアイレンズとして接合色消しレン
ズを使用するため高価であるという問題がある。
【0004】一方、特開昭62−32414号に開示さ
れたラジアル型屈折率分布型レンズを用いた接眼レンズ
は、球面収差及び像面湾曲が大きい上、色収差の補正に
ついては特に記載がなく、何ら考慮されていないようで
ある。又、アプライドオプティクス第22巻に開示され
た接眼レンズは、使用されている屈折率分布型レンズが
アキシャル型であるため、ラムスデンタイプやケルナー
タイプの接眼レンズに非球面レンズを導入した場合に得
られる収差補正レベルと同程度の収差状況となり、像面
湾曲や色収差を十分補正することができず、従来のタイ
プが持っている問題点を完全に解決しているとは言えな
い。
【0005】以上の問題点に鑑みて、本発明は、1ない
し2枚のレンズからなる簡単な構成で、色収差、像面湾
曲、球面収差などが良好に補正された接眼レンズを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の接眼レンズの1
つのタイプは、正の屈折力を持つ単一のラジアル型屈折
率分布型レンズからなり、以下の条件を満足することを
特徴とするものである。 (1) 1<Φm /Φ<1.5 (2) |ΦS1|<−ΦS2 (3) −0.01<1/V1 <0.025 又、本発明の接眼レンズのもう1つのタイプは、眼側よ
り順に、正の屈折力を持つラジアル型屈折率分布型レン
ズとフィールドレンズとからなり、以下の条件を満足す
ることを特徴とするものである。
【0007】 (1) 1<Φm /Φ<1.5 (2) |ΦS1|<−ΦS2 (3) −0.01<1/V1 <0.025 ただし、前記式(1)ないし(3)において、Φはラジ
アル型屈折率分布型レンズの屈折力、Φm はラジアル型
屈折率分布型レンズの媒質の屈折力、ΦS1はラジアル型
屈折率分布型レンズの眼側の面の屈折力、ΦS2はラジア
ル型屈折率分布型レンズの眼と反対側の面の屈折力、V
1 はラジアル型屈折率分布型レンズの媒質の色分散を表
わす係数である。
【0008】
【作用】本発明においては、少ない枚数のレンズで各収
差を良好に補正するために、接眼レンズを単一のラジア
ル屈折率分布型レンズで構成することを基本とした。屈
折率分布型レンズの屈折率n(r)は、光軸からの距離
rの関数として以下のように表わされる。
【0009】 (a) n(r)=N0 +N1 ・r2 +N2 ・r4 +・・・ 但し、N0 、N1 、N2 、・・・は屈折率分布を表わす
分布係数である。 これらの係数は波長ごとに異なる値
を持ち(波長分散性を持ち)、各波長に対する係数をそ
の波長を表わす記号(d、F、Cなど)をつけて表わす
と、ラジアル型屈折率分布型レンズの色分散を表わす係
数は以下の式で与えられる。
【0010】 (b) V0 =(Nod−1)/(N0F−N0C) (c) Vi =Nid/(NiF−NiC) (i=1、2、3、・・) ここで、例えばNidはd線に対する係数Ni の値であ
る。屈折率分布型レンズは、例えばアプライドオプティ
クス第21巻(1982年)の993頁以降に記載され
ているとおり、均質球面レンズに比べて像面湾曲、色収
差、球面収差などの補正能力が高い。ところが、アプラ
イドオプティクス第19巻(1980年)の1081頁
以降に示されるように、屈折率分布型レンズ1枚だけで
は、いわゆるザイデルの5収差に軸上色収差、倍率色収
差を加えた諸収差を高度に補正することはできないとい
われている。そのため、撮影レンズとして屈折率分布型
レンズを用いてこれらの7つの収差を含む高度の収差補
正を行なう場合には、前記アプライドオプティクス第2
1巻993頁以降に記載されているように、2枚の屈折
率分布型レンズを絞りに対して向かい合うように配置す
るなど、2枚以上のレンズの組合せが必要となると考え
られていた。しかし、接眼レンズにおいては、人間の眼
の特性により若干の像面湾曲と歪曲収差の残存が許容さ
れる。
【0011】本発明ではこの点に着目し、屈折率分布型
レンズ1枚で接眼レンズに必要な実用レベルの収差補正
を行なうための構成を検討した。この場合、特に収差補
正上問題となるのは像面湾曲、非点収差、球面収差、色
収差である。そこで、これらの収差の補正について説明
