JP3535286B2 - 表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、見返し板に複数
の表示手段を備えた表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の表示装置としては、例えば自動
車のコンビネーションメータに用いられたものとして、
図５に示すような表示装置１が知られている。

【０００３】この表示装置１は、正面に見返し板２が配
置されており、この見返し板２にメータ３、４や、複数
のウオーニングレンズ（表示手段）５が設けられてい
る。各ウオーニングレンズ５は、図６及び図７に示すよ
うに、樹脂により平板部６とともに一体に形成されたも
のである。そして、平板部６には、見返し板２のガイド
ピン２ａに嵌合するガイド孔６ａが形成されている。

【０００４】また、見返し板２には、上記のようにガイ
ドピン２ａが裏面側に突出しているとともに、各ウオー
ニングレンズ５を嵌め込む表示孔２ｂが空けられてい
る。

【０００５】上記のように構成された表示装置１におい
ては、複数のウオーニングレンズ５が平板部６に一体に
形成されているから、これらの複数のウオーニングレン
ズ５を各表示孔２ｂに一遍に嵌め込むことができる。し
たがって、組み立ての能率を向上させることができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記表示装
置１においては、複数のウオーニングレンズ５が平板部
６に一体に形成されているから、各ウオーニングレンズ
５と各表示孔２ｂとを精度よく嵌合するように構成する
と、各ウオーニングレンズ５や各表示孔２ｂの位置の誤
差によって、ウオーニングレンズ５が表示孔２ｂに入ら
なくなることがある。このため、各表示孔２ｂとウオー
ニングレンズ５との間には、図５及び図６に示すよう
に、上記誤差に見合った隙間Ａを設けなければならな
い。しかも、上記誤差によって隙間Ａが均一になるとは
限らないから、ウオーニングレンズ５周りの見映えがよ
くないという欠点があった。

【０００７】この発明は上述した問題を解消するために
なされたもので、その目的は、組み立ての能率がよく、
しかも表示手段周りの見映えのよい表示装置を提供する
ことにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、正面に配置された見返し板に複数の表
示孔を設け、これらの各表示孔に表示手段を嵌め込むよ
うに構成した表示装置であって、前記表示手段は、前記
各表示孔に嵌合する表示部と、前記表示部の裏面側の周
囲に張り出して前記見返し板の裏面に当接する鍔部とに
よって形成されており、前記各表示手段の間隔が弾性的
に変化可能なように、前記鍔部間を連結する平面方向に
伸縮可能な連結手段を設けたことを特徴としている。

【０００９】また、上記各表示手段と連結手段は、樹脂
により一体に形成されていることが好ましい。

【００１０】そして、上記のように構成された発明にお
いては、各表示手段が連結手段によって連結されている
から、各表示手段を各表示孔に一遍に嵌め込むことがで
きる。したがって、組み立ての能率を向上させることが
できる。しかも、連結手段が弾性的に変形可能なもので
構成されているから、各表示孔の位置に各表示手段を合
わせることができる。したがって、各表示手段と各表示
孔とが精度よく嵌合するように構成されていても、各表
示手段を各表示孔に嵌合させることができる。すなわ
ち、表示手段と表示孔との隙間を極めて小さくすること
ができるから、表示手段周りの見映えをよくすることが
できる。

【００１１】また、各表示手段と連結手段とを樹脂によ
り一体に形成したものにあっては、この一体に形成した
各表示手段と連結手段とを、例えば射出成形機によって
効率よく製造することができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図１〜図３を参照して説明する。ただし、図５〜図７に
示す従来例の構成要素と共通する要素には同一の符号を
付し、その説明を簡略化する。

【００１３】この実施の形態で示す表示装置１が図５〜
図７に示す従来例と異なる点は、ウオーニングレンズ
（表示手段）７が連結部材（連結手段）８によって連結
されている点である。

【００１４】すなわち、各ウオーニングレンズ７は、図
１及び図２に示すように、各表示孔２ｂに嵌合して、見
返し板２の表面と面一状になる表示部７ａと、この表示
部７ａの裏面側の周囲に張り出し、見返し板２の裏面に
当接する鍔部７ｂとによって形成されている。そして、
各ウオーニングレンズ７の表示部７ａは、各表示孔２ｂ
に精度よく嵌合するように形成されている。また、ウオ
ーニングレンズ７は、例えば接着剤によって、鍔部７ｂ
の部分で見返し板２に固定されている。

【００１５】連結部材８は、各ウオーニングレンズ７の
鍔部７ｂと鍔部７ｂとの間にあってＳ字を描くよう形成
されており、各ウオーニングレンズ７の間隔が弾性的に
変化可能なように、各ウオーニングレンズ７を連結して
いる。

