JP3525111B2 - 植生ブロック及び植生ブロックの製造方法 - Google Patents

植生ブロック及び植生ブロックの製造方法

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JP3525111B2 JP2001016508A JP2001016508A JP3525111B2 JP 3525111 B2 JP3525111 B2 JP 3525111B2 JP 2001016508 A JP2001016508 A JP 2001016508A JP 2001016508 A JP2001016508 A JP 2001016508A JP 3525111 B2 JP3525111 B2 JP 3525111B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、法面や護岸等の設
置面に設置され、植物が生育可能な植生ブロック及び植
生ブロックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンクリート製品に関しては、景
観、美観が重要視され、また、設置環境と調和し、生態
系に配慮することが望まれている。間隙が連続する植生
ブロック(例えばポーラスコンクリート)はコンクリー
ト構造物の表面を直接植物で覆うことができるという特
徴を有するので、景観の向上や自然と調和した環境保全
のため法面の保護ブロックや護岸の形成材料等に多く用
いられている。このような植生ブロックとしては、例え
ば、特許第3056430号公報に記載されているもの
が知られている。この植生ブロックBは、図8に示すよ
うに、粗骨材の周囲にモルタルまたはペーストを被覆さ
せた粒体11からなる未硬化状態のポーラスコンクリー
ト成形体に棒状器具12を貫通させながら振動させて粗
骨材の周囲に被覆したモルタルまたはペーストの一部を
周囲に浮き出させるように形成されており、孔壁及びそ
の周辺はモルタルまたはペーストに富む連結孔が形成さ
れている。この植生ブロックによれば、表面の粒体11
間に生じた間隙で植物を生育させることが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の植生
ブロックBにおいては、ブロック表面への土、肥料、植
物種子の付着性が悪いという問題がある。また、従来の
植生ブロックでは、コンクリート成型体が透水性に優れ
るため植物を生育するための保水性が得られず、保水性
を与える手段を備えなければ植生ブロックとして機能さ
せることができないという問題がある。また、コンクリ
ート成型体表面はアルカリ性が強く、植物育成に必要な
栄養分が含まれていないので植物の育成に適していない
という問題がある。更に、コンクリート成型体のみから
植生ブロックを形成する場合には、コンクリート凝結後
に蒸気養生を必要とする等製造作業が煩雑であるという
問題がある。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、ブロック表面への植物の生育環境の形成を
容易に行なうことができ、製造作業を安価かつ簡素化で
きる植生ブロック及び植生ブロックの製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の技術的手段は、法面等の設置面に設置
される植生ブロックにおいて、コンクリートで形成され
設置面に設置される底面を有したブロック本体と、該ブ
ロック本体の底面を除く外面に設けられ植物が生育可能
な被覆体とを備えた構成とした。コンクリート表面に植
物が生育可能な被覆体があり、その被覆体に土、肥料、
植物種子が付着する。被覆体は、保水性を備えることが
できるので最低限必要な生育環境を形成する。また、ブ
ロック本体に被覆体を設けているのでコンクリートの露
出が少なく景観を害さないようにする。底面には被覆体
を設けていないのですべることなく安定した設置を可能
にする。また、設置面との接着性において、特に設置面
がコンクリートの場合には優れた接着性を示す。また、
必要に応じ、上記被覆体の内面に枠体を設けた構成とし
た。枠体は型枠及び補強材として機能する。更に、必要
に応じ、上記被覆体を、シート状に形成した構成とし
た。ブロック本体の形状に合わせて被覆体を容易に形成
することができる。更にまた、必要に応じ、上記ブロッ
