JPH05108380A - データ処理システム - Google Patents

データ処理システム

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JPH05108380A
JPH05108380A JP27284691A JP27284691A JPH05108380A JP H05108380 A JPH05108380 A JP H05108380A JP 27284691 A JP27284691 A JP 27284691A JP 27284691 A JP27284691 A JP 27284691A JP H05108380 A JPH05108380 A JP H05108380A
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JP27284691A
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Koichi Sato
浩一 佐藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 システムの機能がより高度化しても、高速応
答性が低下しないデータ処理システムを提供する。 【構成】 タスク4、7〜9を制御するOS1と、OS
1のタスク管理用のデータベース2と、OS1にタスク
の1つとして割付けられ、タスク10〜13の実行制御
を行なうためのOS5と、OS5のタスク管理のための
データベース6とを含む。タスクを、そのコンテキスト
の大きさに応じて小さなものはOS1に、大きなものは
OS5に割振ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は主としてコンピュータ
などからなるデータ処理システムに関し、特に、高速応
答性が要求されるリアルタイム処理のためのデータ処理
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のデータ処理システムの多くは、リ
アルタイム処理機能を備えたオペレーティングシステム
(以後「OS」と省略する)により動作している。OS
は、コンピュータシステムの運用効率と操作性を高める
ために、コンピュータシステムに組込まれたシステムプ
ログラムを主として意味する。
【0003】図6は、従来のデータ処理システムのソフ
トウェア構成の概念図である。図6を参照して、このデ
ータ処理システムはソフトウェアとして、リアルタイム
OS60と、OS60の制御下で動作するタスク63〜
66と、これらタスク群63〜66の実行を管理するた
めにOS60が使用するタスク管理用データベース61
と、オペレーティングシステム60に対する割込の発生
によって実行される割込処理ルーチン62とを含む。
【0004】各タスク63〜66は、互いに独立した応
用プログラムの最小仕事単位であり、必要に応じて個々
に生成される。OS60はこれらのタスク63〜66の
実行制御を管理し、いわゆるマルチタスキング処理を行
なう。各タスク63〜66には予め優先順位が与えられ
ている。リアルタイムOS60は、各タスクに与えられ
た優先度に応じて、実行可能なタスクのうち最も高い優
先度を有するタスクに実行権を与える。
【0005】たとえば、現在実行中のタスクがOSの提
供する機能を利用しようとする場合を考える。この場合
実行中のタスクは、システムコールと呼ばれる、システ
ムに対する要求を発行する。実行中のタスクはシステム
コールを発行した後、一旦待ち状態となる。実行中のタ
スクが待ち状態となれば、CPUが空き状態となる。資
源を有効に利用するためには、この間にCPUを他のタ
スクに割当ててこのタスクを実行させればよい。このと
き、実行可能な複数のタスクがある場合、最も優先度の
高いタスクが選択され実行される。また、現在実行中の
タスクより優先度の高いタスクが実行可能状態になった
とき(待ち状態が解除されたとき)は、現在実行中のタ
スクが一旦待ち状態にされ、その優先度の高いタスクに
実行が移される。
【0006】各タスクの状態はシステムコールにより遷
移する。システムコールは実行中のタスクまたは割込処
理ルーチンにより発行される。図7はその一例を示す状
態遷移図である。図7を参照して、タスク1は優先度の
低いタスク、タスク2は優先度の高いタスクであるもの
とする。時刻t1以前にはタスク1が実行状態であり、
タスク2が待ち状態になっているものとする。時刻t1
