JP3529405B2 - 偽造防止印刷物 - Google Patents

偽造防止印刷物

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JP3529405B2
JP3529405B2 JP24025993A JP24025993A JP3529405B2 JP 3529405 B2 JP3529405 B2 JP 3529405B2 JP 24025993 A JP24025993 A JP 24025993A JP 24025993 A JP24025993 A JP 24025993A JP 3529405 B2 JP3529405 B2 JP 3529405B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銀行券、手形、小切手、
トラベラーズチェック、有価証券、カード類などの偽造
防止及び改ざん防止が要求される印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】銀行券、小切手、有価証券、カード類な
どは偽造や改ざんされにくいことが要求され、かかる偽
造、改ざん防止技術として次のものが挙げられる。 I群: (1)印刷物内に蛍光発色物質を存在させる。 (2)磁性インキを用いて印刷し、磁気作用によるイン
キの濃度の変化を視覚的に検知できるようにする(特開
平5−177919号公報)。 (3)フォトクロミックの感光色素を含む印刷インキを
用いて印刷を行う(特開昭60−79992号公報)。 (4)特定の反射分光特性を持つインキを用いて、或い
は反射率に所定値以上の差がある2種以上のインキを用
いて印刷する。 (5)一定の角度によって色が変わって見える印刷物
(特開平5−177919号公報)。 (6)すかし模様(潜像)を施した印刷物(特公平4−
18078号公報、実開昭58−168457号公
報)。 等のように、外観で偽造を見破るようにしたもの。
【0003】II群: (7)複写すると文字、図柄の判読が困難となるような
細工を施した印刷物、あるいは警告マークが複写紙上に
現れるようにしたもの(実開昭59−64271号公
報)。 III群: (8)単に複写したのでは、判別機にかけたとき、エラ
ーと出るように、特殊な磁性インクを用いて印刷した印
刷物、或いは複写したのでは印刷の網点の粗密差が真券
と異なるように複写されるような印刷を施したもの(特
公昭56−19273号公報、特公平2−51742号
公報)、もしくは、肉眼では判読できない文字を印字
し、隠蔽文字が判別機で読み取れるようにしたもの(特
開昭62−130874号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた偽
造防止策は、写真製版的に複製できるものが多く、完全
な偽造防止策とはなり難く、また、真券の印刷インキの
シート基材への接着力が弱く、使用中に印刷が剥れ、か
えって偽造券と思われるために係るものを回収、とり替
る作業が必要であった。更に、真券であっても、使用し
ているうちに皺になり、判別機にかけた場合、使用でき
ないとして戻されることもしばしばであった。本発明
は、偽造するために複写すると真券との区別のための識
別マーク部分の明度が変化し、偽造券と容易に区別で
き、しわになりにくい、かつ、印刷の密着性に優れる銀
行券(紙幣)、株券、トラベラーズチェック、手形、小
切手等の印刷物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する具体的手段】本発明は、無機微細粉末
を含有するプロピレン系樹脂延伸フィルムであって、そ
の不透明度(JIS P−8138)が5〜30%であ
る半透明の基材(A)の少くとも片面に一部印刷しない
マーク部分(b)を残して白ベタ印刷(B)を施し、更
にこの白ベタ印刷(B)上に、前記マーク部分の印刷し
ない部分(b)よりもより幅広く印刷しない部分(c)
を残して図柄印刷(C)を施こしたことを特徴とする偽
造防止印刷物に関し、更に、その際白ベタ印刷(B)の
白色度(JIS L−1015)が90%以上である偽
造防止印刷物に関する。
【0006】
【作用】紙幣、トラベラーズチェック、株券等の真券で
ある印刷物を複写すると、 トナーを用いる静電方式の複写では、真券の基材
(A)がプロピレン系樹脂の延伸フィルムであるため、
トナー圧着するための加熱ロールの熱により熱収縮し、
および該加熱ロールに付着してしまい、複写できない。 銀塩写真紙、熱転写画像受容紙、OHPフィルム等
を用いての複写の際は、複写機のコピー押え蓋がアルミ
ニウム板製である場合は、真券のマーク部の半透明部分
(b)が複写物ではアルミニウム板の色が半透明部分を
通して複写されて青黒くなり、真券のマーク部の白い部
分(B)が、コピー紙上では紙の色に、OHPフィルム
では透明に印刷され、真券と複写物とはこのマーク部を
