JP3536498B2 - 複層ガラスと複層ガラス支持構造体 - Google Patents
複層ガラスと複層ガラス支持構造体Info
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- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
- Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
Description
造体と、これに用いる複層ガラスに関する。
ラスの突き合わせ部にサッシ枠材を全く用いることな
く、複数枚の孔加工された強化ガラスを連結して壁面を
構成するDPG(ドット・ポイント・グレージング)構
法が急速に普及している。
のように遮音性が要求される建造物や寒冷地での建造物
に対するDPG構法の展開の要望も大きくなった。
ついては、海外では施工が多く認められるものの、国内
においては、より厳しい湿度条件や性能保証の面からそ
の適用が困難な状況にあった。
法の特徴であるが、板ガラスの孔周りの強度に関する性
能を確保することは製造上も難しかった。
0−85141には、複層ガラスの外部側板ガラスの四
隅に複層ガラスの支持部材を取り付けるための孔を明け
るとともに、内部側板ガラスの四隅を斜めに隅切りして
該部分にブラケットを用い、板ガラスの孔周りの強度が
複層ガラスの弱点となることを避けようとした例も開示
されているが、この従来例では複層ガラスの四隅がブラ
ケットのため不透明となり意匠性と視認性が悪かった。
−93442には、皿孔加工した外部側板ガラスのみを
用いて支持部材をナットで固定し、室外側板ガラスと室
内側板ガラスとを段違いにする実施例も開示されている
が、この従来例では、孔周りスペーサと支持部材との間
に施さねばならない2次シールを完全かつ簡単に施工す
ることはきわめて困難であった。
ていた問題点を解決しようとするものであり、複層ガラ
スの内部側板ガラスの四隅を斜めに隅切りしこの部分に
ブラケットを用いる方法に依らず、複層ガラスの四隅の
意匠性と視認性を確保しつつ、しかも、外部側板ガラス
と内部側板ガラスの孔周りの2次シールを完全で簡単に
施工した複層ガラス、及びこの複層ガラスを用いた複層
ガラス支持構造体を提供することを目的とする。
スと内部側板ガラスがその周辺部に第1スペーサを介在
して配され、これら板ガラス間に空気層が形成されてな
る複層ガラスにおいて、外部側板ガラスに第1取付用孔
が穿設され、内部側板ガラスに第2取付用孔が第1取付
用孔と対応する位置に穿設され、これら取付用孔の空気
層側の径よりも大きい内寸を有する第2スペーサがこれ
ら取付用孔の周りに配され、第1取付用孔の内周面形状
に対応したガラスライナーが前記空気層側に3mm以上
突き出されるように配され、これら外部側板ガラス、内
部側板ガラス、第2スペーサ及び前記ガラスライナーの
突き出し部分により形成された空間に2次シールが施さ
れてなることを特徴とする複層ガラスを提供する。
付用孔及び第2取付用孔を貫通するようにして、前記ガ
ラスライナーの内周面形状に対応した形状を有するヒン
ジボルトが配され、該ヒンジボルトの内部側の外周部に
加工されたネジ部に雌ネジが締結されて、前記複層ガラ
スに該ヒンジボルトが装着され、かつ、これら内部側板
ガラス、ガラスライナー端部、ヒンジボルト及び2次シ
ール外表面により囲まれる隙間に不定形シーリング材よ
りなる仕上げシールが施されてなることを特徴とする複
層ガラス支持構造体を提供する。
ステンレス鋼などの金属で加工されたヒンジボルトが板
ガラスと直接接触することで、板ガラスが破損すること
を防止するためのものである。しかし、本発明において
は、ガラスライナーが空気層側に3mm以上突き出され
るように配されており、このガラスライナーを2次シー
ル施工の際のガイドとして機能させることで、簡便かつ
正確に2次シールを施工でき、板ガラスに孔を明けてD
PG構法を提供した複層ガラス支持構造体の品質の向上
が可能となった。
取付用孔は好ましくは皿孔であり、外部側板ガラスの外
表面側が大径口で内表面側が小径口となるように外部側
板ガラスに穿設されている。このような皿孔を明けるこ
とにより、ヒンジボルトを複層ガラスの外表面から突出
させることなく取り付けられる。外部側板ガラスは設計
風圧力や板ガラスの縦横の寸法にもよるが、一般的には
8〜19mm厚さの強化ガラス又は倍強度ガラスなどが
使用される。
は前記小径口よりも大径となるように内部側板ガラスに
穿設されていて、ストレートの丸孔が好ましい。内部側
