JP3526700B2 - 複合計算機システム - Google Patents

複合計算機システム

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JP3526700B2
JP3526700B2 JP19877396A JP19877396A JP3526700B2 JP 3526700 B2 JP3526700 B2 JP 3526700B2 JP 19877396 A JP19877396 A JP 19877396A JP 19877396 A JP19877396 A JP 19877396A JP 3526700 B2 JP3526700 B2 JP 3526700B2
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正 荻野
茂伸 ▲たか▼山
聡子 藤原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クライアント/サ
ーバシステムなど複数の計算機にある情報処理を分散し
て実行させる分散コンピュータシステムを構築する複合
計算機システム、特に、ある計算機の処理動作の一部、
入出力処理、システム操作員とのインタフェース処理等
を別の計算機を用いて実現するような柔軟性、高性能を
追求するシステムの形態に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のクライアント/サーバシステム
は、サーバ機能を提供する計算機システムとクライアン
ト機能を提供する計算機システムをネットワークで接続
したシステムである。これは、例えばオーム社「ノベル
のNetWare戦略」55ページの図3.2などに示
されている。
【0003】一方、あるプロセッサの入出力処理を他方
のプロセッサが代わって実行することで、ある計算機上
で他機種のプロセッサ上で実行されるプログラムを実行
可能にする計算機システムの従来例として、例えば特開
平3−225551号公報がある。
【0004】図23は、特開平3−225551号公報
において開示された入出力装置アクセス制御方式の構成
例を示した図である。動作の詳細説明は特開平3−22
5551号公報の本文中に詳述されているので、ここで
は省略する。
【0005】図23に示した従来の構成において、ゲス
トプロセッサ(図中のゲストCPU12を指す)におい
て実行されるプログラムで入出力処理が発生すると、ホ
ストプロセッサ(図中のホストCPU10を指す)に割
込み要求を発生して、ホストプロセッサ上のエミュレー
タによりゲストプロセッサの入出力処理を実行する。こ
うすることで、計算機に他機種のプロセッサを接続して
他機種プロセッサの計算機で実行するプログラムを実行
可能にするシステムにおいて、他機種プログラムの実行
環境の相違に容易に対応でき、プログラムの変更無く実
行できるようになる効果が有る。
【0006】ところで、前述した計算機システムのよう
に、一般にアーキテクチャの異なるクライアント計算機
とサーバ計算機から構成されるシステムにおいては、ソ
フトウェアをそれぞれの計算機に接続されたディスク装
置に格納するというインストール作業を行う場合、それ
ぞれの計算機に用意されたインストーラがそれぞれのオ
ペレーティングシステムおよびアプリケーションプログ
ラムをインストールしていた。この従来のインストール
方法について、以下に説明する。
【0007】図24は、従来のクライアント・サーバシ
ステムのハードウェア構成図である。サーバ計算機は、
プロセッサ31s、主記憶装置32s、バスのデータ転
送制御及びプロセッサ31sに対する割込み制御等を行
う制御装置33s、I/O装置34s及びI/O装置3
4sの一部である固定ディスク35sを有する。クライ
アント計算機も同じようにプロセッサ31c、主記憶装
置32c、制御装置33c、I/O装置34c及び固定
ディスク35cを有する。
【0008】また、図25は、従来のクライアント・サ
ーバシステムにインストールを行うために用いるインス
トール媒体を示した図である。インストール媒体として
は、一般に図25に示したようにフロッピィディスクが
用いられ、場合によってテープなども用いられる。イン
ストール用のフロッピィディスクとして、サーバ計算機
用、クライアント計算機用それぞれのオペレーティング
システム用インストール媒体(以下、OS用FD)51
s,51cと、アプリケーションプログラム用インスト
ール媒体(以下、アプリ用FD)52s,52cとが示
されている。OS用FD51s,51cには、サーバ計
算機用のオペレーティングシステム(以下、サーバO
S)53s及びクライアント計算機用のオペレーティン
グシステム(以下、クライアントOS)53cと、サー
バOS用のインストーラ54s及びクライアントOS用
のインストーラ54cとがそれぞれ記憶されている。ま
た、アプリ用FD52s,52cには、サーバ計算機用
のアプリケーションプログラム(以下、サーバアプリケ
ーション)55s及びクライアント計算機用のアプリケ
ーションプログラム(以下、クライアントアプリケーシ
ョン)55cと、サーバアプリケーション用のインスト
ーラ56s及びクライアントアプリケーション用のイン
ストーラ56cとがそれぞれ記憶されている。各OS5
3s,53c及び各アプリケーション55s,55c
は、それぞれのインストーラ54s,54c及び56
s,56cによってそれぞれの固定ディスク35s,3
5cにコピーされる。
【0009】インストール時には、まずそれぞれのOS
用FD51に格納されているOSの一部あるいは全てを
それぞれの主記憶装置32に格納して動作させ、それぞ
れのOS上で動作するそれぞれのインストーラ54が、
それぞれのOS53をOS用FD51からそれぞれの固
定ディスク35にコピーする。また、それぞれの主記憶
装置32に格納されて動作しているそれぞれのOS53
は、それぞれの計算機のI/O装置34の構成情報を調
べて、固定ディスク35のOSが管理する領域の一部に
書き込む。次に、それぞれのOS53上で、それぞれの
アプリケーション用インストーラ56が動作し、それぞ
れのアプリ用FD52から、それぞれのアプリケーショ
ンプログラム55をそれぞれの固定ディスク35にコピ
ーする。また、アンインストーラ(図示せず)について
も同様に、それぞれのアンインストーラがそれぞれのO
Sおよびアプリケーションプログラムをアンインストー
ルしていた。
【0010】また、対象は異なるが、一つのインストー
ラで複数種類のOSをインストールできる従来例として
は、特開平5−100828号公報に掲載されている技
術があげられる。ここで開示されている技術は、あくま
でも一台の計算機が対象であり、アーキテクチャが異な
る複数のコンピュータを対象としているわけではない。
図26は上記特開平5−100828号公報に掲載され
ている技術を示す。図26において、コンピュータシス
テム41の主記憶装置(図示せず)に格納されたインス
トーラであるインストレーションプログラム43は、所
定のフォーマットのインストレーション用媒体42に格
納されたOSを、物理イメージで外部補助記憶装置44
にコピーするものである。OSの種類が異なっていて
も、インストレーション用媒体42のフォーマットを全
て同じにして、OSの種類だけインストーレーション用
媒体42を用意することで、1種類のインストレーショ
ンプログラム43で複数種類のOSをインストールでき
る効果がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
クライアント/サーバシステムでは、クライアントシス
テムとサーバシステムとは、共に独立した計算機システ
ムであり、それぞれ別々のプロセッサ、メモリ、I/O
装置を具備している。このようなクライアント・サーバ
システムにおいては、最低でも2台の計算機システムが
必要となり、高額の投資が必要になるという問題点を有
している。
【0012】一方、特開平3−225551号公報に開
示された入出力装置アクセス制御方式技術においては、
計算機システムにおいて他機種のプロセッサをゲストプ
ロセッサとして接続すると共に、制御部と、ホストプロ
セッサ上で動作するエミュレータとを付加することで、
他機種のプロセッサ上で実行されるプログラムを何等変
更することなく別の計算機システム上で実行することが
できる。しかし、従来においては、以下に示す複数の課
題が存在する。
【0013】まず、ゲストプロセッサからの入出力処理
要求をホストプロセッサに伝えると共にデータ転送及び
動作制御を行う従来の制御部の構成では、ある時点でゲ
ストプロセッサが実行可能な入出力処理は1つの入出力
装置に対して1つのみである。この構成において、仮に
ゲストプロセッサが複数の入出力装置に同時並行して入
出力処理を実行させようとすると制御部のハードウェア
量が多く必要になってしまう。
【0014】また、入出力処理を行うプログラムが動作
するゲストプロセッサが複数の場合、技術的に対応可能
かどうかが開示されていない。
【0015】また、ゲストプロセッサからの入出力処理
要求に対する入出力データは、いったんゲストプロセッ
サを介して授受されるされることになるので、入出力チ
ャネル機構のようなゲストプロセッサの命令実行と入出
力処理とをゲストプロセッサ側において同時並行処理す
ることができない。
【0016】更に、あるプロセッサが処理するデータの
バイト単位での並び順等の変換を行う手段がないため、
ゲストプロセッサとホストプロセッサが異機種である場
合、他機種のプロセッサの計算機で実行するプログラム
を実行できないおそれが生じる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、より高性能、低コストか
つ柔軟なシステム構成が可能な複合計算機システムを提
供することにある。
【0022】
【0023】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、本発明は、ホスト計算機とゲスト計算機と
により構成される複合計算機システムにおいて、ホスト
計算機とゲスト計算機とにより構成される複合計算機シ
ステムにおいて、前記ホスト計算機は、プリエンプティ
ブ・マルチタスク処理機能を有するオペレーティングシ
ステム及びアプリケーションプログラムが動作するホス
トプロセッサと、システムバスに接続された一群の入出
力装置と、前記入出力装置に対するアクセスを行うため
に前記入出力装置それぞれに対応して設けられ、前記ゲ
スト計算機間のデータ転送を行う入出力装置制御手段
と、システムバス上のデータ転送制御及び前記ホストプ
ロセッサに対する割込み制御を行うホスト制御手段と、
前記ゲスト計算機を前記システムバスに接続された1つ
の入出力装置とみなして前記ホスト計算機における前記
ゲスト計算機の制御を一括して行うゲスト計算機制御手
段と、前記ゲスト計算機を接続するシステムバスと、を
有し、前記ゲスト計算機は、前記ホストプロセッサと独
立したオペレーティングシステム及びアプリケーション
プログラムが動作するゲストプロセッサと、前記ゲスト
プロセッサによるエミュレーション命令を実行するエミ
ュレーション手段と、前記システムバスを接続し、前記
ホスト計算機との間のデータ転送制御及び前記ゲストプ
ロセッサに対する割込み制御を行うゲスト制御手段と、
前記ホスト計算機からアクセス可能であり各種情報を相
互に交換する計算機間通信記憶領域を含むゲスト主記憶
手段とを有し、前記エミュレーション手段は、前記ゲス
トプロセッサが前記ホスト計算機のいずれかの入出力装
置に対する入出力命令を受けたときに実行するチャネル
プログラムに基づき前記入出力装置のアドレスと前記チ
ャネルプログラムのアドレスとを含む入出力要求情報を
前記計算機間通信記憶領域に設定し、前記ゲスト計算機
制御手段は、前記入出力要求情報に基づき、指定された
前記入出力装置に対する入出力命令を実行し、前記入出
力装置制御手段は、前記ゲスト計算機制御手段により実
行された入出力命令に対応した前記入出力装置と前記ゲ
スト計算機との間のデータ転送を前記ゲストプロセッサ
を用いることなく実行するものである。
【0024】また、前記ゲスト計算機は、前記入出力装
置に対するアクセス要求が発生したときにそのアクセス
内容に基づき前記入出力装置に対する動作の種類及びそ
の動作の際に使用する情報を含む前記チャネルプログラ
ムを生成するチャネルプログラム生成手段を有するもの
である。
【0025】また、前記ゲストプロセッサは、前記チャ
ネルプログラムを解釈する命令デコーダと、前記命令デ
コーダにより解釈された実行指示内容に基づいて処理を
実行する実行ユニットとを有するものである。
【0026】また、前記ゲスト計算機は、専用のI/O
バスに接続され前記ゲスト計算機においてのみアクセス
可能な一群のゲスト専用入出力装置と、入出力命令で指
定された入出力装置を識別する入出力装置識別情報を保
