JPH1185547A - 仮想クラスタ構成方法 - Google Patents

仮想クラスタ構成方法

Info

Publication number
JPH1185547A
JPH1185547A JP9248179A JP24817997A JPH1185547A JP H1185547 A JPH1185547 A JP H1185547A JP 9248179 A JP9248179 A JP 9248179A JP 24817997 A JP24817997 A JP 24817997A JP H1185547 A JPH1185547 A JP H1185547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
virtual cluster
virtual
inter
configuration method
operating system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9248179A
Other languages
English (en)
Inventor
Taro Inoue
太郎 井上
Toshiaki Arai
利明 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP9248179A priority Critical patent/JPH1185547A/ja
Publication of JPH1185547A publication Critical patent/JPH1185547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】高多重の対称型マルチプロセッサシステムにお
いて、排他制御オーバヘッドおよびキャッシュミス率を
小さくする。 【解決手段】1台の計算機の上に、プロセッサ、主記憶
およびデバイスを専有しその上でOSが動作する仮想ク
ラスタを複数個構築し、仮想クラスタ上のプロセス間の
通信機能により仮想クラスタ間の処理の連携を可能とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計算機の制御方法
に関わる。特に、1台計算機上で、複数のオペレーティ
ングシステムを動作させ、各々のオペレーティングシス
テム上のプロセス同士が通信する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の計算機システムでは、処理能力の
向上を図るために複数個のプロセッサ(CPU)を搭載
するマルチプロセッサ構成が一般的となっている。その
マルチプロセッサシステムの構成方式として、対称型マ
ルチプロセッサシステム(SMP)とクラスタ型システ
ムがある。
【0003】SMPは、システムを構成するすべてのC
PUがメモリを共有し、すべての論理的な資源(プロセ
ス、スレッド等)および物理的な資源(CPU、物理メ
モリ、外部デバイス等)を共有する。そして、1つのオ
ペレーティングシステム(OS)がシステム全体を制御
する。
【0004】一方、クラスタ型システムでは、システム
全体が複数個のクラスタに分割される。各クラスタはC
PU、メモリ、デバイスで構成され、各クラスタ上のO
Sが当該クラスタを制御する。この場合は、論理的な資
源、物理的な資源の双方とも共用はされず、完全に分離
される。
【0005】また、従来から、1台の計算機上に複数の
仮想的な計算機(仮想計算機:VM)を実現する仮想計
算機システムがある。仮想計算機システムでは、仮想計
算機制御プログラムが計算機のすべての資源を管理し仮
想化することにより仮想計算機を構成する。仮想計算機
システムを実現する場合、すべての計算機資源の仮想化
を行うため、ハードウェアおよびソフトウェア(仮想計
算機制御プログラム)の規模が大きくなるという問題が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先に述べたように、対
称型マルチプロセッサシステム(SMP)では、すべて
のシステムの資源を共用する。例えば、メモリはすべて
のCPUから共有されるので、複数のCPUからアクセ
スされる可能性があるメモリ領域については排他制御が
必要となる。このオーバヘッドはCPU数のベキ乗に比
例して増加するため、高多重SMPの実現の上での大き
な問題となる。
【0007】そこで、SMPのハードウェア資源を分割
専有する仮想クラスタシステムであれば、SMPにおけ
るCPU数が増加しても排他制御オーバヘッドの増加を
小さくできる。例えば、8台のCPUを有するSMPを
そのまま使用する場合と、4台のCPUを専有する2つ
の仮想クラスタに分割する場合の排他制御オーバヘッド
を比べると、先に述べたように、排他制御オーバヘッド
はCPU数のベキ乗に比例するので、2つの仮想クラス
タに分割した場合の方が排他制御オーバヘッドは小さく
なる。
【0008】本発明の第1の目的は、高多重の対称型マ
ルチプロセッサシステム(SMP)において、排他制御
オーバヘッドを小さくするために、仮想クラスタを構成
する方法を提供することにある。
【0009】SMPの別の問題点は、バスの利用率であ
る。バスには各種のデータが流れる。キャッシュミスが
発生した場合のメモリからキャッシュへのデータ、各C
PUのキャッシュの内容の不一致を起こさないようにす
るためのコヒーレントトランザクション等である。SM
Pの性能が飽和する原因としては、バスの利用率が過大
になるバスネックの発生がある。バスネックの発生を防
止するためには、先に挙げたようなバスの利用を減らし
てバスの利用率を低くする必要がある。そこで、仮想ク
ラスタを構成すれば、プロセスが動作するプロセッサが
限定されるので、キャッシュミスの発生を減少できる。
また、メモリは分割専有されるために他の仮想クラスタ
からのメモリアクセスはないので、コヒーレントトラン
ザクションの波及する範囲を当該仮想クラスタ中に限定
できる。
【0010】本発明の第2の目的は、高多重の対称型マ
ルチプロセッサシステムにおいて、キャッシュミス、お
よびコヒーレントトランザクションを減らすために、仮
想クラスタを構成する方法を提供することにある。
【0011】上記のように仮想クラスタを構成した場
合、仮想クラスタ同士が連携して処理をすすめようとす
ると、仮想クラスタ間でのプロセスの通信が必要とな
る。
【0012】本発明の第3の目的は、仮想クラスタシス
テムにおいて、各仮想クラスタ上のプロセスが相互に通
信する方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明では、第1の仮想
クラスタのオペレーティングシステム(第1のオペレー
ティングシステム)の起動時に、他の仮想クラスタが利
用するハードウェア資源を他の仮想クラスタのために予
約して第1のオペレーティングシステムの管理対象から
外して第1のオペレーティングシステムからはアクセス
不可能にすることにより、1台の計算機において複数個
の仮想クラスタを、特別なハードウェアなしに構成する
ことが可能となる。
【0014】また、本発明では、仮想クラスタ間通信オ
ブジェクトの名前と、第1のオペレーティングシステム
のプロセス間通信機能におけるプロセス間通信オブジェ
クトハンドルと、第2のオペレーティングシステムのプ
ロセス間通信機能におけるプロセス間通信オブジェクト
ハンドルとの対応管理手段を設ける。この対応管理手段
により、第1のオペレーティングシステム上のプロセス
および第2のオペレーティングシステム上のプロセスか
ら発行された仮想クラスタ間通信オブジェクトの名前を
指定した通信要求を、第1のオペレーティングシステム
あるいは第2のオペレーティングシステムのプロセス間
通信機能への要求へと変換できる。これにより、例え
ば、イベント同期によるプロセス間通信の場合では、ウ
ェイトしている第1のオペレーティングシステム上のプ
ロセスを第2のオペレーティングシステム上のプロセス
がポストし、ウェイトしている第2のオペレーティング
