JP3532336B2 - ガスバーナ用火口 - Google Patents
ガスバーナ用火口Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、調理用，暖房用等に使
用されるガスバーナの火口に関する。
用されるガスバーナの火口に関する。
【０００２】
【従来の技術】調理等に使用されているガスレンジのバ
ーナでは、ガス濃度１０％程度の予混合されたガスを数
個〜数十個の小孔から吹き出させている。ガスに点火す
ると、周囲からも空気が供給され、火炎となって燃焼す
る。燃焼熱は、ヤカン，鍋等の調理器具の加熱に使用さ
れる。汎用タイプのガスバーナでは、火炎により加熱さ
れた空気（燃焼空気）のかなりの部分が調理器具等に熱
を与えることなく上昇し、無駄になっていた。また、ガ
スの調節範囲が狭く、火炎を小さく絞り保温しようとす
ると、立ち消えてしまうことがある。また、カセットコ
ンロ等を屋外で使用する際、風によって火炎が飛んでし
まう場合もある。一部には、セラミックス等の板に多数
の直線状小孔を穿った多孔板をバーナ火口として使用し
ている。この火口では、表面近傍に多数の小火炎を作
り、発生熱の一部をセラミック体に輻射熱として与え、
セラミック体を加熱し火炎を安定にしている。
ーナでは、ガス濃度１０％程度の予混合されたガスを数
個〜数十個の小孔から吹き出させている。ガスに点火す
ると、周囲からも空気が供給され、火炎となって燃焼す
る。燃焼熱は、ヤカン，鍋等の調理器具の加熱に使用さ
れる。汎用タイプのガスバーナでは、火炎により加熱さ
れた空気（燃焼空気）のかなりの部分が調理器具等に熱
を与えることなく上昇し、無駄になっていた。また、ガ
スの調節範囲が狭く、火炎を小さく絞り保温しようとす
ると、立ち消えてしまうことがある。また、カセットコ
ンロ等を屋外で使用する際、風によって火炎が飛んでし
まう場合もある。一部には、セラミックス等の板に多数
の直線状小孔を穿った多孔板をバーナ火口として使用し
ている。この火口では、表面近傍に多数の小火炎を作
り、発生熱の一部をセラミック体に輻射熱として与え、
セラミック体を加熱し火炎を安定にしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】多孔状セラミックス体
を使用したバーナでも、燃焼量を少なくするとセラミッ
ク体の温度が下がり、火炎が不安定になることが避けら
れない。火炎の安定化させるため、セラミック体の表面
に白色の触媒を担持したものも知られている。触媒によ
って燃焼反応が促進されるものの、触媒の価格や寿命等
に難点があり、広く普及されるに至っていない。本発明
は、このような問題を解消すべく案出されたものであ
り、プレス成形した金属板を積層した多孔体がガスの安
定燃焼に有効に作用することを利用し、希薄なガスでも
安定して燃焼させ、且つ簡単な洗浄によって当初の清潔
な状態に維持できるバーナ火口を提供することを目的と
する。
を使用したバーナでも、燃焼量を少なくするとセラミッ
ク体の温度が下がり、火炎が不安定になることが避けら
れない。火炎の安定化させるため、セラミック体の表面
に白色の触媒を担持したものも知られている。触媒によ
って燃焼反応が促進されるものの、触媒の価格や寿命等
に難点があり、広く普及されるに至っていない。本発明
は、このような問題を解消すべく案出されたものであ
り、プレス成形した金属板を積層した多孔体がガスの安
定燃焼に有効に作用することを利用し、希薄なガスでも
安定して燃焼させ、且つ簡単な洗浄によって当初の清潔
な状態に維持できるバーナ火口を提供することを目的と
する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明のガスバーナ用火
口は、その目的を達成するため、波形又は凹凸状にプレ
ス成形され、周縁にバリが形成された貫通孔を波形又は
凹凸状の山部又は谷部に穿設した複数のステンレス鋼板
又はステンレス鋼箔を、隣接するバリを互いに噛み合わ
せて積層し、且つ隣接するステンレス鋼板又はステンレ
ス鋼箔の間に通気用の隙間をもたせたことを特徴とす
る。或いは、波形又は凹凸状にプレス成形されたステン
レス鋼板又はステンレス鋼箔を渦巻状に巻き込んだ多孔
体で火口をつくることもできる。この場合には、バリに