持する入出力識別テーブルとを有し、前記ゲストプロセ
ッサは、前記入出力識別テーブルを用いて入出力命令の
対象となる入出力装置を判別するものである。
【0027】また、前記ゲスト制御手段は、前記ゲスト
計算機の状態を保持すると共に前記ゲスト計算機から前
記ホスト計算機に対する割込みの主要因を保持するゲス
トステータスレジスタを有するものである。
【0028】また、前記ゲストステータスレジスタは、
前記エミュレーション手段が前記ホスト計算機に対して
割込み処理の要求を行うことを示すビット情報を保持す
ものである
【0029】また、前記ゲスト制御手段は、前記ゲスト
ステータスレジスタに保持されるいずれかのビット情報
がセットされたときにセットされる割込み要求レジスタ
を有し、前記ホスト制御手段は、前記割込み要求レジス
がセットされることにより前記ゲスト計算機からの割
込み要求を認識すると、前記ホストプロセッサに対して
割込み要求を発生し、前記ホストプロセッサは、発生し
た割込み要求に応じて前記ゲスト計算機制御手段の動作
を開始させるものである。
【0030】
【0031】また、前記ホスト計算機は、前記ゲスト計
算機からの入出力要求を前記入出力装置のいずれかに対
応付ける入出力マップテーブルを有し、前記ゲスト計算
機制御手段は、指定された前記入出力装置に対するマッ
ピングの正当性を前記入出力マップテーブルを用いて確
認した後に、指定された前記入出力装置に対する入出力
命令を実行するものである。
【0032】
【0033】
【0034】また、前記ホスト計算機と前記ゲスト計算
機間の転送データの並び順を前記ホスト計算機または前
記ゲスト計算機が取り扱うバイトデータ並びに変換する
バイトオーダ変換機構を有するものである
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
好適な実施の形態について説明する。
【0044】本実施の形態におけるシステム構成 図1は、本発明に係る複合計算機システムの一実施例を
示す概略的なブロック構成図である。図1に示したよう
に本システムは、ホスト計算機100とゲスト計算機3
00とをホスト計算機100におけるシステムバス13
0で接続した構成となっている。なお、本実施の形態に
おいて、ホスト計算機100側の構成要素は100番台
の符号を、ゲスト計算機300側の構成要素は300番
台の符号を、それぞれ付ける。
【0045】ホスト計算機100は、各種プログラムや
データを記憶するホスト主記憶装置110と、ホスト計
算機100における中央処理装置であるホストプロセッ
サ120と、システムバス130上のデータ転送制御及
びホストプロセッサ120に対する割込み制御を行うホ
スト制御手段としてのホスト制御装置140と、システ
ムバス130に接続されホスト計算機100における一
群の入出力装置であるホストI/O装置150とを有す
る。
【0046】ゲスト計算機300は、プログラムやデー
タを記憶するゲスト主記憶装置310と、ゲスト計算機
300における中央処理装置でありホストプロセッサ1
20と独立したオペレーティングシステム及びアプリケ
ーションプログラムが動作するゲストプロセッサ320
と、システムバス130を接続し、ホスト計算機100
との間のデータ転送制御及びゲストプロセッサ320に
対する割込み制御を行うゲスト制御手段としてのゲスト
制御装置330と、各装置を接続するゲスト主記憶バス
340と、ゲストプロセッサ320に接続されたゲスト
計算機300独自の専用のI/Oバス350と、I/O
バス350に接続されゲスト計算機300のみがアクセ
ス可能な一群のゲスト専用入出力(I/O)装置360
とを有する。ゲスト専用入出力(I/O)装置360
は、少なくとも1台の入出力装置によって構成される。
【0047】図2は、本実施の形態における各計算機で
実行されるソフトウェア構成の一実施例を示した図であ
る。
【0048】ホスト計算機100には、ホスト計算機1
00においてシステムリソースを管理、制御すると共に
プリエンプティブ・マルチタスク処理によりアプリケー
ションプログラムの強制切換え機能を有するホストオペ
レーティングシステム(以下ホストOSと称す)111
及び次の各種アプリケーションプログラムが用意されて
いる。ゲスト計算機ドライバ112は、システムバス1
30に接続されたゲスト計算機300をホスト計算機1
00から見て1つの入出力装置として扱い、ホスト計算
機100におけるゲスト計算機300のハードウェア動
作を一括して制御する。I/O装置制御プログラム11
3は、接続された入出力装置毎に用意されており、ゲス
ト計算機ドライバ112により起動されて各入出力装置
に対する入出力動作を制御する。詳細は後述するが、具
体的には、ゲスト計算機300から発行された入出力
(I/O)命令実行要求により特定された個別の入出力
装置とゲスト主記憶装置との間のデータ転送等を制御す
る。操作員インタフェース制御プログラム114は、ホ
ストOS111を経由して操作員が操作するホストI/
O装置150の入出力装置とゲスト計算機300との間
で通信を行うことでゲスト計算機300において必要と
される操作員機能を実現する。アプリケーションプログ
ラム115は、ホスト計算機100のホストOS111
上で動作する各種のプログラムである。以上の説明から
理解できるように、本実施の形態における入出力装置制
御手段はI/O装置制御プログラム113及び操作員イ
ンタフェース制御プログラム114を、ゲスト計算機制
御手段はゲスト計算機ドライバ112を、それぞれホス
トプロセッサ120で実行させることにより実現され
る。
【0049】一方、ゲスト計算機300には、ゲスト計
算機300においてシステムリソースを管理制御しアプ
リケーションプログラムの実行を可能にするゲストオペ
レーティングシステム(以下ゲストOSと称す)311
と、ゲスト主記憶装置310内の特定領域に配置され
て、ゲストプロセッサ320の機械語命令セットを用い
たプログラムによりエミュレーション命令を実行するこ
とでゲスト計算機300の入出力命令実行機能や操作員
インタフェース機能を実現するエミュレーションプログ
ラム312と、ゲストOS311上で動作する各種のア
プリケーションプログラム313である。以上の説明か
ら理解できるように、本実施の形態におけるエミュレー
ション手段は、ゲスト計算機300の入出力命令実行機
能を実現するエミュレーションプログラム312を、ま
た、操作員エミュレーション手段は、操作員インタフェ
ース機能を実現するエミュレーションプログラム312
を、それぞれゲストプロセッサ320で実行させること
により実現される。このように、エミュレーションプロ
グラム312は、実行する機能により異なる機能のプロ
グラムが選択され実行されることになる。
【0050】図3は、図1及び図2で示された本実施の
形態における複合計算機システムのハードウェア、ソフ
トウェア構成例の動作を説明するシステム構成図であ
る。なお、図1及び図2と同じ要素には同じ符号を付け
る。
【0051】ゲスト計算機300におけるゲスト主記憶
手段としてのゲスト主記憶装置310は、図2に示した
ソフトウェアが記憶される以外に、ゲスト計算機300
においてデータ転送を実行するときに使用され実際の入
出力動作を規定するチャネルプログラム314を記憶す
る。また、特定アドレス領域に設けられてゲストプロセ
ッサ320及びホストプロセッサ120から共有され相
互にアクセス可能な計算機間通信記憶領域315が設け
られ、ここには、ゲスト計算機300からホスト計算機
100に対する割込み要求に付随する詳細情報、ホスト
計算機100からゲスト計算機300への割込み要求時
の割込み要因などの情報、I/O装置制御プログラム1
13とエミュレーションプログラム312との間の同期
フラグ等の各種情報が記憶され、相互に交換される。図
4にこの内部構成例を示すが、この詳細は動作例におい
て適宜説明する。
【0052】ゲストプロセッサ320は、命令デコーダ
321、実行ユニット322及び入出力識別テーブル3
23を搭載する。命令デコーダ321は、チャネルプロ
グラム等の機械語命令を解釈し実行の準備を行う。実行
ユニット322は、命令デコーダ321から供給される
実行指示内容に基づいて機械語命令の実行を行う。ま
た、機械語命令の実行において、エミュレーションを行
わせるためのエミュレーション命令かどうかを判断し、
エミュレーション命令が検出された場合にはエミュレー
ションを実行し、ゲスト専用I/O装置360への入出
力命令の場合は、I/Oバス350経由で入出力を行
い、あるいは割込み発生時には割込み処理を実行する。
入出力識別テーブル323は、入出力命令で指定された
I/O装置がホストI/O装置150かゲスト専用I/
O装置360かを識別するための識別情報を保持してお
り、ゲストプロセッサ320によって用いられる。この
入出力識別テーブル323の例を図5に示す。
【0053】ゲスト制御装置330は、システムバスイ
ンタフェース制御部(以下、「システムバスI/F制御
部」と称す)331、バイトオーダ変換機構332、割
込み要求レジスタ333、ゲストステータスレジスタ3
34及び割込み受信レジスタ335を有する。システム
バスI/F制御部331は、ゲスト計算機300からシ
ステムバス130へのインタフェース制御やデータ転送
動作を制御する。バイトオーダ変換機構332は、ホス
ト主記憶装置110上で処理単位内のバイトデータの並
びと、ゲスト主記憶装置310上での処理単位内のバイ
トデータの並び、すなわちバイトオーダが同じ場合には
ホスト計算機100からゲスト主記憶装置310への全
てのアクセス時に何の変換も行わず、ホスト計算機10
0とゲスト計算機300のバイトオーダが異なる場合に
はホスト計算機100からゲスト主記憶装置310への
全てのアクセス時にゲスト計算機300におけるバイト
データ並びに合わせた変換を行う。バイトオーダ変換機
構332の構成及び動作についての詳細は後述する。割
込み要求レジスタ333は、ゲスト計算機300からホ
スト計算機100に対して行う割込み処理要求を保持
し、ホスト計算機100が備える割込み中の1割込み要
求レベルとしてホスト制御装置140経由でホストプロ
セッサ120に通知する。この割込み要求レジスタ33
3は、ゲストステータスレジスタ334に含まれるいず
れかのビット情報がセットされると、セットされるの
で、ホストプロセッサ120は、ホスト計算機100で
割込みが発生したことを即座に知ることができる。ゲス
トステータスレジスタ334は、ゲスト計算機300の
状態を保持すると共にゲスト計算機300からホスト計
算機100に対する割込みの主要因を保持する。従っ
て、ゲストステータスレジスタ334の内容を参照すれ
ば、割込みの発生要因を知ることができる。図6にこの
内容を示すが、詳細は後述する。割込み受信レジスタ3
35は、ゲストプロセッサ320に対するホスト計算機
100からの割込み要求を受け取る。図7にこの内容を
示すが、詳細は後述する。
【0054】また、ホスト計算機100に接続された入
出力装置として、本実施の形態においては、固定ディス
ク装置(以下「HDD」と称す)151、磁気テープ装
置(以下「MT」と称す)152、ローカルエリアネッ
トワーク制御装置(以下「LAN」と称す)153、ホ
スト計算機100及びゲスト計算機300両方に対して
操作員が使用する入出力装置(以下「端末」と称す)1
54及び上記以外の例えばフロッピーディスク装置やC
DーROM装置等他のI/O装置155を搭載する。他
のI/O装置155は、必ずしもゲスト計算機300を
サポートする必要はないものとする。ホスト主記憶装置
110に記憶されるI/O装置制御プログラム113
は、上記各入力装置に対応させて、I/O装置制御プロ
グラム(HDD)113a、I/O装置制御プログラム
(MT)113b、I/O装置制御プログラム(LA
N)113c及び操作員インタフェース制御プログラム
114等をそれぞれ記憶することになる。
【0055】本実施の形態におけるホスト計算機100
は、主記憶装置、プロセッサ、入出力装置を全て具備し
て完全なコンピュータシステムを構成すると共に、ホス
トI/O装置の一部あるいは全てをゲスト計算機300
の入出力装置と共用できるような構成を有している。
【0056】本実施の形態におけるゲスト計算機300
は、主記憶装置、プロセッサを具備するが、入出力装置
及び操作員インタフェース装置をホスト計算機100の
入出力装置と共用することで、本来のゲスト計算機30
0と同じ完全なコンピュータシステムを構成する。
【0057】また、本実施の形態におけるホスト計算機
100のシステムバス130は、ホスト主記憶装置11
0とホストI/O装置150の間でのデータ転送経路と
して用いられると共に、ゲスト計算機300のゲスト主
記憶装置310とホストI/O装置150、更にホスト
プロセッサ120とゲストプロセッサ320の間でのデ
ータ転送経路としても用いられる。
