JPH09251131A - 接眼ズームレンズ系 - Google Patents
接眼ズームレンズ系Info
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- JPH09251131A JPH09251131A JP8085699A JP8569996A JPH09251131A JP H09251131 A JPH09251131 A JP H09251131A JP 8085699 A JP8085699 A JP 8085699A JP 8569996 A JP8569996 A JP 8569996A JP H09251131 A JPH09251131 A JP H09251131A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 2よりも大きなズーム比および十分長いアイ
レリーフを確保しつつ、簡素でコンパクトなレンズ構成
を有し、諸収差が良好に補正された接眼ズームレンズ
系。 【解決手段】 物体側から順に、負屈折力の第1レンズ
群G1と、正屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の
第3レンズ群G3とを備え、変倍に際して第1レンズ群
G1と第2レンズ群G2とは光軸に沿って互いに逆の方
向に移動する。そして、第2レンズ群G2は、物体側の
面よりもアイポイント側の面の方が強い曲率を有する正
レンズ成分L2を有し、所定の条件式(1)を満足す
る。
レリーフを確保しつつ、簡素でコンパクトなレンズ構成
を有し、諸収差が良好に補正された接眼ズームレンズ
系。 【解決手段】 物体側から順に、負屈折力の第1レンズ
群G1と、正屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の
第3レンズ群G3とを備え、変倍に際して第1レンズ群
G1と第2レンズ群G2とは光軸に沿って互いに逆の方
向に移動する。そして、第2レンズ群G2は、物体側の
面よりもアイポイント側の面の方が強い曲率を有する正
レンズ成分L2を有し、所定の条件式(1)を満足す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接眼ズームレンズ系
に関し、さらに詳細には、望遠鏡や双眼鏡等の接眼レン
ズに用いられるズームレンズ系に関する。
に関し、さらに詳細には、望遠鏡や双眼鏡等の接眼レン
ズに用いられるズームレンズ系に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、接眼ズームレンズ系では、最も
アイポイント側の面からアイポイント位置までの距離す
なわちアイレリーフを十分確保するために、レンズ口径
が大きくなり易い。また、ズームレンズ系を構成するレ
ンズ群の可動スペースが必要であるため、レンズ系の全
長が大きくなり易い。その結果、接眼ズームレンズ系を
コンパクトに構成することは難しい。また、ズームレン
ズ系をコンパクトに構成するために各レンズ群の屈折力
を強くすると、収差の発生量が大きくなる。そして、収
差補正のために構成レンズ枚数を多くすると、十分に長
いアイレリーフを確保しつつ良好な収差補正を行うこと
は困難である。従来の接眼ズームレンズ系として、例え
ば、特開昭53−51757号公報や特開昭62−13
4617号公報に開示のズームレンズ系が知られてい
る。
アイポイント側の面からアイポイント位置までの距離す
なわちアイレリーフを十分確保するために、レンズ口径
が大きくなり易い。また、ズームレンズ系を構成するレ
ンズ群の可動スペースが必要であるため、レンズ系の全
長が大きくなり易い。その結果、接眼ズームレンズ系を
コンパクトに構成することは難しい。また、ズームレン
ズ系をコンパクトに構成するために各レンズ群の屈折力
を強くすると、収差の発生量が大きくなる。そして、収
差補正のために構成レンズ枚数を多くすると、十分に長
いアイレリーフを確保しつつ良好な収差補正を行うこと
は困難である。従来の接眼ズームレンズ系として、例え
ば、特開昭53−51757号公報や特開昭62−13
4617号公報に開示のズームレンズ系が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭53−5175
7号公報に開示の接眼ズームレンズ系は、確かにある程
度良好な性能を確保している。しかしながら、このズー
ムレンズ系は、4群6枚というレンズ構成を有し、レン
ズ枚数が多すぎて複雑な構成になっている。一方、特開
昭62−134617号公報に開示の接眼ズームレンズ
系は、十分長いアイレリーフを確保しつつ3群5枚とい
う簡素なレンズ構成を有するが、ズーム比は2を越えて
いない。
7号公報に開示の接眼ズームレンズ系は、確かにある程
度良好な性能を確保している。しかしながら、このズー
ムレンズ系は、4群6枚というレンズ構成を有し、レン
ズ枚数が多すぎて複雑な構成になっている。一方、特開
昭62−134617号公報に開示の接眼ズームレンズ
系は、十分長いアイレリーフを確保しつつ3群5枚とい
う簡素なレンズ構成を有するが、ズーム比は2を越えて
いない。
【0004】いずれの公報に記載の接眼ズームレンズ系
においても、接眼ズームレンズ系としての最長焦点距離
状態以外の各焦点距離領域で依然として歪曲収差が6%
〜9%程度残存している。また、2よりも大きなズーム
比を有する接眼ズームレンズ系においては、10%より
も大きな歪曲収差が残存している。このように、従来の
接眼ズームレンズ系では、ズーム比が2を越えると歪曲
収差を補正することが困難であった。
においても、接眼ズームレンズ系としての最長焦点距離
状態以外の各焦点距離領域で依然として歪曲収差が6%
〜9%程度残存している。また、2よりも大きなズーム
比を有する接眼ズームレンズ系においては、10%より
も大きな歪曲収差が残存している。このように、従来の
接眼ズームレンズ系では、ズーム比が2を越えると歪曲
収差を補正することが困難であった。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、2よりも大きなズーム比および十分長いアイ
レリーフを確保しつつ、簡素でコンパクトなレンズ構成
を有し、諸収差が良好に補正された接眼ズームレンズ系
を提供することを目的とする。
のであり、2よりも大きなズーム比および十分長いアイ
レリーフを確保しつつ、簡素でコンパクトなレンズ構成
を有し、諸収差が良好に補正された接眼ズームレンズ系
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明において、物体側から順に、負の屈折力を有
