JP3533211B2 - コンピュータシステム - Google Patents

コンピュータシステム

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JP3533211B2
JP3533211B2 JP2002278026A JP2002278026A JP3533211B2 JP 3533211 B2 JP3533211 B2 JP 3533211B2 JP 2002278026 A JP2002278026 A JP 2002278026A JP 2002278026 A JP2002278026 A JP 2002278026A JP 3533211 B2 JP3533211 B2 JP 3533211B2
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浩一 関
武史 和田
匡志 武藤
康郎 窪田
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Hitachi Solutions Technology Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、システムに関
し、特に一括消去型EEPROM(エレクトリカリ・イ
レーザブル&プログラマブル・リード・オンリー・メモ
リ)を備えたシステムに利用して有効な技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】半導体不揮発性記憶装置としては紫外線
により記憶情報の消去が可能なEPROM(イレーザブ
ル&プログラマブル・リード・オンリー・メモリ)と、
電気的に記憶情報の消去が可能なEEPROMがある。
EPROMは、情報を記憶するところのメモリセルの面
積が比較的小さいため大記憶容量化に適してはいるが、
記憶されている情報を消去するためには、メモリセルに
紫外線を照射する必要があり、そのために比較的高価な
窓付きのパッケージに封止される。また、プログラマー
によって情報の書き込みあるいは書き換えを行うには、
新たな情報の書き込み、あるいは書き換え時にEPRO
Mをそれが実装されたシステムから取り外す必要がある
などの問題を有している。
【0003】一方、EEPROMは、それがシステムに
実装された状態で、それの記憶情報を電気的に書き換え
ることが可能である。しかしながら、EEPROMにあ
っては、それを構成するメモリセルの面積が比較的大き
く、例えばEPROMの約2.5倍から5倍程度と大き
い。そのため、EEPROMは、大記憶容量化に適して
いるとはいい難い。そこで、最近では両者の中間的な半
導体不揮発性記憶装置として、電気的一括消去型EEP
ROMと呼ばれるものが開発されている。電気的一括消
去型EEPROMは、チップに形成されたメモリセルの
全てを一括して、又はチップに形成されたメモリセルの
うち、あるひとまとまりのメモリセル群を一括して電気
的に消去する機能を持つ半導体不揮発性記憶装置であ
る。電気的一括消去型EEPROMにおいては、メモリ
セルの大きさをEPROMのそれ並に小さくできる。
【0004】このような一括消去型EEPROMに関し
ては、1980年のアイ・イー・イー・イー、インター
ナショナル、ソリッド−ステート サーキッツ コンフ
ァレンス(IEEE INTERNATIONAL SOLID-STATE CIRCUITS
CONFERENCE) の頁152 〜 153、1987年のアイ・イー
・イー・イー、インターナショナル、ソリッド−ステー
ト サーキッツ コンファレンス(IEEE INTERNATIONAL
SOLID-STATE CIRCUITSCONFERENCE)の頁76〜77、アイ・
イー・イー・イー・ジャーナル オブ ソリッドステー
ト サーキッツ,第23巻第5号(1988年)第1157
頁から第1163頁(IEEE,J. Solid-State Cicuits, vol.23
(1988) pp.1157-1163)に記載されている。
【0005】図16には、1987年の国際電子デバイ
ス会議(International ElectronDevice Meeting) にお
いて発表された電気的一括消去型EEPROMのメモリ
セルの断面構造の概要図が示されている。同図のメモリ
セルは、通常のEPROMのメモリセルとよく似た構造
を有している。すなわち、メモリセルは、2層ゲート構
造の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(以下、MOS
FET又は単にトランジスタと称する)により構成され
ている。同図において、8はP型シリコン基板、11は
上記シリコン基板8に形成されたP型拡散層、10は上
記シリコン基板8に形成された低濃度のN型拡散層、9
は上記P型拡散層11及び上記N型拡散層10のそれぞ
れに形成されたN型拡散層である。また、4は薄い酸化
膜7を介して上記P型シリコン基板8上に形成されたフ
ローティングゲート、6は酸化膜7を介して上記フロー
ティングゲート4上に形成されたコントロールゲート、
3はドレイン電極、5はソース電極である。すなわち、
同図のメモリセルはNチャンネル形の2層ゲート構造の
MOSFETにより構成され、このトランジスタに情報
が記憶される。ここにおいて、情報は実質的にしきい値
電圧の変化としてトランジスタに保持される。
【0006】以下、特に述べないかぎり、メモリセルに
おいて、情報を記憶するトランジスタ(以下、記憶トラ
ンジスタと称する)がNチャンネル形の場合について述
べる。図16に示されているメモリセルへの情報の書き
込み動作は、EPROMのそれと同様である。すなわ
ち、書き込み動作は、ドレイン電極3に接続されたドレ
イン領域9の近傍で発生させたホットキャリアをフロー
ティングゲート4に注入することにより行われる。この
書き込み動作により記憶トランジスタは、そのコントロ
ールゲート6からみたしきい値電圧が、書き込み動作を
行わなかった記憶トランジスタに比べ高くなる。
【0007】一方、消去動作においては、コントロール
ゲート6を接地し、ソース電極5に高電圧を印加するこ
とによりフローティングゲート4とソース電極5に接続
されたソース領域9との間に高電界が発生され、薄い酸
化膜7を通したトンネル現象を利用してフローティング
ゲート4に蓄積された電子がソース領域9を介してソー
ス電極5に引き抜かれる。これにより、記憶情報の消去
が行われる。すなわち、消去動作により記憶トランジス
タはそのコントロールゲート6からみたしきい値電圧が
低くなる。読み出し動作におていは、上記メモリセルに
対して弱い書き込み、すなわち、フローティングゲート
4に対して不所望なキャリアの注入が行われないよう
に、ドレイン電極3及びコントロールゲート6に印加さ
れる電圧が比較的低い値に制限される。例えば、1V程
度の低電圧がドレイン電極3に印加されるとともに、コ
ントロールゲート6に5V程度の低電圧が印加される。
これらの印加電圧によって記憶トランジスタを流れるチ
ャンネル電流の大小を検出することにより、メモリセル
に記憶されている情報の“0”,“1”を判定する。
【0008】一般に電気的消去においては、消去を長時
間続けると、記憶トランジスタのしきい値電圧は、熱平
衡状態での記憶トランジスタのしきい値電圧とは異なり
負の値となり得る。これに対して、EPROMのように
紫外線で記憶情報の消去を行う場合、消去動作によって
変化する記憶トランジスタのしきい値電圧は、その記憶
装置を製造した時のしきい値電圧に落ち着く、すなわ
ち、記憶装置を製造するときの製造条件等によって、消
去動作後の記憶トランジスタのしきい値電圧を制御する
ことができる。ところが、記憶情報を電気的に消去する
場合においては、フローティングゲートに蓄積された電
子をソース電極に引き抜くことにより、記憶情報の消去
が行われるため、比較的長い時間、消去動作を続ける
と、書き込み動作の際にフローティングゲートに注入し
た電子の量よりも多くの電子が引き抜かれることにな
る。そのため、電気的消去を比較的長い時間続けると、
記憶トランジスタのしきい値電圧は、製造されたときの
しきい値電圧とは異なる値になる。言い換えるならば、
消去動作が行われた場合、EPROMとは対照的に、製
造時の製造条件等によって定まるしきい値電圧に落ち着
かない。本発明者らは電気的消去による記憶トランジス
タのしきい値電圧の変化を測定した。
【0009】図8には、この測定により得られた、消去
時間と消去により変化する記憶トランジスタのしきい値
電圧との関係が示されている。同図において、横軸は消
去時間を、縦軸は記憶トランジスタのしきい値電圧を表
しており、Voは実質的にしきい値電圧が零を、+Vth
s はしきい値電圧が正の電圧を、−Vths はしきい値電
圧が負の電圧であることを示している。また、Vthv は
製造条件のバラツキ等に起因する、消去後のしきい値電
圧のバラツキを示している。この図から、消去が比較的
長い時間続けられると、しきい値電圧が負の電圧へと変
化していくことが理解されるであろう。
【0010】また、消去動作によって得られるしきい値
電圧は、製造条件のバラツキ等のために、記憶トランジ
スタ毎に異なることがあることも理解されるであろう。
消去時間に従ってしきい値電圧のバラツキが大きくなっ
ていくことも更に同図から理解できるであろう。すなわ
ち、消去時間が長くなるのに従って、2つの記憶トラン
ジスタ間のしきい値電圧の差が大きくなる。上述のよう
に記憶トランジスタのしきい値電圧が負になると読み出
し動作に悪影響がでる。
【0011】これを図17を用いて説明する。いま、書
き込まれた状態のメモリセル12から記憶情報を読み出
す場合を考える。同図の17は、センスアンプを表す。
メモリセル12を選択状態にするために、それが結合さ
れたワード線13には、読み出し動作時の選択電圧、例
えば電源電圧Vcc(5V)が印加され、他のメモリセル
14等にはそれらを非選択状態にするために、ワード線
15等は読み出し動作時の非選択電圧、例えば回路の接
地電位0Vにされる。もし、記憶情報の読み出しが行わ
れるべきメモリセル12に対応するデータ線16に接続
された非選択状態のメモリセル14等のしきい値が負に
されていると、ワード線15の電圧、すなわち、メモリ
セルのコントロールゲートの電圧が0Vにされても、非
選択状態にされたメモリセル14を介してデータ線16
に不所望な電流(非選択リーク電流)が流れるため、読
み出し時間の遅れ、ひいては誤読み出しを引き起こす。
【0012】また、書き込み動作の際にもメモリセル内
の記憶トランジスタのしきい値電圧が負であると悪影響
がある。通常ホットキャリアを利用した書き込み動作に
おいては、外部から与えられた書き込み用の高電圧(V
pp)がMOSFETを介してメモリセル内の記憶トラン
ジスタのドレイン領域に印加される。上記MOSFET
での電圧降下は、それを流れる電流によって変わる。そ
れ故、上記のように記憶トランジスタのしきい値電圧が
負の値となるような条件下では、上記MOSFETにお
ける電圧降下が大きくなりすぎてメモリセル内の記憶ト
ランジスタのドレインに印加される電圧が、上記電圧降
下分低くなる。この結果、書き込みに要する時間が増加
が引き起こされてしまう。したがって、上記のようなE
EPROMでは消去後のしきい値電圧の値を精度良く制
御しなければならない。
【0013】記憶情報の電気的消去を実現するために、
従来のEEPROM、例えば上記1980年のアイ・イ
ー・イー・イー、インターナショナル、ソリッド−ステ
ートサーキッツ コンファレンスの頁152 〜 153に記載
されたEEPROMにおいては、メモリセルのそれぞれ
が記憶トランジスタと、これと直列接続された非選択リ
ーク電流を阻止するための選択トランジスタとから構成
されていた。このEEPROMにおいては、記憶トラン
ジスタのコントロールゲートにプログラム線が結合さ
れ、選択トランジスタのゲートに選択線が結合されてい
る。すなわち、記憶トランジスタと選択トランジスタと
は別々のワード線に結合されている。
【0014】また、図18には、上記1987年のアイ
・イー・イー・イー、インターナショナル、ソリッド−
ステート サーキッツ コンファレンスの頁76〜77に記
載された電気的一括消去型のEEPROMのメモリセル
の断面図が示されている。このメモリセルの動作は、上
記図16に示したメモリセルの場合とほゞ同じである
が、記憶情報の消去が上記図16のメモリセルと異な
り、記憶トランジスタのフローティングゲートとドレイ
ン領域間のトンネル現象を使って行われる。このメモリ
セルにおいては、ワード線に接続されべきゲート電極が
1つしかないが、実質的に2つのトランジスタから構成
されているとみなすことができる。すなわち、ゲート電
極とコントロールゲート電極とが一体化された選択トラ
ンジスタと記憶トランジスタとによってメモリセルが構
成されているとみなすことができる。
【0015】このメモリセルは、上述のように実質的に
選択トランジスタを有するため、読み出し時の非選択リ
ーク電流の問題を解決している。しかしながら、書き込
み動作は、トンネル現象を利用した場合に比べ多くの電
流量を必要とするホットキャリアにより行われるため、
前述した書き込み動作の際の悪影響は改善されない。
【0016】EEPROM、例えば前述した1980年
のアイ・イー・イー・イー、インターナショナル、ソリ
ッド−ステート サーキッツ コンファレンスの頁152
〜頁153に開示されているEEPROMにおいては、互
いに異なるワード線に接続された記憶トランジスタと選
択トランジスタとによって1個のメモリセルが構成され
る。これに対して、図16及び図18に示した電気的一
括消去型EEPROMのメモリセルにおいては、1本の
ワード線に接続された1個の記憶トランジスタによって
構成されている。
【0017】このことは、図16及び図18に示したメ
モリセル等を回路図で表すことにより、より明確にな
る。そこで、図19(A)及び(B)には、上記したメ
モリセルの回路図が示されている。図19(B)には、
上記1980年のアイ・イー・イー・イー、インターナ
ショナル、ソリッド−ステート サーキッツ コンファ
レンスによって発表されたメモリセルの回路図が示され
ている。同図において、W1,W2はそれぞれ異なるワ
ード線、Dはデータ線を示している。また、Qsは選択
トランジスタを示しており、Qmが記憶トランジスタを
示している。
【0018】図19(A)には、上記図16及び図18
に示したメモリセルの回路図を示している。同図から理
解できるように、1個のメモリセルは1本のワード線に
そのコントロールゲートが接続され、1本のデータ線D
にそのドレインが接続され、1本のソース線Sにそのソ
ースが接続された1個の記憶トランジスタQmによって
構成されている。読み出し動作と書き込み動作のとき、
複数のメモリセルから所望の1個のメモリセルを選択す
るには、図19(A)においては、1本のワード線と1
本のデータ線とを選択すれば、その選択されたワード線
Wに接続され、かつ選択されたデータ線Dに接続された
1個のメモリセルを選択することができる。言い換える
ならば、1本のワード線と1本のデータ線とによって1
個のメモリセルを規定することができる。なお、図19
(A)においては、ソース線Sは、チップに形成された
他の全ての記憶トランジスタのソース線Sと共通、ある
いは1つのメモリブロックを構成する所定数のメモリセ
ル間でソース線Sは共通にされる。
【0019】図19(A)に示したメモリセルは、1個
の記憶トランジスタで構成できるためにメモリセルを形