【0058】図6は、前述したゲストステータスレジス
タ334の構成例であり、以下に示すビット情報を保持
する。図6において、HWIビットは、ゲスト計算機3
00のハードウェアがホスト計算機100に対して割込
み処理の要求を行うことを意味しており、例えばゲスト
計算機300中のハードウェアエラーが発生した場合な
どにハードウェアによりセットされる。EMIビット
は、エミュレーションプログラム312がホスト計算機
100に対して割込み処理の要求を行うことを意味して
おり、例えば入出力命令の実行時にホスト計算機100
に入出力処理の起動要求を行う場合などにセットされ
る。STI1ビットは、ゲスト計算機300においてゲ
ストプロセッサ320の状態変化が発生したことを意味
しており、特にゲストプロセッサ320が停止(sto
p)状態に入ったことを示している。STI2ビット
は、ゲスト計算機300においてゲストプロセッサ32
0の状態変化が発生したことを意味しており、特にゲス
トプロセッサ320が命令実行(operating)
状態に入ったことを示している。STI1ビット及びS
TI2ビットは、共にゲスト計算機300のハードウェ
アによりセットされる。GPROC Statusは、
ゲストプロセッサ320の現在状態を表示するビット群
であり、ゲストプロセッサ320が直接セットする。H
WI、EMI、STI1、STI2のうちのいずれか少
なくとも1ビットがセットされると、割込み要求レジス
タ333がセットされて、システムバス130経由でホ
スト制御装置140に対してゲスト計算機300からの
割込み要求が伝えられたことになる。
【0059】図7は、ゲスト制御装置330内にある割
込み受信レジスタ335の内部構成を示した図である。
割込み受信レジスタ335は、ホスト計算機100から
の割込み要求を検出するためのレジスタであり、IOI
ビットとOPIビットとのビット情報を保持する。IO
Iビットは、入出力終了割込み要求の場合にセットされ
る。OPIビットは、操作員からの指示によるゲスト計
算機300に対する操作員インタフェース処理割込み要
求の場合にセットされる。
【0060】図8は、ホスト計算機100においてゲス
ト計算機300から発行された入出力要求をホストI/
O装置150の1つに対応付けるI/Oマップ機構が用
いる入出力マップテーブル116の構成例を示した図で
ある。これは、ホスト主記憶装置110に記憶される。
【0061】図9は、前述したバイトオーダ変換機構3
32の構成例を示した図である。バイトオーダ変換機構
332は、システムバス130上の2つのバイト位置デ
ータ入力信号から選択信号の値に従ってどちらか1つを
ゲスト主記憶バス340上に出力信号として選択するマ
ルチプレクサ336と、ゲスト主記憶バス340上の2
つのバイト位置データ入力信号から選択信号の値に従っ
てどちらか1つをシステムバス130上に出力信号とし
て選択するマルチプレクサ337と、ゲスト主記憶バス
に対して出力制御信号が出力可能を示す値の時には入力
信号をゲスト主記憶バス上に出力し、ゲスト主記憶バス
に対して出力制御信号が出力可能を示す値の時にはゲス
ト主記憶バス上に出力しないように動作するバッファ3
38と、システムバス130に対して出力制御信号が出
力可能を示す値の時には入力信号をシステムバス130
上に出力し、システムバス130に対して出力制御信号
が出力不可能を示す値の時にはシステムバス130上に
出力しないように動作するバッファ339とを有する。
【0062】図10は、ゲスト計算機300において実
行される入出力命令において指定されたHDD151に
対する入出力動作をホスト計算機100上のファイルに
マッピングする時の動作を示す図である。
【0063】本実施の形態における動作の説明 本実施の形態において特徴的なことは、ホストI/O装
置150をゲスト計算機300からも共用できるように
したことであり、かつゲスト計算機300が行うホスト
I/O装置150に対する入出力処理をゲスト計算機3
00のゲストプロセッサ320を用いることなく行うこ
とができるようにしたことである。この本実施の形態に
おける特徴的な動作を、(1)ゲスト計算機300の入
出力命令実行動作、(2)ゲスト計算機300の入出力
命令で指定されたデータ転送動作、(3)ゲスト計算機
300の入出力終了割込み処理動作、(4)ゲスト計算
機300の専用I/O装置360への入出力命令実行動
作、(5)操作員とゲスト計算機300とのコミュニケ
ーション動作及び(6)インストール/アンインストー
ル方法、に分けて説明する。
【0064】(1)ゲスト計算機300の入出力命令実
行動作 図11及び図12は、本実施の形態においてゲスト計算
機300中の入出力命令を前述した複合計算機システム
において実行する時の内部処理フローを示した図であ
り、図12は図11の続きの図である。
【0065】まず、最初にゲスト計算機300における
入出力命令の実行について、図3、図11及び図12に
基づいて説明する。
【0066】ゲスト計算機300のアプリケーションプ
ログラム313において、ファイルのアクセス(例えば
readやwrite)が実行されると、アプリケーシ
ョンプログラム313はゲストOS311に対してシス
テムコールを行う。システムコールで呼び出されたゲス
トOS311は、アプリケーションプログラム313か
ら指定されたファイルを、ゲストOS311が管理する
ファイルシステムを通してファイルが格納される固定デ
ィスク装置上の物理位置に変換する。この固定ディスク
装置は、ホストI/O装置150との間でデータ転送を
行うために用いられるゲスト計算機300上の仮想的な
装置である。
【0067】次に、ゲストOS311は、ハードウェア
に入出力動作を行わせるために、I/O装置制御プログ
ラム113が解釈及び実行できる形式であるチャネルプ
ログラム314をゲスト主記憶装置310上に準備す
る。チャネルプログラム314は、例えば図10に示し
たように、入出力装置からゲスト主記憶装置310に対
するデータの読込み(read)やゲスト主記憶装置3
10から入出力装置に対してデータの書出し(writ
e)といった動作の種類を指定するコマンドと、コマン
ドで指定される動作で使用するシリンダ番号やトラック
番号といったより詳細な入出力装置に対する情報とから
構成されるチャネルコマンドワードを複数組み合わせて
構成する。
【0068】チャネルプログラム314の作成が完了す
ると、ゲストOS311は、ファイルアクセスの対象と
なるいずれかの入出力装置を指定して入出力動作を開始
させるゲスト入出力命令を実行する。
【0069】ゲスト入出力命令の機械語形式は、例えば
図10に示したように入出力命令を特定する命令コード
と、I/O装置アドレス情報を含む語とから構成され
る。I/O装置アドレス情報というのは、入出力動作の
対象つまり転送相手となるI/O装置を特定するための
情報である。本実施の形態においては、ホストI/O装
置150及びゲスト専用I/O装置360がI/O装置
として設けられているので、いずれかに属する入出力装
置そのもの又は入出力装置上のファイルを特定するため
の情報が設定されている。ホストI/O装置150に関
するI/O装置アドレス情報の内容は、ホスト計算機1
00とともに予め知らされており、ホスト計算機100
においては入出力マップテーブル116に登録されてい
る。
【0070】ゲストプロセッサ320中の命令デコーダ
321において解釈された入出力命令は、実行ユニット
322に送られて入出力命令の実行が開始される。実行
ユニット322は、入出力命令に含まれるI/O装置ア
ドレス情報と入出力識別テーブル323の識別情報に基
づいて、命令デコーダ321から受け取った入出力命令
をエミュレーションプログラム312で実行するエミュ
レーション命令であると判断すると、実行状態をエミュ
レーションプログラム実行状態に切り換えた後、エミュ
レーションプログラム312を呼び出すという所定の処
理を行う。なお、入出力命令をゲスト専用I/O装置3
60に対する命令と判断した場合の処理の詳細は、後述
する。
【0071】呼び出されたエミュレーションプログラム
312は、入出力命令の実行処理を開始する。まず、エ
ミュレーションプログラム312は、入出力命令による
入出力処理の開始をホスト計算機100に伝える準備と
して、計算機間通信記憶領域315にあるGFACTO
Rに入出力命令の実行要求及び入出力処理の動作の対象
となるホストI/O装置150のI/O装置アドレス
を、GDATAにゲスト主記憶装置310でチャネルプ
ログラム314が格納されている先頭アドレス値を、そ
れぞれ入出力要求情報としてセットする。
【0072】続いてエミュレーションプログラム312
は、ホスト計算機100に対して入出力命令処理要求を
伝えるために、図6に示したゲストステータスレジスタ
334に含まれるホスト計算機100に対する割込み処
理要求を意味するEMIビットをセットする。EMIビ
ットをセットした後、エミュレーションプログラム31
2は、ホスト計算機100による入出力命令実行が完了
して計算機間通信記憶領域315の中にあるGTERM
ビットがホスト計算機100によりセットされるまでポ
ーリングしながら待ちつづける。
【0073】このように、ゲスト計算機300にエミュ
レーション手段を設けたので、ゲストプロセッサ320
上でホスト計算機100のホストI/O装置150に対
する入出力命令を実際に実行することができるので、ホ
ストI/O装置150をアクセスするためのゲストプロ
セッサ320の機械語命令セットを記述したり、ゲスト
計算機300上にI/O装置を別途用意する必要がな
い。
【0074】次に、ゲストステータスレジスタ334の
EMIビットがセットされると、割込み要求レジスタ3
33がセットされて、システムバス130を介してホス
ト計算機100のホスト制御装置140にゲスト計算機
300からの割込み要求が伝えられる。ホスト制御装置
140は、ゲスト計算機300からの割込み要求を認識
すると、ホストプロセッサ120に対して割込み要求を
発生する。ホストプロセッサ120は、割込み受付け可
能状態になると、ゲスト計算機300からの割込み要求
を受け付けて、割込み処理に入る。
【0075】ゲスト計算機300からの割込み要求を受
け付けたホストプロセッサ120は、ゲスト計算機30
0からの割込み要求であることを認識すると、ゲスト計
算機ドライバ112を起動して割込み処理を開始する。
ゲスト計算機ドライバ112は、ゲスト計算機300か
ら要求された割込みの要因を知るために、最初にゲスト
ステータスレジスタ334を読み出す。この時にゲスト
ステータスレジスタ334の割込み要求を発生させるビ
ット群つまりHWI、EMI、STI1、STI2ビッ
ト及び割込み要求レジスタ333はリセットされる。ゲ
スト計算機ドライバ112は、読み取ったゲストステー
タスレジスタ334の中を調べてEMIビットがセット
されていることからエミュレーションプログラム312
による割込み要求であることを認識する。
【0076】続いてゲスト計算機ドライバ112は、エ
ミュレーションプログラム312による割込み要求の詳
細要因を調べるために、計算機間通信記憶領域315中
のGFACTORを読みだす。GFACTORには上述
の通りエミュレーションプログラム312によりセット
された入出力命令の実行要求と入出力処理の動作の対象
となる入出力装置のI/O装置アドレスが格納されてい
ることから、ゲスト計算機ドライバ112は、入出力命
令実行と指定されたホストI/O装置150に対する入
出力処理動作の起動を行う必要があることを認識する。
更に、ゲスト計算機ドライバ112は、計算機間通信記
憶領域310中のGDATAを読みだし、ゲスト主記憶
装置310中でチャネルプログラム314が格納されて
いる先頭アドレス情報を得る。
【0077】次に、ゲスト計算機ドライバ112は、図
8に示されたI/Oマップ機構のマップテーブル116
を用いて、I/O装置アドレスに対応した転送相手にマ
ッピングできるかなどの正当性をチェックする。図8に
示した「ゲスト計算機でのI/O装置アドレス」という
のは、ゲストOS311によって実行された入出力命令
に含まれているI/O装置アドレスであり、転送相手と
なるのは、ホストI/O装置150に含まれるいずれか
の入出力装置そのもの又は入出力装置に含まれるファイ
ルである。
【0078】図10に示したゲスト入出力命令に含まれ
るI/O装置アドレスが、図8に示したように例えば1
6進数表記でx’10で指定されたI/O装置アドレス
IOAであったとすると、マップテーブル116を用い
ることでIOA=x’10に対応するホスト計算機10
0のHDD151中のファイル名D:¥GIO¥HDD
01を得ることができる。この時点で、ゲスト計算機ド
ライバ112は、ゲスト計算機300からの入出力要求
における転送相手を特定することができる。なお、入出
力マップテーブル116を用いることで、I/O装置ア
