JP3529553B2 - 導電体 - Google Patents

導電体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子共役系ポリマー
が付着した導電体に関するものであり、例えば、導電性
を必要とする用途、除電性を必要とする用途、帯電防止
性や制電性を必要とする用途、電磁波シールド用途など
に好適に使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ドーパントを含む電子共役系
ポリマーが付着した導電体が知られていた。しかしなが
ら、この導電体のドーパントとして使用されていたの
が、塩素などのハロゲンであったため、使用するにつれ
てドーパントが放出され、酸化劣化しやすく、長期間に
わたり安定して使用できないものであった。特に、高温
条件下においてはドーパントが放出されやすく、このよ
うな条件下では使用できないものであった。
【0003】そのため、イオン半径の大きいドーパント
を使用することにより、ドーパントの放出を抑制した導
電体も提案されているが、イオン半径の大きいドーパン
トを使用した導電体は初期表面抵抗が高いという問題が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、第1の目的は酸
化劣化しにくい導電体を提供することにあり、第2の目
的は酸化劣化しにくく、しかも初期表面抵抗の低い導電
体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の導電体は、電子
吸引性のスルホン酸基が導入された樹脂体に電子供与性
電子共役系ポリマーが付着したものである。本発明の
導電体は、樹脂体に導入された電子吸引性のスルホン酸
がドーパントとして作用できるため、導電性に優れた
ものであり、しかも、スルホン酸基が樹脂体と化学的に
結合しており、ドーパントとして作用する官能基が放出
されにくく、酸化劣化しにくいため、長期間にわたって
安定した導電性を有し、高温条件下においても使用でき
るものである。
【0006】なお、導電体が、電子吸引性のスルホン酸
を有する樹脂体に、電子供与性の電子共役系ポリマー
が付着したものであり、ハロゲンを含んだものは、官能
基のドーパントとしての作用だけではなく、イオン半径
の小さいハロゲンがドーパントとして作用するため、初
期表面抵抗の低いものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のスルホン酸基が導入され
樹脂体としては、使用用途により異なるが、例えば、
繊維、糸、フィルム、ネット、織物、編物、不織布、樹
脂成型物、繊維強化樹脂成型物などがある。例えば、導
電体を除電性を必要とする用途に使用する場合には、繊
維、糸、不織布であるのが好ましく、帯電防止性や制電
性を必要とする用途に使用する場合には、フィルム、ネ
ット、織物、編物、樹脂成型物、繊維強化樹脂成型物で
あるのが好ましい。
【0008】この樹脂体に導入されたスルホン酸基は、
電子吸引性であり、電子共役系ポリマーが電子供与性で
ある。そのため、このスルホン酸基が電子共役系ポリマ
ーのドーパントとして作用し、導電性を向上させると共
に、化学的に樹脂体と結合しており、放出されにくいた
め、酸化劣化を抑制できる。
【0009】また、樹脂体の官能基と電子共役系ポリマ
ーとが上記のような関係にあるため、樹脂体と電子共役
系ポリマーとの親和性が高く、密着性に優れた導電体を
形成できるという付加的な効果も生じる。
【0010】この電子吸引性の官能基であるスルホン酸
基はドーパントとしての働きに優れ、どのような樹脂に
対しても容易に導入できるため、特に好ましい官能基で
ある。
【0011】この官能基を有する樹脂体は、樹脂自体が
官能基を有するものである。官能基を有する有機化合物
で樹脂を被覆した樹脂体は、樹脂と有機化合物の官能基
とが反応するため、ドーパントとして作用できる官能基
が少なく、導電性の悪いものである。
【0012】本発明のスルホン酸基が導入された樹脂体
の様に高分子化合物に官能基を導入することによって
ドーパントとして作用する官能基を多くすることができ
【0013】この高分子化合物にスルホン酸基を導入す
る方法としては、硫酸、発煙硫酸、三酸化イオウ(単独
又はピリジンやジオキサンなどとの付加物)、クロロ硫
酸、塩化スルフリルなどをスルホン化剤として用いて、
直接スルホン酸基を導入する方法がある。これらの中で
も、発煙硫酸で直接導入する方法は、発煙硫酸中に浸漬
するのみで容易にスルホン酸基を導入できるため、好適
な方法である。
【0014】 このスルホン酸基を導入できる樹脂として
は、導電体の使用用途によって異なるが、例えば、AB
S樹脂、エチレン系共重合体、塩化ビニル系樹脂、フッ
