JP3526328B2 - 冷凍装置 - Google Patents
冷凍装置Info
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Description
ジでキャピラリーチューブが詰まりにくくした冷凍装置
に関する。
タン(以下R−12という)や、共沸混合冷媒のR−1
2と1,1−ジフロオロエタンとからなるR−500を
用いていた。R−12の沸点は大気圧で−29.65℃
で、R−500の沸点は−33.45℃であり、通常の
冷凍装置には好適であった。そして冷凍機油には、R−
12などのCFC系冷媒と相溶性がよい鉱物油やアルキ
ルベンゼン系油等を使用しており、この冷凍サイクルは
信頼性、耐久性などの高い品質レベルに至っていた。
オゾン破壊の潜在性により、大気中に放出されて地球上
空のオゾン層に到達すると、オゾン層を破壊する。この
オゾン層の破壊は冷媒中の塩素基(Cl)により引き起
こされる。そこで、この塩素基の含有量の少ない冷媒、
例えばクロロジフルオロメタン(HCFC−22、以下
R−22という)、塩素基を含まない冷媒、例えばジフ
ルオロメタン(HFC−32、以下R−32という)、
ペンタフルオロエタン(HFC−125、以下R−12
5という)や1,1,1,2−テトラフルオロエタン
(HFC−134a、以下R−134aという)、ある
いはこれらの混合物がこれらの代替冷媒として考えられ
ている。このR−22の沸点は、大気圧で−40.82
℃で、R−32の沸点は、−51.7℃で、R−125
の沸点は、−48.5℃で、R−134aの沸点は、−
26.5℃である。そしてHFC系冷媒に対しては、H
FC系冷媒と相溶性のあるエステル系潤滑油、エーテル
系潤滑油、それらの混合油などの冷凍機油が使用されて
いる。
滑油は水分と反応性が高く、加水分解しやすかった。そ
して、加水分解によって生じた金属石鹸などが、スラッ
ジとして配管内に堆積していた。特にキャピラリーチュ
ーブの入口サイドに堆積しやすく、流量抵抗を増加させ
たり、キャピラリーチューブを塞いでしまうことがあっ
た。このため、長期に亘り安定して運転できない欠点が
あった。
に、ドライヤ中に充填されているモレキュラーシーブ粒
状乾燥剤は、運転中の振動、摩擦、衝撃などにより微粉
化していた。このモレキュラーシーブ粒状乾燥剤の微粉
は、触媒的に作用して、エステル系潤滑油などの冷凍機
油の劣化を進めるおそれがある。さらにモレキュラーシ
ーブ粒状乾燥剤の微粉は、キャピラリーチューブに流入
して、キャピラリーチューブを詰まらせたり、圧縮機の
摺動部を傷つけたり、摩擦抵抗を上げたり、摩耗するな
どの問題があった。
微粉をキャピラリーチューブに進入させないものとし
て、例えば本出願人が先に出願した特願平6−2307
01号がある。これは、キャピラリーチューブの入口近
傍部にスラッジ溜りを設けたものである。このスラッジ
溜りは、配管内に邪魔板を設けたり、配管の一部を太く
し、その配管の上方にキャピラリーチューブに連通する
配管を接続する構成にしている。そしてスラッジを邪魔
板や太くした配管の底部に堆積させて、キャピラリーチ
ューブにスラッジが流入しないようにしている。
スラッジ溜りは、スラッジを溜める場所を配管内に確保
しているため、配管が大きくなってしまう問題があっ
た。また、配管内に邪魔板を配設したり、配管に別の配
管を接続してスラッジ溜りを構成しているので、細かな
作業が必要であり、スラッジ溜りを形成する作業が煩雑
であった。
ことなく、かつ容易にスラッジ溜りを形成することを目
的とする。
に、請求項1の発明は、冷却回路内に、この冷却回路中
の水分を除去するドライヤを有する冷凍装置において、
前記ドライヤ内に、冷媒の流入する吸込口と、冷媒の流
出する吐出口と、水分を吸収する乾燥剤とを備え、前記
乾燥剤と前記吐出口との間に、スラッジを堆積させるス
ラッジ溜りを形成すると共に、前記スラッジを受け止め
る規制板を複数配設し、この規制板の連通孔をそれぞれ
対向する規制板に対してずらして設けた冷凍装置であ
る。
た前記連通孔の周縁の少なくとも上流側に突部を設けた
請求項1記載の冷凍装置である。
よってスラッジ溜りを配設している。そして、規制板の
連通孔をそれぞれ対向する規制板に対してずらして設け
てスラッジおよび乾燥剤の微粉が冷媒とともに移動して
も規制板に受け止められてスラッジ溜りに堆積し、ドラ
イヤから流出しない。また、冷媒は規制板を通過して吐
出口より流れ、スラッジ及び乾燥剤の微粉は規制板上に
も堆積する。
通孔の周縁に突部を形成している。そして、連通孔の近
くに付着したスラッジが冷媒の流れによって連通孔に移
動したとき、スラッジが突部に当たって止まる。そし
て、スラッジは突部の周りに堆積して、連通孔を通過し
ない。
通孔の周縁に突部を形成している。そして、連通孔の近
くに付着したスラッジが冷媒の流れによって連通孔に移
動したとき、スラッジが突部に当たって止まる。そし