する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レン
ズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを
備え、変倍に際して前記第1レンズ群G1と前記第2レ
ンズ群G2とは光軸に沿って互いに逆の方向に移動し、
2よりも大きい変倍比を有する接眼ズームレンズ系にお
いて、前記第2レンズ群G2は、物体側の面よりもアイ
ポイント側の面の方が強い曲率を有する正レンズ成分L
2を有し、前記正レンズ成分L2の物体側の面の曲率半
径をraとし、前記正レンズ成分L2のアイポイント側
の面の曲率半径をrbとしたとき、 −0.4≦(rb+ra)/(rb−ra)≦0.0 の条件を満足することを特徴とする接眼ズームレンズ系
を提供する。
に、本発明において、物体側から順に、負の屈折力を有
する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レン
ズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを
備え、変倍に際して前記第1レンズ群G1と前記第2レ
ンズ群G2とは光軸に沿って互いに逆の方向に移動し、
2よりも大きい変倍比を有する接眼ズームレンズ系にお
いて、前記第2レンズ群G2は、物体側の面よりもアイ
ポイント側の面の方が強い曲率を有する正レンズ成分L
2を有し、前記正レンズ成分L2の物体側の面の曲率半
径をraとし、前記正レンズ成分L2のアイポイント側
の面の曲率半径をrbとしたとき、 −0.4≦(rb+ra)/(rb−ra)≦0.0 の条件を満足することを特徴とする接眼ズームレンズ系
を提供する。
【0007】本発明の好ましい態様によれば、接眼ズー
ムレンズ系としての最短焦点距離をfM とし、前記第1
レンズ群G1の焦点距離をf1とし、前記第2レンズ群
G2の焦点距離をf2とし、前記第3レンズ群G3の焦
点距離をf3とし、前記第1レンズ群G1と前記第2レ
ンズ群G2との主点間隔をS1とし、前記第2レンズ群
G2と前記第3レンズ群G3との主点間隔をS2とした
とき、 2.5<|f1/fM |<7.0 2.0<f2/fM <5.0 2.5<f3/fM <6.0 3.0<S1/fM <7.0 0.05<S2/fM <1.0 の条件を満足する。
ムレンズ系としての最短焦点距離をfM とし、前記第1
レンズ群G1の焦点距離をf1とし、前記第2レンズ群
G2の焦点距離をf2とし、前記第3レンズ群G3の焦
点距離をf3とし、前記第1レンズ群G1と前記第2レ
ンズ群G2との主点間隔をS1とし、前記第2レンズ群
G2と前記第3レンズ群G3との主点間隔をS2とした
とき、 2.5<|f1/fM |<7.0 2.0<f2/fM <5.0 2.5<f3/fM <6.0 3.0<S1/fM <7.0 0.05<S2/fM <1.0 の条件を満足する。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の接眼ズームレン
ズ系の屈折力配置を薄肉系で示す図であって、(A)は
接眼ズームレンズ系としての最長焦点距離状態(望遠鏡
としての低倍率状態)を、(B)は中間焦点距離状態
を、(C)は接眼ズームレンズ系としての最短焦点距離
状態(望遠鏡としての高倍率状態)を示している。な
お、図1において、EPはアイポイントを、Iは対物レ
ンズ系および第1レンズ群G1を介して形成される物体
像をそれぞれ示している。
ズ系の屈折力配置を薄肉系で示す図であって、(A)は
接眼ズームレンズ系としての最長焦点距離状態(望遠鏡
としての低倍率状態)を、(B)は中間焦点距離状態
を、(C)は接眼ズームレンズ系としての最短焦点距離
状態(望遠鏡としての高倍率状態)を示している。な
お、図1において、EPはアイポイントを、Iは対物レ
ンズ系および第1レンズ群G1を介して形成される物体
像をそれぞれ示している。
【0009】図1に示すように、対物レンズ系(不図
示)と第1レンズ群G1とにより形成される物体像Iを
挟んで負屈折力の第1レンズ群G1と正屈折力の第2レ
ンズ群G2とが互いに逆方向に移動することによって、
変倍が行われる。そして、図示のように、接眼ズームレ
ンズ系の焦点距離が短くなるにつれて、すなわち(A)
の状態から(C)の状態へ変化するにつれて、第1レン
ズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が拡大するよう
に、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2が移動す
る。
示)と第1レンズ群G1とにより形成される物体像Iを
挟んで負屈折力の第1レンズ群G1と正屈折力の第2レ
ンズ群G2とが互いに逆方向に移動することによって、
変倍が行われる。そして、図示のように、接眼ズームレ
ンズ系の焦点距離が短くなるにつれて、すなわち(A)
の状態から(C)の状態へ変化するにつれて、第1レン
ズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が拡大するよう
に、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2が移動す
る。
【0010】本発明では、上述のような構成において、
第2レンズ群G2は正レンズ成分L2を有し、その正レ
ンズ成分L2は次の条件式(1)を満足する。 −0.4≦(rb+ra)/(rb−ra)≦0.0 (1) ここで、 ra:正レンズ成分L2の物体側の面の曲率半径 rb:正レンズ成分L2のアイポイント側の面の曲率半
径
第2レンズ群G2は正レンズ成分L2を有し、その正レ
ンズ成分L2は次の条件式(1)を満足する。 −0.4≦(rb+ra)/(rb−ra)≦0.0 (1) ここで、 ra:正レンズ成分L2の物体側の面の曲率半径 rb:正レンズ成分L2のアイポイント側の面の曲率半
径
【0011】このように、物体側のレンズ面よりもアイ
ポイント側のレンズ面の方が強い曲率を有する構成によ
り、1枚の正レンズ成分L2で第2レンズ群G2を構成
しつつ、歪曲収差および非点収差などの変倍に伴う収差
変動を良好に補正することを可能にしている。条件式
(1)の上限値を上回ると、十分長いアイレリーフを確
保することが困難になり、且つ非点収差および歪曲収差
が増大すると共にコマ収差も増大してしまう。一方、条
件式(1)の下限値を下回ると、十分長いアイレリーフ
を確保することが困難になり、且つ非点収差および歪曲
収差が増大してしまう。
ポイント側のレンズ面の方が強い曲率を有する構成によ
り、1枚の正レンズ成分L2で第2レンズ群G2を構成