システム上のプロセスを第1のオペレーティングシステ
ム上のプロセスがポストすることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面に
より詳細に説明する。
【0016】以下に説明する実施例では、2台のプロセ
ッサを持つ対称型マルチプロセッサシステム(SMP)
上で、2つの仮想クラスタを構成し、各々の仮想クラス
タは1個ずつのプロセッサを専有し、その上では第1の
OSおよび第2のOSが稼働するものとする。もちろ
ん、設定する仮想クラスタ数はいくつでも構わない。た
だし、対称型マルチプロセッサシステムが持つプロセッ
サの個数より多くの仮想クラスタを構築することはでき
ない。
【0017】図1は、本発明の実施例を実施する計算機
システムである対称型マルチプロセッサシステム100
0の構成を示す図である。対称型マルチプロセッサシス
テム1000は、プロセッサ1010、プロセッサ10
11、主記憶装置1050、クロック1060、ブート
ROM1070、割り込み制御装置1080、バス10
90、割り込み信号線1100、および割り込みバス1
101から成り、キーボード装置1110、モニタ装置
1120、磁気ディスク装置1130、その他の外部装
置1140が接続される。
【0018】割り込み信号線1100は、割り込み制御
装置1080と各種の割り込みを発生する装置を接続す
る。割り込みが発生すると、割り込み信号線1100を
経由して割り込み制御装置1080に通知され、割り込
み制御装置1080はそれを数値化して、割り込みバス
1101によりプロセッサ1010およびプロセッサ1
011に通知する。
【0019】割り込み制御装置1080は、外部の装置
やクロック1060からの割り込み要求信号を数値化し
てプロセッサ1010およびプロセッサ1011に伝え
る。プロセッサからの指示により特定の装置からの割り
込みをプロセッサに通知しないようにすることもでき
る。
【0020】クロック1060は、周期的にクロック割
り込みを発生する。
【0021】ブートROM1070には、この対称型マ
ルチプロセッサシステム1000が起動された時の起動
手順の最初の一部が記録されている。
【0022】プロセッサ1010およびプロセッサ10
11は、各々、演算装置1020、割り込みテーブルレ
ジスタ1030、ページテーブルレジスタ1040、お
よびアドレス変換装置1045から成る。以下では、プ
ロセッサ1010はCPU0、プロセッサ1011はC
PU1として示す場合がある。この図では、プロセッサ
はプロセッサ1010およびプロセッサ1011の2台
のみが書かれているが、何台でもかまわない。割り込み
テーブルレジスタ1030は、当該プロセッサを専有す
る仮想クラスタのOSの割り込みテーブル1051のア
ドレスを格納している。ページテーブルレジスタ104
0は、当該プロセッサを専有する仮想クラスタのOSの
ページテーブル1052のアドレスを格納している。ア
ドレス変換装置1045は、演算装置1020からアド
レスを受け取り、ページテーブルレジスタ1040が示
すページテーブル1052に基づいて仮想アドレスから
実アドレスへの変換を行う。演算装置1020は変換さ
れた実アドレスを用いて主記憶装置1050へアクセス
する。
【0023】対称型マルチプロセッサシステム1000
には、外部装置として、キーボード装置1110、モニ
タ装置1120、磁気ディスク装置1130、その他の
外部装置1140が接続されており、モニタ装置112
0を除いては、割り込みバス1100に接続される。
【0024】主記憶装置1050には、第1のオペレー
ティングシステム(OS)の領域1056、第2のOS
の領域1057、およびOS間共通領域1055があ
る。第1のOSの領域1056および第2のOSの領域
1057には、それぞれのOSのページテーブル105
2および割り込みテーブル1051がある。OS間共通
領域1055には、仮想クラスタ間通信処理部3010
がある。
【0025】図2は、ページテーブル1052の構成を
示す図である。ページテーブル1052は仮想アドレス
空間単位に存在し、仮想ページ番号1200毎にエント
リがあり、そのエントリは有効ビット1210および物
理ページ番号1220で構成される。有効ビット121
0は当該仮想ページに対して物理ページが割り当てられ
ているか否かを示す。図2の場合、仮想ページ1は有効
ビット1210がセットされているので、物理ページが
割り当てられているが、仮想ページ4は有効ビット12
10がセットされていないので、物理ページが割り当て
られていない。物理ページ番号1220は当該仮想ペー
ジに割り当てられている物理ページの番号を示す。
【0026】アドレス変換装置1045は、演算装置1
020から仮想アドレスを受け取り、ページテーブルレ
ジスタ1040が示すページテーブル1052の内容に
基づいて仮想アドレスから実アドレスへの変換を行い、
得られた実アドレスを演算装置1020へ返す。演算装
置1020はこの実アドレスを用いて主記憶装置105
0へアクセスする。
【0027】ページテーブルレジスタ1040によりペ
ージテーブルを切り替えることで、独立したアドレス空
間を構築できる。即ち、第1のOSの空間および第2の
OSの空間を構築できる。そして、各々のOSのページ
テーブルにおいて、共通領域に対応する仮想ページに対
して同じ物理ページを設定すればOS間共通領域を実現
できる。
【0028】図3は、割り込みテーブル1051の構成
を示す図である。割り込みテーブル1051は、割り込
み番号とそれに対する割り込み処理ハンドラのアドレス
の対応を格納する。割り込みテーブル1051は、割り
込み番号1300毎にエントリがあり、そのエントリは
割り込みハンドラアドレス1310で構成される。制御
装置1080から割り込みを受けたプロセッサは、割り
込みテーブルレジスタ1030の内容が示す割り込みテ
ーブル1051の中から割り込み番号1300に対応す
る割り込みハンドラアドレス1310を得て、そこに制
御を渡して割り込み処理を行う。
【0029】図4は、計算機のブート時に実行されるカ
ーネルローダ1131の処理のフローである。カーネル
ローダ1131は、システムの起動時にブートROM1
070に格納される起動プログラムにより磁気ディスク
装置1130から主記憶にロードされ実行を開始する。
まず、主記憶リスト1710、デバイスリスト172
0、ロードオブジェクトリスト1740を初期化する
(ステップ1410)。これらのリストの詳細は後で説
明する。カーネルが使用するページテーブル領域を割り
当てる(ステップ1420)。この計算機に接続される
計算機のハードウェア構成を検査し(ステップ143
0)、それに基づいてデバイスリスト1720を作成す
る(ステップ1440)。次に、磁気ディスク装置11
30に格納されるカーネル構成情報ファイル1600を
読み込んでOSのカーネル構成情報1900とする(ス
テップ1450)。カーネル構成情報1900の詳細は
後で説明する。カーネル構成情報1900で指定された
ファイルを読み込み、ロードオブジェクトリスト174
0を追加する(ステップ1460)。そして、ページテ
ーブルレジスタ1030に構築したページテーブルのア
ドレスをセットして仮想アドレスモードへ移行し(ステ
ップ1470)、構築した主記憶リスト1710、デバ
イスリスト1720、ロードオブジェクトリスト174
0、カーネル構成情報アドレス1730から成るパラメ
ータテーブル1700をパラメータとしてOSの初期化
処理へ制御を渡す(ステップ1480)。
【0030】図5は、カーネル構成情報ファイル160
0の内容を示す図である。カーネル構成情報ファイル1
600の内容がそのままカーネル構成情報1900とな
る。カーネル構成情報ファイル1600には、オペレー
ティングシステムが使用するデータを格納している。デ
ータにはその種別を示す名前が付けられており、オブジ
ェクトファイル1610という名前のエントリにはその
