JP3527563B2 - 沈砂掻揚機 - Google Patents
沈砂掻揚機Info
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Description
砂池内に大量に流入する土砂等にても埋没しないように
し、かつ主務チェンに無理な張力を生じさせないように
した沈砂掻揚機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】下水処理場等の沈砂池は、下廃水中に含
まれる土砂等の無機質を予め沈降させて除去するもの
で、この沈降した砂を掻き揚げ排出するものとして沈砂
掻揚機(揚砂機)が沈砂池に設置されている。これは無
端状の主務チェンに多数のバケットを取り付け、この主
務チェンを繰り返し走行させて沈砂池底に沈降堆積した
沈砂をバケットにて掻き寄せ、かつ掻き揚げて排出する
もので、この一例として特開昭57−105209号公
報に開示されたものがある。この沈砂掻揚機は流入側ア
ームと流出側アームに4つのスプロケットホイールを平
行四辺形の頂点となるように支持すると共に、この両ア
ームの揺動を、両アーム間の支持点より上方位置に配設
連結した連結棒にて連結し、かつ流出側アームの途中に
延長ロッドを介して昇降シリンダに係合し、このシリン
ダの操作にて両アーム下端のスプロケットホイール間に
張架したチェンを昇降させている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従って池底水平部の主
務チェンと、これに付設したVバケットは池底より上昇
した上昇時、流入側アームと流出側アーム間でカテナリ
ー状に垂れ下がり、この区間のVバケットが沈砂上面に
昇降しないようになることがある。また両アーム間距離
が長い場合、主務チェンにかかる張力が過大となり機械
寿命を短くする欠点がある。さらにアームの一部を吊り
上げるため、前後アーム間の連結棒に座屈荷重が生じ、
アーム支持点部の反力も過大となる。 【0004】本発明は流入土砂による沈砂掻揚用バケッ
トの埋没の防止を図り、かつ主務チェンに無理な張力や
弛みを与えることなく、しかも掻揚ガイドフレームのリ
ンクの反力を小さくするようにして確実な沈砂掻き揚げ
を行うことを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたもので、沈砂池の沈砂上面に沿って移
動するよう主務チェンに取り付けたバケットを導く掻揚
ガイドフレームの上下流両端上方にて、池側に揺動可能
として設けたリンクにてこの掻揚ガイドフレームを吊り
上げ可能に係着し、池上に設けた昇降装置にてこの掻揚
ガイドフレームを連結アームを介して強制的に上昇又は
降下させるようにすると共に、池内所定位置に配設した
駆動、従動及び水中スプロケットホイル間にエンドレス
条のバケット付主務チェンを張架し、かつこのチェンの
一部を前記掻揚ガイドフレーム下面に沿って移動するよ
うにし、さらに、昇降装置を構成する油圧シリンダの自
重降下をロック用の油圧シリンダにより防止するように
したことを要旨とする。 【0006】 【作用】沈砂池の沈砂上面に沿って移動するよう主務チ
ェンに取り付けたバケットを導く掻揚ガイドフレームの
上下流両端上方にて、池側に揺動可能として設けたリン
クにてこの掻揚ガイドフレームを吊り上げ可能に係着
し、池上に設けた昇降装置にてこの掻揚ガイドフレーム
を連結アームを介して強制的に上昇又は降下させるよう
にしているので、降雨等により流入土砂量が急激に増し
ても、この流入土砂による沈砂掻揚用バケットの埋没が
防止できる。また主務チェンに無理な張力を与えること
なく、しかも弛みが生じないので、円滑な稼動が行える
ものとなる。さらに掻揚ガイドフレームのリンクに作用
する反力を小さくすることができる。 【0007】 【実施例】以下本発明の沈砂掻揚機を図示の実施例にも
とづいて説明する。図において1は下水処理場等の沈砂
池で、この沈砂池1内に埋没防止型の沈砂掻揚機2を設
置する。 【0008】この沈砂掻揚機2は、沈砂池1の長手方向
内側面において池底に添う部分より池上方の沈砂排出
機、駆動装置に連続して張架されるエンドレス状の2条
の主務チェン3,3及びこの主務チェン3,3間にチェ
ン長手方向において所定間隔で配置した多数のバケット
4及びこのバケット付主務チェン3の池底に添う部分を
池底より予め定めた位置まで上昇させる主務チェン上昇
機構5より成る。 【0009】設定間隔で主務チェン3に取り付けた多数
のバケット4は池底に沈澱した沈砂を掻き集め、掻き揚
げるのに適した形状をしており、この主務チェン3は駆
動装置6にて駆動される駆動スプロケットホイール7
と、池内の水面上方で池流下方向に配設した複数のガイ
ドスプロケットホイール81,82,83,84・・・
と、池の上流側と下流側にて互いに対向したリンクの支
軸9a,9bに夫々支持した従動スプロケットホイール
10a,10bと、池の上流側より下流側まで池底に添
う掻揚ガイドフレーム11の前後端に取り付けた水中ス
プロケットホイール12a,12b間にそれぞれ噛合
し、沈砂池の池底から池上に至るループ状にして、かつ
駆動可能にして張架される。 【0010】池上流側にて池幅方向に架け渡して、また
は池側壁部に設けたリンクの支軸9aと下流側にて同様
にして設けた支軸9bとには夫々この支軸9a,9bの
位置よりほぼ池底に達する長さを有するリンク13a,
13bの上端を支持し、この支軸9a,9bを中心にし
てリンク下端が池長手方向に揺動するようにして支持す
ると共に、このリンク13a,13bの下端を掻揚ガイ
ドフレーム11の両端に支軸14a,14bを介して係
止し、この支軸14a,14bに水中スプロケットホイ
ール12a,12bを回動自在に支持する。 【0011】掻揚ガイドフレーム11の中央部には連結
アーム15を係止する。この連結アーム15は池内側壁
に沿うように図3に示す如く配設し、この連結アーム1
5の上端を池上に設置した昇降装置16に接続する。こ
