JP3534595B2 - 育苗箱分離装置 - Google Patents

育苗箱分離装置

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JP3534595B2 JP33138897A JP33138897A JP3534595B2 JP 3534595 B2 JP3534595 B2 JP 3534595B2 JP 33138897 A JP33138897 A JP 33138897A JP 33138897 A JP33138897 A JP 33138897A JP 3534595 B2 JP3534595 B2 JP 3534595B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、田植機用の植付苗
を集中育成する育苗施設で利用される育苗箱分離装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】育苗施設においては、その育苗形態とし
て、先ず、播種処理が施された育苗箱を、多段に積み重
ねる積層状態で出芽台車に搭載した後に、出芽台車ごと
出芽室に搬入して各育苗箱の種籾を出芽させる出芽処理
を施し、次に、この出芽処理後の各育苗箱を、出芽台車
から緑化台車へ上下に所定間隔を隔てる棚積み状態に積
み替えて出芽した各育苗箱の幼芽に対する通風及び採光
が良好となるようにした後に、緑化台車ごと緑化室に搬
入して幼芽を緑化させる緑化処理を施す、といった方式
を採用しているものがある。
【0003】ところで、上記の方式を採用している育苗
施設においては、出芽処理の際には育苗箱を多段に積層
することによって育苗箱ブロックが形成されるようにな
る。そのため、出芽処理から緑化処理への移行に伴っ
て、多段に積層した育苗箱群を上下に所定間隔を隔てる
棚積み状態に積み替える際には、育苗箱ブロックから育
苗箱を一箱ずつ分離する必要がある。そこで、この育苗
施設には、育苗箱ブロックから育苗箱を一箱ずつ分離す
る育苗箱分離装置が配備されている。
【0004】従来、上記のような育苗箱分離装置70
は、図13に示すように、育苗箱1を多段に積層した育
苗箱ブロック1Aを油圧シリンダ71Aの作動により昇
降させるリフト機構71と、育苗箱ブロック1Aを係止
支持する状態と支持しない状態とに開閉操作される左右
の係止爪72、などによって、育苗箱ブロック1Aから
育苗箱1を最下段のものから順に一箱ずつ分離するよう
に構成されていた。尚、図13における符号73は、育
苗箱分離装置70により育苗箱ブロック1Aから分離さ
れた育苗箱1を分離作業領域から搬出するローラ式の搬
出コンベヤである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術による
と、育苗箱ブロック1Aから育苗箱1を分離する際に
は、先ず、係止爪72により係止支持されている育苗箱
ブロック1Aに向けてリフト機構71の載置台71Bを
上昇させ、図13の(イ)に示すように、リフト機構7
1の載置台72Bにて育苗箱ブロック1Aを受け止め支
持した後に、係止爪72を開操作して係止爪72による
育苗箱ブロック1Aの係止支持を解除するとともに、リ
フト機構71の作動により育苗箱ブロック1Aを下降さ
せる。次に、図13の(ロ)に示すように、育苗箱ブロ
ック1Aが所定の分離位置まで下降した時点で係止爪7
2を閉操作して下から二番目の育苗箱1に係止させて、
下から二番目以上の育苗箱1を係止爪72に支持させる
一方、リフト機構71の下降作動を継続して最下段の育
苗箱1を下降させることにより、育苗箱ブロック1Aか
ら最下段の育苗箱1を分離し、その分離後、図13の
(ハ)に示すように、リフト機構71の載置台71Bを
搬出コンベヤ73の下方まで下降させることによって、
最下段の育苗箱1を搬出コンベヤ73上に載置するよう
になる。そして、搬出コンベヤ73に載置された育苗箱
1が搬出コンベヤ73により分離作業領域から搬出され
るごとに、上述した一連の作動を繰り返すようになる。
つまり、育苗箱ブロック1Aから育苗箱1を最下段のも
のから順に一箱ずつ分離するようにしていることによっ
て、育苗箱1を分離するごとに係止爪72による育苗箱
ブロック1Aの支持をし直す必要が生じるとともに、分
離した育苗箱1を搬出コンベヤ73上に載置するリフト
機構71の下降作動、搬出コンベヤ73に載置された育
苗箱1を分離作業領域から搬出する搬出コンベヤ73の
搬出作動、及び育苗箱ブロック1Aを再び載置台71B
により受け止め支持させるリフト機構71の上昇作動を
行っている間は、係止爪72による育苗箱ブロック1A
の支持のし直しを行うことができなくなって、実質的に
は分離作業が中断された状態になることから、育苗箱分
離作業の高効率化を図る上において改善の余地があっ
た。
【0006】ちなみに、育苗箱分離装置の作動速度を速
くすることによって育苗箱分離作業の高効率化を図るこ
とも考えられるが、この場合には、作動速度の高速化に
伴って育苗箱内での土の片寄りや崩れが生じて幼芽に悪
影響を及ぼすようになることから、むやみに作動速度を
速くすることができないようになっていた。
【0007】本発明の目的は、育苗箱内の幼芽に悪影響
を及ぼすことなく、出芽処理から緑化処理へ移行する際
に行われる育苗箱分離作業の高効率化を図れるようにす
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のうちの請求項1記載の発明では、育苗箱分
離装置において、出芽処理済みの育苗箱群を多段に積層
