JP3535378B2 - 軟質シートの搬送装置 - Google Patents

軟質シートの搬送装置

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JP3535378B2
JP3535378B2 JP09705798A JP9705798A JP3535378B2 JP 3535378 B2 JP3535378 B2 JP 3535378B2 JP 09705798 A JP09705798 A JP 09705798A JP 9705798 A JP9705798 A JP 9705798A JP 3535378 B2 JP3535378 B2 JP 3535378B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺の軟質シート
をロール状に巻いたシートロールから該軟質シートを繰
り出して所定形状に切断し、切断されたシート片を平面
形状に保持して加工位置へと搬送する軟質シートの搬送
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のインストルメントパネルやドア
トリム等の内装部品の表面は、シボ模様のついた合成樹
脂シートを転写することにより被覆されている。従来、
内装部品を予めセットした転写装置に合成樹脂シートを
供給する作業は以下のようにして行われていた。 内装部品の寸法に合わせて予め裁断された合成樹脂
シートを作業者が手作業で転写装置のシート枠や型枠に
セットする方法 ロール状に巻き取られた合成樹脂シートを裁断せず
に連続的に転写装置に供給する方法
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記の方法
は、予め定寸法に裁断された合成樹脂シートが、ロール
状に巻き取られた合成樹脂シートに比べて高価であるた
め、材料コストが嵩むという問題があった。また軟質の
合成樹脂シートを手作業で転写装置のシート枠や型枠に
セットする作業は熟練を必要とし、作業性が低いという
問題があった。
【0004】一方、上記の方法は、長尺の合成樹脂シ
ートを裁断せずに連続的に転写装置に供給するので、各
工程間で余材が多く発生して材料の歩留りが悪いという
問題があった。特に、転写装置の近傍で未使用の合成樹
脂シートが機械的変形や熱履歴を受けるため、その部分
が再利用不能になって廃棄せざるを得なかった。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、ロール状に巻き取られた軟質シートを、余材の発生
を最小限に抑えながら加工装置に搬送できるようにする
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、長尺の軟質シートを
ロール状に巻いたシートロールから該軟質シートを繰り
出して所定形状に切断し、切断されたシート片を平面形
状に保持して加工装置へと搬送する軟質シートの搬送装
置であって、軟質シートの両側縁をそれぞれ複数の把持
部材で把持してシートロールから繰り出すシート送り手
段と、前記シート送り手段の把持部材に把持された軟質
シートを突き刺す多数の刺針を外周部に備えて該シート
送り手段と前記加工装置との間を移動可能なシート保持
枠と、前記シート保持枠に保持されたシート片を前記軟
質シートから切り離す切断手段とを備えたことを特徴と
する。
【0007】上記構成によれば、軟質シートの左右両側
縁をシート送り手段の複数の把持部材に把持するので、
軟質シートを傷めることなくシートロールから繰り出す
ことができるだけでなく、シート保持枠に設けた刺針に
シート片を突き刺して保持するので、シート片を弛みの
ない状態で確実に保持することができる。またシート保
持枠に保持したシート片はシートロールから繰り出した
軟質シートから切り離されて加工装置に搬送されるの
で、前記シート片に施される加工の影響が未加工の軟質
シートに及ぶのを回避し、軟質シートの歩留りを高める
ことができる。しかも、予め定寸法に切断された高価な
軟質シートを使用せずに、ロール状に巻いた安価な軟質
シートを使用するのでコスト面でも有利である。
【0008】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記シート送り手段は、軟質シート
