JP3529371B2 - 蛋白質系繊維材料の抗ピリング加工方法 - Google Patents

蛋白質系繊維材料の抗ピリング加工方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば羊毛、絹、
獣毛などの蛋白質系繊維材料に対して抗ピリング性を付
与する蛋白質系繊維材料の抗ピリング加工方法のうち、
特に、糸の抗ピリング加工方法に関するものであり、さ
らに、この加工方法を用いて抗ピリング性を付与した蛋
白質系繊維材料の糸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メリノ種羊毛、アンゴラ、カシミア、ア
ルパカ、モヘア、キャメル、ラム羊毛等の蛋白質系繊維
材を利用した織り編物繊維は、保温性、伸縮性の点で優
れ、撥水性を備えつつ吸湿性に富む性質や、弾力性を備
えつつ回復力が強くて型崩れしない性質等により、衣料
用の繊維材料として適しており、工業的に広く生産され
ている。
【0003】しかしながら、一般に蛋白質系繊維材料、
セルロース系繊維等の織り編物製品では、着用時に繊維
に対して摩擦や衝撃が加わると、ミクロ繊維同士及びミ
クロ繊維と短繊維が複雑に絡んで毛玉(ピリング)を生
じ、衣料製品の外観を損なうという問題がある。また、
ピリングを生じると、毛玉処理が必要となったり、洗濯
時に手洗いを必要とするなど、製品の取り扱い面でも手
間がかかるという問題がある。
【0004】そこで、蛋白質系繊維材料については、フ
ェルト化防止や防縮防止を目的とした加工方法の副産物
として、微弱な抗ピリング効果が得られるという報告が
なされている。また、セルロース系繊維については、従
来より、種々の抗ピリング加工方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、蛋白質系繊
維材料については、フェルト化防止や防縮防止を目的と
した加工方法の副産物として、微弱な抗ピリング効果が
得られるという報告はあっても、JIS L1076法
のピリングテストで5級の抗ピリング性が得られるよう
な優れた加工方法は報告されていない。
【0006】また、セルロース系繊維において好適な加
工方法があるとしても、それを単純に蛋白質系繊維材料
に適用したのでは、処理液によって繊維を劣化してしま
うという問題がある。
【0007】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、蛋白質系繊維材料の風合いを損ね
ることなく優れた抗ピリング性が得られる抗ピリング加
工方法と、この方法により抗ピリング性を付与した蛋白
質系繊維材料を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明の抗ピリング加工方法は、蛋白質系繊維材
料の糸の抗ピリング加工方法において、蛋白質系繊維材
料の糸のチーズ巻きをチーズ染色機に装着し、その処理
浴に常温水を加えた後、処理浴内の水を循環させなが
ら、グリシジル基、ビニル基の、双方を備えた化合物、
又は何れか一方を少なくとも2つ以上備えた化合物、又
はグリシジルメタクリレート化合物を架橋剤として投入
し、この架橋剤を含む処理液をpH2.0〜8.0の範
囲に調整し、処理液を循環させながら昇温して架橋反応
行った後、除冷処理と水洗処理を行う方法を採用した
のである。
【0009】そして、このようにすることで、本発明の
抗ピリング加工方法では、蛋白質系繊維材料を劣化させ
ることはなくなり、蛋白質系繊維材料に優れた抗ピリン
グ性を付与することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の抗ピリング加工方法は、
蛋白質系繊維材料の糸の抗ピリング加工方法において、
蛋白質系繊維材料の糸のチーズ巻きをチーズ染色機に装
着し、その処理浴に常温水を加えた後、処理浴内の水を
循環させながら、グリシジル基、ビニル基の、双方を備
えた化合物、又は何れか一方を少なくとも2つ以上備え