した育苗箱ブロックを上昇させるリフト機構と、上昇し
た前記育苗箱ブロックから前記育苗箱を最上段のものか
ら順に一箱ずつ上方へ分離する分離機構とを備え、該分
離機構に、最上段の育苗箱の上端に接当するように下降
付勢されるとともに、前記リフト機構による前記育苗箱
ブロックの上昇に伴って後退変位しながら前記最上段の
育苗箱の上昇を規制して分離位置に位置決めする位置決
め具を設けた。
【0009】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、育苗箱ブロックから育苗箱を分離する際には、先
ず、リフト機構が育苗箱ブロックを上昇させて最上段の
育苗箱を所定の分離位置に位置させるようになる。する
と、分離機構が、分離位置に位置する最上段の育苗箱を
育苗箱ブロックから上方へ分離するようになる。最上段
の育苗箱が分離されると、リフト機構の作動による育苗
箱ブロックの上昇により、この段階において最上段に位
置する状態となる次段の育苗箱が所定の分離位置に位置
するようなる。つまり、育苗箱ブロックから育苗箱を最
上段のものから順に一箱ずつ分離するようにしているこ
とによって、最下段のものから順に一箱ずつ分離する場
合に生じていた、育苗箱を分離するごとに育苗箱ブロッ
クの支持をし直す、といった無駄を省くことができるよ
うになる。その上、二段目以下の育苗箱を所定の分離位
置に位置させるためのリフト機構による育苗箱ブロック
の上昇操作は、前段の育苗箱を分離してから直ぐに(リ
フト機構を間歇駆動させる場合)、あるいは、分離機構
による前段の育苗箱の分離作業を行いながら(リフト機
構による育苗箱ブロックの上昇速度よりも分離機構によ
る育苗箱ブロックからの育苗箱の上方への分離速度を速
く設定している場合)行わせることができるので、最下
段のものから順に一箱ずつ分離する場合に生じていた、
分離した育苗箱を搬出するまでの間は実質的に分離作業
が中断された状態になる、といった不都合を解消するこ
とができるようになる。
【0010】又、育苗箱を多段に積み重ねて育苗箱ブロ
ックを形成した状態で出芽処理を施した場合には、育苗
箱において成長した複数の苗が上段の育苗箱を持ち上げ
るようになることがあり、これによって、積み重ねてい
た育苗箱のいくつかが浮き上がった状態となり、分離位
置に不安定な姿勢(非水平姿勢)で位置するようになっ
て、分離機構による育苗箱ブロックからの育苗箱分離作
業に支障をきたす、といった不都合が生じる虞がある
が、上記請求項1記載の発明においては、下降付勢され
た位置決め具が、最上段の育苗箱の上端に接当し、リフ
ト機構による育苗箱ブロックの上昇に伴って後退変位し
ながら最上段の育苗箱の上昇を規制することにより、次
段の育苗箱において成長した複数の苗による持ち上げ作
用に起因した浮き上がりを無くすことができて、最上段
の育苗箱を分離位置に分離姿勢(水平姿勢)で安定した
状態で位置させることができるようになり、もって、分
離機構による育苗箱ブロックからの育苗箱の分離をより
確実に行えるようになる。しかも、位置決め具の作用に
より、育苗箱を多段に積み重ねる際などにおける育苗箱
の位置ズレを修正することもできるので、最上段の育苗
箱が位置ズレしていた場合においても、分離位置に分離
姿勢(水平姿勢)で安定した状態で位置させることがで
きて、分離機構による育苗箱ブロックからの育苗箱の分
離をより確実に行えるようになる。
【0011】〔効果〕従って、育苗箱内の幼芽に悪影響
を及ぼすことなく、出芽処理から緑化処理へ移行する際
に行われる育苗箱分離作業の高効率化を図れるととも
に、分離機構による育苗箱分離作業の確実性の向上を図
れるようになった。
【0012】本発明のうちの請求項2記載の発明では、
上記請求項1記載の発明において、前記位置決め具を、
前記最上段の育苗箱の略対角線上に配置した一対のカム
で構成した。
【0013】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、位置決め具を最上段の育苗箱の各コーナー部に配置
した四個のカムで構成する場合に比較して構成の簡素化
を図れるようになる。
【0014】〔効果〕従って、出芽処理から緑化処理へ
移行する際に行われる育苗箱分離作業の高効率化を図れ
るとともに、分離機構による育苗箱分離作業の確実性の
向上を図れるようにしながらも、構成の簡素化を図れる
ようになった。
【0015】本発明のうちの請求項3記載の発明では、
上記請求項1又は2記載の発明において、前記位置決め
具を、前記リフト機構の作動による前記最上段の育苗箱
の前記分離位置への上昇を検知する検知手段に利用し
た。
【0016】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、リフト機構の作動により最上段の育苗箱を分離位置
まで上昇させた段階で、一旦、リフト機構の作動を停止
させて最上段の育苗箱を分離位置に維持することによ
り、分離機構の作動による育苗箱の育苗箱ブロックから
の分離をより確実に行えるようにする、あるいは、リフ
ト機構の作動により最上段の育苗箱が分離位置に上昇す
ると同時に分離機構が分離作動を行うように作動タイミ
ングを合わせることによって、育苗箱分離作業の高効率
化をより効果的に図れるようにする、といったことを行
う上で必要となる最上段の育苗箱の分離位置への上昇検
知を、最上段の育苗箱を分離位置に位置決めする位置決
め具を利用して行えるようになることから、位置決め具
を利用せずに検知手段を構成する場合に比較して構成の
簡素化を図れるようになる。