板ガラスは4〜12mmの厚さの強化ガラス又は倍強度
ガラスなどが用いられ、複層ガラスの使用環境の要求性
能に応じて選択される。
ラスの間は乾燥空気が充満した空気層であり、空気層を
形成するスペーサは複層ガラスの使用環境の要求性能に
応じてその厚さが選択されるが、6mm又は12mmの
空気層を形成するスペーサが多く用いられる。
孔の内周面と一致するように加工されており樹脂製又は
アルミニウム合金製である。
性との関係で小さいことが好ましいが、内部に回転機構
を有する特殊ヒンジボルトを使用する場合は限界があ
り、好ましい1実施例では、外表面側の直径がほぼ46
mmであり、内表面側の直径がほぼ36mmである。
直径は、同様に小さい方が意匠上好ましい。2枚の板ガ
ラスを複層化する際の製作誤差を考慮し、好ましい1実
施例では、丸孔の直径は44mmである。現在の技術で
は、丸孔(第2取付用孔)の直径をこれ以上小さくする
と複層化する際の生産性が低下する。
場合、ガラスライナーの寸法は外部側板ガラスから空気
層側に3mm以上で、かつ、内部側板ガラスの内部側表
面から1mm手前以内まで突き出している。
ルの先端形状と空気層厚さとの関係が深いが、ノズルの
先端形状の関係からは突き出し寸法は3mm以上は必要
であり、意匠性を考慮して丸孔の直径を44mmとする
場合には、空気層のほぼ中央位置まで突き出しているこ
とが好ましい。
であり、一般的には、6mmの空気層を形成するスペー
サを用いる場合の好ましい1実施例では3mmであり、
12mmの空気層を形成するスペーサを用いる場合の好
ましい1実施例では5mmである。
(第2取付用孔)を皿孔に比較して大きくすれば、例え
ば66mmとすれば、ガラスライナーは内部側板ガラス
の内部側表面とほぼ同等程度まで突き出していてもよ
く、例えば内部側板ガラスの内部側表面から1mm手前
まで突き出していてもよい。
ーサ、好ましくはリング状のリングスペーサによる。リ
ングスペーサは、丸孔(第2取付用孔)より一回り大き
な内径を有するドーナツ状のものであり、樹脂製又はア
ルミニウム合金製で、板ガラスのガラス面と接する面に
ブチルゴムのシールが施されている。ブチルゴムに代え
て透湿抵抗の優れた両面テープを用いてもよい。
取付用孔に、接着テープ又は接着剤で仮止めされた後
に、これら外部側板ガラス、内部側板ガラス、第2スペ
ーサ及び前記ガラスライナーの突き出し部分により形成
された空間に2次シールが施されて作製される。
ィド系の不定形シーリング材が施されてなるものであ
る。シールを打設するノズルの先端が、前述の空間内に
押し込まれ、先端がガラスに接するような形でシールが
施工される。
材のガイドとなるので、この作業は容易である。シール
施工後に、余分なシールはヘラ等でかき取られて仕上げ
られる。
イナーがセットされたまま、建設現場へ出荷される。建
設現場においては、ガラスライナーの内側に特殊ヒンジ
ボルトを装着し、ヒンジボルトの内部側の外周部に加工
されたネジ部に雌ネジであるフラットナットがネジ締め
されて一体化され、複数枚の複層ガラスによる壁面が施
工される。
の間の隙間には、現場で、主にシリコーン系の不定形シ
ーリング材が充填され、隙間部の水密性、気密性を向上
させている。
あり、外部側板ガラス1と内部側板ガラス2がその周辺
部に配されている第1スペーサ(図示せず)により隔置
されて空気層15を形成しているとともに、これら板ガ
ラス1及び板ガラス2に皿孔(第1取付用孔)3及び丸
孔(第2取付用孔)4が明けられていてヒンジボルト9
が取り付けられている。
断面図を併用して説明すると、外部側板ガラス1の厚さ
は12mmで、内部側板ガラスの厚さは5mmであり、
これらは強化ガラスを用いてある。外部側板ガラス1の
皿孔(第1取付用孔)3は、外表面側である皿側の直径
Gは46.5mmで、内表面側である非皿側の直径Hは
36.5mmである。また、内部側ガラスの丸孔の直径
Kは44.5mmである。丸孔の直径Kは皿孔の非皿側
の直径Hに比べて寸法が大きいので複層ガラス製造時の
誤差を吸収する効果がある。
サ(第2スペーサ)6は、厚さ12mmのアルミニウム
製で、外径Fが72mm、内径が54mmのドーナツ状
であり、板ガラスと接する面にはブチルゴム7が施工さ
れている。
れるガラスライナー5は、皿孔(第1取付用孔)3と一
致する形状に加工された厚さ2mmのアルミニウム合金
製であり、長さNは17mmである。
孔)3にガムテープ(接着テープ)13で接着してあ
る。使用した外部側板ガラス1の厚さが12mmである
ため、ガラスライナー5は5mmだけ突き出した格好と