ク本体を、略半球状に形成した構成とした。設置場所に
応じて選択できるブロック本体の形状が増える。また、
必要に応じ、上記ブロック本体を、錐形状に形成した構
成とした。設置場所に応じて、選択できるブロック本体
の形状が増える。更に、必要に応じ、上記ブロック本体
を、錐台形状に形成した構成とした。設置場所に応じ
て、選択できるブロック本体の形状が増える。
【0006】更にまた、必要に応じ、上記ブロック本体
に、骨部材を埋設した構成とした。骨部材は、ブロック
本体の骨格となり強度の向上に作用する。また、必要に
応じ、上記骨部材に、上記ブロック本体から外側に突設
され隣接するブロック本体と連結可能な連結部を設けた
構成とした。連結部同士を連結することにより、連結し
た植生ブロックの安定な設置を可能にする。更に、必要
に応じ、上記連結部を、リング状に形成した構成とし
た。リングを介して容易に複数の植生ブロックを連結で
きる。更にまた、必要に応じ、上記ブロック本体を、人
工軽量骨材を用いた構成とした。得られる植生ブロック
が軽量化し荷重負担を減少させるので建物の屋上に配置
するのに優れる。また、必要に応じ、上記ブロック本体
を、産業廃棄物を用いて形成した構成とした。産業廃棄
物をリサイクルすることができる。更に、必要に応じ、
上記被覆体を、繊維体で形成した構成とした。繊維体
は、ジュウタン状の凹凸を有しているので、植物種子が
付着し易く根の定着も容易になる。また、水の補給も容
易に行なうことができる。更にまた、必要に応じ、上記
被覆体に、植物種子,肥料,保水材を少なくとも1つ以
上含有させた構成とした。植物を生育させるために必要
な要件を付与することにより植物の生育が容易になる。
また、所望の植物種子等を含有できるので生育させる植
物を選択可能にする。また、必要に応じ、上記被覆体
は、植物繊維シートである構成とした。植物繊維シート
は、吸水性及び保水性を有し、自然分解ができるので環
境への悪影響が少ない。この植物繊維シートとしては、
椰子繊維,ココナッツ繊維等の廃棄物も利用できる。
【0007】また、本発明の技術的手段は、法面等の設
置面に設置される植生ブロックであって、コンクリート
で形成されたブロック本体と、該ブロック本体の底面を
除く外面に設けられ植物が生育可能な被覆体と、上記ブ
ロック本体と上記被覆体との間に設けられる枠体とを備
えて構成される植生ブロックの製造方法において、上記
被覆体をブロック本体の形状に押圧し、上記枠体に該被
覆体を付し、それから、該枠体にコンクリートを打ち込
んで形成する構成とした。枠体を用いることにより型を
用いることなく寸法安定性に優れた植生ブロックを提供
する。植生ブロック内部には枠体が存在するので強度向
上にも優れる。更に、必要に応じ、上記ブロック本体の
形状に形成された上開放の型を用い、該型に上記被覆体
を付した上記枠体を設置し、それから、該枠体にコンク
リートを打ち込み、硬化後に脱型して製品とした構成と
した。型と枠体とを用いてコンクリートの形状が確固さ
れ寸法安定性が高まる。また、本発明の技術的手段は、
法面等の設置面に設置される植生ブロックであって、コ
ンクリートで形成されたブロック本体と、該ブロック本
体の底面を除く表面に付着され植物が生育可能な被覆体
とを備えて構成される植生ブロックの製造方法におい
て、上記ブロック本体の形状に形成された上開放の型を
用い、該型に被覆体を敷設し、それから、コンクリート
を打ち込み、硬化後に脱型して製品とする構成とした。
型に被覆体を敷設してコンクリートを打ち込み脱型した
だけで、植物が生育可能な植生ブロックを製造すること
ができる。得られる植生ブロックは、型を用いて形成す
るので寸法安定性に優れる。更に、必要に応じ、上記型
の表面に敷設される被覆体を、予め該型の表面形状に倣
った形状に形成したシート状にした構成とした。型に合
わせて被覆体を形成するので、型通りの外観を呈した見
映えのよい植生ブロックが得られる。また、型に合わせ
て被覆体を形成しておくので、植生ブロックの製造作業
効率が向上する。更にまた、必要に応じ、上記コンクリ
ートを打ち込む前に、上記型内に骨部材を収納した構成
とした。骨部材は、ブロック本体の強度を増強する補強
材として作用する。また、必要に応じ、上記骨部材に、
上記ブロック本体から外側に突設され隣接するブロック
本体と連結可能な連結部を設け、かつ該連結部を該骨部