の両側縁に沿って循環する一対の無端チェーンに前記複
数の把持部材を設けてなることを特徴とする。
【0009】上記構成によれば、軟質シートの両側縁に
沿って循環する無端チェーンに複数の把持部材を設けた
ので、把持部材を一定の経路に沿って連続的に移動させ
て軟質シートをスムーズに搬送することができる。
【0010】また請求項3に記載された発明は、請求項
2の構成に加えて、前記把持部材は、無端チェーンに固
定された固定爪と、該固定爪に対して開閉自在に枢支さ
れた可動爪と、該可動爪を閉方向に付勢するスプリング
と、無端チェーンの走行経路に沿って配置されたガイド
部材とを備えてなり、前記可動爪は前記ガイド部材に係
合して開方向に駆動されることを特徴とする。
【0011】上記構成によれば、可動爪を固定爪に向け
てスプリングで閉方向に付勢しておき、無端チェーンの
走行経路に沿って配置したガイド部材に可動爪を係合さ
せて開方向に駆動するので、それぞれの把持部材に開閉
用の駆動源を設けることなく、簡単な構造で把持部材を
開閉することができる。
【0012】また請求項4に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記シート保持枠の刺針で軟質シー
トを一側面から他側面に突き刺すとき、前記他側面に位
置して前記軟質シートを押さえるシート押さえ枠を備え
たことを特徴とする。
【0013】上記構成によれば、シート保持枠の刺針で
軟質シートを突き刺すときに、シート押さえ枠で軟質シ
ートの逃げを防止することにより、刺針を確実に軟質シ
ートに突き刺すことができる。
【0014】また請求項5に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記軟質シートは樹脂製であり、前
記切断手段は樹脂を溶融して切断する発熱体であること
を特徴とする。
【0015】上記構成によれば、発熱体よりなる切断手
段で樹脂製の軟質シートを溶断するので、簡単な構造で
軟質シートを確実にかつ瞬時に切断することができる。
【0016】また請求項6に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記シートロールから繰り出された
軟質シートに接触して該軟質シートを前記シート送り手
段の中心線上に位置決めするセンタリングローラを備え
てなり、該センタリングローラは前記中心線の両側にそ
れぞれ形成されて相互に逆方向にねじれた螺旋状突起を
有することを特徴とする。
【0017】上記構成によれば、シート送り手段の中心
線の両側にそれぞれ形成されて相互に逆方向にねじれた
螺旋状突起を有するセンタリングローラを軟質シートに
接触させることにより、軟質シートを前記中心線上に確
実にセンタリングすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0019】図1〜図9は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は軟質シートの搬送装置の全体側面図、図2は
図1の2方向矢視図、図3は図2の3−3線拡大矢視
図、図4は図3の4方向矢視図、図5は図4の5−5線
断面図、図6は図2の6−6線拡大断面図、図7はシー
ト保持枠の上面図および側面図、図8はシート押さえ枠
の側面図および下面図、図9は刺針の形状を示す図であ
る。
【0020】図1および図2に示すように、本実施例の
シート搬送装置は、TPO(サーモプラスチックオレフ
ィン)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレ
ン)等の軟質合成樹脂のシートを、自動車のインストル
メントパネルの基材の表面を覆うように転写するための
ものである。シート搬送装置は、合成樹脂シートSをロ
ール状に巻き付けたシートロールRから該合成樹脂シー
トSを繰り出すシート繰り出し手段1と、シートロール
Rから繰り出された合成樹脂シートSを左右方向にセン
タリングするシートセンタリング手段2と、センタリン
グされた合成樹脂シートSの左右両側縁を把持して搬送
するシート送り手段3と、シート送り手段3に把持され
た合成樹脂シートSを受け取って所定長さのシート片
S′に切断した後に、そのシート片S′を真空転写装置
5に移載するシート移載手段4とから構成される。
【0021】シート繰り出し手段1は、床面に立設され