た化合物、又はグリシジルメタクリレート化合物を架橋
剤として投入し、この架橋剤を含む処理液をpH2.0
〜8.0の範囲に調整し、処理液を循環させながら昇温
て架橋反応を行った後、除冷処理と水洗処理を行う加
工方法である。
【0011】本発明で使用する蛋白質系繊維材料は単
品、混紡品の何れでもよく、ウール、絹、獣毛等の蛋白
質系繊維を主成分とするものであれば、いわゆる合成繊
維を含めた複合系繊維を用いても良い。
【0012】また、動物性繊維の場合、うろこ状形態の
スケールを除去したオフスケールされた繊維を主成分と
する素材を用いる方がより望ましい。オフスケールされ
た繊維を用いれば、本発明加工処理の反応性が向上し
て、抗ピリングの効果が安定する上、防縮性が向上する
という副次的な効果も得られるからである。
【0013】本発明の抗ピリング加工方法は、グリシジ
ル基、ビニル基の、双方を備えた化合物、又は何れか一
方を少なくとも2つ以上備えた化合物、又はグリシジル
メタクリレート化合物を架橋剤として使用する。すなわ
ち、本発明で用いる架橋剤は、(1)グリシジル基、ビ
ニル基の双方を備えた化合物、(2)グリシジル基を少
なくとも2つ備えた化合物、(3)ビニル基を少なくと
も2つ備えた化合物、(4)グリシジルメタクリレート
化合物、の何れかである。
【0014】また、本発明の抗ピリング加工方法では、
上記架橋剤を含む処理液をpH2.0〜8.0の範囲に
調整して架橋反応を行う。pHがこの範囲のものであれ
ば、蛋白質系繊維材料を劣化させることがないからであ
る。なお、処理液のpHを調整する方法は、特に限定を
するものではないが、酸性側に調整するときには例えば
ギ酸を、弱アルカリ性側に調整するときには例えばソー
ダ灰を用いることができる。
【0015】本発明において処理液に添加する架橋剤の
量は、通常は繊維材料に対して3〜80重量%、望まし
くは3〜20重量%の範囲とし、浴比は、例えば1:9
〜24の範囲とすることができる。また、必要に応じ
て、0.03〜1重量%の触媒を処理液に添加して、架
橋反応の効率を向上させることができる。
【0016】架橋反応の反応条件は、特に限定をするも
のではないが、反応効率を向上させるには、処理浴内で
処理液を十分に循環しながら100〜105℃まで昇温
し、この温度で1〜3時間熱処理を行うことが望まし
い。この熱処理によって架橋反応を完了させた後に、水
洗、ソーピングを行うと、抗ピリング性を付与した本発
明の繊維材料を得ることができる。
【0017】なお、処理液の濃度、浴比、触媒、架橋反
応の反応条件は、蛋白質系繊維材料の種類や加工目的に
応じて、上記の条件に制約されることなく、自由に変化
させることができる。また、本発明に係る抗ピリング加
工方法は、糸の段階で実施するものである。
【0018】
【実施例】以下、本発明の抗ピリング加工方法及び蛋白
質系繊維材料を、実施例に基づいて説明する。なお、本
発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0019】実施例1の抗ピリング加工方法は、以下の
工程1−a〜1−fを行うものである。 (工程1−a)精練処理を行った1/48番オフスケー
ルウール糸、1本あたり500gのチーズ巻きを1Kg
試験用のチーズ染色機に装着し、その処理浴に常温水を
浴比1:18となるように加える。 (工程1−b)処理浴内の水を循環させながら、架橋剤
として、繊維重量に対して19重量%のアリルグリシジ
ルエーテルを投入する。 (工程1−c)触媒として、アリルグリシジルエーテル
に対して0.3重量%の2−2’アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)二塩酸塩を投入する。 (工程1−d)上記処理液にギ酸を加え、処理液をpH
3.2に調整する。 (工程1−e)その後十分に処理液を循環させ、徐々に
100℃まで昇温し、この温度で3時間保持する。な
お、反応終了時のpHは3.2のままである。 (工程1−f)除冷処理を行った後、処理液を抜いて水