材の該型への収納時に該型から外側に突出するように設
けた構成とした。骨部材がブロック本体内部で固化され
ているので連結強度が向上する。更に、必要に応じ、上
記型を、線材で形成した構成とした。型の材料が削減さ
れ軽量化し取り扱い性が向上する。更にまた、必要に応
じ、上記コンクリートを打ち込む際に、上記型に振動を
与えた構成とした。振動を加えるとコンクリートの密度
が上がるので形成されるブロック本体の強度が増す。ま
た、必要に応じ、上記コンクリートを打ち込んだ後、硬
化前に上記型内部を加圧した構成とした。加圧するとコ
ンクリートの密度が上がるので形成されるブロック本体
の強度が増す。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係る植生ブロックを説明する。尚、上記
と同様のものには同一の符号を付して説明する。図1に
示すように、植生ブロックBは、コンクリートで形成さ
れ設置面に設置される底面Gを有したブロック本体1
と、ブロック本体1の底面Gを除く外面に設けられ植物
が生育可能な被覆体2と、被覆体2の内面に設けられた
枠体3とを備えて構成される。ブロック本体1の形状
は、外部に表出する面積が大きい形状であればよく、図
1に示すように略半球状体に形成した。ブロック本体1
には、金属製の骨部材4を埋設している。骨部材4は、
図2に示すように、2本の線条体4aをブロック本体1
の重心箇所でクロスして接触させ、ブロック本体1から
外側に突設させた連結部5を備える。連結部5は、線条
体4aの延長部をリング状に形成し、等角度関係で複数
設けられている。実施の形態では4つ設けられている。
連結部5により、他のブロック本体1を隣接させたとき
所望の位置関係にて連結可能になる。
【0009】ブロック本体1は、コンクリートの結合材
と骨材とを混合して型抜き形成される。結合材として
は、無機系結合材、有機系結合材があり、夫々単独でま
たは混合して用いられる。無機系結合材としては、水と
反応することにより硬化する水硬性の無機化合物であれ
ばよく、例えば、無機セメント類,エトリンジャイト,
石膏等が好ましく、断熱性,靭性,耐久性が得られやす
い無機セメント類がより好ましい。無機セメント類とし
ては、ポルトランドセメント,早強ポルトランドセメン
ト,白色ポルトランドセメント,アルミナセメント,焼
き石膏などの水硬性セメント類、高炉セメント,高硫酸
塩スラグセメント,石灰スラグセメント等の潜在水硬性
セメント類、シリカセメント,フライアッシュセメント
等の混合セメント類等を挙げることができる。有機系結
合材としては、反応硬化型,熱可塑型等の状態から固化
するものであればよく、エポキシ系樹脂が好ましい。骨
材としては、人工軽量骨材や産業廃棄物を用いた。人工
軽量骨材としては、プラスチック破砕物が好ましく、発
泡プラスチック,発泡プラスチックを溶融して減容化し
た減容プラスチック等の破砕物を用いることができる。
産業廃棄物としては、コンクリート殻,コンクリートス
ラッジ,ゴミ溶融スラグ,鋳物スラグ,鋳物ダストを用
いることができる。また、ブロック本体はポーラスコン
クリートにしてもよい。
【0010】被覆体2は、設置する底面Gを除く外面に
設けられシート状に形成している。特に、被覆体2を不
織布状の繊維体で形成することにより、被覆体2表面の
表面積が大きくなり、繊維体とコンクリートとが絡み易
くブロック本体1への付着性が向上する。ここでは、被
覆体2に椰子繊維シートを用いた。椰子繊維シートは、
ブロック本体1の表出面に合わせた形状に加圧形成し
た。また、被覆体2には、植物種子,肥料,保水材を少
なくとも1つ以上含有させることができる。含有処理
は、ブロック本体に付着前または付着後の椰子繊維シー
トに対して行なうことができる。付着前に含有させる場
合には椰子繊維シートの製造時に椰子繊維に混合させた
り、椰子繊維シートの表裏面双方または一方に吹き付け
て行なう。付着後に含有させる場合には、植生ブロック
単体毎にまたは護岸ブロックとして設置後まとめて吹き
付けて行なう。特に、保水材を含有させれば水気のない
場所にも植物を育成させることが可能になる。植物種子
は、設置環境に応じて所望のものを用いることができ
る。肥料は、育成させる植物に応じたものを用いること
ができる。保水材としては、含水できる種々の保水ポリ
マーが好ましい。
【0011】枠体3は、ブロック本体1の表出形状を定
