JP3528343B2 - 多層フィルム - Google Patents
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Description
性、ホットタック性に優れ、同時に剛性や耐熱性が高
く、ハンドリング性の優れた包装用フィルムとして有用
であり、さらに溶剤抽出性が少なく、食品包装用フィル
ムとしても利用可能な多層フィルムに関するものであ
る。
特性、ホットタック性などの点からエチレン系樹脂、例
えば、ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなど
がヒートシール層として使用されている。包装形態の多
様化している現在、材料に要求される性能を充分に満足
させるため、エチレン系重合体樹脂を他の適当なフィル
ムに積層した形をとるものが多い。例えば、包材の基材
として延伸ポリアミドやポリエチレンテレフタレートと
いったフィルムが多く使用されているが、単体では強
度、剛性、耐熱性、ガスバリア性や安全衛生性など多く
の面で優れているもののヒートシール性が劣るといった
欠点を有する。一方、ポリオレフィン系樹脂フィルムに
おいては、単体では、ヒートシール性は良いが、強度、
剛性や耐熱性といった面では上記基材フィルムに比べ劣
る。一般的には、両者の欠点を相補うためにこれらを積
層する手法が用いられ、多くの多層フィルムが提案され
ている。例えば、特開平2−150442号公報には、
エチレン・α−オレフィン共重合体をシーラント材とし
た積層フィルムが開示されているが、低温ヒートシール
性やホットタック性などのシール特性において満足でき
るものではない。
材においても同様の目的でいくつかの積層フィルムが考
案されている。例えば特公平3−21344号公報に
は、エチレン・α−オレフィン共重合体の混合物からな
るシーラント層と高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポ
リエチレンなどの基材層からなる多層フィルムが開示さ
れており、強度、耐熱性やヒートシール性が優れる特長
を有するものの、強度、低温ヒートシール性やホットタ
ック性のバランスにおいて満足できるものではない。ま
た特公平4−59140号公報にはエチレン・α−オレ
フィン共重合体をシーラント層とした低温衝撃強度とヒ
ートシール性が優れた多層フィルムが開示されている
が、低温ヒートシール性において十分満足できるもので
はない。さらに特公平6−102375号公報には、低
結晶性のエチレン・α−オレフィンをシーラント層とし
た低温ヒートシール性に優れた多層フィルムを提案して
いるが、低温ヒートシール性は優れるものの高温でのホ
ットタック性や溶剤抽出性(食品衛生性)、強度、剛性
において十分満足できるものではない。
は、衝撃強度、引張強度や引裂強度などの機械的強度、
剛性や低温ヒートシール性、ホットタック性に加えて食
品衛生性が要求されている。
れるエチレン系樹脂として、これまでに多くの材料が提
案されている。低温ヒートシール性および低温ホットタ
ック性に優れた材料では、包装される食品によっては、
エチレン系樹脂中の成分の一部が、食品中に移行する
為、食品衛生上問題が生じる。特にその食品がオイル状
物である場合には、使用できない。通常、エチレン系樹
脂中の成分が食品中への移行する程度を表す指標として
n−ヘキサンに対する抽出量が用いられる。
料をはじめとする電子部品、機械部品など各種包装用多
層フィルムを提供しようとするものであり、具体的に
は、衝撃強度、引張強度や引裂強度などの機械的強度、
剛性に加え、低温ヒートシール性およびホットタック性
が優れ、さらに食品衛生性などの食品包装材料としても
適用可能な包装用多層フィルムを得ることを目的として
いる。
問題点を解決するために鋭意検討した結果、特定のエチ
レン・α−オレフィン共重合体を基材層とし、少なくと
も片側に特定のエチレン・α−オレフィン共重合体を溶
融混合してなる組成物層をシーラント層として積層する
ことにより、これらの問題が解決され、優れた機械的物
性、剛性に加え、炭化水素溶媒による抽出性が少なく、
かつ低温シール性やホットタック性の良い多層フィルム
が得られることを見出した。
が4〜12のαオレフィンからなる、密度0.910〜
0.945g/cm3 、メルトフローレート0.5〜3
0g/10分、示差走査熱量計による最高融解ピーク温
度が110℃以上であるエチレン・α−オレフィン(炭
素数4〜12)とのランダム共重合体を含有する層を基
材層とし、少なくとも片面に(a) エチレンおよび炭素
数が4〜12のαオレフィンからなり、密度0.900
〜0.940g/cm3 、メルトフローレート0.5〜
30g/10分、示差走査熱量計による最高融解ピーク
温度が110℃以上であるエチレン・α−オレフィン
(炭素数3〜12)とのランダム共重合体5〜95重量
