JP3536410B2 - 偏向歪補正方法と歪補正回路および陰極線管表示装置 - Google Patents

偏向歪補正方法と歪補正回路および陰極線管表示装置

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JP3536410B2 JP7049695A JP7049695A JP3536410B2 JP 3536410 B2 JP3536410 B2 JP 3536410B2 JP 7049695 A JP7049695 A JP 7049695A JP 7049695 A JP7049695 A JP 7049695A JP 3536410 B2 JP3536410 B2 JP 3536410B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子ビームを偏向して映
像を表示する、例えば陰極線管(CRT)による表示装
置の画歪補正方法とその回路および表示装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】真空容器内に設けられている電子銃から
電子ビームを発射し、その電子ビームの飛跡を外部から
印加されている偏向用の磁界または電界により偏向する
ことによって画像表示を行う陰極線管表示装置は、テレ
ビジョン受像機や、コンピュータモニター装置等に広く
使用されている。図6(a) はかかる陰極線管による表示
装置の表示画面と電子ビームの偏向角を説明する図面で
あって、図示されていない電子銃から放出された電子ビ
ームはよく知れらている偏向装置(偏向コイル)によっ
て垂直方向および水平方向に偏向され、表示面S、すな
わち陰極線管(CRT)の管面にラスタを形成する。こ
の電子ビームの偏向中心点をOとすると、垂直方向の最
大偏向角±θv、偏向中心点Oから表示面Sまでの長さ
をrとすると、表示面の画サイズは、Lv=r・Tan ±
θvで表すことができる。
【0003】したがって、鋸歯状の偏向磁界によって電
子ビームを垂直および水平方向に偏向すると、表示面S
には図6(b) に見られるようなラスタが表示され、電子
ビームを映像信号によって変調することにより画像を表
示することができる。しかしながら、表示面に到達する
電子ビームの飛距離は画面の4隅で最も長くなるため、
この管面に表示されるラスタは図6(b)に見られるよ
うに歪んで見えることになる。この歪みはフオーカス
や、コンバゼンスに関しても同様に左右上下でほぼ対称
にずれる。
【0004】このような歪みは放物線状の糸巻歪(Pincu
shion 歪み) と、格子の間隔が一定でなくなる直線歪み
(linearity 歪み) 分けることができる。上記ピンクッ
ション歪みに関しては偏向波形の振幅に対して補正波形
で変調をかけることにより補正されるが、リニアリティ
歪みに対しては偏向波形そのものに補正波形によって変
調をかけることにより補正することが必要になる。以
下、垂直周期の補正波形で補正することになる垂直リニ
アティ歪みと、水平ピンクッション歪みに付いて述べ
る。
【0005】図7は垂直リニアリティの補正の様子を示
したもので、この図でvSは入力信号(テレビ信号)、
ISは垂直方向の基準となる鋸歯状波波形である。この
鋸歯状波波形ISは電子ビームを戻すリトーレース時間
が理想的に0となっているときであり、水平方向の歪み
に付いてゼロと仮定したものである。θSを偏向回路に
入力される電圧とCRTのカソードから放出される電子
ビームの垂直方向の角度、つまり垂直偏向感度とする。
この角度θSと表示面に衝突する電子ビームの画面上の
垂直位置との関係は表示装置の特性によって一義的に定
められる。上記垂直偏向感度を示す角度θSの中心点O
が画面上の中心点に対応するとすれば、前記したように
電子ビームの飛距離は中心点から離れるほど長くなるた
め、CRTの偏向特性はTANの特性に近い偏向感度特
性θVを持つものと考えられる。
【0006】すると、1V(1垂直期間)の入力信号v
Sに含まれる例えば水平方向の位置S1、S2、S3、
・・・・・・S9は、点線で示すように表示画面M1 上
に現れることになり、格子状のラスタは画面の中央部で
密になり、画面の上下方向で格子間隔が広くなるような
歪みが発生する。そこで、CRTを使用した表示装置の
場合は、垂直方向の偏向波形として図7の鋸歯状波波形
ICに示すように偏向波形に予め補正を加えて、電子ビ
ームを偏向させることにより、1垂直期間(1V)の入
力信号vSに含まれている水平方向の各位置S1、S
2、S3、・・・・S9が表示画面M2に示されている
ように等間隔の格子を形成するようにしている。
【0007】上記したようなリニアリティの補正は補正