める形状を備えていればよく、寸法安定性に優れた形状
であればよい。具体的には、間隙がない面状や間隙を有
する格子面状に形成できる。面状にすれば補強面におい
て優れ、格子面状にすれば軽量化を図ることができる。
材質は、特に限定されず、強度に優れた金属や成形性に
優れた合成樹脂等を用いることができる。ここでは、ブ
ロック本体1の表出面を形成するために略半球面状体を
枠体3とした。
【0012】このように構成された植生ブロックBを設
置するときは、単独でもよいが連結部5で連結させるこ
とができる。図3(a)に示すように、ブロック本体1
が略半球状体の場合は、連結部5のリング状の箇所を重
ねあわせて紐状体6(針金等)で結び合わせた。図3
(b)には、植生ブロックBの連設状態が示される。
【0013】次に、実施の形態に係る植生ブロックの製
造方法を説明する。上述した植生ブロックBは、図4に
示すようにして製造される。 (a)形成するブロック本体1の形状に合わせた上開放
の型9を用意する(図4(a))。 上開放の型9は、金属製の線材10を用い、型9の上部
を大円にした大円線材10aで、型9の球面を底部に小
円の小円線材10bを設け小円と大円とを複数の球面に
沿った結合線材10cで結合して形成している。型9は
線材10を組み合わせて結着させれば作ることができる
ので、型9の形成が容易である。また、型9は軽量であ
り型抜き作業性が向上する。型9を用いることにより得
られるブロック本体1の寸法安定性が高められる。 (b)型9内に予め型9の表面形状(枠体3の外面形
状)に倣った形状に合わせて形成したシート状の被覆体
2を接着させた枠体3を設置する(図4(b))。 被覆体2は、平面状の椰子繊維シートをプレスして型9
及び枠体3の形状に形成しており、枠体3の外面に接着
している。予め成形するブロック本体1の形状に合わせ
て被覆体2と枠体3とを形成しているので、得られるブ
ロック本体1の寸法安定性が向上する。ここで、枠体3
を強度の低い材質で形成していても型9を併用して用い
ているので寸法安定性に与える影響は小さい。 (c)型9内に骨部材4を収納する(図4(c))。 骨部材4は、連結部5が収納時に型9から外側に突出す
るように設けた。骨部材4の線条体4aがブロック本体
1内部に埋設されるので、ブロック本体1の強度が高め
られる。また、連結部5は線条体4aの延長部分である
から、連結強度も高くなる。 (d)型9内にコンクリートを打ち込む(図4
(d))。 コンクリートを打ち込んでいる際は、必要に応じ、型9
に振動を加えることができる。振動を加えることによっ
てブロック本体1のコンクリート密度が高まり強度向上
が図られる。 (e)硬化後に脱型する(図4(e))。 脱型は、型9を反転させることにより容易に行なうこと
ができる。このように、実施の形態で製造される植生ブ
ロックBは、表出させる面を椰子繊維シートで覆ってい
るので早期脱型する必要がなくなり蒸気養生を省略する
ことができる。蒸気養生を省略すると、セメントの使用
量を減らすことができる。セメントの使用量が減ること
によりコンクリート表面のアルカリ性が低減するので植
物の生育に適する環境を提供することができる。従っ
て、実施の形態に係る植生ブロックBの製造方法によれ
ば、概略すると型9に被覆体2を敷設してコンクリート
を打ち込み脱型するという工程だけで、植物が生育可能
な植生ブロックBを簡易に製造することができる。
【0014】図5には、他の実施の形態に係る植生ブロ
ックBが示される。植生ブロックBは、ブロック本体1
の形状が8角錐台であり、その形状に応じた形状の被覆
体2及び枠体3を用い、連結部5を底面Gの4隅に突出
させたこと以外は、前述した略半円球状体の植生ブロッ
クBと同じ構成である。このように構成された植生ブロ
ックBを設置するときは、単独でもよいが連結部5で連
結させることができる。連結させる場合には、図6
(a)に示すように、リング状の箇所を同一平面状に配
置させリングの配置に応じた箇所に孔が設けられた金板
7と孔に通すボルト8とによって締結させる。図6
(b)には、植生ブロックBの連結状態が示される。他
の実施の形態に係る植生ブロックの製造方法は、枠体3
及び型9の形状をブロック本体1の形状にあわせて8角
錐台状にしたこと以外は実施の形態に係る植生ブロック
の製造方法と同様であり、得られる作用効果も同様であ
る。