データ1630が格納され、第2のOS1620という
名前のエントリには第2のOSが使用するデータ164
0が格納される。第2のOSが使用するデータ1640
には、第2のOS(即ち、第2の仮想クラスタ)に割り
当てるプロセッサ数、主記憶の大きさ、デバイスの情報
等が含まれる。
【0031】このカーネル構成情報ファイル1600を
書き換えることにより、仮想クラスタの構成を変更する
ことが可能である。
【0032】図6は、主記憶リスト1710、デバイス
リスト1720、ロードオブジェクトリスト1740お
よびパラメータテーブル1700の構成を示す図であ
る。パラメータテーブル1700は、主記憶リスト17
10、デバイスリスト1720、ロードオブジェクトリ
スト1740、およびカーネル構成情報アドレス173
0で構成される。
【0033】主記憶リスト1710は、主記憶ブロック
1750のリストである。主記憶ブロック1750は、
連続した主記憶領域の状況を記述する。ベースアドレス
1760は当該主記憶ブロックの開始物理アドレスであ
り、サイズ1770はその大きさを示す。利用状況17
80は当該主記憶ブロックが未使用か否かを示す値が格
納され、次エントリ1785には次の主記憶ブロックへ
のポインタが格納される。
【0034】デバイスリスト1720は、デバイスブロ
ック1800のリストである。デバイスブロック180
0は、カーネルローダが検出したハードウェアの情報が
格納される。デバイスタイプ1810には当該デバイス
の種類が格納され、デバイス情報1820には当該デバ
イスに関する情報、例えば、割り込み番号やI/Oアド
レス等は格納される。次エントリ1830には次のデバ
イスブロックへのポインタが格納される。
【0035】ロードオブジェクトリスト1740は、ロ
ードオブジェクトブロック1850のリストである。ロ
ードオブジェクトブロック1850は、カーネルが主記
憶にロードしたオブジェクトファイルのデータを保持す
る。オブジェクトファイル名1860は当該ロードオブ
ジェクトブロックで記述されるオブジェクトファイルの
ファイル名が格納され、オブジェクトアドレス1780
は当該ロードオブジェクトブロックで記述されるオブジ
ェクトファイルが格納されるカーネル空間のアドレスが
格納される。
【0036】カーネル構成情報アドレス1730はカー
ネル構成情報1900のアドレスが格納される。
【0037】図7は、割り込みベクタ管理テーブル20
00の構造を示す図である。割り込みベクタ管理テーブ
ル2000は、OS毎にあり、各割り込み番号に関して
その割り込み番号を当該OSが使用するか否かを示す。
カーネルは、デバイスドライバの初期化時に割り込み番
号の使用を要求した場合にこの割り込みベクタ管理テー
ブル2000を調べ、使用中でない場合には要求された
割り込み番号を使用中にして、その割り込み番号を使用
する権利を与える。
【0038】図8は、I/Oアドレス管理リスト210
0の構造を示す図である。I/Oアドレス管理リスト2
100は、OS毎にあり、I/Oアドレスの範囲を示す
エントリ2110と次エントリへのポインタ2120か
ら成り、デバイスドライバの初期化時にI/Oアドレス
の使用を要求した場合にこのI/Oアドレス管理リスト
2100を調べ、使用中でない場合には当該I/Oアド
レスのエントリを追加して、そのI/Oアドレスを使用
する権利を与える。
【0039】図9は、プロセッサ管理テーブル2150
の構造を示す図である。プロセッサ管理テーブル215
0は、OS毎にあり、各プロセッサに関して当該OSが
そのプロセッサを使用するか否かを示す。
【0040】図10は、第1のOSの初期化処理のフロ
ーである。まず、パラメータとして渡されたパラメータ
テーブル1700中のロードオブジェクトリスト174
0を参照して、カーネルローダ1131がロードしたオ
ブジェクトファイルの外部参照アドレスを解決する(ス
テップ2200)。次に、カーネル構成情報1900の
中の第2のOS1620という名前のエントリの第2の
OSが使用するデータ1640から、第2のOSのため
に確保する主記憶の大きさを求め、その分を除いて主記
憶リスト1710を構成しなおして第2のOSの主記憶
を確保する(ステップ2210)。これにより、第1の
OSからは第2のOSのために確保した領域は見えなく
なる。カーネル内部のデータ構造を初期化する(ステッ
プ2220)。次に、第1のOSが管理する割り込みベ
クタ管理テーブル2000およびI/Oアドレス管理リ
スト2100に対して、第2のOSが使用するデバイス
(カーネル構成情報1900の中の第2のOS1620
という名前のエントリの第2のOSが使用するデータ1
640に格納されている)を登録して第2のOSのデバ
イスを予約する(ステップ2230)。これにより予約
した第2のOSのデバイスは第1のOSからは利用でき
なくなる。第1のOSが管理するプロセッサ管理テーブ
ル2150に対して、第2のOSが使用するプロセッサ
(カーネル構成情報1900の中の第2のOS1620
という名前のエントリの第2のOSが使用するデータ1
640に格納されている)を登録して第2のOSのプロ
セッサを予約する(ステップ2235)。これにより予
約した第2のOSのプロセッサは第1のOSからは利用
できなくなる。カーネルが直接管理するシステムデバイ
スを初期化する(ステップ2240)。ここでは、第1
のOSが属する仮想クラスタが専有するプロセッサのう
ち、この初期化処理を実行中のプロセッサ以外のプロセ
ッサに対して初期化割り込みをかける。更に、割り込み
制御装置1080の初期化も行う。即ち、カーネル構成
情報1900の中の第2のOS1620という名前のエ
ントリの第2のOSが使用するデータ1640を参照し
て、第2のOSが管理するデバイスの割り込みが、第2
のOSが専有するプロセッサに送られるように設定す
る。カーネルローダ1131がロードしたオブジェクト
ファイルを初期化し(ステップ2250)、初期プロセ
スを作成する(ステップ2260)。
【0041】図11は、第2のOSのロード処理のフロ
ーである。第2のOSの物理メモリ領域は第1のOSか
らはアクセスできないので、第2のOSに割り当てた物
理メモリ領域を第1のOSの仮想空間に一時的にマッピ
ングする(ステップ2300)。マッピングした領域に
第1にOSのファイル読み込み手順を利用して第2のO
Sのオブジェクトファイルを読み込む(ステップ231
0)。次に、第2にOSのためのページテーブルを作成
する(ステップ2320)。この時、第1のOS共有す
る部分については第2のOSからも参照できるようにペ
ージテーブルを構築する。第2のOSの外部参照を解決
する(ステップ2330)。そして、ステップ2300
で設定したマッピングを解除する(ステップ234
0)。ページテーブルアドレスとスタックポインタから
成るOSコンテキストを設定し(ステップ2350)、
第2のOSが専有するプロセッサに初期化割り込みを送
信し(ステップ2355)、第2のOSの初期化手順を
実行する(ステップ2360)。最後に、現在の割り込
みテーブルを書き換える(ステップ2370)。
【0042】図12は、割り込み制御装置1080を説
明する図である。割り込み制御装置1080は、各デバ
イスからの割り込みをどのプロセッサあるいはプロセッ
サ群へ通知するかを設定する機能を有する。この割り込
み制御装置1080により、デバイスからの割り込み
を、当該デバイスが属する仮想クラスタが専有するプロ
セッサへ通知することが可能となる。
【0043】割り込みマスクレジスタ2440はデバイ
スで発生した割り込みをプロセッサに通知してよいかど
うかを設定される。これはプロセッサ1010からの命
令で設定できる。選択装置2430は、割り込み信号線
1100から割り込み要求を受けた時と割り込みマスク
レジスタ2440の内容が変更された時に、選択装置2
430が記憶している未処理割り込みと割り込みマスク
レジスタ2440の内容を比較して、割り込みマスクレ
ジスタ2440に割り込み可能と設定されていて最も優