でタスク1がタスク2の待ち状態を解除するためのシス
テムコールを発行したとする。するとこの時点で実行は
一時OSに移る。OSはタスク1からのシステムコール
を受けてタスク2を実行可能状態とする。さらにOS
は、タスク1とタスク2との優先度を比較して、次にど
ちらのタスクを実行すべきか判断する。どのタスクを実
行すべきが判断することをタスクのスケジューリングと
呼ぶ。その結果、優先度の高いタスクが時刻t2に実行
開始される。
【0007】OSがタスクのスケジューリングを行なう
場合、タスクの実行状態や優先度などを表わす情報を記
憶する必要がある。そのためにOSは、図6に示される
タスク管理用データベース61を使用する。さらにOS
は、複数のタスク間の通信や同期を実現するために、フ
ラグやセマフォと呼ばれる様々なマルチタスキングのた
めの機能を提供する。これらの機能を実現するために
は、システムに共通のデータベースが必要とされる。こ
のデータベースは、タスク管理用データベース61に含
まれる。OSが各タスクに対して提供する機能が複雑に
なるほどタスク管理用データベース61に格納すべき情
報は増加する。また、それにつれて1回のシステムコー
ルの発生によって操作されるデータ量も増加する。
【0008】図7において、OSによる処理の前後でタ
スク1からタスク2に実行が移っている。このことを
「タスクをディスパッチする」と呼ぶ。タスクのディス
パッチは、OSにより以下のように行なわれる。まず、
ディスパッチ前のタスクが使用していたハードウェアの
レジスタの内容を図6のタスク管理用データベース61
にセーブする。次に、ディスパッチ後に実行されるタス
クのレジスタ内容を、タスク管理用データベース61か
らタスクを実行するためのハードウェアのレジスタにリ
ストアする。タスク管理用データベース61には、この
ディスパッチ後に実行されるタスクが前回処理中断した
ときのハードウェアのレジスタ内容が格納されており、
リストアにより前回の処理中断時の状態にハードウェア
の各レジスタ内容が戻る。セーブ・リストアされるハー
ドウェアのレジスタとしては、MPU(マイクロプロセ
ッサユニット)の制御レジスタや汎用レジスタ、FPU
(浮動小数点演算ユニット)の浮動小数点レジスタなど
がある。これらハードウェアのレジスタ内容をタスクの
コンテキストと呼ぶ。
【0009】システムコールは実行中のタスクのほか
に、割込処理ルーチンからも発行される。この場合もシ
ステムコールが発行されると一時実行はOSに移る。O
Sはこのシステムコールに応答して対応する処理を行な
う。
【0010】ところで、OSがシステムコールを処理し
ているときに割込を無制限に受付けると、割込処理の中
でタスク管理用データベース61の内容が操作され、デ
ータベースの一意性が失われる可能性がある。このよう
な事態となればタスク管理は不可能となる。これを防ぐ
ために、通常、OSが上述のシステムコールに対する処
理を行なっているような場合には、割込は禁止される。
ただし、リアルタイムOSは高速応答性を備えているこ
とが絶対条件である。特に割込禁止時間が長くなると、
外部要因に対するシステムの応答性能に直接悪影響を及
ぼし好ましくない。そのため、リアルタイムOSの設計
時には、割込禁止時間が可能な限り短くなるよう最大の
注意が払われる。
【0011】図8は、システムコールが発行されたとき
のOSの処理の一例を示すフローチャートである。シス
テムコール入口からこの処理に入った場合、ステップS
81でまず割込が禁止される。続いてステップS82
で、実行していたタスクのコンテキストをデータベース
(タスク管理用データベース61)にセーブする。さら
にステップS83で、データベース61を操作してタス
クのスケジューリングが行なわれる。ステップS84
で、スケジューリングの結果次に実行されるタスクとし
て選択されたタスクのコンテキストをタスク管理用デー
タベース61からタスク実行用のハードウェアのレジス
タ群にリストアする。さらにステップS85で割込禁止
が解除される。そしてシステムコールの処理は終了す
る。
【0012】図6において、OSにより実行制御される
タスク66は、「アイドルタスク」と呼ばれるものであ
る。アイドルタスク66は、システムにおいて最も優先
度の低いタスクである。このアイドルタスクを常にシス
テム内に存在させておくことにより、このシステム内に
おいて実行されるべきタスクが1つもないという状態が