ドレスIOAというのようなアドレス値を用いなくても
単なる識別子を用いてもよいことがわかる。
【0079】もし、ゲストOS311が指定したI/O
装置アドレスが、ホスト計算機100において提供され
ないなどの未定義あるいは不正装置アドレスであった場
合や、指定されたホストI/O装置150が既に別の入
出力命令により動作中である場合などHDD151にお
ける入出力動作が実行不可能であると判断した場合に
は、ゲスト計算機ドライバ112は処理結果をGTER
Mにセットして割込み処理を終了させる。
【0080】一方、ゲスト計算機ドライバ112におい
てGFACTORの内容から入出力命令が指定するI/
O装置アドレスに対応するホスト計算機100のホスト
I/O装置150(現在説明している例ではHDD15
1上のファイルD:¥GIO¥HDD01)による入出
力動作が実行可能であると判断すると、ゲスト計算機ド
ライバ112は、入出力命令が指定するI/O装置アド
レス即ちHDD151に対応するI/O装置制御プログ
ラム(HDD)113aに対して入出力動作の開始を指
示すると共に、計算機間通信記憶領域315にセットさ
れたGFACTOR、GDATA情報、及び入出力マッ
プテーブル116に基づくファイル名情報を引き渡す。
I/O装置制御プログラム(HDD)113aは、GD
ATAに設定されたチャネルプログラム314に含まれ
るシリンダ、トラック等の情報と入出力マップテーブル
116に基づくファイル名情報とからデータの転送元と
転送先を特定することができる。そして、ゲスト計算機
ドライバ112は、入出力命令処理を正しく実行完了し
たことをGTERMにセットして割込み処理を終了す
る。
【0081】ゲスト計算機300においては、入出力命
令を処理するエミュレーションプログラム312がホス
ト計算機100による入出力処理が完了するのをGTE
RMの終了コードセットをポーリングにより待っている
が、ホスト計算機100の入出力命令処理が終了し、G
TERMに処理結果がセットされたことを検出すること
で入出力命令の終了処理に進む。エミュレーションプロ
グラム312は、GTERMにセットされたホスト計算
機100による入出力命令処理結果を基づいて入出力命
令の実行終了条件コードをゲストプロセッサ320の内
部にセットすると共にGTERM領域をクリアしてエミ
ュレーションプログラム実行状態を終了する。そして、
ゲストプロセッサ320中の実行ユニット322は、入
出力命令の実行を終了して、次の機械語命令の実行に進
む。
【0082】以上のようにして、本実施の形態において
は、ゲスト計算機300からホストI/O装置150へ
の入出力要求に対する処理を行うことができるので、ゲ
スト計算機300は、入出力装置を持たなくてもよくな
り、システムとしてのコストの削減を図ることができ
る。
【0083】本実施の形態によれば、入出力マップテー
ブル116を設けたので、ゲスト計算機300が管理す
るI/O装置アドレスと個々の入出力装置をホストOS
111によって管理される1つのファイルとを対応づけ
ることができ、ゲスト計算機300の転送相手となる入
出力装置又はファイルを特定できるようにした。その一
方では、ゲスト計算機300が管理する仮想的な固定デ
ィスク装置の物理位置をホスト計算機100に渡すこと
で、ホスト計算機100の転送相手を特定できるように
した。つまり、データの転送元と転送先が特定できるの
で、ゲスト計算機300は、ホスト計算機100におけ
るホストI/O装置150を共用することができるよう
になる。
【0084】また、以上のようにしてゲスト計算機30
0が管理する仮想的な固定ディスク装置の物理位置とホ
ストOS111によって管理される1つのファイルとを
対応付けるようにしたので、I/O装置制御プログラム
113は、ホスト計算機100が提供するファイルシス
テムをそのまま利用することができる。つまり、I/O
装置制御プログラム113が通常のファイルアクセスを
行えば、ゲスト計算機ドライバ112は、そのアクセス
に応じてゲスト計算機300が管理する仮想的な固定デ
ィスク装置の物理位置に変換しアクセスすることにな
る。これにより、ホスト計算機100側にとってみれ
ば、ゲスト計算機300の仮想的な固定ディスク装置に
対しても特別な作業なしでホストOS111がファイル
システムに対して持つ機能、例えばディスクキャッシュ
によるゲスト計算機300から見た固定ディスクアクセ
ス性能の向上、障害回復機能、セキュリティ機能などを
そのまま適用することができる。
【0085】なお、ここではゲスト計算機300の実行
する入出力命令処理の対象となる入出力装置としてHD
D151を例として動作説明をしたが、他のホストI/
O装置150中の入出力装置、例えばMT152やLA
N153についても同様の動作によりゲスト計算機30
0からの入出力命令処理を実行することができる。
【0086】ゲスト計算機300からの入出力命令処理
で指定されたI/O装置の種類によってホスト計算機1
00側で処理が異なる部分は、ゲスト計算機ドライバ1
12の処理中で以下の2点である。
【0087】第1に入出力命令で指定されたI/O装置
アドレスを対応するホストI/O装置にマッピングする
時に使う入出力マップテーブル116のエントリが異な
ることである。第2にI/Oマップ機構により特定され
たホストI/O装置150の種類に対応したI/O装置
制御プログラム113に対して入出力動作の開始を指示
することである。
【0088】また、I/O装置制御プログラム113を
各入出力装置に対して個々に設けたので、プリエンプテ
ィブ・マルチタスク処理機能を有するオペレーティング
システムの下では、各入出力装置を同時並行して動作さ
せることができる。また、1台の入出力装置に対して複
数の処理を同時並行して動作させることができる。
【0089】(2)ゲスト計算機300の入出力命令で
指定されたデータ転送動作 上記1.の入出力命令実行動作では、ゲスト計算機30
0がホストI/O装置150に格納されたファイルへの
アクセスを行うための割込み制御等の制御の流れについ
て説明した。ここでは、データ転送を実際に行うための
動作について同じく図11及び図12に基づいて説明す
る。
【0090】前述したように、入出力処理の動作の開始
を指示されたHDD151に対するI/O装置制御プロ
グラム113aは、GDATA情報を基にゲスト主記憶
装置310上にあるチャネルプログラム314を読みだ
し、これを解釈する。
【0091】ここで、ゲスト計算機300における仮想
的な固定ディスク装置に対して出されたチャネルプログ
ラム314中のコマンドを、データを実際に格納するホ
ストI/O装置150中のHDD151への対応付ける
操作について図10を用いて説明する。
【0092】図10において、まず、ゲスト計算機30
0において実行される入出力命令の機械語中に指定され
るI/O装置アドレスは、ゲスト計算機ドライバ112
において入出力マップテーブル116によりホストOS
111が管理するファイルシステム中の特定のファイル
に対応付けられる。続いて、I/O装置制御プログラム
113aは、ゲスト主記憶装置310中に格納されたチ
ャネルプログラム314を読み出す。そして、I/O装
置制御プログラム113aは、チャネルプログラム31
4中のチャネルコマンドに付随するゲスト計算機300
での固定ディスク装置内の物理位置情報、例えばシリン
ダx、トラックy、セクタzといった値を、ホストOS
111が管理するファイルシステム中の特定のファイル
中の論理的な位置情報、例えばレコード番号等に1対1
に対応付ける。つまり、ゲスト計算機300における1
本の固定ディスク装置は、ホスト計算機100上ではホ
ストOS111が管理する1つのファイルに対応付けら
れることになる。そして、HDD151に対するI/O
装置制御プログラム113aは、ホストOS111に対
して特定のファイル中の論理的な位置情報を指定してフ
ァイルアクセス要求を出すと、ホストOS111は自身
で管理するファイルシステム情報より実際のHDD15
1上の物理位置を得て必要なHDD151上のデータを
アクセスし、その結果をI/O装置制御プログラム11
3aに返す。このように、ゲスト計算機300において
固定ディスク装置に対する入出力処理を、ホスト計算機
100のHDD151にマッピングを行うことが可能に
なる。
【0093】I/O装置制御プログラム113aは、上
記した通りホスト計算機100のHDD151に格納さ
れたファイルとゲスト計算機300における仮想的な固
定ディスク装置との間でデータ転送をシステムバス13
0を介して行う。そして、ゲストOS311は、仮想的
な固定ディスク装置の物理位置とゲスト主記憶装置31
0とを対応づけるので、ゲスト計算機300は、HDD
151に対するファイルアクセスを実際に行うことがで
きたということになる。
【0094】ここで、ホストI/O装置150とゲスト
主記憶装置310間でのデータ転送において必要となる
ことは、ホスト計算機100とゲスト計算機300とが
それぞれ処理するデータの並び順(バイトオーダ)を予
め知っておき、ゲスト計算機300において適合するデ
ータの並び順をゲストOS311あるいはゲスト計算機
300のアプリケーションプログラム313から見て保
証することである。この目的のために、バイトオーダ変
換機構332を設け、ホスト計算機100とゲスト計算
機300との間の双方向のデータ転送を行うことができ
るようにした。本実施の形態においては、バイトオーダ
変換機構332をゲスト制御装置330に設けたが、ホ
スト制御装置140に設けてもよい。
【0095】このバイトオーダ変換機構332の動作に
ついて図9を用いて説明する。
【0096】図9において、バイトオーダ変換指示信号
は、予めシステムバスI/F制御部331においてシス
テム立上げ時にバイトオーダを変換する若しくはしない
のどちらか一方の値に固定的にセットされる。もし、バ
イトオーダを変換しないようにセットされた場合には、
マルチプレクサ336、337においてバイト位置の変
換は行われず、システムバス130とゲスト主記憶装置
310との間のデータ転送は、同じバイト位置のまま行
われる。バイトオーダ変換指示信号がバイトオーダを変
換するようにセットされた場合には、マルチプレクサ3
36、337においてシステムバス130とゲスト主記
憶装置310間でのデータ転送をする場合に両方向共に
最上位バイトと最下位バイト、最上位バイト側から数え
て2番目のバイトと最下位バイトから数えて2番目のバ
イト、・・・というようにバイトデータの変換を行う。
そして、システムバス130からゲスト主記憶装置31
0に対してデータ転送が行われる時には、システムバス
I/F制御部331から供給される図中のゲスト主記憶
バス出力可信号が有意となり、マルチプレクサ336で
選択出力されたデータをバッファ338を通してゲスト
主記憶バス340上に出力する。また逆に、ゲスト主記
憶装置310からシステムバス130に対してデータ転
送が行われる時には、システムバスI/F制御部331
から供給される図中のシステムバス出力可信号が有意と
なり、マルチプレクサ337で選択出力されたデータを
バッファ339を通してシステムバス130上に出力す
る。
【0097】以上のように、バイトオーダ変換機構を動
作させることで、ゲスト計算機300におけるデータ処
理時におけるバイトデータの並び順とホスト計算機10
0のデータ処理のバイトデータの並び順とが異なるもの
であったとしても互換性を保持することが可能になる。
すなわち、ホスト計算機100とゲスト計算機300が
異なる機種であっても、本実施の形態におけるバイトオ
ーダ変換機構332を用いることで、双方向のデータ転
送を行うことができるようになる。
【0098】次に、磁気テープ装置MT152のように
データの記録媒体が交換可能であるようなI/O装置に
ついては、装着されている記録媒体がホストOS111
あるいはゲストOS311のどちらで取り扱われる形式
になっているかにより交換媒体を装着するI/O装置を
排他利用する。つまり、ホストOS111が取り扱う媒
体形式の磁気テープが装着されている場合には、ホスト
OS111からの入出力処理を受け付けて実行する。一
方、ゲストOS311が取り扱う媒体形式の磁気テープ
が装着されている場合には、ゲスト計算機300から発
行される入出力処理をホスト計算機100のI/O装置
制御プログラム113bがホストOS111を介して実
行する。なお、ホストOS111中のMT152の動作
制御を行うデバイスドライバは、ホストOS111及び
ゲストOS311両方の媒体形式に対する動作制御機能
をサポートするように構成されている。
【0099】仮に、MT152にホストOS111がサ
ポートする形式の媒体が装着されているときにゲスト計
算機300からMT152に対する入出力命令が実行さ
れた場合には、ホスト計算機100のMT152に対応
するI/O装置制御プログラム113bからホストOS