【0017】〔効果〕従って、検知手段を設けることに
よって、育苗箱分離作業の高効率化、及び、育苗箱分離
作業の確実性の向上をより効果的に図れるようにしなが
らも、そのために要する検知手段の構成の簡素化を図れ
るようになった。
【0018】本発明のうちの請求項4記載の発明では、
上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記分離機構に、その分離作動時に次段の育苗箱の
上昇を阻止する上昇阻止具を設けた。
【0019】〔作用〕上記請求項4記載の発明による
と、最上段の育苗箱を育苗箱ブロックから上方に分離す
る際における次段の育苗箱の連れ上がりを阻止できるこ
とから、育苗箱ブロックから最上段の育苗箱のみを確実
に分離することができるようになる。
【0020】〔効果〕従って、育苗箱分離作業の確実性
の向上をより一層効果的に図れるようになった。
【0021】本発明のうちの請求項5記載の発明では、
上記請求項4記載の発明において、前記上昇阻止具が、
前記位置決め具の後退変位に連動して次段の育苗箱の上
昇を阻止するように構成した。
【0022】〔作用〕上記請求項5記載の発明による
と、位置決め具の後退変位、つまり、分離位置に上昇し
た最上段の育苗箱を分離機構により育苗箱ブロックの上
方へ分離するのに連動して、上昇阻止具が次段の育苗箱
の上昇を阻止するようになることから、育苗箱ブロック
からの最上段の育苗箱のみの確実な分離を効率よく行え
るようになる。又、上昇阻止具を作動させるアクチュエ
ータを設けなくても、位置決め具の後退変位を上昇阻止
具の操作力に利用できることから、次段の育苗箱の上昇
を阻止するための構成の簡素化を図れるようになる。
【0023】〔効果〕従って、育苗箱分離作業の高効率
化、及び、育苗箱分離作業の確実性の向上をより一層効
果的に図れるとともに、そのために要する構成の簡素化
を図れるようになった。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0025】図1には、田植機用の植付苗を集中育成す
る育苗施設において出芽処理から緑化処理に移行する際
に使用する棚差し装置Aの一例の全体平面が示されてい
る。尚、この棚差し装置Aが配備される育苗施設は、播
種処理が施された育苗箱1を多段(例えば三十段)に積
層してなる育苗箱ブロック1Aを、所定数(例えば四
個)ずつ出芽台車2に搭載した後に出芽台車2ごと出芽
室(図示せず)に搬入することによって、各育苗箱1の
種籾を出芽させる出芽処理を施し、次に、この出芽処理
後の各育苗箱1を、上下に所定間隔を隔てる棚積み状態
となるように出芽台車2から緑化台車8へ積み替える棚
差し処理を行うことにより、出芽した各育苗箱1の幼芽
に対する通風及び採光が良好となるようにした後に、緑
化台車8ごと緑化室(図示せず)に搬入して幼芽を緑化
させる緑化処理を施す、といった育苗形態を採用してい
るものである。そのため、棚差し装置Aは、出芽室から
第一搬送経路aを介して搬入部Aaに搬入された出芽台
車2から育苗箱ブロック1Aを二個ずつ取り込むととも
に左右の搬送コンベヤ3A上に一個ずつ載置するフォー
クリフト装置3、対応する搬送コンベヤ3Aから育苗箱
ブロック1Aを受け取って一時的に収容するストック部
を形成する左右一対のストックコンベヤ4、対応するス
トックコンベヤ4から搬入される育苗箱ブロック1Aか
ら育苗箱1を一箱ずつ分離する左右一対の育苗箱分離装
置5、分離した各育苗箱1を左右二列で上下方向に所定
間隔を隔てる状態に配列する棚エレベータ6、及び左右
二列に配列された各育苗箱1を棚エレベータ6から一挙
に押し出して緑化台車8の各棚8aに差し込み載置する
押し出し装置7、などによって構成されている。つま
り、この棚差し装置Aは、一回の棚差し工程で育苗箱ブ
ロック1A二個分の育苗箱1を緑化台車8に積み替える
ことができるようになっており、一回の棚差し工程で育
苗箱ブロック1A一個分の育苗箱1を緑化台車8に積み
替えるものに比較して棚差し処理の高効率化が図られて
いる。
【0026】図2〜6に示すように、各育苗箱分離装置
5は、ストックコンベヤ4から育苗箱ブロック1Aを受
け取って分離作業領域に搬入する搬入コンベヤ11、分
離作業領域に搬入された育苗箱ブロック1Aを育苗箱1
の積層ピッチで間歇的に上昇させるリフト機構12、及
びリフト機構12の作動により所定の分離位置に位置す
る育苗箱1を分離する分離機構13、などによって構成
されている。又、各育苗箱分離装置5の上方には、各育
苗箱分離装置5において分離された育苗箱1を棚エレベ
ータ6に向けて搬出する搬出コンベヤ14が配備されて
いる。リフト機構12は、搬入コンベヤ11の左右両脇
において前後二列で縦向きに巻回配備されたチェーン1
5、左右それぞれの前後のチェーン15に亘って架設さ
れた支持杆16aと左右の支持杆16aに亘って架設さ
れた複数の支持板16bとからなる載置台16、及び各
チェーン15を連動機構(図示せず)を介して間歇駆動
する電動モータ(図示せず)、などによって構成されて
おり、育苗箱ブロック1Aが搬入コンベヤ11により分
離作業領域に搬入されるまでの間は、載置台16が搬入
コンベヤ11の搬送面よりも低くなる待機位置に位置
し、育苗箱ブロック1Aが分離作業領域に搬入された後
に、電動モータの作動により各チェーン15が正転駆動
されて載置台16が上昇移動することによって、育苗箱
ブロック1Aの全体を上昇させるようになっている。
【0027】分離機構13は、分離位置に配備される育
苗箱分離部17と、育苗箱分離部17の上方に配備され
