JP3526041B2 - マット及びその製造法 - Google Patents

マット及びその製造法

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JP3526041B2
JP3526041B2 JP15045695A JP15045695A JP3526041B2 JP 3526041 B2 JP3526041 B2 JP 3526041B2 JP 15045695 A JP15045695 A JP 15045695A JP 15045695 A JP15045695 A JP 15045695A JP 3526041 B2 JP3526041 B2 JP 3526041B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸れ難く、保温性、体
型保持性に優れ寝心地が良好で、耐久性、折り曲げ性に
も優れ洗濯が可能で、常に清潔性を保持できる一般家庭
用、病院用及びホテル用等のベットに最適なベットマッ
ト及び、敷布団、座蒲団、家具等のクッション材にも適
したマット及びその製法に関する。
【0002】
【従来技術】現在、ベッド用のベットマットはクッショ
ン層に硬鋼線スプリング又は発泡スチロール等の発泡体
を用い、ワディング層に発泡ウレタンや非弾性捲縮繊維
を接着した樹脂綿や硬綿などが積層一体化されたもの、
及びクッション体が同一組成のウレタン等の発泡体や非
弾性捲縮繊維を接着した樹脂綿又は硬綿のみで構成され
たものが使用されている。
【0003】しかしながら、クッション層に硬鋼線スプ
リングを用いたものは、サポ−ト性は著しく優れている
が、折り曲げ性に劣り、又、廃棄時に硬鋼線スプリング
を分離して処理するための煩雑さが大きい問題となって
いる。クッション層又はワディング層又はクッション体
に発泡−架橋型ウレタンを用いたものは、クッション体
としての耐久性は極めて良好だが、透湿透水性に劣り蓄
熱性があるため蒸れやすく、折り曲げ性もやや劣り、か
つ、熱可塑性では無いためリサイクルが困難となり焼却
される場合、焼却炉の損傷が大きく、かつ、有毒ガス除
去に経費が掛かる。このため埋め立てされることが多く
なったが、地盤の安定化が困難なため埋め立て場所が限
定され経費も高くなっていく問題がある。また、加工性
は優れるが製造中に使用される薬品の公害問題などもあ
る。また、最近、病院用ベットがMRSA等の温床とな
る問題からベットマットの洗濯が必要だが、透水性に劣
るウレタンは洗濯ができないため社会問題になってい
る。
【0004】クッション層又はワディング層又はクッシ
ョン体がポリエステル繊維を接着剤で接着した樹脂綿、
例えば接着剤にゴム系を用いたものとして特開昭60−
11352号公報、特開昭61−141388号公報、
特開昭61−141391号公報等がある。又、架橋性
ウレタンを用いたものとして特開昭61−137732
号公報等がある。これらをクッション層又はワディング
層に用いたものは、通気性をよくして蒸れを軽減できる
が、耐久性と折り曲げ性に劣り、且つ、熱可塑性でな
く、単一組成でもないためリサイクルも出来ない等の問
題、及び加工性の煩雑さや製造中に使用される薬品の公
害問題などもある。また、洗濯は可能だが、水切り性が
悪い問題がある。
【0005】クッション層又はワディング層又はクッシ
ョン体にポリエステル硬綿、例えば特開昭58−311
50号公報、特開平2−154050号公報、特開平3
−220354号公報等があるが、用いている熱接着繊
維の接着成分が脆い非晶性のポリマ−を用いるため(例
えば特開昭58−136828号公報、特開平3−24
9213号公報等)接着部分が脆く、使用中に接着部分
が簡単に破壊されて形態や弾力性が低下するなどの耐久
性が劣る問題がある。更に折り曲げ性が劣るものであ
る。また、洗濯は可能だが、水切り性が悪い問題があ
る。耐久性の改良法として、交絡処理する方法が特開平
4−245965号公報等で提案されているが、接着部
分の脆さは解決されず弾力性の低下が大きく、折り曲げ
性も劣る問題がある。また、加工時の煩雑さもある。更
には接着部分が変形しにくくソフトなクッション性を付
与しにくい問題もある。このため、接着部分を柔らか
い、且つある程度変形しても回復するポリエステルエラ
ストマ−を用い、芯成分に非弾性ポリエステルを用いた
熱接着繊維が特開平4−240219号公報で、同繊維
を用いたクッション体がWO−91/19032号公
報、特開平5−156561号公報、特開平5−163
654号公報等で提案されている。この繊維構造物に使
われる接着成分がポリエステルエラストマ−のソフトセ
グメントとしてはポリアルキレングリコ−ルの含有量が
30〜50重量%、ハ−ドセグメントの酸成分にテレフ
タル酸を50〜80モル%含有し、他の酸成分組成とし
て特公昭60−1404号公報に記載された繊維と同様
にイソフタル酸を含有して非晶性が増すことになり、融
点も180℃以下となり低溶融粘度として熱接着部分の
形成を良くしてアメーバー状の接着部を形成しているが
塑性変形しやいため、及び芯成分が非弾性ポリエステル
のため、特に加熱下での塑性変形が著しくなり、耐熱抗
圧縮性が低下する問題点、及び折り曲げ性が劣り、洗濯
は可能だが、水切り性が悪い問題点がある。耐久性を更
なる改良法として、特開平5−163654号公報にシ
−ス成分にイソフタル酸を含有するポリエステルエラス
トマ−、コア成分に非弾性ポリエステルを用いた熱接着
複合繊維のみからなる構造体が提案されているが上述の
理由で加熱下での塑性変形が著しくなり、耐熱抗圧縮性
が低下し、クッション体に使用するには問題がある。
又、硬綿の母材にシリコ−ン油剤を付与して繊維の摩擦
係数を下げて耐久性を向上し、風合いを良くする方法が
特開昭63−158094号公報で提案されている。
が、熱接着繊維の接着性に問題があり、耐久性が劣るの
でクッション体に使用するには好ましくない。他方、折
り曲げ性の改良法として、折り畳み構造にする方法が特
開昭55−36373号公報、特開平2−142513
号公報、特開平5−3894号公報等で提案されている
が、折り曲げ性は改良されたが、耐久性や洗濯時の問題
は何ら改良されず、クッション体として用いるには問題
が多いものである。又、折り曲げ部分に空洞を作って折
り曲げ性を改良したものとして、例えば特開平5−28
5031号公報等があるが、ウレタン等の発泡体の問
題、又は硬綿の問題を何ら解決できていない。
【0006】土木工事用に使用する熱可塑性のオレフィ
ン網状体が特開昭47−44839号公報に開示されて
いる。それらを用いたクッション体として、実開昭58
−93270号公報に硬い構造と柔らかな構造を積層さ
れたものが実開昭58−95760号公報には、硬い構
造の網状体内部に空調部を有するもの、実開昭58−1
05714号公報には硬い構造と推測される網状体を用
いたもの記載されているが、耐熱耐久性や寝心地及び軽
量化や洗濯性などの取扱性には何ら配慮されていない。
特開昭58−109670号公報には、片面に凹凸を有
する網状体が提案されているが、細い繊維から構成した
クッションとは異なり表面が凸凹でタッチが悪く、耐熱
耐久性や寝心地及び軽量化や洗濯性などの取扱性には何
ら配慮されていない。特開平6−327723号公報に
は、洗浄パイプや通気管等を装着可能な孔部を有する網
状体が開示されているが、素材がオレフィンのため耐熱
耐久性が著しく劣り、軽量化や洗濯性などの取扱性にも
何ら配慮されておらずワディング層やクッション材には
使用ができないものである。また、特公平3−1766
6号公報には繊度の異なる吐出線条を互いに融着してモ
−ル状物を作る方法も開示されているがクッション材に
は適さない網状構造体である。特公平3−55583号
公報には、ごく表面のみ冷却前に回転体等の細化装置で
細くする方法が記載されている。この方法では表面をフ
ラット化できず、厚みのある細い線条層を作ることでき
ない。したがって座り心地の良好なクッション材にはな
らない。特開平1−207462号公報では、塩化ビニ
−ル製のフロアマットの開示があるが、室温での圧縮回
復性が悪く、耐熱性は著しく悪いので、クッション材と
しては好ましくないものである。なお、上述構造体はベ
ットマットに関する配慮が全くなされていない。
【0007】特開平6−269345号公報には、遠赤
外線輻射機能を持つ不織布等の寝具用部材を被う、綿材
をシ−トで挟みキルトした布団用パッドが開示されてい
るが、体型保持機能や蒸れ防止機能等の寝心地改良、耐
熱耐久性、水切り性や乾燥性等の洗濯性、及び折り曲げ
性に関する配慮がなされていない問題がある。実開平6
−48453号公報には、折り目をつけた硬綿をキルテ
ィングを施した詰綿充填包布に包まれた敷布団が開示さ
れている。敷布団としては、折り畳み性と保温性は良い
が、通気性に劣り蒸れ易く、体型保持性が不充分で、耐
熱耐久性、水切り性や乾燥性等の洗濯性の配慮がなされ
ていない問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決し、
蒸れ難く、保温性、形態保持性等の寝心地を良くし、耐
熱耐久性、折り曲げ性も良好で使い易く、MRSA等の
雑菌を除去するための洗濯が可能な構造とし、更には、
分別すればリサイクルも可能にしたベット、敷布団、座
蒲団、家具用クッションに最適なマット及びその製法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段、即ち、本発明は、クッション層の少なくとも上
面にワディング層が積層され、且つ、全体面が側地で被
われ縫製されたマットであり、クッション層は、熱可塑
性弾性樹脂からなる線径が5mm以下の連続した線条を曲
がりくねらせランダムループを形成し、それぞれのルー
プの接触部の大部分が融着されてなる三次元立体構造網
状体で形成され、該三次元立体構造網状体は上、下両面
が実質的にフラット化されており、見掛け密度が0.0
05〜0.10g/cm3 、厚みが5mm以上であり、ワデ
ィング層は、天然繊維を主たるマトリックスとした見掛
け密度が0.1g/cm3 以下のウェブからなることを特
徴とするマットである。更には、クッション層を構成す
る熱可塑性弾性樹脂が、室温での300%伸長後の回復
率(室温伸長回復率)が20%以上、70℃での10%
伸長を24時間保持した後の回復率(70℃伸長回復
率)が30%以上であるマットであり、クッション層を
構成する網状体の線径が0.01mm以上、見掛けの密度
が0.01g/cm3 から0.08g/cm3 、厚みが10
mm以上100mm以下であるマットであり、クッション層
を構成する網状体の線径が0.1mm以上2mm以下、見掛
けの密度が0.02g/cm3 から0.06g/cm3 、厚
みが20mm以上80mm以下であるマットであり、熱可塑
性弾性樹脂からなる成分を示差走査型熱量計で測定した
融解曲線に室温以上融点以下の温度に吸熱ピ−クを持つ
網状体を用いたマットであり、クッション層を構成する
