JP3524642B2 - 塩化ビニル系樹脂成形体及びその成形方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂成形体及びその成形方法

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JP3524642B2
JP3524642B2 JP20229495A JP20229495A JP3524642B2 JP 3524642 B2 JP3524642 B2 JP 3524642B2 JP 20229495 A JP20229495 A JP 20229495A JP 20229495 A JP20229495 A JP 20229495A JP 3524642 B2 JP3524642 B2 JP 3524642B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂
成形体及びその成形方法に関する。更に詳しくは、塩化
ビニル系樹脂が本来持っている優れた物理的、機械的物
性を保持しつつ、かつ燃焼時に極めて高い塩化水素捕捉
能を有する塩化ビニル系樹脂成形体及びその成形方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、塩化ビニル系樹脂は優れた物理
的、機械的物性を有しており、特に難燃性に優れるた
め、建材を始めとする多くの分野において利用されてい
る。しかしながら、塩化ビニルは分子中に塩素を含有し
ているため、火災時に塩化水素を発生し、環境に影響を
与えることが考えられる。また、使用後のプラスチック
製品の多くは焼却処理され、焼却時に塩化水素を発生
し、焼却炉の腐食などの影響を与えることが考えられ
る。
【0003】このような燃焼時における塩化水素の発生
を抑制するための手段として、塩化ビニル系樹脂に炭酸
カルシウム等の無機充填剤を多量に配合し、発生する塩
化水素を捕捉する方法が提案されている。しかしながら
この方法では、成形体内部から発生する塩化水素を無機
充填剤により捕捉する効果がみられるものの、成形体表
面から発生する塩化水素は、無機充填剤に捕捉される前
に大気中へ放出されてしまい、成形品から発生する全塩
化水素を完全捕捉することはできず、塩化水素捕捉能に
限界があった。また、無機充填剤を多量に添加した場
合、成形性の悪化及び機械的強度の低下を起こし、実用
化に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
では実現されていなかった、塩化ビニル系樹脂が本来持
っている優れた物理的、機械的物性を保持しつつ、かつ
塩化ビニル系樹脂成形体表面から発生する塩化水素をも
捕捉することにより、燃焼時に極めて高い塩化水素捕捉
能を有する塩化ビニル系樹脂成形体を得ようとするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、塩化ビニル系
樹脂に含まれる無機充填剤により、成形体内部から発生
する塩化水素を捕捉し、更に分子中に塩素を含まない樹
脂に含まれる無機充填剤により、成形体表面から発生す
る塩化水素を捕捉するという二層構造を取ることによ
り、優れた塩化水素捕捉能を有する塩化ビニル系樹脂成
形体が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】さらに本発明は該塩化ビニル系樹脂がゴム
成分を含有することを特徴とする塩化ビニル系樹脂成形
体を提供することにある。
【0007】さらに本発明は、平均粒径10μm以下の
無機充填剤を含む塩化ビニル系樹脂成形体の少なくとも
片面に、平均粒径10μm以下の無機充填剤を含みかつ
分子中に塩素を含まない樹脂層を施した成形体を成形す
るに当たり、その成形方法が共押出であることを特徴と
する該塩化ビニル系樹脂成形体の成形方法を提供するこ
とにある。
【0008】さらに本発明は、均粒径10μm以下の無
機充填剤を含む塩化ビニル系樹脂成形体の少なくとも片
面に、平均粒径10μm以下の無機充填剤を含むかつ分
子中に塩素を含まない樹脂層を施した成形体を成形する
に当たり、その成形方法が接着又は溶着することを特徴
とする該塩化ビニル系樹脂成形体を成形方法する方法を
提供することにある。
【0009】さらに本発明は、平均粒径10μm以下の