あり得なくなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来のデータ処理シス
テムで、システムの高機能化に伴いOSが複雑な機能を
提供する必要が増大している。この場合OSが操作する
データベースは大きくなり、その結果一度のシステムコ
ールを処理するための時間は長くなり、コンテキストの
セーブ・リストア時にオーバーヘッドが生ずる。マルチ
タスキング処理においてタスクの実行以外に必要な時間
が増大することとなり、高速応答性を備えるべきリアル
タイムOSとしては好ましくない。また、割込禁止時間
も長くなり、割込に対する時間的な応答性が劣化する。
【0014】それゆえにこの発明の目的は、システムの
機能がより高度化しても、高速応答性が低下しないデー
タ処理システムを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るデータ処理
システムは、データ処理に必要なハードウェア資源およ
びソフトウェア資源と、複数個の第1の仕事単位の各々
に、所定の基準に従ってハードウェア資源およびソフト
ウェア資源を割当てることにより、各第1の仕事単位の
実行状態を制御するための第1の実行制御手段と、第1
の実行制御手段による第1の仕事単位の実行状態の制御
に必要なデータを格納して管理するための第1の実行制
御データ管理手段と、第1の実行制御手段に、第1の仕
事単位の1つとして割付けられ、複数個の第2の仕事単
位の各々に、所定の基準に従ってハードウェア資源およ
びソフトウェア資源を割当てることにより、各第2の仕
事単位の実行状態を制御するための第2の実行制御手段
と、第2の実行制御手段による第2の仕事単位の実行状
態の制御に必要なデータを格納して管理するための第2
の実行制御データ管理手段とを含む。
【0016】
【作用】上述のデータ処理システムにおいては、第1の
仕事単位と第2の仕事単位とは、それぞれ別個の第1の
実行制御手段および第2の実行制御手段によって実行制
御される。各実行制御手段の提供する機能を異ならせ、
あまり多くの機能を要求しないタスクを実行制御するた
めの実行制御手段には比較的少ない機能を、より多数の
機能を提供する必要のある実行制御手段には比較的多数
の機能をそれぞれ備えるように各実行制御手段の内容を
異ならせることができる。また、第1の実行制御手段お
よび第2の実行制御手段の各々に別個の実行制御データ
管理手段を設けたため、各実行制御手段におけるタスク
管理の際のコンテキストの内容を異ならせることができ
る。したがって、特定のタスクを、そのタスクがシステ
ムに対して要求する機能やタスク管理のために必要なコ
ンテキストの内容に応じて最も適切な実行制御手段の管
理の下で実行させることができる。
【0017】
【実施例】図2は、この発明の一実施例に係るデータ処
理システムのハードウェア構成図である。図2を参照し
て、このデータ処理システム27は、プログラムを実行
するためのMPU20と、MPU20に接続され、デー
タ処理システム27に含まれる各構成要素間でデータを
やりとりしたり、MPU20に対して割込信号を入力し
たりするための内部バス26と、内部バス26に接続さ
れ、浮動小数点演算を行なうためのFPU28と、本シ
ステムを制御したり、データ処理を行なったりするため
のプログラムおよびシステムを管理するためのデータベ
ースと、処理すべきデータなどとを格納するためのメモ
リ21と、内部バス26に接続され、CRT29を制御
するためのCRTコントローラ22と、内部バス26お
よび外部のネットワーク30に接続され、通信制御を行
なうための通信コントローラ23と、内部バス26に接
続され、ディスクユニット31などの外部記憶装置の制
御を行なうためのディスクコントローラ24と、内部バ
ス26に接続され、各種センサ32からの信号を変換し
てMPU20に与えるためのセンサコントローラ25と
を含む。
【0018】図2に示される各構成要素のうち、各コン
トローラ22〜25は、たとえばデータの入出力が完了
したり、外部で変化が生じたことを検知したときに、割
込信号を内部バス26を介してMPU20に与える。ま
た、データ処理に必要なソフトウェア資源およびタスク
管理のためのオペレーティングシステムなどのシステム
資源もメモリ21に格納されている。
【0019】図1は、この発明の一実施例に係るデータ
処理システムを形成するソフトウェア資源の構成図であ
る。このソフトウェア資源は、前述のように図2に示さ