する。なお、以下においては接眼レンズの通常の使用状
態とは逆に、眼側から光を入射させる、いわゆる逆追跡
の状態を前提として説明する。
【0012】まず、像面湾曲を良好に補正するためには
次の条件(1)を満足することが必要である。 (1) 1<Φm /Φ<1.5 ただし、Φはラジアル型屈折率分布型レンズの屈折力、
Φm はラジアル型屈折率分布型レンズの媒質の屈折力で
ある。
【0013】屈折率分布型レンズ単体のペッツバール和
PTZは以下の式で与えられる。 (d) PTZ=ΦS /N0 +Φm /N0 2 ここで、ΦS は屈折率分布型レンズの面の屈折力であ
り、レンズの屈折力Φは (e) Φ=ΦS +Φm で与えられるものとしている(薄肉近似)。
【0014】この式より、媒質に屈折力を持つ屈折率分
布型レンズは均質レンズに比べて像面湾曲を改善できる
ことがわかる。例えば、レンズの屈折力Φを全て媒質に
持たせた場合、即ちΦm /Φ=1の場合には、均質レン
ズに比べてペッツバール和は1/N0 となり、またレン
ズの屈折力のN0 倍の屈折力を媒質に持たせると、即ち
Φm /Φ=N0 とすると、レンズのペッツバール和がゼ
ロになることが導かれる。本発明においては、他の収差
とのバランスを考慮した場合には若干の正のペッツバー
ル和を残した方が良いとの考えから、条件(1)を設定
した。条件(1)の下限を越えると媒質の屈折力が弱く
なり、像面湾曲が許容できないレベルとなる。又、上限
を越えると他の収差とのバランスがとれなくなり、特に
コマ収差が悪化する。又、上限を越える程度のパワーを
持つ媒質はレンズの中心と周辺との屈折率差が非常に大
きいので、レンズ素材の製造が困難となる。
【0015】次に、非点収差と球面収差の補正について
説明する。接眼レンズを屈折率分布型レンズ1枚で構成
する場合、非点収差と球面収差をどのようにして両立さ
せるかが問題となる。本発明では屈折率分布型レンズの
面の屈折力を次の条件(2)を満足するように設定する
ことにより、これらの収差補正を実用レベルの両立させ
ることができた。
【0016】(2) |ΦS1|<−ΦS2 ここで、ΦS1はラジアル型屈折率分布型レンズの眼側の
面の屈折力、ΦS2はラジアル型屈折率分布型レンズの眼
と反対側の面の屈折力である。像面湾曲補正のために条
件(1)で媒質の屈折力をレンズの屈折力より大きくし
ている関係で、面にある程度の負の屈折力を持たせるこ
とが必要となる。この負の屈折力を2つの面にどのよう
に配分するかが重要であるが、条件(2)に示されるよ
うに眼側の面に比較的弱い屈折力、眼とは反対側の面に
比較的強い負の屈折力を持たせることにより、軸上光線
を2つの面の各々であまり強く屈折させることなく面全
体として負の屈折力を持たせることができる。つまり、
この条件を満足することにより、面での球面収差の発生
を極力小さく抑えることができる。この条件を越える
と、面での光線の曲がりがきつくなり、非点収差を良好
に保ったまま球面収差を補正することが困難となる。
【0017】次に、色収差、特に問題となりやすい倍率
色収差の良好な補正のためには、媒質の色分散を表わす
係数V1の値が以下の条件(3)を満足することが望ま
しい。 (3) −0.01<1/V1 <0.025 V1 の絶対値を大きくすればするほど媒質での色収差の
発生は少なくなるが、面での補正効果を考慮した場合
は、条件(3)を満足するようにすることが望ましい。
条件(3)の上限を越えると、色収差、特に倍率の色収
差が過大となり、また下限を越えると補正過剰になる。
【0018】更に望ましくは、非点収差と球面収差の補
正を両立させるために、各面の屈折力が次の条件(4)
(5)を満足することが望ましい。 (4) −0. 2<ΦS1/Φ<0. 3 (5) −0. 7<ΦS2/Φ<−0. 1 条件(4)の下限を越えると球面収差がアンダー側に悪
化する上、媒質中の軸上マージナル光線の光線高が高く
なってレンズ径の増大を招く。一方、上限を越えると像
面湾曲を補正するために眼と反対側の面の負の屈折力Φ
S2が強くなって他の収差のバランスがとれなくなり、特
に歪曲収差が負の方向に悪化する。条件(5)の下限を
越えると歪曲収差など他の収差が悪化し、上限を越える
と球面収差が補正不足となる。
【0019】更に、非点収差と球面収差のバランスを良