成するために必要とされるチップ上の面積をEPROM
におけるそれ並に小さくすることができる。しかしなが
ら、記憶情報の電気的一括消去を実現するためには消去
後の記憶トランジスタのしきい値電圧を制御できるよう
にすることが不可欠である。
【0020】これには消去を何回かに分割して行い、消
去をするたびに読み出しを行い、消去が十分であるかど
うかを確認し、十分でなければ再び消去をするという動
作を繰り返す必要がある。上記アイ・イー・イー・イー
・ジャーナル オブ ソリッドステート サーキッツ,
第23巻第5号(1988年)第1157頁から第1163頁に
は、このような消去後のしきい値電圧の制御に関するア
ルゴリズムが提案されている。上記文献においては、こ
のアルゴリズムを電気的一括消去型EEPROMとは別
に設けられた外部のマイクロプロセッサで実行すること
が述べられている。また、通常の読み出し時における動
作可能電源電圧の下限電圧Vccmin を確保するために、
上記アルゴリズム中の読み出し時(消去ベリファイ時)
にはEEPROMのチップ内でベリファイ電圧を発生さ
せることが述べられている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、
上記のようなアルゴリズムがマイクロプロセッサにより
実行されるものであるため、電気的一括消去型EEPR
OMをシステムに実装したまま消去動作を実行するのは
煩雑である。また、記憶情報の消去には比較的長い時間
が必要とされるため、この比較的長い時間にわたってマ
イクロプロセッサが上記EEPROMの消去動作に占有
されてしまい、事実上システムが停止してしまうという
重大な問題を有する。
【0022】この発明の目的は、電気的に消去が可能に
された不揮発性半導体記憶装置のメモリ管理が簡便に行
えるシステムを提供することにある。この発明の他の目
的は、使い勝手を良くした不揮発性半導体記憶装置を備
えたシステムを提供することにある。この発明の前記な
らびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述
および添付図面から明らかになるであろう。
【0023】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、メモリセルに情報を書き込
む書き込みモード、上記メモリセルの情報を読み出す読
み出しモード、およびメモリセルのしきい値電圧を所定
の範囲内にするための電圧を印加する消去動作と上記メ
モリセルのしきい値電圧の状態を読み出すベリファイ動
作とを行う消去モード及び消去モードにおけるベリファ
イ動作の状態を外部に出力するデータポーリングモ―ド
機能を有する不揮発性半導体記憶装置とプロセッサとで
システムを構成する。
【0024】上記した手段によれば、不揮発性半導体記
憶装置をシステム上での過消去を防止させつつ、消去レ
ベルを安定的に設定し、データポーリングモードによっ
てプロセッサ等によるメモリ管理の簡便にするすること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】図20には、本発明を適用した電
気的一括消去型EEPROM(以下、フラッシュEEP
ROMとも称する)のブロック図が示されている。同図
に示されている各回路ブロックは、特に制限されない
が、周知の半導体集積回路技術によって、1個の半導体
基板に形成されている。また、同図において“○”印は
フラッシュEEPROMに設けられた外部端子を示して
いる。
【0026】本願において、図面においては発明の理解
を容易にするため、論理記号の表記方法は、一般的な表
記方法に従っている。例えば、ロウレベルがアクティブ
レベルとなる信号は、制御信号を示すアルファベットに
上線を付したが、明細書ではそれに対応した信号は最後
にB(バーの意味)を付して表現している。例えば、チ
ップイネーブル信号はCEBのように表している。
【0027】同図において、M−ARY−0〜M−AR
Y−7のそれぞれは、互いに同様な構成にされたメモリ
アレイであり、特に制限されないが、複数のワード線
と、これらのワード線と交差するように配置された複数
のデータ線と、ワード線とデータ線との各交差部に設け
られたメモリセルとを有する。
【0028】XADBは、ロウアドレスバッファであ
り、外部端子を介して供給される外部ロウアドレス信号
AXを受けて、ロウアドレス信号AXに応じた内部相補
ロウアドレス信号を形成する。XDCRは、ロウアドレ
スデコーダであり、上記ロウアドレスバッファXADB
により形成された内部相補ロウアドレス信号を受け、こ
の内部ロウアドレス信号をデコードする。特に制限され
ないが、本実施例において、上記ロウアドレスバッファ
XADB及びロウアドレスデコーダXDCRは、上記メ
モリアレイM−ARY−0〜M−ARY−7に対して共
通にされている。すなわち、上記ロウアドレスデコーダ
XDCRは、内部相補ロウアドレス信号をデコードする
ことによって、上記メモリアレイM−ARY−0〜M−
ARY−7のそれぞれにおける複数のワード線から、外
部ロウアドレス信号AXによって指示された1本のワー
ド線を選択するワード線選択信号を形成する。これによ
り、各メモリアレイM−ARY−0〜M−ARY−7の
それぞれから1本のワード線が選択される。
【0029】同図において、YADBはカラムアドレス
バッファであり、外部端子を介して供給される外部カラ
ムアドレス信号AYを受け、この外部カラムアドレス信
号AYに従った内部相補カラムアドレス信号を形成す
る。YDCRはカラムアドレスデコーダであり、上記カ
ラムアドレスバッファYADBにより形成された内部相
補カラムアドレス信号をデコードして、外部カラムアド
レス信号AYに従ったデータ線選択信号を形成する。同
図には図示されていないが、メモリアレイM−ARY−
0〜M−ARY−7のそれぞれには、上記データ線選択
信号を受けてメモリアレイ内の複数のデータ線のうちの
上記外部カラムアドレス信号AYによって指示された1
本のデータ線を、メモリアレイに対応した共通データ線
(図示しない)に結合させるカラムスイッチが設けられ
ている。
【0030】このようにして、メモリアレイM−ARY
−0〜M−ARY−7のそれぞれにおいて、上記外部ロ
ウアドレス信号AXと外部カラムアドレス信号AYに従
った1本のワード線と1本のデータ線が選択され、選択
されたワード線とデータ線との交差部に設けられたメモ
リセルが選択される。すなわち、選択されたワード線及
びデータ線に結合されたメモリセルが、全メモリアレイ
内の複数のメモリセルから選択される。結果として、そ
れぞれのメモリアレイから1個ずつのメモリセルが選択
される。
【0031】特に制限されないが、本実施例において
は、それぞれのメモリアレイから選択されたメモリセル
に対して、ほゞ同時に書き込み動作あるいは読み出し動
作が行われる。すなわち、8ビット単位で情報の書き込
みあるいは読み出し動作が行われる。そのために、本実
施例のEEPROMには、8個の外部入出力端子I/O
0〜I/O7が設けられており、メモリアレイM−AR
Y−0〜M−ARY−7と、それに対応する外部入出力
端子I/O0〜I/O7との間に、データ入力バッファ
DIB、データ出力バッファDOB、センスアンプSA
及びスイッチ用のMOSFETQ18,Q16が設けら
れている。
【0032】上記メモリアレイM−ARY−0を例にす
ると、書き込み動作の場合、上記選択されたメモリセル
は、書き込み制御信号wrによってオン状態にされたM
OSFETQ18を介してデータ入力バッファDIB−
0の出力ノードに結合され、読み出し動作の場合には、
読み出し制御信号reによってオン状態にされたMOS
FETQ16を介してセンスアンプSA−0の入力ノー
ドに結合される。外部入出力端子I/O0には、上記デ
ータ入力バッファDIB−0の入力ノードが結合される
とともに、データ出力バッファDOB−0を介して上記
センスアンプSA−0の出力ノードが結合される。残り
のメモリアレイM−ARY−1〜M−ARY−7につい
ても、上述したメモリアレイM−ARY−0と同様にし
て外部入出力端子I/O1〜I/O7に結合されてい
る。
【0033】同図において、LOGCは自動消去の制御
動作を行うための内部回路であり、後で詳しく説明す
る。また、CNTRはタイミング制御回路であり、外部
端子CEB、OEB、WEB、EEB及びVppに供給さ
れる外部信号あるいは電圧と、上記内部回路LOGCか
らの信号に応答して、上述した制御信号wr、re等を
含むタイミング信号を形成する。同図において、Vccは
各タイミングブロックに電源電圧Vccを供給するための
外部端子であり、Vssは各回路ブロックに回路の接地電
位Vssを供給するための外部端子である。なお、上述し
た説明では各メモリアレイ毎にワード線が分割されてい
るように述べたが、各メモリアレイに対してワード線は
共通にしてもよい。
【0034】図1には、上記図20に示されたフラッシ
ュEEPROMにおける1個のメモリアレイM−AR
Y、その周辺回路、ロウアドレスバッファ、カラムアド
レスバッファ、ロウアドレスデコーダ、カラムアドレス
デコーダ、タイミング制御回路CNTR及び内部回路L
OGCの詳しいブロック図が示されている。前述した説
明から容易に理解できるように、図1に示されている各
回路素子は、特に制限されないが、公知のCMOS(相
補型MOS)集積回路の製造技術によって、1個の単結
晶シリコンのような半導体基板上において形成されてい
る。同図において、PチャンネルMOSFETは、その
チャンネル(バックゲート)部に矢印が付加されること
によってNチャンネルMOSFETと区別される。この
ことは他の図面においても同様である。
【0035】特に制限されないが、集積回路は、単結晶
P型シリコンからなる半導体基板に形成される。Nチャ
ンネルMOSFETは、かかる半導体基板表面に形成さ
れたソース領域、ドレイン領域及びソース領域とドレイ
ン領域との間の半導体基板表面に薄い厚さのゲート絶縁
膜を介して形成されたポリシリコン層からなるようなゲ
ート電極から構成される。PチャンネルMOSFET
は、上記半導体基板表面に形成されたN型ウェル領域に
形成される。これによって、半導体基板は、その上に形
成された複数のNチャンネルMOSFETの共通の基板
ゲートを構成し、回路の接地電位Vssが供給される。N
型ウェル領域は、その上に形成されたPチャンネルMO
SFETの基板ゲートを構成する。PチャンネルMOS
FETの基板ゲートすなわちN型ウェル領域には、電源
電圧Vccが供給される。ただし、電源電圧Vccよりも高
い高電圧を処理する回路を構成するところのPチャンネ
ルMOSFETが形成されるN型ウェル領域には、特に
制限されないが、外部端子Vppを介して外部から与えら
れる高電圧Vpp、あるいはEEPROMの内部で発生さ
れた高電圧等が供給される。
【0036】あるいは、上記集積回路は、単結晶N型シ
リコンからなる半導体基板上に形成してもよい。この場
合、NチャンネルMOSFETと不揮発性記憶素子はP
型ウェル領域に形成され、PチャンネルMOSFETは
N型半導体基板上に形成される。
【0037】以下、本実施例のフラッシュEEPROM
について、図1を用いて更に詳しく説明するが、理解を
容易にするために、以下の説明では上述した図20の説
明と重複する場合がある。
【0038】特に制限されないが、この実施例のフラッ
シュEEPROMは、外部端子を介して外部から供給さ
れるX(ロウ),Y(カラム)アドレス信号AX,AY
を受けるアドレスバッファXADB,YADBによって
内部相補アドレス信号が形成され、アドレスデコーダX
DCR,YDCRに供給される。特に制限されないが、
上記アドレスバッファXADB,YADBは内部チップ
選択信号ceBにより活性化され、外部端子から供給さ
れる外部アドレス信号AX,AYを取り込み、外部端子
から供給された外部アドレス信号と同相の内部アドレス
信号と逆相の内部アドレス信号とからなる相補アドレス
信号を形成する。また、上記アドレスバッファXAD
B,YADBには、上述したチップ選択信号ceBのほ
かに、消去モードを示す信号ES、内部アドレス信号A
XI、AYI等が供給されている。しかしながら、これ
らの信号ES,AXI,YAI等は、後述する消去モー
ドで使われる信号であり、通常の書き込みあるいは読み
出しモードにおいては、上記アドレスバッファAXD
B,YADBの動作に対して影響を与えない。
【0039】ロウ(X)アドレスデコーダXDCRは、
アドレスデコーダ活性化信号DEにより活性化され、対
応するアドレスバッファXADBからの相補アドレス信
号に従った1本のワード線をメモリアレイM−ARY内
の複数のワード線から選択信号する選択信号を形成す
る。
【0040】カラム(Y)アドレスデコーダYDCR
も、上記アドレスデコーダ活性化信号DEにより活性化
され、対応するアドレスバッファYADBからの相補ア
ドレス信号に従った1本のデータ線をメモリアレイM−
ARY内の複数のデータ線から選択する選択信号を形成
する。
【0041】上記メモリアレイM−ARYは、複数のワ
ード線と上記ワード線と交差するように配置された複数
のデータ線と、ワード線とデータ線との各交差部に設け
られた複数のメモリセルとを有する。同図には、このメ
モリアレイM−ARYの一部が代表として例示的に示さ
れている。すなわち、図1には、複数のワード線のうち
のワード線W1,W2と、複数のデータ線のうちのデー
タ線D1,D2,Dnと、これらちのデータ線とワード
線との交差部に設けられたメモリセルとが、例示的に示
されている。メモリセルのそれぞれは前記図19(A)
で述べたように、1個の記憶トランジスタ(不揮発性記
憶素子)によって構成されている。すなわち、各メモリ
セルのそれぞれは、コントロールゲートとフローティン
グゲートを有するスタックドゲート構造の1個の記憶ト
ランジスタによって構成されている。同図に例示的に示
されたメモリセルは、記憶トランジスタ(不揮発性記憶
素子)Q1〜Q6により構成されている。前述したよう
に上記記憶トランジスタは、特に制限されないが、EP
ROMの記憶トランジスタと類似の構造とされている。
ただし、その消去動作が前にも述べ、又は後でも述べる
ようにフローティングゲートとソース線CSに結合され
るソース領域との間のトンネル現象を利用して電気的に
行われる点が、紫外線を用いたEPROMの消去方法と
異なる。
【0042】上記メモリアレイM−ARYにおいて、同
じ行に配置された記憶トランジスタQ1〜Q3(Q4〜
Q6)のコントロールゲート(メモリセルの選択ノー
ド)は、それぞれ対応するワード線W1(W2)に接続
され、同じ列に配置された記憶トランジスタQ1,Q4
〜Q3,Q6のドレイン領域(メモリセルの入出力ノー
ド)は、それぞれ対応するデータ線D1〜Dnに接続さ
れている。上記記憶トランジスタのソース領域は、ソー
ス線CSに結合される。
【0043】この実施例においては、特に制限されない
が、ソース線CSに、消去回路ERCによりスイッチ制
御されるNチャンネルMOSFETQ10とPチャンネ
ルMOSFETQ17とが接続されている。上記消去回
路ERCは、書き込みモードのときと読み出しモードと
きに、上記NチャンネルMOSFETQ10をオン状態
にさせ、上記ソース線CSに回路の接地電位Vssが与え
られるようにする。一方、消去モードのときには、上記
PチャンネルMOSFETQ17をオン状態にさせ、上
記ソース線CSに消去用の高電圧Vppが与えられるよう
にする。
【0044】なお、上記メモリアレイM−ARYの部分