れるメモリ21に格納されている。図1を参照して、こ
のシステムは、制限された機能のみを各タスクに対して
提供するリアルタイムOS1と、OS1の管理下で動作
するタスク7〜9と同じくOS1の管理下で動作するア
イドルタスク4と、OS1がタスク4、7〜9の実行制
御を管理するために用いるためのタスク管理用データベ
ース2と、OS1の管理下で処理される割込処理ルーチ
ン3とを含む。
【0020】アイドルタスク4は1つのシステムを構成
しており、OS1のアイドルタスクとして実行される、
OS1よりも複雑な機能を提供するリアルタイムOS5
と、OS5によって管理され実行される複数個のタスク
12〜14と、OS5によって管理されるアイドルタス
ク13と、OS5がタスク10〜13の実行制御を管理
するために必要なデータを格納するためのタスク管理用
データベース6とを含む。OS5は、OS1と異なり割
込処理機能は持たない。
【0021】このシステムはさらに、OS1とOS2と
の間に設けられ、OS1とOS5との間で、たとえば特
定の処理の実行の依頼などを通信するための通信手段1
4を含む。
【0022】図1に示されるデータ処理システムは以下
のように動作する。OS1は、図6に示されるリアルタ
イムOS60と同様に動作する。すなわち、OS1は、
その管理するタスク7〜9がシステムコールを発行する
と、OS1に対する割込を禁止してから、このシステム
コールの処理を行なう。このとき、前述のようにOS1
が提供する機能は制限されたものである。そのため、シ
ステムコール処理時にデータベース2を操作する量は、
提供する機能が複雑な場合と比べて少なくすることがで
きる。したがってOS1がシステムコールを処理するた
めに要する時間は短くなる。前述のようにシステムコー
ル処理時間には、割込が禁止される。したがってシステ
ムコール処理時間が短くなることによりOS1に対する
割込禁止時間も短くでき、割込に対する応答性が向上す
る。
【0023】図1に示されるシステムが従来のシステム
と異なるのは、OS5をを中心とするシステムがアイド
ルタスク4としてOS1の管理下で動作することであ
る。OS1の管理下で動作するタスク7〜9がなくなっ
たときにOS5に実行が移り、OS5が管理するタスク
10〜13が実行される。タスク10〜13がシステム
コールを発行したときは、OS5がその処理を行なう。
【0024】OS5で行なわれるシステムコール処理の
フローチャートを図3に示す。図3を参照して、システ
ムコールが発生すると、ステップS31において実行中
のタスクのコンテキストがタスク管理用データベース6
にセーブされる。ステップS32において、OS5によ
ってタスクのスケジューリングが行なわれる。このと
き、タスク管理用データベース6のデータが操作され
る。続いてステップS33で、スケジューリングされた
新タスクのコンテキストがタスク管理用データベース6
からタスク実行用のハードウェアのレジスタ群にリスト
アされ、システムコール処理が終了する。
【0025】図3と図8とを対比してすぐわかるよう
に、OS5によるシステムコール処理においては、シス
テムコール実行中でも割込が禁止されない。これは、本
発明の実施例に係るデータ処理システムにおいては、図
1に示されるように、割込処理ルーチン3がOS1の管
理下でのみ行なわれ、OS5においては割込処理を行な
う必要がないためである。割込処理によってOS5のタ
スク管理用データベース6が操作されることはない。し
たがってOS5システムコール処理においては、割込禁
止とする必要はない。OS5の機能をどれだけ複雑にし
ても、OS5のシステムコール処理実行中に割込禁止と
する必要はないため、このデータ処理システム全体の割
込に対する応答性を劣化させずにすむ。それに対してO
S1においては割込処理を行なう必要がある。そのた
め、OS1は、制限された機能のみタスクに提供する。
これによりシステムコール処理時にOS1がデータベー
ス2を操作する量は少なくなり、OS1のシステムコー
ル処理時間が短くなる。割込禁止時間も短くすることが
でき、割込に対する応答性を高めることができる。
【0026】さらに、浮動小数点計算など、大きなコン
テキストを持つタスクはOS5で、小さなコンテキスト
で実行可能なタスクはOS1の管理下で、それぞれ実行
させることができる。これにより、たとえば小さなコン
テキストを有するタスクについてコンテキトのセーブ・
リストアを行なう場合、従来よりも小さなコンテキスト