洗を3回繰り返し、引き続き60℃で10分間湯洗を行
う。その後、水洗を3回行い、45℃で15分間柔軟処
理を施して加工処理を終了する。
【0020】このようにして得られた糸をプレーンに編
み、実施例1の蛋白質系繊維材料を得た。そして、この
実施例1の編地を用いてピリングテスト(JIS L1
076ICI型試験機使用)を行い、抗ピリング性を評
価した。結果は表2に示す通り、極めて優れた抗ピリン
グ性が得られた。
【0021】実施例2の抗ピリング加工方法は、以下の
工程2−a〜2−eを行うものである。 (工程2−a)精練処理を行った1/48番オフスケー
ルウール糸、1本あたり500gのチーズ巻きを1Kg
試験用のチーズ染色機に装着し、その処理浴に常温水を
浴比1:18となるように加える。 (工程2−b)処理浴内の水を循環させながら、架橋剤
として、繊維重量に対して5重量%のグリシジルメタク
リレートを投入する。 (工程2−c)上記処理液にギ酸を加え、処理液をpH
2.0に調整する。 (工程2−d)その後十分に処理液を循環させ、徐々に
100℃まで昇温し、この温度で3時間保持する。な
お、反応終了時のpHは2.0のままである。 (工程2−e)除冷処理を行った後、処理液を抜いて水
洗を3回繰り返し、引き続き60℃で10分間湯洗を行
う。その後、水洗を3回行い、45℃で15分間柔軟処
理を施して加工処理を終了する。
【0022】このようにして得られた糸をプレーンに編
み、実施例2の蛋白質系繊維材料を得た。そして、実施
例1と同様のピリングテストを行い、抗ピリング性を評
価した。結果は後記の表2の通り、著しく優れた抗ピリ
ング性を示した。
【0023】実施例3の抗ピリング加工方法は、以下の
工程3−a〜3−eを行うものである。 (工程3−a)精練処理を行った1/48番オフスケー
ルウール糸、1本あたり500gのチーズ巻きを1Kg
試験用のチーズ染色機に装着し、その処理浴に常温水を
浴比1:18となるように加える。 (工程3−b)処理浴内の水を循環させながら、架橋剤
として、繊維重量に対して5重量%のエチレングリコー
ルジメタクリレートを投入する。 (工程3−c)上記処理液にギ酸を加え、処理液をpH
3.0に調整する。 (工程3−d)その後十分に処理液を循環させ、徐々に
100℃まで昇温し、この温度で1時間保持する。な
お、反応終了時のpHは3.0のままである。 (工程3−e)除冷処理を行った後、処理液を抜いて水
洗を3回繰り返し、引き続き60℃で10分間湯洗を行
う。その後、水洗を3回行い、45℃で15分間柔軟処
理を施して加工処理を終了する。
【0024】このようにして得られた糸をプレーンに編
み、実施例3の蛋白質系繊維材料を得た。そして、実施
例1と同様のピリングテストを行い、抗ピリング性を評
価した。結果は後記の表2の通り、著しく優れた抗ピリ
ング性を示した。
【0025】実施例4の抗ピリング加工方法は、以下の
工程4−a〜4−eを行うものである。 (工程4−a)精練処理を行った1/48番オフスケー
ルウール糸、1本あたり500gのチーズ巻きを1Kg
試験用のチーズ染色機に装着し、その処理浴に常温水を
浴比1:18となるように加える。 (工程4−b)処理浴内の水を循環させながら、架橋剤
として、繊維重量に対して12重量%のエチレングリコ
ールジグリジルエーテルを投入する。 (工程4−c)上記処理液にギ酸を加え、処理液をpH
4.2に調整する。 (工程4−d)その後十分に処理液を循環させ、徐々に
100℃まで昇温し、この温度で3時間保持する。な
お、反応終了時のpHは4.2のままである。 (工程4−e)除冷処理を行った後、処理液を抜いて水
洗を3回繰り返す。引き続き60℃で10分間湯洗を行
う。その後、通常の染色条件で黒に染色し、柔軟処理を
行う。
【0026】このようにして得られた糸をプレーンに編
み、実施例4の蛋白質系繊維材料を得た。そして、実施
例1と同様のピリングテストを行い、抗ピリング性を評
価した。結果は後記の表2の通り、著しく優れた抗ピリ
ング性を示した。