た左右一対の基台11,11を備えており、両基台1
1,11の上端部に支持軸12,12を介してシートロ
ール支持部材13,13の中央部が支持される。一対の
シートロール支持部材13,13の両端間を接続するよ
うに一対のロール軸14,14が架設されており、各々
のロール軸14,14にシートロールR,Rが装着され
る。2個のシートロールR,Rの一方から合成樹脂シー
トSが繰り出されているとき、他方は予備として待機し
ている。前記一方のシートロールRが空になったときに
他方のシートロールRと交換すべく、基台11に設けた
モータ15および無端チェーン16を介してシートロー
ル支持部材13,13が支持軸12,12回りに180
°回転駆動される。
【0022】シートセンタリング手段2は、床面に立設
された左右一対の支柱17,17と、両支柱17,17
に上端間に回転自在に架設されたセンタリングローラ1
8と、無端チェーン19を介して前記センタリングロー
ラ18を回転駆動するモータ20とから構成される。セ
ンタリングローラ18は、シート送り手段3の中心線L
を挟んで、その左右両側に相互に逆方向に捩じれた螺旋
状突起18L ,18Rを備えており、合成樹脂シートS
が中心線Lをから左右一方に偏倚したときに、該合成樹
脂シートSが左右の螺旋状突起18L ,18R から受け
る軸方向の推力の差によってセンタリングされる。
【0023】次に、図3〜図5を併せて参照してシート
送り手段3の構造を説明する。
【0024】シート送り手段3は、合成樹脂シートSの
搬送経路の左右両側部に沿って配置されて、それぞれが
駆動スプロケット21,21および従動スプロケット2
2,22に巻き掛けられた左右一対の無端チェーン2
3,23を備える。
【0025】無端チェーン23は、2本のピン24,2
4で相互に屈曲自在に連結された多数のリンク部材26
…を備えており、各ピン24の中間部に支持されたチェ
ーンローラ27が前記駆動スプロケット21および従動
スプロケット22の歯溝に係合するとともに、各ピン2
4の下部に支持されたガイドローラ28が合成樹脂シー
トSの搬送経路に沿って配置された断面チャンネル状の
ガイドレール29に係合する。従って、図示せぬ駆動源
で前記駆動スプロケット21,21を回転駆動すると、
無端チェーン23,23のリンク部材26…はガイドレ
ール29,29に沿って循環する。
【0026】それぞれのリンク部材26は無端チェーン
23の回転面の半径方向外側に延びる固定爪30を一体
に備えており、この固定爪30の基端にピン31を介し
て可動爪32が上下開閉自在に枢支される。可動爪32
は、前記ピン31の外周に支持したスプリング33によ
って閉方向に付勢される。前記固定爪30および可動爪
32は本発明の把持部材34を構成する。合成樹脂シー
トSの搬送経路の側部に沿って屈曲したガイド部材35
が配置されており、ガイド部材35に可動爪32の上面
に設けたL字状の被係止部36が係合する。前記ガイド
部材35は、シートセンタリング手段2側の入口端部
と、真空転写装置5側の出口端部とに、それぞれ上向き
に屈曲した入口側リフト部351 および出口側リフト部
352 を備えるとともに、入口端部および出口端部間に
平坦部353 を備える。尚、無端チェーン23の戻り側
(真空転写装置5側からシートセンタリング手段2側に
戻る部分)には設けられておらず、従って前記戻り側に
おいて各把持部材34はスプリング33の弾発力で閉状
態に保持される。
【0027】図1、図2および図6〜図8から明らかな
ように、シート移載手段4は平面視でコ字状に形成され
たシート保持枠41と、平面視で矩形状に形成されたシ
ート押さえ枠42とを備える。シート保持枠41は、合
成樹脂シートSを下から上に突き刺すための多数の刺針
43…が上面に植設されており、図示せぬ駆動源によっ
て図1のA→B→C→Dの矩形状経路に沿って上昇、前
進、下降および後退を行うことができる。刺針43…の
直径は1mm、ピッチは20mm〜50mmが適切であ
るが、その直径やピッチはシート保持枠41の各部にお
いて一定である必要はなく、合成樹脂シートSに加わる
張力の大小に応じて増減することができる。
【0028】またシート押さえ枠42は、平面視でシー
ト保持枠41をカバーする形状を有しており、シート保
持枠41に対向する3辺(左右両側辺および後辺)に合
成樹脂発泡材44が固定される。またシート押さえ枠4