なっている。すなわち、突き出し寸法Jは5mmであ
る。
2とを、第1スペーサ(図示せず)とリングスペーサ
(第2スペーサ)6を用いてペアリング(複層ガラス
化)すると、外部側板ガラス1、内部側板ガラス2、ガ
ラスライナー5、リングスペーサ(第2スペーサ)6と
で形成される空間ができあがる。
材のノズルの先端を押し込み、ガラスライナー5をガイ
ドにして、ガラス面に沿ってシール材を充填する。充填
後は、余分なシール材をヘラで除き仕上げる。以上が工
場での作業範囲である。
へ搬入される。建設現場では、図1に示すように、ガラ
スライナー5の内側にヒンジボルト9が装着され、内部
側板ガラス2、ガラスライナー5の端部、ヒンジボルト
9及び2次シール8の外表面で囲まれる隙間に、現場で
シリコーン系のシール材による仕上げシール10を施工
した後に、雌ネジとしてのフラットナット11により、
プラスチック製のワッシャ12を介して固定される。こ
の仕上げシール10は、複層ガラス支持構造体の水密
性、気密性の確保のために不可欠である。
たノズルの説明図であり、(a)はノズルの斜視図、
(b)はノズルの断面図である。
り、この先端には直径Aが2mmの孔17が明けられて
いる。また、ノズル16は、先端からの距離Cが40m
mの位置において外径Dが16mmのものを用いた。
造体の工場出荷用の中間製品である複層ガラスの第1例
の作製方法を説明する要部説明図である。
取付用孔)3にガラスライナー5を接着テープ13によ
り仮止めする。次に、図4に示すように、ノズル16を
下側に置かれた外部側板ガラス1のガラス表面に接する
くらいに差し込んで、外部側板ガラス1と内部側板ガラ
ス2と第2スペーサ6とガラスライナー5により形成さ
れた空間に2次シール材8bを充填する。次に、図5に
示すように、2次シール材8bをガラスライナー5に沿
ってさらに充填する。
引き抜き、上側に置かれた内部側板ガラスの面まで完全
に2次シール材8bを充填する。このとき、2次シール
材のはみ出8cが若干量できる。次に、図7に示すよう
に、ヘラ21により2次シール材のはみ出8cを除去し
て仕上げて完成する。
ー5が空気層15側に突き出していて、2次シール材8
bを充填する際のガイドとして機能するので、2次シー
ル材8bを無駄に多量使用することなく、比較例で後述
するような気泡の発生がきわめて少なく、簡便かつ正確
に充填できる。しかも、このガイド機能のために2次シ
ール材8bを圧力をかけて注入できるので、気泡の発生
の可能性がより少なくなる。
する要部説明図であり、内部側板ガラス2の丸孔(第2
取付用孔)4の直径K2を66.5mmとしてあり、内
部側板ガラス2とガラスライナー3により形成される余
裕幅L2が15mmである。ガラスライナー5の突き出
し部の先端と内部側板ガラス2の内部側表面からの距離
Mが1mmになるようにしてあり、突き出し寸法J2は
11mmである。
さ12mmのアルミニウム製で、外径F2が94mm、
内径が76mmのドーナツ状のものであり、2枚の板ガ
ラスと接する面にはブチルゴム(図示せず)が施工され
ている。他の寸法などについては、図2に示した実施例
と同様である。
部を大きくして、シール材8bの充填がより容易になる
が、孔周りの寸法が大きくなりすぎて意匠性が低下す
る。
する要部説明図であり、複層ガラスの皿孔(第1取付用
孔)3に事前に、突き出し部を有するガラスライナーを
取り付けないで、外部側板ガラス1と内部側板ガラス2
と第2スペーサ6により形成された空間に2次シール8
bを充填する方法の説明図である。
ール材8bを充填するが、図10に示すように、2次シ
ール材8bは外部側板ガラス1と内部側板ガラス2と第
2スペーサ6により形成された空間から大きく溢れ出る
ので充填作業が困難であり、しかも2枚の板ガラスであ
る外部側板ガラス1及び内部側板ガラス2の各々と第2
スペーサ6とが形成する隅部に2次シール材8b充填さ
れにくく、この隅部に気泡14ができやすい。
く2次シール材8bが大きく溢れ出やすいことにより2
次シール材8bを圧力をかけて充填しにくく、このこと
が作業性の低下及び隅部での気泡の発生の可能性の増大
をもたらしている。
り2次シール材のはみ出8cを気泡14をなくすように
押し込みつつ、押し込みきれずに残ったはみ出8cを除
去する。しかし、ヘラ21により隅部の気泡14をなく
する作業は大変であり、作業性がきわめて悪く、しか
も、一度生じた隅部の気泡14はなくすのが困難であ
る。また、2次シール材8bが大量に無駄になる。
を示しており、隅部の気泡14が発生しやすかった。
すガラスライナーを使用していないために、2次シール