部、(b) エチレンおよび炭素数が3〜12のαオレフ
ィンからなり、密度0.880〜0.920g/c
m3 、メルトフローレート0.5〜30g/10分、G
PC法により測定された数平均分子量が35, 000〜
150,000であり、重量平均分子量/数平均分子量
なる比で表される分子量分布が1.8〜3.0、示差走
査熱量計による最高融解ピーク温度が60〜110℃の
範囲内に観測されるエチレン・α−オレフィン共重合体
またはその混合物5〜95重量部を均一に溶融混合して
得られる、密度が0.890〜0.920g/cm 3 、
メルトフローレートが0.5〜20g/10分、n−ヘ
キサン可溶分が6重量%以下である組成物層を積層して
なる多層フィルムに係るものである。
よび組成物層の(a) 成分として用いられるエチレン・
α−オレフィン共重合体において、エチレンと共重合さ
せるα−オレフィンは、炭素数3〜12のものである。
具体的には、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、
4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−
1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン
−1等およびこれらの混合物などを挙げることができ
る。これらのうち特に好ましいのは、プロピレン、ブテ
ン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、4−
メチルヘキセン−1、オクテン−1である。さらに好ま
しくはブテン−1、ヘキセン−1である。エチレン・α
−オレフィン共重合体中のα−オレフィン含有量は1〜
20モル%であることが好ましい。
よび組成物層(a) 成分として用いられるエチレン・α
−オレフィン共重合体の製造にあたっては、一般にエチ
レンとα−オレフィンを用いて、イオン重合法により、
少なくとも遷移金属を含有する固体系触媒成分と有機ア
ルミニウム化合物化合物からなる触媒の存在下で通常3
0〜300℃、常圧〜3000kg/cm2 、溶媒の存
在下もしくは無溶媒下、気−固、液−固または均一液相
下で重合、製造される。遷移金属を含有する固体系触媒
成分としては、例えば酸化クロム、酸化モリブデン、三
塩化チタン、四塩化チタン、四塩化チタン−アルキルア
ルミニウム、四塩化チタンなどのチタン化合物−塩化マ
グネシウム化合物などのマグネシウム化合物−(塩化)
アルキルアルミニウム化合物などが挙げられる。
(b) 成分として用いられるエチレン・α−オレフィン
共重合体の製造にあたっては、一般にイオン重合法によ
り、メタロセン系触媒もしくは、チーグラー系触媒の存
在下で通常、30〜300℃、常圧〜3000K g/c
m2 、溶媒の存在下もしくは無溶媒下、気−固、液−固
または均一液相下で製造される。
む特定の構造を有する化合物と有機アルミニウム化合物
の複合触媒系、またチーグラー系触媒としてはバナジウ
ム化合物と有機アルミニウム化合物との複合触媒系など
が挙げられる。
R2 l R3 m R4 n M(ただし、Mはジルコニウム、チ
タン、ハフニウムまたはバナジウムであり、R1 はシク
ロアルカジエニル骨格を有する基であり、R2 、R3 お
よびR4 はシクロアルカジエニル骨格を有する基、アル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子また
は水素であり、kおよびlは1以上の整数であり、k+
l+m+n=4である。)で示され、1.シクロアルカ
ジエニル骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物およ
び2.有機アルミニウムオキシド化合物を主とする化合
物からなる触媒系があげられる。
る配位子を含む遷移金属化合物としては下記の化合物が
使用される。シクロアルカジエニル骨格を有する配位子
を含む遷移金属化合物としては、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジエチルジルコニウム、ビス(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウム、ビス(シクロペン
タジエニル)ジクロロジルコニウム、ビス(シクロペン
タジエニル)モノクロリドモノハイドライド、ビス(イ
ンデニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライ
ド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチ
レンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレ
ンビス(インデニル)メチルジルコニウムクロリド、エ
チレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エ
チレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4,
5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジメチル
ジルコニウム、エチレンビス(4−メチル−1−インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,3
−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド
などが挙げられる。好ましくは、ビスシクロペンタジエ
ニルジメチルジルコニウム、ビスペンタジエニルジルコ
ニウムジクロリドが使用される。有機アルミニウムオキ
シド化合物としては、テトラメチルジアルミノキサン、
テトラエチルジアミノキサン、テトラブチルジアルミノ
キサン、テトラヘキシルジアルミノキサン、メチルアル
ミノキサン、エチルアルミノキサン、ブチルアルミノキ
サン、ヘキシルアルミノキサンなどが挙げられる。中で
もメチルアルミノキサンが好ましく使用される。
物からなる触媒系としては、例えばバナジウム化合物と
しては、一般式VO(OR) n X3-n (但し、Rは炭化
水素基、Xはハロゲン、0≦n≦3なる数を示す。)で
示され、VOCl3 、VO(OCH3)Cl2 、VO (O
CH3)2 Cl、VO (OCH3)3 、VO (OC2 H5)C
l2 、VO(OC2 H5)2 Cl、VO(OC2 H5)3 、
VO(OC3 H7)Cl 2 、VO (OC3 H7)2 Cl、V
O (OC3 H7)3 、VO (OisoC3 H7)Cl2 、V
O(OisoC3 H7)2 Cl、VO(OisoC3 H7)
3 、あるいはこれらの混合物を例示することができる。
これらの化合物のうち、0≦n≦1で示される化合物が
特に好ましく使用される。有機アルミニウム化合物とし
ては、一般式R' m AlX3-m (但し、R’は炭化水素
基、Xはハロゲン、1≦m≦3なる数を示す。)で示さ
れ、(C2 H5)2 AlCl、(C4 H9)2 AlCl、
(C 6 H13)2AlCl、(C2 H5)1.5 AlCl1.5 、
(C4 H9)1.5 AlCl1.5、(C6 H13)1.5AlCl
1.5 、C2 H5 AlCl2 、C4 H9 AlCl2 、C 6
H13AlCl2 等が例示できる。本発明においてより好
ましい効果を発揮させるには、1≦m≦2を満足するも
のであり、特に(C2 H5)1.5 AlCl1.5 が好ましく
使用される。
アルミニウム化合物触媒系にハロゲン化エステルを組み
合わせることにより、より分子量分布が狭く、組成分布
が均一なエチレン・α−オレフィン共重合体を得ること
ができ、本発明の組成物を得るには好適である。ハロゲ
ン化エステルは、一般式R”COOR'''(但し、R”は
炭素数1〜20の炭化水素基の一部の水素原子または全
部の水素原子をハロゲンで置換した有機基、R''' は炭
素数1〜20の炭化水素基を示す。)で示され、好まし
くは、R”の置換基が全てクロル置換された化合物、例
えばパークロルクロトン酸エステルなどが有効である。
具体的にはエチルジクロルアセテート、メチルトリクロ
ルアセテート、エチルトリクロルアセテート、メチルジ
クロルフェニルアセテート、エチルジクロルフェニルア
セテート、メチルパークロルクロトネート、エチルパー
クロルクロトネート、プロピルパークロルクロトネー
ト、イソプロピルパークロルクロトネート、フェニルパ
ークロルクロトネート等が例示できる。
エチレン・α−オレフィン共重合体においては、密度が
0.910〜0.945g/cm3 の範囲にあり、密度
が0.910g/cm3 以下では、最終的に得られる多
層フィルムの機械的物性や剛性が低下し、本発明の目的
において満足する性能が得られない。逆に0.945g
/cm3 以上になると、得られる多層フィルムの耐衝撃
性が低下したり、カール(反り)によるハンドリング性
が悪化する。
の(a) 成分として用いられるエチレン・α−オレフィ
ン共重合体においては、密度が0.900〜0.940
g/cm3 の範囲にあり、密度が0.900g/cm3
以下では、最終的に得られる多層フィルムの高温でのホ
ットタック性が低下したり、n−ヘキサン可溶分が増加
し、食品衛生上問題をきたしたり、フィルムにべたつき
を生じ、ブロッキングし易くなるなど、目的とする多層
フィルムの性質として満足できるものでない。逆に0.
940g/cm3 以上になると、得られる多層フィルム
の低温ヒートシール性、低温ホットタック性が悪化す
る。
および組成物層(a) 成分のMFRはJISーK721
0の表ー1の条件4で規定された方法で測定される。こ
れらのエチレン・α−オレフィン共重合体成分のMFR
は0.5〜30g/10分の範囲にある。MFRが0.