無機充填剤を含む塩化ビニル系樹脂成形体の少なくとも
片面に、平均粒径10μm以下の無機充填剤を含むかつ
分子中に塩素を含まない樹脂層を施した成形体を成形す
るに当たり、その成形方法が該塩素を含まない樹脂層を
塗装することを特徴とする該塩化ビニル系樹脂成形体を
成形方法する方法を提供することにある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に使用される塩化ビニル系
樹脂としては、塩化ビニル単独重合体、塩化ビニルと、
塩化ビニルと共重合可能なモノマーとの共重合体、塩化
ビニルと、塩化ビニルとグラフト共重合可能なゴム成分
とのグラフト共重合体等が挙げられる。特にゴム成分を
含有する塩化ビニル系樹脂を用いた場合には衝撃強度、
引張強度、曲げ強度等の物性のバランスが良い成形体が
得られる。ゴム成分を含有する塩化ビニル系樹脂として
は、塩化ビニル系重合体と耐衝撃性改良剤とのブレン
ド、ゴム成分に塩化ビニルをグラフト共重合させた塩化
ビニル系グラフト共重合体の一種もしくは二種以上の混
合物、塩化ビニル系重合体にゴム成分をグラフト共重合
させた塩化ビニル系グラフト共重合体の一種もしくは二
種以上の混合物等が挙げられる。
【0011】塩化ビニル単独重合体の製造方法として
は、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法
等が挙げられる。塩化ビニル単独重合体は重合度の如何
を問わない。
【0012】塩化ビニルと共重合可能なモノマーとして
は、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ド
デセン、1−トリデセン、1−テトラデセン等の炭素原
子数2〜30のα−オレフィン類、アクリル酸及びその
エステル類、メタクリル酸及びそのエステル類、マレイ
ン酸及びそのエステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、アルキルビニルエステル等のビニル化合物などが
あり、これらは単独もしくは二種以上を組み合わせて使
用しても良い。好ましい共重合体としては、例えば、エ
チレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体等が挙げられる。
【0013】塩化ビニルとグラフト共重合可能なゴム成
分としては、例えば、ブタジエンゴム(BR)、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエン−アクリロ
ニトリルゴム(NBR)等のジエン系ゴム、スチレン系
ゴム、オレフィン系ゴム、エステル系ゴム、ウレタン系
ゴム、アクリル系ゴム等の熱可塑系ゴム等が挙げられ
る。
【0014】グラフト共重合体の製造方法としては、懸
濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法等が挙
げられる。グラフト共重合体中のゴム成分の含有量は、
3〜25重量%が好ましい。
【0015】さらに本発明は塩化ビニル樹脂に耐衝撃剤
を添加して改良することもできる。耐衝撃性改良剤とし
ては、通常塩化ビニル樹脂に添加して耐衝撃性を改良で
きる公知のものが使用でき、例えば、MBS樹脂、AB
S樹脂、アクリル系樹脂、EVA樹脂、ポリウレタン樹
脂等が挙げられる。これらの添加量としては、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対し、3〜20重量部が好まし
い。3重量部未満では耐衝撃性の発現が十分でない。ま
た、20重量部を越えると、コストアップとともに、ビ
カット軟化点、曲げ弾性率、引張強度等が低下する。
【0016】本発明に使用される分子中に塩素を含まな
い樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸メチル、ポリ
アクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル等のポリア
クリル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン系樹脂、ポリスチレン等のポリ芳香族ビニル
系樹脂、ポリ酢酸ビニル等のポリ有機酸ビニル系樹脂、
スチレン−アクリロニトリル樹脂、ABS樹脂、ポリカ