のセーブ・リストアのみでシステムコール処理を行なう
ことができる。大きなコンテキストのタスクについて
は、そのコンテキストのセーブ・リストアはOS5で行
なわれる。したがって、従来のように各タスクのコンテ
キストの大小にかかわらず最も大きなコンテキストに合
わせたセーブ・リストアを行なうような無駄を省くこと
ができ、OS1の管理下のタスクからシステムコールを
処理するための時間を短縮することができる。
【0027】一方、場合によっては、図1に示されるO
S1の管理下で実行されるタスクのいずれかから、シス
テムコールを発行してOS5に属するタスクを操作した
い場合もあると考えられる。通信手段14はこれを可能
とするために設けられたものである。OS1に属するタ
スクが発行したシステムコールの処理は通信手段14を
介してOS1からOS5に依頼される。そしてOS5が
このシステムコールに対する処理を行なう。
【0028】この第1の実施例のデータ処理システムに
おいては、OS1のアイドルタスク4としてOS5を割
付けている。このようにすることにより、OS1に属す
るタスク7〜9には、OS5に属するタスク10〜12
よりも高い優先度が自動的に与えられることになる。こ
れは、以下のような理由による。OS1は、高速にシス
テムコールを処理するためにその提供する機能を少なく
し、また各タスクのコンテキストを軽くしている。つま
り、高速に実行したいタスクはOS1の管理下で実行さ
せることが前提とされている。このような条件の下で
は、OS1に属するタスクは、当然OS5に属するタス
クよりも高い優先度を有するべきである。
【0029】図4は、この発明の第2の実施例に係るデ
ータ処理システムのソフトウェア構成図である。図4に
示されるデータ処理システムが図1に示されるデータ処
理システムと異なるのは、第2のOS5を中心とするシ
ステムが、第1のOS1の、アイドルタスク以外のタス
ク4に割付けられることである。その他の点において、
図4に示されるシステムは図1に示されるシステムと同
様である。同一の構成要素には同一の参照番号および名
称が与えられている。それらの機能も同一である。した
がって、ここではそれらについての詳しい説明は繰り返
されない。
【0030】図4に示されるシステムにおいては、第2
のOS5に属するタスクの優先度が自動的に第1のOS
1に属するタスクの優先度よりも低くなるということは
ない。この優先度はOS1に割付けられる各タスクの優
先度と、OS5に従属する各タスクに割当てられる優先
度とから決まる。このようにすることによっても、OS
1による割込処理に対する高速応答が実現でき、またO
S1に従属するタスクとしてはコンテキストの小さなも
のを選択することにより、システムのオーバーヘッドが
増加するおそれがなく、リアルタイムOSとして望まし
い高速応答性を備えることができる。
【0031】図5には、本発明に係るデータ処理システ
ムの第3の実施例のソフトウェア構成図が示されてい
る。図5に示されるデータ処理システムが図1に示され
るデータ処理システムと異なるのは、アイドルタスク4
内のシステムのOS5に従属するタスクのうちの1つ
が、第3のOS51を含むことと、通信手段14がOS
1、5に加えてOS51とも通信可能なこととである。
【0032】図5を参照して、アイドルタスク13は、
OS5の管理下で動作するOS51と、OS51の管理
下で動作するタスク53〜54と、OS51がタスク5
3〜54の実行制御を管理するために使用するタスク管
理用データベース52とを含む。
【0033】タスク54はOS51の管理下で動作する
アイドルタスクである。OS51を中心とするシステム
とOS5を中心とするシステムとの関係は、OS5を中
心とするシステムとOS1を中心とするシステムとの関
係と同様である。このシステムでは優先度はOS1の従
属タスク、OS5の従属タスク、OS51の従属タスク
という順になる。各OS1、5、51には、順にコンテ
キストの小、中、大のタスクが割当てられる。このよう
にすることにより、各タスクのコンテキストの大小に応
じてシステムコール処理時のデータのセーブ・リストア
量を変更することができる。そのため、システムコール
処理時のシステムのオーバーヘッドが減少するととも
に、OS1のみで行なわれる割込処理に対する応答性も
良好なものに保たれる。また、4つ以上のOSを使用し
て図5に示されるようなシステムを構成することもでき
る。
【0034】以上のようにこの発明に係るデータ処理シ
