JP3529294B2 - 燃料電池用セパレーター用樹脂組成物及び燃料電池用セパレーター - Google Patents

燃料電池用セパレーター用樹脂組成物及び燃料電池用セパレーター

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用セパレ
ーター用樹脂組成物、並びにそれに基づく燃料電池用セ
パレーターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料の有する化学エネルギーを電
気的エネルギーに直接変換する燃料電池に関する需要が
高まっている。一般に燃料電池は、電解質を含有するマ
トリックスを挟んで電極板が配置され、さらにその外側
にセパレーターが配置された単位セルを、多数積層した
構成となっている。通常、セパレーターの片面には燃料
が、もう一方の面には気体酸化剤等が供給されるので、
セパレーターは両者が混合しないよう、気体不透過性に
優れることが必要である。また、単位セルを積層して用
いるので、セパレーターは高い導電性を有し、かつ強度
にも優れることが要求される。
【0003】従来より、燃料電池用セパレーターとして
は、黒鉛シートをプレス成形して得られた成形品、炭素
焼結体に樹脂を含浸させた樹脂含浸材、熱硬化性樹脂を
不活性雰囲気で焼成して得られるガラス状カーボン、炭
素粉末と樹脂を混合後成形した樹脂成形品等が用いられ
ている。例えば特開昭58-53167号公報、特開昭60-37670
号公報、特開昭60-246568号公報、特公昭64-340号公
報、特公平6-22136号公報、WO97/02612号公報には、フ
ェノール樹脂等の熱硬化性樹脂と黒鉛、カーボンから成
るセパレーターが;特公昭57-42157号公報には、エポキ
シ樹脂等の熱硬化性樹脂とグラファイト等の導電性物質
とから成る双極隔離板が;特開平1-311570号公報には、
フェノール樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂に膨張黒
鉛及びカーボンブラックを配合して成るセパレーター
が;特開平8-259767号公報にはエチレン-酢酸エチル共
重合体等にカーボンブラックを含有させた導電性プラス
チック板が、それぞれ開示されている。また、特開平8-
31231号公報には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂に
ケッチェンブラック及び真球状黒鉛を配合して得られる
成形品が開示され、樹脂として芳香族ポリイミド等が記
載されている。
【0004】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料電
池用セパレーターとして樹脂含浸材を使用する場合、燃
料ガスを流通させるためのチャンネル(溝)形成のため
の切削加工が必要となり、製造に手間とコストがかか
る。また、ガラス状カーボンを用いると焼成前に製品形
状への成形加工が可能となるが、焼成時の寸法収縮等、
寸法安定性の点で問題が生じる。また、樹脂成形品は、
成形が容易であるが、樹脂の電気絶縁性の故に導電性に
劣る欠点があり、これを改善すべく導電性フィラーを多
量充填すると、成形が困難または不可能となる。
【0006】
【0007】本発明は上記の状況に鑑みてなされたもの
であり、導電性フィラーを多量に含有でき、かつ成形性
にも優れ、高い導電性と機械的強度とを兼備した成形品
が得られる燃料電池用セパレーター用樹脂組成物を提供
すること、並びに前記燃料電池用セパレーター用脂組成
物を成形して得られる燃料電池用セパレーターを提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、導電性フ
ィラーとの複合化に使用する樹脂について検討した結
果、ポリイミド樹脂を使用することによって、導電性フ
ィラーの含有量を高めても成形が容易で、燃料電池用セ
パレーターとして十分に高い導電性と機械的強度とが得
れることを見い出し、本発明を完成するに至った。す
なわち本発明は、上記の目的を達成するために、ポリイ
ミド樹脂100重量部に対して、導電性フィラーとして
膨張黒鉛を40〜900重量部含有して成ることを特徴
とする燃料電池用セパレーター用樹脂組成物(以下「樹
脂組成物」ともいう)を提供する。また、上記樹脂組成
物を成形して得られる燃料電池用セパレーターを提供す
る。
【0009】ここで、樹脂成分としてポリイミドを使用
することが、本発明の重要な要件である。後記する実施
例でも示すように、他のポリマーを用いても、本発明が
目的とする高導電性、高強度、成形容易性等の物性を兼