2の下面の前記3辺には、コ字状に配置された電熱線4
5,46,47が設けられる。シート押さえ枠42は、
図示せぬ駆動源によって図1のE−F方向に昇降可能で
ある。
【0029】次に、本発明の実施例の作用について説明
する。シート送り手段3の左右の無端チェーン23,2
3が循環し、その無端チェーン23,23に設けられた
把持部材34…がシート送り手段3の入口端部(シート
センタリング手段2側の端部)に近づくと、ガイド部材
35,35の入口側リフト部351 ,351 に被係止部
36…を押し上げられて、把持部材34…の可動爪32
…が固定爪30…に対して上方に離反する(図3の開区
間参照)。そして把持部材34…が図3の閉区間に達す
ると、ガイド部材35,35の平坦部353 ,353
より被係止部36…の押し上げが解除されるため、把持
部材34…の可動爪32…がスプリング33…の弾発力
で固定爪30…に対して下方に接近し、固定爪30…お
よび可動爪32…間に合成樹脂シートSの左右両側縁が
把持される。このようにガイド部材35,35で可動爪
32…を開閉させるので、個々の把持部材34…に開閉
用駆動源を設ける必要がなくなって構造が簡略化され
る。
【0030】また、循環する左右の無端チェーン23,
23に設けた複数の把持部材34…で合成樹脂シートS
の両側縁を把持して搬送するので、合成樹脂シートSを
傷つけることがなく、しかも把持部材34…を一定の経
路に沿って連続的に移動させて合成樹脂シートSをスム
ーズに搬送することができる。
【0031】而して、複数の把持部材34…に左右両側
縁を順次把持された合成樹脂シートSは無端チェーン2
3,23の循環に伴って前方に搬送され、それに伴って
シート繰り出し手段1のシートロールRから新たな合成
樹脂シートSが繰り出される。このとき、シートロール
Rから繰り出された合成樹脂シートSは、シートセンタ
リング手段2によって中心線L上にセンタリングされ
る。
【0032】合成樹脂シートSの前端部がシート移載手
段4の前端部に達するとシート送り手段3が作動を停止
し、図6に示すように、シート移載手段4のシート保持
枠41が合成樹脂シートSに向けて上昇するとともに、
シート押さえ枠42が合成樹脂シートSに向けて下降す
る。その結果、合成樹脂シートSがシート保持枠41お
よびシート押さえ枠42によって上下方向に挟持され、
シート保持枠41の上面に植設した多数の刺針43…が
合成樹脂シートSを貫通してシート押さえ枠42の合成
樹脂発泡材44に突き刺さることにより、合成樹脂シー
トSは上方に逃げることなく刺針43…に根元まで突き
刺される。これと同時に、シート押さえ枠42に設けた
電熱線45〜47に接触した合成樹脂シートSが溶断
し、シート保持枠41に保持された矩形状のシート片
S′が合成樹脂シートSから分離する。
【0033】このように、シート保持枠41に設けた刺
針43…にシート片S′を突き刺して保持するので、シ
ート片S′を弛みのない状態で確実に保持することがで
きる。しかも電熱線45〜47で合成樹脂シートSを溶
断するので、簡単な構造でシート片S′を合成樹脂シー
トSから確実にかつ瞬時に切り離すことができる。
【0034】続いて、シート押さえ枠42が上方に退避
した後、シート片S′を保持したシート保持枠41が図
1のA→B→Cの経路で上昇、前進および下降を行い、
真空転写装置5上に予めセットされたインストルメント
パネル基材46上に移載すると、真空転写装置5はシー
ト片S′を負圧で吸引してインストルメントパネル基材
48の表面に密着させて転写する。シート片S′を真空
転写装置5に移載したシート保持枠41は図1の矢印D
方向に移動するが、コ字状に形成されたシート保持枠4
1の前方の開口部により、シート保持枠41は真空転写
装置5の基台49と干渉することなく矢印D方向に移動
することができる。
【0035】上記真空転写が行われている間に、シート
送り手段3は再び作動を開始し、合成樹脂シートSの新
たな部分をシートロールRから繰り出してシート移載手
段4の位置に搬送する。
【0036】以上のように、シート片S′をシート保持
枠41に保持して真空転写装置5に移載するので、TP
O,PE,PP等の極めて軟質のシート片S′を弛ませ
ることなく平面形状に保持して確実に移載することが可
能になり、その結果、加熱装置を有する金型を用いて熱
転写を行うことなく、設備コストおよび運転コストの低