る育苗箱搬出部18とから構成されている。育苗箱分離
部17は、断面形状L字形の板材からなる複数の係止具
17aを、図外の電動モータの作動により縦回し駆動さ
れる前後一対で左右に対向配置された四本のチェーン
(無端回動帯の一例)17bに、前後のチェーン17b
に亘るとともに周回方向に所定間隔を隔てる状態で左右
のものが同期周回するように取り付けることによって構
成されている。そして、左右の各チェーン17bを、互
いに対向する側が上昇する内向き上昇方向に回動させる
ことによって、左右の係止具17aが、リフト機構12
の上昇作動により所定の分離位置に位置するようになっ
た育苗箱ブロック1Aにおける最上段の育苗箱1のフラ
ンジ1aと、その次段の育苗箱1のフランジ1aとの間
(育苗箱1が最下段のものである場合には載置台16と
の間)に左右の各外側下方から係入して、最上段の育苗
箱1におけるフランジ1aの長辺部に係止し、その後、
その最上段の育苗箱1を分離位置から持ち上げて育苗箱
ブロック1Aから分離するようになっている。一方、育
苗箱搬出部18は、丸棒材からなる複数の持上げ具18
aを、図外の電動モータの作動により左右向きの横軸芯
周りに間歇的に回転駆動される左右一対で前後に対向配
置された湾曲放射状アーム18bに、左右向きの水平姿
勢で前後のものが同期回転するように左右の湾曲放射状
アーム18bの先端部同士に亘る状態に取り付けること
によって構成されている。そして、前後の湾曲放射状ア
ーム18bを、互いに対向する側が上昇する内向き上昇
方向に回転させることによって、前後の持上げ具18a
が、育苗箱分離部17により分離された育苗箱1の底部
における短辺部を下方から受け止め支持し、その後、そ
の育苗箱1を育苗箱ブロック1Aから大きく離間させる
ように持ち上げて所定の搬出位置に位置させるようにな
っている。
【0028】つまり、分離機構13を、育苗箱ブロック
1Aから育苗箱1を最上段のものから順に一箱ずつ分離
するように構成していることによって、最下段のものか
ら順に一箱ずつ分離する場合に生じていた、育苗箱1を
分離するごとに育苗箱ブロック1Aの支持をし直す、と
いった無駄を省くことができるようになっている。その
上、二段目以下の育苗箱1を所定の分離位置に位置させ
るためのリフト機構12による育苗箱ブロック1Aの上
昇操作を、前段の育苗箱1を分離してから直ぐに行わせ
ることができるので、最下段のものから順に一箱ずつ分
離する場合に生じていた、分離した育苗箱1を搬出する
までの間は実質的に分離作業が中断された状態になる、
といった不都合をも解消できるようになっている。
【0029】尚、育苗箱分離部17の作動速度はリフト
機構12の作動速度に同調する遅い速度に設定されてお
り、これによって、育苗箱ブロック1Aから最上段の育
苗箱1を適切なタイミングで精度よく係止分離すること
ができるようになっている。又、これに対して育苗箱搬
出部18の作動速度は速い速度に設定されており、これ
によって、育苗箱分離部17により分離された育苗箱1
を所定の搬出位置に速やかに移動させることができるよ
うになっている。
【0030】図3及び図4に示すように、搬出コンベヤ
14は、左側の分離機構13の上部に配備された第一搬
出機構21と、第一搬出機構21の搬送終端から棚エレ
ベータ6の上部に亘る第二搬出機構22とから構成され
ている。第一搬出機構21は、その搬送終端部に配置し
た駆動軸41の両端部に固着したスプロケット42と、
その搬送始端部に配置した従動軸43の両端部に固着し
たスプロケット44とに亘って横向きに巻回した二列の
チェーン21aに、複数の係止搬送爪21bを所定間隔
を隔てる状態に取り付けることによって構成されてお
り、電動モータM1により駆動軸41を低速駆動するこ
とによって、左側の分離機構13により分離されて所定
の搬出位置に持ち上げられた育苗箱1を、第二搬出機構
22の搬送始端部に向けて低速で水平搬送するようにな
っている。第二搬出機構22は、その搬送終端部に配置
した駆動軸45の両端部に固着したスプロケット46
と、その搬送始端部に位置する駆動軸41の両端部に遊
嵌したスプロケット47とに亘って横向きに巻回した二
列のチェーン22aに、複数の係止搬送爪22bを所定
間隔を隔てる状態に取り付けることによって構成されて
おり、電動モータM2により駆動軸45を高速駆動する
ことによって、第一搬出機構21からの育苗箱1を受け
取った後、その育苗箱1と右側の分離機構13により分
離されて所定の搬出位置に持ち上げられた育苗箱1と
を、搬送方向に突き合わせた状態で棚エレベータ6の上
部まで高速で水平搬送するようになっている。尚、搬出
コンベヤ14の搬送経路において、左右の分離機構13
の間には育苗箱1を載置案内する第一搬送ガイド48
が、又、右側の分離機構13と棚エレベータ6との間に
は、第一搬送ガイド48と、育苗箱1の側面を摺接案内
して棚エレベータ6に対する育苗箱1の横ズレを修正す
る第二搬送ガイド49とが配備されている。
【0031】棚エレベータ6は、図外の電動モータの作
動により間歇的に縦回し駆動される左右一対で前後に対
向配置された四本のチェーン23に、断面形状L字形の
板材からなる複数の棚部材24を、左右のチェーン23
に亘るとともに周回方向に緑化台車8の棚間隔と同一の
上下間隔を隔てる状態で前後のものが同期周回するよう
に取り付けることによって構成されている。そして、搬
出コンベヤ14により搬送された左右一組の育苗箱1
を、最上段に位置する前後一対の棚部材24が受け止め
支持するごとに、電動モータが、前後の各チェーン23