【0027】実施例5の抗ピリング加工方法は、以下の
工程5−a〜5−eを行うものである。 (工程5−a)精練処理を行った1/48番オフスケー
ルウール糸、1本あたり500gのチーズ巻きを1Kg
試験用のチーズ染色機に装着し、その処理浴に常温水を
浴比1:18となるように加える。 (工程5−b)処理浴内の水を循環させながら、架橋剤
として、繊維重量に対して12重量%のエチレングリコ
ールジグリジルエーテルを投入する。 (工程5−c)触媒として、エチレングリコールジグリ
ジルエーテルに対して1重量%の塩化アルミニウムを投
入する。このときの処理液のpHは7.4である。 (工程5−d)その後十分に処理液を循環させ、徐々に
100℃まで昇温し、この温度で2時間保持する。な
お、反応終了時のpHは7.4のままである。 (工程5−e)除冷処理を行った後、処理液を抜いて水
洗を3回繰り返す。引き続き60℃で10分間湯洗を行
う。その後、通常の染色条件で黒に染色し、柔軟処理を
行う。
【0028】このようにして得られた糸をプレーンに編
み、実施例5の蛋白質系繊維材料を得た。そして、実施
例1と同様のピリングテストを行い、抗ピリング性を評
価した。結果は後記の表2の通り、著しく優れた抗ピリ
ング性を示した。
【0029】実施例6の抗ピリング加工方法は、以下の
工程6−a〜6−fを行うものである。 (工程6−a)精練処理を行った1/48番オフスケー
ルウール糸、1本あたり500gのチーズ巻きを1Kg
試験用のチーズ染色機に装着し、その処理浴に常温水を
浴比1:18となるように加える。 (工程6−b)処理浴内の水を循環させながら、架橋剤
として、繊維重量に対して12重量%のエチレングリコ
ールジグリジルエーテルを投入する。 (工程6−c)芒硝100g/Lを投入する。 (工程6−d)上記処理液にソーダ灰を加え、処理液を
pH8.0に調整する。 (工程6−e)その後十分に処理液を循環させ、徐々に
100℃まで昇温し、この温度で2時間保持する。な
お、反応終了時のpHは8.0のままである。 (工程6−f)除冷処理を行った後、処理液を抜いて水
洗を3回繰り返す。引き続き60℃で10分間湯洗を行
う。その後、通常の染色条件で黒に染色し、柔軟処理を
行う。
【0030】このようにして得られた糸をプレーンに編
み、実施例6の蛋白質系繊維材料を得た。そして、実施
例1と同様のピリングテストを行い、抗ピリング性を評
価した。結果は後記の表2の通り、著しく優れた抗ピリ
ング性を示した。
【0031】(比較例1)精練処理を行った1/48番
オフスケールウール糸、1本あたり1Kgのチーズ巻き
を1Kg試験用のチーズ染色機を用いて通常の黒染色
し、45℃で15分間柔軟処理を行った。このようにし
て得られた糸をプレーンに編み、実施例1と同様の編地
を作成した。
【0032】(比較例2)比較例2は、以下の工程A〜
Eを行うものである。 (工程A)精練処理を行った1/48番オフスケールウ
ール糸、1本あたり500gのチーズ巻きを1Kg試験
用のチーズ染色機に装着し、その処理浴に常温水を浴比
1:18となるように加える。 (工程B)処理浴内の水を循環させながら、架橋剤とし
て、繊維重量に対して5重量%のグリシジルメタクリレ
ートを投入する。 (工程C)上記処理液に苛性ソーダを加え、処理液をp
H11.7に調整する。 (工程D)その後十分に処理液を循環させ、徐々に10
0℃まで昇温し、この温度で3時間保持する。なお、反
応終了時のpHは11.7のままである。 (工程E)除冷処理を行った後、処理液を抜いて水洗を
3回繰り返し、引き続き60℃で10分間湯洗を行う。
その後、水洗を3回行い、45℃で15分間柔軟処理を
施して加工処理を終了する。
【0033】このようにして得られた糸を用いて実施例
1と同様に編地の作成を試みたが、糸が劣化して強度が
低下しているため、編地を作成することは出来なかっ
た。
【0034】以上説明した実施例1〜6と比較例1〜2
のポイントをまとめたものが、以下の表1である。ま
た、表2は、その結果をまとめたものである。なお、実