波形を発生する関数回路に入力される画面サイズ、画面
位置、および垂直周期に関するパラメータを含んだ形で
発生させれば、一度調整した後は画面サイズ、画面位
置、および画面の周期を変えたときでも表示面の歪みが
変化しないことが知られている。図8はこのようなシス
テムで表示装置の偏向波形を発生させる回路の一例を示
したものである。
【0008】この図で10は時間の基準である垂直周期
のタイミングパルスP、画面サイズVSIZE、画面位置V
CENTと、垂直周期fV がパラメータとして入力されてい
る鋸歯状波発生回路であり、その出力を時間の関数x(t)
とする。11は鋸歯状波発生回路から出力される関数x
(t)(以下、単に関数xともいう)に基づいて画面歪補
正用の補正関数g(x)を発生する画面補正用関数発生回
路、12は画面補正用関数発生回路11の出力g(x)の振
幅をコントロールする可変振幅回路(可変増幅器)、1
3は画面をシフトする直流電圧14(Vdc)を可変振
幅回路12の出力に重畳する加算回路、15はCRTの
電子ビームを偏向させるための偏向回路であって、この
出力(偏向電流)がCRTの偏向コイルに供給されるこ
とになる。なお、システムによっては可変振幅回路1
2、加算回路13を省略しているものもある。
【0009】このような表示装置の偏向システムでは、
まず鋸歯状波発生回路10に入力または設定されたパラ
メータ(VSIZE、VCENT、fV 、)に基づいて式(1)
に示すように時間tと共に直線的に変化する関数xを発
生する。
【数1】 つまり、図9に示すように垂直周期のタイミングパルス
Pが入力される毎に、時間tと共に増大する鋸歯状波が
関数x(t)として出力される。但し時間t= 0では関数x
(0)は「VCENT−VSIZE]であり、t=1/tV つまり
1Vの終了時点でx(tv) は[VCENT+VSIZE]となる。
また、時間t=tV/2では関数x(t)はVCENTつまり
画面のセンタ位置をしめしている。
【0010】次に歪補正用関数回路11では関数出力x
に対して次の式(2)に示すような補正関数g(x)で
歪み補正を行い、S字状の鋸歯状波形を発生する。
【数2】 式(2)で係数a3は3次の補正、係数a2は2次の補
正を行う。係数a2は図9の曲線IC2に示されている
ように画面センタからの上下方向のアンバランスを補正
するものであり、係数a3は曲線IC3に見られるよう
に画面センタを中心に上下方向で同じような補正を行
う。一般的には3次の補正によってリニアリティがほぼ
完全に補正される。
【0011】この補正関数g(x)で補正された出力は次の
可変振幅回路13で振幅のみがVGAIN倍されるようにコ
ントロールされ、さらに加算回路13で直流電圧V dc
が重畳される。したがって加算回路13の出力Yは式
(3)のようになる。
【数3】
【0012】このように補正された偏向波形によって偏
向装置をドライブすると、CRTの偏向特性がTAN特
性を有することから、電子ビームがCRTの管面にラン
ディングしたとき、実際の偏向感度は図9の直線θCに
示すようにリニヤーな偏向感度とすることができる。そ
して上記した振幅可変回路13によってこの感度勾配が
θC1のように変化し、加算回路で重畳される電圧V
dc によってこの感度勾配がθC2のように上下にシフ
トして画面の大きさ、画面のセンタが変化する。その結
果、入力された信号vSの水平位置S1、S2、S3、
・・・・・S9の位置は図9の画面M1に示すように等
間隔の格子とすることができる。また、直流電圧V dc
を調整すると、図9の画面M2に示すように格子ラスタ
の位置を上下方向にシフトさせることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような鋸
歯状波の補正システムの場合は、例えば歪補正用関数回
路11で3次の補正係数a3 の設定を変えると、図9の
曲線IC3に見られるように画面サイズも同時に変化す
ることになり、また2次の補正係数a2 で歪みの補正を
行うと曲線IC2に見られるように画面の上下方向の位
置が動いてモニタ画像が全体的に上下することになる。
従って実際にこのシステムでリニアリティの歪補正を行
うと次のような手順を取らざるを得なくなる。まず、周
波数fV 、画面サイズVSIZE、画面位置VCENTのパラメ
ータを設定する。次に、VGAIN、V dc 、係数a3、a
2を設定するさらにVGAIN、V dc を調整して画面サイ
ズ、画面位置を合わせる。係数a3 、a2 によって画面
歪みがなくなるように調整する。この調整によって画面
の歪みが小さくなると、今度は画面サイズ、および画面
位置が変化するため、再びVGAIN、Vdcを調整して画面
位置、大きさを調整する。この調整によって画面歪みが