しつつ、歪曲収差および非点収差などの変倍に伴う収差
変動を良好に補正することを可能にしている。条件式
(1)の上限値を上回ると、十分長いアイレリーフを確
保することが困難になり、且つ非点収差および歪曲収差
が増大すると共にコマ収差も増大してしまう。一方、条
件式(1)の下限値を下回ると、十分長いアイレリーフ
を確保することが困難になり、且つ非点収差および歪曲
収差が増大してしまう。
【0012】なお、色収差をさらに良好に補正するため
には、第2レンズ群G2を構成する1枚の正レンズ成分
L2を接合レンズで構成することが好ましい。この場
合、接合レンズからなる正レンズ成分L2の物体側のレ
ンズ面およびアイポイント側のレンズ面が本発明にした
がって条件式(1)を満たす必要があることはいうまで
もない。しかしながら、通常の使用においては、第2レ
ンズ群G2を構成する単一の正レンズ成分L2に接合面
を設けることなく、条件式(1)を満足する単一の両凸
レンズで第2レンズ群G2を構成することも可能であ
る。
には、第2レンズ群G2を構成する1枚の正レンズ成分
L2を接合レンズで構成することが好ましい。この場
合、接合レンズからなる正レンズ成分L2の物体側のレ
ンズ面およびアイポイント側のレンズ面が本発明にした
がって条件式(1)を満たす必要があることはいうまで
もない。しかしながら、通常の使用においては、第2レ
ンズ群G2を構成する単一の正レンズ成分L2に接合面
を設けることなく、条件式(1)を満足する単一の両凸
レンズで第2レンズ群G2を構成することも可能であ
る。
【0013】また、本発明においては、次の条件式
(2)〜(6)を満足することが望ましい。 2.5<|f1/fM |<7.0 (2) 2.0<f2/fM <5.0 (3) 2.5<f3/fM <6.0 (4) 3.0<S1/fM <7.0 (5) 0.05<S2/fM <1.0 (6)
(2)〜(6)を満足することが望ましい。 2.5<|f1/fM |<7.0 (2) 2.0<f2/fM <5.0 (3) 2.5<f3/fM <6.0 (4) 3.0<S1/fM <7.0 (5) 0.05<S2/fM <1.0 (6)
【0014】ここで、 fM :接眼ズームレンズ系としての最短焦点距離 f1:第1レンズ群G1の焦点距離 f2:第2レンズ群G2の焦点距離 f3:第3レンズ群G3の焦点距離 S1:第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との主点間
隔 S2:第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との主点間
隔
隔 S2:第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との主点間
隔
【0015】条件式(2)〜(4)では、接眼ズームレ
ンズ系としての最短焦点距離fM で各レンズ群の焦点距
離f1〜f3を規格化することによって、各レンズ群に
対する適切なパワー配分を規定している。条件式(2)
の上限値を上回ると、第1レンズ群G1の負屈折力が弱
くなり、接眼ズームレンズ系の焦点距離を所定の値にす
るために第2レンズ群G2の屈折力を相対的に強くする
必要がある。その結果、第2レンズ群G2の屈折力が強
くなりすぎて、歪曲収差および非点収差の増大を招いて
しまう。逆に、条件式(2)の下限値を下回ると、コマ
収差、特に接眼ズームレンズ系としての焦点距離が長い
状態におけるコマ収差が増大し、良好な収差補正が困難
になってしまう。
ンズ系としての最短焦点距離fM で各レンズ群の焦点距
離f1〜f3を規格化することによって、各レンズ群に
対する適切なパワー配分を規定している。条件式(2)
の上限値を上回ると、第1レンズ群G1の負屈折力が弱
くなり、接眼ズームレンズ系の焦点距離を所定の値にす
るために第2レンズ群G2の屈折力を相対的に強くする
必要がある。その結果、第2レンズ群G2の屈折力が強
くなりすぎて、歪曲収差および非点収差の増大を招いて
しまう。逆に、条件式(2)の下限値を下回ると、コマ
収差、特に接眼ズームレンズ系としての焦点距離が長い
状態におけるコマ収差が増大し、良好な収差補正が困難
になってしまう。
【0016】条件式(3)の上限値を上回ると、第2レ
ンズ群G2の屈折力が弱くなり、変倍のための第2レン
ズ群G2の移動量が大きくなる。このため、第2レンズ
群G2が変倍のために移動する際に、第1レンズ群G1
と第2レンズ群G2との間に形成された物体像Iを横切
ることになる。その結果、観察視野内において、第2レ
ンズ群G2のレンズ面のキズやゴミが目立つことにな
り、好ましくない。一方、条件式(3)の下限値を下回
ると、第2レンズ群G2の屈折力が強くなりすぎて、歪
曲収差や非点収差などの諸収差の増大を招き、レンズ構
成を簡素化することが難しくなってしまう。
ンズ群G2の屈折力が弱くなり、変倍のための第2レン
ズ群G2の移動量が大きくなる。このため、第2レンズ
群G2が変倍のために移動する際に、第1レンズ群G1
と第2レンズ群G2との間に形成された物体像Iを横切
ることになる。その結果、観察視野内において、第2レ
ンズ群G2のレンズ面のキズやゴミが目立つことにな
り、好ましくない。一方、条件式(3)の下限値を下回
ると、第2レンズ群G2の屈折力が強くなりすぎて、歪
曲収差や非点収差などの諸収差の増大を招き、レンズ構
成を簡素化することが難しくなってしまう。
【0017】条件式(4)の上限値を上回ると、第3レ
ンズ群G3の屈折力が弱くなり過ぎるため、収差補正に
おいて特にコマ収差および色収差の補正が困難になり、
簡素なレンズ構成にすることができなくなってしまう。
一方、条件式(4)の下限値を下回ると、第3レンズ群
G3の屈折力が強くなり、第2レンズ群G2の変倍効果
が小さくなる。その結果、変倍に対する第1レンズ群G
1の負担が過度に大きくなり、変倍に際して第1レンズ
群G1が物体像Iを横切ることになり、レンズ面のキズ
やゴミが視野に現れ易くなる。また、収差補正に対する
第1レンズ群G1の負担が大きくなりすぎて、収差補正
が困難となってしまう。
ンズ群G3の屈折力が弱くなり過ぎるため、収差補正に
おいて特にコマ収差および色収差の補正が困難になり、
簡素なレンズ構成にすることができなくなってしまう。
一方、条件式(4)の下限値を下回ると、第3レンズ群
G3の屈折力が強くなり、第2レンズ群G2の変倍効果
が小さくなる。その結果、変倍に対する第1レンズ群G
1の負担が過度に大きくなり、変倍に際して第1レンズ
群G1が物体像Iを横切ることになり、レンズ面のキズ
やゴミが視野に現れ易くなる。また、収差補正に対する
第1レンズ群G1の負担が大きくなりすぎて、収差補正