先度の高い割り込みから順にプロセッサに通知する。
【0044】割り込み配送テーブル2410は、それぞ
れのデバイスについてどのプロセッサあるいはプロセッ
サ群へ通知するかを示す配送先2411と、通知すると
きの割り込み番号2412から成る。この割り込み配送
テーブル2410の内容はプロセッサの命令により自由
に設定できる。
【0045】割り込み送信装置2420は、選択装置2
430からの信号を受けると、割り込み配送テーブル2
410の内容にしたがって割り込み通知先と割り込み番
号を決定し、その信号を割り込みバス1101に送信す
る。
【0046】以上により、1台の対称型マルチプロセッ
サシステム1000の上に、プロセッサ、主記憶および
デバイスを専有しその上でOSが動作する仮想クラスタ
を複数個構築することが可能となる。
【0047】以下では、異なる仮想クラスタ上で動作す
るプロセスが相互に通信する仮想クラスタ間通信につい
て説明する。
【0048】図13は、主記憶装置1050における仮
想クラスタ間通信関連の内容を示す図である。主記憶装
置1050は、図1に示したように、OS間共通領域1
055、第1のOSの領域1056、および第2のOS
の領域1057から成る。OS間共通領域1055の中
には、仮想クラスタ間通信処理部3010があり、その
中には仮想クラスタ間通信オブジェクト管理表3000
がある。第1のOSの領域1056および第2のOSの
領域1057には、それぞれ第1のOSのプロセス間通
信機能3200および第2のOSのプロセス間通信機能
3300がある。これらは、それぞれのOS自身がその
上で動作するプロセスに対するプロセス間通信処理を行
う部分である。そして、第1のOSの領域1056およ
び第2のOSの領域1057には、それぞれ第1のOS
のプロセス3400および第2のOSのプロセス350
0がある。
【0049】図14は、仮想クラスタ間通信オブジェク
ト管理表3000の図である。仮想クラスタ間通信オブ
ジェクト管理表3000は、エントリ有効フラグ301
0、通信オブジェクトの名前3020、第1のOSの通
信オブジェクトハンドル3030、第1のOSの通信オ
ブジェクトハンドル有効フラグ3040、第2のOSの
通信オブジェクトハンドル3050、第2のOSの通信
オブジェクトハンドル有効フラグ3060から成る。
【0050】通信オブジェクトの名前3020には、仮
想クラスタ間通信オブジェクトの名前が格納される。エ
ントリ有効フラグ3010は、このエントリが有効か無
効かを示すフラグである。
【0051】第1のOSの通信オブジェクトハンドル3
030には、第1のOSのプロセス間通信機能3200
のオブジェクトハンドルを格納し、第1のOSの通信オ
ブジェクトハンドル有効フラグ3040はそれの有効か
無効かを示すフラグである。
【0052】第2のOSの通信オブジェクトハンドル3
050には、第2のOSのプロセス間通信機能3300
のオブジェクトハンドルを格納し、第2のOSの通信オ
ブジェクトハンドル有効フラグ3060はそれの有効か
無効かを示すフラグである。
【0053】以下では、イベント同期通信(ポスト/ウ
ェイト)の場合を例にとって説明を進めるが、これ以外
の通信(メッセージ、セマフォ等)でも同様である。
【0054】図15は、第1のOSのプロセス3400
が発行したイベント同期通信のオープン要求システムコ
ールの処理のフローである。このシステムコールは、イ
ベントの名前をパラメータに指定してオープン要求を行
い、その結果として記述子を得る。以降のイベント同期
通信関連のシステムコールでは、この記述子を用いるこ
とになる。
【0055】まず、仮想クラスタ間通信オブジェクト管
理表3000を調べて、エントリ有効フラグ3010が
ONで、かつ、指定されたイベントの名前と通信オブジ
ェクトの名前3020が同じであるエントリを探す(ス
テップ4010)。仮想クラスタ間通信オブジェクト管
理表3000にこのようなエントリがあれば、既にこの
名前のイベントはオープンされていることになる。そこ
で、このエントリについて、第1のOSの通信オブジェ
クトハンドル有効フラグ3040を調べ(ステップ40
90)、ONなら、そのエントリの記述子を返して終了
する(ステップ4100)。OFFなら、第1のOSの
プロセス間通信機能3200のオープンのシステムコー
ルをこのイベントの名前で発行することにより、第1の
OSのプロセス間通信機能3200におけるオブジェク
トハンドルを獲得し(ステップ4110)、獲得したオ
ブジェクトハンドルを第1のOSの通信オブジェクトハ
ンドル3030にセットし(ステップ4120)、第1
のOSの通信オブジェクトハンドル有効フラグ3040
をONにし(ステップ4130)、そのエントリの記述
子を返して終了する(ステップ4140)。
【0056】一方、ステップ4010で、エントリ有効
フラグ3010がONで、かつ、指定されたイベントの
名前と通信オブジェクトの名前3020が同じであるエ
ントリが、仮想クラスタ間通信オブジェクト管理表30
00になければ、エントリ有効フラグ3010がOFF
のエントリを探す(ステップ4020)。なければ、仮
想クラスタ間通信オブジェクト管理表3000のすべて
のエントリが使用中であることになるのでエラーリター
ンする(ステップ4030)。エントリ有効フラグ30
10がOFFのエントリがあれば、第1のOSのプロセ
ス間通信機能3200のオープンのシステムコールをこ
のイベントの名前で発行することにより、第1のOSの
プロセス間通信機能3200のオブジェクトハンドルを
獲得し(ステップ4040)、獲得したオブジェクトハ
ンドルを第1のOSの通信オブジェクトハンドル303
0にセットし(ステップ4050)、第1のOSの通信
オブジェクトハンドル有効フラグ3040をONにし
(ステップ4060)、パラメータで指定されたイベン
トの名前を通信オブジェクトの名前3020に格納し
(ステップ4065)、エントリ有効フラグ3010を
ONにして(ステップ4070)、そのエントリの記述
子を返して終了する(ステップ4080)。
【0057】図16は、第1のOSのプロセス3400
が発行したイベント同期通信のウェイト要求システムコ
ールの処理のフローである。このシステムコールは、記
述子をパラメータに指定してウェイト要求を行う。ま
ず、当該ウェイト要求において指定された記述子に対応
するエントリを仮想クラスタ間通信オブジェクト管理表
3000からみつけ、そのエントリにおける第1のOS
の通信オブジェクトハンドル3030を用いて、第1の
OSのプロセス間通信機能3200のウェイト要求のシ
ステムコールを発行し(ステップ4210)、リターン
する(ステップ4220)。
【0058】図17は、第1のOSのプロセス3400
が発行したイベント同期通信のポスト要求システムコー
ルの処理のフローである。このシステムコールは、記述
子をパラメータに指定してポスト要求を行う。まず、第
2のOSへコンテキスト切替えを行い(ステップ431
0)、当該ポスト要求において指定されたイベント記述
子に対応するエントリを仮想クラスタ間通信オブジェク
ト管理表3000からみつけ、そのエントリにおける第
2のOSの通信オブジェクトハンドル3050を用い
て、第2のOSのプロセス間通信機能3300のポスト
要求のシステムコールを発行する(ステップ432
0)。そして、第1のOSへコンテキスト切替えを行い
(ステップ4330)、リターンする(ステップ434
0)。
【0059】図18は、第1のOSのプロセス3400
が発行したイベント同期通信のクローズ要求システムコ
ールの処理のフローである。このシステムコールは、記
述子をパラメータに指定してクローズ要求を行う。ま
ず、当該クローズ要求において指定された記述子に対応
するエントリを仮想クラスタ間通信オブジェクト管理表
3000からみつけ、そのエントリにおける第1のOS
の通信オブジェクトハンドル3030を用いて、第1の
OSのプロセス間通信機能3200のクローズ要求のシ
ステムコールを発行し(ステップ4410)、第1のO