網状体の該線条の断面形状が中空断面又は及び異形断面
であるマットであり、ワディング層がニードルパンチさ
れ、厚みが3mm以上15mm以下であり、見掛け密度が
0.01g/cm3 以上0.06g/cm3 以下のマットで
あり、側地の通気度が20cc/cm2 秒以上であるマット
であり、天然繊維が絹からなるマットであり、天然繊維
が羊毛からなるマットであり、天然繊維が麻からなるマ
ットであり、複数のオリフィスを持つ多列ノズルより熱
可塑性弾性樹脂をその融点より20〜80℃高い溶融温
度で、該ノズルより下方に向けて吐出させ、溶融状態で
連続線条のループを形成し、それぞれのループを互いに
接触させて融着させ3次元構造を形成しつつ、引取り装
置で挟み込み冷却槽で冷却せしめた後、得られた3次元
構造体の上、下両面又は片面に天然繊維を主たるマトリ
ックスとしたウェッブを積層し、全面を側地で被い縫製
するマットの製造法であり、製品化に至る任意の工程で
網状体を構成する熱可塑性弾性樹脂の融点より少なくと
も10℃以下の温度でアニ−リングよる疑似結晶化処理
を行うマットの製造法である。
【0010】本発明における熱可塑性弾性樹脂とは、ソ
フトセグメントとして分子量300〜5000のポリエ
−テル系グリコ−ル、ポリエステル系グリコ−ル、ポリ
カ−ボネ−ト系グリコ−ルまたは長鎖の炭化水素末端を
カルボン酸または水酸基にしたオレフィン系化合物等を
ブロック共重合したポリエステル系エラストマ−、ポリ
アミド系エラストマ−、ポリウレタン系エラストマ−、
ポリオレフィン系エラストマ−などが挙げられる。熱可
塑性弾性樹脂とすることで、再溶融により再生が可能と
なるため、リサイクルが容易となる。例えば、ポリエス
テル系エラストマ−としては、熱可塑性ポリエステルを
ハ−ドセグメントとし、ポリアルキレンジオ−ルをソフ
トセグメントとするポリエステルエ−テルブロック共重
合体、または、脂肪族ポリエステルをソフトセグメント
とするポリエステルエステルブロック共重合体が例示で
きる。ポリエステルエ−テルブロック共重合体のより具
体的な事例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナ
フタレン2・6ジカルボン酸、ナフタレン2・7ジカル
ボン酸、ジフェニル4・4’ジカルボン酸等の芳香8ジ
カルボン酸、1・4シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸、琥珀酸、アジピン酸、セバチン酸ダ
イマ−酸等の脂肪族ジカルボン酸または、これらのエス
テル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少な
くとも1種と、1・4ブタンジオ−ル、エチレングリコ
−ル、トリメチレングリコ−ル、テトレメチレングリコ
−ル、ペンタメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリ
コ−ル等の脂肪族ジオ−ル、1・1シクロヘキサンジメ
タノ−ル、1・4シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環
族ジオ−ル、またはこれらのエステル形成性誘導体など
から選ばれたジオ−ル成分の少なくとも1種、および平
均分子量が約300〜5000のポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重
合体からなるグリコ−ル等のポリアルキレンジオ−ルの
うち少なくとも1種から構成される三元ブロック共重合
体である。ポリエステルエステルブロック共重合体とし
ては、上記ジカルボン酸とジオ−ル及び平均分子量が約
300〜5000のポリラクトン等のポリエステルジオ
−ルのうち少なくとも各1種から構成される三元ブロッ
ク共重合体である。熱接着性、耐加水分解性、伸縮性、
耐熱性等を考慮すると、ジカルボン酸としてはテレフタ
ル酸、または、及びナフタレン2・6ジカルボン酸、ジ
オ−ル成分としては1・4ブタンジオ−ル、ポリアルキ
レンジオ−ルとしてはポリテトラメチレングリコ−ルの
3元ブロック共重合体または、ポリエステルジオ−ルと
してポリラクトンの3元ブロック共重合体が特に好まし
い。特殊な例では、ポリシロキサン系のソフトセグメン
トを導入したものも使うこたができる。また、上記エラ
ストマ−に非エラストマ−成分をブレンドされたもの、
共重合したもの、ポリオレフィン系成分をソフトセグメ
ントにしたもの等も本発明の熱可塑性弾性樹脂に包含さ
れる。ポリアミド系エラストマ−としては、ハ−ドセグ
メントにナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、
ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12等及びそ
れらの共重合ナイロンを骨格とし、ソフトセグメントに
は、平均分子量が約300〜5000のポリエチレング
リコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチ
レングリコ−ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシ
ド共重合体からなるグリコ−ル等のポリアルキレンジオ
−ルのうち少なくとも1種から構成されるブロック共重
合体を単独または2種類以上混合して用いてもよい。更
には、非エラストマ−成分をブレンドされたもの、共重
合したもの等も本発明に使用できる。ポリウレタン系エ
ラストマ−としては、通常の溶媒(ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等)の存在または不存在下
に、(A)数平均分子量1000〜6000の末端に水
酸基を有するポリエ−テル及び又はポリエステルと
(B)有機ジイソシアネ−トを主成分とするポリイソシ
アネ−トを反応させた両末端がイソシアネ−ト基である
プレポリマ−に、(C)ジアミンを主成分とするポリア
ミンにより鎖延長したポリウレタンエラストマ−を代表
例として例示できる。(A)のポリエステル、ポリエ−
テル類としては、平均分子量が約1000〜6000、
好ましくは1300〜5000のポリブチレンアジペ−
ト共重合ポリエステルやポリエチレングリコ−ル、ポリ
プロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−
ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体か
らなるグリコ−ル等のポリアルキレンジオ−ルが好まし
く、(B)のポリイソシアネ−トとしては、従来公知の
ポリイソシアネ−トを用いることができるが、ジフェニ
ルメタン4・4’ジイソシアネ−トを主体としたイソシ
アネ−トを用い、必要に応じ従来公知のトリイソシアネ
−ト等を微量添加使用してもよい。(C)のポリアミン
としては、エチレンジアミン、1・2プロピレンジアミ
ン等公知のジアミンを主体とし、必要に応じて微量のト
リアミン、テトラアミンを併用してもよい。これらのポ
リウレタン系エラストマ−は単独又は2種類以上混合し
て用いてもよい。なお、本発明の熱可塑性弾性樹脂の融
点は耐熱耐久性が保持できる140℃以上が好ましく、
160℃以上のものを用いると耐熱耐久性が向上するの
でより好ましい。なお、本発明のベットマットを構成す
る網状体は好ましい実施形態として難燃性を付与するた
め燐系化合物を含有させるので、熱安定性が難燃剤を含
有しないものよりやや劣るので、必要に応じ、抗酸化剤
等を添加して耐熱性や耐久性を向上させるのが特に好ま
しい。抗酸化剤は、好ましくはヒンダ−ド系抗酸化剤と
しては、ヒンダ−ドフェノ−ル系とヒンダ−ドアミン系
があり、窒素を含有しないヒンダ−ドフェノ−ル系抗酸
化剤を1%〜5%添加して熱分解を抑制すると燃焼時の
致死量が少ない有毒ガスの発生を抑えられるので特に好
ましい。本発明の目的である好ましい耐久性とクッショ
ン性を兼備できるマット類になるクッション層を構成す
る熱可塑性弾性樹脂の後述する方法で測定した伸長回復
性は、室温での300%伸長後の回復率(室温伸長回復
率)は20%以上、70℃での10%伸長を24時間保
持した後の回復率(70℃伸長回復率)は30%以上で
あり、より好ましくは、室温伸長回復率が30%以上、
70℃伸長回復率が40%以上であり、最も好ましく
は、室温伸長回復率が40%以上、70℃伸長回復率が
50%以上とする。このような伸長回復性を付与する成
分を構成する熱可塑性弾性樹脂のソフトセグメント含有
量は好ましくは15重量%以上、より好ましくは30重
量%以上であり、耐熱耐へたり性からは80重量%以下
が好ましく、より好ましくは70重量%以下である。即
ち、本発明の弾性網状体の振動や応力の吸収機能をもた
せる成分のソフトセグメント含有量は好ましくは15重
量%以上80重量%以下であり、より好ましくは30重
量%以上70重量%以下である。
【0011】本発明マットの好ましい実施形態として難
燃性を付与する必要から、熱可塑性弾性樹脂中に燐含有
量(Bppm)がソフトセグメント含有量(A重量%)
に対し、60A+200≦B≦100000の関係を満
足するのが良い。満足しない場合は難燃性が劣る場合が
ある。100000ppmを越えると可塑化効果による
塑性変形が大きくなり熱可塑性弾性樹脂の耐熱性が劣る
ので好ましくない。好ましい燐含有量(Bppm)はソ
フトセグメント含有量(A重量%)に対して、30A+
1800≦B≦100000であり、より好ましい燐含
有量(Bppm)はソフトセグメント含有量(A重量
%)に対し、16A+2600≦B≦50000であ
る。難燃性は多量のハロゲン化物と無機物を添加して高
度の難燃性を付与する方法があるが、燃焼時に致死量の
少ない有毒なハロゲンガスを多量に発生し、火災時の中
毒の問題があり、焼却時には、焼却炉の損傷が大きくな
るので、本発明では、好ましいハロゲン化物の含有量は
10重量%以下、より好ましいハロゲン化物の含有量は
5重量%以下、最も好ましくはハロゲン化物を含有しな
いものである。本発明の燐系難燃剤としては、例えば、
ポリエステル系熱可塑性弾性樹脂の場合、樹脂重合時
に、ハ−ドセグメント部分に難燃剤として、例えば特開
昭51−82392号公報等に記載された10〔2・3
・ジ(2・ヒドロキシエトキシ)−カルボニルプロピ
ル〕9・10・ジヒドロ・9・オキサ・10ホスファフ
ェナレンス・10オキシロ等のカルボン酸をハ−ドセグ
メントの酸成分の一部として共重合したポリエステル系
熱可塑性弾性樹脂とする方法や、熱可塑性弾性樹脂に後
工程で、例えば、トリス(2・4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)フスファイト等の燐系化合物を添加して難燃性を
付与することができる。その他、難燃性を付与できる難
燃剤としては、各種燐酸エステル、亜燐酸エステル、ホ
スホン酸エステル(必要に応じハロゲン元素を含有する
上記燐酸エステル類)、もしくはこれら燐化合物から誘