好に保つためには、媒質の分布係数が以下の条件(6)
を満足するようにすることが望ましい。 (6)0<N2 /Φ4 <0. 4 N2 の値を変化させることにより、全体のパワー配置を
変えることなく、球面収差や非点収差を変化させること
ができる。この値を正で大きくすると、球面収差をオー
バー側に補正することができるが、大きくしすぎるとメ
リディオナル像面が正の方向に大きく倒れ、非点収差が
悪化する。そのバランスを保つのが条件(6)である。
条件(6)の下限を越えると球面収差がアンダー側に大
きくなりすぎ、上限を越えると非点収差が補正できなく
なる。この条件を満足することにより、球面収差は実用
上の許容範囲内で若干アンダーとなり、非点収差はほぼ
補正することができる。また、このとき歪曲収差は球面
収差と同様若干負の方向に出るが、許容範囲内のレベル
に補正することができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例を示す。各実施例のデ
ータ及び図面は、作用の説明と同様にいわゆる逆追跡と
呼ばれる方法で、眼の側から光線を入射させた状態で示
してある。また、データ中で屈折率分布の分散を示すパ
ラメータとしてV0 、V1、V2 を示すが、部分分散比
に関しては、軸上はヘルツベルガーの分散式で計算し、
高次の項に関しては一律に0. 3とした。
【0021】(第1実施例) ルーペ倍率=20倍、視野数=6、アイポイントでの瞳径=6 k r d N0 /V0 1 /V1 2 /V2 1 アイポイント 12.00 2 ∞ 11.44 1.65 -0.49845E-2 0.60442E-5 50 243.2 243.2 3 20.8950 Φm /Φ=1.25、ΦS1/Φ=0 、ΦS2/Φ=-0.39 、N2 /Φ4 =0.148 、 1/V1 =0.004 この表において、kは面番号、rは面の曲率半径、dは
面間隔である。N0 /V0 などは、上段がN0 、下段が
0 の値である。なお、Eは10の累乗を表わし、例え
ばE−2は×10-2の意味である。
【0022】この実施例のレンズ形状を図1に示す。こ
の例では眼側の面は平面、眼と反対側の面は凹面となっ
ている。視度0ディオプトリに対する収差図は図2に示
すとおりであり、各収差とも実用レベルで良好に補正さ
れている。また、眼とは反対側で軸外光線がほぼテレセ
ントリックな構成となっており射出瞳が無限遠となって
いるような対物レンズと組合わせる場合には有利であ
る。また、この例では眼側の面が平面であり、面の加工
が簡単である。
【0023】(第2実施例) ルーペ倍率=10倍、視野数=18、アイポイントでの瞳径=10 k r d N0 /V0 1 /V1 2 /V2 1 アイポイント 18.00 2 740.6279 28.00 1.70 -0.97639E-3 0.13465E-6 50.0 370.1 370.1 3 53.9621 Φm /Φ=1.17、ΦS1/Φ=0.02、ΦS2/Φ=-0.32 、N2 /Φ4 =0.053 、 1/V1 =0.003 この実施例のレンズ形状を図3に示す。この例では眼側
の面は凸面、眼と反対側の面は凹面となっている。視度
0ディオプトリに対する収差図は図4に示すとおりであ
り、各収差とも実用レベルで良好に補正されている。ま
た、眼とは反対側で軸外光線がほぼテレセントリックな
構成となっており射出瞳が無限遠となっているような対
物レンズと組合わせる場合には有利である。
【0024】(第3実施例) ルーペ倍率=10倍、視野数=12、アイポイントでの瞳径=12 k r d N0 /V0 1 /V1 2 /V2 1 アイポイント 24.00 2 95.7753 24.33 1.70 -0.11359E-2 0.17221E-6 50.0 295.2 295.2 3 29.2868 Φm /Φ=1.21、ΦS1/Φ=0.18、ΦS2/Φ=-0.60 、N2 /Φ4 =0.067 、 1/V1 =0.003 この実施例のレンズ形状を図5に示す。この例では眼側
の面は凸面、眼と反対側の面が凹面となっている。視度
0ディオプトリに対する収差図は図6に示すとおりであ
り、各収差とも実用レベルで良好に補正されている。ま
た、眼とは反対側で軸外光線がほぼテレセントリックな