素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリビ
ニルアルコール系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂などを使用できる。
【0015】 これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂は
耐薬品性などに優れているため、耐薬品性などを必要と
する用途に使用するのが望まれていたが、電子共役系ポ
リマーとの親和性が低く、ポリオレフィン系樹脂に電子
共役系ポリマーが密着した導電体を製造することは困難
であったが、本発明によれば、スルホン酸基を導入する
ことにより、電子共役系ポリマーとの親和性を向上させ
ることができるため、密着性及び耐薬品性に優れる導電
体を形成することが可能となった。なお、ポリオレフィ
ン系樹脂に官能基を導入するのは一般的に困難である
が、前述の発煙硫酸によれば、容易にスルホン酸基を導
入でき、しかもスルホン酸基を導入することにより、後
の電子共役系ポリマーの付着工程を水系条件下で行うこ
とができるので、製造上好適である。
【0016】 本発明の導電体は、このような官能基を有
する樹脂体に電子共役系ポリマーが付着しているため、
導電性を有する。この電子共役系ポリマーは、官能基に
よって限定され、スルホン酸基が電子吸引性である
、電子供与性の電子共役系ポリマーを使用する。
【0017】 この電子供与性の電子共役系ポリマーとし
ては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオ
フェン、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)、ポリ
(2,5ピリジンジイル)、ポリイソチアナフテン、或
はこれらの誘導体などがある。他方、官能基(ドーパン
ト)の種類により、電子供与性にも電子吸引性にもなり
うる電子共役系ポリマーとして、例えば、ポリアセチレ
ン、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンビニレ
ン、ポリアセン、或はこれらの誘導体などがある。これ
らの中でも、ポリピロールは導電性、重合性、及び耐久
性に優れているため、特に好適な電子共役系ポリマーで
ある。なお、本発明の官能基であるスルホン酸基は電子
吸引性であり、ポリピロールは電子供与性であるため、
好適な組み合わせである。
【0018】 この電子共役系ポリマーの樹脂体への付着
方法としては、例えば、樹脂体を重合触媒に接触させた
後にモノマーと接触させたり、樹脂体をモノマーと接触
させた後に重合触媒に接触させたり、或は重合触媒とモ
ノマーとを同時に樹脂体に接触させた後に、未反応のモ
ノマーや重合触媒を洗浄除去する方法がある。
【0019】 この重合触媒としては、例えば、塩化鉄
(III)、塩化銅(II)、硫酸鉄(III)、硫酸銅(I
I)、過塩素酸鉄(III)、四フッ化硼酸銅(II)、ぺル
オクソ二硫酸アンモニウムなどがあるが、これらの中で
も、ハロゲン化物を重合触媒として使用した場合には、
ハロゲンがドーパントとして作用できるので、好適な重
合触媒である。
【0020】 この樹脂体と重合触媒との接触方法として
は、例えば、重合触媒が溶解した溶液中に樹脂体を浸漬
したり、この溶液を樹脂体に塗布、コーティング、或は
スプレーする方法がある。他方、樹脂体とモノマーとの
接触方法としては、モノマーが液体の場合には、樹脂体
をモノマー溶液に浸漬したり、樹脂体にモノマー溶液を
コーティング、塗布、或いはスプレーする方法があり、
モノマーが気体の場合には、モノマーガスで充填した容
器内に、樹脂体を放置すれば良い。なお、未反応のモノ
マーや重合触媒を洗浄除去する方法としては、モノマー
や重合触媒を除去できる溶媒の浴中に浸漬したり、同様
の溶媒をシャワーすることにより洗浄除去できる。
【0021】 なお、重合触媒及びモノマーと接触させた
後に、すぐに洗浄して重合触媒及び未反応のモノマーを
除去するのではなく、導電性が向上するように、1分間
以上、好ましくは2分間以上、より好ましくは5分間以
上放置し、重合反応を十分に進行させた後に、洗浄除去
するのが好ましい。また、重合触媒及びモノマーと接触
させてから、洗浄除去までの温度は室温以下であるのが
好ましい。
【0022】 なお、導電体の初期表面抵抗を低くする、
つまり導電性を良くするために、官能基以外のドーパン
トを添加するのが好ましい。このドーパントとしては、
電子吸引性のものとして、例えば、フッ素、塩素、ヨウ
素、臭素などのハロゲン、塩酸、硫酸、過塩素酸などの
プロトン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸などのスルホン酸化物、及び