導される重合物が例示できる。本発明は、熱可塑性弾性
樹脂中に各種改質剤、添加剤、着色剤等を必要に応じて
添加できる。本発明ベットマットを構成するクッション
層の網状体やワディング層の接着成分に難燃性を付与す
るために燐を含有させており、この理由は、上記してい
る如く、安全性の観点から、火災時に発生するシアンガ
ス、ハロゲンガス等の致死量の少ない有毒ガスをできる
だけ少なくすることにある。このため、本発明マット類
を構成する網状体の燃焼ガスの毒性指数は、好ましくは
6以下、より好ましくは5.5以下である。ワディング
層の燃焼ガスの毒性指数は好ましくは12以下、より好
ましくは10以下、最も好ましくは7以下である。毒性
指数を低減化できる天然繊維としてはセルロ−ズ系が最
も好ましく、蛋白質系繊維の絹、羊毛、羽毛等を用いる
場合は、熱接着繊維やマトリックスに混合される繊維に
毒性指数の低いポリエステル系繊維の混率を出来るだけ
高くするのが望ましい。また、側地にもポリエステル繊
維の混率が高いものを使用するのが好ましい。クッショ
ン層の網状体を構成する熱可塑性弾性樹脂は、同一種類
に統一するのが好ましい。例えばポリエステル系熱可塑
性弾性樹脂とすることで、クッション層は個々に分別せ
ずに再生リサイクルができる。
【0012】本発明のマットを構成する熱可塑性弾性樹
脂からなる成分は、示差走査型熱量計にて測定した融解
曲線において、融点以下に吸熱ピ−クを有するのが好ま
しい。融点以下に吸熱ピ−クを有するものは、耐熱耐へ
たり性が吸熱ピ−クを有しないものより著しく向上す
る。例えば、本発明の好ましいポリエステル系熱可塑性
樹脂として、ハ−ドセグメントの酸成分に剛直性のある
テレフタル酸やナフタレン2・6ジカルボン酸などを9
0モル%以上含有するもの、より好ましくはテレフタル
酸やナフタレン2・6ジカルボン酸の含有量は95モル
%以上、特に好ましくは100モル%とグリコ−ル成分
をエステル交換後、必要な重合度まで重合し、次いで、
ポリアルキレンジオ−ルとして、好ましくは平均分子量
が500以上5000以下、特に好ましくは1000以
上3000以下のポリテトラメチレングリコ−ルを15
重量%以上70重量%以下、より好ましくは30重量%
以上60重量%以下共重合量させた場合、ハ−ドセグメ
ントの酸成分に剛直性のあるテレフタル酸やナフタレン
2・6ジカルボン酸の含有量が多いとハ−ドセグメント
の結晶性が向上し、塑性変形しにくく、かつ、耐熱抗へ
たり性が向上するが、溶融熱接着後更に融点より少なく
とも10℃以上低い温度でアニ−リング処理するとより
耐熱抗へたり性が向上する。圧縮歪みを付与してからア
ニ−リングすると更に耐熱抗へたり性が向上する。この
ような処理をした網状体を示差走査型熱量計で測定した
融解曲線に室温以上融点以下の温度で吸熱ピークをより
明確に発現する。なおアニ−リングしない場合は融解曲
線に室温以上融点以下に吸熱ピ−クを発現しない。この
ことから類推するに、アニ−リングにより、ハ−ドセグ
メントが再配列され、疑似結晶化様の架橋点が形成さ
れ、耐熱抗へたり性が向上しているのではないかとも考
えられる。(この処理を疑似結晶化処理と定義する)こ
の疑似結晶化処理効果は、ポリアミド系弾性樹脂やポリ
ウレタン系弾性樹脂にも有効である。
【0013】本発明に於ける天然繊維とは、綿、麻、椰
子殻繊維、ジュ−ト等セルロ−ス系繊維や、羊毛、絹、
羽毛等の蛋白質系繊維などの天然に産する有機繊維を言
う。本発明で言う、天然繊維を主たるマトリックスとす
るとは、マトリックス繊維の少なくとも50重量%以上
が天然繊維からなる系を言う。天然繊維の吸湿性や吸水
性を充分発揮させるには本発明では、マトリックス繊維
中に占める天然繊維の混率は50%以上、好ましくは6
5%以上、より好ましくは100%である。しかして、
本発明では、洗濯を可能とすることに配慮するため、洗
濯後の水切り性と乾燥速度を配慮して、平衡水分率の少
ない合成繊維を混合して乾燥速度を高める必要から、平
衡水分率の少ない合成繊維の混率は、好ましくは少なく
とも15重量%以上、より好ましくは30重量%以上5
0重量%未満である。他方、火災時の安全性に燃焼ガス
の毒性があり、燃焼ガスの毒性を低減させるには、セル
ロ−ズ系繊維が好ましく、蛋白質系繊維を用いる場合
は、前述の如く、毒性指数の低い合成樹脂の繊維を混合
して毒性指数を低減させるのが望ましい。本発明では、
ワディング層の毒性指数は、少なくとも15以下、好ま
しくは10以下、より好ましくは7以下である。しかし
て、蛋白質系繊維は難燃性も有するので、本発明では、
ワディング層中の天然繊維は少なくとも50%以上含有
させる。本発明の好ましい実施形態では、天然繊維を所
望に応じ、難燃化処理、低収縮化処理等各種の処理によ
り、所望の機能を付加した天然繊維を用いることが望ま
しい。
【0014】本発明における合成樹脂は熱可塑性樹脂を
言う。熱可塑性樹脂とは、ポリエステル、ポリアミド、
ポリオレフィン等が例示できる。なお、本発明ではガラ
ス転移点温度が少なくとも40℃以上のものを使用する
のが好ましい。例えば、ポリエステルでは、ポリエチレ
ンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレンナフタレ−
ト(PEN)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフ
タレ−ト(PCHDT)、ポリシクロヘキシレンジメチ
レンナフタレ−ト(PCHDN)、ポリブチレンテレフ
タレ−ト(PBT)、ポリブチレンナフタレ−ト(PB
N)、ポリアリレ−ト等、及びそれらの共重合ポリエス
テル等が例示できる。ポリアミドでは、ポリカプロラク
タム(NY6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(NY
66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(NY6−1
0)等が例示できる。ポリオレフィンとしては、ポリプ
ロピレン(PP)、ポリブテン・1(PB・1)等が例
示できる。本発明に用いる熱可塑性樹脂としては、クッ
ション層及び側地にポリエステルを用いる場合は、廃棄
する場合に分離すればリサイクルが可能で、耐熱性も良
好なPET、PEN、PBN、PCHDT等のポリエス
テルが特に好ましい。更には、PET、PEN、PB
N、PCHDT等と重縮合して燐含有エステル形成性化
合物を共重合または燐含有難燃剤を含有してなる難燃性
ポリエステル(以下難燃性ポリエステルと略す)が好ま
しく、例えば、特開昭51−82392号公報、特開昭
55−7888号公報、特公昭55−41610号公報
等に例示されたものが挙げられる。なお、塩化ビニ−ル
は自己消火性を有するが燃焼すると有毒ガスを多く発生
すること、及び耐熱耐久性が劣るので本発明に用いるの
は好ましくない。
【0015】本発明マットの基本のクッション層は、繊
径が5mm以下の熱可塑性弾性樹脂からなる連続した線条
を曲がりくねらせ互いに接触させて該接触部の大部分が
融着一体化された3次元立体構造体を形成し、両面が実
質的にフラット化された網状体のため、ワディング層を
介して外部から与えられた変形、特には局部的に大きい
変形応力が与えられた場合でも、フラット化された網状
体の面で変形応力を受け止め変形応力を分散させ、熱可
塑性弾性樹脂からなる線条が3次元立体構造体を形成し
融着一体化されているので、構造体全体が変形してエネ
ルギ−変換により変形応力を吸収させることによりゴム
弾性による低い反発力で変形応力を受け止めるので、極
端な局部的沈み込みを防止し、人体に対し柔らかな把持
力で体型を支えることができる好ましい体型保持機能を
発現する。ベット用マットでは振動吸収機能も要求され
る。本発明の網状体からなるクッション層は、ベットイ
ン時や寝返り時に外部から与えられた振動を熱可塑性弾
性樹脂の振動吸収機能で大部分の振動を吸収減衰し、好
ましい振動吸収機能も発現する。変形応力が解除される
と熱可塑性弾性樹脂のゴム弾性で容易に元の形態に回復
する機能があるので耐へたり性も良好である。更に、空
隙率が高く、通気孔径が著しく大きいので通気抵抗が低
く通気性が著しく良好であり、寝返り等による変形応力
の変化を受けると熱可塑性弾性樹脂のゴム弾性を有する
線条が3次元立体構造体を形成し融着一体化されている
ので、構造体全体が変形により圧縮回復してワディング
層を介して透過したクッション層中に溜まった蒸気や熱
を含む空気を圧縮時排出し、回復時新鮮な外気と入替え
るポンプ機能を有するため、ワディング層とクッション
層間の熱及び蒸気の移動が容易となり蒸れ難くい快適な
寝心地を提供できるマットである。この目的から、本発
明の網状体を形成する振動吸収性と弾性回復性の良い熱
可塑性弾性樹脂からなる線条の線径は5mm以下である。
見掛け密度を0.2g/cm2 以下にした場合、5mmを越
えると構成本数が少なくなり、密度斑を生じて部分的に
耐久性の悪い構造ができ、応力集中による疲労が大きく
なり耐久性が低下するので好ましくない。本発明の熱可
塑性弾性樹脂からなる線条の線径が細すぎると抗圧縮性
が低くなり過ぎて変形による応力吸収性が低下するので
0.01mm以上であり、構成本数の低下による構造面の
緻密性を損なわない3mm以下である。より好ましくは
0.05mm以上、2mm以下である。本発明の網状体を形
成する連続線条のランダムループの平均直径は、好まし
くは50mm以下、特に2〜25mmとするのが目的を達成
するためには好ましい。本発明の網状体の見掛け密度
は、0.005g/cm3 では反発力が失われ、変形応力
吸収能力や振動吸収能力が不充分となりクッション機能
を発現させにくくなる場合があり、0.25g/cm3
上では反発力が高すぎて座り心地が悪くなる場合があ
る。本発明では、軽量化して取扱性を向上させる目的
で、本発明の網状体の見掛け密度は0.10g/cm3
下である。振動吸収能力や変形応力吸収機能が生かせて
クッション体としての機能が発現されやすい0.01g
/cm3 以上0.08g/cm3 以下が好ましく、より好ま
しくは0.02g/cm3 以上0.06g/cm3 以下であ
る。本発明における網状体は線径の異なる線状を見掛け
密度との組合せで最適な構成とする異繊度積層構造とす
る方法も好ましい実施形態として選択できる。本発明の
網状体の厚みは5mm以上が必要である。厚みが5mm未満
では応力吸収機能と応力分散機能が低下するので好まし
くない。好ましい厚みは力の分散をする面機能と振動や
変形応力吸収機能が発現できる厚みとして10mm以上5
00mm以下であり、より好ましくは20mm以上200mm
以下である。短板の厚みが500mm以上になると後述す
る折り曲げ性がなくなる。より厚いクッション層を所望
する場合は、所望に応じて200mm以下の薄い厚みのク
ッション層、好ましくは100mm以下の網状体を非接合
の状態で積層することで折り曲げ性を損なうことを抑
え、厚みのあるクッション層のマットを得ることもでき