が困難となってしまう。
【0018】条件式(5)は、第1レンズ群G1と第2
レンズ群G2との主点間隔S1について適切な範囲を規
定している。条件式(5)の上限値を上回ると、接眼ズ
ームレンズ系の全長が長くなり、構成の小型化(コンパ
クト化)を実現することができなくなってしまう。ま
た、接眼ズームレンズ系として所定の焦点距離を確保す
るために、第1レンズ群G1の負屈折力を弱くすること
になる。その結果、第1レンズ群G1の変倍移動量が大
きくなり、第1レンズ群G1が物体像Iを横切り易くな
るため、好ましくない。一方、条件式(5)の下限値を
下回ると、変倍のための各レンズ群の移動空間が小さく
なり、十分な変倍領域を確保することが困難となってし
まう。
レンズ群G2との主点間隔S1について適切な範囲を規
定している。条件式(5)の上限値を上回ると、接眼ズ
ームレンズ系の全長が長くなり、構成の小型化(コンパ
クト化)を実現することができなくなってしまう。ま
た、接眼ズームレンズ系として所定の焦点距離を確保す
るために、第1レンズ群G1の負屈折力を弱くすること
になる。その結果、第1レンズ群G1の変倍移動量が大
きくなり、第1レンズ群G1が物体像Iを横切り易くな
るため、好ましくない。一方、条件式(5)の下限値を
下回ると、変倍のための各レンズ群の移動空間が小さく
なり、十分な変倍領域を確保することが困難となってし
まう。
【0019】条件式(6)は、第2レンズ群G2と第3
レンズ群G3との主点間隔S2について適切な範囲を規
定している。条件式(6)の上限値を上回ると、第2レ
ンズ群G2と第3レンズ群G3との主点間隔S2が大き
くなる。その結果、第2レンズ群G2の口径が大きくな
りすぎて、収差補正が困難になってしまう。一方、条件
式(6)の下限値を下回ると、第2レンズ群G2と第3
レンズ群G3との間隔が小さくなり、パワー配分上第2
レンズ群G2の屈折力を弱くしなければならなくなる。
その結果、条件式(3)を満たすことができなくなって
しまうので、好ましくない。
レンズ群G3との主点間隔S2について適切な範囲を規
定している。条件式(6)の上限値を上回ると、第2レ
ンズ群G2と第3レンズ群G3との主点間隔S2が大き
くなる。その結果、第2レンズ群G2の口径が大きくな
りすぎて、収差補正が困難になってしまう。一方、条件
式(6)の下限値を下回ると、第2レンズ群G2と第3
レンズ群G3との間隔が小さくなり、パワー配分上第2
レンズ群G2の屈折力を弱くしなければならなくなる。
その結果、条件式(3)を満たすことができなくなって
しまうので、好ましくない。
【0020】また、本発明においては、第1レンズ群G
1は、物体側から順に、正メニスカスレンズL1pと両凹
レンズL1nとの接合負レンズ、あるいは両凹レンズL1n
と正メニスカスレンズL1pとの接合負レンズを有し、第
3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸レンズL3pと
負メニスカスレンズL3nとの接合正レンズを有し、以下
の条件式(7)および(8)を満足することが望まし
い。 40<ν1 (7) ν3<40 (8)
1は、物体側から順に、正メニスカスレンズL1pと両凹
レンズL1nとの接合負レンズ、あるいは両凹レンズL1n
と正メニスカスレンズL1pとの接合負レンズを有し、第
3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸レンズL3pと
負メニスカスレンズL3nとの接合正レンズを有し、以下
の条件式(7)および(8)を満足することが望まし
い。 40<ν1 (7) ν3<40 (8)
【0021】ここで、 ν1:第1レンズ群G1中の両凹レンズL1nのアッベ数 ν3:第3レンズ群G3中の負メニスカスレンズL3nの
アッベ数 このように、第1レンズ群G1は、正メニスカスレンズ
L1pと両凹レンズL1nとの貼り合わせからなる接合両凹
レンズで構成されることが望ましく、正メニスカスレン
ズL1pおよび両凹レンズL1nのいずれをアイポイント側
に配置しても同等の性能を維持することができる。ま
た、第3レンズ群G3は、後述の各実施例に示すよう
に、変倍に際して光軸に沿って固定で、両凸レンズL3p
とアイポイント側に凸面を向けた負メニスカスレンズL
3nとの接合両凸レンズで構成されるのが好ましい。
アッベ数 このように、第1レンズ群G1は、正メニスカスレンズ
L1pと両凹レンズL1nとの貼り合わせからなる接合両凹
レンズで構成されることが望ましく、正メニスカスレン
ズL1pおよび両凹レンズL1nのいずれをアイポイント側
に配置しても同等の性能を維持することができる。ま
た、第3レンズ群G3は、後述の各実施例に示すよう
に、変倍に際して光軸に沿って固定で、両凸レンズL3p
とアイポイント側に凸面を向けた負メニスカスレンズL
3nとの接合両凸レンズで構成されるのが好ましい。
【0022】条件式(7)は、変倍による色収差の変動
を少なくするための条件を規定している。条件式(7)
の下限値を下回ると、第2レンズ群G2および第3レン
ズ群G3における色収差補正の負担が大きくなるため、
レンズ構成が複雑になってしまう。この場合、第1レン
ズ群G1の負屈折力を弱くすることにより色収差を補正
することもできるが、条件式(4)の範囲を逸脱するこ
とになるので好ましくない。
を少なくするための条件を規定している。条件式(7)
の下限値を下回ると、第2レンズ群G2および第3レン
ズ群G3における色収差補正の負担が大きくなるため、
レンズ構成が複雑になってしまう。この場合、第1レン
ズ群G1の負屈折力を弱くすることにより色収差を補正
することもできるが、条件式(4)の範囲を逸脱するこ
とになるので好ましくない。
【0023】条件式(8)は、第3レンズ群G3を構成
する接合正レンズの接合面の曲率半径を小さくすること
なく色収差を良好に補正するための条件を規定してい
る。条件式(8)を満足することにより、第1レンズ群
G1および第2レンズ群G2の構成をコンパクト化する
ことが可能になる。
する接合正レンズの接合面の曲率半径を小さくすること
なく色収差を良好に補正するための条件を規定してい
る。条件式(8)を満足することにより、第1レンズ群
G1および第2レンズ群G2の構成をコンパクト化する
ことが可能になる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づい
て説明する。本発明の接眼ズームレンズ系は、各実施例
において、物体側から順に、物体側から順に、負の屈折
力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第