を互いに対向する側が下降する内向き下降方向に棚部材
24の配設ピッチ分だけ駆動することによって、各棚部
材24上に二個ずつの育苗箱1を載置するようになって
いる。
【0032】尚、搬出コンベヤ14の第二搬出機構22
は、左右一組の育苗箱1を係止搬送する係止搬送爪22
bが直線移動経路上の所定位置sに到達し、左右一組の
育苗箱1が棚エレベータ6の最上段の棚部材24上に載
置された時点でチェーン22aを一旦停止させ、その
後、最上段の棚部材24が下降して左右一組の育苗箱1
が係止搬送爪22bの直線移動経路から外れた時点でチ
ェーン22aを再駆動させるように構成されている。つ
まり、例えば、第二搬出機構22の搬送終端が所定位置
sとなるように設定して、係止搬送爪22bの回り込み
領域をも育苗箱1の搬送領域に含めるようにすると、こ
の回り込み領域においては係止搬送爪22bの先端の周
速度が速くなって、育苗箱1が速い速度で棚部材24上
に押し出されるようになることから、育苗箱1が棚部材
24上で慣性移動する距離大きくなるとともにその距離
の変動も大きくなって、棚部材24上における育苗箱1
の載置位置が不揃いになり易くなるのであるが、上述の
ように、直線移動経路上の所定位置sに到達した時点で
係止搬送爪22bを停止させて育苗箱1の搬送を終了さ
せるようにすると、上述のように育苗箱1が速い速度で
棚部材24上に押し出されることを防止でき、これによ
って、育苗箱1が棚部材24上で慣性移動する距離を小
さくすることができるとともにその距離の変動も小さく
することができるようになり、もって、左右一組の育苗
箱1を棚部材24上の適正位置に安定して送り込むこと
ができるようになっている。
【0033】図3及び図7に示すように、押し出し装置
7は、リフト機構12と棚エレベータ6の間に配備され
るとともに、棚エレベータ6の各棚部材24に載置され
た育苗箱1の全てに作用するように縦長に形成された押
圧部材25を、パンタグラフ形式のリンク機構26によ
り、棚エレベータ6の左外側位置から棚エレベータ6の
出口(右外側)側に待機する緑化台車8の左外側位置に
亘って、棚エレベータ6内を挿通する状態に出退移動さ
せるように構成されている。リンク機構26による押圧
部材25の出退移動操作は、図外の固定フレームに上下
揺動自在に支持された断面形状略C字形の支持部材2
7、支持部材27に摺動自在に内嵌支持されるラックギ
ヤ28、ラックギヤ28に噛合するピニオンギヤ29、
及び支持部材27の揺動支点からピニオンギヤ29の駆
動軸(図示せず)とに亘って架設されたチェーン式伝動
機構(図示せず)などを介してピニオンギヤ29を駆動
する電動モータ(図示せず)、などによってラック・ピ
ニオン形式に構成された駆動機構30の作動によって行
われるようになっている。そして、この押し出し装置7
は、搬出コンベヤ14による育苗箱1の間歇搬送と棚エ
レベータ6の間歇駆動とによって、棚エレベータ6に備
えられた所定段数(例えば十五段)の棚部材24のそれ
ぞれに左右一組の育苗箱1が載置されると、押圧部材2
5を緑化台車8に向けて突出移動させることにより、棚
エレベータ6の各棚部材24に載置された全ての育苗箱
1を、棚エレベータ6の出口側に待機させた緑化台車8
の各棚8aに向けて一挙に押し出して差し込み載置する
ようになっている。ところで、緑化台車8は、前後一対
の棚部材24が前後二列に並設装備されていることか
ら、先に、その前部側の各棚部材24に対する一回目の
押し出し装置7による育苗箱1の差し込み載置が行わ
れ、次に、緑化台車8を棚一列分だけ前進させた後に、
その後部側の各棚部材24に対する二回目の押し出し装
置7による育苗箱1の差し込み載置が行われるようにな
っている。そして、その二回の育苗箱1の差し込み載置
により育苗箱1が満載状態になった段階で棚エレベータ
6の出口側から搬出されるとともに、空の緑化台車8が
棚エレベータ6の出口側に搬入されるようになってい
る。
【0034】尚、図3における符号31は、押圧部材2
5の出退操作時においてリンク機構26の先端部が押圧
部材25に対して上下摺動することを許容する摺動案内
部であり、符号32は、押圧部材25を、棚エレベータ
6の左外側位置から棚エレベータ6の出口側に待機する
緑化台車8の左外側位置に亘って案内支持する案内レー
ルである。又、符号37は、棚エレベータ6の各棚部材
24と緑化台車8の各棚8aとの間に配備される断面形
状L字形の育苗箱案内レールである。
【0035】図8及び図9に示すように、分離機構13
の育苗箱分離部17には、係止具17aを、育苗箱1の
フランジ1aに対する係止領域において育苗箱1側に変
位させるカム17cが装備されている。カム17cは、
育苗箱分離部17の各チェーン17bが巻回される上下
のスプロケット50,51のうちの下方の従動スプロケ
ット51を相対回転自在に支持する左右の各固定軸52
に、各従動スプロケット51の外側に位置する状態で、
かつ、各従動スプロケット51における分離位置側の周
縁斜め下方箇所から突出する状態となるように、クリッ
プ53を介して位置固定されたローラ54によって構成
されており、各チェーン17bの回動により周回する係
止具17aが育苗箱1のフランジ1aに対する係止領域
に到達するのに伴って、係止具17aの移動とともに回
転しながら係止具17aを育苗箱1側に変位させるよう
になっている。
【0036】つまり、育苗箱分離部17にカム17cを
追加するだけの簡単な構成で、所定の分離位置に位置す
る育苗箱1のフランジ1aが、育苗箱1の製作誤差や変