よってステンレス鋼板又はステンレス鋼箔の間に通気用
の隙間が形成される。ステンレス鋼板又はステンレス鋼
箔としては、たとえばＣｒ：８〜３０重量％を含み、Ｓ
ｉ≦５重量％以下，Ａｌ≦６重量％以下，Ｔｉ≦１重量
％以下，Ｍｏ≦５重量％≦の１種又は２種以上を含む耐
熱性の優れたステンレス鋼が使用される。
口は、その目的を達成するため、波形又は凹凸状にプレ
ス成形され、周縁にバリが形成された貫通孔を波形又は
凹凸状の山部又は谷部に穿設した複数のステンレス鋼板
又はステンレス鋼箔を、隣接するバリを互いに噛み合わ
せて積層し、且つ隣接するステンレス鋼板又はステンレ
ス鋼箔の間に通気用の隙間をもたせたことを特徴とす
る。或いは、波形又は凹凸状にプレス成形されたステン
レス鋼板又はステンレス鋼箔を渦巻状に巻き込んだ多孔
体で火口をつくることもできる。この場合には、バリに
よってステンレス鋼板又はステンレス鋼箔の間に通気用
の隙間が形成される。ステンレス鋼板又はステンレス鋼
箔としては、たとえばＣｒ：８〜３０重量％を含み、Ｓ
ｉ≦５重量％以下，Ａｌ≦６重量％以下，Ｔｉ≦１重量
％以下，Ｍｏ≦５重量％≦の１種又は２種以上を含む耐
熱性の優れたステンレス鋼が使用される。
【０００５】
【実施の形態】本発明で使用される多孔体は、本発明者
等が先に特願平６−１８１８１８号で提案した多孔体と
同様に、プレス成形によって波形又は凹凸をつけた複数
の金属板又は箔材を多数重ね合わせることにより、隣接
した金属板又は箔材の間に隙間を形成している。或い
は、金属板又は箔材を巻き込むことにより、隣接した金
属板又は箔材の間に隙間を形成している。使用する金属
板又は箔材１０としては、たとえば図１に示すように、
規則的に且つ周期的に波形又は凹凸を形成することが好
ましい。個々の波形又は凹凸には、波面方向に断面形状
を周期的に変化させたウネリ１１をつけることもでき
る。波形又は凹凸には、山部，谷部，中腹等の適宜の箇
所に貫通孔１２が形成され、貫通孔１２の周縁にヨーク
状突起又はバリ１３が形成される。
等が先に特願平６−１８１８１８号で提案した多孔体と
同様に、プレス成形によって波形又は凹凸をつけた複数
の金属板又は箔材を多数重ね合わせることにより、隣接
した金属板又は箔材の間に隙間を形成している。或い
は、金属板又は箔材を巻き込むことにより、隣接した金
属板又は箔材の間に隙間を形成している。使用する金属
板又は箔材１０としては、たとえば図１に示すように、
規則的に且つ周期的に波形又は凹凸を形成することが好
ましい。個々の波形又は凹凸には、波面方向に断面形状
を周期的に変化させたウネリ１１をつけることもでき
る。波形又は凹凸には、山部，谷部，中腹等の適宜の箇
所に貫通孔１２が形成され、貫通孔１２の周縁にヨーク
状突起又はバリ１３が形成される。
【０００６】波形又は凹凸状に成形された金属板又は金
属箔１０を重ね合わせる際、波形又は凹凸を同位相又は
逆位相の何れにしてもよい。或いは、隣接する金属板又
は金属箔１０の間で、波形又は凹凸の波面方向を交差さ
せることもできる。更には、波形又は凹凸をつけた金属
板又は金属箔の間に、多数の小孔を穿ったスペーサを配
置することもできる。金属板又は箔材１０を巻回する場
合、波面方向を僅かに（傾斜角５度程度）傾けると、巻
き上げた円筒状多孔体における隙間１４の分布が均一化
される。この場合、金属板又は箔材１０を二つ折りした
後、二重螺旋状に巻回することが好ましい。この場合に
も、同様なスペーサを挟み込むことができる。貫通孔１
２及びヨーク状突起又はバリ１３は、金属板又は箔材１
０を重ね合わせるとき（図２）或いは巻き込むとき（図
３）、各金属板又は箔材１０間のズレを防止し、多孔体
全体としての安定性を保持する。また、各金属板又は箔
材１０間の隙間１４や貫通孔１２を通過する気体の移動
自由度を確保し、波形状又は凹凸形状と相俟つて気体と
の熱交換を改善する。
属箔１０を重ね合わせる際、波形又は凹凸を同位相又は
逆位相の何れにしてもよい。或いは、隣接する金属板又
は金属箔１０の間で、波形又は凹凸の波面方向を交差さ
せることもできる。更には、波形又は凹凸をつけた金属
板又は金属箔の間に、多数の小孔を穿ったスペーサを配
置することもできる。金属板又は箔材１０を巻回する場
合、波面方向を僅かに（傾斜角５度程度）傾けると、巻