の施工がうまくゆかず、板ガラスと第2スペーサとによ
る隅部で気泡が残ってしまった。この気泡は、外部から
見た場合、意匠上の欠点であり、かつ、性能低下の原因
にもなる。
れ、簡単な工程で品質の安定した製品の供給が可能とな
った。また、孔周りの構成がコンパクトとなり、かつ、
2次シール充填時に板ガラスと第2スペーサとによる隅
部に気泡が入り込むことがないため、意匠性が損なわれ
ることはない。また、2次シール材の充填作業の作業性
がよく、2次シール材の無駄の発生も少なくできた。
明図であって、(a)はノズルの斜視図、(b)はノズ
ルの断面図
する要部説明図
する要部説明図
する要部説明図
する要部説明図
する要部説明図
説明図
部説明図
部説明図
Claims (4)
- 【請求項1】外部側板ガラスと内部側板ガラスがその周
辺部に第1スペーサを介在して配され、これら板ガラス
間に空気層が形成されてなる複層ガラスにおいて、外部
側板ガラスに第1取付用孔が穿設され、内部側板ガラス
に第2取付用孔が第1取付用孔と対応する位置に穿設さ
れ、これら取付用孔の空気層側の径よりも大きい内寸を
有する第2スペーサがこれら取付用孔の周りに配され、
第1取付用孔の内周面形状に対応したガラスライナーが
前記空気層側に3mm以上突き出されるように配され、
これら外部側板ガラス、内部側板ガラス、第2スペーサ
及び前記ガラスライナーの突き出し部分により形成され
た空間に2次シールが施されてなることを特徴とする複
層ガラス。 - 【請求項2】第1取付用孔は皿孔であり、外部側板ガラ
スの外表面側が大径口で内表面側が小径口となるように
外部側板ガラスに穿設され、第2取付用孔は前記小径口
よりも大径となるように内部側板ガラスに穿設されてな
る請求項1に記載の複層ガラス。 - 【請求項3】外部側板ガラス及び内部側板ガラスの各々
と第2スペーサとの間にはブチルゴムのシールが施さ
れ、前記2次シールはシリコーン系又はポリスルフィド
系の不定形シーリング材が施されてなるものである請求
項1又は2に記載の複層ガラス。 - 【請求項4】請求項1、2又は3に記載の複層ガラスの
第1取付用孔及び第2取付用孔を貫通するようにして、
前記ガラスライナーの内周面形状に対応した形状を有す
るヒンジボルトが配され、該ヒンジボルトの内部側の外
周部に加工されたネジ部に雌ネジが締結されて、前記複
層ガラスに該ヒンジボルトが装着され、かつ、これら内
部側板ガラス、ガラスライナー端部、ヒンジボルト及び
2次シール外表面により囲まれる隙間に不定形シーリン
グ材よりなる仕上げシールが施されてなることを特徴と
する複層ガラス支持構造体。
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---|---|---|---|
JP33963095A JP3536498B2 (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 複層ガラスと複層ガラス支持構造体 |
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JP33963095A JP3536498B2 (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 複層ガラスと複層ガラス支持構造体 |
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JPH09177442A JPH09177442A (ja) | 1997-07-08 |
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Family Applications (1)
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JP33963095A Expired - Fee Related JP3536498B2 (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 複層ガラスと複層ガラス支持構造体 |
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-
1995
- 1995-12-26 JP JP33963095A patent/JP3536498B2/ja not_active Expired - Fee Related
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