2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G
3とを備えている。そして、変倍に際して、第1レンズ
群G1と第2レンズ群G2とは光軸に沿って互いに逆の
方向に移動する。
て説明する。本発明の接眼ズームレンズ系は、各実施例
において、物体側から順に、物体側から順に、負の屈折
力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第
2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G
3とを備えている。そして、変倍に際して、第1レンズ
群G1と第2レンズ群G2とは光軸に沿って互いに逆の
方向に移動する。
【0025】〔第1実施例〕図2は、本発明の第1実施
例にかかる接眼ズームレンズ系のレンズ構成を示す図で
ある。図2の接眼ズームレンズ系は、物体側から順に、
物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL1pと両凹レ
ンズL1nとの接合両凹レンズからなる第1レンズ群G1
と、両凸レンズL2からなる第2レンズ群G2と、両凸
レンズL3pと物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ
L3nとの接合両凸レンズからなる第3レンズ群G3とか
ら構成されている。なお、図2において、EPはアイポ
イントを、Iは対物レンズ系と第1レンズ群G1とを介
して形成される物体像を、I’は接眼ズームレンズ系に
よる虚像(対物レンズ系単独による物体像)をそれぞれ
示している。なお、図2は、接眼ズームレンズ系として
の最短焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)にお
ける各レンズ群の位置を示している。すなわち、図2の
レンズ配置は、図1の(C)の状態に対応している。し
たがって、最長焦点距離状態への変倍に際して、図1に
示すように、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2
は光軸に沿って移動し、第3レンズ群G3は光軸に沿っ
て固定である。
例にかかる接眼ズームレンズ系のレンズ構成を示す図で
ある。図2の接眼ズームレンズ系は、物体側から順に、
物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL1pと両凹レ
ンズL1nとの接合両凹レンズからなる第1レンズ群G1
と、両凸レンズL2からなる第2レンズ群G2と、両凸
レンズL3pと物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ
L3nとの接合両凸レンズからなる第3レンズ群G3とか
ら構成されている。なお、図2において、EPはアイポ
イントを、Iは対物レンズ系と第1レンズ群G1とを介
して形成される物体像を、I’は接眼ズームレンズ系に
よる虚像(対物レンズ系単独による物体像)をそれぞれ
示している。なお、図2は、接眼ズームレンズ系として
の最短焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)にお
ける各レンズ群の位置を示している。すなわち、図2の
レンズ配置は、図1の(C)の状態に対応している。し
たがって、最長焦点距離状態への変倍に際して、図1に
示すように、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2
は光軸に沿って移動し、第3レンズ群G3は光軸に沿っ
て固定である。
【0026】次の表(1)に、本発明の第1実施例の諸
元の値を掲げる。表(1)において、fは接眼ズームレ
ンズ系の焦点距離を、2ωは接眼ズームレンズ系の画角
(見かけ視界)を、Zはズーム比を、ERはアイレリー
フを、バックフォーカスBfはアイポイント側から光線
追跡を行った場合において接眼ズームレンズ系の最終面
(本実施例では第1レンズ群G1の物体側の面)と虚像
I’との間の光軸に沿った距離をそれぞれ表している。
また、表(1)において、左端の数字は物体側からの各
レンズ面の順序を、rは各レンズ面の曲率半径を、dは
各レンズ面間隔を、nおよびνはそれぞれd線(λ=5
87.6nm)に対する屈折率およびアッベ数を示して
いる。
元の値を掲げる。表(1)において、fは接眼ズームレ
ンズ系の焦点距離を、2ωは接眼ズームレンズ系の画角
(見かけ視界)を、Zはズーム比を、ERはアイレリー
フを、バックフォーカスBfはアイポイント側から光線
追跡を行った場合において接眼ズームレンズ系の最終面
(本実施例では第1レンズ群G1の物体側の面)と虚像
I’との間の光軸に沿った距離をそれぞれ表している。
また、表(1)において、左端の数字は物体側からの各
レンズ面の順序を、rは各レンズ面の曲率半径を、dは
各レンズ面間隔を、nおよびνはそれぞれd線(λ=5
87.6nm)に対する屈折率およびアッベ数を示して
いる。
【0027】
【表1】 f =9.3〜21.0 2ω=52.0〜40.0° Z =2.26 ER=13.4〜14.9 (条件対応値) f1=−38 f2= 29 f3= 35 fM = 9.3 (1)(rb+ra)/(rb−ra)=−0.353 (2)|f1/fM | = 4.086 (3)f2/fM = 3.118 (4)f3/fM = 3.763 (5)S1/fM = 4.435 (6)S2/fM = 0.170 (7)ν1 =60.1 (8)ν3 =27.6
【0028】図3乃至図5は、第1実施例の諸収差図で
ある。図3は接眼ズームレンズ系としての最長焦点距離
状態(望遠鏡としての低倍率状態)における諸収差を、
図4は接眼ズームレンズ系としての中間焦点距離状態に
おける諸収差を、図5は接眼ズームレンズ系としての最
短焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)における
諸収差をそれぞれ示している。なお、各収差は、アイポ
イント側から光線追跡を行ったときの収差である。
ある。図3は接眼ズームレンズ系としての最長焦点距離
状態(望遠鏡としての低倍率状態)における諸収差を、
図4は接眼ズームレンズ系としての中間焦点距離状態に
おける諸収差を、図5は接眼ズームレンズ系としての最
短焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)における
諸収差をそれぞれ示している。なお、各収差は、アイポ
イント側から光線追跡を行ったときの収差である。
【0029】各収差図において、FNOはFナンバーを、
ωは半画角(見かけ視界の半分の値:単位は度)を、d