る。厚みが200mm以下となるように積層する場合、界
面を接合しても良く、非接合でも面がフラットなので応
力の伝達が面で伝達されるので変形対応性に支障はな
い。網状体の表面が実質的にフラット化されてない場
合、側地を介してワディング層から伝達される局部的な
外力は、変形応力を面で受けることが出来ず、表面の線
条及び接着点部分までに選択的に伝達され、変形応力を
分散させる機能が低下するので、応力集中が発生する場
合があり、このような外力に対しては応力集中による疲
労が発生して耐へたり性が低下する場合がある。なお、
該線条が熱可塑性弾性樹脂からなる場合は3次元構造部
分で構造全体が変形するので応力集中は緩和されるが、
へたりが進行するに伴い体型保持機能も低下する。非弾
性樹脂では、そのまま応力が接着点に集中して構造破壊
を生じ回復しなくなる。更には、表面が実質的にフラッ
ト化されてなく凸凹があると、寝た時背部や臀部等に異
物感を与えるため寝心地が悪くなり好ましくない。な
お、線状が連続していない場合は、線条の接着点が応力
の伝達点となるため接着点に著しい応力集中が起こり構
造破壊を生じ耐熱耐久性が劣り好ましくない。構造破壊
しない段階でも抗圧縮性が劣り、体型保持性が劣る問題
があり、この問題を解決するため密度を高くすると、空
隙率の低下と共に通気性も低下して快適性が低下し、重
量も重くなり取扱性が著しく劣る。融着していない場合
は、形態保持が出来ず、構造体が一体で変形しないた
め、応力集中による疲労現象が起こり耐久性が劣ると同
時に、形態が変形して体型保持ができなくなるので好ま
しくない。本発明クッション層のより好ましい融着の程
度は、線条が接触している部分の大半が融着した状態で
あり、もっとも好ましくは接触部分が全て融着した状態
である。公知の非弾性樹脂のみからなる線条で構成した
網状体では、表面層で吸収できない大きい変形応力を受
けるとゴム弾性を持たないので変形しにくく大きい反発
力を示すため、適度の沈み込みが起こらず、強い反発力
を示すので不快な体型支持感を与え好ましくない体型保
持機能を発現すると共に圧縮回復によるポンプ機能が殆
ど有しないので蒸れ低減化機能が劣る。又、圧縮変形に
より塑性変形を生じて回復しなくなり耐久性も劣る。架
橋性発泡ポリウレタンでは、振動吸収機能や耐へたり性
は弾性樹脂のため良好であるが、応力伝達が容易な構造
のため、局部的な変形に容易に追随して極端な局部的沈
み込みを発生し、体型保持機能が劣る。又、発泡ポリウ
レタンは通気性が極めて劣るため蒸れ易く、快適な寝心
地が得られないマットとなるクッション層である。本発
明のマットは汗や湿気をできるだけ早く皮膚面からワデ
ィング層を介して移動させ蒸れ感を与えず、適正な保温
性と好ましいフィット感で体型を保持して快適な眠りを
永続的に提供するため、天然繊維を主たるマトリックス
とした見掛け密度が0.1g/cm3 以下のウエッブから
なるワディング層をクッション層の表面側又は、及び裏
面側に積層し、全面を編織物からなる側地で被い縫製し
たマットである。ウエッブからなるワディング層が天然
繊維を主たるマトリックスとすることで、天然繊維の優
れた吸湿性及び吸水性が、皮膚面で体温まで温度が上昇
した汗や水蒸気は、側地を介して皮膚面からワディング
層へ移動し、次いでクッション層が新鮮な空気と入れ換
えるポンプ機能を持つので、ワディング層に移動した熱
と水分はクッション層を介して外部に放出される相乗効
果で皮膚面が乾燥すると、水分蒸発による皮膚面の温度
低下も伴い蒸れ感を低減させる。しかして、天然繊維が
吸水又は吸湿する際には発熱し、熱移動が低下して冷え
すぎを防止できる。又、天然繊維は一旦吸水又は吸湿す
ると一定の蒸気圧を保つので、熱と水分の移動速度が抑
制されて、適度の水蒸気圧が皮膚面でも保たれて保温効
果を維持させることができる。ワディング層とクッショ
ン層間に水蒸気圧差が著しくなり、天然繊維が吸水又は
吸湿した水分を効率よくクッション層に排出するのでワ
ディング層の水蒸気圧が極端に高くなることを防止でき
る。見掛け密度が0.1g/cm3 を越えるとワディング
層は通気性が低下し水分の移動が極端に低下するので、
水分の移動からの見掛け密度は、好ましくは0.06g
/cm3 以下、より好ましくは0.04g/cm3 以下であ
る。かくして、ワディング層とクッション層の相乗効果
で蒸れにくく、且つ保温性も優れたマット機能を発現で
きる。本発明マットのウェッブからなるワディング層は
個々の繊維が固定されていないので、個々の繊維は変形
応力に対する自由度が大きく、側地を介して伝達された
局部的な変形応力を受けると繊維の移動を起こしつつ圧
縮変形されて、クッション層に変形応力を伝達する。ク
ッション層は伝達された変形応力を熱可塑性弾性樹脂の
伸縮性で構造体全体が変形しつつエネルギ−変換により
変形応力が吸収されることによりゴム弾性による低い反
発力で変形応力を受け止められるので、人体に対し柔ら
かな把持力で体型を支えられる相乗効果で人体と接する
局所的な高圧縮応力点が形成されにくくなり、より鬱血
しにくいワディング機能を発現できる。この機能は側地
を介して新鮮な空気を皮膚面に送ることにより、更なる
相乗効果として床擦れ防止にも有効に作用する。特に顕
著なこの様な効果を付与するには、側地を介してワディ
ング層からクッション層側面へ排気される空気の通気度
を10cc/cm2 秒以上となる構成にするのが望ましい。
なお、本発明のマットを被う側地の通気度は特には制限
されないが、床擦れ防止効果を付与するには、側地を構
成する編織物の通気度は、好ましくは30cc/cm2 秒以
上である。本発明のマットを構成する側地は、マットの
側面を編織物のみで構成し、クッション層と外気間の通
気性を向上させることで、クッション層のポンプ機能を
より効果的に活用できるので好ましい。本発明のワディ
ング層を構成するウエッブの見掛け密度は高過ぎると高
圧縮応力支持面積の増加による鬱血防止機能の低下と通
気性が劣り蒸れ防止効果も低下するので見掛け密度が
0.1g/cm3 以下が必要である。見掛け密度が低すぎ
ると抗圧縮性が低下してワディング層の機能が低下する
ので、好ましい見掛け密度は0.01g/cm3 以上0.
06g/cm3 以下、より好ましくは見掛け密度は0.0
3g/cm3 以上0.05g/cm3 以下である。ワディン
グ層の厚みは、2mm未満ではワディング層機能が低下す
る。30mm以上ではクッション層との相乗効果の有用な
前記機能や適度の沈み込みと柔らかい把持力で体を支え
る体型保持機能や振動吸収機能を低下させる。好ましい
厚みは3mm以上15mm以下、より好ましくは5mm以上1
0mm以下である。本発明マットのワディング層に用いる
マトリックス繊維中の天然繊維は、難燃性や燃焼ガス毒
性以外に、保温性や蒸れにくさを好みに応じてその種類
や混率を変えることができる。例えば、比較的冷え性の
人が温か目を所望する場合は、マトリックス繊維中の羊
毛や真綿(絹)等の蛋白繊維の混率が60%以上が好ま
しく、80%以上100%がより好ましい。また、柔ら
かなタッチで且つ保温性の良いものを所望する場合、マ
トリックス繊維中の真綿(絹)や羽毛の混率が70%以
上が好ましく、80%以上100%がより好ましい。他
方、やや涼しい寝心地を所望する場合は、マトリックス
繊維中の麻や綿等のセルロ−ズ系繊維の混率を高くする
のが好ましく、特には埃が少なく、繊維径が太い麻の混
率を80%以上とするのがより好ましい。好みに応じて
所望の異なるワディング層をクッション層面に積層して
夏冬使い分ける等の使用形態もとれる。又、本発明の基
本機能を失わない範囲において、クッション層及び、又
はワディング層に他の素材が積層されてもかまわない。
また、マトリックス繊維中の天然繊維と混繊する繊維
は、天然繊維と混繊できる繊維であれば特には制限され
ない。マトリックス繊維中の天然繊維と混繊する繊維
は、ワディング層の天然繊維にない特性を付加するため
に、例えば、防ダニ剤、抗菌剤、消臭剤、難燃剤、芳香
剤等を含有する繊維を混繊して機能を高めたり、撥水
性、疎水性等の特性を利用して水切り乾燥性を改善した
り、極細繊維や極太繊維を混繊して天然繊維の欠点のか
バ−や特徴を倍加する等の機能付与できる繊維を混繊す
るのが望ましい。該繊維の繊度は所望に応じて選択され
るが、通常のカ−ド開繊で使用できる繊度としては、
0.5デニ−ルから100デニ−ルである。特別な場合
は500デニ−ルまでの繊度が選択できる。素材も必要
に応じ選択するが、通常はポリエステル繊維でよい。本
発明マットは公知のマット類に較べて洗濯性が良い。即
ち、通常の繊維からなるクッション層の繊維径0.00
1mm以下のもの較べ、本発明のクッション体の大部分を
構成するクッション層の線径が0.01mm以上であり、
ワディング層のウェッブは繊維の表面せきは大きいが、
クッション体全体での平均の構成本数が少ないため、線
条の表面積が著しく少ないため線条表面の付着水分が少
なくできるので、水切り性に優れる。水切り性が良いの
で乾燥時間を短縮できる。なお、所望に応じ、側地とク
ッション体はボタン止めで接続される。ボタン止めの好
ましい密度は2個/m2 以上8個/m2 であり、ボタン
止め部分の厚みは所定の厚みの80%以上を保持できる
ように止められているのが好ましい。ボタン止めを施し
されても、本発明のワディング層を構成するウェッブは
個々の繊維が充分に固定されていないので自由度が大き
く、洗濯時の揉み圧縮が著しく加えられるとフェルト化
する場合があるので、好ましくはワディング層を構成す
るウェッブに軽くニードルパンチ等による絡合処理を施
しフェルト化を防止するのが好ましい。ニードルパンチ
したウェッブをワディング層に用いた場合、丸洗い洗濯
でもウェッブの偏りや絡みつきによるフェルト化が生じ
にくい。ニ−ドルパンチの密度は特には限定されない
が、パンチ密度が高すぎるとウェッブ中の繊維の自由度
が消失して、上記効果がなくなるので、好ましくは5本
/cm2 以上30本/cm2 以下がよい。この処理で本発明
のマットは頻繁に洗濯でき、結果として、清潔なマット
を常に使用できる。また、本発明のマットは、クッショ
ン層の熱可塑性弾性樹脂の伸縮性と、クッション層と変
形自由度の高いウェッブからなるワディング層が積層さ
れているので、折り曲げ性をより向上させている。この
機能は、頭部や上半身を起こす必要がある介護用等のベ
ットに使用することができる。厚みが薄い敷布団として
使用する場合は、折り畳んで収納することも可能であ
る。クッション層が非弾性樹脂で構成された硬い素材で
構成されたものは無理に折り曲げると折り曲げ部が破壊
する場合があり、柔らかい非弾性樹脂素材で構成された
ものは塑性変形してクッションが折り曲げ部付近が凹
み、繰り返し折り曲げると屈曲疲労で破断するが、変形
に対する自由度の高いウェッブからなるワディング層が
熱可塑性弾性樹脂からなる本発明のクッション層が非接
合した積層構造のため、ワディング層が面剛性機能を持
たず、折り曲げが可能で、繰り返し折り曲げに対して