Sの通信オブジェクトハンドル有効フラグ3040をO
FFにする(ステップ4420)。第2のOSの通信オ
ブジェクトハンドル有効フラグ3060がOFFなら、
エントリ有効フラグ3010をOFFにして当該エント
リを無効にして(ステップ4440)、リターンする
(ステップ4450)。一方、第2のOSの通信オブジ
ェクトハンドル有効フラグ3060がONなら、リター
ンする(ステップ4450)。
【0060】図19は、第2のOSのプロセス3500
が発行したイベント同期通信のオープン要求システムコ
ールの処理のフローである。このシステムコールは、イ
ベントの名前をパラメータに指定してオープン要求を行
い、その結果として記述子を得る。以降のイベント同期
通信関連のシステムコールでは、この記述子を用いるこ
とになる。
【0061】まず、仮想クラスタ間通信オブジェクト管
理表3000を調べて、エントリ有効フラグ3010が
ONで、かつ、指定されたイベントの名前と通信オブジ
ェクトの名前3020が同じであるエントリを探す(ス
テップ4510)。仮想クラスタ間通信オブジェクト管
理表3000にこのようなエントリがあれば、既にこの
名前のイベントはオープンされていることになる。そこ
で、このエントリについて、第2のOSの通信オブジェ
クトハンドル有効フラグ3060を調べ(ステップ45
90)、ONなら、そのエントリの記述子を返して終了
する(ステップ4600)。OFFなら、第2のOSの
プロセス間通信機能3300のオープンのシステムコー
ルをこのイベントの名前で発行することにより、第2の
OSのプロセス間通信機能3300のオブジェクトハン
ドルを獲得し(ステップ4610)、獲得したオブジェ
クトハンドルを第2のOSの通信オブジェクトハンドル
3050にセットし(ステップ4620)、第2のOS
の通信オブジェクトハンドル有効フラグ3060をON
にし(ステップ4630)、そのエントリの記述子を返
して終了する(ステップ4640)。
【0062】一方、ステップ4010で、エントリ有効
フラグ3010がONで、かつ、指定されたイベントの
名前と通信オブジェクトの名前3020が同じであるエ
ントリが、仮想クラスタ間通信オブジェクト管理表30
00になければ、エントリ有効フラグ3010がOFF
のエントリを探す(ステップ4520)。なければ、仮
想クラスタ間通信オブジェクト管理表3000のすべて
のエントリが使用中であることになるのでエラーリター
ンする(ステップ4530)。エントリ有効フラグ30
10がOFFのエントリがあれば、第2のOSのプロセ
ス間通信機能3300のオープンのシステムコールをこ
のイベントの名前で発行することにより、第2のOSの
プロセス間通信機能3300のオブジェクトハンドルを
獲得し(ステップ4540)、獲得したオブジェクトハ
ンドルを第2のOSの通信オブジェクトハンドル305
0にセットし(ステップ4550)、第2のOSの通信
オブジェクトハンドル有効フラグ3060をONにし
(ステップ4560)、パラメータで指定されたイベン
トの名前を通信オブジェクトの名前3020に格納し
(ステップ4565)、エントリ有効フラグ3010を
ONにして(ステップ4570)、そのエントリの記述
子を返して終了する(ステップ4580)。
【0063】図20は、第2のOSのプロセス3500
が発行したイベント同期通信のウェイト要求システムコ
ールの処理のフローである。このシステムコールは、記
述子をパラメータに指定してウェイト要求を行う。ま
ず、当該ウェイト要求において指定された記述子に対応
するエントリを仮想クラスタ間通信オブジェクト管理表
3000からみつけ、そのエントリにおける第2のOS
の通信オブジェクトハンドル3050を用いて、第2の
OSのプロセス間通信機能3300のウェイト要求のシ
ステムコールを発行し(ステップ4710)、リターン
する(ステップ4720)。
【0064】図21は、第2のOSのプロセス3500
が発行したイベント同期通信のポスト要求システムコー
ルの処理のフローである。このシステムコールは、記述
子をパラメータに指定してポスト要求を行う。まず、第
1のOSへコンテキスト切替えを行い(ステップ481
0)、当該ポスト要求において指定された記述子に対応
するエントリを仮想クラスタ間通信オブジェクト管理表
3000からみつけ、そのエントリにおける第1のOS
の通信オブジェクトハンドル3030を用いて、第1の
OSのプロセス間通信機能3200のポスト要求のシス
テムコールを発行する(ステップ4820)。そして、
第2のOSへコンテキスト切替えを行い(ステップ48
30)、リターンする(ステップ4840)。
【0065】図22は、第2のOSのプロセス3500
が発行したイベント同期通信のクローズ要求システムコ
ールの処理のフローである。このシステムコールは、記
述子をパラメータに指定してクローズ要求を行う。ま
ず、当該クローズ要求において指定された記述子に対応
するエントリを仮想クラスタ間通信オブジェクト管理表
3000からみつけ、そのエントリにおける第2のOS
の通信オブジェクトハンドル3050を用いて、第2の
OSのプロセス間通信機能3300のクローズ要求のシ
ステムコールを発行し(ステップ4910)、第2のO
Sの通信オブジェクトハンドル有効フラグ3060をO
FFにする(ステップ4920)。第1のOSの通信オ
ブジェクトハンドル有効フラグ3040がOFFなら、
エントリ有効フラグ3010をOFFにして当該エント
リを無効にして(ステップ4940)、リターンする
(ステップ4950)。一方、第1のOSの通信オブジ
ェクトハンドル有効フラグ3040がONなら、リター
ンする(ステップ4950)。
【0066】以上の図15から図22に示した処理によ
り、ウェイトしている第1のOSのプロセス3400を
第2のOSのプロセス3500がポストし、ウェイトし
ている第2のOSのプロセス3500を第1のOSのプ
ロセス3400がポストすることが可能となる。
【0067】
【発明の効果】本発明では、第1の仮想クラスタのオペ
レーティングシステム(第1のオペレーティングシステ
ム)の起動時に、他の仮想クラスタが利用するハードウ
ェア資源を他の仮想クラスタのために予約して第1のオ
ペレーティングシステムの管理対象から外して第1のオ
ペレーティングシステムからはアクセス不可能にし、こ
れらのオペレーティングシステムから独立したプログラ
ムが外部からの割り込みを扱い、どのオペレーティング
システムで処理するかを決定し、割り込みハンドラを起
動することにより、1台の対称型マルチプロセッサシス
テム(SMP)において複数個の仮想クラスタを特別な
ハードウェアなしに構成することが可能となる。
【0068】これにより、高多重の対称型マルチプロセ
ッサシステム(SMP)において、排他制御オーバヘッ
ドを小さくする効果がある。また、高多重の対称型マル
チプロセッサシステムにおいて、キャッシュミス、およ
びコヒーレントトランザクションを減らす効果もある。
【0069】また、本発明では、仮想クラスタ間通信オ
ブジェクトの名前と、第1のオペレーティングシステム
のプロセス間通信機能におけるプロセス間通信オブジェ
クトハンドルと、第2のオペレーティングシステムのプ
ロセス間通信機能におけるプロセス間通信オブジェクト
ハンドルとの対応管理手段を設ける。この対応管理手段
により、第1のオペレーティングシステム上のプロセス
および第2のオペレーティングシステム上のプロセスか
ら発行された仮想クラスタ間通信オブジェクトの名前を
指定した通信要求を、第1のオペレーティングシステム
あるいは第2のオペレーティングシステムのプロセス間
通信機能への要求へと変換できる。これにより、例え
ば、イベント同期によるプロセス間通信の場合では、ウ
ェイトしている第1のオペレーティングシステム上のプ
ロセスを第2のオペレーティングシステム上のプロセス
がポストし、ウェイトしている第2のオペレーティング
システム上のプロセスを第1のオペレーティングシステ
ム上のプロセスがポストすることが可能となる。