い常温での真空転写を行うことが可能なる。シートロー
ルRから引き出された合成樹脂シートSには予めシボ模
様が形成されているため、真空転写装置5によって転写
を行うだけでインストルメントパネルの表面にシボ模様
を形成することができる。
【0037】尚、合成樹脂シートSとしてやや厚手のP
CV(塩化ビニール)を使用する場合には真空転写がで
きないため、図1に示す金型50を使用して熱転写を行
う必要がある。この場合には、転写時に金型50によっ
てシボ模様を形成することができる。
【0038】また、予め所定形状に裁断された合成樹脂
シートを用いることなく、比較的に安価なロール状の合
成樹脂シートSを用いることができるので、材料コスト
低減の観点からも有利である。しかも、合成樹脂シート
Sからシート片S′を切り離す際に発生した余材(合成
樹脂シートSの左右両側縁の部分)は加工装置5の位置
まで搬送されないので、転写による機械的変形や熱履歴
を受けることがなく、従って小型部品の被覆材として再
利用することができる。
【0039】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0040】例えば、刺針43の形状は合成樹脂シート
Sの材質に応じて、図9に示すような種々の変形が考え
られる。(A)はテーパー刺針、(B)はテーパー片面
カット刺針、(C)はテーパー両面カット刺針、(D)
は突起付き刺針である。(D)の突起付き刺針を採用す
れば、シート保持枠41からシート片S′が脱落するの
を防止することができる。またシート保持枠41および
シート押さえ枠42の形状は製品の寸法・形状に応じて
変更可能である。製品が小型であるときにシート保持枠
41およびシート押さえ枠42を小型化すれば、大きな
余材を発生させて有効な再利用を図ることができる。ま
た本発明の軟質シートは合成樹脂シートSに限定される
ものではなく、加工の種類も転写に限定されるものでは
ない。
【0041】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、軟質シートの左右両側縁をシート送り手段の
複数の把持部材に把持するので、軟質シートを傷めるこ
となくシートロールから繰り出すことができるだけでな
く、シート保持枠に設けた刺針にシート片を突き刺して
保持するので、シート片を弛みのない状態で確実に保持
することができる。またシート保持枠に保持したシート
片はシートロールから繰り出した軟質シートから切り離
されて加工装置に搬送されるので、前記シート片に施さ
れる加工の影響が未加工の軟質シートに及ぶのを回避
し、軟質シートの歩留りを高めることができる。しか
も、予め定寸法に切断された高価な軟質シートを使用せ
ずに、ロール状に巻いた安価な軟質シートを使用するの
でコスト面でも有利である。
【0042】また請求項2に記載された発明によれば、
軟質シートの両側縁に沿って循環する無端チェーンに複
数の把持部材を設けたので、把持部材を一定の経路に沿
って連続的に移動させて軟質シートをスムーズに搬送す
ることができる。
【0043】また請求項3に記載された発明によれば、
可動爪を固定爪に向けてスプリングで閉方向に付勢して
おき、無端チェーンの走行経路に沿って配置したガイド
部材に可動爪を係合させて開方向に駆動するので、それ
ぞれの把持部材に開閉用の駆動源を設けることなく、簡
単な構造で把持部材を開閉することができる。
【0044】また請求項4に記載された発明によれば、
シート保持枠の刺針で軟質シートを突き刺すときに、シ
ート押さえ枠で軟質シートの逃げを防止することによ
り、刺針を確実に軟質シートに突き刺すことができる。
【0045】また請求項5に記載された発明によれば、
発熱体よりなる切断手段で樹脂製の軟質シートを溶断す
るので、簡単な構造で軟質シートを確実にかつ瞬時に切
断することができる。
【0046】また請求項6に記載された発明によれば、
シート送り手段の中心線の両側にそれぞれ形成されて相
互に逆方向にねじれた螺旋状突起を有するセンタリング
ローラを軟質シートに接触させることにより、軟質シー
トを前記中心線上に確実にセンタリングすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】軟質シートの搬送装置の全体側面図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】図2の3−3線拡大矢視図