的な消去を可能にしたいなら、マトリックス状に配置さ
れる記憶トランジスタが縦方向にMブロックに分割さ
れ、各ブロック毎に上記ソース線に相当するソース線が
それぞれに設けられる。上記のように、それぞれのブロ
ックに設けられたソース線CSのそれぞれには上記のよ
うな消去回路ERCとMOSFETQ10,Q17がそ
れぞれ設けられる。この場合、複数ブロックのうち、ど
のブロックに対して消去を行うかを決めるために、各消
去回路をアドレス信号により指定することが必要とされ
る。上述した実施例においては、メモリアレイM−AR
Yを構成する全メモリセルの記憶情報が一括して消去さ
れる。この場合には、ソース線CSは1つとされ、それ
に対応して上記消去回路ERCとMOSFETQ10と
Q17が設けられる。
【0045】本実施例のEEPROMにおいては、特に
制限されないが、8ビットのような複数ビットの単位で
の書き込み/読み出しが行われるため、上記メモリアレ
イM−ARYは、図20に示したように合計で8組(M
−ARY−0〜M−ARY−7)のように複数組設けら
れる。なお、16ビットの単位での情報の書き込みある
いは読み出しを行う場合には、例えば上記メモリアレイ
M−ARYが16組設けられる。
【0046】上記1つのメモリアレイM−ARYを構成
する各データ線D1〜Dnは、上記カラムアドレスデコ
ーダYDCRによって形成された選択信号を受けるカラ
ム(列)選択スイッチMOSFETQ7〜Q9(カラム
スイッチ)を介して、選択的に共通データ線CDに接続
される。共通データ線CDには、外部端子I/Oから入
力される書込みデータを受ける書込み用のデータ入力バ
ッファDIBの出力端子がスイッチMOSFETQ18
を介して接続される。同様に他の残り7個のメモリアレ
イM−ARYに対しても、上記図20で述べたように、
上記と同様なカラム選択スイッチMOSFETが設けら
れ、上記カラムアドレスデコーダYDCRからの選択信
号が供給される。なお、各メモリアレイ毎に異なるカラ
ムアドレスデコーダを設け、カラム選択スイッチMOS
FETが対応するカラムアドレスデコーダからの選択信
号によってスイッチ制御されるようにしてもよい。
【0047】上記メモリアレイM−ARYに対応して設
けられる共通データ線CDは、スイッチMOSFETQ
16を介してセンスアンプSAの入力段回路を構成する
ところの初段増幅回路の入力端子に結合される。便宜
上、上記初段増幅回路を構成するところのMOSFET
Q11〜Q15と、縦列形態のCMOSインバータ回路
N1及びN2とによって構成される回路をセンスアンプ
SAと呼ぶ事とする。センスアンプSAには、通常読み
出し時には、比較的低い電源電圧VccがセンスアンプS
Aの電源として電源電圧端子Vcc/Vcvに供給され、後
で述べる消去ベリファイ時には上記電源電圧Vccの値よ
り低い電位を有する電圧Vcvが電源として上記電源電源
電圧端子Vcc/Vcvが供給される。
【0048】上記例示的に示されている共通データ線C
Dは、読み出し制御信号reによりオン状態にされるM
OSFETQ16を通して、Nチャンネル型の増幅MO
SFETQ11のソースに接続される。この増幅MOS
FETQ11のドレインと、センスアンプSAの電源電
圧端子Vcc/Vcvとの間には、そのゲートに回路の接地
電位Vssが印加されたPチャンネル型の負荷MOSFE
TQ12が設けられている。上記負荷MOSFETQ1
2は、読み出し動作のために共通データ線CDにプリチ
ャージ電流を流すような動作を行う。
【0049】上記増幅MOSFETQ11の感度を高く
するため、スイッチMOSFETQ16を介した共通デ
ータ線CDの電圧は、Nチャンネル型の駆動MOSFE
TQ13とPチャンネル型の負荷MOSFETQ14と
からなる反転増幅回路の入力である駆動MOSFETQ
13のゲートに供給されている。この反転増幅回路の出
力電圧は、上記増幅MOSFETQ11のゲートに供給
される。さらに、センスアンプSAの非動作期間におい
て、センスアンプSAが無駄な電流を消費するのを防止
するために、上記増幅MOSFETQ11のゲートと回
路の接地電位点Vssとの間には、NチャンネルMOSF
ETQ15が設けられる。このMOSFETQ15と上
記PチャンネルMOSFETQ14のゲートには、セン
スアンプの動作タイミング信号scBが共通に供給され
る。
【0050】メモリセルの読み出し時において、センス
アンプ動作タイミング信号scBはロウレベルにされ
る。これにより、MOSFETQ14はオン状態に、M
OSFETQ15はオフ状態にされる。メモリセルを構
成する記憶トランジスタは、予め書き込まれたデータに
従って、読み出し動作時におけるワード線の選択レベル
に対して高いしきい値電圧か又は低いしきい値電圧を持
つ。
【0051】読み出し動作において、上述した各アドレ
スデコーダXDCR,YDCRによってメモリアレイM
−ARYを構成する複数のメモリセルから選択された1
個のメモリセルが、ワード線が選択レベルにされている
にもかかわらずオフ状態となっている場合、共通データ
線CDは、MOSFETQ12とQ11から供給される
電流によって比較的低い電位に制限されたハイレベルに
される。一方、選択された上記メモリセルが、ワード線
の選択レベルによってオン状態となっている場合、共通
データ線CDは、比較的高い電位に制限されたロウレベ
ルにされる。
【0052】この場合、共通データ線CDのハイレベル
は、このハイレベルの電位を受ける反転増幅回路(MO
SFETQ13,Q14)により形成された比較的低い
レベルの出力電圧がMOSFETQ11のゲートに供給
されることによって、上述のように比較的低い電位に制
限される。一方、共通データ線CDのロウレベルは、こ
のロウレベルの電位を受ける反転増幅回路(MOSFE
TQ13,Q14)により形成された比較的高いレベル
の電圧がMOSFETQ11のゲートに供給されること
によって、上述のように比較的高い電位に制限される。
各データ線D1〜Dnとソース線との間に設けられたデ
ータ線放電MOSFETQ19〜Q21は、そのゲート
に供給されるゲートバイアス信号DSが後述するように
中間レベルにされるため、カラムアドレスデコーダYD
CRによって選択されていない状態のデータ線、すなわ
ち、非選択状態のデータ線の電荷が放電される。
【0053】なお、上記増幅用のMOSFETQ11
は、ゲート接地型ソース入力の増幅動作を行い、その出
力信号をCMOSインバータ回路N1の入力に伝える。
CMOSインバータ回路N2は、上記CMOSインバー
タ回路N1の出力信号を波形整形した信号S0(図1の
メモリアレイM−ARYが図20のメモリアレイM−A
RY−0の場合)を形成して対応したデータ出力バッフ
ァDOB─0の入力に伝える。データ出力バッファDO
B─0は、上記信号S0を増幅して外部端子I/O0か
ら送出させる。
【0054】データ出力バッファは、上記のような読み
出しデータの出力機能の他、次のような機能が設けられ
ている。後で図11を用いて述べるが、8個の外部入出
力端子のうちI/O0ないしI/O6に対応したデータ
出力バッファDOB−0〜DOB−6は、データ出力バ
ッファ活性化信号DO,DOBにより高インピーダンス
を含む3状態の出力動作を行う。これに対して、外部入
出力端子I/O7に対応したデータ出力バッファDOB
−7は、上記信号DO,DOBとは異なるデータ出力バ
ッファ活性化信号信号DO7,DO7Bによって制御さ
れる。このデータ出力バッファDOB−7は、EEPR
OMの内部消去状態を外部へ読み出すというデータポー
リングモードに用いられる。
【0055】また、上記外部入出力端子I/Oから供給
される書き込みデータは、データ入力バッファDIBを
介して、上記共通データ線CDに伝えられる。他のメモ
リアレイM−ARYに対応した共通データ線と外部入出
力端子との間においても、図20に示したように、上記
同様な入力段回路及びセンスアンプSA並びにデータ出
力バッファDOBからなる読み出し回路と、データ入力
バッファDIBからなる書き込み回路とがそれぞれ設け
られる。
【0056】
【0057】
【0058】タイミング制御回路CNTRは、特に制限
されないが、外部端子CEB、OEB、WEB、EEB
(以下、単に信号CEB、OEB、WEB及びEEBの
ように呼ぶ場合がある)及びVppに供給されるチップイ
ネーブル信号CEB,アウトプットイネーブル信号OE
B,ライトイネーブル信号WEB,イレーズイネーブル
信号EEB及び書込み/消去用高電圧Vppと、後述する
ような自動消去動作の制御を行う内部回路LOGCから
供給されるプレライトパルスPP,消去モードを示す信
号ES,デコーダ制御信号DC,消去ベリファイ信号E
V,自動消去モード設定遅延信号AED及びベリファイ
時センスアンプ活性化信号VE等に応じて、内部制御信
号ceB,センスアンプの動作タイミング信号scB等
の内部タイミング信号を形成するとともに、アドレスデ
コーダ等に選択的に供給され読み出し用低電圧Vcc/消
去ベリファイ用低電圧Vcv/書き込み用高電圧Vppの電
圧切り換えを行い、これらの電圧のうちのいずれかを選
択的に出力する。
【0059】上記内部回路LOGCにより形成される上
記各信号PP,ES,DC,EV,AED及びVE等
は、消去以外のモードではタイミング制御回路CNTR
の動作に影響を与えない。すなわち、消去モードのとき
のみ、上記各信号PP,ES,DC,EV,AED及び
VE等が有効とされ、これらの信号に応じた消去動作の
ための各種信号が上記タイミング制御回路CNTRによ
って発生される。
【0060】図6と図7には、上記タイミング制御回路
CNTRの要部の一実施例の回路図が示されている。前
記に示した表1には、上記外部端子を介してフラッシュ
EEPROMへ供給される各外部信号とそれに対応した
動作モードが示され、表2には各外部信号にもとづいて
形成される内部タイミング信号のうちのいくつかの内部
タイミング信号とが示されている。これらの表1、表2
においては、Hはハイレベル、Lはロウレベル、Vppは
電源電圧Vcc(例えば5V)よりも高い電圧(例えば約
12V)を示している。上記表1と表2の外部端子I/
Oの欄において、Hzはハイインピーダンスの状態、in
put はデータ入力、outputはデータ出力を示しており、
特にoutput(I/O7)は、外部入出力端子I/O7がデータ
出力であることを示している。
【0061】上記表1、表2において、*はハイレベル
(H)でもロウレベル(L)でも良いことを表してお
り、Oは上記内部回路LOGCから上記タイミング制御
回路CNTRへ供給される信号によって、そのレベルが
変化することを表している。上記表1と表2の見方につ
いて、読み出しモードを例にして説明する。他のモード
についても同様であるので、以下の例から容易に理解で
きるであろう。
【0062】外部からフラッシュEEPROMへ、ロウ
レベル(L)のチップイネーブル信号CEB、アウトプ
ットイネーブル信号OEBと、ハイレベル(H)のライ
トイネーブル信号WEB、イレーズイネーブル信号EE
Bが供給されるとともに、フラッシュEEPROMの外
部端子Vppに電源電圧Vccのような低電圧が印加される
と、上記タイミング制御回路CNTRによって読み出し
モードが指示されたものと判定し、タイミング制御回路
CNTR及び内部回路LOGCは、内部信号VP、E
V、wp、wr、AED、DC、ES、POLM、PP
のそれぞれをロウレベル(L)にし、内部信号SC、r
e、DEのそれぞれをハイレベル(H)にする。そし
て、アドレス信号によって指示されたメモリセルに保持
されていたところのデータが外部入出力端子I/O0〜
I/O7から出力される。
【0063】本明細書において、互いに同じ信号あるい
は同じ端子には、同一の記号が示されている。また、図
面においてアルファベット文字の上部に“─”が付され
た記号によって表されている信号は、同じアルファベッ
ト文字で表され、“─”が上部に付されていない信号で
表されている信号に対して位相反転された信号を示して
いる。例えば記号vpBは記号vpで表されている信号
に対して位相反転された信号である。なお、この信号v
pは、上記外部端子Vppに高電圧Vppが印加されたとき
ハイレベル(Vcc)となり、それ以外ではロウレベル
(Vss) となる。
【0064】上記タイミング制御回路CNTRの主要部
を構成する図6と図7の回路については、その動作を逐
一詳細に説明しないが、動作モードを表す上記表1、表
2と後述する動作説明から容易に理解されよう。
【0065】チップイネーブル信号CEBがハイレベル
にされ、外部端子Vppに高電圧が供給されない状態では
上記フラッシュEEPROMは非選択状態となる。
【0066】チップイネーブル信号CEBがロウレベル
にされ、アウトプットイネーブル信号OEBがロウレベ
ルにされ、ライトイネーブル信号WEBがハイレベルに
され、イレーズイネーブル信号EEBがハイレベルにさ
れ、外部端子Vppに高電圧が供給されない状態では、上
述のように読み出しモードとされ、上記内部チップイネ
ーブル信号ceBはロウレベルに、アドレスデコーダ活
性化信号DE,センスアンプの動作タイミング信号s
c,読み出し信号reのそれぞれがハイレベルにされ
る。
【0067】また、このときアドレスデコーダXDC
R,YDCR、データ入力回路DIBのそれぞれには、
その動作電圧として低電圧Vcc(約5V)が上記タイミ
ング制御回路CNTRから供給される。これにより、セ
ンスアンプSAが動作状態になって上記のような読み出
し動作が行われる。このとき、図6に示した回路によっ
て、データ線放電MOSFET非活性化信号SBがロウ
レベルにされる。これに応じて、非活性化信号SBを受
けるNチャンネルMOSFET(図7)がオフ状態にさ
れ、同じく非活性化信号SBを受けるPチャンネルMO
SFET(図7)がオン状態にされる。このときセンス
アンプ動作タイミング信号scがハイレベルされるた
め、この信号scを受けるNチャンネルMOSFET
(図7)がオン状態にされ、同じく信号scを受けるP
チャンネルMOSFET(図7)がオフ状態にされる。
そのため、データ線放電MOSFETゲートバイアス信
号DSは直列形態にされる2つのPチャンネルMOSF
ET(図7)と3つのNチャンネルMOSFET(図
7)のコンダクタンス比に従って中間電圧となり、上記
メモリアレイM−ARYのデータ線に設けられたデータ
線放電MOSFETQ19ないしQ21を制御して、非
選択状態のデータ線の電荷を放電させる。
【0068】チップイネーブル信号CEBがロウレベル
にされ、アウトプットイネーブル信号OEBがハイレベ
ルにされ、ライトイネーブル信号WEBがロウレベルに
され、イレーズイネーブル信号EEBがハイレベルにさ
れ、外部端子Vppに高電圧(例えば約12V)が供給さ
れた状態ならば書き込みモードとされる。このとき、上
記内部チップイネーブル信号ceBはロウレベルに、ア
ドレスデコーダ活性化信号DE,書き込みモード信号W
P,書き込み制御信号wr,書き込みパルスPGはそれ
ぞれはハイレベルにされ、ゲートバイアス信号DS,セ
ンスアンプ動作タイミング信号scB,読み出し制御信
号re,データ出力バッファ活性化信号DO及びDO7
はそれぞれはロウレベルにされる。
【0069】上記信号DEのハイレベルによりアドレス
デコーダXDCR及びYDCRのそれぞれが活性化さ
れ、上記メモリアレイM−ARYを構成する複数のワー
ド線及び複数のデータ線から、外部アドレス信号AX,
AYによって指示された1つのワード線と、1つのデー