き上げた円筒状多孔体における隙間１４の分布が均一化
される。この場合、金属板又は箔材１０を二つ折りした
後、二重螺旋状に巻回することが好ましい。この場合に
も、同様なスペーサを挟み込むことができる。貫通孔１
２及びヨーク状突起又はバリ１３は、金属板又は箔材１
０を重ね合わせるとき（図２）或いは巻き込むとき（図
３）、各金属板又は箔材１０間のズレを防止し、多孔体
全体としての安定性を保持する。また、各金属板又は箔
材１０間の隙間１４や貫通孔１２を通過する気体の移動
自由度を確保し、波形状又は凹凸形状と相俟つて気体と
の熱交換を改善する。
【０００７】
【作用】金属板又は箔材を積層（図２）又は巻回（図
３）した多孔体は、次のようにバーナ火口として使用さ
れ、火炎を安定にすると共にガスを完全燃焼させる。予
混合されたガスは、多孔体を通って点火される。点火初
期に供給される混合ガスは、ガスを過剰にすることによ
りバーナ上部で通常の燃焼をする。その後、ガス量を徐
々に減少させて空気が過剰な希薄ガスにすると、火炎が
後退する。火炎の後退によって多孔体の火炎側が加熱さ
れ、ついには火炎が消失し、多孔体の内部でガスが燃焼
するようになる。セラミック等の従来の直線孔をもつ多
孔質体を火口を使用する場合、火炎は、この状態では不
安定になり、立ち消えする。これに対し、本発明に従っ
た多孔体を使用する場合、ガスは、実施例でも示されて
いるように、多孔体の中で安定的に継続燃焼する。
３）した多孔体は、次のようにバーナ火口として使用さ
れ、火炎を安定にすると共にガスを完全燃焼させる。予
混合されたガスは、多孔体を通って点火される。点火初
期に供給される混合ガスは、ガスを過剰にすることによ
りバーナ上部で通常の燃焼をする。その後、ガス量を徐
々に減少させて空気が過剰な希薄ガスにすると、火炎が
後退する。火炎の後退によって多孔体の火炎側が加熱さ
れ、ついには火炎が消失し、多孔体の内部でガスが燃焼
するようになる。セラミック等の従来の直線孔をもつ多
孔質体を火口を使用する場合、火炎は、この状態では不
安定になり、立ち消えする。これに対し、本発明に従っ
た多孔体を使用する場合、ガスは、実施例でも示されて
いるように、多孔体の中で安定的に継続燃焼する。
【０００８】内部でガスが継続燃焼している多孔体は、
高温に赤熱されており、上側部分から輻射熱が調理器具
等に放散される。したがって、この多孔体を火口として
使用したバーナでは、火炎が風によって消えたり、ガス
量を絞ることによって立ち消えたりすることがなく、し
かも輻射熱により調理器具等が効率よく加熱される。ま
た、燃焼中の多孔体上部に金属メッシュ等を設置する
と、燃焼が更に安定化する。多孔体中の安定燃焼は、本
発明に従った多孔体の特性に由来する。そのため、特別
に触媒等を必要とせず、安価で耐久性に優れ、ガス燃焼
量の調整範囲及び加熱面が広いバーナ火口を実現でき
る。しかも、洗浄によって、当初の清潔な状態に復帰さ
せることができる。また、金属板又は箔材１０の材質に
よっては、たとえばＮｉ，Ｎｉ合金のように材料自体が
触媒作用を呈し、多孔体内部での燃焼が安定化する。
高温に赤熱されており、上側部分から輻射熱が調理器具
等に放散される。したがって、この多孔体を火口として
使用したバーナでは、火炎が風によって消えたり、ガス
量を絞ることによって立ち消えたりすることがなく、し
かも輻射熱により調理器具等が効率よく加熱される。ま
た、燃焼中の多孔体上部に金属メッシュ等を設置する
と、燃焼が更に安定化する。多孔体中の安定燃焼は、本
発明に従った多孔体の特性に由来する。そのため、特別
に触媒等を必要とせず、安価で耐久性に優れ、ガス燃焼
量の調整範囲及び加熱面が広いバーナ火口を実現でき
る。しかも、洗浄によって、当初の清潔な状態に復帰さ
せることができる。また、金属板又は箔材１０の材質に
よっては、たとえばＮｉ，Ｎｉ合金のように材料自体が
触媒作用を呈し、多孔体内部での燃焼が安定化する。
【０００９】
【実施例】
実施例１：耐熱用に合金設計された表１に示す組成をも
つ厚み１００μｍのステンレス鋼板を、図１に示す形状
にプレス加工した。波形のピッチを１．８ｍｍ，振幅
（波の深さ）を０．６ｍｍとし、波形の頂部及び底部に
貫通孔１２を形成し、貫通孔１２の周縁に高さ０．２ｍ
ｍのバリ１３を付けた。波形の山部と谷部と合わせてバ