5g/10分未満では、本発明の多層フィルムを得るた
めに、基材層または組成物層を押出加工する際に押出機
樹指圧力が大きくなり、押出加工性を大幅に低下させ、
逆にMFRが30g/10分以上になると、押出加工の
際、引取サージングなどを起こし易く、製膜性の点で好
ましくなく、多層フィルムとして満足できるものが得ら
れない。
融解ピーク温度とは、パーキンエルマー7型DSC装置
を使用し、JIS K7122に基づき、融解熱量を測
定する事により得られる。なお、測定方法は、K712
1の3−(2)項に準拠する。基材層に含有するエチレ
ン・α−オレフィン共重合体および組成物層(a) 成分
として用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体に
おいては、上記方法より求めた吸熱曲線の1個ないし複
数個存在する吸熱ピークの内の最高ピークの温度が11
0℃以上であることが重要である。好ましくは、115
℃以上に存在する。また吸熱ピークの数は複数個あるも
のが特に好ましく使用される。
の(b) 成分として用いられるエチレン・α−オレフィ
ン共重合体において、エチレンと共重合させるα−オレ
フィンは、樹脂組成物の(a) 成分エチレン・α−オレ
フィン共重合体に用いられるものと同様のものが使用さ
れる。また共重合体中に含まれるα−オレフィン含有量
は1〜40モル%であることが好ましい。
分に用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体にお
いては、密度が0.880〜0.920g/cm3 の範
囲にあり、密度が0.880g/cm3 以下では、多層
フィルムの機械的強度、剛性が低下するうえ、最終的に
得られる組成物のn−ヘキサン可溶分が増加して食品衛
生性に問題が生じたり、多層フィルムにべたつきを生
じ、ブロッキングし易くなる。逆に0.920g/cm
3 以上になると、得られる多層フィルムの低温ヒートシ
ール性が低下する。
1の条件4で規定された方法で測定される。組成物層の
(b) 成分として用いられるエチレン・α−オレフィン
共重合体成分のMFRは0.5〜30g/10分、GP
C法により測定された数平均分子量が35, 000〜1
50, 000である。MFRが0.5g/10分未満ま
たは数平均分子量が150, 000を越えるものでは、
本発明の多層フィルムを得るために、最終的に得られた
組成物を押出加工する際に押出機樹指圧力が大きくな
り、押出加工性を低下させる。逆にMFRが30g/1
0分以上かまたは平均分子量が35, 000に満たない
ものでは、押出加工の際、引取サージングなどを起こし
易く、製膜性の点で好ましくなく、多層フィルムとして
満足できるものが得られない。
(b) 成分エチレン・α−オレフィン共重合体のGPC
法により測定された重量平均分子量/数平均分子量の比
で表される分子量分布は1.8〜3.0である。この値
が1.8未満では、押出成形時のモーター負荷上昇によ
り、成形が困難となり、3.0を越えると成形加工性は
向上するものの、ヒートシール強度およびホットタック
強度において満足できるものが得られない。
ィン共重合体の最高融解ピーク温度とは、パーキンエル
マー7型DSC装置を使用し、JIS K7122に基
づき、融解熱量を測定する事により得られる。なお、測
定方法は、K7121の3ー(2)項に準拠する。本発
明の多層フィルムの組成物層の(b) 成分として用いら
れるエチレン・α−オレフィン共重合体においては、上
記方法より求めた吸熱曲線の1個ないし複数個存在する
吸熱ピークの内の最高ピークの温度であり、60〜11
0℃に存在することが重要である。好ましくは、80〜
100℃、さらに好ましくは85〜95℃の範囲に存在
することである。また吸熱ピークの数は複数個あっても
良いが、唯1個のみ存在するものが特に好ましく使用さ
れる。
の材料は、(a) 成分および(b)成分をドライブレン
ドまたはメルトブレンドすることにより行われる。ドラ
イブレンドはヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー
などの各種ブレンダーが使用され、メルトブレンドは、
単軸押出機、二軸押出機、バンバリ−ミキサー、熱ロー
ルなどの各種ミキサーが用いられる。
において(a) 成分エチレン・α−オレフィン共重合体
と(b) 成分エチレン・α−オレフィン共重合体の混合
割合は、(a) 成分が5〜95重量部に対し、(b) 成
分が95〜5重量部混合される。好ましくは(a) 成分
が30〜95重量部、(b) 成分が70〜5重量部で混
合される。さらに好ましくは、(a) 成分が40〜90
重量部、(b) 成分が50〜10重量部の割合で混合さ
れるのが良い。(a) 成分の混合割合が95重量部を越
え、(b) 成分の混合割合が5重量部に満たないと、本
発明の目的である低温時におけるヒートシール強度が満
足できるものでなく、逆に(a) 成分の混合割合が5重