て、スラッジは突部の周りに堆積して、連通孔を通過し
ない。
明する。
凝縮器、3はドライヤ、4はキャピラリーチューブ、5
は蒸発器、6はアキュムレータである。そして冷媒には
HFC系冷媒を用い、冷媒回路中を矢印で示す方向に流
れる。冷凍機油には、HFC系冷媒と相溶性のあるエス
テル系潤滑油を用いる。
温高圧のガスになる。その後、ガス冷媒は凝縮器2で放
熱して凝縮液化し、中温高圧の液冷媒になる。液冷媒は
ドライヤ3で水分を除去した後、キャピラリーチューブ
4で減圧されて適正な冷媒流量になる。そして蒸発器5
で外部の熱を吸収して蒸発し、外部の温度が下がって冷
却効果を得る。アキュムレータ6では、蒸発器5で蒸発
しきれなかった液冷媒を保留し、ガス冷媒だけを圧縮機
1に送る。
ドライヤ3の本体であり、8は吸込口、9は吐出口であ
る。ドライヤ3の本体7は中央部が円筒状であり、吸込
口8及び吐出口9に向かって徐々に小さくなっている。
吸込口8及び吐出口9の大きさは、配管10が丁度挿入
できる大きさであり、吸込口8には凝縮器2と接続する
配管10が取付けられ、吐出口9にはキャピラリーチュ
ーブ4を接続する配管10が取付けられている。11は
複数の孔を有するフィルタ(以下、金網とする)であ
り、ドライヤ3の内側にかしめて固定している。ドライ
ヤ3内は、2つの金網11が間隔をおいて平行に取付け
られている。
あり、金網11の孔よりも大きい粒である。そしてモレ
キュラーシーブ12は、2つの金網11の間に充満して
いる。乾燥剤には、水分を吸収して、HFC系冷媒は吸
収しないものがよい。モレキュラーシーブ12の場合、
吸収作用をする孔の大きさを変えることが可能である。
そのため、水分を吸収してHFC系冷媒を吸収しない乾
燥剤にすることができる。
3を構成する規制板であり、図3は規制板13aの正面
図、図4は規制板13bの正面図である。なお、規制板
13aと規制板13cは同じ形状である。規制板13
a、13b、13cはドライヤ3の内側と同じ大きさの
円板状であり、ドライヤ3の内側に隙間なく当接する。
規制板13a、13cには、中央に連通孔14が開いて
おり、その周辺に等間隔に4つの連通孔14が開いてい
る。規制板13bは、中心から等間隔をおいて四方に連
通孔14が開いており、4つの連通孔14を形成してい
る。規制板13a、13b、13cの一方の面には、連
通孔14の周辺に突部15を形成している。
ュラーシーブ12と吐出口9の間に配設される。まず規
制板13aを、連通孔14の周辺の突部15がモレキュ
ラーシーブ12側に位置するように置いて、ドライヤ3
にかしめて固定する。次に規制板13bを、規制板13
aと吐出口9の間に、規制板13aと平行に配設する。
このとき、規制板13aと同様に、突部15がモレキュ
ラーシーブ12側に位置するように置いて、ドライヤ3
にかしめて固定する。また規制板13bは、連通孔14
が規制板13aの連通孔14と一致しないようにずらし
て配設している。規制板13bと吐出口9の間には規制
板13cを配設している。この規制板13cも、突部1
5がモレキュラーシーブ12側に位置するように置き、
ドライヤ3にかしめて固定している。また、規制板13
cと規制板13bの連通孔14が、一致しないように配
設している。
高圧になったHFC系冷媒が、ドライヤ3の吸込口8よ
り流入してくる(図2実線矢印参照)。そしてHFC系
冷媒は、モレキュラーシーブ12を通過して水分を除去
される。このとき、HFC系冷媒とともに流れてきたス
ラッジ16やエステル系潤滑油がモレキュラーシーブ1
2を通過するとき加水分解して生じるスラッジ16は、
モレキュラーシーブ12を通過して規制板13a側に流
れる。また、運転中の振動、摩擦、衝撃などによって生
じるモレキュラーシーブ12の微粉は、スラッジ16に
付着したり、HFC系冷媒とともに金網11を通過して
規制板13a側に流される。HFC系冷媒やスラッジ1
6が規制板13aに到達すると、HFC系冷媒は連通孔
14より規制板13aを通り抜ける。そしてスラッジ1
6は、HFC系冷媒の流れによって連通孔14側に移動
したり、重さによって規制板13aの表面を下に移動す
る。スラッジ16が連通孔14の周辺まで移動すると、
図2で示すように突部15に当たって移動が止まり、そ
こに堆積する。こうして突部15は、スラッジ16が連
通孔14を通り抜けるのを防止している。
6は、規制板13aと規制板13bの連通孔14が一致
していないので、規制板13bに当たり堆積する。さら
に、規制板13bを通り抜けたスラッジ16は、同様に
規制板13cに当たり堆積する。このため、規制板によ
ってスラッジ16をドライヤ3内に溜めることができ、
キャピラリーチューブ4や配管10内にスラッジ16が
堆積するのを防げる。また、規制板13a、13b、1
3cには複数の連通孔14が設けられているため、例え
ばどれか連通孔14がスラッジ16で塞がれても、他の
連通孔14をHFC系冷媒が通過する。
高く吐出口9側が低く(図2を右方向に90゜回転させ