の昇降装置16は図示の実施例においては油圧シリンダ
を用いたが、他の機構をも採用可能である。 【0012】そして昇降装置16は掻揚ガイドフレーム
11の上昇動作時、支軸10a,10bを中心としてリ
ンクの揺動にて池下流方向に少し移動するが、このガイ
ドフレームの移動に追従できるように架台17に対して
池長手方向に対し揺動可能にして支持される。またこの
掻揚ガイドフレーム11が池底に沿って、主務チェン3
の駆動にてバケット4にて沈砂を掻き集め掻き揚げる
際、このバケット4にて沈砂を確実に抄い取れるように
掻揚ガイドフレーム11にて支持されるようにする。 【0013】前述の如く構成する沈砂掻揚機にて沈砂を
掻き揚げるには駆動装置6にて主務チェン3を駆動す
る。この際、掻揚ガイドフレーム11は昇降装置16に
て降下させ沈砂上面にバケットが接するようにするかま
たは池底に沿うようにしておく。これによりバケットの
移動にてバケットに生じる抵抗に応じて掻揚ガイドフレ
ームは追従して移動し、沈砂は順次掻き揚げられ池上沈
砂排出機18にて池外へ排出される。沈砂量が多い場
合、沈砂上面に設置された掻揚ガイドフレームはバケッ
トにて順次沈砂が掻き揚げられると、その自重にて自然
にまたは昇降装置にて強制的に降下させ、池底まで沈砂
は掻き揚げ排出される。 【0014】そして沈砂掻揚作業が終了すると、池底に
沿うバケット及び主務チェン、掻揚ガイドフレームが流
入する土砂等にて埋没しないよう沈砂掻揚機の運転休止
状態ではこの掻揚ガイドフレーム11を図1に示すよう
に上昇休止位置まで上昇させ待機させておく。これは昇
降装置16を操作することにより連結アーム15を介し
て上昇させる。この時掻揚ガイドフレーム11は支軸9
a,9bに支持されたリンク13a,13bの下端に吊
り下げるようにして取り付けられているので、掻揚ガイ
ドフレーム上昇時、このリンクが図1の矢符方向へ揺動
し、後退するようにして上昇するものである。 【0015】なおこの掻揚ガイドフレームの上昇位置を
保持し、かつ昇降油圧シリンダの自重降下を防止するた
め、ロック用の油圧シリンダ19を設け、このロック用
シリンダ19にて連結アーム15の一部または昇降用油
圧シリンダのロッドをロックさせるものである。 【0016】 【発明の効果】本発明の沈砂掻揚機は、沈砂池の沈砂上
面に沿って移動するよう主務チェンに取り付けたバケッ
トを導く掻揚ガイドフレームの上下流両端上方にて、池
側に揺動可能として設けたリンクにてこの掻揚ガイドフ
レームを吊り上げ可能に係着し、池上に設けた昇降装置
にてこの掻揚ガイドフレームを連結アームを介して強制
的に上昇又は降下させるようにしているので、降雨等に
より流入土砂量が急激に増しても、この流入土砂による
沈砂掻揚用バケットの埋没が防止できる。また主務チェ
ンに無理な張力を与えることなく、しかも弛みが生じな
いので、円滑な稼動が行えるものとなる。さらに掻揚ガ
イドフレームのリンクに作用する反力を小さくすること
ができる等の利点がある。さらにロック用の油圧シリン
ダを設けることにより、昇降装置を構成する油圧シリン
ダの自重降下を防止することができる。
図である。 【図2】図1のX−X線による縦断側面図である。 【図3】図1のY−Y線による縦断側面図である。 【符号の説明】 1 沈砂池 2 沈砂掻揚機 3 主務チェン 4 バケット 5 主務チェン上昇機構 6 駆動装置 9a リンク支軸 10a 従動スプロケットホイール 11 掻揚ガイドフレーム 12a 水中スプロケットホイール 13a リンク 15 連結アーム 16 昇降装置
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 沈砂池の沈砂上面に沿って移動するよう
主務チェンに取り付けたバケットを導く掻揚ガイドフレ
ームと、この掻揚ガイドフレームの上下流両端上方にて
池側に揺動可能として設けかつ掻揚ガイドフレームを吊
り上げ可能に係着したリンクと、この掻揚ガイドフレー
ムを連結アームを介して強制的に上昇又は降下させる油
圧シリンダからなる昇降装置と、前記油圧シリンダの自
重降下を防止するためのロック用の油圧シリンダと、駆
動従動及び水中スプロケットホイル間に張架したエンド
レス条のバケット付主務チェンとよりなることを特徴と
する沈砂掻揚機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11011195A JP3527563B2 (ja) | 1995-04-11 | 1995-04-11 | 沈砂掻揚機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11011195A JP3527563B2 (ja) | 1995-04-11 | 1995-04-11 | 沈砂掻揚機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08281011A JPH08281011A (ja) | 1996-10-29 |
JP3527563B2 true JP3527563B2 (ja) | 2004-05-17 |
Family
ID=14527327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11011195A Expired - Fee Related JP3527563B2 (ja) | 1995-04-11 | 1995-04-11 | 沈砂掻揚機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3527563B2 (ja) |
-
1995
- 1995-04-11 JP JP11011195A patent/JP3527563B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08281011A (ja) | 1996-10-29 |
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