構成となっており射出瞳が無限遠となっているような対
物レンズと組合わせる場合には有利である。
【0025】(第4実施例) ルーペ倍率=10倍、視野数=12、アイポイントでの瞳径=10 k r d N0 /V0 1 /V1 2 /V2 1 アイポイント 15.00 2 -227.7576 16.90 1.70 -0.15863E-2 0.56878E-6 45.0 327.6 327.6 3 81.1557 Φm /Φ=1.22、ΦS1/Φ=-0.08 、ΦS2/Φ=-0.22 、N2 /Φ4 =0.22、 1/V1 =0.003 この実施例のレンズ形状を図7に示す。この例では眼側
の面、眼と反対側の面のいずれもが凹面となっている。
視度0ディオプトリに対する収差図は図8に示すとおり
であり、各収差とも実用レベルで良好に補正されてい
る。
【0026】(第5実施例) ルーペ倍率=10倍、視野数=12、アイポイントでの瞳径=10 k r d N0 /V0 1 /V1 2 /V2 1 アイポイント 15.00 2 ∞ 17.74 1.65 -0.14844E-2 0.38814E-6 50.0 240.4 240.4 3 60.5658 Φm /Φ=1.20、ΦS1/Φ=0 、ΦS2/Φ=-0.27 、N2 /Φ4 =0.152 、 1/V1 =0.004 この実施例のレンズ形状を図9に示す。この例では眼側
の面が平面、眼と反対側の面が凹面となっている。視度
0ディオプトリに対する収差図は図10に示すとおりで
あり、各収差とも実用レベルで良好に補正されている。
また、この例では眼側の面が平面であり、面の加工が簡
単である。
【0027】以上、屈折率分布型レンズ1枚で各収差が
実用レベルで良好に補正された接眼レンズの実施例につ
いて説明したが、次に屈折率分布型単レンズとフィール
ドレンズとを組合わせた接眼レンズの実施例について説
明する。例えば顕微鏡などの光学系においては、対物レ
ンズの射出瞳を接眼レンズのアイポイントに合うように
リレーすることが必要である。このような場合には、良
く知られているように拡大したい像(あるいは物体)の
近傍に適当な屈折力を持ったフィールドレンズを配置す
れば良い。つまり、屈折率分布型レンズ1枚からなる接
眼レンズにフィールドレンズを付加することにより、他
の光学系からの瞳の伝送も考慮した接眼レンズを得るこ
とができる。以下に示す実施例はいずれも均質レンズか
らなるフィールドレンズを含むものである。
【0028】(第6実施例) ルーペ倍率=10. 4倍、視野数=12、アイポイントでの瞳径=10 k r d N0 /V0 1 /V1 2 /V2 1 アイポイント 15.00 2 -225.7576 16.90 1.70 -0.15863E-2 0.56878E-6 45.0 327.6 327.6 3 81.1557 15.00 4 63.0816 3.00 1.51633 64.15 5 -423.5582 Φm /Φ=1.22、ΦS1/Φ=-0.08 、ΦS2/Φ=-0.22 、N2 /Φ4 =0.222 、 1/V1 =0.003 この実施例は第4実施例にフィールドレンズを付加した
もので、レンズ配置は図11に示す通り、視野枠や拡大
したい像がフィールドレンズの外側に位置する外焦型の
構成となっている。フィールドレンズを付加することに
より瞳位置を種々にコントロールすることができるが、
この例では眼とは反対側で軸外光線がほぼテレセントリ
ックな構成となっており、射出瞳が無限遠となっている
ような対物レンズと組合わせる場合には有利である。視
度0ディオプトリに対する収差図は図12に示すとおり
であり、各収差とも実用レベルで良好に補正されてい
る。
【0029】(第7実施例) ルーペ倍率=9. 2倍、視野数=12、アイポイントでの瞳径=10 k r d N0 /V0 1 /V1 2 /V2 1 アイポイント 15.00 2 ∞ 17.74 1.65 -0.14844E-2 0.38814E-6 50.0 240.4 240.4 3 60.5658 23.00 4 -37.6292 3.00 1.51633 64.15 5 -23.8682 Φm /Φ=1.20、ΦS1/Φ=0 、ΦS2/Φ=-0.27 、N2 /Φ4 =0.152 、 1/V1 =0.004 この実施例は第5実施例にフィールドレンズを付加した