た状態)なるように配設されることがある。この場合
は、規制板13aから溢れたスラッジ16は規制板13
bで、更にこの規制板13bを溢れたスラッジ16は規
制板13cでと、順次これら規制板13a、13b、1
3cでスラッジ16は受け止められる。
ヤ3内に規制板13a、13b、13cを配設するだけ
で構成されるため、容易に製造することができる。ま
た、配管10内に細工することもないので、配管10を
従来のように細くすることができる。
制板13a、13b、13cに連通孔14を設けた構成
にしたが、規制板13a、13b、13cの連通孔14
の数及び形状は実施例に限定するものではない。さら
に、規制板13a、13b、13cを3重にして配設し
たが、この発明はスラッジ16をドライヤ3内に溜める
ことができればよく、規制板13a、13b、13cの
数はこの実施例に限定されるものでもない。
制板によってスラッジ溜りを設けた構成である。そし
て、規制板の連通孔をそれぞれ対向する規制板に対して
ずらして設けているので、スラッジおよび乾燥剤の微粉
が冷媒とともに移動しても規制板に受け止めるようにで
き、スラッジ溜りに堆積し、ドライヤから流出しないよ
うにし、スラッジ及び乾燥剤の微粉がキャピラリーチュ
ーブや配管などに堆積する前に、効果的に溜めることが
できる。
周縁に突部を形成しているので、連通孔付近のスラッジ
が連通孔側に移動しても、突部に当たって移動が止ま
る。そのため、スラッジが連通孔を通過するのを規制す
ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 冷凍回路内に、この冷凍回路中の水分
を除去するドライヤを有する冷凍装置において、前記ド
ライヤ内には、冷媒の流入する吸込口と、冷媒の流出す
る吐出口と、水分を吸収する乾燥剤とが備えられ、前記
乾燥剤と前記吐出口との間には、スラッジを堆積させる
スラッジ溜りを形成すると共に、前記スラッジを受け止
める規制板が複数配設され、この規制板の連通孔はそれ
ぞれ対向する前記規制板に対してずらして設けられたこ
とを特徴とする冷凍装置。 - 【請求項2】 前記規制板に設けた前記連通孔の周縁の
少なくとも上流側に突部を設けたことを特徴とする請求
項1記載の冷凍装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26761894A JP3526328B2 (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 冷凍装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26761894A JP3526328B2 (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 冷凍装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08128761A JPH08128761A (ja) | 1996-05-21 |
JP3526328B2 true JP3526328B2 (ja) | 2004-05-10 |
Family
ID=17447207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26761894A Expired - Fee Related JP3526328B2 (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 冷凍装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3526328B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4566845B2 (ja) * | 2005-07-08 | 2010-10-20 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
-
1994
- 1994-10-31 JP JP26761894A patent/JP3526328B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08128761A (ja) | 1996-05-21 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20031209 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20031216 |
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A521 | Written amendment |
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