タ線が選択される。このとき、アドレスデコーダXDC
R,YDCR及びデータ入力バッファDIBには、その
動作電圧として高電圧Vppが上記タイミング制御回路C
NTRから供給される。上述のように、このとき読み出
し制御信号reはロウレベルにされるため、上記MOS
FETQ16はオフ状態にされ、ゲートバイアス信号D
Sのロウレベルにより上記放電MOSFETQ19ない
しQ21もオフ状態にされ、センスアンプ動作タイミン
グ信号scBのロウレベルによってセンスアンプSAは
非活性化される。また、このときデータ出力バッファ活
性化信号DO及びDO7はロウレベルであるため、デー
タ出力バッファDOB−0〜DOB−7のそれぞれは非
活性化される。なお、データ出力バッファDOBの構成
については、後で図11を用いて述べる。
【0070】書き込みが行われるべきメモリセルの選択
ノードが結合されたワード線、言い換えるならば、選択
されたワード線は、その動作電圧として高電圧Vppが供
給されたアドレスデコーダXDCRによって、その電位
が上記高電圧Vppに従った高電圧、例えば約12Vのよ
うな高電圧にされる。一方、選択されたデータ線は、書
き込むべき情報に従って、データ入力バッファDIBに
より高電圧又は低い電位にされる。
【0071】メモリセルは、前述したように図16に示
した記憶トランジスタにより構成される。その選択ノー
ドが選択されたワード線に結合され、その入出力ノード
が選択されたデータ線に結合されたメモリセル、すなわ
ち、選択されたメモリセルにおいて、それを構成する記
憶トランジスタのフローティングゲートに電子を注入す
る場合、選択されたデータ線の電位は書き込み制御信号
wrのハイレベルに応じてオン状態にされたMOSFE
TQ18とデータ入力バッファDIBを介して高電圧V
ppに従った高電圧にされる。これにより、記憶トランジ
スタにチャンネル飽和電流が流れ、データ線に結合され
たドレイン領域近傍のピンチオフ領域では高電界により
加速された電子がイオン化を起こし、高エネルギーを持
つ電子、いわゆるホットエレクトロンが発生する。
【0072】一方、この記憶トランジスタのフローティ
ングゲートの電位は、ワード線が結合されたコントロー
ルゲートの電圧とドレイン領域の電圧、及び半導体基板
とフローティングゲート間の容量とフローティングゲー
トとコントロールゲートとの容量とで決まる値となる。
これにより、フローティングゲートにホットエレクトロ
ンが誘引され、フローティングゲートの電位が負にな
る。フローティングゲートの電位が負とされることによ
り、電子の注入された記憶トランジスタのしきい値電圧
は、電子の注入を行う前に比べて上昇し、高くなる。
【0073】これに対して、選択されたメモリセルにお
いて、それを構成する記憶トランジスタのフローティン
グゲートに電子を注入しない場合、記憶トランジスタの
しきい値電圧は上昇せず、比較的低い値に保持される。
選択されたメモリセルにおいて、それを構成する記憶ト
ランジスタのフローティングゲートに電子の注入を行わ
ないようにするためには、上記記憶トランジスタのドレ
イン領域に、選択されたデータ線、上記オン状態にされ
たMOSFETQ18及びデータ入力バッファDIBを
介して、上記ドレイン領域の近傍のピンチオフ領域でホ
ットエレクトロンが発生しないような低い電圧が印加さ
れるようにすればよい。
【0074】選択されたメモリセルの記憶トランジスタ
のドレイン領域に上述したような高電圧を印加するか、
上述したような低い電圧を印加するかは書き込むべき情
報によって定められる。後で図22を用いて述べるデー
タ入力バッファDIBが、外部入出力端子I/Oを介し
て供給される情報に従って上述した高電圧又は低い電圧
を形成し、形成された電圧が上述のようにして選択され
たデータ線に伝えられる。
【0075】電子がフローティングゲートに注入される
ことによって、そのしきい値電圧が高くされた記憶トラ
ンジスタは、読み出しモードの際に、そのコントロール
ゲートに選択レベル(例えば5V)の選択信号が供給さ
れても、すなわち、選択ノードが結合されたワード線が
選択されても、導通状態とはならず、非導通状態とな
る。これに対して、電子の注入が行われなかった記憶ト
ランジスタは、そのしきい値電圧が比較的低い電圧に保
持されているため、読み出しモードの際、選択レベルの
選択信号が供給されると、すなわち、ワード線の選択動
作によって、導通状態となり、電流が流れる。
【0076】なお、書き込みモードにおいて、選択され
なかったメモリセルにおいては、それを構成する記憶ト
ランジスタのコントロールゲート又は/及びドレイン領
域に高電圧が印加されない。そのため、フローティング
ゲートへの電子の注入が行われず、記憶トランジスタの
しきい値電圧は変化しない。
【0077】チップイネーブル信号CEBがロウレベル
にされ、アウトプットイネーブル信号OEBがロウレベ
ルにされ、ライトイネーブル信号WEBがハイレベルに
され、イレーズイネーブル信号EEBがハイレベルにさ
れ、外部端子Vppに高電圧Vppが供給された状態なら
ば、書き込みベリファイモードとされる。外部端子Vpp
に高電圧Vppが供給されている以外は、前記読み出しモ
ードと同じ状態である。アドレスデコーダXDCR,Y
DCR及びデータ入力回路DIBのそれぞれにはその動
作電圧が上記高電圧Vppから低電圧Vccに切り換えられ
て供給される。
【0078】上記表1、表2に示されている書き込み/
インヒビットモードでは、各デコーダは活性化されてい
るが、書き込み/消去用の高電圧Vppが各デコーダには
供給されない状態である。このモードにおいては、上記
ゲートバイアス信号DSがハイレベルにされ、データ線
の放電が行われる書き込み/書き込みベリファイ/消去
の準備期間である。
【0079】チップイネーブル信号CEB、イレーズイ
ネーブル信号EEBがロウレベルにされ、アウトプット
イネーブル信号OEB、ライトイネーブル信号WEBが
ハイレベルにされ、外部端子Vppに高電圧Vppが印加さ
れることにより、消去モードが開始される。後で図21
を用いて述べるが、これらの外部信号の電圧の組み合わ
せにより、消去モードの開始が指示されるものであり、
この状態を維持しなければ消去モードが終了するという
わものではない。
【0080】この実施例のフラッシュEEPROMにお
ける消去モードについては、そのアルゴリズムの一例を
示す図2の動作フローチャート図、図3図び図4に示し
た上記内部回路LOGCの主要部の具体的回路図、図5
に示した動作タイミング図を参照して次に詳細に説明す
る。上記内部回路LOGCは、消去制御回路として働
く。
【0081】上記図3及び図4に示した回路は、上記図
2のフローチャート図に示されたアルゴリズムを実行す
るためのシーケンス制御を行うものであるため、後述す
るような図5の動作タイミング図を参照した消去動作モ
ードの説明から容易に理解されよう。
【0082】図2のフローチャート図において、実際の
消去動作に先立って同図に点線で示すような一連のプレ
ライト動作が実行される。これは、消去する前のメモリ
アレイM−ARYにおけるメモリセルの記憶情報、言い
換えるならば、記憶トランジスタのしきい値電圧は、前
記のような書き込みの有無(フローティングゲートへの
電子の注入の有無)に従って高低さまざまであるために
実行される。すなわち、消去前のメモリアレイM−AR
Yには、しきい値電圧が高くされた記憶トランジスタ
と、しきい値電圧が比較的低い値に維持された記憶トラ
ンジスタとが混在するために実行される。
【0083】上記のプレライト動作は、電気的消去動作
に先立って、全ての記憶トランジスタに対して書き込み
を行うことである。これにより、未書き込みのメモリセ
ル(それを構成する記憶トランジスタのフローティング
ゲートに実質的に電子の注入が行われていない)である
いわば消去状態のメモリセルに対して、この実施例によ
る内部自動消去動作が行われることによって、未書き込
みのメモリセルにおける記憶トランジスタのしきい値電
圧が、負のしきい値電圧になってしまうのを防ぐもので
ある。
【0084】このプレライト動作は、まず、ステップ
(1)において、アドレス設定が行われる。すなわち、
個々のメモリセルを選択するためのアドレス信号がアド
レスカウンタ回路で発生されるように、アドレスカウン
タ回路の設定が行われる。このアドレス設定により、特
に制限されないが、最初に書き込みが行われるべきメモ
リセルのアドレスを指示するアドレス信号が上記アドレ
スカウンタ回路により発生される。
【0085】ステップ(2)において、書き込みパルス
を発生され、アドレスカウンタ回路によって発生された
アドレス信号により指示されたメモリセルに対して書き
込み(プレライト)が行われる。
【0086】この書き込みの後にステップ(3)が実行
される。このステップ(3)において、上記アドレスカ
ウンタ回路がインクリメント(+1)動作させられると
いう、アドレスインクリメントが行われる。
【0087】そして、ステップ(4)において、上記ア
ドレスカウンタ回路により発生されたアドレス信号が最
終アドレスを指すか否かの判定が行われる。最終アドレ
スまで上記のプレライトが行われていない場合(NO)
は、上記ステップ(2)に戻りプレライトが行われる。
これを最終アドレスまで繰り返して行うものである。上
記のようにアドレスインクリメントを行うステップ
(3)の後に、最終アドレスまでプレライトが行われた
か否かの判定が行われるため、実際に判定されるアドレ
スは最終アドレス+1となるものである。もちろん、最
終アドレスの判定を行うステップ(4)の後に、アドレ
スインクリメントのステップ(3)を設けるようにして
もよい。この場合、判定がNOのときに、アドレスイン
クリメントが行われるようにステップ(4)からステッ
プ(2)へ戻る経路にステップ(3)が設けられる。上
記のようなプレライトが最終アドレスまで行われると
(YES)、以下のような消去動作が次に実行される。
【0088】ステップ(5)において、消去動作のため
のアドレスの初期設定が行われる。すなわち、アドレス
カウンタ回路に対して、アドレス信号の初期設計が行わ
れる。この実施例ではフラッシュEEPROM内の全て
のメモリセルが一括して消去されるため、このアドレス
の初期設定は消去動作それ自体には格別の意味を持たな
い。このアドレス設定は、消去動作その後に行われるベ
リファイ動作(消去ベリファイ)のために必要とされ
る。
【0089】ステップ(6)では、一括消去のための消
去パルスが発生され、消去動作が行われる。この後、上
記アドレス設定に従いステップ(7)において、ベリフ
ァイ動作が行われる。このベリファイ動作では、後述す
るように動作電圧が、外部端子Vccを介して供給される
低電圧の電源電圧Vcc(例えば5V)より更に低い例え
ば3.5Vのような低い電圧Vcvの下で前記のような読
み出し動作が行われる。すなわち、アドレスデコーダX
DCR,YDCR及びセンスアンプSAには、その動作
電圧として電源電圧Vccのかわりに上述した低電圧Vcv
が供給される。
【0090】このとき、内部回路LOGC、タイミング
制御回路CNTRには、その動作電圧として電源電圧V
ccが供給されている。この読み出し動作において、読み
出し信号が“0”ならば、すなわち、記憶トランジスタ
がオン状態になれば、その記憶トランジスタのしきい値
電圧は上記3.5V以下の消去状態にされたものと認め
られるから、次にステップ(8)が実行される。このス
テップ(8)において、上記アドレスカウンタ回路のア
ドレスインクリメントが行われる。
【0091】そして、前記のプレライト動作の場合と同
様にステップ(9)において、上記アドレスカウンタ回
路により形成されたアドレス信号が最終アドレスを指す
か否かの判定が行われる。最終アドレスでない場合(N
O)にはステップ(7)へ戻り、上記同様な消去ベリフ
ァイ動作が行われる。これを上記アドレスカウンタ回路
が最終アドレスを指すまで繰り返して行うことにより、
消去動作を終了する。
【0092】前記のように、本実施例においては、メモ
リアレイM−ARYの記憶情報が一括消去されるもので
あるため、上述した消去動作では、全メモリセルのうち
書き込み動作によって最もしきい値電圧が高くされた記
憶トランジスタにより消去回数が決められる。すなわ
ち、最もしきい値電圧が高くされた記憶トランジスタ
が、上記3.5Vで読み出しが可能、すなわち低いしき
い値電圧を持つまでステップ(6)における消去パルス
の印加(消去動作)が行われる。そして、この記憶トラ
ンジスタが上記低いしきい値電圧を持つようになったか
否かの検出がステップ(7)の消去ベリファイ動作によ
って行われる。すなわち、ステップ(7)のベリファイ
結果に基づいて、ステップ(6)における消去パルスの
印加(消去動作)の有無が決定される。
【0093】上記のような消去動作モードを図5の動作
タイミング図を参照して図3及び図4の具体的回路とと
もに詳細に説明する。なお、以下の説明においては、前
述した図6,図7、及び表1,表2も参照される。
【0094】チップイネーブル信号CEBがロウレベル
にされ、アウトプットイネーブル信号OEBがハイレベ
ルにされ、ライトイネーブル信号WEBがハイレベルに
され、外部端子Vppに高電圧Vpp(例えば約12V)が
供給された状態では、前記図6に示したタイミング制御
回路CNTRの具体的回路及び表1,表2から明らかな
ように内部チップイネーブル信号ceB、消去開始信号
ecBがロウレベルとなる。したがって、イレーズイネ
ーブル信号EEBがハイレベルからロウレベルに変化す
ると、これに応じてフリップフロップ回路FF1がセッ
トされる。
【0095】これにより、消去モードを示す信号ESが
ハイレベルからロウレベルに変化して消去モードに入
る。内部信号ES2Bは、遅延回路D1の持つ遅延時間
によって決められた一定時間遅れてロウレベルに変化す
る。消去モードを示す信号ESがハイレベルに変化する
と、それがノアゲート回路NOR1に帰還される。その
ため、消去モード信号ERが発生されるまで、消去モー
ド信号ESは、この帰還動作により保持される。従っ
て、消去モードの間、ノアゲート回路NOR1はこれ以
降内部信号ecにより代表されるCEB、OEB、WE
B及びEEBの信号変化を受け付けなくなる。すなわ
ち、消去制御回路LOGCは、上記のような外部制御信
号を受け付けなくなり、消去シーケンスを実行すること
になる。言い換えるならば、この消去モード信号ESに
よって、上記外部制御信号の変化が内部の動作に影響を
与えないようにされる。例えば、図6において、デコー
ダ活性化信号DEを形成する回路は、上記消去モード信
号ESがハイレベルとされることにより、チップイネー
ブル信号CEBにもとづく信号ceBには影響されなく
なる。
【0096】消去動作を実行する前に、前記プレライト
動作が実行される。この全ビットに対して一定時間の書
き込みを行うというプレライト動作のために、アドレス
インクリメント開始信号AIS、発振器制御信号OSC
により発振回路O1が起動される。発振回路O1の出力
信号は、4ビットの2進カウンタ回路BCS1により分
周されてプレライトパルスPPが発生される。このプレ
ライトパルスPPの発生は、上記のような分周により得
られた分周信号OS3とOS4及びプレライト制御信号
PCから形成するものに限定されず、種々の変形例を採
ることができるものであることはいうまでもない。
【0097】上記カウンタ回路BCS1の出力信号は、
2進カウンタ回路BCS2に供給される。このカウンタ
回路BCS2は、アドレスカウンタ回路としての動作を