も、側地とクッション層に挟まれたワディング層も自由
に変形をするので、塑性変形しにくく耐久性に優れる点
が本発明と硬綿類と大きく異なる点である。硬綿の折り
曲げ性を改良するために、折り曲げ構造とするものが提
案されているが、本発明のクッション層と異なりクッシ
ョン層に非弾性樹脂が使用されているため耐久性が劣る
ものである。業務用ベットでは、必要に応じて殺菌する
場合がある。殺菌は100℃未満のエチレンオキサイド
ガス又は130℃の蒸気を用いるのが一般的である。本
発明マットの好ましい実施形態、例えば、ワディング層
の天然繊維を低収縮化処理や形態保持処理や脱スケ−ル
処理されたものでは、圧縮応力を付与しないで15分未
満で殺菌することで変形させずに殺菌することが可能で
あるが、公知のオレフィン系や塩化ビニ−ル系素材を用
いた場合は、耐熱性が劣り殺菌時の加熱で塑性変形し嵩
減りを生じる点が本発明と異なる点である。なお、網状
体形成段階から製品化される任意の段階で上述の疑似結
晶化処理を施すことにより、網状体中の熱可塑性弾性樹
脂からなる成分を示差走査型熱量計で測定した融解曲線
に室温以上融点以下の温度に吸熱ピークを持つようにす
ると熱可塑性弾性樹脂の伸縮性と耐熱性が著しく向上
し、製品の耐熱耐久性も格段に向上するのでより好まし
い。
【0016】本発明のクッション層を構成する網状体の
線条の断面形状は特には限定されないが、中空断面や異
形断面にすることで好ましい抗圧縮性(反発力)やタッ
チを付与することができるので特に好ましい。抗圧縮性
は繊径や用いる素材のモジュラスにより調整して、線径
を細くしたり、柔らかい素材では中空率や異形度を高く
し初期圧縮応力の勾配を調整できるし、線径をやや太く
したり、ややモジュラスの高い素材では中空率や異形度
を低くして寝心地が良好な抗圧縮性を付与する。中空断
面や異形断面の他の効果として中空率や異形度を高くす
ることで、同一の抗圧縮性を付与した場合、より軽量化
が可能となり、ベット用マットの交換や布団、座布団な
どの場合は、上げ下ろし時の取扱性が向上する。好まし
い抗圧縮性(反発力)やタッチを付与することができる
他の好ましい方法として、本発明の網状体の線条を複合
構造とする方法がある。複合構造としては、シ−スコア
構造またはサイドバイサイド構造及びそれらの組合せ構
造などが挙げられる。が、特にはクッション層が大変形
してもエネルギ−変換できない振動や変形応力をエネル
ギ−変換して回復できる立体3次元構造とするために線
状の表面の50%以上を柔らかい熱可塑性弾性樹脂が占
めるシ−スコア構造またはサイドバイサイド構造及びそ
れらの組合せ構造などが挙げられる。シ−スコア構造で
はシ−ス成分は振動や変形応力をエネルギ−変換が容易
なソフトセグメント含有量が多い熱可塑性弾性樹脂と
し、コア成分は抗圧縮性を示すソフトセグメント含有量
が少ない熱可塑性弾性樹脂で構成し適度の沈み込みによ
る背部や臀部等の接触部への快適なタッチを与えること
ができる。サイドバイサイド構造では振動や変形応力を
エネルギ−変換が容易なソフトセグメント含有量が多い
熱可塑性弾性樹脂の溶融粘度をソフトセグメント含有量
が少ない抗圧縮性を示す熱可塑性弾性樹脂の溶融粘度よ
り低くして線状の表面を占めるソフトセグメント含有量
が多い熱可塑性弾性樹脂の割合を多くした構造(比喩的
には偏芯シ−ス・コア構造のシ−スに熱可塑性弾性樹脂
を配した様な構造)として線状の表面を占めるソフトセ
グメント含有量が多い熱可塑性弾性樹脂の割合を80%
以上としたものが特に好ましく、最も好ましくは線状の
表面を占めるソフトセグメント含有量が多い熱可塑性弾
性樹脂の割合が100%のシ−スコアである。ソフトセ
グメント含有量が多い熱可塑性弾性樹脂の線状の表面を
占める割合が多くなると、溶融して融着するときの流動
性が高いので接着が強固になる効果があり、構造が一体
で変形する場合、接着点の応力集中に対する耐疲労性が
向上し、耐熱性や耐久性がより向上する。本発明のマッ
トは、クッション層の片面に天然繊維を主たるマトリッ
クスとしたウェッブを積層し、他面に硬綿、合成繊維ウ
エッブ、不織布、編み物、布帛類等を設置し、編織物か
らなる側地で被い一体化することもできる。本発明マッ
トは、船舶用座席、車両用、船舶用、病院用等の業務用
及び家庭用ベット、布団、座蒲団、家具用マット類等に
特に有用であるが、車両用座席、家具用椅子、事務用椅
子等のクッション体としても有用である。
【0017】次に本発明の製法を述べる。複数のオリフ
ィスを持つ多列ノズルより熱可塑性弾性樹脂をその融点
より20℃から80℃高い溶融温度で、該ノズルより下
方に向けて吐出させ、溶融状態で互いに接触させて融着
させ3次元構造を形成しつつ、引取り装置で挟み込み冷
却槽で冷却せしめた後、両面又は片面に天然繊維をマト
リックスとしたウェッブを積層し、全面を編織物からな
る側地で被うマットの製法であり、製品化に至る任意の
工程で網状体を構成する熱可塑性弾性樹脂の融点より少
なくとも10℃以下の温度でアニ−リングよる疑似結晶
化処理を行うマットの製法である。網状体は、熱可塑性
弾性樹脂を一般的な溶融押出機を用いて溶融し、複数の
オリフィスを持つ多列ノズルに供給し、オリフィスより
下方へ吐出する。この時の溶融温度は、熱可塑性弾性樹
脂の融点より20℃〜80℃高い温度である。熱可塑性
弾性樹脂の融点より80℃を越える高い溶融温度にする
と熱分解が著しくなり熱可塑性弾性樹脂のゴム弾性特性
が低下するので好ましくない。他方、熱可塑性弾性樹脂
の融点より10℃以上高くしないとメルトフラクチャ−
を発生し正常な線条形成が出来なくなり、また、吐出後
ル−プ形成しつつ接触させ融着させる際、線条の温度が
低下して線条同士が融着しなくなり接着が不充分な網状
体となる場合があり好ましくない。好ましい溶融温度は
融点より20℃から60℃高い温度、より好ましくは融
点より25℃から40℃高い温度である。オリフィスの
形状は特に限定されないが、中空断面(例えば三角中
空、丸型中空、突起つきの中空等となるよう形状)及
び、又は異形断面(例えば三角形、Y型、星型等の断面
二次モ−メントが高くなる形状)とすることで前記効果
以外に溶融状態の吐出線条が形成する3次元構造が流動
緩和し難くし、逆に接触点での流動時間を長く保持して
接着点を強固にできるので特に好ましい。特開平1−2
075号公報に記載の接着のための加熱をする場合、3
次元構造が緩和し易くなり平面的構造化し、3次元立体
構造化が困難となるので好ましくない。網状体の特性向
上効果としては、見掛けの嵩を高くでき軽量化になり、
また抗圧縮性が向上し、弾発性も改良できへたり難くな
る。中空断面では中空率が80%を越えると断面が潰れ
易くなるので、好ましくは軽量化の効果が発現できる1
0%以上70%以下、より好ましくは20%以上60%
以下である。オリフィスの孔間ピッチは線状が形成する
ル−プが充分接触できるピッチとする必要がある。緻密
な構造にするには孔間ピッチを短くし、粗密な構造にす
るには孔間ピッチを長くする。本発明の孔間ピッチは好
ましくは3mm〜20mm、より好ましくは5mm〜10mmで
ある。本発明では所望に応じ異密度化や異繊度化もでき
る。列間のピッチ又は孔間のピッチも変えた構成、及び
列間と孔間の両方のピッチも変える方法などで異密度層
を形成できる。また、オリフィスの断面積を変えて吐出
時の圧力損失差を付与すると、溶融した熱可塑性弾性樹
脂を同一ノズルから一定の圧力で押し出される吐出量が
圧力損失の大きいオリフィスほど少なくなる原理を使っ
て長手方向の区間でオリフィスの断面積が異なる列を少
なくとも複数有するノズルを用い異繊度線条からなる網
状構造体を製造することができる。次いで、該ノズルよ
り下方に向けて吐出させ、ル−プを形成させつつ溶融状
態で互いに接触させて融着させ3次元構造を形成しつ
つ、引取りネットで挟み込み、網状体の表面の溶融状態
の曲がりくねった吐出線条を45°以上折り曲げて変形
させて表面をフラット化すると同時に曲げられていない
吐出線条との接触点を接着して構造を形成後、連続して
冷却媒体(通常は室温の水を用いるのが冷却速度を早く
でき、コスト面でも安くなるので好ましい)で急冷して
本発明の3次元立体網状構造体化した網状体を得る。ノ
ズル面と引取り点の距離は少なくとも40cm以下にする
ことで吐出線条が冷却され接触部が融着しなくなること
を防ぐのが好ましい。吐出線条の吐出量5g/分孔以上
と多い場合は10cm〜40cmが好ましく、吐出線条の吐
出量5g/分孔未満と少ない場合は5cm〜20cmが好ま
しい。網状体の厚みは溶融状態の3次元立体構造体両面
を挟み込む引取りネットの開口幅(引取りネット間の間
隔)で決まる。本発明では上述の理由から引取りネット
の開口幅は5mm以上とする。次いで水切り乾燥するが冷
却媒体中に界面活性剤等を添加すると、水切りや乾燥が
しにくくなったり、熱可塑性弾性樹脂が膨潤することも
あり好ましくない。尚、ノズル面と樹脂を固化させる冷
却媒体上に設置した引取りコンベアとの距離、樹脂の溶
融粘度(網状体形成時の溶融粘度は好ましくは500ポ
イズから10000ポイズであり、20000ポイズを
越えるとル−プ形成速度が遅くなり、緻密な網状構造を
形成しにくくなるので好ましくない。)、オリフィスの
孔径と吐出量などにより所望のループ径や線径をきめら
れる。冷却媒体上に設置した間隔が調整可能な一対の引
取りコンベアで溶融状態の吐出線条を挟み込み停留させ
ることで互いに接触した部分を融着させつつ、連続して
冷却媒体中に引込み固化させ網状体を形成する時、上記
コンベアの間隔を調整することで、融着した網状体が溶
融状態でいる間で厚み調節が可能となり、所望の厚みの
ものが得られる。コンベア速度も速すぎると、接触点の
形成が不充分になったり、融着点が充分に形成されるま
でに冷却され、接触部の融着が不充分になる場合があ
る。また、速度が遅過ぎると溶融物が滞留し過ぎ、密度
が高くなるので、所望の見掛け密度に適したコンベア速
度を設定する必要がある。次いで本発明では、該網状体
を一旦冷却後、連続して、又は、非連続に疑似結晶化処
理を行い所定の大きさに切断して、又は、切断後疑似結
晶化処理される。他方、ワディング層のマトリックスに
混綿する天然繊維以外の合成樹脂からなるマトリックス
繊維(合成繊維)は公知の方法で得られるステープルな
ら良いが、好ましくは、熱可塑性非弾性樹脂を非対象冷
却法又は複合紡糸法により潜在捲縮能を付与し、延伸後
熱処理により立体捲縮を発現させて切断または、切断後
熱処理して立体捲縮を発現させて得るのが好ましい。合
成繊維は耐へたり性と耐熱性も要求されるので、初期引
張り抵抗度が少なくとも35g/デニ−ル以上で、70
℃での初期引張り抵抗度が少なくとも10g/デニ−ル
以上にしたものが好ましい。嵩高性と抗圧縮性からの立
体捲縮の捲縮度は15%以上、捲縮数は10〜25個/
インチが好ましい。かくして得られた合成繊維はワディ
ング層の主たるマトリックスである天然繊維と所望の配
合量にて混合開繊する。天然繊維と合成繊維は混合比率
を100/0〜50/50重量比として、オ−プナ−等