量部未満であり、(b) 成分の混合割合が95重量部を
越える場合には、フィルムの機械的強度が低下したり、
高温でのホットタック強度の低下、べたつきによるブロ
ッキングが起こるといった欠点が生ずる。
ィン共重合体と(b) 成分エチレン・α−オレフィン共
重合体を特定の割合で混合して得られる多層フィルムを
構成する組成物層において、密度は0.890〜0.9
20g/cm3 の範囲にあることが重要である。好まし
くは密度が0.895〜0.915g/cm3 の範囲で
ある。密度が0.890g/cm3 以下の場合、高温で
のホットタック性が低下したり、溶媒抽出性が高くなる
ことから食品衛生性に劣り、またフィルム物性としての
ブロッキング性が悪化する。また密度が0.920g/
cm3 を越える場合には、低温ヒートシール性において
満足できるものが得られず、また押出成形時に膜切れな
どの問題を生じやすくなる。
成物層のMFRは、0.5〜20g/10分の範囲にあ
る。MFRが0.5g/10分未満の場合、押出成形時
の樹脂圧力が上昇し、モーター負荷が過大となるため、
好ましくない。また、MFRが20g/10分を越える
と、押出成形時にサージングなどのトラブルを起こしや
すい。
6重量%以下であることが重要である。ヒートシール特
性、ホットタック性およびその他の機械的物性と食品衛
生性などのより好ましいバランスを考慮すると、n−ヘ
キサン可溶分が5重量%以下であることが好ましい。
7章第1520節に記載される、50℃でのn−ヘキサ
ンによる最大溶出量測定法により測定される。具体的に
は、所定量のサンプル試片をn−ヘキサン中、50℃で
2時間保持させ、不溶成分を濾過し、溶剤残渣を濃縮乾
固して得られる残渣の量からn−ヘキサン不溶分を算出
すことができる。
量%以上になると、組成物層中の一部の成分が、包装さ
れる食品へ移行することにより、食品衛生上問題が生じ
たり、フィルム表面のべたつきが起こり、ブロッキング
を起こしたり、ヒートシール特性やホットタック性を阻
害する原因となる。
は、一般にインフレーションフィルム製造装置やTダイ
フィルム製造装置などを用いて共押出法、押出コーティ
ング法(押出ラミネート法ともいう。)などの技術を採
用することができる。またこれらの装置を用いて得た多
層または単層フィルムを用いてドライラミネート法、ウ
ェットラミネート法、サンドラミネート法、ホットメル
トラミネート法などのラミネーション法など公知の技術
により目的とする多層フィルムを製造することも可能で
ある。
本発明多層フィルムを構成するエチレン・α−オレフィ
ン共重合体からなる基材層およびエチレン・α−オレフ
ィン共重合体を特定の割合で溶融混合してなる組成物層
をダイの内部および/または外部で接触させる。
少なくとも片側の表面に、溶融・押し出されたエチレン
・α−オレフィン共重合体からなる組成物層をコーティ
ングする。これらの詳細については、加工技術研究会発
行の「ラミネート加工便覧」に記載されている。
層フィルムを構成する基材層と組成物層とを溶剤型接着
剤、水性型接着剤、ホットメルト接着剤、溶融重合体な
どによって貼り合わせる。
・α−オレフィン共重合体からなる基材層の厚さは10
ないし300μである。厚さがこの範囲より薄いと、剛
性、機械的強度において十分な性能が得られず、逆に厚
い場合には、耐衝撃性が低下するといった欠点を生ず
る。また組成物層の厚さは、1ないし200μm、特に
3ないし50μmであることが望ましい。厚さがこの範
囲より薄いと、均一な厚さのフィルムを得ることなど加
工が困難であるうえにヒートシール特性やホットタック
性が発揮されにくくなる。
低温ヒートシール特性、低温および高温ホットタック
性、低いn−ヘキサン抽出性と機械的物性、剛性などの
バランスを利用し、目的に応じて、少なくともエチレン
・α−オレフィン共重合体を含有する基材層と組成物層
から構成されていれば、基材層側にさらに他の基材を積
層して使用することもできる。その方法は、上記で述べ
た本発明の多層フィルムを製造する方法と同様の方法で
行うことができる。
る基材としては、フィルム形成の可能な任意の重合体、
セロハン、紙、板紙、織物、アルミニウム箔などから選
択できる。フィルム形成の可能な重合体としては、たと
えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイ
ロン12などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステ
ル樹脂、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4
−メチル−1−ペンテン、ポリエチレン、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共
重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチ
レン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸共
重合体、アイオノマーなどのポリオレフィン系樹脂、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポ
リビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重
合体などから、各々のガスバリヤー性、印刷性、透明
性、剛性、接着性などを勘案して、複合フィルムとする
目的に応じて選択することができる。基材が延伸可能で
ある場合、特にポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リプロピレンなどのように延伸されることによってフィ
ルムの特性が向上する場合、基材は1軸あるいは2軸に
延伸されていても良い。これらの基材フィルムとの積層
フィルムの形態である場合、本発明の多層フィルムの層
の厚さは、11ないし500μm、特に10ないし10
0μmであることが好ましい。基材の厚さは任意であっ
て、目的に応じて選択できる。複数の基材を種々の構成
でもって複合することも、すでに広く行われていること
であって、本発明でも採用することができる。
ち、基材が1軸あるいは2軸に延伸が可能である場合に
は、さらに1軸あるいは2軸の延伸を加えることができ
る。延伸は、テンター延伸方式、インフレーション延伸
方式、ロール延伸方式など公知の方法によって、基材が
延伸可能な温度範囲に複合フィルムを加熱することによ
ってでき、必要とあらばさらにヒートセットされる。
・α−オレフィン共重合体を含有する基材層および組成
物層においては、多層フィルムとしてのさらなる物性向
上を計るため、必要に応じて2,6−ジ−t−ブチル−
p−クレゾール(BHT)、テトラキス[メチレン−3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]メタン(IRGANOX 101
0)やn−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−
3,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート
(IRGANOX 1076)で代表されるフェノール
系安定剤、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイトおよびトリス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどで代表
されるホファイト系安定剤、ステアリン酸アミド、オレ
イン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、エ
チレンビスステアリンアミド、エチレンビスオレイン酸
アミド等の高級脂肪酸アミドで代表される滑剤、炭素数
8〜22の脂肪酸のグリセリンエステルやソルビタン酸
エステル、ポリエチレングリコールエステルなどの帯電
防止剤、シリカ、炭酸カルシウム、タルクなどで代表さ
れるブロッキング防止剤などが添加される。
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これら
の例になんら制約されるものではない。はじめに、以下
の実施例および比較例における物性値の測定方法を示
す。 (1)密度(d) JIS K6760に規定された方法に従った。100
℃の水中で1時間アニール処理を行った後密度を測定し
た。 (2)メルトフローレート(MFR) JIS K6760に規定された方法に従った。 (3)最高融解ピーク温度(Tm) 測定は示差走査熱量計(DSC)パーキンエルマー社製
DSC−7を用いた。熱プレスにより作成した厚さ約
0.5mmのシートから切り出した約10mgの試片を
DSC測定用サンプルパンに入れ、DSC中で150℃
から5分間プレメルトし、1℃/分で40℃まで降温
し、5分間保持させた後10℃/分の速度で150℃ま
で昇温しサーモグラムを得た。融解ピークが複数本存在
する場合、最も高い値を最高融解ピーク温度とした。
分布(Mw/Mn) GPC(Gel Permeation Chroma
toghr aphy)測定は、Waters社製15
0C型GPC測定装置を使用し、カラムに東ソー社製G
MH6−HT、溶媒にo−ジクロルベンゼンを用い、1
45℃で測定した。検量線は東ソー社製の標準ポリスチ
レンを使用し、常法により作成した。分子量分布(Q
値)は、重量平均分子量/数平均分子量の比として計算
した。
れる方法に従った。具体的には、樹脂2.5±0.00
1gをフラスコにとり、n−ヘキサン1000mlを加
え、あらかじめ50℃に調整したウォーターバスにフラ
スコを入れ、加熱を行った。フラスコ中のn−ヘキサン
の温度が50℃に達してから、マグネット式スターラー
により撹拌しながら、正確に2時間放置した。その後、
n−ヘキサンがあたたかいうちに、濾紙を用いて、自然