形あるいは位置ズレなどによって育苗箱1側に片寄った
状態であったとしても、係止領域においては係止具17
aを育苗箱1側に変位させて育苗箱1のフランジ1aに
確実に係止させることができるとともに、その係止具1
7aを育苗箱1側に変位させる変位係止動作と、この係
止後に係止具17aを上昇させて育苗箱ブロック1Aか
ら育苗箱1を分離させる分離動作とを、チェーン17b
の回動による係止具17aの一回の周回移動中において
円滑に行わせることができるようになっている。又、カ
ム17cを、係止領域に到達した係止具17aの移動と
ともに回転するローラ54で構成していることによっ
て、係止具17a及びカム17cの摩耗を効果的に抑制
することができ、もって、育苗箱1のフランジ1aに対
する係止具17aの係止を、長期に亘ってより確実かつ
円滑にすることができるようになっている。
【0037】図2,図3,図5,図6、及び図8に示す
ように、分離機構13には、リフト機構12の作動によ
る育苗箱ブロック1Aの上昇に伴って、分離機構13に
対する育苗箱1の横方向での位置ズレを修正するガイド
部材55が装備されている。ガイド部材55は、育苗箱
1の横方向の一例である短片部に沿う方向での位置ズレ
を修正する第一ガイド部材55Aと、育苗箱1の横方向
の一例である長片部に沿う方向での位置ズレを修正する
第二ガイド部材55Bとから構成されている。第一ガイ
ド部材55Aは、リフト機構12の載置台16に載置さ
れた育苗箱ブロック1Aの左右両外側部の前後箇所にお
いて載置台16の待機位置近傍から上方に向けて延設さ
れた合計四本のガイド杆55aから構成されている。各
ガイド杆55aは、その先端側が分離位置の近傍に位置
する育苗箱1のフランジ1aの長辺部外側に接当するよ
うに付勢されている。一方、第二ガイド部材55Bは、
リフト機構12の載置台16に載置された育苗箱ブロッ
ク1Aの前後両外側部の左右箇所において分離位置に位
置する状態で上下揺動自在に装備された合計四本のガイ
ドアーム55bと、各ガイドアーム55bの先端側が育
苗箱ブロック1Aの最上段に位置する育苗箱1のフラン
ジ1aの短辺部外側に接当するように各ガイドアーム5
5bを育苗箱1に向けて付勢する付勢機構55cによっ
て構成されている。
【0038】以上の構成から、ガイド部材55は、リフ
ト機構12の作動により育苗箱ブロック1Aが上昇する
のに伴って、第一ガイド部材55Aが、分離位置に向け
て移動する育苗箱1のフランジ1aの長辺部外側に接当
して、育苗箱分離部17の係止具17a及び育苗箱搬出
部18の持上げ具18aに対する育苗箱1の短片部に沿
う方向での位置ズレを修正するようになっており、もっ
て、より一層確実に育苗箱分離部17の係止具17aを
分離する育苗箱1のフランジ1aの長辺部に係止させる
ことができるとともに、育苗箱搬出部18の持上げ具1
8aを分離した育苗箱1のフランジ1aの短辺部に安定
性よく係止させることができるようになっている。又、
第二ガイド部材55Bが、リフト機構12の作動により
育苗箱ブロック1Aが上昇するのに伴って、分離位置に
向けて移動する育苗箱1のフランジ1aの短辺部外側に
接当して、育苗箱分離部17の係止具17a及び育苗箱
搬出部18の持上げ具18aに対する育苗箱1の長片部
に沿う方向での位置ズレを修正するようになっており、
もって、育苗箱分離部17の係止具17aを分離する育
苗箱1のフランジ1aの長辺部に安定性よく係止させる
ことができるとともに、育苗箱搬出部18の持上げ具1
8aを分離した育苗箱1のフランジ1aの短辺部に確実
に係止させることができるようになっている。つまり、
分離する育苗箱1のフランジ1aに対して係止具17a
及び持上げ具18aを好適に係止させることができるよ
うになっている。しかも、最上段の育苗箱1を所定の分
離位置に位置させるためのリフト機構12による育苗箱
ブロック1Aの上昇移動を有効利用して、ガイド部材5
5により分離機構13に対する育苗箱1の横方向での位
置ズレを修正するようにしていることから、アクチュエ
ータで駆動される位置ズレ修正用のプッシャーなどを設
ける場合に比較して、構成の簡素化並びに製造コストの
低減化を図れるとともに、位置ズレ修正用のプッシャー
の作動時間を不要にできる分だけ育苗箱分離作業の高効
率化の促進を図れるようになっている。
【0039】又、図5に示すように、ガイド部材55に
は、各付勢機構55cにおけるロッド56の後退変位を
検出するとともに、この検出をマイクロコンピュータか
らなる制御装置Cに出力する近接センサS1が装備され
ている。制御装置Cは、近接センサS1の検出に基づい
て、第二ガイド部材55Bにより育苗箱1の長片部に沿
う方向での位置ズレを修正できなかったことを検知する
とともに、その検知に基づいて警報装置57を作動させ
るようになっている。そして、警報装置57の作動に基
づいて作業者が分離機構13を運転停止させることによ
って、育苗箱1の長片部に沿う方向での位置ズレに起因
した分離機構13における育苗箱分離ミスの発生を未然
に防止できるようになっている。尚、ガイド部材55に
ガイド杆55aの後退変位を検出する近接センサを設け
るとともに、この近接センサからの検出に基づいて、制
御装置Cが、第一ガイド部材55Aにより育苗箱1の短
片部に沿う方向での位置ズレを修正できなかったことを
検知するとともに、その検知に基づいて警報装置57を
作動させるように構成してもよい。又、制御装置Cが、
第一ガイド部材55A又は第二ガイド部材55Bにより
育苗箱1の位置ズレを修正できなかったことを検知する