で予備開繊混合した後カ−ド等で開繊し、3次元化構造
とした開繊ウエッブを形成し、厚みが3mmから10mmと
した時、見掛け密度が0.1g/cm3 以下、好ましく
は、見掛け密度が0.01g/cm 3 から0.06g/cm
3 となるように積層したウェッブをワディング層とし
て、好ましくは、次いで常法により厚みが3mmから10
mmとした時見掛け密度が0.01g/cm3 から0.06
g/cm3 となるようにウェッブにパンチ密度5本/cm 2
以上30本/cm2 以下でニードルパンチして形態を安定
化したワディング層として、該網状体の表面及び、又は
裏面に積層し、次いで、全面を側地となる編織物で被
い、見掛け密度が0.1g/cm3 以下、好ましくは、見
掛け密度が0.01g/cm3 から0.06g/cm3 とな
るように圧縮しながら挿入縫製され、本発明のマットを
得る。本発明マットは、マットの側面が編織物のみが設
置されるように構成することで、側面の通気性を高めて
新鮮な外気を入替えるクッション層のポンプ機能をより
高められるので好ましい。側地は、先にマットの所定の
形状に縫製されたものを、クッション層とワディング層
を積層したクッション体に被せて挿入口を綴じ、次い
で、ボタン止めを所望に応じて施してもよい。ボタン止
めは、マットの面積当たり2から8個/m2 とするのが
好ましい。ボタン止めは、厚みの80%以上を保てるよ
う押さえながら行うのが好ましい。側面の側地の処理は
角部を他の布帛を被せてパイピング縫いにしてもよい。
なお、本発明における結晶化処理は、製品化に至る任意
の工程で熱可塑性弾性樹脂の少なくとも融点(Tm)よ
り10℃以上低く、Tanδのα分散立ち上がり温度
(Tαcr)以上で行う。この処理で、融点以下に吸熱
ピ−クを持ち、疑似結晶化処理しないもの(吸熱ピ−ク
を有しないもの)より耐熱耐へたり性が著しく向上す
る。本発明の好ましい疑似結晶化処理温度は(Tαcr
+10℃)から(Tm−20℃)である。単なる熱処理
により疑似結晶化させると耐熱耐へたり性が向上する。
が更には、10%以上の圧縮変形を付与してアニ−リン
グすることで耐熱耐へたり性が著しく向上するのでより
好ましい。また、該網状体を一旦冷却後、乾燥工程を経
する場合、乾燥温度をアニ−リング温度とすることで同
時に疑似結晶化処理を行うができる。また、製品化する
工程で別途疑似結晶化処理を行うができる。
【0018】本発明のマットは、ベット、敷布団、座蒲
団、家具用マット等以外に、クッション体のみ、又はク
ッション層をその機能を利用して用いることが出来る。
例えば、3次元構造を損なわない程度に成形型等を用い
て使用目的にあった形状に成形して側地を被せるのみで
車両用座席、船舶用座席、椅子、家具等に用いることが
できる。勿論、用途との関係で要求性能に合うべき他の
素材、例えば、異なる網状体、短繊維集合体からなる硬
綿クッション材、不織布等と組合せて用いることも可能
である。また、樹脂製造過程以外でも性能を低下させな
い範囲で製造過程から成形体に加工し、製品化する任意
の段階で難燃化、防虫抗菌化、耐熱化、撥水撥油化、着
色、芳香等の機能付与を薬剤添加等の処理加工ができ
る。
【0019】
【実施例】以下に実施例で本発明を詳述する。
【0020】なお、実施例中の評価は以下の方法で行っ
た。 1. 融点(Tm)および融点以下の吸熱ピ−ク 島津製作所製TA50,DSC50型示差熱分析計を使
用し、昇温速度20℃/分で測定した吸発熱曲線から吸
熱ピ−ク(融解ピ−ク)温度を求めた。 2. Tαcr ポリマ−を融点+10℃に加熱して、厚み約300μm
のフイルムを作成して、オリエンテック社製バイブロン
DDVII型を用い、110Hz、昇温速度1℃/分で測
定したTanδ(虚数弾性率M”と弾性率の実数部分
M’との比M”/M’)のゴム弾性領域から融解領域へ
の転移点温度に相当するα分散の立ち上がり温度。 3. 室温伸長回復率 ポリマ−を融点+10℃に加熱して、厚み約300μm
のフイルムを作成して、オリエンテック社製テンシロン
UTM4型を用い、伸長速度100%にて300%伸長
後歪みを0%に戻し、2分間放置後再度破断まで伸長さ
せた時の、再度伸長時に応力が発現する伸長率を300
%から差し引いた伸長率を300%で除した値を%で示
す。(n=3) 4. 70℃伸長回復率 ポリマ−を融点+10℃に加熱して、厚み約300μm
のフイルムを作成して、オリエンテック社製テンシロン
UTM4型を用い、70℃雰囲気にした加熱オーブン中
で伸長速度100%にて10%伸長歪みを付与して24
時間保持した後、歪みを0%に戻し、5分間放置後再度
破断まで伸長させた時の、再度伸長時に応力が発現する
伸長率を10%から差し引いた伸長率を10%で除した
値を%で示す。(n=3) 5. 見掛け密度 試料を15cm×15cmの大きさに切断し、4か所の高さ
を測定し、体積を求め試料の重さを体積で徐した値で示
す。(n=4の平均値) 6. 線条の繊径 試料を10箇所から各線条部分を切り出し、アクリル樹
脂で包埋して断面を削り出し切片を作成して断面写真を
得る。拡大した断面写真より線径を求め、拡大倍率で叙
した値(n=10の平均値) 7. 融着 試料を目視判断で融着しているか否かを接着している繊
維同士を手で引っ張って外れないか否かで外れないもの
を融着していると判断する。 8. 耐熱耐久性(70℃残留歪) 試料を15cm×15cmの大きさに切断し、50%圧縮し
て70℃乾熱中22時間放置後冷却して圧縮歪みを除き
1日放置後の厚みと処理前の厚みの差と処理前の厚みと
の比を%で示す(n=3の平均値) 9. 繰返し圧縮歪 試料を15cm×15cmの大きさに切断し、島津製作所製
サ−ボパルサ−にて、25℃65%RH室内にて50%
の厚みまで1Hzのサイクルで圧縮回復を繰り返し2万
回後の試料を1日放置後の厚みと処理前の厚みの差と処
理前の厚みとの比を%で示す。(n=3の平均値) 10.通気度 側地は、直接側地を株式会社テクノワ−ルド社製(コス
モ計器設計品)通気量測定器、高圧タイプを用い測定し
た通気量(cc/cm2 秒)を通気度として示す。側地から
ワディング層を介して網状体に排出できる通気量は、ワ
ディング層の片面を編織物で被われた試料を直径10cm
の円筒状に打ち抜き、側面をシ−ルできる試料厚みに相
当する高さの内径10cmの金属筒に5%圧縮した状態で
入れ、上下を5%圧縮厚み分のパッキンでシ−ルして横
漏れしないようにしたサンプルを作成し、株式会社テク
ノワ−ルド社製(コスモ計器設計品)通気量測定器、高
圧タイプを用い測定した通気量(cc/cm2 秒)を通気度
として示す。 11.折り曲げ性 作成したマットを水平面から片端を抑えて押し出し、4
5°に切り欠いた勾配面に接するまでの長さを以下の基
準で示す。100cm未満:◎、130cm未満:○、15
0cm未満:△、150cm以上:× 12.水切り性 作成したマットの重量を測定後に水槽に浸して10分後
に取り出し、できるだけ水切りして、30℃RH65%
の雰囲気の室内で壁に立てかけ24時間放置後の重量を
測定して残留水分の量を求め、以下の基準で評価した。
残留水分が5%以下:◎、残留水分が7%以下:○、残
留水分が10%以下:△、残留水分が10%以上:× 13.寝心地 作成したマットをベットフレ−ムにセットして、28℃
RH75%室内でパネラ−を寝かせて以下の評価をおこ
なった。(n=5)なお、ベットマット上にはシ−ツを
敷き、掛け布団にはダウン/フェザ−:90/10混合
羽毛1.8kg入り、枕は自宅で使用中のものを使用させ
た。 (1) 違和感:寝たときの「背中に感じる違和感」の程度
を感覚的に定性評価した。感じない;◎、殆ど感じな
い;○、やや感じる;△、感じる;× (2) 沈み込み:寝たときの体型保持状況の程度を感覚的
に定性評価した。適度の沈み込みで非常に心地よい;
◎、沈み込みやや少又はやや大で心地良い;○、沈み込
み小又は大で心地よさにやや欠ける;△、沈み込み過ぎ
又は沈み込まないで心地よさを感じない;× (3) 蒸れ感:2時間寝ていて、臀部や背中等のベットマ
ットと接する部分に感じる蒸れ感を感覚的に定性評価し
た。殆ど感じない:◎、僅かに蒸れを感じる;○、やや
蒸れを感じる;△、蒸れを著しく感じる;× (4) 体圧の圧迫感:寝てから動かないでどの程度我慢し
ていられるか:30分以内;×、1時間以内;△、2時
間以内;○、2時間以上;◎ (5) 総合評価: (1)から(5) までの評価の◎を4点、○
を3点、△を2点、×を1点として12点以上で△を含
まないもの;非常に良い(◎)、12点以上で△を含む
もの;良い(○)、10点以上で×を含まないもの;や
や悪い(△)、×を含むもの;悪い(×)として評価し
た。
【0021】実施例1 ポリエステル系エラストマ−として、ジメチルテレフタ
レ−ト(DMT)又は、ジメチルナフタレ−ト(DM
N)と1・4ブタンジオ−ル(1・4BD)を少量の触
媒と仕込み、常法によりエステル交換後、ポリテトラメ
チレングリコ−ル(PTMG)を添加して昇温減圧しつ
つ重縮合せしめポリエ−テルエステルブロック共重合エ
ラストマ−を生成させ、次いで抗酸化剤1%及び難燃剤
10%(燐含有量5000〜10000ppm)を添加
混合後ペレット化し、50℃48時間真空乾燥して得ら
れた熱可塑性弾性樹脂原料の処方を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】幅120cm、長さ10cmのノズル有効面に
幅方向の孔間ピッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ10mm
の千鳥配列としたオリフィス形状は外径2mm、内径1.
6mmでトリプルブリッジの中空形成性断面としたノズル
に、得られた熱可塑性弾性樹脂原料を別々の押出機にて
溶融し、A−1をシ−ス成分に、A−2をコア成分とな
るようにオリフィス直前で分配し、溶融温度245℃に
て単孔当たりの吐出量2.0g/分(A−1:1g/
分、A−2:1g/分)にてノズル下方に吐出させ、ノ
ズル面12cm下に冷却水を配し、幅140cmのステンレ
ス製エンドレスネットを平行に10cm間隔で一対の引取
りコンベアを水面上に一部出るように配して、該溶融状
態の吐出線状を曲がりくねらせル−プを形成して接触部
分を融着させつつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態
の網状体の両面を引取りコンベア−で挟み込みつつ毎分
1mの速度で25℃の冷却水中へ引込み固化させ両面を
フラット化した後引取り、水切り後、連続して120℃
の加熱空気を循環させたセッタ−中を15分間通過させ
冷却後、所定の大きさに切断して得た網状体は断面形状
がシ−スコア構造の三角おむすび型の中空断面で中空率
が40%、線径が1.2mmの融点以外に126℃に吸熱
ピープをもつ線条が、形成するル−プの互いの接触点は
殆ど融着により接合され、両面は実質的にフラット化さ
れ、平均の見掛け密度が0.046g/cm2 、厚み9.