濾過を行った。濾液は、あらかじめ精秤したフラスコに
採取し、回収濾液を秤量した結果、回収濾液は、最初の
仕込み量に対していずれも90%以上回収した。次に溶
剤濾液の約半分を、1リットルのビーカーに移し、スチ
ームバスを用いて加熱、濃縮を行った。濃縮の間、ビー
カー内に高純度の窒素ガスを吹き付けた。ビーカー内の
溶剤量が蒸発により減少したところで、さらに残りの溶
剤濾液を加え、最後には全ての溶剤濾液を移した。濃縮
液が、約50ミリリットルになった時点で、その濃縮液
をあらかじめ重量を測った100ミリリットルの蒸発皿
に移しかえた。ビーカーは、加温したn−ヘキサンで2
回洗浄し、洗浄液を同じ蒸発皿に加えた。この蒸発皿を
さらに高純度窒素の気流下でスチームバスにより濃縮を
行い、最終的には全ての溶剤を蒸発させた。残渣のはい
った蒸発皿を真空デシケータに移し、12時間以上放置
した後、乾燥残渣の正味の重量を0.0001gの精度
で秤量した。その結果は、試験に使用したn−ヘキサン
中の不揮発性物質に相当する空試験値で補正した。以上
の方法による結果からn−ヘキサン可溶分を以下の式で
算出した。
ルムを延伸ナイロンなどの基材にラミネートして得られ
た2枚の複合フィルムを15mm幅に切り出し、エチレ
ン・αオレフィン共重合体組成物からなる層どうしを重
ね合わせ、テスター産業社製ヒートシーラーを用いて、
シール面圧力2.0kg/cm2 、シール時間0.5秒
の条件でシール幅10mmのヒートシールを行った。シ
ールバーの温度を5℃ずつ変えて同様にヒートシールを
行った。これから、シール面に直角方向に幅15mmの
試片を切り出し、ショッパー型引張り試験機を用いて2
00mm/分の速度で180°剥離強度を測定した。低
温ヒートシール性は、上記条件で測定したシール強度が
2kg/15mm幅を越える時の最低温度(ヒートシー
ル発現温度)を示す。この温度が低いほど低温ヒートシ
ール性が良好であることを示す。
トタック性 (4)と同様にして得られた、15mm幅の2枚の複合
フィルムのエチレン・αオレフィン共重合体組成物から
なる層どうしを重ね合わせ、片方には滑車を介して10
g〜200g(10g単位)の荷重をかけておき、テス
ター産業社製ヒートシーラーを用いて、シール面圧力
1.3kg/cm2 、シール時間0.3秒の条件でシー
ル幅20mmのヒートシールを行った。シール終了と同
時に荷重が落下し、シール終了から0.14秒後に、シ
ール面に荷重により剥離力がかかることになる。30g
の荷重をかけシールバー温度(ヒートシール温度)を1
10〜160℃の範囲で5℃ずつ変えてゆき、試験を行
うことにより、各シール温度における剥離距離を測定し
た。低温ホットタック性は、剥離距離が8mmを越える
時の低温側の温度、すなわち低温ホットタック性発現温
度で示した。低温ホットタック性発現温度が低い程、低
温ホットタック性が良好であることを示す。また高温ホ
ットタック性は、剥離距離が8mmを越える時の高温側
の温度、すなわち高温ホットタック性発現温度で示し
た。高温ホットタック性発現温度が高い程、高温ホット
タック性が良好であることを示す。
c ant Modu lus) フィルムの加工方向(MD)に幅2cmの試片を切り出
し、引張試験機にチャック間距離6cmで取り付け、5
mm/minの速度で引っ張り、1%伸長時の応力か
ら、100×(応力)/(断面積)の計算式により求め
た。
のを使用した。基材層エチレン・α−オレフィン共重合体および組成物
層(a) 成分エチレン・α−オレフィン共重合体 (1)共重合体1 エチレン−1−ブテンランダム共重合体(d=0.92
4、MFR=2.0g/10分、Tm=122℃) (2)共重合体2 エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体(d=0.9
21、MFR=1.9g/10分、Tm=121℃) (3)共重合体3 エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体(d=0.9
30、MFR=2.0g/10分、Tm=123℃) (4)共重合体4 エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体(d=0.9
12、MFR=2.0g/10分、Tm=121℃) (5)共重合体5 エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体(d=0.9
08g/cm3 、MFR=2.0g/10分、Tm=1
19℃) 上記のエチレン・α−オレフィン共重合体はいずれもチ
タン系触媒を用いた高圧イオン重合により製造された。
ィン共重合体 (1)共重合体6 エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体(d=0.9
06g/cm3 、MFR=1.9g/10分、Tm=9
6℃、DSCによる融解ピークの数=1、Mn=970