リ１３を突き合わせ（図２）、３０枚の箔材１０を積層
した。積層された箔材１０は、単に押さえておくだけで
隣り合うバリ１２が互いに噛み合い（図４）、箔材１０
にズレが生じることなく、安定した形状をもち且つ通気
用の貫通孔１２及び隙間１４が確保された多孔体が得ら
れた。
つ厚み１００μｍのステンレス鋼板を、図１に示す形状
にプレス加工した。波形のピッチを１．８ｍｍ，振幅
（波の深さ）を０．６ｍｍとし、波形の頂部及び底部に
貫通孔１２を形成し、貫通孔１２の周縁に高さ０．２ｍ
ｍのバリ１３を付けた。波形の山部と谷部と合わせてバ
リ１３を突き合わせ（図２）、３０枚の箔材１０を積層
した。積層された箔材１０は、単に押さえておくだけで
隣り合うバリ１２が互いに噛み合い（図４）、箔材１０
にズレが生じることなく、安定した形状をもち且つ通気
用の貫通孔１２及び隙間１４が確保された多孔体が得ら
れた。
【００１０】積層した箔材１０を固定治具１５（図５）
で押さえ、締付けボルト１６により２１ｍｍの厚みまで
締め付けた。この状態で固定治具１５と共に箔材１０を
真空炉に挿入し、１０-4トール以下の真空雰囲気中で１
１００℃×３時間の熱処理を施した。各箔材１０は、熱
処理により接触点で拡散接合され、一体的な多孔体が形
成された。得られた多孔体は、重量法で測定した開口率
が９０％であった。多孔体から４０ｍｍ×４０ｍｍ×３
０ｍｍのブロックを切り出した。多孔体ブロック２０
を、長さ３０ｍｍの方向がガスの流れ方向となるように
燃焼器具２１に組み込んだ（図６）。燃焼器具２１の下
部に設けた導入口２２，２３からＬＰＧ及び空気をそれ
ぞれ送り込んだ。
で押さえ、締付けボルト１６により２１ｍｍの厚みまで
締め付けた。この状態で固定治具１５と共に箔材１０を
真空炉に挿入し、１０-4トール以下の真空雰囲気中で１
１００℃×３時間の熱処理を施した。各箔材１０は、熱
処理により接触点で拡散接合され、一体的な多孔体が形
成された。得られた多孔体は、重量法で測定した開口率
が９０％であった。多孔体から４０ｍｍ×４０ｍｍ×３
０ｍｍのブロックを切り出した。多孔体ブロック２０
を、長さ３０ｍｍの方向がガスの流れ方向となるように
燃焼器具２１に組み込んだ（図６）。燃焼器具２１の下
部に設けた導入口２２，２３からＬＰＧ及び空気をそれ
ぞれ送り込んだ。
【００１１】
【００１２】先ず、ＬＰＧ／空気の流量比を５〜１０％
とし、多孔体ブロック２１の上部に点火した。送り込ま
れた燃料ガスは、通常の火炎として燃焼を開始した。次
いで、徐々に空気の流量を１０リットル／分程度に、Ｌ
ＰＧの流量を０．１リットル／分程度に下げると、火炎
が後退し、最終的に多孔体ブロック２１の内部に引き込
まれた。この状態では多孔体ブロック２１の上面に近い
部分が赤熱され、ＬＰＧは多孔体ブロック２１の内部で
安定燃焼した。また、燃料の供給を止めた後、多孔体ブ
ロック２１から排出された排ガス２４を分析したとこ
ろ、ＣＯ，ＣＨn等の不完全燃焼に起因するガス成分は
検出されず、異臭の発生もなかった。
とし、多孔体ブロック２１の上部に点火した。送り込ま
れた燃料ガスは、通常の火炎として燃焼を開始した。次
いで、徐々に空気の流量を１０リットル／分程度に、Ｌ
ＰＧの流量を０．１リットル／分程度に下げると、火炎
が後退し、最終的に多孔体ブロック２１の内部に引き込
まれた。この状態では多孔体ブロック２１の上面に近い
部分が赤熱され、ＬＰＧは多孔体ブロック２１の内部で
安定燃焼した。また、燃料の供給を止めた後、多孔体ブ
ロック２１から排出された排ガス２４を分析したとこ
ろ、ＣＯ，ＣＨn等の不完全燃焼に起因するガス成分は
検出されず、異臭の発生もなかった。
【００１３】実施例２：表２に示す組成をもつ幅５０ｍ
ｍ，厚み５０μｍのステンレス鋼箔材を実施例１と同様
にプレス成形した箔材３０を、渦巻き状に巻き込み（図
３）、外径６５ｍｍ，長さ６０ｍｍのステンレス鋼パイ
プに押し込んで、円筒状の多孔体ブロックを作製した。
なお、箔材１０の巻回に際しては、プレス成形した波形
の波面方向１７を巻込み方向に対して５度程度傾けた
（図７）。この円筒状多孔体ブロックを、１０ｍｍ程度
の厚みで外周のステンレス鋼パイプごと輪切りにし、市
販の燃焼器に取り付けて実施例１と同様に燃焼実験し
た。その結果、多孔体ブロック内部での安定燃焼及び消