目視すれば判別できる。
【0007】又、複写機のコピー押え蓋が白色のプラス
チック板または白ボール紙である場合は、真券のマーク
部の半透明部分(b)と白い部分(B)が、コピー紙上
では共に紙の色に、コピーしたOHPフィルム上では共
に透明となるので、真券と複写物とは、このマーク部を
目視すれば判別できる。 真券の印刷物の基材(A)は、無機微細粉末を含有
しているので、印刷インキとの密着性に優れ、使用時に
印刷が脱落することはない。従って、誤まって、紙幣、
トラベラーズチェックを洗濯物と一緒に洗濯しても印刷
が禿げ落ちることはない。 真券の印刷物の基材(A)が腰と配向性のある延伸
フィルムであるので、判別機への給排紙性に優れ、か
つ、皺が発生しにくい。
【0008】(発明の具体的な説明)基材(A) 印刷物のシート状基材(A)は、無機微細粉末を含有す
るプロピレン系樹脂の延伸フィルムであって、その不透
明度が5〜30%の半透明のものである。プロピレン系
樹脂としては、プロピレンの単独重合体;プロピレンを
主成分とし、これとエチレン、ブテン−1、ヘキセン−
1、ヘプテン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン
−1等のα−オレフィンとの共重合体;或いはこれら重
合体または共重合体に無水マレイン酸、アクリル酸、メ
タクリル酸、スチレン、アクリル酸メチル、グリシジル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
等のビニル単量体を0.1〜10重量%グラフト反応さ
せた変性プロピレン系樹脂等であって、融点が130〜
180℃、結晶化度が20〜75%のプロピレン系樹脂
が使用できる。
【0009】このプロピレン系樹脂には、基材(A)の
透明性を低下させない範囲で、低密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・アクリル酸共重合体、サーリン(商標
名)、エチレン・アクリル酸アルキルエステル共重合体
等の樹脂を30重量%以下、その他、安定剤、紫外線吸
収剤、核剤、分散剤等を2重量%以下含有させてもよ
い。基材(A)がプロピレン系樹脂であるのでトナーを
用いる静電方式の複写ではトナー圧着のための加熱ロー
ルと印刷物が接したとき、印刷物が熱収縮、あるいは加
熱ロールに融着し、複写が中断される。基材(A)に含
有させる無機微細粉末としては、粒径が0.05〜3μ
mの炭酸カルシウム、焼成クレイ、けいそう土、バーミ
キュライト、タルク、雲母等が使用でき、基材(A)の
不透明度が5〜30%を示すように、1〜35重量%の
割合で基材シート中に含有させる。無機微細粉末の存在
により、印刷インクとの密着性が優れ、印刷物を洗濯し
ても印刷が禿げ落ちることがない。
【0010】基材(A)は、例えば次の、の方法で
製造される。 無機微細粉末を1〜35重量%、好ましくは2〜2
5重量%含有するプロピレン系樹脂フィルムを、プロピ
レン系樹脂の融点より低い温度で縦方向に3〜5倍延伸
し、次いで、該フィルムを再加熱し、これを横方向にプ
ロピレン系樹脂の融点よりも5℃低い温度から、融点よ
り10℃高い温度域で5〜12倍延伸し、次いでこれを
アニーリング処理して二軸延伸フィルムを製造する。 無機微細粉末を0〜25重量%含有するプロピレン
系樹脂フィルムを、プロピレン系樹脂の融点より低い温
度で縦方向に3〜5倍延伸し、次いでこの縦延伸フィル
ムの片面または両面に無機微細粉末を1〜35重量%含
有するプロピレン系樹脂フィルムを溶融ラミネートし、
次いでこのラミネートフィルムを再加熱し、プロピレン
系樹脂の融点よりも5℃低い温度から融点よりも10℃
高い温度域で縦方向に5〜12倍延伸し、次いでこれを
アニーリング処理することにより得られる。
【0011】ここで融点とはプロピレン系樹脂のDSC
曲線のピークの高い方のすそ(融解終了)の温度をい
う。この基材(A)の延伸フィルムは、印刷インクとの
接着性を向上させるためにコロナ放電処理、オゾン処
理、プラズマ処理等の酸化処理を施こすとよく、又、印
刷インキとの密着性を良好とするために、基材(A)の
表面に帯電防止機能を有する水溶性ポリマーを固型分量
が0.5〜5g/m2となるように塗布するのが好まし
い。帯電防止機能を有する水溶性ポリマーとしては、ポ
リエチレンイミン、ポリ(エチレンイミンー尿素)、ポ
リアミンポリアミドのエチレンイミン付加物、窒素原子
含有カチオン性もしくは両性ポリマー等が挙げられる。
基材(A)の肉厚は、40〜300μm、好ましくは6
0〜150μmの範囲であり、この基材(A)の不透明
度は5〜30%、好ましくは8〜20%の範囲である。
印刷インクとの密着性を良好とするために無機微細粉末
を含有することから基材(A)の不透明度を5%未満と
することは困難であり、逆に不透明度が30%を越えて
は真券と複写物との判別機の読取精度を高める必要があ