これらを含有する化合物があり、電子供与性のものとし
て、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのア
ルカリ金属、テトラエチルアンモニウム、テトラブチル
アンモニウムなどのアルキルアンモニウム、及びこれら
を含有する化合物などを使用できる。
【0023】 これらの中でもイオン半径が小さく、導電
性をより向上させることのできるハロゲンやアルカリ金
属が好適である。これらの中でもハロゲン、特に塩素
は、電子共役系ポリマーの重合触媒となりうる化合物の
取り扱い性に優れ、またドーピング操作が容易であるた
め、好適に使用できる。
【0024】 この好適であるハロゲンは電子吸引性であ
るため、ドーパントとして作用できる樹脂体の官能基が
電子吸引性であり、電子共役系ポリマーが電子供与性で
ある導電体が最も好ましい。より具体的には、本発明に
係るスルホン酸基が導入された樹脂体にポリピロールが
付着しており、塩素を含む導電体が最も好ましい。
【0025】 このドーパントを添加する方法としては、
ハロゲンをもとに説明すると、モノマーの重合触媒とし
て、ハロゲン化物を使用する方法、電子共役系ポリマー
又は電子共役系ポリマーの付着した樹脂体を、ハロゲン
化物を含む溶液中に浸漬する方法、或はハロゲン化物を
電解質とする電解液中で電気化学的にドーピングする方
法などがある。これらの中でも、モノマーの重合触媒と
して、ハロゲン化物を使用する方法であると、ドーパン
トの付与工程を省略できるので好適である。
【0026】 このような本発明の導電体の初期表面抵抗
は、1×109Ω/□以下であるのが好ましく、より好
ましくは1×106Ω/□以下であり、最も好ましくは
1×104Ω/□以下である。なお、初期表面抵抗はロ
レスタAP MCP−T400(三菱油化(株)製)に
より測定した値をいう。また、この電子共役系ポリマー
が樹脂体全体に付着していれば導電性に優れているが、
導電体としての働きを損なわない範囲内で、部分的に付
着していても構わない。電子共役系ポリマーが樹脂体に
部分的に付着している場合には、付着している箇所の初
期表面抵抗が上記の範囲内にあるのが好ましい。
【0027】 なお、この電子共役系ポリマーの樹脂体へ
の付着率(導電体質量中の電子共役系ポリマーの質量比
率)は、導電性に優れるように0.05mass%以上
であるのが好ましい。また、導電体を摩擦する可能性の
ある用途(例えば、ワイパー用途)に使用する場合に
は、摩擦によって電子共役系ポリマーが剥離しないよう
に、付着率3mass%以下であるのが好ましい。
【0028】 本発明の導電体は酸化劣化しにくいため、
コロナ放電電極などの導電性を必要とする用途、除電性
を必要とする用途、帯電防止性や制電性を必要とする用
途、電磁波シールド用途などに好適に使用できるもので
ある。
【0029】 以下に、本発明の実施例を記載するが、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0030】
【実施例】(実施例1)ポリプロピレン成分をポリエチ
レン成分で略分割した、16分割可能なオレンジ状の断
面形状を有する、繊度0.2mg/m、繊維長10mm
の分割性複合繊維70mass%と、ポリプロピレン成
分をポリエチレン成分で被覆した、繊度0.2mg/
m、繊維長10mm芯鞘型複合繊維30mass%とを
混綿し、湿式法により形成した繊維ウエブに対して、圧
力9.3MPaの水流を噴出し、分割性複合繊維を分割
すると同時に絡合した後、温度135℃のオーブンによ
り、ポリエチレン成分のみを融着して、不織布(樹脂
体)を形成した。
【0031】 次いで、この不織布を15%発煙硫酸中に
2分間浸漬することにより、スルホン酸基を導入し、面
密度75g/m2、厚さ0.3mmのスルホン化物を得
た。
【0032】 次いで、このスルホン化物を30%濃度の
塩化鉄(III)水溶液に浸漬した後、ピロール溶液を蒸
発させて形成したピロールモノマーガスで満たした容器
中に1分間載置して重合し、2分間、室温下で放置した
後に水洗し、スルホン化物表面全体に1g/m2のポリ
ピロールが付着(1.3mass%)した、初期表面抵
抗2.3×102Ω/□の導電体を形成した。
【0033】 (比較例1)実施例1と全く同様にして得
た不織布を、放電電力1.5kWでコロナ放電処理し、
面密度75g/m2、厚さ0.3mmの放電処理物を得
た。次いで、実施例1と全く同様にしてポリピロールを
付着させて、放電処理物表面全体に1g/m2のポリピ
ロールが付着(1.3mass%)した、初期表面抵抗
8.7×102Ω/□の導電体を形成した。
【0034】 (実施例2)実施例1と全く同様にして得
た導電体を10%アンモニア水に浸漬することにより、