火時の不完全燃焼防止が確認された。
ｍ，厚み５０μｍのステンレス鋼箔材を実施例１と同様
にプレス成形した箔材３０を、渦巻き状に巻き込み（図
３）、外径６５ｍｍ，長さ６０ｍｍのステンレス鋼パイ
プに押し込んで、円筒状の多孔体ブロックを作製した。
なお、箔材１０の巻回に際しては、プレス成形した波形
の波面方向１７を巻込み方向に対して５度程度傾けた
（図７）。この円筒状多孔体ブロックを、１０ｍｍ程度
の厚みで外周のステンレス鋼パイプごと輪切りにし、市
販の燃焼器に取り付けて実施例１と同様に燃焼実験し
た。その結果、多孔体ブロック内部での安定燃焼及び消
火時の不完全燃焼防止が確認された。
【００１４】
【００１５】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のバーナ
火口は、波形又は凹凸状にプレス成形したステンレス鋼
板又はステンレス鋼箔を積層し或いは渦巻状に巻き込ん
だ多孔体を使用している。この多孔体は、内部で燃料を
安定して継続燃焼させるため、外部からの風や燃料の絞
り込みによって火が消えることがなく、輻射熱を利用し
て熱効率のよい加熱装置として使用される。また、消火
時にも不完全燃焼を起こすことなく、異臭を発生しない
ので、厨房空間や居住空間が快適に保たれる。しかも、
ステンレス鋼製多孔体であることから、洗浄によって内
部まで当初の清浄な状態にでき、清潔感の高い燃焼機器
が得られる。
火口は、波形又は凹凸状にプレス成形したステンレス鋼
板又はステンレス鋼箔を積層し或いは渦巻状に巻き込ん
だ多孔体を使用している。この多孔体は、内部で燃料を
安定して継続燃焼させるため、外部からの風や燃料の絞
り込みによって火が消えることがなく、輻射熱を利用し
て熱効率のよい加熱装置として使用される。また、消火
時にも不完全燃焼を起こすことなく、異臭を発生しない
ので、厨房空間や居住空間が快適に保たれる。しかも、
ステンレス鋼製多孔体であることから、洗浄によって内
部まで当初の清浄な状態にでき、清潔感の高い燃焼機器
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 波形にプレス成形した金属板又は箔材
【図２】 積層した波形の金属板又は箔材
【図３】 渦巻状に巻き込んだ波形の金属板又は箔材
【図４】 隣接するバリが噛み合っている積層状態の金
属板又は箔材
属板又は箔材
【図５】 積層した金属板又は箔材を押圧する固定治具
【図６】 燃焼器具に組み込んだ多孔体ブロック
【図７】 巻込み方向に対して波面方向を傾斜させて金
属板又は箔材を渦巻状に巻き込むことを説明する図
属板又は箔材を渦巻状に巻き込むことを説明する図
１０：金属板又は箔材 １１：ウネリ １２：貫通
孔 １３：バリ １４：隙間 １５：固定治具 １６：締付けボルト
１７：波面方向 ２０：多孔体ブロック ２１：燃焼器具 ２２：燃
料導入口 ２３：空気導入口 ２４：排ガス
孔 １３：バリ １４：隙間 １５：固定治具 １６：締付けボルト
１７：波面方向 ２０：多孔体ブロック ２１：燃焼器具 ２２：燃
料導入口 ２３：空気導入口 ２４：排ガス
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(56)参考文献 特開 平８−29088（ＪＰ，Ａ)
特開 平２−118308（ＪＰ，Ａ)
特開 昭56−52098（ＪＰ，Ａ)
実公 昭47−36585（ＪＰ，Ｙ１)
実公 昭44−13035（ＪＰ，Ｙ１)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
F23D 14/02 - 14/18
Claims (2)
- 【請求項１】 波形又は凹凸状にプレス成形され、周縁
にバリが形成された貫通孔を波形又は凹凸状の山部又は
谷部に穿設した複数のステンレス鋼板又はステンレス鋼
箔を、隣接するバリを互いに噛み合わせて積層し、且つ
隣接するステンレス鋼板又はステンレス鋼箔の間に通気
用の隙間をもたせたガスバーナ用火口。 - 【請求項２】 波形又は凹凸状にプレス成形され、周縁
にバリが形成された貫通孔を波形又は凹凸状の山部又は
谷部に穿設したステンレス鋼板又はステンレス鋼箔を渦
巻き状に巻き込み、ステンレス鋼板又はステンレス鋼箔