り、判別機のコストが高くなる。
【0012】白ベタ印刷(B) 白ベタ印刷は、白色のオフセット印刷インキ、グラビア
印刷インキ、油性フレキソインキ、紫外線(UV)オフ
セット印刷インキ等が用いられる。基材(A)がプロピ
レン系樹脂であることから、東洋インキ製造(株)のS
S−16−000、SS60−000、TSP−60
0、セイコーアドバンス(株)のABC、ACT、東華
色素(株)のベストSP、BC−161−STI、帝国
インキ(株)のNAN、ナガセスクリーン(株)のSP
S、大日本インキ化学工業(株)のFDO−G、POP
・K、サカタインクス(株)のSSP等が好ましい。白
ベタ印刷は1〜5μmの厚みで行われ、この白ベタ印刷
の白色度(JISL−1015)は90%以上であるの
が好ましい。
【0013】図柄印刷(C) 図柄印刷(C)は、前述のオフセット印刷インキ、グラ
ビア印刷インキ、油性フレキソインキ、紫外線(UV)
オフセット印刷インキの墨、黄、藍、紅等の色の印刷イ
ンキを用いて図柄(絵、文字、数字等)を多色印刷す
る。印刷の厚みは1〜5μmの範囲である。印刷物 印刷物は、図1に示すように不透明度が5〜30%であ
る半透明の基材(A)の少くとも片面に一部印刷しない
マーク部分(b)を残して白ベタ印刷(B)をし、更に
この白ベタ印刷(B)上に、前記マーク部分の印刷しな
い部分(b)よりもより幅広く印刷しない部分(c)を
残して図柄印刷(C)を施こすことにより真券である偽
造防止印刷物を得る。白ベタ印刷(B)と図柄印刷
(C)とは、図1に示すように基材(A)の両面に施し
てもよい。
【0014】この偽造防止印刷物(真券)を、パルプ
紙、またはポリエチレンテレフタレート延伸フィルムよ
りなるOHPシートを用いて複写すると、複写物のマー
ク部は、図2のように複写される。即ち、既述したよう
に銀塩写真紙、熱転写画像受容紙と、OHPフィルム等
を用いての複写の際は、複写機のコピー押え蓋がアルミ
ニウム板製である場合は、真券のマーク部の半透明部分
(b)が複写物では青黒くなり、真券のマーク部の白い
部分(B)が、コピー紙上では紙の色に、OHPフィル
ムでは透明に印刷され、真券と複写物とはこのマーク部
を目視すれば判別できる。又、複写機のコピー押え蓋が
白色のプラスチック板または白ボール紙である場合は、
真券のマーク部の半透明部分(b)と白い部分(B)
が、コピー紙上では共に紙の色に、コピーしたOHPフ
ィルム上では共に透明となるので、真券と複写物とは、
このマーク部を目視すれば判別できる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。基材(A)の製造例 (例1) (1) メルトフローレート(MFR)0.8g/10
分のポリプロピレン(融点約167℃)97重量%に、
平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム3重量%を混合し
た組成物(A)を270℃の温度に設定した押出機にて
混練させた後、シート状に押し出し、更に冷却装置によ
り冷却して、無延伸シートを得た。そして、このシート
を150℃の温度にまで再度加熱した後、縦方向5倍の
延伸を行って5倍縦延伸フィルムを得た。 (2) MFRが4.0g/10分のポリプロピレン
(融点約167℃)97重量%と、平均粒径1.5μm
の炭酸カルシウム3重量%とを混合した組成物(B)を
別の押出機にて混練させた後、これをダイによりシート
状に押し出し、これを上記(1)の工程で得られた5倍
縦延伸フィルムの両面に積層し、三層構造の積層フィル
ムを得た。
【0016】次いで、この三層構造の積層フィルムを6
0℃の温度にまで冷却した後、再び約170℃の温度に
まで加熱して、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸
し、165℃の温度でアニーリング処理して、60℃の
温度にまで冷却し、耳部をスリットして、密度が0.9
5g/cm3 、不透明度10%、ベック平滑度2,00
0秒、光沢(75度)50%の三層構造(一軸延伸/二
軸延伸/一軸延伸)の肉厚85μm(B/A/B=25
μm/35μm/25μm)の合成紙を得た。また、各
層の空孔率は(B/A/B=0%/0%/0%)であっ
た。この三層積層フィルムの表面をコロナ放電処理した
後、塗布剤水溶液を両表面に固型分で片面0.05g/
2 となるよう塗布し、次いで乾燥して、巻き取った。
塗布剤水溶液の組成は、下記の通りであった。
【0017】 (a) 三菱油化(株)製帯電防止剤;ポリアクリル系重合体水溶液「ST− 1100」 :100重量部 (b) 水溶性ポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物(ディック ・ハーキュレス社製「カイメン557H」) :25重量部 得られた半透明合成紙の塗布剤層の光沢度は50%、ベ