ーボネート、ポリウレタンなどがあり、これらは単独も
しくは二種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0017】本発明に使用される無機充填剤としては、
例えば、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム等の炭酸塩、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の酸化
物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム等の水酸化物、タルク、クレー、ゼオライ
ト、セメントなどを挙げることができる。これら無機充
填剤の種類として、ウィスカー状の形状を持つものを使
用してもよい。これらは単独もしくは二種以上を組み合
わせて使用しても良い。これらの中ではカルシウム系の
化合物が最も好ましい。
【0018】これら無機充填剤の平均粒径としては、1
0μm以下が好ましく、5μm以下が更に好ましく、2
μm以下が最も好ましい。10μmを越えると塩化水素
の捕捉能力が低下して好ましくない。
【0019】無機充填剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して10〜300重量部が好ましく、
10〜100重量部が更に好ましい。添加量が10重量
部未満では目的とする塩化水素捕捉効果が得られない。
また300重量部を越えて添加してもそれ以上の効果は
望めず、成形性の悪化、強度などの物性の低下を起こす
ため好ましくない。また、分子中に塩素を含まない樹脂
100重量部に対しては10〜200重量部が好まし
く、10〜100重量部が更に好ましい。添加量が10
重量部未満では目的とする塩化水素捕捉効果が得られな
い。また200重量部を越えて添加してもそれ以上の効
果は望めず、成形性の悪化を引き起こすため好ましくな
い。
【0020】本発明の塩化ビニル系樹脂には無機充填剤
の他に必要に応じ可塑剤、安定剤、耐衝撃性改良剤、滑
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、顔料、難
燃剤等を適宜添加配合しても良い。
【0021】本発明の成形体を成形する方法としては、
無機充填剤を含む塩化ビニル系樹脂によって形成される
樹脂基材の少なくとも片面に、無機充填剤を含み分子中
に塩素を含まない樹脂を施した成形体の構造が得られれ
ば特に限定されない。例えば以下の方法が挙げられる。
【0022】(1)塩化ビニル系樹脂と分子中に塩素を
含まない樹脂を共押出成形する方法 ヘンシェルミキサー等を使用し、無機充填剤を塩化ビニ
ル系樹脂と分子中に塩素を含まない樹脂とに各々均一に
混合する。塩化ビニル系樹脂を押出成形する際に、分子
中に塩素を含まない樹脂の押出成形を同時に行う共押出
により、積層構造の成形体を得る。押出機は、単軸押出
機、二軸押出機、多軸押出機等のいずれを使用しても構
わない。
【0023】(2)塩化ビニル系樹脂と分子中に塩素を
含まない樹脂を接着又は溶着する方法 ヘンシェルミキサー等を使用し、無機充填剤を塩化ビニ
ル系樹脂と分子中に塩素を含まない樹脂とに各々均一に
混合する。これらを各々押出成形する。押出機は、単軸
押出機、二軸押出機、多軸押出機等のいずれを使用して
も構わない。得られた塩化ビニル系樹脂成形体と分子中
に塩素を含まない樹脂成形体を接着又は溶着し、積層構
造の成形体を得る。接着は塩素を含まない接着剤を使用
して行い、接着剤としては、例えば、エチレン共重合体
系、酢酸ビニル樹脂系、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂
系などの合成樹脂類、ウレタンゴム系などの合成ゴム類
が挙げられる。これらの中ではエポキシ樹脂系の接着剤
が好ましい。溶着は熱溶着、超音波溶着など、従来公知
の方法でよい。
【0024】(3)塩化ビニル系樹脂に分子中に塩素を
含まない樹脂を塗装する方法 ヘンシェルミキサー等を使用して無機充填剤と塩化ビニ
ル系樹脂を均一に混合し、押出成形する。押出機は、単
軸押出機、二軸押出機、多軸押出機等のいずれを使用し
ても構わない。分子中に塩素を含まない樹脂と無機充填
剤から成る組成物を溶剤と均一に混合して塗装液を作