【0070】これにより、仮想クラスタ上のプロセス同
士が連携して処理を進行することが可能となる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を実施する計算機システムであ
る対称型マルチプロセッサシステム1000の構成を示
す図である。
【図2】ページテーブル1052の構成を示す図であ
る。
【図3】割り込みテーブル1051の構成を示す図であ
る。
【図4】計算機のブート時に実行されるカーネルローダ
1131の処理のフローである。
【図5】カーネル構成情報ファイル1600の内容を示
す図である。
【図6】主記憶リスト1710、デバイスリスト172
0、ロードオブジェクトリスト1740およびパラメー
タテーブル1700の構成を示す図である。
【図7】割り込みベクタ管理テーブル2000の構造を
示す図である。
【図8】I/Oアドレス管理リスト2100の構造を示
す図である。
【図9】プロセッサ管理テーブル2150の構造を示す
図である。
【図10】第1のOSの初期化処理のフローである。
【図11】第2のOSのロード処理のフローである。
【図12】割り込み制御装置1080を説明する図であ
る。
【図13】主記憶装置1050における仮想クラスタ間
通信関連の内容を示す図である。
【図14】仮想クラスタ間通信オブジェクト管理表30
00の図である。
【図15】第1のOSのプロセス3400が発行したイ
ベント同期通信のオープン要求システムコールの処理の
フローである。
【図16】第1のOSのプロセス3400が発行したイ
ベント同期通信のウェイト要求システムコールの処理の
フローである。
【図17】第1のOSのプロセス3400が発行したイ
ベント同期通信のポスト要求システムコールの処理のフ
ローである。
【図18】第1のOSのプロセス3400が発行したイ
ベント同期通信のクローズ要求システムコールの処理の
フローである。
【図19】第2のOSのプロセス3500が発行したイ
ベント同期通信のオープン要求システムコールの処理の
フローである。
【図20】第2のOSのプロセス3500が発行したイ
ベント同期通信のウェイト要求システムコールの処理の
フローである。
【図21】第2のOSのプロセス3500が発行したイ
ベント同期通信のポスト要求システムコールの処理のフ
ローである。
【図22】第2のOSのプロセス3500が発行したイ
ベント同期通信のクローズ要求システムコールの処理の
フローである。
【符号の説明】
1000:対称型マルチプロセッサシステム(SM
P)、1010:プロセッサ、1011:プロセッサ、
1020:演算装置、1030:割り込みテーブルレジ
スタ、1040:ページテーブルレジスタ、1045:
アドレス変換装置、1050:主記憶装置、1051:
割り込みテーブル、1052:ページテーブル、105
7:第2のOSの領域、1060:クロック、107
0:ブートROM、1080:割り込み制御装置、10
90:バス、1100:割り込み信号線、1101:割
り込みバス、1110:キーボード、1120:モニタ
装置、1130:磁気ディスク装置、1131:カーネ
ルローダ、1140:その他の外部装置、1200:仮
想ページ番号、1210:有効ビット、1220:物理
ページ番号、1300:割り込み番号、1310:割り
込みハンドラアドレス、1600:カーネル構成情報フ
ァイル1700:パラメータテーブル、1710:主記
憶リスト、1720:デバイスリスト、1730:カー
ネル構成情報アドレス、1740:ロードオブジェクト
リスト、1750:主記憶ブロック、1800:デバイ
スブロック、1850:ロードオブジェクトブロック、
1900:カーネル構成情報、2000:割り込みベク
タ管理テーブル、2100:I/Oアドレス管理リス
ト、2150:プロセッサ管理テーブル、2410:割
り込み配送テーブル、2420:割り込み送信装置、2
430:選択装置、2440:割り込みマスクレジス
タ、3000:仮想クラスタ間通信オブジェクト管理
表、3010:仮想クラスタ間通信処理部、3200:
第1のOSのプロセス間通信機能、3300:第2のO
Sのプロセス間通信機能、3400:第1のOSのプロ
セス、3500:第2のOSのプロセス。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロセッサ、物理メモリ、外部デバイス等
    のハードウェア資源を専有しその上でオペレーティング
    システムが動作する複数個の仮想クラスタを1台の計算
    機上に構成する仮想クラスタ構成手段を有し、 異なる仮想クラスタ上で動作するプロセスが相互に通信
    する仮想クラスタ間通信手段を有することを特徴とする
    仮想クラスタ構成方法。
  2. 【請求項2】請求項1の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 当該仮想クラスタ構成手段は、第1の仮想クラスタのオ
    ペレーティングシステム(第1のオペレーティングシス
    テム)の起動時に、他の仮想クラスタが利用するハード
    ウェア資源(プロセッサ、物理メモリ、外部デバイス)
    を他の仮想クラスタのために予約して第1のオペレーテ
    ィングシステムの管理対象から外し第1のオペレーティ
    ングシステムからはアクセス不可能にする手順を有し、 予約された物理メモリ領域に第2の仮想クラスタのオペ
    レーティングシステム(第2のオペレーティングシステ
    ム)をロードして起動する手順を有することを特徴とす
    る仮想クラスタ構成方法。
  3. 【請求項3】請求項2の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 仮想クラスタが専有するデバイスからの割り込みを、当
    該仮想クラスタが専有するプロセッサに通知する手段を
    有することを特徴とする仮想クラスタ構成方法。
  4. 【請求項4】請求項1の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 前記の仮想クラスタ間通信手段は、仮想クラスタ間通信
    オブジェクトの名前と、第1のオペレーティングシステ
    ムのプロセス間通信機能におけるプロセス間通信オブジ
    ェクトハンドルと、第2のオペレーティングシステムの
    プロセス間通信機能におけるプロセス間通信オブジェク
    トハンドルとの対応を管理する対応管理手段を有するこ
    とを特徴とする仮想クラスタ構成方法。
  5. 【請求項5】請求項4の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 第1のオペレーティングシステム上のプロセスが、第2
    のオペレーティングシステム上のプロセスとの通信要求
    を発行した場合、当該通信要求を前記対応管理手段を用
    いて第1のオペレーティングシステムのプロセス間通信
    機能への通信要求、あるいは第2のオペレーティングシ
    ステムのプロセス間通信機能への通信要求に変換する手
    順を有することを特徴とする仮想クラスタ構成方法。
  6. 【請求項6】請求項1の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 ある仮想クラスタ上で動作するプロセスを、他の仮想ク
    ラスタへ移動させて動作させるプロセスマイグレーショ
    ン手段を有することを特徴とする仮想クラスタ構成方
    法。
  7. 【請求項7】請求項6の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 前記のプロセスマイグレーション手段は、各仮想クラス
    タのプロセッサ利用率の情報を得る手順と、 得られたプロセッサ利用率の情報から、最もプロセッサ
    利用率が低い仮想クラスタをプロセスのマイグレーショ
    ン先に選択する手順とを有することを特徴とする仮想ク