ック平滑度は2,000秒、不透明度10%であった。 (例2) (1) メルトフローレート(MFR)0.8g/10
分のポリプロピレン(融点約167℃)97重量%に、
平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム3重量%を混合し
た組成物(A)を270℃の温度に設定した押出機にて
混練した後、シート状に押し出し、更に冷却装置により
冷却して、無延伸シートを得た。そして、このシートを
150℃の温度にまで再度加熱した後、縦方向5倍の延
伸を行って5倍縦延伸フィルムを得た。
【0018】(2) MFRが4.0g/10分のポリ
プロピレン(融点約167℃)80重量%と、平均粒径
1.5μmの炭酸カルシウム20重量%とを混合した組
成物(B)をダイによりシート状に押し出し、これを上
記(1)の工程で得られた5倍縦延伸フィルムの両面に
組成物(B)を積層し、三層構造の積層フィルムを得
た。次いで、この三層構造の積層フィルムを60℃の温
度にまで冷却した後、再び約163℃の温度にまで加熱
して、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、16
1℃の温度でアニーリング処理して、60℃の温度にま
で冷却し、耳部をスリットして密度が0.96g/cm
3 、不透明度18%の三層構造(一軸延伸/二軸延伸/
一軸延伸)の肉厚70μm(B/A/B=5μm/60
μm/5μm)の複層合成紙を得た。
【0019】この半透明の複層合成紙の一方の面をコロ
ナ放電処理した後、塗布剤を塗布し、乾燥して、巻き取
った。塗布剤水溶液の組成は、下記の通りであった。 (a) 三菱油化(株)製帯電防止剤;ポリアクリル系重合体水溶液「ST− 1100」 :100重量部 (b) 水溶性ポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物(ディック ・ハーキュレス社製「カイメン557H」) :25重量部 得られた合成紙の塗布剤層の光沢度は20%、ベック平
滑度は300秒であった。
【0020】(例3) (1) メルトフローレート(MFR)4.0g/10
分のポリプロピレン(融点約167℃)97重量%に、
平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム3重量%を混合し
た組成物(A)、同じポリプロピレン55重量%に炭酸
カルシウム45重量%を混合した樹脂組成物(B)の各
々を270℃の温度に設定した押出機にて混練させた
後、ダイに供給して積層(B/A/B)し、これをダイ
よりシート状に押し出し、更に冷却装置により冷却し
て、無延伸シートを得た。 (2) そして、このシートを150℃の温度にまで再
度加熱させた後、縦方向5倍の延伸を行って5倍縦延伸
フィルムを得た。
【0021】次いで、この縦延伸したフィルムの両面
に、MFRが4g/10分のポリプロピレン55重量%
に焼成クレー45重量%を混合した組成物(C)を26
0℃でフィルム状に押出ラミネートし、このラミネート
物を再び170℃の温度にまで加熱して、テンターを用
いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニー
リング処理して、60℃の温度にまで冷却し、耳部をス
リットして密度が1.00g/cm3 、不透明度33%
の肉厚75μm(C/B/A/B/C=5/15/35
/15/5μm)の半透明フィルムを得た。この延伸フ
ィルムの表面をコロナ放電処理した後、例1の塗布剤水
溶液を両表面に固型分で片面0.05g/m2 (肉厚約
0.1μm)となるよう塗布し、乾燥して、巻き取っ
た。得た半透明のフィルムの塗工層の光沢度は10%、
ベック平滑度は100秒、不透明度は33%であった。
【0022】(例4) (1) メルトフローレート(MFR)0.8g/10
分のポリプロピレン(融点約167℃)81重量%に、
高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒径1.5μmの
炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物(A)を2
70℃の温度に設定した押出機にて混練させた後、シー
ト状に押し出し、更に冷却装置により冷却して、無延伸
シートを得た。そして、このシートを150℃の温度に
まで再度加熱した後、縦方向5倍の延伸を行って5倍縦
延伸フィルムを得た。 (2) MFRが4g/10分のポリプロピレン(融点
約167℃)54重量%と、平均粒径1.5μmの炭酸
カルシウム46重量%とを混合した組成物(B)を別の
押出機にて210℃で混練した後、これをダイによりシ
ート状に押し出し、これを上記(1)の工程で得られた
5倍縦延伸フィルムの両面に積層し、三層構造の積層フ
ィルムを得た。次いで、この三層構造の積層フィルムを