111を介して入出力アクセスが発行されるが、装着さ
れている媒体形式がゲストOS311が取り扱う形式と
は異なることを認識して入出力処理を行わない。逆に、
ゲストOS311が扱う形式の媒体をMT152に装着
しているときにホスト計算機100のアプリケーション
プログラム313からMT152に対するアクセスが出
された場合にも同様に媒体形式の違いによりホスト計算
機100のアプリケーションプログラム115からの入
出力処理は行われない。
【0100】更に、ホスト計算機100とゲスト計算機
300との間で扱う文字データの表記形式即ち文字コー
ドが異なっている場合でも、ホストI/O装置150に
格納されたゲスト計算機300が取り扱うデータをホス
ト計算機100は何等意識することなくシステム処理が
可能である。
【0101】チャネルプログラム314中の1つのチャ
ネルコマンドに対する入出力動作が終了すると、I/O
装置制御プログラム113aは、引き続いて次のチャネ
ルコマンドを読みだして入出力動作を続行する。このよ
うにして、ゲスト計算機300の入出力命令に基づいて
起動された所定のI/O装置制御プログラム113a
は、チャネルプログラム314において終了が指定され
るまでチャネルコマンドを解釈しては実行することを自
律的に行う。
【0102】つまり、本実施の形態によれば、ゲスト計
算機300の入出力命令であってもホスト計算機100
側のI/O装置制御プログラム113の実行によりデー
タ転送が行われることになるので、ゲストプロセッサ3
20は、ゲスト計算機300の入出力要求に基づくデー
タ転送のために何ら使用されることはない。従って、ゲ
スト計算機300にしてみれば、このデータ転送に関す
る入出力処理と他の処理とを見かけ上同時並行して行っ
ているようになるので、ゲスト計算機300におけるシ
ステム性能の向上を図ることができる。
【0103】また、ホストI/O装置150に対する全
てのアクセスは、ホストOS111から一括して動作制
御を受けるように構成することで、ゲスト計算機300
からの入出力アクセスとホスト計算機からの入出力アク
セスとの排他制御などをホストOS111の機能により
実現することができる。これにより、柔軟な複合計算機
システムが容易に構築することができる。
【0104】(3)ゲスト計算機300の入出力終了割
込み処理動作 上記2.の入出力データ転送動作では、ゲスト計算機3
00によるホストI/O装置150に格納されたファイ
ルへのアクセス処理をホスト計算機100側の動作によ
り行う処理の流れについて説明した。図13及び図14
は、ゲスト計算機300による入出力処理の完了時にお
いて発生する入出力終了割込み処理を本実施の形態の複
合計算機システムにおいて実行する際の内部処理フロー
を示した図であり、図14は図13の続きの図である
が、ここでは、これらの図に基づきデータ転送終了後に
おける割込み処理の動作について説明する。
【0105】I/O装置制御プログラム113aは、チ
ャネルプログラム314の中に終了を意味するチャネル
コマンドを検出し入出力処理を終了すると、ゲスト計算
機ドライバ112に対して入出力終了割込み要求を通知
する。そして、I/O装置制御プログラム113aは、
ゲスト計算機300から自分のI/O装置アドレスに対
する入出力終了割込みが受け付けられるまで待ちつづけ
る。
【0106】一方、この入出力終了割込み要求を受け取
ったゲスト計算機ドライバ112は、ゲスト計算機30
0に対するHDD151からの割込み要求をドライバ内
部状態としてペンディングすると共に、ゲスト制御装置
330中にある割込み受信レジスタ335にシステムバ
ス130を介して入出力終了割込み要求をセットする。
この入出力終了割込み要求の場合にはIOIビットがセ
ットされる。
【0107】割込み受信レジスタ335のIOIビット
がセットされると、ゲストプロセッサ320に対して割
込み要求が通知される。そして、ゲストプロセッサ32
0は、割込み受付け可能状態になると、IOIビツトに
よる割込み要求が受け付けられて、ゲストプロセッサ3
20は割込み処理に入る。
【0108】割込み処理に入ったゲストプロセッサ32
0は、割込み受信レジスタ335を読み取り、IOIビ
ットがセットされていることから割込み要因を入出力終
了割込みであると認識する。なお、割込み受信レジスタ
335は、ゲストプロセッサ320からのレジスタ読み
取り後にクリアされる。
【0109】入出力終了割込みを認識したゲストプロセ
ッサ320は、実行ユニット322において入出力終了
割込み処理を実行するエミュレーションプログラム31
2を呼び出す。
【0110】呼び出されたエミュレーションプログラム
312は、入出力終了割込みを受け付けたことを計算機
間通信記憶領域315内のGFACTORにセットし、
引き続いてエミュレーションプログラム312からホス
ト計算機100に対する割込み要求としてゲストステー
タスレジスタ334中のEMIビットにセットする。そ
して、エミュレーションプログラム312は、ホスト計
算機100による入出力終了割込み処理が完了するのを
計算機間通信記憶領域315中のGTERMをポーリン
グすることで待つ。
【0111】ゲストステータスレジスタ334にEMI
ビットがセットされると、割込み要求レジスタ333が
セットされて、システムバス130及びホスト制御装置
140経由でホストプロセッサ120に対してゲスト計
算機300からの割込み要求が入る。ホストプロセッサ
120は、要求された割込みの受け付け可能タイミング
になると、このゲスト計算機300からの割込み要求を
受け付け割込み処理に入るためにゲスト計算機ドライバ
112を呼び出す。ゲスト計算機ドライバ112は、割
込み要因を知るためにゲストステータスレジスタ334
をシステムバス130経由で読みだす。このとき、ゲス
トステータスレジスタ334中のEMIビット及び割込
み要求レジスタ333はクリアされる。
【0112】ゲストステータスレジスタ334を読みだ
したゲスト計算機ドライバ112は、EMIビットがセ
ツトされていることからエミュレーションプログラム3
12による割込み処理要求であることを認識する。続い
て更に詳細な割込み要因を知るために計算機間通信記憶
領域315内にあるGFACTORを読みだす。読みだ
されたGFACTORには、エミュレーションプログラ
ム312により入出力終了割込みの受付けであることが
セットされているので、ゲスト計算機ドライバ112
は、入出力終了割込み受付け処理を開始する。なお、こ
のとき、前述した通りゲスト計算機ドライバ112の内
部状態としてHDD151からの入出力終了割込み要求
をペンディングしている。
【0113】ところで、前述したHDD151に対する
入出力動作を制御するI/O装置制御プログラム113
aが入出力終了割込み要求を行ってから、ゲスト計算機
300中のエミュレーションプログラム312による入
出力終了割込み受付け処理がホスト計算機100に届く
間に、HDD151以外のホストI/O装置、例えばM
T152に対するゲスト計算機300からの入出力動作
がI/O装置制御プログラム113bにより並行して行
われて入出力処理が完了する場合もあり得る。このよう
な場合にはゲスト計算機ドライバ112の内部にMT1
52に対するI/O装置制御プログラム113bからの
入出力終了割込み要求がHDD151からの入出力終了
割込み要求に加えてペンディングされていることにな
る。そこで、ゲスト計算機ドライバ112は、ペンディ
ングされている入出力終了割込み要求の中から優先順位
の最も高い1つのホストI/O装置150、例えばHD
D151からの要求を選択して、対応するI/O装置制
御プログラム113aに対して入出力終了割込みの受付
けを通知すると共に、ゲスト計算機300からの入出力
終了割込み受付け要因に対する割込み処理を終了する。
【0114】入出力終了割込みの受付けを受け取ったI
/O装置制御プログラム113(この例では113a)
は、ゲスト計算機300の入出力終了割込みに必要な入
出力動作終了ステータスなどの各種情報をゲスト主記憶
装置310の所定のアドレスに格納する。この格納処理
が完了すると、I/O装置制御プログラム113は、入
出力終了割込みとしてホスト計算機100側での処理の
完了をゲスト計算機300のエミュレーションプログラ
ム312に対して通知するために、計算機間通信記憶領
域315中のGTERMに終了データをセットする。そ
して、I/O装置制御プログラム113における入出力
終了割込み処理は完了する。
【0115】ホスト計算機100側による入出力終了割
込み処理が終了したことを示すデータがGTERMにセ
ツトされると、これをポーリングしていたエミュレーシ
ョンプログラム312は、ホスト計算機100による入
出力終了割込み受付け処理が完了したことを認識して、
ゲスト計算機300による入出力終了割込み処理を起動
する。この時にエミュレーションプログラム312は、
GTERMの内容をクリアする。そして、エミュレーシ
ョンプログラム312は、ゲストプロセッサ320内に
あるプログラムカウンタに入出力終了割込み処理ルーチ
ンの先頭アドレスをセットして、エミュレーションプロ
グラム実行状態から抜け出す。この操作により、ゲスト
プロセッサ320において入出力終了割込み処理のゲス
トOS311ルーチンの先頭アドレスから機械語命令の
実行が開始されることになる。
【0116】以上のようにして、ゲスト計算機300か
らのホストI/O装置150へのアクセス要求に対する
データ転送後の終了処理が行われるが、本実施の形態に
よれば、ゲスト計算機300、ホスト計算機100及び
ホストI/O装置150の間はホスト計算機100のシ
ステムバス130により結合されているために、従来ネ
ットワーク経由で通信していたシステムと比較してより
高性能なシステムを構築することができる。
【0117】また、ホスト計算機100とゲスト計算機
300とで異なるアーキテクチャとして構成することが
できるため、低コストのI/O装置等を使うことのでき
るアーキテクチャのシステムをホスト計算機として選択
することで、より低コストの複合計算機システムを提供
することができる。
【0118】(4)ゲスト計算機300の専用I/O装
置360への入出力命令実行動作 次に、ゲスト計算機300からゲスト専用I/O装置3
60に対する入出力命令が実行されたときの動作につい
て説明する。これは、上記1.に記載したゲスト計算機
300の入出力命令実行動作において、実行ユニット3
22は、入出力命令に含まれるI/O装置アドレス情報
と入出力識別テーブル323の識別情報とに基づいて、
命令デコーダ321から受け取った入出力命令を、ゲス
ト専用I/O装置360に対する命令と判断した場合の
処理である。この判断は、図5に示した識別情報、すな
わちI/O装置アドレスとI/O装置アドレスに対応し
た入出力装置を参照すれば容易に行うことができる。
【0119】実行ユニット322は、ゲスト専用I/O
装置360に対する命令と判断すると、独自のI/Oバ
ス350経由でゲスト専用I/O装置360のうち指定
された入出力装置に対する入出力処理を開始するための
コマンドを発行する。これ以降、独自のI/Oバス35
0経由で行われる入出力処理は、従来と同様の処理手順
でアクセスを行うため詳細な説明は省略する。
【0120】本実施の形態においては、以上のように、
ゲスト計算機300は、入出力識別テーブル323の識
別情報等に基づいて転送相手を識別し特定することがで
きる。前述したように、本実施の形態においては、ホス
トI/O装置150を共用することができるが、ゲスト
計算機300においてアクセス頻度の高い入出力装置を
ゲスト専用I/O装置360とすることで、ホストプロ
セッサ120にかかる負荷を軽減し、システム全体とし
て高性能な複合計算機システムを提供することができ
る。
【0121】また、特殊な入出力装置をゲスト専用I/
O装置360とし、固定ディスク装置等汎用的な入出力
装置のみをホストI/O装置150として共用すること
で、エミュレーションプログラム312の作成を容易に
し、その負荷が軽減した分ゲストプロセッサ320に多
種に渡る入出力装置をサポートさせるようにすることが
できる。
【0122】(5)操作員とゲスト計算機300とのコ
ミュニケーション動作 上記1〜3で説明したことから、本実施の形態によれ
ば、ホストI/O装置150をホスト計算機100及び
ゲスト計算機300で共用することができ、ゲスト計算
機300からの入出力要求に基づくデータ転送処理をゲ
ストプロセッサ320を用いることなく実現することが
できることがわかった。また、上記4により、ゲスト計
算機300は、共用の入出力装置と専用の入出力装置と
を使い分けることができることがわかった。
【0123】更に、本実施の形態においては、ホスト計
算機100側に接続された端末154からゲスト計算機
300のゲスト主記憶装置310やゲスト制御装置33
0の設定内容を参照することができることも特徴の1つ