最適な状態から外れるため、再び係数a3 、a2 で画面
歪みを取る。以下、VGAIN、Vdcの調整とa3 、a2
調整を何回か繰り返して歪みが許容範囲内に入るまで調
整する。
【0014】つまりが面歪みをを調整するために
GAIN、V dc 、a3 、a2 あるいはVSI ZE、VCENT
3 、a2 の4つのパラメータのトラッキングをとりな
がら行わないと許容範囲内に入る歪み調整ができないと
いう問題が残る。 また調整が終わったときの関数g(x)
の値の範囲は各表示装置において相違しており、さらに
CRTの大きさやバラツキによって偏向角が変わってく
るので、回路設計をする場合にそのダイナミックレンジ
の設定が大変であり、かつ、有効に使用することができ
ないとい問題がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
問題点を解決するために、画面サイズ、画面位置と、繰
返し周期をパラメータとして入力し時間に比例する関数
x(t)を歪補正関数g(x)によって3次の補正、2
次の補正を行うことにより偏向歪補正を行う偏向歪補正
方法において、表示画面の中央部から上下方向に等距離
離れた位置に画歪調整のための二つの基準点を設定する
と共に、上記基準点で上記歪補正関数の値が絶対値の等
しい正負の値となるように歪補正を行うようにしてい
る。
【0016】
【作用】画面上で適当な距離だけ離れた2点を歪み補正
の基準点としているため、歪み補正を行うために種種の
補正係数、および設定値を与えたときでも画面の振幅お
よび、画面位置の変動が殆どなくなり、歪み調整がきわ
めてように行われることになる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の偏向歪補正方法とその歪補正
回路を説明するためのブロック図である。この図で20
は時間の基準である垂直周期のタイミングパルスP、お
よび後で述べる表示画面の2点の基準点に対応する画面
サイズデータVSIZE、画面位置データVCENTが入力さ
れ、垂直周期fV で繰り返すような鋸歯状波を発生する
関数発生回路であり、その出力を関数x(t)とする。21
は関数発生回路20から出力される関数x(t)の出力に基
づいて画面歪み補正用の関数g(x)を発生する画面補正用
の歪補正関数発生回路であって、上記画面上に設定され
た2点の基準点+aおよび−aでは関数x(t)の出力xが
画面歪み補正係数VLIN 、およびVLIN BAL に関係な
く一定値となるように出力され、他の点は補正係数V
LIN 、VLIN・BAL によって画面上の歪みが解消される画
歪み補正用の補正関数g(x)が設定されているものであ
る。
【0018】22は歪補正関数発生回路21の関数出力
g(x)の振幅をコントロールする可変振幅回路(可変増幅
器)、23は画面をシフトする直流電圧(V dc )を可
変振幅回路22の出力に重畳する加算回路、24はCR
Tの電子ビームを偏向させるための偏向回路であって、
この出力(偏向電流)がCRTの偏向コイル25に供給
されることになる。なお、表示画面が常に一定でありそ
の大きさおよび位置を偏向しないモニターシステムの場
合は可変振幅回路22、加算回路23を省略することも
可能である。
【0019】本発明の場合も、まず関数発生回路20に
入力、または設定されたパラメータ(VSIZE、VCENT
V 、)に基づいて時間と共に直線的に変化して鋸歯状
波の関数x(t) を発生するが、この関数x(t)のパラメー
タVSIZE、VCENTは表示画面の中心点から上下方向に離
れている2点の基準点+a、および−aを設定すること
により行われる。すなわち、図2に見られるように1垂
直期間1Vの映像信号vS に対して出力される関数x(t)
の例えば同期信号のスタート点の近くに第1の基準点+
aを設定し、同期信号の終了点の近くに第2の基準点−
aを設定する。そして時間tが変化したときに、x(t)=
±aとする点は前記式(1) および図2の基準点+a、−
aに対応する時間から式(4) ,(5) 形成される。
【数4】
【数5】 但しtSYNCは垂直ブランキング期間、tFPは画面
上部に設定されたポイント+aの位置に対応する時間、
tBPは画面の下部に設定されたポイント−aに対応す
る時間である。
【0020】この式を解くことにより画面上の上下に対
応させるポイントxの値が±aとなるようなVSIZE、V
CENTの値は次の式(6) 、(7) によって求められる。
【数6】
【数7】 次に画面歪みを補正する歪補正用関数発生回路21の関
数出力g(x) が画面の歪みを調整しても、常に画面の上
下に設定された基準点±aでx(t)=g(x)となるように設
定するためには、時間tに対して直線的に変化する偏向