の間に通気用の隙間を設けたガスバーナ用火口。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34921695A JP3532336B2 (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | ガスバーナ用火口 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34921695A JP3532336B2 (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | ガスバーナ用火口 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09170725A JPH09170725A (ja) | 1997-06-30 |
| JP3532336B2 true JP3532336B2 (ja) | 2004-05-31 |
Family
ID=18402270
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34921695A Expired - Fee Related JP3532336B2 (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | ガスバーナ用火口 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3532336B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102226523A (zh) * | 2011-05-26 | 2011-10-26 | 李长江 | 一种燃气炉灶用金属蜂窝体聚能节气燃烧器 |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6428312B1 (en) * | 2000-05-10 | 2002-08-06 | Lochinvar Corporation | Resonance free burner |
| CN100338394C (zh) * | 2005-06-23 | 2007-09-19 | 罗添翼 | 用在燃气用具上的红外线金属蜂窝体燃烧器及其制作方法 |
| DE102010051414B4 (de) | 2010-11-16 | 2013-10-24 | Ulrich Dreizler | Verbrennungsverfahren mit kühler Flammenwurzel |
| CN102798123B (zh) * | 2011-05-26 | 2016-05-04 | 中山炫能燃气科技股份有限公司 | 一种红外线金属发热体及其制作方法 |
| US11378273B2 (en) | 2017-01-11 | 2022-07-05 | A. O. Smith Corporation | Reduced resonance burner |
| JP2020063868A (ja) * | 2018-10-16 | 2020-04-23 | 東京瓦斯株式会社 | 表面燃焼バーナ |
| US10833241B1 (en) * | 2019-06-20 | 2020-11-10 | International Business Machines Corporation | Thermalization structure for cryogenic temperature devices |
-
1995
- 1995-12-19 JP JP34921695A patent/JP3532336B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102226523A (zh) * | 2011-05-26 | 2011-10-26 | 李长江 | 一种燃气炉灶用金属蜂窝体聚能节气燃烧器 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09170725A (ja) | 1997-06-30 |
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