はd線(λ=587.6nm)を、CはC線(λ=65
6.3nm)を、FはF線(λ=486.1nm)をそ
れぞれ示している。このように、球面収差、非点収差お
よびコマ収差について色収差の補正状態を示すために、
基準光線であるd線に対する収差量に加えてC線および
F線に対する収差量も示している。また、非点収差を示
す収差図において、実線Sはサジタル像面を、破線Mは
メリディオナル像面をそれぞれ示している。各収差図か
ら明らかなように、本実施例では、最短焦点距離状態か
ら最長焦点距離状態までの変倍領域の全体に亘って諸収
差が良好に補正されていることがわかる。
ωは半画角(見かけ視界の半分の値:単位は度)を、d
はd線(λ=587.6nm)を、CはC線(λ=65
6.3nm)を、FはF線(λ=486.1nm)をそ
れぞれ示している。このように、球面収差、非点収差お
よびコマ収差について色収差の補正状態を示すために、
基準光線であるd線に対する収差量に加えてC線および
F線に対する収差量も示している。また、非点収差を示
す収差図において、実線Sはサジタル像面を、破線Mは
メリディオナル像面をそれぞれ示している。各収差図か
ら明らかなように、本実施例では、最短焦点距離状態か
ら最長焦点距離状態までの変倍領域の全体に亘って諸収
差が良好に補正されていることがわかる。
【0030】〔第2実施例〕図6は、本発明の第2実施
例にかかる接眼ズームレンズ系のレンズ構成を示す図で
ある。図6の接眼ズームレンズ系は、物体側から順に、
両凹レンズL1nと物体側に凹面を向けた正メニスカスレ
ンズL1pとの接合両凹レンズからなる第1レンズ群G1
と、両凸レンズL2からなる第2レンズ群G2と、両凸
レンズL3pと物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ
L3nとの接合両凸レンズからなる第3レンズ群G3とか
ら構成されている。なお、図2において、EPはアイポ
イントを、Iは対物レンズ系と第1レンズ群G1とを介
して形成される物体像を、I’は接眼ズームレンズ系に
よる虚像(対物レンズ系単独による物体像)をそれぞれ
示している。なお、図6は、接眼ズームレンズ系として
の最短焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)にお
ける各レンズ群の位置を示している。すなわち、図6の
レンズ配置は、図1の(C)の状態に対応している。し
たがって、最長焦点距離状態への変倍に際して、図1に
示すように、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2
は光軸に沿って移動し、第3レンズ群G3は光軸に沿っ
て固定である。
例にかかる接眼ズームレンズ系のレンズ構成を示す図で
ある。図6の接眼ズームレンズ系は、物体側から順に、
両凹レンズL1nと物体側に凹面を向けた正メニスカスレ
ンズL1pとの接合両凹レンズからなる第1レンズ群G1
と、両凸レンズL2からなる第2レンズ群G2と、両凸
レンズL3pと物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ
L3nとの接合両凸レンズからなる第3レンズ群G3とか
ら構成されている。なお、図2において、EPはアイポ
イントを、Iは対物レンズ系と第1レンズ群G1とを介
して形成される物体像を、I’は接眼ズームレンズ系に
よる虚像(対物レンズ系単独による物体像)をそれぞれ
示している。なお、図6は、接眼ズームレンズ系として
の最短焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)にお
ける各レンズ群の位置を示している。すなわち、図6の
レンズ配置は、図1の(C)の状態に対応している。し
たがって、最長焦点距離状態への変倍に際して、図1に
示すように、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2
は光軸に沿って移動し、第3レンズ群G3は光軸に沿っ
て固定である。
【0031】次の表(2)に、本発明の第2実施例の諸
元の値を掲げる。表(2)において、fは接眼ズームレ
ンズ系の焦点距離を、2ωは接眼ズームレンズ系の画角
(見かけ視界)を、Zはズーム比を、ERはアイレリー
フを、バックフォーカスBfはアイポイント側から光線
追跡を行った場合において接眼ズームレンズ系の最終面
(本実施例では第1レンズ群G1の物体側の面)と虚像
I’との間の光軸に沿った距離をそれぞれ表している。
また、表(2)において、左端の数字は物体側からの各
レンズ面の順序を、rは各レンズ面の曲率半径を、dは
各レンズ面間隔を、nおよびνはそれぞれd線(λ=5
87.6nm)に対する屈折率およびアッベ数を示して
いる。
元の値を掲げる。表(2)において、fは接眼ズームレ
ンズ系の焦点距離を、2ωは接眼ズームレンズ系の画角
(見かけ視界)を、Zはズーム比を、ERはアイレリー
フを、バックフォーカスBfはアイポイント側から光線
追跡を行った場合において接眼ズームレンズ系の最終面
(本実施例では第1レンズ群G1の物体側の面)と虚像
I’との間の光軸に沿った距離をそれぞれ表している。
また、表(2)において、左端の数字は物体側からの各
レンズ面の順序を、rは各レンズ面の曲率半径を、dは
各レンズ面間隔を、nおよびνはそれぞれd線(λ=5
87.6nm)に対する屈折率およびアッベ数を示して
いる。
【0032】
【表2】 f =7.3〜22.0 2ω=54.0〜40.0° Z =3.01 ER=12.5〜12.4 (条件対応値) f1=−28 f2= 26 f3= 36 fM = 7.3 (1)(rb+ra)/(rb−ra)=−0.129 (2)|f1/fM | = 3.836 (3)f2/fM = 3.562 (4)f3/fM = 4.932 (5)S1/fM = 5.990 (6)S2/fM = 0.133 (7)ν1 =60.1 (8)ν3 =25.3
【0033】図7乃至図9は、第2実施例の諸収差図で
ある。図7は接眼ズームレンズ系としての最長焦点距離
状態(望遠鏡としての低倍率状態)における諸収差を、
図8は接眼ズームレンズ系としての中間焦点距離状態に
おける諸収差を、図9は接眼ズームレンズ系としての最
短焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)における
諸収差をそれぞれ示している。なお、各収差は、アイポ
イント側から光線追跡を行ったときの収差である。
ある。図7は接眼ズームレンズ系としての最長焦点距離
状態(望遠鏡としての低倍率状態)における諸収差を、
図8は接眼ズームレンズ系としての中間焦点距離状態に