としている。
【0124】図15及び図16は、本実施の形態におけ
る複合計算機システムにおいて、操作員とゲスト計算機
300とのインタフェース処理を行う時の内部処理フロ
ーを示した図であり、図16は図15の続きの図である
が、次に、複合計算機システムの操作員とゲスト計算機
300との間で必要なコミュニケーション動作について
図15及び図16に基づいて説明する。
【0125】ゲスト計算機300に対する操作員から指
示される操作の例としては、ゲスト計算機300の初期
化、ゲスト計算機300の命令実行開始や停止、ゲスト
主記憶装置310の内容表示や内容変更、ゲストプロセ
ッサ320内のレジスタ内容表示や内容変更などがあ
る。ここでは、ゲストプロセッサ320によるゲスト主
記憶装置310の内容表示動作を例にあげて、操作員と
ゲスト計算機300とのコミュニケーション動作につい
て説明する。
【0126】まず、操作員がホストI/O装置150の
内、操作員インタフェースを分担する入出力装置である
端末154を介してゲスト主記憶装置310の指定した
アドレスの内容表示をホスト計算機100に対して指示
する。すると、ホストOS111の上で動作しているゲ
スト計算機300に対する操作員インタフェース制御プ
ログラム114が、ホストOS111経由で上記の操作
員からの指示を受け取る。すると、操作員インタフェー
ス制御プログラム114は、操作員からの指示内容を解
釈してゲスト主記憶装置310の内容を読み出して端末
154上に結果を表示することを認識する。そして、操
作員インタフェース制御プログラム114は、ゲスト計
算機300に対してゲスト主記憶装置310の内容を読
み出す処理を要求するために、計算機間通信記憶領域3
15中のホスト計算機100からゲスト計算機300に
対する割込み要因としてHFACTORにゲスト主記憶
装置310の読み出し処理に対応するコードをセットす
る。更に、操作員インタフェース制御プログラム114
は、計算機間通信記憶領域315中のHDATA1に読
み出すべきゲスト主記憶装置310内のアドレス情報を
セットする。読み出すべきデータは、前述したようにゲ
スト主記憶装置310等の内容であり、その格納場所つ
まりそのデータの格納アドレスは既知である。この格納
アドレスをアドレス情報としてセットする。そして、ゲ
スト計算機ドライバ112及びシステムバス130を介
してゲスト制御装置330中にある割込み受信レジスタ
335のOPIビットをセットすることでゲスト計算機
300に対する操作員インタフェース処理割込み要求を
伝える。操作員インタフェース制御プログラム114
は、ゲスト計算機300による操作員インタフェース割
込み処理が終了するのを計算機間通信記憶領域315中
のHTERMの内容をポーリングして待つ。
【0127】割込み受信レジスタ335のOPIビット
がセットされると、ゲスト制御装置330は、ゲストプ
ロセッサ320に対して割込み要求を行う。そして、ゲ
ストプロセッサ320は、割込み要求を受付け可能状態
になると、割込み処理を開始する。割込み処理を開始し
たゲストプロセッサ320は、まずゲスト制御装置33
0から割込み受信レジスタ335を読み出す。この読み
出し操作により、割込み受信レジスタ335はクリアさ
れる。読みだした内容に含まれるOPIビットはセット
されているので、ゲストプロセッサ320は、操作員イ
ンターフェス処理割込み要求であることを認識する。こ
こで、ゲストプロセッサ320の実行ユニット322
は、エミュレーション実行状態に入り操作員インタフェ
ース割込み処理を実行するエミュレーションプログラム
312を起動するという所定の処理を行う。
【0128】操作員インタフェース割込み処理を行うエ
ミュレーションプログラム312は、計算機間通信記憶
領域315中のHFACTORを読み出して、操作員イ
ンタフェース割込みの詳細要因情報からゲスト主記憶装
置310に対するホスト計算機100からのデータ読み
出しであることを認識する。次に、エミュレーションプ
ログラム312は、計算機間通信記憶領域315中のH
DATA1の内容を読み出して、ホスト計算機100が
指定しているゲスト主記憶装置310中のアドレスを知
る。そして、エミュレーションプログラム312は、指
定されたゲスト主記憶装置310のアドレスを用いてH
FACTORで指定されたアクセス情報によりゲスト主
記憶装置310からデータを読み出し、結果をHDAT
A2にセットする。最後に、エミュレーションプログラ
ム312は、終了コードをHTERMにセットした後、
操作員インタフェース割込み処理を終了してミュレーシ
ョン実行状態から脱する。
【0129】HTERMに処理終了を示すデータがセッ
トされると、HTERMをポーリングしていた操作員イ
ンタフェース制御プログラム114は、ゲスト計算機3
00における操作員インタフェース割込み処理が終了し
たことを検出する。そして、操作員インタフェース制御
プログラム114は、HTERM、及びHDATA2の
内容を読み出してエミュレーションプログラム312に
よりセットされたゲスト計算機300における操作員イ
ンタフェース割込み処理の終了状態をチェックした後に
HTERMをクリアする。次に、操作員インタフェース
制御プログラム114は、読み出したHDATA2の値
をホストI/O装置150、特にここでは端末154に
対してホストOS111経由で出力することで操作員が
指示したゲスト主記憶装置310のアドレスに対する内
容を表示する。そして、操作員インタフェース制御プロ
グラム114は、操作員が指示したゲスト計算機300
とのコミュニケーション処理を完了する。
【0130】以上のように、本実施の形態によれば、ホ
スト計算機100側に接続された端末154からゲスト
計算機300に設定された内容を参照することができる
ので、ゲスト計算機300側に別途操作員が使用する端
末を接続する必要がない。すなわち、ゲスト計算機30
0において、操作員インタフェース動作機能をホスト計
算機の端末(操作員インタフェース入出力装置)154
を共用して実現することができることから、ゲスト計算
機300専用の操作員インタフェース入出力装置が不要
となりシステムを低コストで実現することができる。
【0131】(6)まとめ これまで本実施の形態における複合計算機システムの主
要な動作である、ゲスト計算機300の入出力命令実行
動作、ゲスト計算機300の入出力命令で指定されたデ
ータ転送動作、ゲスト計算機300の入出力終了割込み
処理動作、ゲスト計算機300の専用I/O装置360
への入出力命令実行動作及び操作員とゲスト計算機との
コミュニケーション動作について各々説明を行った。上
記の5種類の動作のうちゲスト計算機300の専用I/
O装置360への入出力命令実行動作以外は、いずれも
ホスト計算機100側におけるI/O装置制御プログラ
ム113若しくは操作員インタフェース制御プログラム
114と、ゲスト計算機300側におけるエミュレーシ
ョンプログラム312とが互いに通信を行いながら実行
される。ここで、ホストOS111は、プリエンプティ
ブ・マルチタスク処理機能を有することから、I/O装
置制御プログラム113、操作員インタフェース制御プ
ログラム114及びアプリケーションプログラム115
は、いずれもホストOS111のタスクスイッチ周期に
従って強制的に実行が切り換えられることになる。すな
わち、ホスト計算機100においてゲスト計算機300
の入出力命令処理や入出力データ操作や入出力終了割込
み処理や操作員からのゲスト計算機300に対するコミ
ュニケーション処理はタイムシェアリングされて実行さ
れるため、ゲスト計算機300や操作員からは見掛け上
リアルタイムに処理が行われていることになる。更に、
ホスト計算機100においては、アプリケーションプロ
グラム115も同様にタイムシェアリングされて実行さ
れることから、例えばホスト計算機100をサーバ、ゲ
スト計算機300をクライアントとする分散コンピュー
タシステムを構築する場合には、クライアントからサー
バに対して発行されるサービス要求をホスト計算機10
0においてサーバアプリケーションを動作させることで
処理するといったクライアント/サーバシステムを構成
することができる。
【0132】ところで、本実施の形態において、ホスト
計算機とは、複数の計算機で構築されたシステムにおい
てホストとなりうる1乃至複数の計算機のことをいい、
ゲスト計算機とは、ホスト計算機でない計算機のことを
いい、特に断らない限り一般的な独立した計算機を構築
する。従って、上記とは逆に、ホスト計算機100をク
ライアント、ゲスト計算機300をサーバとする分散コ
ンピュータシステム構成とした場合にも、ホスト計算機
100上で動作するクライアント・アプリケーションプ
ログラム115からサーバであるゲスト計算機300に
対して発行されるサービス要求をゲスト計算機300上
のアプリケーションプログラム313によって処理する
といったクライアント/サーバシステムを構成すること
も可能である。
【0133】特に、本実施の形態によれば、ホスト計算
機100とゲスト計算機300とをシステムバス130
で接続することで、クライアント/サーバを一体として
実現することができ、完全に独立した2台のコンピュー
タシステムで構築したクライアント/サーバシステムと
比べると低コストで同じシステムが構築できる。更に、
LAN等により接続して構築したシステムより高速なシ
ステムを提供することができる。
【0134】一方、ゲスト計算機300に独立したI/
O装置や操作員インタフェース入出力装置が接続され
て、ゲスト計算機300だけで完全なコンピュータシス
テムを構成する場合であっても、上記実施の形態の動作
説明で述べてきた通り、ゲスト計算機300において実
行される入出力命令処理、入出力終了割込み、操作員イ
ンターフェス割込み処理は、全てゲスト主記憶装置31
0内の特定領域に配置されて、ゲストプロセッサ320
の機械語命令セットを用いたプログラムにより実行され
るエミュレーションプログラム312により実現されて
いる。従って、本実施の形態によれば、I/O装置構成
や操作員インタフェース入出力装置の構成が変わったこ
とによる処理部分を改訂したエミュレーションプログラ
ム312に交換することだけで、何等ゲストプロセッサ
320の機械語命令セットとハードウェア、及びゲスト
OS311、チャネルプログラム314、アプリケーシ
ョンプログラム313を変更することなしに前述したゲ
スト計算機300と同じ機能を実現することができる。
【0135】更に、これまでの動作説明から、本実施の
形態におけるホスト計算機100及びゲスト計算機30
0の間、更にホストプロセッサ120及びゲストプロセ
ッサ320の間では、システムバス130に接続すると
いう部分を除いて互いにアーキテクチャとしての依存関
係がないことは自明である。
【0136】本実施の形態では、ホストプロセッサ12
0及びゲストプロセッサ320共に1つのシングルプロ
セッサ構成による複合計算機システムの動作について示
したが、ホストプロセッサ120が複数個、あるいはゲ
ストプロセッサ320が複数個から構成されるマルチプ
ロセッサシステム構成についても、システムバス130
に上記構成を有するホスト計算機、ゲスト計算機を接続
し、必要な構成要素を重畳させて持たせることで容易に
適用することができる。
【0137】また、本実施の形態では、図1及び図3に
示したように、上記の「(4)ゲスト計算機300の専
用I/O装置360への入出力命令実行動作」を説明す
るために、ゲスト計算機300に独自のI/Oバス35
0及びゲスト専用I/O装置360を設けた構成とした
が、これ以外の動作においては、これらの構成はなくて
もよい。
【0138】複合機計算システムにおけるインストール
/アンインストール方法 次に、本実施の形態におけるインストール及びアンイン
ストールの方法について説明する。本実施の形態におい
て特徴的なことは、単一のインストーラ及び単一のイン
ストール媒体を利用してインストールできるようにした
ことであり、すなわち、図1に示した構成においては、
ゲスト計算機300へのインストール/アンインストー
ルをホスト計算機100側からできるようにしたことで
ある。
【0139】図17はインストール及びアンインストー
ル作業を示す模式図である。この実施の形態において
は、ホスト計算機100のオペレーティングシステム1
11は、既にインストールされているものとする。図1
7において、フロッピィーディスクやCD−ROMのよ
うなインストール媒体200には、インストーラ21
1、アンインストーラ212の他に、ゲスト計算機制御
プログラムであるゲスト計算機ドライバ112、I/O
装置制御プログラム113、操作員インタフェース制御
プログラム114、それ以外のホストアプリケーション
プログラム115及びゲストOS311とゲストアプリ
ケーションプログラム313とを物理ディスクのイメー
ジでそのままマッピングしたファイル210が含まれ