5cm、繰返し圧縮歪み2.8%、耐熱耐久性11.2%
であった。別途、合成繊維は、常法により、極限粘度
0.63と0.56のPETを重量比50/50に分配
して単孔当たり3.0g/分孔(1g/分:1g/分)
として紡糸温度265℃にて紡糸速度1300m/分で
複合紡糸し、次いで、70℃及び180℃にて2段延伸
して得た延伸糸を64mmに切断し170℃にてフリ−熱
処理して立体捲縮を発現させ、中空断面で中空率32%
のシ−スコア構造の繊度6デニ−ル、初期引張り抵抗度
38g/デニ−ル、捲縮度20%、捲縮数18個/イン
チの合成繊維を得た。次いで、マトリックス繊維とし
て、クチクル層表面のエピ層を除去し、難燃加工したメ
リノ羊毛と合成繊維を85/15重量比で混合し、オ−
プナ−にて予備開繊した後カ−ドで開繊して得たウエッ
ブを厚みが8mmとなったときの見掛け密度が0.05g
/cm2 となるようにパンチ密度10本/cm2 でニ−ドル
パンチして所定の大きさに切断したワディング層を該網
状体の表裏に積層したクッション体を、東洋紡績製ハイ
ムのポリエステル繊維からなる通気度30cc/cm2 秒の
ブロードを所定の大きさに縫した側地に挿入し、挿入口
をとじ、やや圧縮しながら8個/m2 の密度でボタン止
めを施して本発明のベット用マットを得た。得られたベ
ット用マットの評価結果を表2に示す。表2で明らかご
とく、耐熱性、耐久性、折り曲げ性、水切り性に優れ、
側地の通気性も良く、寝心地の良好なベット用マットで
ある。なお、このベット用マットは難燃性を示し、燃焼
ガスの毒性指数は6.0であった。このことから、火災
時の安全性も高いベット用マットであることが判る。
【0024】
【表2】
【0025】実施例2 幅120cm、長さ5cmのノズル有効面に幅方向の孔間ピ
ッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ10mmの千鳥配列とし
たオリフィス形状は外径1mm丸断面としたノズルに、得
られた熱可塑性弾性樹脂原料A−5を押出機にて溶融
し、溶融温度245℃にて単孔当たりの吐出量2.0g
/分にてノズル下方に吐出させ、ノズル面15cm下に冷
却水を配し、幅140cmのステンレス製エンドレスネッ
トを平行に平行に4.5cm間隔で一対の引取りコンベア
を水面上に一部出るように配して、該溶融状態の吐出線
状を曲がりくねらせル−プを形成して接触部分を融着さ
せつつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態の網状体の
両面を引取りコンベア−で挟み込みつつ毎分1mの速度
で25℃の冷却水中へ引込み固化させ両面をフラット化
した後引取り、水切り後、連続して120℃の加熱空気
を循環させたセッタ−中を15分間通過させ冷却後、所
定の大きさに切断して得た網状体は、断面形状が丸断面
で、線径が0.9mmの融点以外に126℃に吸熱ピーク
をもつ線条が、形成するル−プの互いの接触点は殆ど融
着により接合され、両面が実質的にフラット化され、平
均の見掛け密度が0.048g/cm2 、厚み4.5cm、
繰返し圧縮歪み7.5%、耐熱耐久性18.4%であっ
た。次いで、開繊綿でホルマリン加工したラミ−綿と実
施例1で使用した合成繊維を85/15重量比で混合
し、オ−プナ−にて予備開繊した後カ−ドで開繊して得
たウエッブを見掛け密度が0.05g/cm2 となるよう
にパンチ密度10本/cm2 でニ−ドルパンチして所定の
大きさに切断したワディング層を該網状体の表裏に積層
したクッション体を、東洋紡績製ハイムのポリエステル
繊維からなる通気度30cc/cm2秒のブロードを用いて所
定の形状に縫製された側地に挿入して得たベット用マッ
トの評価結果を表2に示す。表2で明らかごとく、耐熱
性、耐久性、折り曲げ性、水切り性に優れ、側地の通気
性も良く寝心地の良好なベットマットである。なお、こ
のマットは燃焼ガスの毒性指数は5.0であった。この
ことから、火災時の安全性が良いマットであることが分
かる。
【0026】実施例3 幅120cm、長さ5cmのノズル有効面に幅方向の孔間ピ
ッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ10mmの千鳥配列とし
たオリフィス形状は外径2mm、内径1.6mmでトリプル
ブリッジの中空形成性断面としたノズルに、得られた熱
可塑性弾性樹脂A−3を押出機にて溶融し、溶融温度2
35℃にて単孔当たりの吐出量2.0g/分にてノズル
下方に吐出させ、ノズル面12cm下に冷却水を配し、幅
140cmのステンレス製エンドレスネットを平行に4.
5cm間隔で一対の引取りコンベアを水面上に一部出るよ
うに配して、該溶融状態の吐出線状を曲がりくねらせル
−プを形成して接触部分を融着させつつ3次元網状構造
を形成し、毎分1mの速度で25℃の冷却水中へ引込み
固化させた後引取り、水切り後、連続して120℃の加
熱空気を循環させたセッタ−中を15分間通過させ冷却
後、所定の大きさに切断して得た両面が実質的にフラッ
ト化された網状体は、断面形状は中空おむすび型断面
で、線径が1.2mmの融点以外に126℃に吸熱ピーク
をもつ線条が、形成するル−プの互いの接触点は殆ど融
着により接合され、平均の見掛け密度が0.048g/
cm2 、厚み4.5cm、繰返し圧縮歪み5.8%、耐熱耐
久性10.8%であった。次いで、カット長65mmに切
断した真綿と実施例1で得た合成繊維を70/30重量
比で混合し、実施例1と同様にして得たワディング層と
なるウェッブをクッション層となる網状体の表面及び裏
面に積層し、東洋紡績製ハイムのポリエステル繊維から
なる通気度30cc/cm2秒のブロードを用いて所定の形状
に縫製された側地に挿入して得たベット用マットの評価
結果を表2に示す。表2で明らかごとく、耐熱性、耐久
性、折り曲げ性、水切り性に優れ、側地の通気性も良く
寝心地の良好なベットマットである。なお、このベット
用マットは燃焼ガスの毒性指数は5.6であった。この
ことから、火災時の安全性も良いベット用マットである
ことが分かる。
【0027】実施例4 ポリウレタン系エラストマ−として、4・4’ジフェニ
ルメタンジイソシアネ−ト(MDI)とPTMG及び鎖
延長剤として1・4BDを添加して重合し次いで抗酸化
剤2%を添加混合練込み後ペレット化し真空乾燥してポ
リエ−テル系ウレタンポリマ−の処方を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】得られた熱可塑性弾性樹脂(シ−ス成分:
B−1、コア成分:B−2)を溶融温度220℃とした
以外実施例1と同様にして得た網状体の線条のシ−スコ
ア構造の断面形状が三角おむすび型の中空断面で中空率
40%、線径が1.1mmの融点以外に126℃に吸熱ピ
ークをもつ線条が、形成するル−プの互いの接触点は殆
ど融着により接合され、両面が実質的にフラット化さ
れ、平均の見掛け密度が0.047g/cm2 、厚み9.
5cm、繰返し圧縮歪み3.6%、耐熱耐久性7.5%で
あった。次いで、実施例2で使用したニ−ドルパンチし
たワディング層を該クッション層に積層したクッション
体を、東洋紡績製ハイムのポリエステル繊維からなる通
気度30cc/cm2秒のブロードを用いて所定の形状に縫製
された側地に挿入して得たベット用マットの評価結果を
表2に示す。表2で明らかごとく、耐熱性、耐久性、折
り曲げ性、水切り性に優れ、側地の通気性も良く寝心地
の良好なベット用マットである。
【0030】比較例1 メルトインデックス12のポリプロピレン(PP)単成
分のみを溶融温度を220℃とした以外、実施例2と同
様にして得た網状体は、中実丸断面で、線径が1.8m
m、の融点以外に吸熱ピークをもたない線条が、形成す
るル−プの互いの接触点は殆ど融着により接合され、両
面が実質的にフラット化され、平均の見掛け密度が0.
047g/cm2 、厚み4.5cm、繰返し圧縮歪み39.
6%、耐熱耐久性49.8%であった。次いで、精練し
たインド綿と実施例1で使用した合成繊維を70/30
重量比で混合し、オ−プナ−にて予備開繊した後カ−ド
で開繊して得たウエッブを厚み6mmとなるときの見掛け
密度が0.05g/cm2 となるようにパンチ密度10本
/cm2 でニ−ドルパンチして所定の大きさに切断したワ
ディング層をクッション層の表面及び裏面に積層して得
たクッション体を東洋紡績製ハイムのポリエステル繊維
からなる通気度30cc/cm2秒のブロードを用いて所定の
形状に縫製された側地に挿入して得たベット用マットの
評価結果を表2に示す。表2で明らかごとく、非弾性オ
レフィンからなる網状体のため、水切り性には優れる
が、耐熱性、耐久性、折り曲げ性、側地の通気性は良い
が蒸れ感以外の寝心地が著しく劣るベットマットであ
り、難燃性も不合格になり火災時には問題がでるベット
マットである。
【0031】比較例2 幅120cm、長さ10cmのノズル有効面に幅方向の孔間
ピッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ10mmの千鳥配列と
したオリフィス形状は外径1mm丸断面としたノズルに、
得られた熱可塑性弾性樹脂原料A−5を押出機にて溶融
し、溶融温度235℃にて単孔当たりの吐出量3.0g
/分にてノズル下方に吐出させ、ノズル面5cm下に冷却
水を配し、幅140cmのステンレス製エンドレスネット
を平行に平行に9.5cm間隔で一対の引取りコンベアを
水面上に一部出るように配して、該溶融状態の吐出線状
を曲がりくねらせル−プを形成して接触部分を融着させ
つつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態の網状体の両
面を引取りコンベア−で挟み込みつつ毎分1mの速度で
25℃の冷却水中へ引込み固化させ両面をフラット化し
た後引取り、水切り後、所定の大きさに切断して得た網
状体は、断面形状が丸断面で、線径が5.9mmの融点以
外に吸熱ピークをもたない線条が、形成するル−プの互
いの接触点は殆ど融着により接合され、両面が実質的に
フラット化され、平均の見掛け密度が0.074g/cm
2 、厚み9.5cm、繰返し圧縮歪み18.3%、耐熱耐
久性28.4%であった。次いで、比較例1と同様にし
て得たベット用マットの評価結果を表2に示す。表2で
明らかごとく、水切り性、蒸れ感の少ない点に優れる
が、耐熱性、耐久性、折り曲げ性、蒸れ感以外の寝心地
が劣るベット用マットである。なお、このベット用マッ
トの燃焼ガスの毒性指数は5.1であった。
【0032】比較例3 溶融温度245℃にて、ノズル面30cm下に引取りコン
ベアネットを配し、引き取り速度を0.3m/分とした
以外、比較例2と同様の方法で得た網状体は、断面形状
が丸断面で、線径が1.9mmの融点以外に吸熱ピークを
もたない線条が、形成するル−プの互いの接触点は殆ど
融着により接合され、両面が実質的にフラット化され、
平均の見掛け密度が0.24g/cm2 、厚み9.5cm、
繰返し圧縮歪み19.8%、耐熱耐久性29.4%であ
った。次いで、比較例2と同様にして得たベット用マッ
トの評価結果を表2に示す。表2で明らかごとく、水切
り性、蒸れ感の少ない点に優れるが、耐熱性、耐久性、
折り曲げ性、蒸れ感以外の寝心地が劣るベット用マット
である。なお、このベット用マットは燃焼ガスの毒性指
数は5.1であった。
【0033】比較例4 単孔当たりの吐出量0.3g/分とし、ノズル面5cm下
に引取りコンベアネットを配し、引き取り速度を1.9
m/分とした以外、比較例3と同様の方法で得た網状体
は、断面形状が丸断面で、線径が0.4mmの融点以外に
吸熱ピークをもたない線条が、形成するル−プの互いの
接触点は殆ど融着により接合され、両面が実質的にフラ
ット化され、平均の見掛け密度が0.004g/cm2
厚み9.5cm、繰返し圧縮歪み13.6%、耐熱耐久性
22.4%であった。次いで、比較例2と同様にして得
たベット用マットの評価結果を表2に示す。表2で明ら
かごとく、通気性、折り曲げ性、水切り性に優れるが、
耐熱性、耐久性、寝心地が劣るベット用マットである。
【0034】比較例5 溶融温度230℃にて、単孔当たりの吐出量1.5g/
分とし、ノズル面60cm下に引取りコンベアネットを配
し、引き取り速度を1m/分とした以外、比較例2と同
様の方法で得た網状体は、断面形状が丸断面で、線径が
1.9mmの融点以外に吸熱ピークをもたない線条となる
が、線条がル−プを形成しないで接触点が殆どできず、
網状体を形成しなかった。この線条を無理に見掛け密度
が0.05g/cm2 、厚み9.5cmのウエッブ状とし、
次いで、比較例2と同様にして得たベット用マットの評
価結果を表2に示す。表2で明らかごとく、接触点が接
合されない場合は、寝心地が劣るベットマットになる。
なお、このベットマットは寝心地が劣悪なため他の評価
をしていない。
【0035】比較例6 溶融温度245℃にて、単孔当たりの吐出量1.5g/
分とし、ノズル面20cm下に引取りコンベアネットを配
し、片側のコンベアネットの表面に5mmの凹凸を付けた
ものとし、引き取り速度を1m/分とした以外、比較例
2と同様の方法で得た網状体は、断面形状が丸断面で、
線径が0.9mmの融点以外に吸熱ピークをもたない線条
が、形成するル−プの互いの接触点は殆ど融着により接
合され、片面は実質的にフラット化されているが、他面
は凹凸を有する、平均の見掛け密度が0.035g/cm
2 、最も厚い場所の厚み9.5cm、繰返し圧縮歪み1
9.5%、耐熱耐久性29.2%であった。次いで、比
較例2と同様にして得たベット用マットの評価結果を表
2に示す。このマットは側地の表面が凸凹の弛みとなり
見栄えの悪いマットになった。表2で明らかごとく、折
り曲げ性、水切り性、蒸れ感、圧迫感の少ない点に優れ
るが、耐熱性、耐久性がやや劣り、凸凹側を使った寝心
地では違和感があり、寝心地がやや劣るベット用マット
である。なお、このベット用マットの燃焼ガスの毒性指
数は5.1であった。
【0036】比較例7 幅120cm、長さ1cmのノズル有効面に幅方向の孔間ピ
ッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ5mmの千鳥配列とした
オリフィス形状は外径1mm丸断面としたノズルを用い、
単孔当たりの吐出量0.3g/分とし、ノズル面5cm下
に引取りコンベアネットを配し、0.4cm間隔で一対の
引取りコンベアを水面上に一部出るように配して、引き
取り速度を1.0m/分とした以外、比較例3と同様の
方法で得た網状体は、断面形状が丸断面で、線径が0.