00、Mw/Mn=2.1) (2)共重合体7 エチレン−1−ブテンランダム共重合体(d=0.89
5g/cm3 、MFR=2.0g/10分、Tm=84
℃、Mn=95400、Mw/Mn=2.0) (3)共重合体8 エチレン−1−ブテンランダム共重合体(d=0.90
9g/cm3 、MFR=2.0g/10分、Tm=11
9℃、Mn=72800、Q=3.7) (4)共重合体9 エチレン−1−ヘキセンランダム共重合体(d=0.8
95g/cm3 、MFR=1.7g/10分、Tm=8
4℃、Mn=98300、Mw/Mn=2.0) (5)共重合体10 エチレン−1−ブテンランダム共重合体(d=0.87
5g/cm3 、MFR=2.0g/10分、Tm=60
℃、Mn=95200、Mw/Mn=2.0) 上記のエチレン・α−オレフィン共重合体は、共重合体
8と共重合体9以外はいずれもバナジウム系触媒を用い
たスラリ−重合法により製造された。共重合体8はチタ
ン系触媒を用いた高圧イオン重合法により製造された。
共重合体9はメタロセン系触媒を用いた溶液重合法によ
り製造された。
の調製および多層フィルムの製造 基材層のエチレン・α−オレフィン共重合体および組成
物層の(a) 成分、(b) 成分のエチレン・α−オレフ
ィン共重合体ペレットを所定の混合割合でドライブレン
ドしたものをそれぞれ90mmφと50mmφの2台の
押出機を用いて溶融混練し、フィードブロック型のTダ
イ(ダイ幅140mm、リップ開度1.5mm)に導入
して押し出し、240℃のダイ設定温度、75℃のチル
ロール温度で厚み40μまたは50μの多層フィルムを
得た。
フィルムを、2g/m 2 となるようにウレタン系接着剤
を塗布した厚さ15μmの延伸ナイロン基材フィルム
に、40℃、3kg/cm2 で圧着させた後、40℃で
2日間、加熱熟成することによりドライラミネーション
複合フィルムを得た。
記の方法によりフィルム化を行った。得られた多層フィ
ルムの密度およびn−ヘキサン不溶分を測定した。さら
にこのフィルムを前述の方法により、延伸ナイロン基材
にドライラミネート法により貼り合わせた後、低温ヒー
トシール性および低温ホットタック性および高温ホット
タック性、剛性を評価した。結果を表1および表2に示
した。
性およびホットタック性の発現する温度が低く、かつそ
の温度領域が広く高温まで優れた性能を有し、さらに炭
化水素溶媒に対する抽出性が少ないといった特徴を有
し、これらと衝撃強度、引裂強度などの機械的物性、剛
性などの物性バランスに優れる。この多層フィルム(他
の基材との積層フィルムを含む)は、こんにゃく、漬物
などのように水とともに包装される食品類、ミルク、
酒、醤油などの液体の食品類、菓子などのような乾燥し
た食品類、ハム・ソーセージなど加工肉類の包装等々の
食品包装をはじめ電気部品、機械部品、薬品など種々の
製品の包装に利用することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 エチレンおよび炭素数が4〜12のαオ
レフィンからなる、密度0.910〜0.945g/c
m3 、メルトフローレート0.5〜30g/10分、示
差走査熱量計による最高融解ピーク温度が110℃以上
であるエチレン・α−オレフィン共重合体を基材層と
し、少なくとも片面に(a) エチレンおよび炭素数が4
〜12のαオレフィンからなり、密度0.900〜0.
940g/cm3 、メルトフローレート0.5〜30g
/10分、示差走査熱量計による最高融解ピーク温度が
110℃以上であるエチレン・α−オレフィン共重合体
5〜95重量部、( b) エチレンおよび炭素数が3〜1
2のαオレフィンからなり、密度0.880〜0.92
0g/cm3 、メルトフローレート0.5〜30g/1
0分、GPC法により測定された数平均分子量が35,
000〜150, 000であり、重量平均分子量/数平
均分子量なる比で表される分子量分布が1.8〜3.
0、示差走査熱量計による最高融解ピーク温度が60〜
110℃の範囲内に観測されるエチレン・α−オレフィ
ン共重合体またはその混合物5〜95重量部を均一に溶
融混合して得られる、密度が0.890〜0.920g
/cm3、メルトフローレートが0.5〜20g/10
分、n−ヘキサン可溶分が6重量%以下である組成物層
を積層してなる多層フィルム。 - 【請求項2】 組成物層の(b) 成分エチレン・α−オ
レフィン共重合体の示差走査熱量計による吸熱ピークが
唯1本のみ存在することを特徴とする請求項1記載の多
層フィルム。 - 【請求項3】 組成物層の(b) 成分エチレン・α−オ
レフィン共重合体が、メタロセン系触媒により重合して
得られることを特徴とする請求項1記載の多層フィル
ム。 - 【請求項4】 組成物層の(a) 成分エチレン・α−オ
レフィン共重合体を構成するα−オレフィンの炭素数が
6以上であることを特徴とする請求項1記載の多層フィ
ルム。
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