る。HDD151は、インストール先となる図3に示し
た複合計算機システムの共用の固定ディスクである。な
お、矢印Aはインストール作業におけるファイルのコピ
ーを表し、矢印Bはアンインストール作業におけるファ
イルの削除を意味する。インストール前は、ホストOS
111のみがHDD151に格納されており、インスト
ール作業によって、ゲスト計算機ドライバ112、I/
O装置制御プログラム113、操作員インタフェース制
御プログラム114、それ以外のホストアプリケーショ
ンプログラム115及び物理的な固定ディスク装置のイ
メージそのままでマッピングしたファイル210がHD
D151にコピーされる。
【0140】ゲストOS311から見ると、HDD15
1の中の一つのファイル210が、一つの固定ディスク
装置として認識されることになる。一方、ホストOS1
11からしてみると、ゲストOS311とゲストアプリ
ケーションプログラム313とを一つのファイル210
としてインストール媒体200に格納しておくことで、
ホスト計算機100のみならずゲスト計算機300への
インストール作業を、ホストOS111上で動作するイ
ンストーラ211のみで行うことができる。
【0141】インストール時には、HDD151に予め
格納されていたホストOS111を、ホスト主記憶装置
110にロードして動作させる。次に、インストーラ2
11を同じくホスト主記憶装置110にロードして動作
させる。インストーラ211は、インストール媒体20
0からホスト計算機100用のソフトウェアとして、ゲ
スト計算機ドライバ112、I/O装置制御プログラム
113、操作員インタフェース制御プログラム114、
それ以外のホストアプリケーションプログラム115及
びゲスト計算機300用のソフトウェアであるファイル
210を共用のHDD151にコピーする。このよう
に、ゲストOS311をインストールする際に、ゲスト
計算機300を全く動作させることなくゲストOS31
1をインストールすることができる。ゲストOS311
が動作するために必要となる、複合計算機システムに接
続されているホストI/O装置150の情報について
は、ゲストOS311動作後に、ホストOS111が制
御しているI/O装置制御プログラム113とゲスト計
算機ドライバ112を通じてゲストOS311が認識す
る。複合計算機のホストI/O装置150は、すべてホ
ストOS111が制御しており、ホストOS111が認
識しているホストI/O装置150の情報に基づいてI
/O装置制御プログラム113とゲスト計算機ドライバ
112が動作するので、ゲストOS311にI/O装置
の情報を知らせることなく、ゲストOS311をインス
トールできる。
【0142】アンインストールは、複合計算機のHDD
151から、ゲスト計算機300用の情報を全て削除す
ることで行われる。ゲスト計算機300用の情報とは、
ホスト計算機100上のアプリケーションプログラムで
あるゲスト計算機ドライバ112、I/O装置制御プロ
グラム113、操作員インタフェース制御プログラム1
14、ファイル210及びゲスト計算機300用のシス
テム情報がある。インストーラ211は、インストール
時に単にファイルのコピーを行うだけではなく、ゲスト
計算機300用のシステム情報をHDD151の特定の
領域に書き込む。ゲスト計算機300用のシステム情報
は、図18と図19に示す様にゲスト計算機制御プログ
ラムの情報とホストI/O装置150の情報とから構成
され、ゲスト計算機制御プログラムは、ゲスト計算機3
00の動作中にシステム情報を参照しパス名等の制約条
件に従って動作する。
【0143】インストール媒体200に格納されたアン
インストーラ212をホスト主記憶装置110にロード
して動作させると、始めにゲスト計算機300用のシス
テム情報を参照する。ゲスト計算機制御プログラムの情
報からゲスト計算機制御プログラムのパスを調べ、ゲス
ト計算機制御プログラムを全て削除する。次に、ホスト
I/O装置150の情報からゲスト計算機300の固定
ディスクに対応するファイルのパスを調べて全て削除す
る。ファイルの削除が終ったら、ゲスト計算機300用
のシステム情報を全て削除する。
【0144】このように複合計算機のアンインストーラ
212は、アーキテクチャの異なるゲスト計算機300
用ソフトウェアとホスト計算機100用ソフトウェアを
一度の作業でかつ迅速にアンインストールできる。
【0145】ところで、図20は、共用のHDD151
に格納された上述のファイル210の詳細を示した図で
あるが、ファイル210は、インストール媒体200か
らインストーラ211によってHDD151にコピーさ
れたもので、前述した入出力マップテーブル116によ
ってゲスト計算機300の物理ディスクとして認識され
ものである。このファイル210は、ホストOS11
1から見ると通常のファイルであり、先頭にホストOS
111用のヘッダ情報213を持つ。次に、ホスト計算
機100上のアプリケーションプログラムであるインス
トーラ211およびI/O装置制御プログラム113
が、ファイル210をゲスト計算機300用のファイル
として認識するためのインストーラ211用のヘッダ情
報214を持つ。それ以後の物理的な領域が、ゲスト計
算機300が入出力マップテーブル116を通してHD
Dとして認識する部分である。先頭の領域にはゲストO
S311が格納されており、それ以後の領域にゲストア
プリケーションプログラム313が格納されている。こ
のファイル210は以下のように作成してインストール
媒体200に格納される。
【0146】まず、ホスト計算機100上でゲスト計算
機300のHDDで必要となるサイズの空ファイルを作
成する。このことでホスト計算機100は、このファイ
ルのOS管理領域にホストOS用ヘッダ情報213を書
き込む。次にこの空ファイルのユーザ領域の先頭にイン
ストーラ211およびI/O装置制御プログラム113
用のインストーラ用のヘッダ情報214を書き込む。こ
の作業は、ホスト計算機100上でアプリケーションプ
ログラム115を用いて、直接空ファイルにアクセスし
て行うことができる。最後に、複合計算機ではなく単独
で動作しているゲスト計算機300のHDD361の内
容を、物理イメージのまま、空ファイル内のインストー
ラ用のヘッダ情報214の直後から1バイトづつ書き込
む。なお、HDD361から読み込むデータは、ゲスト
OS311とゲストアプリケーションプログラム313
である。ゲスト計算機300のHDD361の内容は、
例えば次の様にしてコピーできる。まず、ホスト計算機
100とゲスト計算機300とで物理的に共用できる
(論理フォーマットは同じ必要はない)リムーバブル大
規模記憶装置の媒体(例えばテープデバイス)に、ゲス
ト計算機300のHDD361の内容を全て一時的にコ
ピーする。次に、その大規模記憶装置の媒体をホスト計
算機100に持ってきて、その内容をホスト計算機10
0上のアプリケーションプログラム115を用いて1バ
イトずつ物理的に読み込んで、1バイトずつ空ファイル
に書き込む。作成したファイルをインストール媒体20
0にコピーする。このようにして、インストール媒体2
00を生成する。
【0147】図21は、インストーラ211又はアンイ
ンストーラ212と、ゲストOS311やゲスト計算機
制御プログラムとしてのゲスト計算機ドライバ112、
I/O装置制御プログラム113及び操作員インタフェ
ース制御プログラム114との通信経路を示すものであ
る。インストーラ211やアンインストーラ212が直
接通信をするのは、ゲスト計算機ドライバ112および
操作員インタフェース制御プログラム114である。こ
れらはすべてホストOS111上のアプリケーションプ
ログラムであることから、ホストOS111を経由して
通信することが可能である。ゲスト計算機ドライバ11
2は、計算機間通信記憶領域315やゲスト制御装置3
30を用いてゲストOS311と通信を行う。一方、操
作員インタフェース制御プログラム114は、I/O装
置制御プログラム113がホストI/O装置150の数
(113a,113b,113c)だけあるので、すべ
てのI/O装置制御プログラム113と、ホストOS1
11を経由して通信を行う。
【0148】図22は、インストーラ211及びアンイ
ンストーラ212が図21の通信経路を用いて、システ
ムを停止するフローチャートを示す。インストーラ21
1は、操作員インタフェース制御プログラム114と通
信し、動作中かどうかを調べる監視手段と、動作中であ
れば操作員インタフェース制御プログラム114を停止
するための停止手段を有する。操作員インタフェース制
御プログラム114は、I/O装置制御プログラム11
3と通信し、I/O装置制御プログラム113が動作中
かどうかを調べる監視手段と、動作中であればI/O装
置制御プログラム113を停止するための停止手段を有
する。また、I/O装置制御プログラム113は操作員
インタフェース制御プログラム114と通信し、操作員
インタフェース制御プログラム114が動作中かどうか
調べる監視手段を有し、I/O装置制御プログラム11
3起動時は、操作員インタフェース制御プログラム11
4が動作していることを前提とする。つまり、操作員イ
ンタフェース制御プログラム114が動作していないと
きは、I/O装置制御プログラム113は動作できない
ようにする。
【0149】このことで、まずインストーラ211は、
操作員インタフェース制御プログラム114が動作中か
調べ、動作していれば、操作員インタフェース制御プロ
グラム114がI/O装置制御プログラム113が動作
中かどうかを調べる。動作していれば停止手段を用い
て、I/O装置制御プログラム113を停止する。次に
インストーラが操作員インタフェース制御プログラム1
14を停止手段を用いて停止する。
【0150】同様に、インストーラ211は、ゲスト計
算機ドライバ112と通信し、動作中かどうかを調べる
監視手段と、動作中であればゲスト計算機ドライバ11
2を停止するための停止手段を有する。ゲスト計算機ド
ライバ112は、ゲストOS311と通信し、ゲストO
S311が動作中かどうか調べる監視手段と、動作中で
あればゲストOS311を停止するための停止手段を有
する。また、ゲストOS311はゲスト計算機ドライバ
112と通信し、ゲスト計算機ドライバ112が動作中
かどうか調べる監視手段を有し、ゲストOS311起動
時は、ゲスト計算機ドライバ112が動作していること
を前提とする。つまり、ゲスト計算機ドライバ112が
動作していないときは、ゲストOS311は動作できな
いようにする。
【0151】このことで、まずインストーラ211は、
ゲスト計算機ドライバ112が動作中か調べ、動作して
いれば、ゲスト計算機ドライバ112がゲストOS31
1が動作中かどうかを調べる。動作していれば停止手段
を用いて、ゲストOS311を停止する。次にインスト
ーラ211がゲスト計算機ドライバ112を停止手段を
用いて停止する。これらの停止手段を用いることで、イ
ンストール(再インストールやバージョンアップ)時・
アンインストール時に、ゲスト計算機制御プログラムや
ゲストOS311が動作中でもマニュアル操作によりそ
れらを停止しなくても、インストーラ又はアンインスト
ーラ自身が自動的にそれらを停止してからインストール
やアンインストールをすることができる。
【0152】
【発明の効果】本発明によれば、ホスト計算機のシステ
ムバスに接続された入出力装置をゲスト計算機からも共
用することが可能となり、かつ、ゲスト計算機が行う当
該入出力装置に対する入出力処理をゲスト計算機のゲス
トプロセッサを用いることなく行うことが可能となる。
【0153】また、ゲスト計算機、ホスト計算機及び入
出力装置の間はホスト計算機のシステムバスにより結合
されているために、従来ネットワーク経由で通信してい
たシステムと比較してより高性能なシステムを構築する
ことが可能である。
【0154】更に、ホスト計算機とゲスト計算機とで異
なるアーキテクチャとして構成することができるため、
低コストの入出力装置等を使うことのできるアーキテク
チャのシステムをホスト計算機として選択することで、
より低コストの複合計算機システムを提供することが可
能となる。
【0155】また、入出力装置を識別するための入出力
識別テーブルを設けたので、ゲスト計算機は、入出力識
別テーブルの識別情報等に基づいて転送相手を識別し特
定することが可能となる。従って、ゲスト計算機専用入
出力装置と、ホスト計算機に接続されているI/O装置
とを併用することができるようになる。従って、ゲスト
計算機においてアクセス頻度の高いファイル等をゲスト
計算機専用の入出力装置に設けることで、ホストプロセ
ッサにかかる負荷を軽減し、システム全体として高性能
な複合計算機システムを提供することが可能となる。
【0156】また、ゲスト計算機にエミュレーション手
段を設けたので、ゲストプロセッサ上で実行される入出
力命令を実際に実行することができ、ゲストプロセッサ
