JP3526716B2 - リヤエンジンバスの動力ユニット支持装置 - Google Patents

リヤエンジンバスの動力ユニット支持装置

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JP3526716B2
JP3526716B2 JP06270397A JP6270397A JP3526716B2 JP 3526716 B2 JP3526716 B2 JP 3526716B2 JP 06270397 A JP06270397 A JP 06270397A JP 6270397 A JP6270397 A JP 6270397A JP 3526716 B2 JP3526716 B2 JP 3526716B2
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  • Arrangement Of Transmissions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンおよびト
ランスミッションを含む動力ユニットを、そのエンジン
軸と車両中心軸とを直交して車両後端に配設したリヤエ
ンジンバスの動力ユニットの支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両後端にエンジン、トランスミッショ
ン等の動力ユニットを配置したリヤエンジンバスにおい
て、客室の有効床面積を広くするためにエンジン軸を車
両中心線に直交して(以下、横置きという)動力ユニッ
トを配置したバスは知られている。その動力ユニットの
配置例を図3ないし図5に示す。図3および図4では、
トランスミッション3の後にアングルドライブ装置4A
または4によりアクスル5Aまたは5にプロペラシャフ
ト6Aまたは6で連結され、図5の例では、アングルド
ライブ装置4Bの後にトランスミッション3が設けら
れ、プロペラシャフト6Bでアクスル5Bに連結されて
いる。なお、図4の例は、アクスル側の終減速機の位置
をオフセットして中央床部の低床化を図ったものであ
る。
【0003】従来、このような動力ユニットの横置き配
置では、動力ユニットを車体またはシャシへ搭載するの
に、図6に示すように、エンジン部11A、12Aの2
箇所と、トランスミッション後端部の車両後方側13A
の1箇所との3箇所でマウントするのが一般的であっ
た。
【0004】しかし、このような動力ユニットの支持装
置では、エンジン・トランスミッション等が一体の形で
マウントされているので、例えば、トランスミッション
やクラッチを整備するために単体で着脱することが難し
いといった欠点がある。また、リヤアクスルと車体間に
は上下方向に相対動きがあるので、これによってプロペ
ラシャフトの両端連結距離が変化し、これに対しては、
スプライン継手が伸縮するが、トルクが掛かっていると
きには摩擦力によってスラストが生じる。このようなス
ラストは、通常のエンジン・トランスミッション縦置き
の配置では問題を生じないが、横置きの配置では、トラ
ンスミッションに対して軸直角方向の力を生じることに
なり、そのモーメントにより、例えばフライホイールハ
ウジングの強度に影響したり、振動の原因になるなどの
不具合を生じる恐れがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、動力ユニット横置き配置のリヤエンジンバスにおい
て、プロペラシャフトのスラストによる車両前後方向の
入力に対処すると共に、トランスミッション単独の脱着
が容易な動力ユニット支持装置を提案することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、エンジ
ンおよびトランスミッションを含む動力ユニットを、そ
のエンジン軸と車両中心軸とを直交して車両後端に配設
したリヤエンジンバスの動力ユニットの支持装置におい
て、エンジン部の車両左右方向に離れてエンジン軸を挟
んだ両側の4箇所に支持部材を設け、トランスミッショ
ンの後端部側方に1箇所の支持部材を設けている。
【0007】そして、前記トランスミッション後端部の
支持部材はトランスミッションの車両前方側に設けて車
体側と前後方向に連結支持する支持部材である。
【0008】本発明は、上記のように構成されており、
動力ユニットの重量はエンジン部に設けられた4箇所の
支持部材で支持され、プロペラシャフトに生ずるスラス
トはトランスミッション後端部に設けられた支持部材で
受けてこのスラストによる曲げモーメントは動力ユニッ
トには伝達されない。そして、エンジン部の4箇所で支
持されているので、トランスミッション部分は、エンジ
ン部分と関係なく着脱することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1はリヤエンジンバス後部の平面
図を示し、エンジン2にトランスミッション3が装着さ
れ、更にアングルドライブ装置4が装着された動力ユニ
ット1は、エンジン軸Eが車両中心軸Cと直交して、ボ
デーBの後端部に設けられている。そして、アングルド
ライブ装置4とリヤアクスル5とはプロペラシャフト6
で連結され、エンジン2からトランスミッション3を介
して回転力がアングルドライブ装置4で方向を変えてリ
ヤアクスル5に伝達されている。
【0010】エンジン2の車両左右方向に離れたほぼ両
端部のエンジン軸Eを挟んだ両側の合計4箇所に支持部
材11〜14が設けられて、動力ユニット1がボデーB
にマウントされている。この支持部材11〜14は、そ
れぞれエンジン2およびボデーメンバ9から張出したブ