の基本成分xを補正する補正用の関数gC(x) が±a点で
ゼロになるような関数であればよい。このような関数の
一例を式(8) によって示す。
【数8】 式(8)は、x=±aで関数gC(x) が常にゼロになる。
従って時間と共に直線的に変化する関数x(t)と、このよ
うな関数gC(x) の和でg(x)を求めれば、x=±aにおけ
る関数出力は常にg(x)=±aとなり基準点が表示画面の
上下方向の端の近い点に設定されているほど、歪み補正
によって画面の振幅、および画面センタの位置が変動す
ることがない。
【0021】次の式(9)はこのような条件を満足する
関数式の一例を示す。
【数9】 この式でVLIN は垂直方向のリニヤリティの補正係数で
あり、V LIN・ BAL は中心点の上下で歪みの補正のバラ
ンスをとる補正係数である。
【0022】図3(a) は時間tと共に直線的変化する関
数x(t)で表されている基本的な鋸歯状波偏向出力を
示したもので、画面の上部には上記した基準点+aが設
定され、画面の下部には基準点−aが設定されている。
このような関数の出力xで偏向したときの歪みを補正す
る成分gC(x) は図3の(b)によって示されている。
【0023】図3(b) の曲線CLIN は上記式(9)のx
・( x±a)( x2 −x±a)の傾向を示しており、曲線C
LIN ・BALは(x+a)(x−a)の傾向を示している。
図3の(c) は時間(t) と共に直線的に変化する鋸歯状波
の基本波成分X(t)と、上記補正用の歪み補正関数gc(x)
の和によって形成された上記式(9)に見られる補正関
数g(x)の出力を示しており、画面の上下に設定した2つ
の基準点では補正にかかわらず常にその位置が一定であ
り、歪み補正を行っても図3(c)の補正波形IC3、
IC2に見られるように画面の振幅が殆ど変化しないよ
うになる。
【0024】また、上記関数出力によって補正された鋸
歯状波形をCRTの大きさおよび、CRTの表示モード
によって変化させるときは、可変振幅回路22、および
加算回路23において所定の振幅および画面位置となる
ように調整することができ、この調整はきわめてように
行われる。すなわち、図4に示されているように補正さ
れた偏向用の関数出力は、可変振幅回路22のゲインV
GAINによって点線のように全体的に振幅レベルが変更さ
れ、モニター画面に一致するように調整される。また、
加算回路23において直流電圧V dc を加えるとその極
性および大きさによって関数出力が一点鎖線のように上
限方向にシフトし、画面のセンターがラスタのセンタに
一致するように調整することができる。加算回路23の
出力は偏向回路(ドライブ回路)24でピン歪み等の補
正が行われ、偏向コイル25に供給されるが、CRTの
管面上の偏向感度は図4の(b)に示すように逆S字特
性を示すから、加算回路23の出力Yとビームの管面上
の位置Lvは図4の(c )に示すように直線的に変化す
る。
【0025】本発明の実施例に記載したような歪補正関
数を出力するとまず、画面歪みの調整に先だってモニタ
画面の上下に入力にしたいラスタ画像(テスト用の画
像)の位置をVGAIN、およびV dc を調整して位置決め
を行い、次にこの調整が済んだラスタ画像に対して歪み
の状態を観測、または検出してリニアリティの補正、お
よびバランスの補正を前記VLIN 、およびVLIN・BAL
係数を変化させることにより調整する。
【0026】このようにリニアリティの補正を行っても
基準点±a点の画面位置は変動しないから、調整後に従
来のようにトラッキングをとる必要がなくなる。上記実
施例は垂直方向のリニアリティの補正に付いて述べた
が、フオーカス、およびコンバーゼンスに関する歪み補
正を調整する際にも、本発明の歪み補正システムを適応
させることができる。
【0027】このような歪み補正の方法をまとめると図
5に示すようなステップを踏んで行われることになる。
すなわち垂直周波数の周期fV 、および画面上の二つの
基準点±aを設定し、この基準点にに対応するVSIZE
CENTをパラメータとして入力する。次にこの設定によ
って時間と共に変化する関数x(t)が出力されるから、こ
の関数x(t)が上記二つの基準点±aで常にX=±aとな
るような歪補正関数g(x)となるように設定する。
【0028】この設定によって歪補正関数の係数を変化
したときでも、画面上に設定されている基準点±a点の
位置は一定になるから、必要があれば表示装置の規模や
種類に応じて偏向幅、および表示位置を、VGAIN、また
dc によって設定するすればよい。
【0029】なお、上記実施例は糸巻歪みの補正に付い
ては言及されていないが、このリニアリティの補正と同
時にピンクッションを補正するための波形操作を、例え