60℃の温度にまで冷却した後、再び約155℃の温度
にまで加熱し、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸
し、165℃の温度でアニーリング処理して、60℃の
温度にまで冷却し、耳部をスリットして三層構造(一軸
延伸/二軸延伸/一軸延伸)の肉厚80μm(B/A/
B=20μm/40μm/20μm)の積層フィルム
で、空孔率33%、密度0.78g/cm3 、不透明度
94%よりなる不透明の複層合成紙を得た。
【0023】この三層積層フィルムの表面をコロナ放電
処理した後、次の(a)と(b)との帯電防止剤を含有
する塗布剤水溶液を両表面に固形分で片面0.05g/
2(肉厚約0.1μm)となるよう塗布し、乾燥し
て、巻き取った。塗布剤水溶液の組成は、下記の通りで
ある。 (a) 三菱油化(株)製帯電防止剤;ポリアクリル系重合体水溶液「ST− 1100」(商品名) :100重量部 (b) 水溶性ポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物(ディック ・ハーキュレス社製「カイメン557H」) :25重量部 得られた合成紙の塗布剤層の光沢度は15%、ベック平
滑度は680秒、不透明度94%であった。
【0024】(実施例1〜2、比較例1〜3)例1〜4
で得た半透明ないし不透明の積層フィルム、および市販
の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(肉厚10μm、不
透明度1.8%)の両面に、大日本インキ化学工業
(株)のオフセット印刷インキPOP・K白を用い、肉
厚2μmの印刷が得られるように白ベタのオフセット印
刷を施した。この際、マーク部が残るように、10mm
角の未印刷部分を残した。ついで、この白ベタ印刷の両
表面に、大日本インキ化学工業(株)の四色のオフセッ
トインキPOP・K墨、POP・K藍、POP・K紅、
POP・K黄を用いて図柄を印刷した。この際、先の白
ベタ印刷を施さない部分(10mm角)を囲んで20m
mの円部は印刷を施さずに、図1に示す印刷物を得た。
コピーの被写体として、パルプ紙、ポリエチレンテレフ
タレート二軸延伸フィルムよりなるOHPフィルム、お
よび、各例1〜4で得た半透明〜不透明のプロピレン系
樹脂積層フィルムを用い、かつ、富士ゼロックス(株)
の間接静電方式の複写機「A color−635」
(商品名)を用いて前記で得られた印刷物のカラー複写
を行い、偽造防止の効果の有無を調査した。得られた結
果を表1に示す。
【0025】
【表1】 又、真券を洗濯機の水槽内に入れ、20時間攪拌した際
の印刷の剥離の有無を調べたところ、市販の二軸延伸ポ
リプロピレンフィルムを用いたものを除いてはいずれも
印刷の禿げ落ちはなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面印刷を施した印刷物である。
【図2】本発明の印刷物(真券)を複写した場合のマー
ク部分の複写物のマ−ク部分の変化を示す。
【符号の説明】 A 基材 B 白ベタ印刷 C 図柄印刷 b マーク部 c 印刷しない部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 昌月 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田23番地 王子油化合成紙株式会社 鹿島工場内 (72)発明者 高橋 陵二 東京都千代田区丸の内一丁目5番1号 王子油化合成紙株式会社 市場開発部内 (56)参考文献 実開 平5−22600(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B42D 15/10 G06K 19/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機微細粉末を含有するプロピレン系樹
    脂延伸フィルムであって、その不透明度(JIS P−
    8138)が5〜30%である半透明の基材(A)の少
    くとも片面に一部印刷しないマーク部分(b)を残して
    白ベタ印刷(B)を施し、更にこの白ベタ印刷(B)上
    に、前記マーク部分の印刷しない部分(b)よりもより
    幅広く印刷しない部分(c)を残して図柄印刷(C)を
    施こしたことを特徴とする偽造防止印刷物。
  2. 【請求項2】 白ベタ印刷(B)の白色度(JIS L
    −1015)が90%以上である請求項1の偽造防止印
    刷物。
JP24025993A 1993-09-02 1993-09-02 偽造防止印刷物 Expired - Lifetime JP3529405B2 (ja)

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