    ラスタ構成方法。
  8. 【請求項8】請求項6の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 前記のプロセスマイグレーション手段は、マイグレーシ
    ョン対象プロセスの親プロセスが動作する仮想クラスタ
    をプロセスのマイグレーション先に選択する手順を有す
    ることを特徴とする仮想クラスタ構成方法。
  9. 【請求項9】請求項6の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 前記のプロセスマイグレーション手段は、マイグレーシ
    ョン対象プロセスの親プロセスが動作するのとは異なる
    仮想クラスタをプロセスのマイグレーション先に選択す
    る手順を有することを特徴とする仮想クラスタ構成方
    法。
  10. 【請求項10】請求項6の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 前記のプロセスマイグレーション手段は、各仮想クラス
    タの実メモリ利用率の情報を得る手順と、 得られた実メモリ利用率の情報から、最も実メモリ利用
    率が低い仮想クラスタをプロセスのマイグレーション先
    に選択する手順とを有することを特徴とする仮想クラス
    タ構成方法。
  11. 【請求項11】請求項6の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 前記のプロセスマイグレーション手段は、マイグレーシ
    ョン先の仮想クラスタをランダムに選択する手順を有す
    ることを特徴とする仮想クラスタ構成方法。
  12. 【請求項12】請求項6の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 前記のプロセスマイグレーション手段は、マイグレーシ
    ョン先の仮想クラスタをラウンドロビンに選択する手順
    を有することを特徴とする仮想クラスタ構成方法。
  13. 【請求項13】請求項1の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 仮想クラスタ間でデバイスを共有するデバイス共有手段
    を有することを特徴とする仮想クラスタ構成方法。
  14. 【請求項14】請求項1の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 仮想クラスタ間でメモリを共有する手段を有することを
    特徴とする仮想クラスタ構成方法。
  15. 【請求項15】請求項1の仮想クラスタ構成方法におい
    て、 ある1つの仮想クラスタを別の仮想クラスタのホットス
    タンバイとして動作させる手段を有することを特徴とす
    る仮想クラスタ構成方法。
JP9248179A 1997-09-12 1997-09-12 仮想クラスタ構成方法 Pending JPH1185547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9248179A JPH1185547A (ja) 1997-09-12 1997-09-12 仮想クラスタ構成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9248179A JPH1185547A (ja) 1997-09-12 1997-09-12 仮想クラスタ構成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1185547A true JPH1185547A (ja) 1999-03-30

Family

ID=17174384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9248179A Pending JPH1185547A (ja) 1997-09-12 1997-09-12 仮想クラスタ構成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1185547A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002032235A (ja) * 2000-05-31 2002-01-31 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 区分処理環境のための異種クライアント・サーバ方法、システム、およびプログラム製品
JP2007207219A (ja) * 2006-01-06 2007-08-16 Hitachi Ltd 計算機システムの管理方法、管理サーバ、計算機システム及びプログラム
US7313637B2 (en) 2003-02-18 2007-12-25 Hitachi, Ltd. Fabric and method for sharing an I/O device among virtual machines formed in a computer system
JP2008523512A (ja) * 2004-12-10 2008-07-03 インテル コーポレイション 仮想サーバー・ブレードを提供する方法および装置
JP2009223497A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Nec Corp 管理マシン、管理システム、管理プログラム、および、管理方法
US7644252B2 (en) 2004-03-23 2010-01-05 Nec Corporation Multi-processor system and memory accessing method
US8824317B2 (en) 2008-12-04 2014-09-02 Nec Corporation Parallel calculation system, and method and program thereof

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61160147A (ja) * 1984-07-31 1986-07-19 Hitachi Ltd 仮想計算機制御方式
JPS63168743A (ja) * 1987-01-07 1988-07-12 Nec Corp 仮想計算機システムにおけるフアイル共用制御方式
JPS644838A (en) * 1987-06-29 1989-01-10 Yokogawa Electric Corp Method for switching os (operating system)
JPH0540643A (ja) * 1991-08-06 1993-02-19 Nec Corp 複数os同時動作時のh/w割込み制御方式
JPH05108380A (ja) * 1991-10-21 1993-04-30 Mitsubishi Electric Corp データ処理システム
JPH07271738A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Nec Corp ソフトウエア・アーキテクチャを用いた高度並列コンピュータ・システムの制御方式
JPH0926889A (ja) * 1995-07-13 1997-01-28 Hitachi Ltd 仮想計算機システム
JPH09319562A (ja) * 1995-12-21 1997-12-12 Mitsubishi Electric Corp 複合計算機システム及び複合計算機システムへのインストール/アンインストール方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61160147A (ja) * 1984-07-31 1986-07-19 Hitachi Ltd 仮想計算機制御方式