【0015】図7(a)には、その他の実施の形態にか
かる植生ブロックBが示される。植生ブロックBは、ブ
ロック本体1の形状が6角錐台であり、その形状に応じ
た形状の被覆体2及び枠体3を用い、骨部材4を用いな
かったこと以外は、前述した略半円球状体の植生ブロッ
クBと同じ構成である。このように構成された植生ブロ
ックBを設置するときは、単独でもよいが連設すること
ができる。図7(b)には、植生ブロックBの連設状態
が示される。その他の実施の形態に係る植生ブロックの
製造方法は、枠体3及び型9の形状をブロック本体1の
形状にあわせて6角錐台状にし、骨部材4を用いなかっ
たこと以外は実施の形態に係る植生ブロックの製造方法
と同様であり、得られる作用効果は骨部材4が奏する作
用効果以外は同様である。
【0016】尚、上記実施の形態(他の実施の形態及び
その他の実施の形態を含む)に係る植生ブロックの被覆
体2に、プラスチック繊維を用いることができる。プラ
スチック繊維は、耐久性に優れるとともにプラスチック
の廃棄物から作ることができるので廃棄物のリサイクル
に寄与できる。また、上記実施の形態に係る植生ブロッ
クの製造方法は、簡易な工程から構成されるので、製造
ラインの構築が容易であり無人による植生ブロックの製
造システムを実現することが可能である。また、ブロッ
ク本体1の形状は、図示しないが、多角錐,円錐,円錐
台等任意の形状にすることができる。また、枠体3を強
度に優れた材質で形成すれば、型9を用いることなく植
生ブロックBを製造することができる。また、コンクリ
ート打ち込んでいる際に枠体3に振動または圧力を与え
ることができる。また、面構成の型9を用いれば、枠体
3を用いることなく寸法安定性に優れた植生ブロックB
を製造することができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の植生ブロ
ックによれば、コンクリートで形成され設置面に設置さ
れる底面を有したブロック本体と、ブロック本体の底面
を除く外面に設けられ植物が生育可能な被覆体とを備え
たので、コンクリートブロック表面への植物の生育環境
の形成を容易に行なうことができる。また、被覆体の内
面に枠体を設けた場合には、ブロック本体の寸法安定性
及び強度を向上することができる。更に、被覆体を、シ
ート状に形成した場合には、被覆作業を容易に行なうこ
とができる。更にまた、ブロック本体を、略半球状,多
角錐状または多角錐台状に形成した場合には、設置場所
に応じてブロック本体の形状を選択することができる。
また、ブロック本体に、骨部材を埋設した場合には、ブ
ロック本体の強度を向上することができる。更に、骨部
材に、ブロック本体から外側に突設され隣接するブロッ
ク本体と連結可能な連結部を設けた場合には、連結した
植生ブロックを安定に設置することができる。更にま
た、連結部を、リング状に形成した場合には、植生ブロ
ック間の連結を容易にすることができる。また、ブロッ
ク本体を、人工軽量骨材を用いて形成した場合には、建
物の屋上に配置する植生ブロックとして有効に用いるこ
とができる。更にまた、ブロック本体を、産業廃棄物を
用いて形成した場合には、産業廃棄物のリサイクルに貢
献することができる。また、被覆体を、繊維体で形成し
た場合には、植物の定着率を向上させることができる。
更に、被覆体に、植物種子,肥料,保水材を少なくとも
1つ以上含有させた場合には、植物を生育し易くするこ
とができる。更にまた、被覆体は、植物繊維シートであ
る場合には、作業性を向上させることができるとともに
コストの削減ができる。
【0018】また、本発明の植生ブロックの製造方法に
よれば、被覆体をブロック本体の形状に押圧し、枠体に
被覆体を付し、それから、枠体にコンクリートを打ち込
んで形成したので、枠体にて寸法安定性及び強度に優れ
た植生ブロックを提供することができる。更に、ブロッ
ク本体の形状に形成された上開放の型を用い、型の表面
に被覆体を付した枠体を設置し、それから、枠体にコン
クリートを打ち込み、硬化後に脱型して製品とした場合
には、より寸法安定性に優れた植生ブロックを提供する
ことができる。また、本発明の植生ブロックの製造方法
によれば、ブロック本体の形状に形成された上開放の型
を用い、型に被覆体を敷設し、それから、コンクリート
を打ち込み、硬化後に脱型して製品としたので、寸法安
定性に優れた植生ブロックを提供することができる。更