行い、内部アドレス信号A5I,A6I・・・・A2I
を発生する。これらのアドレス信号A5I,A6I・・
・・A2Iは、アドレスバッファXADB,YADBに
入力される。このアドレスバッファXADB,YADB
の入力の切り換えに上記消去モード信号ESが用いられ
る。アドレスバッファXADB,YADBのそれぞれ
は、互いに同様な構成にされた複数の単位回路により構
成されている。
【0098】図9には、その単位回路が示されている。
単位回路は、同図のように、消去モード信号ESのハイ
レベルにより、その入力が、外部端子AX,AYを介し
て供給される外部アドレス信号AX,AYから、内部ア
ドレス信号AXI,AYIにそれぞれ切り換えられて、
アドレスデコーダXDCR,YDCRに伝えられるべき
内部相補アドレス信号ax,axBとay,ayBが形
成される。すなわち、上記信号ESのハイレベルによ
り、アドレスバッファXADB,YADBの単位回路
は、外部端子からの外部アドレス信号AX,AYを受け
付けなくされ、内部アドレス信号A5I,A6I・・・
・A2Iに相当する内部アドレス信号AXI,AYIの
受け付けを行う。
【0099】特に制限されないが、上記カウンタ回路B
CS2は、外部アドレス信号AX,AYと同じ数の内部
アドレス信号AXI,AYIを形成する。これにより、
各メモリアレイM−ARYからそれぞれ1個のメモリセ
ルが内部アドレス信号AXI,AYIによって選択され
る。この選択されたメモリセルに対して、データ入力バ
ッファDIB−0〜DIB−7から情報が供給され、書
き込まれる(プレライト)。この場合、データ入力バッ
ファDIB−0〜DIB−7は、外部端子I/O0〜I
/O7からのデータではなく、プレライトパルスPPに
もとづいて情報を形成する。
【0100】メモリアレイのすべてのアドレスについて
プレライトが終了すると、最終アドレス信号ENDがハ
イレベルになり、フリップフロップ回路FF2がセット
される。これにより自動消去モード設定信号AEがハイ
レベルになり消去期間に入る。内部信号PSCにより、
アドレスインクリメント信号AISや発振器制御信号O
SCがロウレベルに変化され、発振回路O1、カウンタ
回路BCS1,BCS2がリセットされる。遅延回路D
2によって設定された遅延時間は、消去を行う準備期間
であり、ワード線を全非選択状態としたり、データ線の
放電に用いられる。
【0101】その後、消去開始信号STが遅延回路D4
により設定された一定時間ハイレベルになり、フリップ
フロップ回路FF3がセットされる。遅延回路D5によ
り設定された時間の後に、消去パルスEPBがロウレベ
ルになる。この消去パルスEPBのロウレベルにより、
前記のような消去回路ERCを介してメモリセルのソー
スに高電圧Vppが印加される。
【0102】特に制限されないが、消去回路ERCは、
図10に示す回路とされる。信号EPBは、基本的には
低電圧Vccを動作電圧とするインバータ回路と、高電圧
Vppを動作電圧とするレベルシフト機能を持つインバー
タ回路とを介してPチャンネルMOSFETQ17のゲ
ートに、また低電圧Vccを動作電圧とするインバータ回
路を2段介してNチャンネルMOSFETQ10のゲー
トに伝えられる。同図において、信号EXTEは、この
実施例における内部自動消去モードとは別に、このEE
PROMを通常の消去モード、すなわち、外部の信号に
よって設定された期間だけ消去動作を行う場合にハイレ
ベルにされる外部消去モード信号である。
【0103】上記消去回路ERCの構成及び動作は、次
の通りである。消去パルスEPBを受けるナンドゲート
回路は、外部消去モード信号EXTEがロウレベルのと
きには、実質的にはインバータ回路として動作する。そ
れ故、信号EPBは3つのインバータ回路を介してゲー
トに定常的に電源電圧Vccが供給されたカット用MOS
FET及びゲートに定常的に高電圧Vppが供給されたカ
ット用MOSFETを介して、高電圧Vppを動作電圧と
するCMOSインバータ回路を構成するPチャンネルM
OSFETのゲートに供給される。上記CMOSインバ
ータ回路を構成するNチャンネルMOSFETのゲート
には、上記最終段のインバータ回路の出力信号が供給さ
れる。
【0104】この構成に代えて、NチャンネルMOSF
ETのゲートを上記PチャンネルMOSFETのゲート
と接続してもよい。上記PチャンネルMOSFETのゲ
ートと高電圧Vppとの間には、レベル変換出力信号を受
ける帰還用のPチャンネルMOSFETが設けられる。
この実施例回路では、上記消去パルスEPBがロウレベ
ルにされると、上記の最終段インバータ回路の出力がハ
イレベルになるので、NチャンネルMOSFETがオン
状態になって出力信号をロウレベルにする。これによ
り、帰還用のPチャンネルMOSFETがオン状態にな
ってCMOSインバータ回路を構成するPチャンネルM
OSFETのゲート電圧を高電圧にするため、このPチ
ャンネルMOSFETがオフ状態になる。また、カット
用MOSFETがオフ状態になるため、高電圧Vppから
低電圧Vccで動作する最終段インバータ回路に向かって
直流電流が流れるのが防止される。これにより、出力信
号がロウレベルにされるためMOSFETQ17がオン
状態になってメモリセルのソース領域の電位を高電圧V
ppにする。
【0105】このとき、MOSFETQ10のゲート電
圧は、ロウレベルになるためオフ状態となる。消去パル
スEPBがハイレベルにされると、上記の最終段インバ
ータ回路の出力がロウレベルになるのでNチャンネルM
OSFETがオフ状態にされ、PチャンネルMOSFE
Tがオン状態になる。これにより、出力信号は高電圧V
ppのようなハイレベルになって、上記PチャンネルMO
SFETQ17をオフ状態にする。このとき、帰還用の
PチャンネルMOSFETは、出力信号の高レベルによ
りオフ状態になる。このとき、NチャンネルMOSFE
TQ10のゲート電圧がハイレベルになる。これによ
り、MOSFETQ10がオン状態になり、メモリセル
のソース電位を回路の接地電位とする。
【0106】再び図4に戻り、同図において、発振回路
O2と2進カウンタ回路BCS3は、消去パルスEPB
がロウレベルとにされることにより、それらによって定
められた時間が経過した後、消去パルス終了信号PEを
ロウレベルからハイレベルに変化させ、フリップフロッ
プ回路FF3をリセットする。これに応じて、上記消去
パルスEPBがハイレベルに変化するので、上記の消去
回路ERCによりメモリセルのソースの電位は高電圧V
ppから回路の接地電位Vssに切り換えられる。
【0107】遅延回路D7により設定された遅延時間の
後に、消去ベリファイ信号EVがハイレベルに変化して
消去ベリファイモードに移る。このとき、上記カウンタ
回路BCS1とBCS2はプレライト時とは異なり、自
動消去モード設定信号AEにより、互いに電気的に切り
離されてカウンタ回路BCS1はベリファイ用の基準パ
ルスを発生するために用いられ、カウンタ回路BCS2
は、プレライト用ではなく、ベリファイ用の内部アドレ
ス信号を発生するために用いられる。
【0108】すなわち、上記カウンタ回路BCS1の出
力信号OS2は周期の前半がハイレベルに、周期の後半
がロウレベルの信号であり、ロウレベルである期間にセ
ンスアンプSAからの出力信号S0〜S7(8ビット出
力の場合)のハイレベル/ロウレベルの判定が行われ、
センスアンプSAから出力されている全ビットの信号S
0〜S7がロウレベルのとき、言い換えるならば、上記
カウンタ回路BSC2によって選択された8個の記憶ト
ランジスタのそれぞれのしきい値電圧が低くされた消去
状態ならば、フリップフロップ回路FF3がセットされ
ずに、ベリファイ時アドレスインクリメント信号EAI
に応答して、次のアドレスを指す内部アドレス信号AX
I,AYIがカウンタ回路BSC2により形成され、再
び信号OS2のロウレベルの期間に判定が行われる。
【0109】このようにして、ベリファイ時アドレスイ
ンクリメント信号EAIに従って、内部アドレス信号A
XI,AYIが形成され、その内部アドレス信号AX
I,AYIに従ったメモリセルの判定が行われる。も
し、センスアンプSAの出力信号S0〜S7のうち1ビ
ット以上の信号がハイレベルであれば、すなわち、1ビ
ットでも消去されてないメモリセルがあれば、ノアゲー
ト回路NOR2によりフリップフロップ回路3がセット
され、再びロウレベルの消去パルスEPBが発生され
る。このロウレベルの消去パルスEPBによって、再び
上述した消去動作が行われ、その後、上述した消去ベリ
ファイが再び実行される。
【0110】図5においては、上記内部信号OS2によ
り示される4つのアドレスで消去されていると判定さ
れ、5番目のアドレスで消去されていないと判定されて
ベリファイ期間が終了した例が示されている。このと
き、遅延回路D8の作用により、信号OS2の最後のパ
ルスはアドレスインクリメント信号EAIに現れないよ
うにされ、最後に消去されていないと判定されたアドレ
スに留まることを示している。言い換えるならば、上記
カウンタ回路BSC2には、消去されていないと判定さ
れたアドレスを指すアドレス信号が保持される。そのた
め、特に制限されないが、再び自動消去が行われた後の
消去ベリファイは、前に消去されていなかったと判定さ
れたアドレスから実行される。ここではベリファイモー
ドの基本パルスを分周回路の出力信号OS2としたが、
特にこれに限定されるものではないことは言うまでもな
い。
【0111】上記動作の繰り返しによりすべてのアドレ
スに対応するメモリセルがベリファイされると、プレラ
イト終了時と同様に終了アドレス信号ENDがハイレベ
ルになり、フリップフロップ回路FF2がリセットされ
る。このフリップフロップ回路FF2のリセットに応じ
て自動消去モード設定信号AEがロウレベルに変化し、
消去モード終了信号ERが遅延回路D9により設定され
た遅延時間の間だけハイレベルにされる。
【0112】この信号ERのハイレベルにより、フリッ
プフロップ回路FF1がリセットされて、遅延回路D1
により設定された遅延時間経過後に、消去モードを示す
信号ESがハイレベルに変化され、外部信号を受け付け
ないようにしていた状態が解除される。
【0113】2進カウンタ回路BCS4は、消去パルス
EPBの発生回数を計数する。ある一定回数のパルスE
PBを計数しても上記のように消去モードが終了しない
場合には異常検出信号FAILをハイレベルにして、強
制的に消去モードを終了させる。すなわち、消去モード
終了信号ERが発生される。また、この消去モード終了
信号ERを形成する論理回路には、内部信号PSTOP
と終了アドレス信号ENDが入力されるゲート回路が示
されているが、これはプレライトだけで消去を行いたく
ない時に外部信号により作られる内部信号PSTOPに
より本モードを終了できるようにしたためである。
【0114】以上の説明では、図5のタイミング図を中
心にして、図3と図4に示された消去制御回路LOGC
の具体的回路を中心においたが、実際にはこれら消去制
御回路LOGCで発生された各信号が、タイミング制御
回路CNTRを介してアドレスバッファやデコーダ、M
OSFET等を制御する。
【0115】図6と図7に示した信号DE,SB,s
c,re,wr,PG,DO等の信号発生回路では消去
モード中は信号ES,AED等の信号により外部端子C
EB,OEB,WEB,EEBの入力が無効にされてお
り、内部で制御される。例えば、消去パルスEPBがロ
ウレベル、すなわち、電気的消去を行っている期間は、
図3及び図4中の信号DCがハイレベルとなり、信号D
Eはロウレベルとされ、各デコーダXDCR,YDCR
は非活性化となる。よって全ワード線,全データ線は非
選択状態になる。他の期間についても同様にその状態が
図3及び図4に示された消去制御回路LOGCの出力信
号によって決められる。
【0116】データポーリングモードは、消去中か否か
を判定するためのモードである。そのため、EEPRO
Mの内部状態を知るためのモード、すなわち、ステータ
スポーリングモードとみなすこともできる。チップイネ
ーブル信号CEBがロウレベルにされ、アウトプットイ
ネーブル信号OEBがロウレベルにされ、ライトイネー
ブル信号WEBがハイレベルにされ、イレーズイネーブ
ル信号EEBがロウレベルにされ、外部端子Vppに高電
圧Vppが供給された状態で本モードとなる。このモード
にされると、図6及び図7に示した回路においてデータ
ポーリング制御信号POLMBがロウレベルになる。こ
のとき、データ出力バッファ活性化信号DO7はハイレ
ベルにされるが、データ出力バッファ活性化信号DO
は、データポリーリング制御信号POLMBによってロ
ウレベルにされる。
【0117】データ出力バッファDOBの具体的回路が
図11に示されている。データポーリング(ステータス
ポーリング)制御回路DPを除けば、外部入出力端子I
/O0〜I/O6に対応したデータ出力バッファDOB
−0〜DOB−6と、外部入出力端子I/O7に対応し
たデータ出力バッファDOB−7の構成は、共に高イン
ピーダンス状態を含む3状態出力回路であることに相違
点はなく、先に読み出しモードで説明したように、活性
化信号DO,DO7がハイレベルになるとセンスアンプ
SAからの出力信号S0〜S7を反転して出力するとい
う動作を行う。
【0118】これに対して、データポーリングモード
(ステータスポーリングモード)では、活性化信号PO
LMBがロウレベルであるため、出力信号S7が無効に
され、そのときの消去モードを示す信号ESのレベルに
従い端子I/O7の出力信号が決まる。すなわち、消去
モード期間中は、消去モードを示す信号ESがロウレベ
ルであるから、外部入出力端子I/O7からロウレベル
の信号が出力され、消去動作が終了していればハイレベ
ルの信号が出力される。
【0119】図12には、センスアンプSAやアドレス
デコーダXDCR,YDCRに供給される消去ベリファ
イモード時の動作電圧Vcvを発生させる電源回路が示さ
れている。この回路は、シリコンバンドギャップを利用
した公知の基準電圧発生回路VREFと、演算増幅回路
OP1とOP2とを用いて構成される。すなわち、上記
基準電圧回路VREFにより形成された基準電圧VRを
演算増幅回路OP1により、抵抗R1とR2により決ま
る利得(R1+R2)/R2に従い電圧増幅し、前記約
3.5Vのような電圧を形成する。この電圧をボルテー
ジフォロワ形態の演算増幅回路OP2を通して出力させ
て上記電圧Vcvを得るものである。
【0120】上記演算増幅回路OP1とOP2は、上記
自動消去モード設定信号AEにより活性化して上記電圧
Vcvを発生させる。これにより、他の動作モードのとき
には上記の電源回路での電流消費を行わないようにでき
るものである。なお、上記演算増幅回路OP2として、
その出力回路としてPチャンネルMOSFETとNチャ
ンネルMOSFETからなる出力回路を用いた場合、上
記信号AEにより演算増幅回路を非活性化する際、上記
信号AEにより、PチャンネルMOSFETをオン状態
にして、低電圧である電源電圧Vccを出力させる。この
構成を採ることによって、上記の電源回路に信号AEに
より電圧VccとVcvの切り換え機能を付加できるもので
ある。なお、上述した基準電圧発生回路VREFとして
は、例えば英国特許2081458Bに開示されている
ものが使用できる。
【0121】上記の消去ベリファイ中の動作電圧は、フ
ラッシュEEPROMに対して読み出し動作が可能な下
限の電源電圧Vccmin にほゞ等しくなるようにするため
に、読み出しモードの時のフラッシュEEPROMにお