おける諸収差を、図9は接眼ズームレンズ系としての最
短焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)における
諸収差をそれぞれ示している。なお、各収差は、アイポ
イント側から光線追跡を行ったときの収差である。
【0034】各収差図において、FNOはFナンバーを、
ωは半画角(見かけ視界の半分の値:単位は度)を、d
はd線(λ=587.6nm)を、CはC線(λ=65
6.3nm)を、FはF線(λ=486.1nm)をそ
れぞれ示している。このように、球面収差、非点収差お
よびコマ収差について色収差の補正状態を示すために、
基準光線であるd線に対する収差量に加えてC線および
F線に対する収差量も示している。また、非点収差を示
す収差図において、実線Sはサジタル像面を、破線Mは
メリディオナル像面をそれぞれ示している。各収差図か
ら明らかなように、本実施例では、最短焦点距離状態か
ら最長焦点距離状態までの変倍領域の全体に亘って諸収
差が良好に補正されていることがわかる。
ωは半画角(見かけ視界の半分の値:単位は度)を、d
はd線(λ=587.6nm)を、CはC線(λ=65
6.3nm)を、FはF線(λ=486.1nm)をそ
れぞれ示している。このように、球面収差、非点収差お
よびコマ収差について色収差の補正状態を示すために、
基準光線であるd線に対する収差量に加えてC線および
F線に対する収差量も示している。また、非点収差を示
す収差図において、実線Sはサジタル像面を、破線Mは
メリディオナル像面をそれぞれ示している。各収差図か
ら明らかなように、本実施例では、最短焦点距離状態か
ら最長焦点距離状態までの変倍領域の全体に亘って諸収
差が良好に補正されていることがわかる。
【0035】このように、上述の各実施例の接眼ズーム
レンズ系では、ズーム比が2.26〜3.01で、画角
(見かけ視界)が54°〜40°程度で、3群5枚とい
う簡素でコンパクトなレンズ構成を実現している。ま
た、接眼ズームレンズ系としての最短焦点距離状態(望
遠鏡としての高倍率状態)においても、12mm〜14
mm程度の十分長いアイレリーフを確保している。そし
て、2よりも大きなズーム比を確保しているにもかかわ
らず、諸収差、特に歪曲収差が良好に補正されている。
なお、上述の各実施例では、画角(見かけ視界)を54
°〜40°程度としているが、接眼ズームレンズ系の有
効径が大きくなることを制限しなければ、画角(見かけ
視界)を60°程度まで広げることも可能である。ま
た、上述の各実施例は接眼ズームレンズ系に関するもの
であるが、本発明を単焦点の接眼レンズ系に適用するこ
とができることは明らかである。
レンズ系では、ズーム比が2.26〜3.01で、画角
(見かけ視界)が54°〜40°程度で、3群5枚とい
う簡素でコンパクトなレンズ構成を実現している。ま
た、接眼ズームレンズ系としての最短焦点距離状態(望
遠鏡としての高倍率状態)においても、12mm〜14
mm程度の十分長いアイレリーフを確保している。そし
て、2よりも大きなズーム比を確保しているにもかかわ
らず、諸収差、特に歪曲収差が良好に補正されている。
なお、上述の各実施例では、画角(見かけ視界)を54
°〜40°程度としているが、接眼ズームレンズ系の有
効径が大きくなることを制限しなければ、画角(見かけ
視界)を60°程度まで広げることも可能である。ま
た、上述の各実施例は接眼ズームレンズ系に関するもの
であるが、本発明を単焦点の接眼レンズ系に適用するこ
とができることは明らかである。
【0036】
【効果】以上説明したように、本発明によれば、2より
も大きなズーム比および十分長いアイレリーフを確保し
つつ、3群5枚という簡素でコンパクトなレンズ構成を
有し、諸収差が良好に補正された高性能の接眼ズームレ
ンズ系を実現することができる。
も大きなズーム比および十分長いアイレリーフを確保し
つつ、3群5枚という簡素でコンパクトなレンズ構成を
有し、諸収差が良好に補正された高性能の接眼ズームレ
ンズ系を実現することができる。
【図1】本発明の接眼ズームレンズ系の屈折力配置を薄
肉系で示す図であって、(A)は接眼ズームレンズ系と
しての最長焦点距離状態(望遠鏡としての低倍率状態)
を、(B)は中間焦点距離状態を、(C)は接眼ズーム
レンズ系としての最短焦点距離状態(望遠鏡としての高
倍率状態)を示している。
肉系で示す図であって、(A)は接眼ズームレンズ系と
しての最長焦点距離状態(望遠鏡としての低倍率状態)
を、(B)は中間焦点距離状態を、(C)は接眼ズーム
レンズ系としての最短焦点距離状態(望遠鏡としての高
倍率状態)を示している。
【図2】本発明の第1実施例にかかる接眼ズームレンズ
系のレンズ構成を示す図である。
系のレンズ構成を示す図である。
【図3】第1実施例の接眼ズームレンズ系としての最長
焦点距離状態(望遠鏡としての低倍率状態)における諸
収差図である。
焦点距離状態(望遠鏡としての低倍率状態)における諸
収差図である。
【図4】第1実施例の接眼ズームレンズ系としての中間
焦点距離状態における諸収差図である。
焦点距離状態における諸収差図である。
【図5】第1実施例の接眼ズームレンズ系としての最短
焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)における諸
収差図である。
焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)における諸
収差図である。
【図6】本発明の第2実施例にかかる接眼ズームレンズ
系のレンズ構成を示す図である。
系のレンズ構成を示す図である。
【図7】第2実施例の接眼ズームレンズ系としての最長
焦点距離状態(望遠鏡としての低倍率状態)における諸
収差図である。
焦点距離状態(望遠鏡としての低倍率状態)における諸
収差図である。
【図8】第2実施例の接眼ズームレンズ系としての中間
焦点距離状態における諸収差図である。
焦点距離状態における諸収差図である。
【図9】第2実施例の接眼ズームレンズ系としての最短
焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)における諸
収差図である。
焦点距離状態(望遠鏡としての高倍率状態)における諸
収差図である。
G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群 G3 第3レンズ群 Li 各レンズ成分 EP アイポイント I 物体像 I’ 虚像
Claims (3)
- 【請求項1】 物体側から順に、負の屈折力を有する第
1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G