ば偏向回路で行うか、または、補正用の偏向コイルに補
正磁界を加えて糸巻歪みの補正を行えばよいことはいう
までもない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の偏向歪み補
正方法は画像を表示する表示面の上下方向に、補正のた
めの二つの基準点を設け、この基準点ではリニアリティ
の補正のかかわらず、ビームスポットの位置が変化しな
いような補正用関数出力が得られるようにしているか
ら、リニアリティの補正によって画面のサイズや、画面
のセンタがずれるということをなくすることができる。
【0031】またリニアリティの補正によって表示画面
のサイズや、その位置が変動しないため、各種サイズの
CRTや、異なる感度特性を有するCRTの場合でも歪
み補正係数を共通して使用することができる。つまり関
数発生回路の補正係数のダイナミックレンジが共通化さ
れ、補正回路を安価に構築することができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歪補正方法を説明するための回路図で
ある。
【図2】偏向用の基本的な関数出力の説明図である。
【図3】基本的な関数出力に歪補正を行うときの説明図
である。
【図4】歪み補正された出力の画面の大きさおよび位置
を調整するための説明図である。
【図5】本発明の調整方法の流れを示すフローチャート
である。
【図6】直線偏向によって生じるラスタの歪み画像を示
す説明図である。
【図7】歪補正を行う関数とその画面の説明図である。
【図8】歪み補正された偏向出力を得るための回路構成
示す図である。
【図9】歪補正と画像位置を調整するためのグラフとラ
スタの様子を示す説明図である。
【符号の説明】
20 関数発生回路 21 補正用歪関数発生回路 22 可変振幅回路 23 加算回路 24 偏向回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹腰 弘孝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−326884(JP,A) 特開 昭63−43485(JP,A) 特開 平5−244615(JP,A) 特開 平4−282970(JP,A) 特開 平6−85626(JP,A) 特開 平6−90146(JP,A) 特開 平1−212969(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 3/16 - 3/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画面サイズ、画面位置と、繰返し周期を
    パラメータとして入力し時間に比例する関数x(t)を
    歪補正関数g(x)によって3次の補正、2次の補正を
    行うことにより偏向歪補正を行う偏向歪補正方法におい
    て、 表示画面の中央部から上下方向に等距離離れた位置に画
    歪調整のための二つの基準点を設定すると共に、上記 基準点で上記歪補正関数の値が絶対値の等しい正負
    の値となるように歪補正を行うことを特徴とする偏向歪
    補正方法。
  2. 【請求項2】 タイミング信号に同期して画面サイズ、
    画面位置および繰返し周期をパラメータとする関数x
    (t)発生する関数発生回路と、前記関数発生回路から
    出力される関数x(t) に対して3次の補正、2次の補正
    を行って歪補正関数g(x)を出力する歪補正関数回路
    とを備えた歪補正回路において、上記 歪補正関数回路は、表示画面の中央部から上下方向
    に等距離離れた位置に画歪調整のための二つの基準点
    上記歪補正関数g(x)の値が絶対値の等しい正負
    の値となるようにしたことを特徴とする歪補正回路。
  3. 【請求項3】 タイミング信号に同期して画面サイズ、
    画面位置および繰返し周期をパラメータとする関数x
    (t)を発生する関数発生回路と、上記 関数発生回路から出力される関数x(t) に対して
    次の補正、2次の補正を行って歪補正関数g(x)を出
    力する歪補正関数回路とを備えた歪補正回路と、上記 歪補正関数回路の振幅を可変する振幅可変回路と、上記 振幅可変回路の出力に任意の直流成分を重畳する加
    算回路と、 この加算回路の出力によって陰極線管を駆動する偏向装
    置とを備え、上記 歪補正関数回路の上記基準点で上記歪補正関数g
    (x)の値が絶対値の等しい正負の値となるようにした
    ことを特徴とする陰極線管表示装置。
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