備する複合材を得ることはできない。例えば樹脂自体の
電気抵抗がポリイミドよりも小さいポリマーを用いて
も、複合材の導電性は必ずしも良好にならない。これに
対してポリイミド樹脂は通常、絶縁体として用いられる
ようなポリマーであるにも拘わらず、これを成分とする
本発明の樹脂組成物は導電性が良好で、強度等の物性も
優れている。特に高温でも高強度を発現する利点があ
る。これらは全く予期されなかったことである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して詳細に説明
する。本発明の樹脂組成物に使用されるポリイミド樹脂
は、公知のもので構わない。本発明においてポリイミド
樹脂とは、分子内にイミド基〔(−CO−)2N−〕を有
するポリマーの総てを包含する。例としてポリアミドイ
ミド、ポリエーテルイミド等の熱可塑性ポリイミド;
(全)芳香族ポリイミド等の非熱可塑性ポリイミド;熱
硬化性ポリイミド、例えばビスマレイミド型ポリイミ
ド、アリルナジイミド等のナジック酸型ポリイミド、ア
セチレン型ポリイミド等が挙げられるが、これらに限定
されない。複数のポリイミドを併用することもできる。
例えば、特開平4-282565号公報、特開平8-31231号公報
に記載されているような芳香族ポリイミド,特に特開平
6-145639号及び特開平8-73832号公報に記載されている
α,ω−アルキレンビス(トリメリテート二無水物)と
ジアミンとの重縮合により得られるポリイミドを用いて
もよく;また、特開平4-145197号公報に記載されている
ポリアミドイミド(熱可塑性ポリイミド)を使用するこ
とができる。
【0011】しかしながら本発明においては、熱硬化性
ポリイミドの使用が好ましい。熱硬化性ポリイミドは、
熱可塑性ポリイミドや非熱可塑性(芳香族)ポリイミド
に比べて加工が容易であるという利点を有する。高温特
性は非熱可塑性ポリイミドと比べれば劣るものの、各種
有機ポリマーの内では極めて良好な部類である。しか
も、硬化の際にボイドやクラックを殆ど発生しないの
で、本発明の樹脂組成物の成分として好適である。熱硬
化性ポリイミドは例えば、末端に不飽和基を有する低分
子量のモノマーまたはオリゴマーをプレポリマーとし、
これを付加反応、縮合反応、ラジカル反応を介して三次
元架橋することによって得ることができる。また、特公
平2-213052号公報に記載されているような縮合型のポリ
イミド(水を放出)も使用できる。本発明はまた、ポリイ
ミド樹脂が上記プレポリマーの形態にあるものをも包含
する。
【0012】本発明のより好ましい態様においては、付
加型の熱硬化性ポリイミド、例えばアリルナジイミド
型、マレイミド型、トリアジン型、またはマイケル付加
型等のポリイミドを使用する。付加型のポリイミドは、
プレポリマー(低分子量モノマーまたはオリゴマー)中
の不飽和基の付加反応によって硬化が進行する。それ
故、硬化時に縮合水その他の揮発性物質が生じず、気泡
やクラックのない組成物を与える。付加型ポリイミドの
プレポリマーは、例えばアリルナジック酸無水物とジア
ミン(ヘキサメチレンジアミン、ビス(4-アミノフェニ
ル)メタン、m-キシリレンジアミン等)との反応、アリ
ルナジック酸無水物とヒドロキシフェニルアミンやアリ
ルアミンとの反応、無水マレイン酸等とジアミン(例え
ばジアミノジフェニルメタン等)との反応、ビニルベン
ジル化合物等とマレイミド等との反応によって得ること
ができる。また、丸善石油化学(株)より「BANI」
の商標で、東芝ケミカル(株)より「イミダロイ(KI
R)」の商標で、それぞれ市販もされている。これらの
内でも特に、ビスマレイミド系のポリイミドが好まし
い。一般にビスマレイミド型ポリイミドは硬化が迅速で
あり、それ故成形に際して過酷な条件を選定する必要が
ない。
【0013】本発明の樹脂組成物において、導電性フィ
ラーとして膨張黒鉛を使用する。導電性フィラーとして
膨張黒鉛を用いることにより、樹脂組成物の耐腐食性を
高め、また、燃料電池用セパレーターに用いられる際に
も副反応を防止することができる。
【0014】こで、膨張黒鉛とは黒鉛結晶構造の層間
を拡張処理したもので、極めて嵩高いものとなってい
る。膨張黒鉛としては、好ましくは嵩比重が0.3程度
以下、より好ましくは0.1程度以下、特に好ましくは
0.05程度以下のものを使用する。これら膨張黒鉛を
用いると、導電性が特に良好となる
【0015】膨張黒鉛の配合量は、ポリイミド樹脂10
0重量部に対し、40〜900重量部とする。膨張黒鉛
の配合量が40重量部を下回ると満足な導電性が得られ