の機械語命令セット及びハードウェアの変更が不要とな
る。
【0157】また、実行ユニットは、命令デコーダから
供給される実行指示内容に基づいて機械語命令の実行を
行うことで、エミュレーションを実行させたり、入出力
処理あるいは割込み発生時には割込み処理を実行させた
りすることができる。
【0158】また、エミュレーション手段からの割込み
処理要求等のホスト計算機に対する割込みの主要因を保
持するゲストステータスレジスタを設けたので、ホスト
プロセッサは、ホスト計算機で割込みが発生したことを
即座に知ることができるとともにその割込みの主要因を
知ることができる。
【0159】また、ゲスト計算機からホスト計算機に対
して行う割込み処理要求を保持する割込み要求レジスタ
を設けたので、ホストプロセッサは、ホスト計算機で割
込みが発生したことを即座に知ることができる。
【0160】また、入出力マップテーブルを設けたの
で、ゲスト計算機制御手段は、入出力処理においてホス
ト計算機とゲスト計算機との間で転送されるデータの転
送元と転送先を特定することが可能となる。
【0161】
【0162】また、ホスト計算機及びゲスト計算機が取
り扱うデータの並びの変換を行うバイトオーダ変換機構
を設けたので、各計算機においてたとえ異なる形式のデ
ータを取り扱っていたとしてもホスト計算機とゲスト計
算機との間の双方向のデータ転送を行うことが可能とな
る。
【0163】
【0164】
【0165】
【0166】
【0167】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る複合計算機システムの一実施例
を示す概略的なブロック構成図である。
【図2】 本実施の形態における各計算機で実行される
ソフトウェア構成の一実施例を示した図である。
【図3】 本実施の形態における複合計算機システムの
ハードウェア、ソフトウェア構成例の動作を説明するシ
ステム構成図である。
【図4】 本実施の形態における計算機間通信記憶領域
の内部構成例を示した図である。
【図5】 本実施の形態における入出力識別テーブルの
構成例を示した図である。
【図6】 本実施の形態におけるゲストステータスレジ
スタの内部構成例を示した図である。
【図7】 本実施の形態における割込み受信レジスタの
内部構成例を示した図である。
【図8】 本実施の形態における入出力マップテーブル
の構成例を示した図である。
【図9】 本実施の形態におけるバイトオーダ変換機構
の構成例を示した図である。
【図10】 本実施の形態におけるゲスト計算機におい
て実行される入出力命令において指定された固定ディス
ク装置に対する入出力動作をホスト計算機上のファイル
にマッピングするときの動作を示した図である。
【図11】 本実施の形態におけるゲスト計算機による
入出力命令を実行するときの内部処理フローを示した図
である。
【図12】 本実施の形態におけるゲスト計算機による
入出力命令を実行するときの内部処理フローを示した図
であり、図11の続きの図である。
【図13】 本実施の形態におけるゲスト計算機による
入出力処理の完了時において発生する入出力終了割込み
処理を実行する際の内部処理フローを示した図である。
【図14】 本実施の形態におけるゲスト計算機による
入出力処理の完了時において発生する入出力終了割込み
処理を実行する際の内部処理フローを示した図であり、
図13の続きの図である。
【図15】 本実施の形態において、操作員とゲスト計
算機とのインタフェース処理を行うときの内部処理フロ
ーを示した図である。
【図16】 本実施の形態において、操作員とゲスト計
算機とのインタフェース処理を行うときの内部処理フロ
ーを示した図であり、図15の続きの図である。
【図17】 本実施の形態におけるインストール及びア
ンインストール作業を示す模式図である。
【図18】 本実施の形態において使用するシステム情
報の内容例を示した図である。
【図19】 本実施の形態において使用するシステム情
報の内容例を示した図である。
【図20】 本実施の形態におけるゲスト計算機のイン
ストールに用いるファイルの内容を示した図である。
【図21】 本実施の形態におけるインストーラ/アン
インストーラの通信経路図である。
【図22】 本実施の形態におけるインストーラ/アン
インストーラのシステム停止処理を示したフローチャー
トである。
【図23】 従来の入出力装置アクセス制御方式の構成
例を示した図である。
【図24】 従来例のクライアント・サーバシステムを
示す構成図である。
【図25】 従来例のクライアント・サーバシステムに
おけるインストール方法及びアンインストール方法を示
す摸式図である。
【図26】 従来例のインストール方法を説明するため
に用いる構成図である。
【符号の説明】
100 ホスト計算機、110 ホスト主記憶装置、1
11 ホストオペレーティングシステム(OS)、11
2 ゲスト計算機ドライバ、113 I/O装置制御プ
ログラム、114 操作員インタフェース制御プログラ
ム、115 アプリケーションプログラム、116 入
出力マップテーブル、120 ホストプロセッサ、13
0 システムバス、140 ホスト制御装置、150
ホストI/O装置、151 固定ディスク装置、152
磁気テープ装置、153 ローカルエリアネットワー
ク制御装置、154 操作員I/F装置(端末)、20
0インストール媒体、210 ファイル、211 イン
ストーラ、212 アンインストーラ、213 ホスト
OS用ヘッダ情報、214 インストーラ用のヘッダ情
報、300 ゲスト計算機、310 ゲスト主記憶装
置、311 ゲストオペレーティングシステム(O
S)、312 エミュレーションプログラム、313
アプリケーションプログラム、314 チャネルプログ
ラム、315 計算機間通信記憶領域、320 ゲスト
プロセッサ、321 命令デコーダ、322 実行ユニ
ット、323 入出力識別テーブル、330 ゲスト制
御装置、331 システムバスI/F制御部、332
バイトオーダ変換機構、333 割込み要求レジスタ、
334 ゲストステータスレジスタ、335 割込み受
信レジスタ、336,337 マルチプレクサ、33
8,339 バッファ、340ゲスト主記憶バス、35
0 I/Oバス、360 ゲスト専用入出力(I/O)
装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲たか▼山 茂伸 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 藤原 聡子 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−248927(JP,A) 特開 平2−207340(JP,A) 特開 平1−142857(JP,A) 特開 平3−235125(JP,A) 特開 昭64−108669(JP,A) 特開 昭62−274453(JP,A) 特開 平7−244629(JP,A) 特開 平6−35725(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 15/16 G06F 9/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスト計算機とゲスト計算機とにより構
    成される複合計算機システムにおいて、 前記ホスト計算機は、 プリエンプティブ・マルチタスク処理機能を有するオペ
    レーティングシステム及びアプリケーションプログラム
    が動作するホストプロセッサと、 システムバスに接続された一群の入出力装置と、 前記入出力装置に対するアクセスを行うために前記入出
    力装置それぞれに対応して設けられ、前記ゲスト計算機
    間のデータ転送を行う入出力装置制御手段と、 システムバス上のデータ転送制御及び前記ホストプロセ
    ッサに対する割込み制御を行うホスト制御手段と、 前記ゲスト計算機を前記システムバスに接続された1つ
    の入出力装置とみなして前記ホスト計算機における前記
    ゲスト計算機の制御を一括して行うゲスト計算機制御手
    段と、 前記ゲスト計算機を接続するシステムバスと、 を有し、 前記ゲスト計算機は 記ホストプロセッサと独立したオペレーティングシス
    テム及びアプリケーションプログラムが動作するゲスト
    プロセッサと、 前記ゲストプロセッサによるエミュレーション命令を実
    行するエミュレーション手段と、 前記システムバスを接続し、前記ホスト計算機との間の
    データ転送制御及び前記ゲストプロセッサに対する割込
    み制御を行うゲスト制御手段と、 前記ホスト計算機からアクセス可能であり各種情報を相
    互に交換する計算機間通信記憶領域を含むゲスト主記憶
    手段と、 を有し 前記エミュレーション手段は、前記ゲストプロセッサが
    前記ホスト計算機のいずれかの入出力装置に対する入出
    力命令を受けたときに実行するチャネルプログラムに基
    づき前記入出力装置のアドレスと前記チャネルプログラ
    ムのアドレスとを含む入出力要求情報を前記計算機間通
    信記憶領域に設定し、 前記ゲスト計算機制御手段は、前記入出力要求情報に基
    づき、指定された前記入出力装置に対する入出力命令を
    実行し、 前記入出力装置制御手段は、前記ゲスト計算機制御手段
    により実行された入出力命令に対応した前記入出力装置
    と前記ゲスト計算機との間の データ転送を前記ゲストプ
    ロセッサを用いることなく実行することを特徴とする複
    合計算機システム。
  2. 【請求項2】 前記ゲスト計算機は、前記入出力装置に
    対するアクセス要求が発生したときにそのアクセス内容
    に基づき前記入出力装置に対する動作の種類及びその動
    作の際に使用する情報を含む前記チャネルプログラムを
    生成するチャネルプログラム生成手段を有することを特
    徴とする請求項1記載の複合計算機システム。
  3. 【請求項3】 前記ゲストプロセッサは、 記チャネルプログラムを解釈する命令デコーダと、前記命令デコーダにより解釈された 実行指示内容に基づ
    て処理を実行する実行ユニットと、 を有することを特徴とする請求項1又は2記載の複合計
    算機システム。
  4. 【請求項4】 前記ゲスト計算機は、 専用のI/Oバスに接続され前記ゲスト計算機において
    のみアクセス可能な一群のゲスト専用入出力装置と、 入出力命令で指定された入出力装置を識別する入出力装
    置識別情報を保持する入出力識別テーブルと、 を有し、 前記ゲストプロセッサは、前記入出力識別テーブルを用
    いて入出力命令の対象となる入 出力装置を判別する こと
    を特徴とする請求項1記載の複合計算機システム。
  5. 【請求項5】記ゲスト制御手段は、前記ゲスト計算
    機の状態を保持すると共に前記ゲスト計算機から前記ホ
    スト計算機に対する割込みの主要因を保持するゲストス
    テータスレジスタを有することを特徴とする請求項1記
    載の複合計算機システム。
  6. 【請求項6】 前記ゲストステータスレジスタは、前記
    エミュレーション手段が前記ホスト計算機に対して割込
    み処理の要求を行うことを示すビット情報を保持するこ
    とを特徴とする請求項記載の複合計算機システム。
  7. 【請求項7】記ゲスト制御手段は、前記ゲストステ
    ータスレジスタに保持されるいずれかのビット情報がセ
    ットされたときにセットされる割込み要求レジスタを有
    し、 前記ホスト制御手段は、前記割込み要求レジスタがセッ
    トされることにより前記ゲスト計算機からの割込み要求
    を認識すると、前記ホストプロセッサに対して割込み要
    求を発生し、 前記ホストプロセッサは、発生した割込み要求に応じて
    前記ゲスト計算機制御手段の動作を開始させる ことを特
    徴とする請求項6記載の複合計算機システム。
  8. 【請求項8】 前記ホスト計算機は、前記ゲスト計算機
    からの入出力要求を前記入出力装置のいずれかに対応付
    ける入出力マップテーブルを有し、 前記ゲスト計算機制御手段は、指定された前記入出力装
    置に対するマッピングの正当性を前記入出力マップテー
    ブルを用いて確認した後に、指定された前記入出力装置
    に対する入出力命令を実行する ことを特徴とする請求項
    1記載の複合計算機システム。
  9. 【請求項9】 前記ホスト計算機と前記ゲスト計算機間
    の転送データの並び順を前記ホスト計算機または前記ゲ
    スト計算機が取り扱うバイトデータ並びに変換するバイ
    トオーダ変換機構を有することを特徴とする請求項1記
    載の複合計算機システム。
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