4mmの融点以外に吸熱ピークをもたない線条が、形成す
るル−プの互いの接触点は殆ど融着により接合され、両
面が実質的にフラット化され、平均の見掛け密度が0.
064g/cm2 、厚み0.4cm、繰返し圧縮歪み18.
6%、耐熱耐久性29.8%であった。次いで、比較例
2と同様にして得たベット用マットの評価結果を表2に
示す。表2で明らかごとく、折り曲げ性、水切り性に優
れるが、耐熱性、耐久性が劣り、クッション層が薄すぎ
て寝心地が著しく劣るベットマットである。
【0037】比較例8 疑似結晶化処理しなかった以外実施例2と同様にして得
た網状体の特性は断面形状が丸断面で、線径が0.9mm
の融点以外に126℃に吸熱ピークをもたない線条が、
形成するル−プの互いの接触点は殆ど融着により接合さ
れ、両面が実質的にフラット化され、平均の見掛け密度
が0.048g/cm2 、厚み4.5cm、繰返し圧縮歪み
16.5%、耐熱耐久性26.4%であった。別途、精
練したインド綿と実施例1で使用した合成繊維を70/
30重量比で混合し、オ−プナ−にて予備開繊した後カ
−ドで開繊して得たウエッブを見掛け密度が0.12g
/cm2 となるようにパンチ密度10本/cm2 でニ−ドル
パンチして所定の大きさに切断したワディング層を該ク
ッション層の表裏に積層して、比較例2と同様にして得
た側地に挿入して得たベット用マットの評価結果を表2
に示す。表2より明らかなごとく、ワディング層の密度
が高すぎるため、側地の通気性、折り曲げ性が悪く、寝
心地も劣るベット用マットであった。
【0038】比較例9 比較例8に用いた網状体を東洋紡績製ハイムのポリエス
テル繊維からなる通気度30cc/cm2秒のブロードを用い
て所定の形状に縫製された側地に挿入して得たベット用
マットの評価結果を表2に示す。表2より明らかなごと
く、折り曲げ性と寝心地は良いが、耐熱耐久性が劣るベ
ット用マットであった。
【0039】比較例10 見掛け密度が0.05g/cm3 の市販のポリエステル硬
綿を厚み5mmにスライスし、所定の大きさに切断したも
のをワディング層にし、比較例8で得た該網状体に積層
して比較例8と同様にして得たベット用マットの評価結
果を表2に示す。表2で明らかごとく、寝心地はやや良
いが、耐熱性、耐久性、折り曲げ性、水切り性が劣るベ
ット用マットである。
【0040】比較例11 米綿をカ−ドウエッブとして積層し、見掛け密度が0.
05g/cm3 、厚み10cmとなるようにした玉綿を所定
の大きさに縫製されたポリエステル繊維からなる側地に
挿入して得られたベット用マットの評価結果を表2に示
す。表2で明らかごとく、寝心地はやや良いが、耐熱
性、耐久性、折り曲げ性、水切り性が劣るベット用マッ
トである。
【0041】比較例12 厚み10cm、見掛け密度0.05g/cm3 の市販のポリ
エステル硬綿をクッション材とし、所定の大きさに縫製
されたポリエステル繊維からなる側地に挿入して得られ
たベット用マットの評価結果を表2に示す。表2で明ら
かごとく、寝心地はやや良いが沈み込みが少なく、耐熱
性、耐久性、折り曲げ性、水切り性は劣るベット用マッ
トである。
【0042】比較例13 厚み10cm、見掛け密度0.05g/cm3 の市販の発泡
ポリウレタンをクッション材とし、比較例2と同様にし
て得られたベット用マットの評価結果を表2に示す。表
2で明らかごとく、耐熱性、耐久性は優れているが、折
り曲げ性、水切り性、側地の通気性は良いが寝心地が劣
るベットマットである。
【0043】実施例5 実施例2で得た網状体を厚みを変えた以外実施例1と同
様にして得た敷布団の評価結果では、耐熱性、耐久性、
折り曲げ性、水切り性、寝心地が共に優れた敷布団であ
った。
【0044】実施例6 実施例2で得た網状体を厚みを変えた以外実施例1と同
様にして得た座蒲団のの評価結果では、耐熱性、耐久
性、水切り性、座り心地共に優れた座蒲団であった。
【0045】
【発明の効果】天然繊維の特性を生かしたウェッブから
なるワディング層を伸長回復性の良い熱可塑性弾性樹脂
からなる線条が融着一体化され表面をフラット化した網
状体からなるクッション層に積層したマット及び、製法
であるので、蒸れ難く寝心地が良好で、耐熱耐久性、形
態保持性、クッション性に優れ、折り曲げ性も良好で、
火災時に有毒ガスの発生が少なく、MRSA等の雑菌を
除去するための洗濯が可能な一般家庭用、病院用及びホ
テル用等のベット、敷布団、座蒲団及び、家具用に最適
なマット、及び、製造法を提供できる。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クッション層の少なくとも上面にワディ
    ング層が積層され、且つ、全体面が側地で被われ縫製さ
    れたマットであり、クッション層は、熱可塑性弾性樹脂
    からなる線径が5mm以下の連続した線条を曲がりくねら
    せランダムループを形成し、それぞれのループの接触部
    の大部分が融着されてなる三次元立体構造網状体で形成
    され、該三次元立体構造網状体は上、下両面が実質的に
    フラット化されており、見掛け密度が0.005〜0.
    10g/cm3 、厚みが5mm以上であり、ワディング層
    は、天然繊維を主たるマトリックスとした見掛け密度が
    0.1g/cm3 以下のウェブからなることを特徴とする
    マット。
  2. 【請求項2】 クッション層を構成する熱可塑性弾性樹
    脂が、室温での300%伸長後の回復率(室温伸長回復
    率)が20%以上、70℃での10%伸長を24時間保
    持した後の回復率(70℃伸長回復率)が30%以上で
    ある請求項1記載のマット。
  3. 【請求項3】 クッション層を構成する網状体の線径が
    0.01mm以上、見掛けの密度が0.01g/cm3 から
    0.08g/cm3 、厚みが10mm以上100mm以下であ
    る請求項1記載のマット。
  4. 【請求項4】 クッション層を構成する網状体の線径が
    0.1mm以上2mm以下、見掛けの密度が0.02g/cm
    3 から0.06g/cm3 、厚みが20mm以上80mm以下
    である請求項1記載のマット。
  5. 【請求項5】 クッション層に熱可塑性弾性樹脂からな
    る成分を示差走査型熱量計で測定した融解曲線に室温以
    上融点以下の温度に吸熱ピ−クを持つ網状体を用いた請
    求項1記載のマット。
  6. 【請求項6】 クッション層を構成する網状体の該線条
    の断面形状が中空断面又は及び異形断面である請求項1
    記載のマット。
  7. 【請求項7】 ワディング層がニードルパンチされ、厚
    みが3mm以上15mm以下であり、見掛け密度が0.01
    g/cm3 以上0.06g/cm3 以下である請求項1記載
    のマット。
  8. 【請求項8】 側地の通気度が20cc/cm2 秒以上であ
    る請求項1記載のマット。
  9. 【請求項9】 天然繊維が絹からなる請求項1記載のマ
    ット。
  10. 【請求項10】 天然繊維が羊毛からなる請求項1記載
    のマット。
  11. 【請求項11】 天然繊維が麻からなる請求項1記載の
    マット。
  12. 【請求項12】 複数のオリフィスを持つ多列ノズルよ
    り熱可塑性弾性樹脂をその融点より20〜80℃高い溶
    融温度で、該ノズルより下方に向けて吐出させ、溶融状
    態で連続線条のループを形成し、それぞれのループを互
    いに接触させて融着させ3次元構造を形成しつつ、引取
    り装置で挟み込み冷却槽で冷却せしめた後、得られた3
    次元構造体の上、下両面又は片面に天然繊維を主たるマ
    トリックスとしたウェッブを積層し、全面を側地で被い
    縫製することを特徴とするマットの製造法。
  13. 【請求項13】 製品化に至る任意の工程で網状体を構
    成する熱可塑性弾性樹脂の融点より少なくとも10℃以
    下の温度でアニ−リングよる疑似結晶化処理を行う請求
    項12記載のマットの製造法。
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