ける電源電圧Vccより低く設定することが望ましい。ま
た、ここでは図12に示すように、電源を内蔵すること
を想定したが、上記信号AEをフラッシュEEPROM
の外部に出力し、外部に設けらられたプログラマブル電
源をこの信号AEによって制御して、その電圧を本フラ
ッシュEEPROMのセンスアンプSAやアドレスデコ
ーダXDCR,YDCR等のように上記電圧Vcvが印加
されるべき回路に供給する構成としてもよい。ここで、
上述した下限電圧Vccmin とは、EEPROMを構成す
るメモリセルのうち、最も高いしきい値電圧を持つメモ
リセルから、その記憶情報の読み出しを可能とする最低
の電源電圧Vcc(EEPROMの外部端子Vccに印加さ
れる)を意味している。
【0122】図23には、アドレスデコーダXDCR,
YDCRを構成する単位回路の回路図が示されている。
各アドレスデコーダは、複数の互いに同様な構成にされ
た単位回路によって構成されている。ただし、供給され
る内部アドレス信号の組み合わせが、各単位回路で異な
る。図23には、これらの単位回路の1個が実施例とし
て示されている。
【0123】同図において、UDGは単位デコーダ回路
であり、例えば内部アドレス信号ax(ay)とアドレ
スデコーダ活性化信号DEを受けるナンド回路によって
構成される。このナンド回路の出力信号は、図10に示
した回路と同様な構成のレベル変換回路に供給されてい
る。図23のレベル変換回路においては、図10におい
て高電圧Vppが供給されていたノードに対応するノード
に、上記タイミング制御回路CNTRから、高電圧Vp
p、電源電圧Vcc及び上記低電圧Vcvが選択的に供給さ
れる。これに対して、上記ナンド回路UDGには、定常
的に電源電圧Vccが供給される。
【0124】これにより、書き込み動作時あるいはプレ
ライト時に、アドレスバッファXADB(YADB)か
らの内部アドレス信号ax(ay)によって指示された
ワード線W(カラムスイッチMOSFETの選択線C
L)に対して、上記高電圧Vppと実質的に等しい電圧を
持つ選択信号を単位回路が出力する。また、読み出し動
作時には、内部アドレス信号ax(ay)によって指示
されたワード線W(選択線CL)に電源電圧Vccと実質
的に等しい電圧を持つ選択信号が出力される。消去ベリ
ファイモードにはアドレスバッファXADB(YAD
B)からの内部アドレス信号ax(ay)によって指示
されたワード線W(選択線CL)に対して、上記低電圧
Vcvと実質的に等しい電圧を持つ選択信号が出力され
る。
【0125】消去動作のときには、活性化信号DEが上
述のようにロウレベルにされるため、全ての単位回路か
ら回路の接地電位Vssと実質的に等しい電圧が、ワード
線W(選択線CL)に供給される。なお、選択されない
ワード線W(選択線CL)には、回路の接地電位Vssに
従った電圧が供給される。また、上述したように、プレ
ライト時及び消去ベリファイ時には、外部アドレス信号
AX(AY)ではなくて、カウンタ回路によって形成さ
れた内部アドレス信号AXI(AYI)がアドレスバッ
ファXADB(YADB)に取り込まれ、これに対応し
た内部アドレス信号ax(ay)が形成される。
【0126】図22には、データ入力バッファDIBの
一実施例を示す回路図が示されている。このデータ入力
バッファDIBは、外部入出力端子I/Oからのデータ
をメモリセルへ書き込む場合と、プレライト時にメモリ
セルへ予め定められたデータを書き込む場合とに共通に
使われる。書き込みモードの場合、前記表1,表2から
理解できるように書き込みモード信号wpはハイレベル
にされ、プレライトパルスPPはロウレベルにされる。
そのため、外部入出力端子I/Oに供給されたデータ
は、2個のノア回路を介してインバータの入力ノードに
伝えられる。入力ノードに伝えられたデータは、インバ
ータによって位相反転された後、互いに直列接続された
1個のPチャンネルMOSFET、2個のNチャンネル
MOSFETからなるバイアス回路に供給される。
【0127】このバイアス回路によって所定のレベルに
変換された上記データは、書き込み用のPチャンネルM
OSFETQPIのゲートに供給される。この書き込み
用のPチャンネルMOSFETQPIは、所定のバイア
ス電圧がそのゲートに供給されたMOSFETQL,上
述したMOSFETQ18を介してコモンデータ線CD
に結合され、更に選択されたデータ線を介して書き込み
が行われるべきメモリセル(記憶トランジスタ)のドレ
インに結合される。上記PチャンネルMOSFETQP
Iは、書き込みべきデータに従った電圧をメモリセルの
ドレインに供給する。これによって、メモリセルへのデ
ータの書き込みが行われる。ところが、メモリセルの記
憶トランジスタのしきい値電圧が負となってしまうと、
上記MOSFETQL等を流れる電流Iwが高くなり、
上記MOSFETQL等における電圧降下が大きくなっ
て、前述したように充分な書き込みが行えなくなってし
まう。これに対して、本実施例によれば、しきい値電圧
が負になるのを防ぐことができるため、電流Iwが高く
なるのを防ぐことができ、確実なデータの書き込みが可
能となる。
【0128】なお、プレライト動作の際には、上記信号
wpがロウレベルとなるため、外部入出力端子I/Oか
らのデータは取り込まれない。そのかわりに、プレライ
トパルスPPを書き込みデータとした書き込みが行われ
る。
【0129】図21には、以上述べてきた自動消去モー
ドにおける外部入力信号と、外部出力信号とに着目した
タイミングチャートが示されている。時刻t1において
イレーズイネーブル信号EEBがハイレベルからロウレ
ベルに変化すると、フラッシュEEPROMの内部に設
けられたラッチが働き、自動消去モードとに入る。以
後、時刻t4において消去が終了するまでフラッシュE
EPROMは、データポーリングの要求を示す外部信号
の組み合わせ以外は外部信号を受け付けない。
【0130】イレーズイネーブル信号EEBを内部で決
まるある一定時間以上ロウレベルに保った後は、CE
B,OEB,WEB,EEBの外部制御信号はいかなる
組み合わせであっても構わない。本実施例の自動消去モ
ードにおいては、このイレーズイネーブル信号EEBの
ロウレベルの期間において、消去が行われるのではな
い。そのため、上述した一定時間は、上記図3に示した
ラッチ回路を所定の状態にセットするため等に必要とさ
れるものであり、メモリセルの消去に要する時間よりも
充分短くて済むものである。また、外部アドレス信号に
ついては、この図に記載されていないが、内部に取り込
まれないため、いかなる組み合わせであっても構わな
い。
【0131】同図には、時刻t2でデータポーリングモ
ードに入る例が示されている。内部の信号遅延で決まる
時刻t3にデータポーリング信号が外部入出力端子I/
O7に現れる。時刻t3から時刻t4の間はまだ消去が
終了していないので出力はロウレベルである。消去が時
刻t4に終了するとハイレベルに変化して、フラッシュ
EEPROMの外部から消去の終了を検出できる。な
お、自動消去モードの時、外部入出力端子I/O0〜I
/O6は、フローティング状態にされている。外部入出
力端子I/O7もポーリングモードを除いて、自動消去
モードのときにはフローティング状態とされている。
【0132】図24には、メモリセルの記憶情報を消去
する際に、外部から供給されるイレーズイネーブル信号
EEの波形図が示されている。図24(A)には、上述
した自動消去モードの際のイレーズイネーブル信号EE
Bの波形図が示されている。また、図24(B)は、消
去動作とベリファイ動作とを外部から指示する場合のイ
レーズイネーブル信号EEBの波形を示し、図24
(C)は、単に記憶情報の消去を外部からイレーズイネ
ーブル信号EEBによって指示する場合の波形を示して
いる。これらの波形は、いずれも一括消去の場合を示し
ている。
【0133】図24(B)では、上記信号EEBがロウ
レベルにされている期間EO(例えば10ms)におい
て、実際にメモリセル(例えば1バイト)の消去動作が
行われ、上記信号EEBがハイレベルされている期間V
Oにおいて、実際にメモリセル(1バイト)からの読み
出し動作を伴うベリファイ動作が行われる。また、図2
4(C)においては、信号EEBがロウレベルにされて
いる期間EO’(例えば1秒)において、チップ上のす
べてのメモリセルに対して実際に消去の動作が行われ
る。
【0134】これに対して、上記した自動消去モードで
は、図3に示したラッチ回路等を所定状態にセットする
だけの時間、上記信号EEBがロウレベルにされていれ
ば良い。そのため、上記イレーズイネーブル信号EEB
をロウレベルに保持しておく時間は、図24(B),
(C)に示したものに比べて短くてよく、例えば50ns
程度でよい。これは、自動消去モードの場合、イレーズ
イネーブル信号EEBのロウレベルの期間において、メ
モリセルに対する実際の消去の動作が実行されるもので
はないためである。
【0135】なお、本実施例においては、主に自動消去
モードのための内部の構成を述べたが、図24(B),
(C)に示されている消去モードも合わせて実行できる
ようにしてもよい。
【0136】図24(D)及び図24(E)には、読み
出しサイクルの際の、外部アドレス信号AX,AY及び
外部入出力端子I/Oの出力信号とが示されている。読
み出しモードにするには、前記表1,表2に示されてい
るように各外部信号を設定する必要があるが、同図は、
上述のように外部アドレス信号と出力信号とが示されて
いる。例えば、スタンバイモードから所望のアドレスA
iを指示するような外部アドレス信号AX,AYをEE
PROMに与えることにより、そのアドレスAiに保持
されていたデータDiが外部入出力端子I/Oから出力
される。その後、再びEEPROMは、例えばスタンバ
イモードにされる。この読み出しサイクルにおいては、
メモリセルの選択動作、センスアンプの活性化等が行わ
れるため、そのサイクルタイムは、例えば100〜20
0ns程度必要とされる。
【0137】これに対して、図24(A)に示した消去
モードでは、イレーズイネーブル信号EEBのパルス幅
が、上述のように50ns程度と短くてよい。そのため、
後で図14,図15を用いて述べるが、EEPROMを
制御する装置(CPU等)が長い時間、EEPROMの
イレーズ動作に専有されてしまうのを防ぐことができ
る。このイレーズイネーブル信号EEB〔図24
(A)〕のパルス幅は、実際にメモリセルの消去を行う
のに必要とされる時間よりも短くてよい。これは、前述
のように、このイレーズイネーブル信号EEBによっ
て、実際の消去動作が行われるのではなく、EEPRO
Mに対して消去動作の指示が行われるためである。
【0138】この実施例においては、消去ベリファイを
全てのアドレスについて行う構成としてが、本発明はこ
れに限定されるものでない。要求される消去後のしきい
値電圧の制御の程度により変えても構わない。例えば、
1つのデータ線のみをベリファイしたり、極端な場合に
は1つの代表的ビット(メモリセル)のみをベリファイ
するものであってもよい。上記ベリファイ用電源電圧V
cvを要求される読み出し可能な下限電圧Vccmin より十
分低く設定できる場合にはこのような方法であっても通
常十分な読み出し可能な下限電源電圧Vccmin を確保で
きる。なお、図5において、PSTOPはテストのため
の信号である。
【0139】図13には、この発明が適用されるEEP
ROMの他の実施例の回路図が示されている。この実施
例においても、前記図1の実施例と同様に、1つのメモ
リアレイと、それに対応する周辺回路のみが示されてい
る。全体については、前記図20を参照されたい。
【0140】この実施例のEEPROMのメモリセル
は、前記実施例のように電気的消去をソース領域側で行
うものに代えて、ドレイン領域側で行うようにしたもの
である。すなわち、この実施例では、メモリアレイM−
ARYのソース線CSは回路の接地電位点Vssに固定的
に接続される。
【0141】消去回路ERCと、それによりスイッチ制
御される前記PチャンネルMOSFETQ17とNチャ
ンネルMOSFETQ10の出力ノードは、共通データ
線CDにPチャンネル型のスイッチMOSFETQ25
を介して接続される。スイッチMOSFETQ25は、
そのゲートに前記のような消去パルスEPBが印加され
る。これにより、スイッチMOSFETQ25は、消去
パルスEPBがロウレベルにされる期間だけオン状態に
なり、消去パルスEPBのロウレベルに基づいてオン状
態にされるPチャンネルMOSFETQ17を介して出
力される高電圧Vppを共通データ線CDに伝える。ま
た、アドレスデコーダYDCRは、メモリアレイM−A
RY内の全メモリセルの一括消去を行うために、上記共
通データ線CDの高電圧Vppをデータ線に伝えるよう、
例えば上記消去パルスEPBに応答して、全てのカラム
スイッチMOSFETQ7〜Q9をオン状態にする。
【0142】この構成に代え、カラムデコーダYDCR
を内部又は外部のアドレスに従った選択信号を形成する
ようにすれば、データ線の単位での消去が可能になる。
したがって、この実施例のEEPROMでは、消去動作
のときのアドレスデコーダYDCRの制御が、前記図1
の実施例と異なるものとなる。他の部分については、前
記図1と同じため、図1を参照されたい。
【0143】図14には、この発明に係るフラッシュ
(FLASH)EEPROMを用いたマイクロコンピュ
ータシステムの一実施例のブロック図が示されている。
この実施例のマイクロコンピュータシステムは、マイク
ロプロセッサCPUを中心として、プログラム等が格納
されたROM(リード・オンリー・メモリ)、主メモリ
装置として用いられるRAM(ランダム・アクセス・メ
モリ)、入出力ポートI/OPORT、この発明に係る
前記一括消去型EEPROM、制御回路CONTROL
LERを介して接続されるモニターとして液晶表示装置
又はCRT(陰極線管)がアドレスバスADDRES
S、データバスDATAと、例示的に示され制御信号C
ONTROLを伝える制御バスとによって相互に接続さ
れてなる。
【0144】この実施例では、上記表示装置LCDやC
RTの動作に必要な12V系電源RGUを、上記EEP
ROMの高電圧Vppとしても利用する。このため、この
実施例では、電源RGUはマイクロプロセッサCPUか
らの制御信号によって、読み出し動作のときに端子Vpp
をVccのような5Vに切り換える機能が付加される。ま
た、図15には、マイクロプロセッサCPUとEEPR
OMに着目した各信号の接続関係が示されている。
【0145】EEPROMのチップイネーブル端子CE
Bには、システムアドレスのうちEEPROMに割り当
てられたアドレス空間を示すアドレス信号をデコーダ回
路DECに供給し、チップイネーブル信号CEBを発生
させる。また、タイミング制御回路TCは、マイクロプ
ロセッサCPUからのR/W(リード/ライト)信号、
DSB(データストローブ)信号及びWAIT(ウエイ
ト)信号を受け、出力イネーブル信号OEB、ライトイ
ネーブル信号WEB及びイレーズイネーブル信号EEB
を発生させる。なお、マイクロプロセッサCPUのデー
タ端子は、データバスを介してEEPROMの外部入出
力端子I/O0〜I/O7に結合され、マイクロプロセ
ッサCPUのアドレス端子は一部を除いてアドレスバス
を介してEEPROMの外部アドレス端子AX,AYに
結合されている。
【0146】この実施例のマイクロコンピュータシステ
ムでは、EEPROMが前記のような自動消去機能を持
つものであるため、マイクロプロセッサCPUは、EE
PROMをアドレス指定して信号CEBを発生させると