施例1で用いた架橋剤「アリルグリシジルエーテル」
は、グリシジル基とビニル基を1個ずつ備えた化合物、
実施例3で用いた架橋剤「エチレングリコールジメタク
リレート」は、ビニル基を2個備えた化合物、実施例4
〜6で用いた架橋剤「エチレングリコールジグリシジル
エーテル」は、グリシジル基を2個備えた化合物として
の実施例である。また、本実施例において処理浴に投入
した上記の架橋剤は、何れもほぼ100%の純度のもの
を用いている。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表2に示すように、実施例1〜6の蛋白質
系繊維材料は、優れた抗ピリング性が付与されて、JI
S L1076法のピリングテスト結果は、何れも5級
となっている。また、本発明加工方法は、実施例1〜6
に示すように、処理液のpHを2.0〜8.0の範囲に
したので、比較例2のように蛋白質系繊維材料を劣化さ
せてしまうことはなく、十分な実用性を具備している。
【0038】以上説明したように、本発明の抗ピリング
加工方法は、蛋白質系繊維材料の糸の抗ピリング加工方
法において、蛋白質系繊維材料の糸のチーズ巻きをチー
ズ染色機に装着し、その処理浴に常温水を加えた後、処
理浴内の水を循環させながら、グリシジル基、ビニル基
の、双方を備えた化合物、又は何れか一方を少なくとも
2つ以上備えた化合物、又はグリシジルメタクリレート
化合物を架橋剤として投入し、この架橋剤を含む処理液
をpH2.0〜8.0の範囲に調整し、処理液を循環さ
せながら昇温して架橋反応を行った後、除冷処理と水洗
処理を行う方法を採用したので、蛋白質系繊維材料が有
する本来の風合いを損ねることなく、優れた抗ピリング
性を付与することができる。また、本発明の抗ピリング
加工方法では、処理液のpHを2.0〜8.0の範囲と
したので、処理液によって繊維を劣化してしまうことも
ない。
【0039】このように、本発明加工方法は、従来報告
されていたフェルト化防止や防縮防止を目的とした加工
方法の副産物として得られる微弱な抗ピリング性を超え
る優れた抗ピリング性が得られるものであるため、蛋白
質系繊維材料の機能性が向上し、一般衣料材料はもとよ
り、ピリングが発生しやすい靴下やスポーツ用衣料等に
も、用途を拡大することができる。また、本発明の抗ピ
リング加工方法は、特殊な設備を必要とせず、架橋剤も
比較的安価なものであるため、経済性の点でも優れてお
り、実用的価値が極めて高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−158976(JP,A) 特開 昭49−26600(JP,A) 特開 平2−160978(JP,A) 特開 昭61−682(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 15/273 D06M 101:10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛋白質系繊維材料の糸の抗ピリング加工
    方法において、蛋白質系繊維材料の糸のチーズ巻きをチ
    ーズ染色機に装着し、その処理浴に常温水を加えた後、
    処理浴内の水を循環させながら、グリシジル基、ビニル
    基の、双方を備えた化合物、又は何れか一方を少なくと
    も2つ以上備えた化合物、又はグリシジルメタクリレー
    ト化合物を架橋剤として投入し、この架橋剤を含む処理
    液をpH2.0〜8.0の範囲に調整し、処理液を循環
    させながら昇温して架橋反応を行った後、除冷処理と水
    洗処理を行うことを特徴とする蛋白質系繊維材料の糸の
    抗ピリング加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の抗ピリング加工方法を用
    いて抗ピリング性を付与した蛋白質系繊維材料の糸
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