に、型の表面に敷設される被覆体を、予め型の表面形状
に倣った形状に形成したシート状にした場合には、型通
りの外観を呈した見映えのよい植生ブロックを製造する
ことができ、植生ブロックの製造作業効率も向上するこ
とができる。更にまた、コンクリートを打ち込む前に、
型内に骨部材を収納した場合には、ブロック本体の強度
を増強することができる。また、骨部材に、ブロック本
体から外側に突設され隣接するブロック本体と連結可能
な連結部を設け、かつ連結部を骨部材の型への収納時に
型から外側に突出するように設けた場合には、連結強度
を向上することができる。更に、型を、線材で形成した
場合には、型の軽量化が図られ植生ブロックの製造作業
性を向上することができる。更にまた、コンクリートを
打ち込む際に型に振動を加えた場合、または、コンクリ
ートを打ち込んだ後硬化前に型内部を加圧した場合に
は、ブロック本体の強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る植生ブロックの一例
を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る植生ブロック本体に
用いる骨部材を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る植生ブロックの連結
状態を示す説明図であり、(a)は連結仕様の説明図で
あり、(b)は連結した植生ブロック群の外観図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態に係る植生ブロックの製造
方法の工程を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る植生ブロックの
一例を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る植生ブロックの
連結状態を示す説明図であり、(a)は連結仕様の説明
図であり、(b)は連結した植生ブロック群の外観図で
ある。
【図7】本発明のその他の実施の形態に係る植生ブロッ
クの説明図であり、(a)は植生ブロックの一例を示す
説明図であり、(b)は連設した植生ブロック群の外観
図である。
【図8】従来の植生ブロックを示す説明図である。
【符号の説明】
B 植生ブロック G 底面 1 ブロック本体 2 被覆体 3 枠体 4 骨部材 4a 線条体 5 連結部 6 紐状体 7 金板 8 ボルト 9 型 10 線材 10a 大円線材 10b 小円線材 10c 結合線材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−280425(JP,A) 特開 平3−262598(JP,A) 特開 昭63−107793(JP,A) 特許3056430(JP,B2) 実用新案登録3049054(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 17/20 102 - 103 E02B 3/14 301

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 法面等の設置面に設置される植生ブロッ
    クにおいて、 コンクリートで形成され設置面に設置される底面を有し
    たブロック本体と、 該ブロック本体の底面を除く外面に設けられ植物が生育
    可能な被覆体とを備えて構成し、 上記被覆体の内面に、上記ブロック本体の底面を除く外
    面形状に合わせて形成され型枠として機能する枠体を設
    け、 上記被覆体を、シート状に形成して、上記枠体に着接し
    ことを特徴とする植生ブロック。
  2. 【請求項2】 略半球状に形成したことを特徴とする
    求項1記載の植生ブロック。
  3. 【請求項3】 錐形状に形成したことを特徴とする請求
    項1記載の植生ブロック。
  4. 【請求項4】 錐台形状に形成したことを特徴とする
    求項1記載の植生ブロック。
  5. 【請求項5】 上記ブロック本体に、骨部材を埋設した
    ことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の植生
    ブロック。
  6. 【請求項6】 上記骨部材に、上記ブロック本体から外