【００１６】そして、上記各ウオーニングレンズ７と各
連結部材８は、透光性を有する同一の樹脂により一体に
成形されている。

【００１７】また、各ウオーニングレンズ７の裏面側に
は、各ウオーニングレンズ７の裏面側をそれぞれ仕切る
仕切壁９が設けられているとともに、各ウオーニングレ
ンズ７に対応する位置に表示ランプ１０が設けられてい
る。

【００１８】上記のように構成された表示装置１におい
ては、各ウオーニングレンズ７が連結部材８によって連
結されているから、これらの各ウオーニングレンズ７を
各表示孔２ｂに一遍に嵌め込むことができる。したがっ
て、組み立ての能率を向上させることができる。しか
も、連結部材８が弾性的に変形可能な形状に形成されて
いるから、各表示孔２ｂの位置に各ウオーニングレンズ
７を合わせることができる。したがって、各ウオーニン
グレンズ７と各表示孔２ｂとが精度よく嵌合するように
構成されていても、各ウオーニングレンズ７を各表示孔
２ｂに嵌合させることができる。すなわち、図３に示す
ように、ウオーニングレンズ７と表示孔２ｂとの隙間を
極めて小さくすることができるから、見返し板２を正面
から見た際の、各ウオーニングレンズ７周りの見映えを
よくすることができる。しかも、表示部７ａが表示孔２
ｂの大きさまで大きくなることになるから、表示部７ａ
が見やすくなるという利点がある。

【００１９】また、各ウオーニングレンズ７と連結部材
８とを同一の樹脂で一体に形成しているから、この一体
に形成したウオーニングレンズ７及び連結部材８を、例
えば射出成形機によって効率よく製造することができ
る。

【００２０】次ぎに、連結部材８の他の例を図４を参照
して説明する。この連結部材８は、各ウオーニングレン
ズ７の鍔部７ｂと鍔部７ｂとの間にあって、く字状に形
成した一対のもので構成されており、各ウオーニングレ
ンズ７の間隔が弾性的に変化可能なように、各ウオーニ
ングレンズ７を連結するようになっている。そして、こ
の連結部材８も、各ウオーニングレンズ７と、同一の樹
脂で一体に形成されている。

【００２１】なお、上記実施の形態においては、Ｓ字状
や、く字状に形成した連結部材８を示したが、この連結
部材は、他の形状のもので弾性を有するように構成して
もよいことはいうまでもない。

【００２２】

【発明の効果】この発明によれば、各表示手段が連結手
段によって連結されているから、各表示手段を各表示孔
に一遍に嵌め込むことができる。したがって、組み立て
の能率を向上させることができる。しかも、連結手段が
弾性的に変形可能なもので構成されているから、各表示
孔の位置に各表示手段を合わせることができる。したが
って、各表示手段と各表示孔とが精度よく嵌合するよう
に構成されていても、各表示手段を各表示孔に嵌合させ
ることができる。すなわち、表示手段と表示孔との隙間
を極めて小さくすることができるから、表示手段周りの
見映えをよくすることができる。

【００２３】また、各表示手段と連結手段とを樹脂によ
り一体に形成したものにあっては、この一体に形成した
各表示手段と連結手段とを、例えば射出成形機によって
効率よく製造することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施の形態として示した表示装置
であって、同表示装置のウオーニングレンズ及び連結部
材を示す平面図。

【図２】同表示装置の断面図であって、図３のII−II線
に沿う断面図。

【図３】同表示装置の正面図。

【図４】同表示装置におけるウオーニングレンズ及び連
結部材の他の例として示した平面図。

【図５】従来例として示した表示装置の正面図。

【図６】同表示装置の断面図であって、図５のVI−VI線
に沿う断面図。

【図７】同表示装置におけるウオーニングレンズの裏面
図。

【符号の説明】

１ 表示装置 ２ 見返し板 ２ｂ 表示孔 ７ 表示手段（ウオーニングレンズ） ８ 連結手段（連結部材）

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 正面に配置された見返し板に複数の表示
   孔を設け、これらの各表示孔に表示手段を嵌め込むよう
   に構成した表示装置であって、前記表示手段は、前記各表示孔に嵌合する表示部と、前
   記表示部の裏面側の周囲に張り出して前記見返し板の裏
   面に当接する鍔部とによって形成されており、 前記各表示手段の間隔が弾性的に変化可能なように、前
   記鍔部間を連結する平面方向に伸縮可能な連結手段を設
   けたことを特徴とする表示装置。
2. 【請求項２】 各表示手段と連結手段は、樹脂により一
   体に形成されていることを特徴とする請求項１記載の表
   示装置。