【図4】図3の4方向矢視図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図2の6−6線拡大断面図
【図7】シート保持枠の上面図および側面図
【図8】シート押さえ枠の側面図および下面図
【図9】刺針の形状を示す図
【符号の説明】 3 シート送り手段 5 真空転写装置(加工装置) 18 センタリングローラ 18L ,18R 螺旋状突起 23 無端チェーン 30 固定爪 32 可動爪 33 スプリング 34 把持部材 35 ガイド部材 41 シート保持枠 42 シート押さえ枠 43 刺針 45〜47 電熱線(切断手段) L 中心線 R シートロール S 合成樹脂シート(軟質シート) S′ シート片

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺の軟質シート(S)をロール状に巻
    いたシートロール(R)から該軟質シート(S)を繰り
    出して所定形状に切断し、切断されたシート片(S′)
    を平面形状に保持して加工装置(5)へと搬送する軟質
    シートの搬送装置であって、 軟質シート(S)の両側縁をそれぞれ複数の把持部材
    (34)で把持してシートロール(R)から繰り出すシ
    ート送り手段(3)と前記シート送り手段(3)の把持
    部材(34)に把持された軟質シート(S)を突き刺す
    多数の刺針(43)を外周部に備えて該シート送り手段
    (3)と前記加工装置(5)との間を移動可能なシート
    保持枠(41)と、 前記シート保持枠(41)に保持されたシート片
    (S′)を前記軟質シート(S)から切り離す切断手段
    (45〜47)と、を備えたことを特徴とする軟質シー
    トの搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記シート送り手段(3)は、軟質シー
    ト(S)の両側縁に沿って循環する一対の無端チェーン
    (23)に前記複数の把持部材(34)を設けてなるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の軟質シートの搬送装
    置。
  3. 【請求項3】 前記把持部材(34)は、無端チェーン
    (23)に固定された固定爪(30)と、該固定爪(3
    0)に対して開閉自在に枢支された可動爪(32)と、
    該可動爪(32)を閉方向に付勢するスプリング(3
    3)と、無端チェーン(23)の走行経路に沿って配置
    されたガイド部材(35)とを備えてなり、前記可動爪
    (32)は前記ガイド部材(35)に係合して開方向に
    駆動されることを特徴とする、請求項2に記載の軟質シ
    ートの搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記シート保持枠(41)の刺針(4
    3)で軟質シート(S)を一側面から他側面に突き刺す
    とき、前記他側面に位置して前記軟質シート(S)を押
    さえるシート押さえ枠(42)を備えたことを特徴とす
    る、請求項1に記載の軟質シートの搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記軟質シート(S)は樹脂製であり、
    前記切断手段(45〜47)は樹脂を溶融して切断する
    発熱体であることを特徴とする、請求項1に記載の軟質
    シートの搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記シートロール(R)から繰り出され
    た軟質シート(S)に接触して該軟質シート(S)を前
    記シート送り手段(3)の中心線(L)上に位置決めす
    るセンタリングローラ(18)を備えてなり、該センタ
    リングローラ(18)は前記中心線(L)の両側にそれ
    ぞれ形成されて相互に逆方向にねじれた螺旋状突起(1
    L ,18R )を有することを特徴とする、請求項1に
    記載の軟質シートの搬送装置。
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