のに伴って、分離機構13を自動的に運転停止させるよ
うに構成してもよい。
【0040】ちなみに、第二ガイド部材55Bの付勢機
構55cは、ロッド56に螺着されたナット58の操作
によって、ガイドアーム55bに付与する付勢力を調節
できるようになっている。
【0041】図8及び図10〜図12に示すように、分
離機構13の育苗箱分離部17には、育苗箱ブロック1
Aにおける最上段の育苗箱1の上端に接当するように下
降付勢されるとともに、リフト機構12による育苗箱ブ
ロック1Aの上昇移動に伴って後退変位しながら最上段
の育苗箱1の上昇を規制して分離位置に位置決めする位
置決め具59と、育苗箱分離部17の分離作動時に次段
(育苗箱ブロック1Aにおける上から二段目)の育苗箱
1の上昇を阻止する上昇阻止具60とが設けられてい
る。位置決め具59は、最上段の育苗箱1のフランジ1
aにおける長片部の左後部上端と右前部上端とに接当す
るように、育苗箱1の略対角線上に配置された一対のカ
ム59Aで構成されている。一方、上昇阻止具60は、
次段の育苗箱1のフランジ1aにおける長片部の左後部
側面と右前部側面とに接当するように、育苗箱1の略対
角線上に配置された一対のカム60Aで構成されてい
る。位置決め用の左右のカム59Aと、上昇阻止用の左
右のカム60Aは、育苗箱分離部17の左右の固定軸5
2に相対回転自在に外嵌されている。位置決め用のカム
59Aは、最上段の育苗箱1との非接当時には、復帰バ
ネ61の作用により、その接当部59aが最上段の育苗
箱1の上方で待機する基準姿勢(図10参照)に自動復
帰するようになっている。位置決め用のカム59Aと上
昇阻止用のカム60Aは、位置決め用のカム59Aが基
準姿勢に復帰するのに伴って、その接当部60aが育苗
箱1の横外側方で待機する基準姿勢(図10参照)に自
動復帰するように引っ張りバネ62を介して連係されて
いる。位置決め用のカム59Aには引っ張りバネ62の
一端が連結される連係ピン59bが装備されており、こ
の連係ピン59bは、上昇阻止用のカム60Aに形成さ
れた固定軸52を中心とする長孔60bを挿通するよう
になっている。
【0042】以上の構成から、位置決め具59と上昇阻
止具60とが基準姿勢に復帰している状態(図10参
照)において、リフト機構12の作動により育苗箱ブロ
ック1Aが上昇すると、最上段の育苗箱1の上端が位置
決め具59の接当部59aに接当するようになり、その
後の育苗箱ブロック1Aの上昇に伴って、最上段の育苗
箱1が分離位置に到達するまでの間、位置決め具59
が、固定軸52を支点にして後退回転変位しながら、復
帰バネ61の作用により最上段の育苗箱1の上昇を規制
するようになる。つまり、育苗箱ブロック1Aから分離
する最上段の育苗箱1の次段の育苗箱1において成長し
た複数の苗による持ち上げ作用などに起因した浮き上が
りを無くすことができ、これによって、その分離する育
苗箱1を分離位置に水平姿勢で位置させることができる
ようになり、もって、育苗箱分離部17の係止具17a
を、分離する育苗箱1のフランジ1aに、より好適かつ
確実に係止させることができるようになっている。一
方、上昇阻止具60は、引っ張りバネ62の連係作用に
より、位置決め具59の後退回転変位に伴って位置決め
具59と同方向に回転し、その接当部60aを上から二
段目の育苗箱1のフランジ1a側面に接当させるように
なる。そして、分離位置に到達した最上段の育苗箱1が
育苗箱分離部17の係止具17aにより持ち上げられ、
それに伴って位置決め具59が上昇阻止用のカム60A
に形成された長孔60bの融通により更に後退回転変位
すると、二段目の育苗箱1のフランジ1a側面との接当
により回転が阻止されるとともに引っ張りバネ62によ
る育苗箱1側への付勢が高められて、二段目の育苗箱1
を挾持するようになる。つまり、育苗箱分離部17の分
離作動の際には、育苗箱分離部17の係止具17aによ
り分離する最上段の育苗箱1を持ち上げるのに伴って、
二段目の育苗箱1を上昇阻止具60によって挾持するこ
とができ、これによって、二段目以下の育苗箱1の最上
段の育苗箱1との連れ上がりを阻止することができるの
であり、もって、育苗箱分離部17による育苗箱ブロッ
ク1Aからの育苗箱1の一箱ずつの分離を確実かつ速や
かに行えるようなっている。尚、育苗箱分離部17の係
止具17aにより分離する育苗箱1が位置決め具59の
上方まで持ち上げられ、その育苗箱1と位置決め具59
との接当が解除されると、復帰バネ61と引っ張りバネ
62の作用により、位置決め具59と上昇阻止具60と
が速やかに基準姿勢に復帰するようになっている。
【0043】図10〜12に示すように、育苗箱分離部
17の位置決め具59を構成する一対のカム59Aには
それぞれ突出片59Bが連結装備されている。育苗箱分
離部17には、それぞれの突出片59Bを検出するとと
もにその検出情報を制御装置Cへ出力する一対の近接セ
ンサS2が装備されている。各近接センサS2は、分離
する育苗箱1がリフト機構12の上昇作動により所定の
分離位置に到達する段階で対応する突出片59Bが近接
するように配置設定されている。制御装置Cは、搬入コ
ンベヤ11により育苗箱ブロック1Aが分離作業領域に
搬入されるのに伴ってリフト機構12を上昇作動させて
育苗箱ブロック1Aを上昇させ、その上昇作動におい
て、最上段の育苗箱1が所定の分離位置に到達すること
により近接センサS2が突出片59Bを検出するのに伴
って、リフト機構12の上昇作動を停止させ、その停止
中に、育苗箱分離部17により最上段の育苗箱1が育苗