ステムにおいては、互いに独立したタスク管理用のデー
タベースを備えた複数のOSが使用される。割込処理は
そのうちの1つのOSでのみ行なわれる。他のOSでは
割込処理が行なわれない。そのため他のOSのシステム
コール処理が複雑になっても、割込応答性を劣化させず
にすむ。また、各タスクをそのコンテキストの大きさに
応じて適切なOSの管理下で動作させることができる。
したがって冗長なコンテキストのセーブ・リストアを省
くことができ、システムのオーバーヘッドを取除くこと
ができる。
【0035】
【発明の効果】以上のようにこの発明に係るデータ処理
システムによれば、第1および第2の実行制御手段に、
それぞれ独立の第1および第2の実行制御データ管理手
段を設けた。したがって各仕事単位を、その実行制御に
必要なコンテキストの大きさに従って第1または第2の
実行制御手段のうちの適切なものの管理下で動作させる
ように割振ることができる。冗長なコンテキストのセー
ブ・リストアを省くことが可能となり、システムの動作
をより効率よくでき、その応答性も良好にすることがで
きる。また、第1の実行制御手段と第2の実行制御手段
とによって提供される機能を、その複雑さにおいて異な
ったものとすることができる。したがって第1の実行制
御手段より提供される機能をより簡単なものとすること
により、第1の実行制御手段の管理下の第1の仕事単位
についての処理を高速化できる。また、第2の実行制御
手段により提供される機能をより複雑なものとすること
により、より多くの機能を実行制御手段に要求するよう
な第2の仕事単位も実行することが可能である。
【0036】その結果、システムの機能がより高度化し
ても、高速応答性が低下しないデータ処理システムを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施例に係るデータ処
理システムのソフトウェア構成図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施例に係るデータ処
理システムのハードウェア構成図である。
【図3】図3は、第1の実施例の、第2のOSで行なわ
れるシステムコール処理のフローチャートである。
【図4】図4は、本発明の第2の実施例に係るデータ処
理システムのソフトウェア構成図である。
【図5】図5は、本発明の第3の実施例に係るデータ処
理システムのソフトウェア構成図である。
【図6】図6は、従来のリアルタイムOSを用いたデー
タ処理システムのソフトウェア構成図である。
【図7】図7は、タスクのディスパッチの様子を示す模
式図である。
【図8】図8は、従来のリアルタイムOSのシステムコ
ール処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 リアルタイムOS 2 OS1が使用するデータベース 3 割込処理ルーチン 5 割込処理に関与しないOS 6 OS5が使用するデータベース 7〜9 OS1の管理下で動作するタスク群 10〜12 OS5の管理下で動作するタスク群 13 OS5のアイドルタスク 14 OS1とOS5の間の通信手段 20 マイクロプロセッサユニット 21 メモリ 26 内部バス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ処理に必要なハードウェア資源お
    よびソフトウェア資源と、 複数個の第1の仕事単位の各々に、所定の基準に従って
    前記ハードウェア資源およびソフトウェア資源を割当て
    ることにより、各前記第1の仕事単位の実行状態を制御
    するための第1の実行制御手段と、 前記第1の実行制御手段による前記第1の仕事単位の実
    行状態の制御に必要なデータを格納して管理するための
    第1の実行制御データ管理手段と、 前記第1の実行制御手段に、前記第1の仕事単位の1つ
    として割付けられ、複数個の第2の仕事単位の各々に、
    所定の基準に従って前記ハードウェア資源およびソフト
    ウェア資源を割当てることにより各前記第2の仕事単位
    の実行状態を制御するための第2の実行制御手段と、 前記第2の実行制御手段による前記第2の仕事単位の実
    行状態の制御に必要なデータを格納して管理するための
    第2の実行制御データ管理手段とを含むデータ処理シス
    テム。
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