JPS63168743A (ja) * 1987-01-07 1988-07-12 Nec Corp 仮想計算機システムにおけるフアイル共用制御方式
JPS644838A (en) * 1987-06-29 1989-01-10 Yokogawa Electric Corp Method for switching os (operating system)
JPH0540643A (ja) * 1991-08-06 1993-02-19 Nec Corp 複数os同時動作時のh/w割込み制御方式
JPH05108380A (ja) * 1991-10-21 1993-04-30 Mitsubishi Electric Corp データ処理システム
JPH07271738A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Nec Corp ソフトウエア・アーキテクチャを用いた高度並列コンピュータ・システムの制御方式
JPH0926889A (ja) * 1995-07-13 1997-01-28 Hitachi Ltd 仮想計算機システム
JPH09319562A (ja) * 1995-12-21 1997-12-12 Mitsubishi Electric Corp 複合計算機システム及び複合計算機システムへのインストール/アンインストール方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002032235A (ja) * 2000-05-31 2002-01-31 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 区分処理環境のための異種クライアント・サーバ方法、システム、およびプログラム製品
US7313637B2 (en) 2003-02-18 2007-12-25 Hitachi, Ltd. Fabric and method for sharing an I/O device among virtual machines formed in a computer system
US7644252B2 (en) 2004-03-23 2010-01-05 Nec Corporation Multi-processor system and memory accessing method
JP2008523512A (ja) * 2004-12-10 2008-07-03 インテル コーポレイション 仮想サーバー・ブレードを提供する方法および装置
JP2007207219A (ja) * 2006-01-06 2007-08-16 Hitachi Ltd 計算機システムの管理方法、管理サーバ、計算機システム及びプログラム
JP2009223497A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Nec Corp 管理マシン、管理システム、管理プログラム、および、管理方法
US8572621B2 (en) 2008-03-14 2013-10-29 Nec Corporation Selection of server for relocation of application program based on largest number of algorithms with identical output using selected server resource criteria
US8824317B2 (en) 2008-12-04 2014-09-02 Nec Corporation Parallel calculation system, and method and program thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5598493B2 (ja) 情報処理装置、演算装置および情報転送方法
JP3546678B2 (ja) マルチos構成方法
US10180843B2 (en) Resource processing method and device for a multi-core operating system
JP5911985B2 (ja) ローカル物理メモリとリモート物理メモリとの間で共有されるバーチャルメモリのためのハードウェアサポートの提供
US6742104B2 (en) Master/slave processing system with shared translation lookaside buffer
WO2017024783A1 (zh) 一种虚拟化方法、装置和系统
US8024728B2 (en) Virtual machine dispatching to maintain memory affinity
US6742103B2 (en) Processing system with shared translation lookaside buffer
US5392409A (en) I/O execution method for a virtual machine system and system therefor
US10853259B2 (en) Exitless extended page table switching for nested hypervisors
US5734910A (en) Integrating multi-modal synchronous interrupt handlers for computer system
JP2539352B2 (ja) 階層型多重計算機システム
Govindarajan et al. Design and performance evaluation of a multithreaded architecture
US11169837B2 (en) Fast thread execution transition
US20070136550A1 (en) Methods and apparatus for data transfer between partitions in a computer system
JPH1185547A (ja) 仮想クラスタ構成方法
JP4862770B2 (ja) 仮想計算機システムにおけるメモリ管理方式及びその方法、およびプログラム
JP2001175486A (ja) 計算機システム
Arden et al. A multi-microprocessor computer system architecture
EP2645245B1 (en) Information processing apparatus, apparatus mangement method, and apparatus management program
EP1262875A1 (en) Master/slave processing system with shared translation lookaside buffer
US20230229497A1 (en) Transparent and remote kernel execution in a heterogeneous computing system
Liu et al. Inter-Core Communication Mechanisms for Microkernel Operating System based on Signal Transmission and Shared Memory
An et al. Providing scalable single‐operating‐system NUMA abstraction of physically discrete resources
JPS6336012B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040709

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050301