箱ブロック1Aから分離される際における位置決め具5
9の後退回転変位によって突出片59Bが一旦近接セン
サS2から離間した後、復帰バネ61と引っ張りバネ6
2の作用により位置決め具59が基準姿勢に復帰する際
において再び近接センサS2が突出片59Bを検出する
のに伴って、リフト機構12の上昇作動を再開させ、更
に、その上昇作動中に近接センサS2が突出片59Bを
検出するのに伴ってリフト機構12の上昇作動を停止さ
せる、といったリフト機構12の間歇駆動制御を間歇駆
動回数をカウントしながら行い、そのカウント数が育苗
箱ブロック1Aにおける育苗箱1の積層段数に応じた値
に達した段階でリフト機構12を下降作動させるように
構成されている。
【0044】つまり、位置決め具59、近接センサS
2、及び制御装置Cによって、リフト機構12の作動に
よる育苗箱ブロック1Aの上昇移動時に、育苗箱ブロッ
ク1Aから分離される最上段の育苗箱1の分離位置への
上昇を検知する検知手段Zが構成されており、この検知
手段Zの作動によって、育苗箱分離部17により育苗箱
ブロック1Aから最上段の育苗箱1を分離する際には、
その分離する育苗箱1を所定の分離位置に停止させた状
態で確実に位置させることができ、これによって、分離
する育苗箱1のフランジ1aに育苗箱分離部17の係止
具17aをより一層確実に係止させることができ、もっ
て、育苗箱分離部17による育苗箱ブロック1Aからの
育苗箱1の一箱ずつの分離をより一層確実に行えるよう
なっている。又、位置決め具59を検知手段Zに利用す
るようにしていることから、検知手段Zの構成の簡素化
並びに製造コストの低減化を図れるようになっている。
尚、位置決め具59は、カム59Aに対する突出片59
Bの連結位置を位置決め具59の回転方向で調節できる
ようになっており、この調節によって、育苗箱ブロック
1Aから分離される最上段の育苗箱1を分離位置で確実
に停止させることのできる検知タイミングの設定を容易
に行えるようになっている。
【0045】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 棚差し装置Aとしては、出芽台車2から育苗箱ブロ
ック1Aを一個ずつ取り込むように構成されたものであ
ってもよく、又、押し出し装置7の一回の作動で育苗箱
ブロック1A一個分の育苗箱1を、緑化台車8の棚8a
へ差し込み載置するように構成されたものであってもよ
い。 リフト機構12としては、育苗箱分離部17による
育苗箱1の上昇速度(育苗箱分離速度)よりも遅い速度
で育苗箱ブロック1Aを連続的に上昇させるように構成
されたものであってもよい。 位置決め具59を、最上段の育苗箱1の各コーナー
に配置した四個のカム59Aで構成するようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】棚差し装置の全体平面図
【図2】育苗箱分離装置の左側面図
【図3】棚差し装置の全体正面図
【図4】(イ)搬出コンベヤの構成を示す平面図 (ロ)搬出コンベヤの構成を示す正面図
【図5】分離機構の構成を示す左側面図
【図6】分離機構の構成を示す正面図
【図7】押し出し装置により棚エレベータから緑化台車
へ育苗箱を移し変えた状態を示す正面図
【図8】分離機構の構成を示す平面図
【図9】育苗箱のフランジに対する係止具の係止移動状
態を示す要部の縦断正面図
【図10】位置決め具と上昇阻止具の待機姿勢を示す要
部の縦断正面図
【図11】育苗箱が分離位置に到達した段階での位置決
め具と上昇阻止具の待機姿勢からの変位状態を示す要部
の縦断正面図
【図12】育苗箱が分離された段階での位置決め具と上
昇阻止具の待機姿勢からの変位状態を示す要部の縦断正
面図
【図13】従来技術における育苗箱分離装置の分離作動
を示す正面図
【符号の説明】
1 育苗箱 1A 育育苗箱ブロック 12 リフト機構 13 分離機構 59 位置決め具 59A カム 60 上昇阻止具 Z 検知手段

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出芽処理済みの育苗箱群を多段に積層し
    た育苗箱ブロックを上昇させるリフト機構と、上昇した
    前記育苗箱ブロックから前記育苗箱を最上段のものから
    順に一箱ずつ上方へ分離する分離機構とを備え、該分離
    機構に、最上段の育苗箱の上端に接当するように下降付
    勢されるとともに、前記リフト機構による前記育苗箱ブ
    ロックの上昇に伴って後退変位しながら前記最上段の育
    苗箱の上昇を規制して分離位置に位置決めする位置決め
    具を設けてある育苗箱分離装置。
  2. 【請求項2】 前記位置決め具を、前記最上段の育苗箱
    の略対角線上に配置した一対のカムで構成してある請求
    項1記載の育苗箱分離装置。
  3. 【請求項3】 前記位置決め具を、前記リフト機構の作
    動による前記最上段の育苗箱の前記分離位置への上昇を
    検知する検知手段に利用してある請求項1又は2記載の
    育苗箱分離装置。
  4. 【請求項4】 前記分離機構に、その分離作動時に次段
    の育苗箱の上昇を阻止する上昇阻止具を設けてある請求
    項1〜3のいずれか一つに記載の育苗箱分離装置。
  5. 【請求項5】 前記上昇阻止具が、前記位置決め具の後
    退変位に連動して次段の育苗箱の上昇を阻止するように
    構成してある請求項4記載の育苗箱分離装置。
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