    側に突設され隣接するブロック本体と連結可能な連結部
    を設けたことを特徴とする請求項5記載の植生ブロッ
    ク。
  7. 【請求項7】 上記連結部を、リング状に形成したこと
    を特徴とする請求項6記載の植生ブロック。
  8. 【請求項8】 上記ブロック本体を、人工軽量骨材を用
    いて形成したことを特徴とする請求項1,2,3,4,
    5,6または7記載の植生ブロック。
  9. 【請求項9】 上記ブロック本体を、産業廃棄物を用い
    て形成したことを特徴とする請求項1,2,3,4,
    5,6,7または8記載の植生ブロック。
  10. 【請求項10】 上記被覆体を、繊維体で形成したこと
    を特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8ま
    たは9記載の植生ブロック。
  11. 【請求項11】 上記被覆体に、植物種子,肥料,保水
    材を少なくとも1つ以上含有させたことを特徴とする
    求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10記
    の植生ブロック。
  12. 【請求項12】 上記被覆体は、植物繊維シートである
    ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10または11記載の植生ブロック。
  13. 【請求項13】 法面等の設置面に設置される植生ブロ
    ックであって、 コンクリートで形成されたブロック本体と、 該ブロック本体の底面を除く外面に設けられ植物が生育
    可能な被覆体と、 上記ブロック本体と上記被覆体との間に設けられ上記ブ
    ロック本体の底面を除く外面形状に合わせて形成され型
    枠として機能する枠体とを備えて構成される植生ブロッ
    クの製造方法において、 上記被覆体をブロック本体の底面を除く外面の形状に押
    圧し、上記枠体に該被覆体を付し、それから、該枠体に
    コンクリートを打ち込んで形成したことを特徴とする植
    生ブロックの製造方法。
  14. 【請求項14】 上記ブロック本体の形状に形成された
    上開放の型を用い、該型に上記被覆体を付した上記枠体
    を設置し、それから、該枠体にコンクリートを打ち込
    み、硬化後に脱型して製品としたことを特徴とする請求
    項13記載の植生ブロックの製造方法。
  15. 【請求項15】 法面等の設置面に設置される植生ブロ
    ックであって、 コンクリートで形成されたブロック本体と、 該ブロック本体の底面を除く表面に付着され植物が生育
    可能な被覆体とを備えて構成される植生ブロックの製造
    方法において、 上記ブロック本体の形状に形成された上開放の型を用
    い、該型を線材で形成し、該型に被覆体を敷設し、それ
    から、コンクリートを打ち込み、硬化後に脱型して製品
    としたことを特徴とする植生ブロックの製造方法。
  16. 【請求項16】 上記型の表面に敷設される被覆体を、
    予め該型の表面形状に倣った形状に形成しシート状にし
    たことを特徴とする請求項15記載の植生ブロックの製
    造方法。
  17. 【請求項17】 上記コンクリートを打ち込む前に、上
    記型内に骨部材を収納したことを特徴とする請求項15
    または16記載の植生ブロックの製造方法。
  18. 【請求項18】 上記骨部材に、上記ブロック本体から
    外側に突設され隣接するブロック本体と連結可能な連結
    部を設け、かつ該連結部を該骨部材の該型への収納時に
    該型から外側に突出するように設けたことを特徴とする
    請求項17記載の植生ブロックの製造方法。
  19. 【請求項19】 上記コンクリートを打ち込む際に、上
    記型に振動を与えたことを特徴とする請求項14,1
    5,16,17または18記載の植生ブロックの製造方
    法。
  20. 【請求項20】 上記コンクリートを打ち込んだ後、硬
    化前に上記型内部を加圧したことを特徴とする請求項1
    4,15,16,17,18または19記載の植生ブロ
    ックの製造方法。
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