2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備え、
変倍に際して前記第1レンズ群G1と前記第2レンズ群
G2とは光軸に沿って互いに逆の方向に移動し、2より
も大きい変倍比を有する接眼ズームレンズ系において、 前記第2レンズ群G2は、物体側の面よりもアイポイン
ト側の面の方が強い曲率を有する正レンズ成分L2を有
し、 前記正レンズ成分L2の物体側の面の曲率半径をraと
し、前記正レンズ成分L2のアイポイント側の面の曲率
半径をrbとしたとき、 −0.4≦(rb+ra)/(rb−ra)≦0.0 の条件を満足することを特徴とする接眼ズームレンズ
系。 - 【請求項2】 接眼ズームレンズ系としての最短焦点距
離をfM とし、前記第1レンズ群G1の焦点距離をf1
とし、前記第2レンズ群G2の焦点距離をf2とし、前
記第3レンズ群G3の焦点距離をf3とし、前記第1レ
ンズ群G1と前記第2レンズ群G2との主点間隔をS1
とし、前記第2レンズ群G2と前記第3レンズ群G3と
の主点間隔をS2としたとき、 2.5<|f1/fM |<7.0 2.0<f2/fM <5.0 2.5<f3/fM <6.0 3.0<S1/fM <7.0 0.05<S2/fM <1.0 の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の接
眼ズームレンズ系。 - 【請求項3】 前記第1レンズ群G1は、物体側から順
に、正メニスカスレンズL1pと両凹レンズL1nとの接合
負レンズまたは両凹レンズL1nと正メニスカスレンズL
1pとの接合負レンズを有し、 前記第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凸レンズ
L3pと負メニスカスレンズL3nとの接合正レンズを有
し、 前記第1レンズ群G1中の前記両凹レンズL1nのアッベ
数をν1とし、前記第3レンズ群G3中の前記負メニス
カスレンズL3nのアッベ数をν3としたとき、 40<ν1 ν3<40 の条件を満足することを特徴とする請求項1または2に
記載の接眼ズームレンズ系。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8085699A JPH09251131A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 接眼ズームレンズ系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8085699A JPH09251131A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 接眼ズームレンズ系 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09251131A true JPH09251131A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=13866082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8085699A Pending JPH09251131A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 接眼ズームレンズ系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09251131A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6606203B2 (en) | 2001-02-28 | 2003-08-12 | Fuji Photo Optical Co., Ltd. | Ocular zoom lens |
KR100677055B1 (ko) * | 2006-07-14 | 2007-02-02 | 주식회사 디오스텍 | 소형 초광각 광학계 |
JP2011017978A (ja) * | 2009-07-10 | 2011-01-27 | Nikon Corp | 接眼ズーム光学系 |
WO2012063596A1 (ja) * | 2010-11-08 | 2012-05-18 | 株式会社ニコンビジョン | 接眼ズーム光学系及び光学機器 |
CN102902058A (zh) * | 2012-10-29 | 2013-01-30 | 梧州奥卡光学仪器有限公司 | 连续变倍目镜 |
JP2015079276A (ja) * | 2015-01-16 | 2015-04-23 | 株式会社ニコン | 接眼ズーム光学系 |
-
1996
- 1996-03-14 JP JP8085699A patent/JPH09251131A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6606203B2 (en) | 2001-02-28 | 2003-08-12 | Fuji Photo Optical Co., Ltd. | Ocular zoom lens |
KR100677055B1 (ko) * | 2006-07-14 | 2007-02-02 | 주식회사 디오스텍 | 소형 초광각 광학계 |
JP2011017978A (ja) * | 2009-07-10 | 2011-01-27 | Nikon Corp | 接眼ズーム光学系 |
WO2012063596A1 (ja) * | 2010-11-08 | 2012-05-18 | 株式会社ニコンビジョン | 接眼ズーム光学系及び光学機器 |
JP2012103308A (ja) * | 2010-11-08 | 2012-05-31 | Nikon Vision Co Ltd | 接眼ズーム光学系及び光学機器 |
US8958151B2 (en) | 2010-11-08 | 2015-02-17 | Nikon Vision Co., Ltd. | Ocular zoom optical system and optical instrument |
CN102902058A (zh) * | 2012-10-29 | 2013-01-30 | 梧州奥卡光学仪器有限公司 | 连续变倍目镜 |
JP2015079276A (ja) * | 2015-01-16 | 2015-04-23 | 株式会社ニコン | 接眼ズーム光学系 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040603 |