ともに上記信号R/W、DSB及びWAITの組み合わ
せにより、図21に示したような消去モードを指定する
信号OEB、WEB及び信号EEBを発生させる。この
後は、EEPROMが前記のように内部で自動的な消去
モードに入る。EEPROMが消去モードに入ると、前
記のようにアドレス端子、データ端子及び全コントロー
ル端子がフリーになり、マイクロプロセッサCPUか
ら、EEPROMが電気的に分離される。したがって、
マイクロプロセッサCPUは、EEPROMに対しては
消去モードを指示するだけで、その後はシステムバスを
用いて他のメモリ装置ROMやRAM、あるいは入出力
ポートとの間で情報の授受を伴うデータ処理を実行する
ことができる。
【0147】これにより、システムのスループットを犠
牲にすることなく、一括消去型のEEPROMを、フル
ファンクション(バイト毎の書き換え可能)のEEPR
OMと同様にシステムに実装したままの状態での消去が
可能になる。マイクロプロセッサCPUは、上記のよう
な消去モードの指示をした後は、適当な時間間隔で上記
EEPROMに対して前記データポーリングモードを指
定して、データバスのうちの端子I/O7のレベルがロ
ウレベルかハイレベルかの判定を行い消去動作の終了の
有無を判定し、消去が完了しEEPROMに書き込むべ
きデータが存在するなら書き込みを指示するものであ
る。
【0148】上記の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すわなち、 (1) 電気的に消去可能にされた不揮発性記憶素子が
マトリック配置されてなるメモリアレイを具備するEE
PROMに、外部からの消去動作の指示に従って消去動
作を行った後に対応するメモリセルを少なくとも1回の
読み出し動作を行い、その読み出し情報に基づいて消去
動作の継続,停止の制御を行う消去制御回路を内蔵させ
ることにより、EEPROM自身が消去確認機能、すな
わち、読み出しを伴う上記自動消去機能を持つため、マ
イクロプロセッサに負担をかけることなくそれをシステ
ムに置いたままでの消去動作が可能になるという効果が
得られる。
【0149】(2) 上記消去制御回路として、上記の
消去動作に先立って全メモリセルに対して書き込みを行
うというプレライト機能を付加することによって、未書
き込みのメモリセルが消去動作の実行によって負のしき
い値電圧を持つようにされることが防止できるという効
果が得られる。
【0150】(3) 上記メモリセルとして、フローテ
ィングゲートとコントロールゲートとの2層ゲート構造
を持つMOSFETであり、フローティングゲートに蓄
積された情報電荷をトンネル現象を利用してソース、ド
レイン又はウェルに引き抜くことによって電気的消去が
行われるものであるものとすることにより、メモリセル
の占有面積が小さくなり、大記憶容量化が可能になると
いう効果が得られる。
【0151】(4) 上記メモリアレイを構成するメモ
リセルは、メモリアレイ全体又はその一部のメモリセル
群のソース,ドレインが共通化され、共通化されたメモ
リセル毎に一括して電気的消去動作が行われるものとす
ることによって、上記のようにメモリセルの小型化が図
られるという効果が得られる。
【0152】(5) 上記消去制御回路として、メモリ
セルを順次選択するためのアドレス発生回路を設けるこ
とにより、全メモリセルに対する前記プレライト及び消
去確認のためのベリファイを実施することができるとい
う効果が得られる。
【0153】(6) 上記消去の継続,停止の制御のた
めのメモリセルのベリファイ時に、コントロールゲート
に伝えられるワード線の選択電位を低電圧Vccより低い
読み出し可能な下限電圧Vccmin に相当する約3.5V
のような低い電圧Vcvに設定して行うことによって、必
要十分な消去を保証することができるという効果が得ら
れる。
【0154】(7) 上記ワード線の選択電位を比較的
低い電圧Vcvに発生させる電源回路として、基準電圧発
生回路で形成された基準電圧を受け、利得設定用抵抗素
子に基づいて所望の出力電圧に変換する第1の演算増幅
回路と、この第1の演算増幅回路の出力信号を受けて出
力電圧を形成するボルティージフォロワ形態の第2の演
算増幅回路の出力端子から得ることにより、素子プロセ
スのバラツキの影響を受けることなく任意の設定された
所望電圧を高精度で得ることができるという効果が得ら
れる。
【0155】(8) 上記EEPROMに外部からの指
示に従い消去動作の継続,停止等の内部状態を外部へ出
力させるというデータポーリング機能を持たせることに
より、マイクロプロセッサによるメモリ管理が簡便にな
るという効果が得られる。
【0156】(9) 上記EEPROMをマイクロコン
ピュータに実装し、上記マイクロプロセッサからの消去
指示に従いマイクロプロセッサとは、電気的に切り離さ
れた状態で内部の消去制御回路により自動的に消去動作
を行うようにすることによって、マイクロコンピュータ
システムのスループットを犠牲にすることなく、EEP
ROMの消去をオンボード状態での実行することができ
るという効果が得られる。
【0157】(10) 1つのゲート信号線(ワード
線)と1つのドレイン信号線(データ線)により選択さ
れる、電気的に消去可能にされた不揮発性記憶素子がマ
トリックス配置されてなるメモリアレイを有し、外部か
らの消去の指示に従って消去動作を開始し、その後は外
部からのアドレス信号、入力データ、制御信号によら
ず、自動的に消去が行われ、該消去が完了した後外部か
らのアドレス信号、入力データ、制御信号により所望の
動作が可能となる半導体不揮発性記憶装置が得られる。
【0158】(11) 1つのゲート信号線(ワード
線)と1つのドレイン信号線(データ線)により選択さ
れる、電気的に消去可能にされた不揮発性記憶素子がマ
トリックス配置されてなるメモリアレイを有し、外部か
らの消去の指示に従って消去動作を開始、その後は外部
からのアドレス信号、入力データ、制御信号によらず、
自動的に消去が行われ、該消去が完了した後外部からの
アドレス信号、入力データ、制御信号により所望の動作
が可能となる半導体不揮発性記憶装置と、所定の情報処
理機能を持つマイクロプロセッサと、上記半導体不揮発
性記憶装置とマイクロプロセッサとを接続するシステム
バスとを含み、半導体不揮発性記憶装置は上記マイクロ
プロセッサからの消去指示に従いマイクロプロセッサと
は電気的に切り離された状態で内部の消去制御回路によ
り自動的に消去動作を行う情報処理システムが得られ
る。
【0159】(12) 行及び列からなる、マトリック
ス状に配置されてなる、電気的に書き込み、消去可能な
不揮発性メモリであり、該消去において、読み出しサイ
クル期間以下の単一パルスを入力することにより消去を
開始し、その後は外部からのアドレス、データ、制御信
号の入力に拘らず自動的に消去を行い、該消去が終了後
に、外部からのアドレス、データ、制御信号を受け付け
る半導体不揮発性記憶装置が得られる。
【0160】(13) 行及び列からなる、マトリック
ス状に配置されてなる、電気的に書き込み、消去可能な
不揮発性メモリを含み、マイクロプロセッサとシステム
バスにより接続された情報処理システムにおいて、該消
去において、読み出しサイクル期間以下の単一パルスを
入力することにより消去を開始し、その後はシステムバ
スからのアドレス、データ、制御信号に拘らず自動的に
消去を行い、該消去が終了後に、システムバスからの信
号を受け付ける半導体不揮発性記憶装置を含む情報処理
システムが得られる。
【0161】(14) メモリセルのうち、最も低いし
きい値電圧を持つメモリセルが消去動作によって、負の
しきい値電圧を持つようになるのを防ぐとともに、最も
高いしきい値電圧を持つメモリセルが消去動作によって
下限電圧Vccmin で読み出し可能なしきい値電圧を持つ
ように、内部の消去制御回路によってEEPROMの消
去動作が自動的に制御されるという効果が得られる。
【0162】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、この発明は上記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、
図4の信号FAILやERは、外部に出力させる機能を
持たせてもよい。この場合外部端子数の増加を防ぐため
に、前記データポーリング機能を利用して出力させるこ
とが望ましい。例えば、データ入出力端子I/O5とI
/O6を、図11のデータ入出力端子I/O7に対応し
たデータ出力回路と同様の回路として、信号ESが供給
されるゲートに信号FAIL,ERを対応させればよ
い。このように他の内部の動作シーケンスを示す信号も
必要に応じて外部に出力させるようにしてもよい。
【0163】メモリアレイM−ARYの消去は、ソース
線とワード線とをそれぞれ分割して、その組み合わせに
より消去すべきメモリブロックを指定するものであって
もよい。メモリセルを構成する記憶トランジスタとして
は、EPROMに用いられるスタックドゲート構造のM
OSトランジスタの他、書き込み動作もトンネル現象を
用いるFLOTOX型の記憶トランジスタを用いるもの
であってもよい。
【0164】前記実施例においては、図16に示した1
個の記憶トランジスタを1個のメモリセルとして使って
いたが、図18に示した1個の記憶トランジスタ(この
場合、実質的に2個のトランジスタを1個の記憶トラン
ジスタとみなす)を1個のメモリセルとして使ってもよ
い。すなわち、本発明は、図19(A)に示した1個の
記憶トランジスタを1メモリセルとして使うEEPRO
Mに特に適している。しかしながら、図19(B)に示
したようなメモリセル(1メモリセルが2個のトランジ
スタにより構成され、2本のワード線と1本のデータ線
によって規定される)を有するEEPROMにも適用で
きる。
【0165】書き込み/消去用の高電圧Vppは、外部か
ら供給される高電圧を用いるものに限定されない。すな
わち、書き込み/消去時に流れる電流が小さいならば、
EEPROMの内部で電源電圧Vccから公知のチャージ
ポンプ回路等により昇圧したものを利用するものであっ
てもよい。また、この内部昇圧電源と外部高電圧Vppと
を併用するものとしてもよい。
【0166】EEPROMは、通常の書き込み/読み出
し等の制御を行う回路部分(CNTR)や、消去アルゴ
リズムを制御する回路部分(LOGC)の構成は、上記
のような動作シーケンスを行うものであればどのような
回路であってもかまわない。すなわち、図3及び図4、
図6及び図7のようなランダムロジック回路によるもの
他、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、マイク
ロコンピュータとソフトウェアの組み込み、あるいは前
記実施例では非同期回路で構成したが同期回路で構成し
ても構わない。このように、上記の動作シーケンスを実
現する回路は、種々の実施形態を採ることができるもの
である。
【0167】EEPROMを構成するメモリアレイやそ
の周辺回路の具体的回路構成は、種々の実施形態を採る
ことができるものである。さらに、EEPROM等は、
マイクロコンピュータ等のようなディジタル半導体集積
回路装置に内蔵されるものであってもよい。
【0168】上述した説明では、説明を容易にするため
に、記憶トランジスタが持つ一対の領域をソース領域
と、ドレイン領域と定めていたが、印加される電圧の値
によって、ソース,ドレインが定まる記憶トランジスタ
においては、上述したソース領域、ドレイン領域を一方
の領域(ノード)と他方の領域(ノード)と読み替えれ
ば本発明が適用できるものである。
【0169】この発明は、EPROMに用いられるよう
なスタックドゲート構造の記憶トランジスタや、FLO
TOX型の記憶トランジスタを用いる半導体不揮発性記
憶装置及びそれを用いた情報処理システムに広く利用で
きるものである。
【0170】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、電気的に消去可能にされた
不揮発性記憶素子がマトリックス配置されてなるメモリ
アレイを具備するEEPROMに、外部からの消去動作
の指示に従って消去動作を行った後に対応するメモリセ
ルを少なくとも1回の読み出し動作を行い、その読み出
し情報に基づいて消去動作の継続,停止の制御を行う消
去制御回路を内蔵させ、このようなEEPROMをマイ
クロプロセッサを含む情報処理システムに実装した状態
で、マイクロプロセッサからの指示に従いマイクロプロ
セッサとは切り離された状態で内部の消去制御回路によ
り自動的に消去動作を行うようにする。この構成におい
ては、EEPROM自身が消去確認の読み出しを伴う自
動消去機能を持つため、それをシテテムに実装した状態
のままでの消去動作において、マイクロプロセッサから
の制御が消去開始を指示するだけの僅かの時間となり、
マイクロプロセッサの負担が著しく軽減されてシステム
のスループットが犠牲になることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたEEPROMの一実施例
を示すメモリアレイ部の回路図と周辺回路のブロック図
である。
【図2】この発明に係る消去アルゴリズムの一例を示す
フローチャート図である。
【図3】消去制御回路LOGCの具体的一実施例の一部
回路図である。
【図4】消去制御回路LOGCの具体的一実施例の他の
一部回路図である。
【図5】消去動作を説明するためのタイミング図であ
る。
【図6】タイミング制御回路CNTRの具体的一実施例
の一部回路図である。
【図7】タイミング制御回路CNTRの具体的一実施例
の他の一部回路図である。
【図8】消去時間と記憶トランジスタのしきい値電圧と
の関係を示す特性図である。
【図9】アドレスバッファXADB,YADBの単位回
路の一実施例を示す回路図である。
【図10】消去回路ERCの一実施例を示す回路図であ
る。
【図11】データ出力バッファDOBの一実施例を示す
回路図である。
【図12】消去ベリファイ用電圧Vcvを発生させる電源
回路の一実施例を示す回路図である。
【図13】上記EEPROMの他の一実施例を示すメモ
リアレイ部の回部図である。
【図14】上記EEPROMが用いられるマイクロコン
ピュータシステムの一実施例を示すブロック図である。
【図15】上記EEPROMとマイクロプロセッサCP
Uとの一実施例の接続を示すブロック図である。
【図16】従来技術のメモリセルの一例を説明するため
の構造断面図である。
【図17】その読み出し動作を説明するための概略回路
図である。
【図18】従来技術のメモリセルの他の一例を説明する
ための構造断面図である。
【図19】本発明が適用されるEEPROMにおけるメ
モリセル(A)と従来のメモリセル(B)の回路図であ
る。
【図20】本発明の一実施例であるEEPROMの全体
ブロック図である。
【図21】本発明が適用されたEEPROMの外部信号
の一例を示す波形図である。
【図22】データ入力バッファの一実施例を示す回路図
である。
【図23】アドレスデコーダの一実施例を示す回路図で
ある。
【図24】イレーズイネーブル信号(A),(B),
(C)と読み出しサイクル(D),(E)を示す波形図
である。
【符号の説明】 XADB,YADB…アドレスバッファ、XDCR,Y
DCR…アドレスデコーダ、UDG…単位デコーダ回
路、M−ARY…メモリアレイ、SA…センスアンプ、
DIB,DIB−0〜DIB−7…データ入力バッフ
ァ、DOB,DOB−0〜DOB−7…データ出力バッ