ず、900重量部を越えると強度あるいは成形上の点で
問題を生じる。これらの点を考慮すると、膨張黒鉛の配
合量はより好ましくは60〜800重量部、さらに好ま
しくは100〜600重量部、特に好ましくは150〜
400重量部程度である。
【0016】本発明の樹脂組成物は、繊維を添加するこ
とにより、得られる成形品を強化することも可能であ
る。例えば、炭素繊維やガラス繊維を、ポリイミド樹脂
100重量部に対して1〜100重量部、特に10〜5
0重量部程度配合すると、得られる成形品の強度、特に
耐衝撃性を改善することができる。炭素繊維、ガラス繊
維の種類に特に制限はなく、種々の公知の繊維を使用す
ることができる。他にも綿、羊毛、絹、麻、ナイロン繊
維、アラミド繊維、ビニロン(ポリビニルアルコール)繊
維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、アセテート繊
維、フェノール−ホルムアルデヒド繊維、ポリフェニレ
ンサルファイド繊維、アクリル繊維、ポリ塩化ビニル繊
維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、テト
ラフロロエチレン繊維等の繊維を使用することも可能で
ある。しかしながら本発明においては、炭素繊維、特に
PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維を使用するのが好
ましい。このことによって、導電性組成物の導電性を殆
ど損なわずに、成形品の強度を改善することができる。
また、繊維の形状にも特に制限はないが、好ましくは長
さが約0.01〜100mm、特に約0.1〜20mmの範囲
内の繊維を使用する。繊維長さが100mmを越えると成
形が難しく、また表面を平滑にし難くなり、0.01mm
を下回ると補強効果が期待できなくなる。
【0017】本発明の樹脂組成物は、種々の慣用の方法
によって製造することができる。例えば、ポリイミド樹
脂またはそのプレポリマーを加熱溶融または溶剤に溶解
させて、導電性フィラー等を添加する。あるいは、ポリ
イミド(プレポリマー)粉末と導電性フィラーとをその
まま混練しても良い。上記のようにして得られた本発明
の樹脂組成物は、種々の慣用の手段により、各種形状へ
と成形することが可能である。例えばポリイミド樹脂が
熱可塑性のものである場合には射出成形、押出成形、ト
ランスファー成形、ブロー成形、プレス成形、射出プレ
ス成形、押出射出成形等の熱可塑性樹脂の分野で汎用の
種々の成形法により成形することができる。一方、ポリ
イミド樹脂が熱硬化性のものである場合には、原料の種
類に応じて種々の温度で種々の時間加熱プレスすること
によって、それぞれ成形することができる。放射線、電
子線、紫外線による硬化法を採ることもできる。また、
熱硬化性ポリイミドベースの組成物に特定の化合物を添
加し、硬化条件を変化させることも可能である。例えば
p-トルエンスルホン酸、p-キシレンスルホン酸、トルエ
ンスルホン酸メチル、ビリジニウム・p-トルエンスルホ
ネート、ピリジニウム・m-ニトロベンゼンスルホネー
ト、硫酸メチルヒドラジン等の化合物を、ポリイミド樹
脂100重量部に対して0.1〜5重量部程度加えるこ
とにより、硬化温度、硬化時間を低減させることができ
る。
【0018】また、これらの成形法を複数組み合わせて
も良い。例えば、射出成形や押出成形により得られた熱
可塑性ポリイミドベースの成形品を熱硬化性ポリイミド
ベースの成型品と溶融接着させることもでき、押出成形
等により得られたシート状物をプレス成形等によって複
雑な凹凸形状の物品へと本成形することもできる。更
に、成形品を加熱オーブン、電子線照射等によって二次
架橋させることも可能である。当業者であれば、用途及
び形状に応じ、好ましい成形法及び成形条件を選定する
ことは容易であろう。
【0019】本発明の樹脂組成物には、他に、任意的成
分として他のポリマー、例えばPET、PBT、ポリエ
ステル系熱可塑性エラストマー、低分子量ポリエステ
ル、ポリアミド、ニトリルゴム、アクリルゴム等;他の
充填材、例えばシリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、粘度鉱物等のフィラー、顔料等;さらには分散剤、
例えばジエチレングリコールモノステアレート、モノエ
タノールアミン、ジエチレングリコール、パインター
ル、老化防止剤例えば各種フェノール系、アミン系老化
防止剤、カップリング剤、例えばアミノプロピルトリエ
トキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートプロ
ピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリイソステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンス
ルホニルチタネート、アセトアルコキシアルミニウムジ
イソプロピレート、相容化剤、難燃剤、表面平滑剤、脂
肪酸、例えばステアリン酸やそのエステル、フタル酸エ
ステル等の可塑剤、プラスチック粉末、加工助剤等を配
合することもできる。
【0020】本発明の樹脂組成物は、導電性及び強度、
特に高温での強度が高い成形品が得られるという利点を
有する。また、耐熱性、耐溶剤性等の点でも優れてい
る。特に、付加型の熱硬化性ポリイミドを用いた場合に
は、成形加工が容易であり、溶剤を用いる必要もない
(但し、所望によって使用しても良い)。また、本発明
の樹脂組成物は、導電性フィラーとして膨張黒鉛を用い
るので、気体不透過性等に優れる上、良好な表面なじみ
性を有する。本発明は、上記樹脂組成物から成る燃料電
池用セパレーターも包含する。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。 [実施例1〜、比較例1〜] ・サンプルの調製 下記に示す樹脂及び表1に示す導電性フィラーを用い
て、表1に示す配合割合にて各種の樹脂組成物を作成し
た。 IMI-1:丸善石油化学(株)の付加型熱硬化性ポリイ
ミド「BANI−X」(アリルノルボルネン骨格を有す
るナジック酸型イミドモノマー;融点40℃、体積固有抵
抗9.41×1016Ω・cm、比重1.21) IMI-2:丸善石油化学(株)の付加型熱硬化性ポリイ
ミド「BANI−M」(アリルノルボルネン骨格を有す
るナジック酸型イミドモノマー;融点75℃、体積固有抵
抗1.74×1017Ω・cm、比重1,13) IMI-3:東芝ケミカル(株)の付加型熱硬化性ポリイ
ミド「KIR−30」(ビスマレイミド型ポリイミドプ
レポリマー:軟化温度約120 ℃、体積固有抵抗≧1016Ω
・cm、比重1.3) PA-1:三菱エンジニアリングプラスチックス(株)の
ポリアミド6「ノバミッド1012C2」(体積固有抵抗1×
1015Ω・cm、比重1.14) PA-2:三菱エンジニアリングプラスチックス(株)の
ポリアミド66「ノバミッド3010N」(体積固有抵抗1×1
014Ω・cm、比重1.15) BT:三菱エンジニアリングプラスチックス(株)の
ポリブチレンテレフタレート「ノバドゥール5010」(体
積固有抵抗1×1016Ω・cm、熱変形温度60℃、比重1.3
1) TPEE:東レ・デュポン(株)のポリエステル系熱可
塑性エラストマー「ハイトレル4047P」(体積固有抵抗
1.8 ×1012Ω・cm、比重1.15)
【0022】樹脂組成物の作成は、上記の樹脂を、加熱
装置を備えたミル中、溶融温度以上の温度にて30rpm
で混練しながら、膨張黒鉛等の導電性フィラーを添加し
て行った。そして、15分間混練後、混練物を取り出し
て型内に所定量充填し、熱プレスにて100×100×
2mmのシートに成形した。尚、熱プレスの条件は、実施
例1、2、比較例5〜8では200℃×30分間、実施
例3では200℃×5分間、比較例1〜4では130〜
150℃×2分間である。次いで、成形品から試験片を
打ち抜き、その曲げ強さ及び体積固有抵抗率を、それぞ
れASTM D790、JIS K7194に従い測定した。測定
結果を表1に示す。尚、実施例番号において「比」が付
されているものは、比較例である。
【0023】
【表1】
【0024】本発明に従いポリイミドを樹脂成分とし、
膨張黒鉛を導電性フィラーとするサンプルは、高強度、
高導電性を示す。一方、ポリアミドを樹脂成分とするサ
ンプル(比較例1、2)、ポリブチレンテレフタレート
やポリエステル系熱可塑性エラストマーを樹脂成分とす
るサンプル(比較例3、4)では、混練性、強度、導電
性のいずれに関しても、本発明に従うサンプルよりも劣
っている。また、実施例で用いた原料ポリイミド樹脂自
体の体積抵抗率は、上記したように3種とも比較例で用
いた樹脂よりも高い。それにも拘わらず、同等量の導電
性フィラー含有量で比較した場合、得られた成形品の導
電性が高くなることは予想外の結果となった。
【0025】[比較例] 樹脂成分としてポリカーボネート(体積固有抵抗4×10
16Ω・cm、比重1.20、熱変形温度135℃)を使用
した以外は、実施例1〜3と同じ操作を試みたが、膨張
黒鉛を200重量部(全体の約67%)程度添加した時
点で混練物が粉体状となって混練機から溢れ、混練続行