もので、レンズ配置は図13に示す通り、視野枠や拡大
したい像がフィールドレンズの内側に位置する内焦型の
構成となっている。フィールドレンズを付加することに
より瞳位置を種々にコントロールすることができるが、
この例では眼とは反対側で軸外光線がほぼテレセントリ
ックな構成となっており射出瞳が無限遠となっているよ
うな対物レンズと組合わせる場合には有利である。視度
0ディオプトリに対する収差図は図14に示すとおりで
あり、各収差とも実用レベルで良好に補正されている。
【0030】尚、図6、図10、図14の球面収差では
dライン、Cライン、Fラインが重なって一本の線で描
かれている。以上の各実施例は望遠鏡、顕微鏡、カメラ
のファインダ、ルーペ(拡大鏡)などの種々の光学系の
接眼レンズとして好適なものである。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ラジアル型屈折率分布
型レンズを用いて1〜2枚という少ないレンズ枚数で、
各収差が実用レベルで良好に補正された接眼レンズを得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の収差図である。
【図3】本発明の第2実施例の断面図である。
【図4】本発明の第2実施例の収差図である。
【図5】本発明の第3実施例の断面図である。
【図6】本発明の第3実施例の収差図である。
【図7】本発明の第4実施例の断面図である。
【図8】本発明の第4実施例の収差図である。
【図9】本発明の第5実施例の断面図である。
【図10】本発明の第5実施例の収差図である。
【図11】本発明の第6実施例の断面図である。
【図12】本発明の第6実施例の収差図である。
【図13】本発明の第7実施例の断面図である。
【図14】本発明の第7実施例の収差図である。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正の屈折力を持つ単一のラジアル型屈折率
    分布型レンズからなり、以下の条件を満足することを特
    徴とする接眼レンズ。 (1) 1<Φm /Φ<1.5 (2) |ΦS1|<−ΦS2 (3) −0.01<1/V1 <0.025 ただし、Φはラジアル型屈折率分布型レンズの屈折力、
    Φm はラジアル型屈折率分布型レンズの媒質の屈折力、
    ΦS1はラジアル型屈折率分布型レンズの眼側の面の屈折
    力、ΦS2はラジアル型屈折率分布型レンズの眼と反対側
    の面の屈折力、V1 はラジアル型屈折率分布型レンズの
    媒質の色分散を表わす係数である。
  2. 【請求項2】眼側より順に、正の屈折力を持つラジアル
    型屈折率分布型レンズとフィールドレンズとからなり、
    以下の条件を満足することを特徴とする接眼レンズ。 (1) 1<Φm /Φ<1.5 (2) |ΦS1|<−ΦS2 (3) −0.01<1/V1 <0.025 ただし、Φはラジアル型屈折率分布型レンズの屈折力、
    Φm はラジアル型屈折率分布型レンズの媒質の屈折力、
    ΦS1はラジアル型屈折率分布型レンズの眼側の面の屈折
    力、ΦS2はラジアル型屈折率分布型レンズの眼と反対側
    の面の屈折力、V1 はラジアル型屈折率分布型レンズの
    媒質の色分散を表わす係数である。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、以下の条件を
    満足することを特徴とする接眼レンズ。 (4) −0. 2<ΦS1/Φ<0. 3 (5) −0. 7<ΦS2/Φ<−0. 1
  4. 【請求項4】請求項1、2、または3において、以下の
    条件を満足することを特徴とする接眼レンズ。 (6)0<N2 /Φ4 <0. 4 但し、N2 はラジアル型屈折率分布型レンズの屈折率分
    布の4次の数である。
  5. 【請求項5】 眼側の面が平面である請求項1の接眼レ
    ンズ
  6. 【請求項6】 ラジアル型屈折率分布型レンズの眼側の
    面が平面である請求項2の接眼レンズ
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