ラケット間に弾性体を介装して、動力ユニット1の重量
を支えると共に振動の伝達を遮断している。
【0011】また、トランスミッション3の後端部の車
両前方側にはブラケット7が設けられ、ボデーメンバ9
に設けられたブラッケット8との間が、弾性体を介装し
た支持部材15で連結されている。
【0012】したがって、上記の実施形態では、動力ユ
ニット1は、エンジン2の両端部に設けられた4箇所の
支持部材11〜14で弾性体を介してその重量がボデー
Bに支持されており、この構造については、従来の縦置
きの動力ユニット支持の技術を適用して振動遮断や強度
上の問題に対処することができる。そして、アングルド
ライブ装置4で方向を変えてリヤアクスル5と連結され
たプロペラシャフト6は、ボデーBとアクスル6間の相
対動きによってスプラインsにより伸縮を生じ、これが
摩擦力によってスラストを発生するが、トランスミッシ
ョン3の後端部に設けられた弾性体を介装した支持部材
15により、その力はボデーメンバ9に伝えられて動力
ユニット1には曲げモーメントが伝わらない。
【0013】また、エンジン2の4箇所11〜13で支
持されているので、トランスミッション3は、エンジン
2をそのままにして容易に着脱することができる。そし
て、トランスミッション3側の支持部材15は車両前方
側に設けられているので車両後端部のメンバは、トラン
スミッション3側まで延長する必要がなく、構造上ある
いは、トランスミッション3やアングルドライブ装置4
の整備性を良好にすることができる。
【0014】図2には、トランスミッション3の後端部
に設けられた支持部材15の一実施形態が示されてい
る。トランスミッション3の後端部の車両前方側に設け
られたブラケット7の対向位置にブラケット8がボデー
メンバ9に固着されて設けられており、これらブラケッ
ト7、8を貫通して軸16が設けられている。その軸1
6は、両端にねじ部16aと弾性体17が挿入される細
径部16bとを有し、つば部16cを介して中央の大径
部16dが形成され、その大径部16dには工具を掛け
るための平坦部が設けられている。
【0015】軸16の細径部16bはブラケット7、8
に挿通され、ブラケット7、8の両側にはそれぞれ第1
のワッシャ18、18を介して、弾性体17、17が挿
入されている。そして、弾性体17の外側に第2のワッ
シャ19が挿入されてねじ部16aにはナット20が螺
着されている。
【0016】細径部16bは挿入される弾性体17に所
定の予圧縮を与える長さに形成されており、したがっ
て、一方のブラケット7または8に掛る力は、弾性体1
7を介して第2のワッシャ19またはつば部16cに伝
えられ、そして軸16から他方の弾性体17を介して、
他方のブラケット8または7に伝えられる。また、軸1
6と両ブラケット7、8とは弾性体17を介して支持さ
れているので、軸方向のみならず、傾きに対して自由度
があり、車体Bと動力ユニット1間の軸方向、軸直角方
向の寸法誤差を吸収できると共に、動力ユニット1の振
動は、車体Bに対して遮断される。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、次の効果を奏する。 (1) トランスミッション後端部が支持されているの
で、プロペラシャフトからの入力によって動力ユニット
に掛かるモーメントが生じない。 (2) トランスミッション・アングルドライブ装置あ
るいはクラッチの着脱が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す平面図。
【図2】トランスミッション後端部の支持部材の一実施
形態を示す図。
【図3】従来の横置動力ユニットのレイアウトの一例を
示す平面図。
【図4】従来の横置動力ユニットのレイアウトの他の例
を示す平面図。
【図5】従来の横置動力ユニットのレイアウトの更に他
の例を示す平面図。
【図6】従来の動力ユニットの支持装置を示す平面図。
【符号の説明】
1・・・動力ユニット 2・・・エンジン 3・・・トランスミッション 4・・・アングルドライブ装置 5・・・リヤアクスル 6・・・プロペラシャフト 7・・・ブラケット 8・・・ブラケット 9・・・ボデーメンバ 11〜14・・・支持部材 15・・・支持部材 16・・・軸 17・・・弾性体 18、19・・・ワッシャ 20・・・ナット B・・・ボデー C・・・車両中心軸 E・・・エンジン軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンおよびトランスミッションを含
    む動力ユニットを、そのエンジン軸と車両中心軸とを直
    交して車両後端に配設したリヤエンジンバスの動力ユニ
    ットの支持装置において、エンジン部の車両左右方向に
    離れてエンジン軸を挟んだ両側の4箇所に支持部材を設
    け、トランスミッションの後端部側方に1箇所の支持部
    材を設けたことを特徴とするリヤエンジンバスの動力ユ
    ニット支持装置。
  2. 【請求項2】 前記トランスミッション後端部の支持部
    材はトランスミッションの車両前方側に設けて車体側と
    前後方向に連結支持する支持部材である請求項1に記載
    のリヤエンジンバスの動力ユニット支持装置。
JP06270397A 1997-03-17 1997-03-17 リヤエンジンバスの動力ユニット支持装置 Expired - Fee Related JP3526716B2 (ja)

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