ファ、CNTR…タイミング制御回路、ERC…消去回
路、LOGC…消去制御回路(内部回路)、N1,N2
…CMOSインバータ回路、CS…ソース線、W1,W
2…ワード線、D1〜Dn…データ線、CD…共通デー
タ線、O1,O2…発振回路、BCS1〜BCS4…2
進カウンタ回路、DP…データポーリング制御回路、C
PU…マイクロプロセッサ、ROM…リード・オンリー
・メモリ、RAM…ランダム・アクセス・メモリ、I/
OPORT…入出力ポート、EEPROM(FLAS
H)…一括消去型半導体不揮発性記憶装置、RGU…1
2V系電源装置、LCD…液晶表示装置、CRT…陰極
線管、ADDRESS…アドレスバス、DATA…デー
タバス、DEC…デコーダ回路、TC…タイミング制御
回路、3…ドレイン、4…フローティングゲート、5…
ソース、6…コントロールゲート、7…薄い酸化膜、8
…P型シリコン基板、9…N型拡散層、10…低濃度の
N型拡散層、11…P型拡散層、12…選択メモリセ
ル、14…非選択メモリセル、13…選択ワード線、1
5…非選択ワード線、16…データ線、17…センスア
ンプ。
フロントページの続き (72)発明者 武藤 匡志 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株式会社 日立製作所 武蔵工場内 (72)発明者 窪田 康郎 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 日立超エル・エス・アイ・エンジニアリ ング株式会社内 (72)発明者 庄司 和良 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 日立超エル・エス・アイ・エンジニアリ ング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−78643(JP,A) 特開 昭61−123096(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 16/02

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセッサと、不揮発性メモリと、揮発
    性メモリと、液晶表示装置と、入出力ポートと、バスと
    を有するコンピュータシステムにおいて、 前記プロセッサは、前記不揮発性メモリに消去モード或
    いは書込モードを指示することができ、 前記不揮発性メモリは、消去モードにおいて消去対象の
    複数のメモリセルの消去が完了するまで消去動作と消去
    ベリファイ動作とを繰り返し内部で自動的に行なう消去
    制御回路と、順次アドレス信号を発生するアドレス生成
    回路とを有し、前記消去モードの指示を前記プロセッサ
    から受けた際に、前記不揮発性メモリに記憶されている
    データを消去するために、前記消去制御回路は消去対象
    の複数のメモリセルに対して消去動作を行なった後に前
    記アドレス生成回路によって指定されるメモリセルにつ
    いて前記消去ベリファイ動作を実行し、消去不十分であ
    った場合に前記消去動作を再度行ない、 前記書込モードの際に、前記不揮発性メモリはデータを
    記憶し、 前記消去モードの実行中に、前記プロセッサは前記不揮
    発性メモリ以外にアクセスできることを特徴とするコン
    ピュータシステム。
  2. 【請求項2】 プロセッサと、不揮発性メモリと、揮発
    性メモリと、液晶表示装置と、入出力ポートと、バスと
    を有するコンピュータシステムにおいて、 前記プロセッサは、前記不揮発性メモリに消去モード或
    いは書込モードを指示することができ、 前記不揮発性メモリは、消去対象の複数のメモリセルに
    対して消去動作を行なう消去回路と、消去対象の複数の
    メモリセルの内の一部のメモリセルを指定するアドレス
    信号を発生するアドレスカウンタ回路と、前記アドレス
    信号によって指定されるメモリセルの消去が完了したか
    否かを判定する消去ベリファイ動作を行なう判定回路と
    を有し、前記消去モードの指示を前記プロセッサから受
    けた際に、前記不揮発性メモリは、記憶されているデー
    タを消去するために、前記消去回路によって前記消去動
    作を行なった後、前記アドレス信号により指定されたメ
    モリセルについて前記消去ベリファイ動作を行ない、前
    記判定回路により消去が完了していないと判定された場
    合には前記消去回路によって再度の前記消去動作を行な
    い、前記判定回路により消去が完了したと判定された場
    合には前記アドレスカウンタ回路から出力される次のア
    ドレス信号によって指定されるメモリセルについて前記
    消去ベリファイ動作を行ない、 前記書込モードの際に、前記不揮発性メモリはデータを
    記憶し、 前記消去モードの実行中に、前記プロセッサは前記不揮
    発性メモリ以外にアクセスできることを特徴とするコン
    ピュータシステム。
  3. 【請求項3】 前記プロセッサは、前記消去モードが終
    了したか否かを判定するために、前記不揮発性メモリに
    対しデータポーリングモードを指定することを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載のコンピュータシステ
    ム。
  4. 【請求項4】 プロセッサと、不揮発性メモリと、揮発
    性メモリと、液晶表示装置と、入出力ポートと、バスと
    を有するコンピュータシステムにおいて、 前記プロセッサは、前記不揮発性メモリに消去モード或
    いは書込モードを指示することができ、 前記不揮発性メモリは、消去モードにおいて消去対象の
    複数のメモリセルの消去が完了するまで消去動作と消去
    ベリファイ動作とを繰り返し内部で自動的に行なう消去
    制御回路と、順次アドレス信号を発生するアドレス生成
    回路とを有し、前記消去モードの指示を前記プロセッサ
    から受けた際に、前記不揮発性メモリに記憶されている
    データを消去するために、前記消去制御回路は消去対象
    の複数のメモリセルに対して消去動作を行なった後に前
    記アドレス生成回路によって指定されるメモリセルにつ
    いて前記消去ベリファイ動作を実行し、消去不十分であ
    った場合に前記消去動作を再度行ない、 前記書込モードの際に、前記不揮発性メモリはデータを
    記憶し、 前記バスは、前記プロセッサ,前記不揮発性メモリ,前
    記揮発性メモリ及び前記入出力ポートに繋がれ、また、
    制御回路を介して前記液晶表示装置に繋がれ、 前記消
    去モードの実行中に、前記不揮発性メモリは前記バスを
    開放することができることを特徴とするコンピュータシ
    ステム。
  5. 【請求項5】 プロセッサと、不揮発性メモリと、揮発
    性メモリと、液晶表示装置と、入出力ポートと、バスと
    を有するコンピュータシステムにおいて、 前記プロセッサは、前記不揮発性メモリに消去モード或
    いは書込モードを指示することができ、 前記不揮発性メモリは、消去対象の複数のメモリセルに
    対して消去動作を行なう消去回路と、消去対象の複数の
    メモリセルの内の一部のメモリセルを指定するアドレス
    信号を発生するアドレスカウンタ回路と、前記アドレス
    信号によって指定されるメモリセルの消去が完了したか
    否かを判定する消去ベリファイ動作を行なう判定回路と
    を有し、前記消去モードの指示を前記プロセッサから受
    けた際に、前記不揮発性メモリは、記憶されているデー
    タを消去するために、前記消去回路によって前記消去動
    作を行なった後、前記アドレス信号により指定されたメ
    モリセルについて前記消去ベリファイ動作を行ない、前
    記判定回路により消去が完了していないと判定された場
    合には前記消去回路によって再度の前記消去動作を行な
    い、前記判定回路により消去が完了したと判定された場
    合には前記アドレスカウンタ回路から出力される次のア
    ドレス信号によって指定されるメモリセルについて前記
    消去ベリファイ動作を行ない、 前記書込モードの際に、前記不揮発性メモリはデータを
    記憶し、 前記バスは、前記プロセッサ,前記不揮発性メモリ,前
    記揮発性メモリ及び前記入出力ポートに繋がれ、また、
    制御回路を介して前記液晶表示装置に繋がれ、 前記消
    去モードの実行中に、前記不揮発性メモリは前記バスを
    開放することができることを特徴とするコンピュータシ
    ステム。
  6. 【請求項6】 前記プロセッサは、前記消去モードが終
    了したか否かを判定するために、前記不揮発性メモリに
    対しデータポーリングモードを指定することを特徴とす
    る請求項4又は請求項5に記載のコンピュータシステ
    ム。
  7. 【請求項7】 更に、電源装置を有し、 前記電源装置は、前記液晶表示装置に供給するための電
    圧を生成することを特徴とする請求項1乃至請求項6の
    何れかに記載のコンピュータシステム。
  8. 【請求項8】 プロセッサと、フラッシュメモリと、ラ
    ンダムアクセスメモリと、入出力ポートと、バスとを有
    するコンピュータシステムにおいて、 前記プロセッサは、前記フラッシュメモリに消去モード
    或いは書込モードを指示することができ、 前記フラッシュメモリは、消去モードにおいて消去対象
    の複数のメモリセルの消去が完了するまで消去動作と消
    去ベリファイ動作とを繰り返し内部で自動的に行なう消
    去制御回路と、順次アドレス信号を発生するアドレス生
    成回路とを有し、前記消去モードの指示を前記プロセッ
    サから受けた場合、前記消去制御回路は消去対象の複数
    のメモリセルに対して消去動作を行なった後に前記アド
    レス生成回路によって指定されるメモリセルについて前
    記消去ベリファイ動作を実行し、消去不十分であった場
    合に上記消去動作を再度行ない、 前記フラッシュメモリにて前記消去モードを実行中に、
    前記プロセッサは前記ランダムアクセスメモリ或いは前
    記入出力ポートにアクセスできることを特徴とするコン
    ピュータシステム。
  9. 【請求項9】 プロセッサと、フラッシュメモリと、ラ
    ンダムアクセスメモリと、入出力ポートと、バスとを有
    するコンピュータシステムにおいて、 前記プロセッサは、前記フラッシュメモリに消去モード
    或いは書込モードを指示することができ、 前記フラッシュメモリは、消去対象の複数のメモリセル
    に対して消去動作を行なう消去回路と、消去対象の複数
    のメモリセルの内の一部のメモリセルを指定するアドレ
    ス信号を発生するアドレスカウンタ回路と、前記アドレ
    ス信号によって指定されるメモリセルの消去が完了した
    か否かを判定する消去ベリファイ動作を行なう判定回路
    とを有し、前記消去モードの指示を前記プロセッサから
    受けた場合、前記フラッシュメモリは、前記消去回路に
    よって前記消去動作を行なった後、前記アドレス信号に
    より指定されたメモリセルについて前記消去ベリファイ
    動作を行ない、前記判定回路により消去が完了していな
    いと判定された場合には前記消去回路によって再度の前
    記消去動作を行ない、前記判定回路により消去が完了し
    たと判定された場合には前記アドレスカウンタ回路から
    出力される次のアドレス信号によって指定されるメモリ
    セルについて前記消去ベリファイ動作を行ない、 前記フラッシュメモリにて前記消去モードを実行中に、
    前記プロセッサは前記ランダムアクセスメモリ或いは前
    記入出力ポートにアクセスできることを特徴とするコン
    ピュータシステム。
  10. 【請求項10】 更に、表示装置の制御回路を有し、 前記バスは、前記プロセッサ,前記フラッシュメモリ,
    前記ランダムアクセスメモリ及び前記制御回路に繋がれ
    ていることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の
    コンピュータシステム。
  11. 【請求項11】 前記表示装置は、前記制御回路を介し
    て前記バスに繋がれていることを特徴とする請求項10
    に記載のコンピュータシステム。
  12. 【請求項12】 プロセッサと、フラッシュメモリと、
    ランダムアクセスメモリと、バスとを有するコンピュー
    タシステムにおいて、 前記バスは、前記プロセッサ,前記フラッシュメモリ及
    び前記ランダムアクセスメモリに繋がれ、 前記プロセッサは、前記フラッシュメモリに消去モード
    或いは書込モードを指示することができ、 前記フラッシュメモリは、消去モードにおいて消去対象
    の複数のメモリセルの消去が完了するまで消去動作と消
    去ベリファイ動作とを繰り返し内部で自動的に行なう消
    去制御回路と、順次アドレス信号を発生するアドレス生
    成回路とを有し、前記消去モードの指示を前記プロセッ
    サから受けた場合、前記消去制御回路は消去対象の複数
    のメモリセルに対して消去動作を行なった後に前記アド
    レス生成回路によって指定されるメモリセルについて前
    記消去ベリファイ動作を実行し、消去不十分であった場
    合に上記消去動作を再度行ない、 前記フラッシュメモリにて前記消去モードを実行中に、
    前記プロセッサは前記バスにアクセスできることを特徴
    とするコンピュータシステム。
  13. 【請求項13】 プロセッサと、フラッシュメモリと、
    ランダムアクセスメモリと、バスとを有するコンピュー
    タシステムにおいて、 前記バスは、前記プロセッサ,前記フラッシュメモリ及
    び前記ランダムアクセスメモリに繋がれ、 前記プロセッサは、前記フラッシュメモリに消去モード
    或いは書込モードを指示することができ、 前記フラッシュメモリは、消去対象の複数のメモリセル
    に対して消去動作を行なう消去回路と、消去対象の複数
    のメモリセルの内の一部のメモリセルを指定するアドレ
    ス信号を発生するアドレスカウンタ回路と、前記アドレ
    ス信号によって指定されるメモリセルの消去が完了した
    か否かを判定する消去ベリファイ動作を行なう判定回路
    とを有し、前記消去モードの指示を前記プロセッサから
    受けた場合、前記フラッシュメモリは、前記消去回路に
    よって前記消去動作を行なった後、前記アドレス信号に
    より指定されたメモリセルについて前記消去ベリファイ
    動作を行ない、前記判定回路により消去が完了していな
    いと判定された場合には前記消去回路によって再度の前
    記消去動作を行ない、前記判定回路により消去が完了し
    たと判定された場合には前記アドレスカウンタ回路から
    出力される次のアドレス信号によって指定されるメモリ
    セルについて前記消去ベリファイ動作を行ない、 前記フラッシュメモリにて前記消去モードを実行中に、
    前記プロセッサは前記バスにアクセスできることを特徴
    とするコンピュータシステム。
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