が不可能となった。
【0026】[比較例10] 樹脂成分としてポリスチレン(体積固有抵抗1×1018
Ω・cm、比重1.06、熱変形温度81℃)を使用した
以外は、実施例1〜3と同じ操作を試みたが、膨張黒鉛
を200重量部程度も添加しない内に混練物が粉体状と
なって混練機から溢れ、混練続行が不可能となった。
【0027】[実施例13、比較例11] 粉体成形の手法を用い、サンプル調製を行った。表2に
記載の配合原料を秤量し、ジューサーミキサーを用いて
混練した。得られた粉体状混合物を加熱プレスにて硬化
させ、シートを得た。サンプルによっては、シートをオ
ーブン中で二次架橋させた。各サンプルの成形・架橋条
件、及び得られた各サンプルの物性をまた、表2に示
す。尚、実施例番号において「比」が付されているもの
は、比較例である。
【0028】
【表2】
【0029】本発明に従いポリイミド樹脂と膨張黒鉛
を所定量配合したサンプルは、高強度、高導電性を示
す。一方、膨張黒鉛の配合量が本発明の範囲外のサンプ
ル(比較例11)は強度、導電性とも実施例12
サンプルより劣っている。
【0030】以上説明したように、本発明によれば、製
造・成形が容易で、強度、導電性に優れる燃料電池用セ
パレーター用樹脂組成物、並びにそれより成る燃料電
用セパレーターが提供される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 3/10 C09K 3/10 Z H01M 8/02 H01M 8/02 B (56)参考文献 特開 平8−31231(JP,A) 特開 平1−252662(JP,A) 特開 昭56−8452(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 79/00 - 79/08 C08L 33/00 - 35/08 C08K 3/00 - 13/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド樹脂100重量部に対して、
    導電性フィラーとして膨張黒鉛を40〜900重量部含
    有して成ることを特徴とする燃料電池用セパレーター用
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリイミド樹脂が付加型の熱硬化性ポリ
    イミドであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電
    池用セパレーター用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリイミド樹脂がビスマレイミド型ポリ
    イミドであることを特徴とする請求項2に記載の燃料電
    池用セパレーター用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 膨張黒鉛の配合量が100〜600重量
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項
    に記載の燃料電池用セパレーター用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 p- トルエンスルホン酸、 p- キシレンスル
    ホン酸、トルエンスルホン酸メチル、ビリジニウム・ p-
    トルエンスルホネート、ピリジニウム・ m- ニトロベンゼ
    ンスルホネート、硫酸メチルヒドラジンから成る群より
    選択される一以上の化合物を、ポリイミド樹脂100重
    量部に対して0.1〜5重量部含有することを特徴とす
    る請求項のいずれか一項に記載の燃料電池用セパ
    レーター用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 炭素繊維及び/またはガラス繊維1〜1
    00重量部をさらに含有することを特徴とする請求項
    〜5のいずれか一項に記載の燃料電池用セパレーター用
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃
    料電池用セパレーター用樹脂組成物から成ることを特徴
    とする燃料電池用セパレーター。
JP03743199A 1999-02-16 1999-02-16 燃料電池用セパレーター用樹脂組成物及び燃料電池用セパレーター Expired - Fee Related JP3529294B2 (ja)

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