ドーパントである塩素を除去した後、10%パラトルエ
ンスルホン酸水溶液に浸漬し、パラトルエンスルホン酸
を含有する導電体を形成した。この導電体の初期表面抵
抗は2.0×104Ω/□であった。
【0035】 (比較例2)比較例1と全く同様にして得
た導電体を10%アンモニア水に浸漬することにより、
ドーパントである塩素を除去した後、10%パラトルエ
ンスルホン酸水溶液に浸漬し、パラトルエンスルホン酸
を含有する導電体を形成した。この導電体の初期表面抵
抗は8.4×103Ω/□であった。
【0036】 (実施例3)ポリプロピレン成分をポリエ
チレン成分で被覆した、繊度0.2mg/m、繊維長4
5mm芯鞘型複合繊維100%をカーディングして形成
した繊維ウエブを、温度135℃のオーブンにより、鞘
成分のみを融着して、不織布(樹脂体)を形成した。次
いで、実施例1と全く同様にしてスルホン化処理した後
(面密度65g/m2、厚さ0.2mmのスルホン化
物)、ポリピロールを付着させて、スルホン化物表面全
体に0.85g/m2のポリピロールが付着(1.3ma
ss%)した、初期表面抵抗2.8×102Ω/□の導電
体を形成した。
【0037】 (比較例3)6ナイロン成分を6,6ナイ
ロン成分で被覆した、繊度0.2mg/m、繊維長45
mm芯鞘型複合繊維100%をカーディングして形成し
た繊維ウエブを、温度180℃のオーブンにより、鞘成
分のみを融着して、不織布(樹脂体)を形成した。次い
で、この不織布を、スルホン酸基を有する酸性染料(Ka
yakalan Yellow GL143:日本化薬製)1.5mass
%、及び硫酸アンモニウム5mass%を含む95℃の
水溶液中に、30分浸漬し、スルホン酸基を有する有機
化合物で不織布(樹脂体)を被覆し、面密度65g/m
2、厚さ0.2mmの処理物を得た。その後、実施例1と
全く同様にしてポリピロールを付着させて、処理物表面
全体に0.85g/m2のポリピロールが付着(1.3m
ass%)した、初期表面抵抗3.5×102Ω/□の導
電体を形成した。
【0038】 (安定性試験)実施例1〜3及び比較例1
〜3の導電体を100℃のオーブン中に24時間放置し
た後の表面抵抗を測定し、初期表面抵抗値(R0)と2
4時間後の表面抵抗値(R24)との比率(R0/R24
から、導電体の安定性を評価した。この結果は表1に示
すように、本発明のように、スルホン酸基が導入された
樹脂体に電子共役系ポリマーが付着したものは表面抵抗
の上昇率が低く、より酸化劣化しにくいことがわかる。
また、ハロゲン(塩素)を含有していると、初期表面抵
抗をより低くすることができることもわかる。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の導電体は、電子吸引性であるス
ルホン酸基が導入された樹脂体に電子吸引性の電子共役
系ポリマーが付着したものである。本発明の導電体は、
樹脂体に導入されたスルホン酸基がドーパントとして作
用できるため、導電性に優れたものであり、しかもスル
ホン酸基は樹脂体と化学的に結合しており、ドーパント
として作用する官能基が放出されにくく、酸化劣化しに
くいため、長期間にわたって安定した導電性を有し、高
温条件下においても使用できるものである。
【0041】 なお、導電体が、電子吸引性のスルホン酸
を有する樹脂体に、電子供与性の電子共役系ポリマー
が付着したものであり、ハロゲンを含んだものは、官能
基のドーパントとしての作用だけではなく、イオン半径
の小さいハロゲンがドーパントとして作用するため、初
期表面抵抗の低いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C08L 101:00 C08L 101:00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子吸引性のスルホン酸基が導入された
    樹脂体に電子共役系ポリマーが付着した導電体であり、
    前記電子共役系ポリマーが電子供与性であることを特徴
    とする導電体。
  2. 【請求項2】 電子吸引性のスルホン酸基が導入された
    樹脂体に、電子供与性の電子共役系ポリマーが付着した
    導電体であり、ハロゲンを含んでいることを特徴とする
    導電体。
  3. 【請求項3】 前記樹脂体がポリオレフィン系樹脂から
    なることを特徴とする、請求項1又は請求項2のいずれ
    かに記載の導電体。
  4. 【請求項4】 前記電子共役系ポリマーがポリピロール
    であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれ
    かに記載の導電体。
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