り、前記塩化ビニル系樹脂成形体に塗装し、積層構造の
成形体を得る。塗装は、塗装液に成形体を浸漬してもよ
く、また塗装液をはけやスプレーなどを使用して成形体
に塗布してもよい。
【0025】分子中に塩素を含まない樹脂は、必要に応
じて、塩化ビニル系樹脂の全面、両面、片面のいずれか
に施せば良いが、塩化水素捕捉能の面から、全面に施す
のが最も好ましい。
【0026】塩化ビニル系樹脂と分子中に塩素を含まな
い樹脂の厚みの比率は、塩化ビニル系樹脂/分子中に塩
素を含まない樹脂=1/1〜100/1が好ましく、2
/1〜50/1が更に好ましい。1/1未満では塩化ビ
ニル系樹脂よりも分子中に塩素を含まない樹脂の方が厚
くなるため、塩化ビニル系樹脂としての物理的、機械的
物性の利点を保つことが困難となり、成形体全体の実用
物性に問題が生じる恐れがある。100/1を越えると
分子中に塩素を含まない樹脂による塩化水素の捕捉が十
分でなくなる。
【0027】以下実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、表1、2中に示されている単位のない数値は
重量部である。
【0028】実施例1 表1に示した炭酸カルシウムを塩化ビニル系樹脂と分子
中に塩素を含まない樹脂とに各々ヘンシェルで均一に混
合した後、別々の押出機より同時に共押出成形して、図
1に示す様な成形体を得た。塩化ビニル系樹脂の厚みは
約0.6mm、分子中に塩素を含まない樹脂の厚みは約
0.15mmであった。得られた成形体を使用して、燃
焼時の塩化水素発生量をJIS K 7217に準じて
測定した。塩化水素捕捉能(%)は次式に従い算出し
た。塩化水素捕捉能(%)=[塩化ビニル系樹脂に含ま
れる塩化水素量−塩化水素発生量]/塩化ビニル系樹脂
に含まれる塩化水素量×100塩化水素捕捉能は95%
であった。他の結果は表1に示す。
【0029】なお、表1〜表4における注は以下であ
る。 注1:三井東圧化学社製グラフトHR E−200 アクリルゴムに塩化ビニルをグラフト重合したグラフト
重合体 注2:三井東圧化学社製塩化ビニル樹脂(平均重合度8
00) 注3:白石工業製、炭酸カルシウム、平均粒子径0.1
μm 注4:白石工業製、炭酸カルシウム、平均粒子径20μ
m 注5:和光純薬製、酸化カルシウム、平均粒子径5μm 注6:和光純薬製、酸化亜鉛、平均粒子径0.75μm 注7:住友化学社製、メタクリル樹脂 注8:三井東圧化学社製塩化ビニル樹脂(平均重合度2
000) 実施例2 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を10
0重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った結
果、塩化水素捕捉能は97%であった。他の結果は表1
に示す。
【0030】実施例3 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を20
0重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った結
果、塩化水素捕捉能は99%であった。他の結果は表1
に示す。
【0031】実施例4 塩化ビニル系樹脂の成形 表1に示した塩化ビニル系樹脂をヘンシェルミキサーで
混合した後、ロールにて160℃、3分間混練した。得
られたロールシートを、180℃、10kg/cm2
5分加熱プレスして厚さ1mmのシートを得た。 分子中に塩素を含まない樹脂の成形 表1に示す分子中に塩素を含まない樹脂をヘンシェルミ
キサーで混合した後、220℃、90kg/cm2 で加
熱プレスして厚さ0.2mmのシートを得た。
【0032】上記方法により得られた塩化ビニル系樹脂
シートに分子中に塩素を含まない樹脂シートを両面に重
ね、200℃、10kg/cm2 で加熱溶着して、図2
に示すような成形体を得た。実施例1と同様に測定した
結果、塩化水素捕捉能は97%であった。他の結果は表
1に示す。
【0033】実施例5 トルエンとメチルエチルケトンの混合液に、表1に示し
た分子中に塩素を含まない樹脂を均一に混合して塗装液
とし、この液を実施例4において成形した塩化ビニル系
樹脂シートの全面にはけを用いて塗布した。実施例1と
同様に測定した結果、塩化水素捕捉能は98%であっ
た。他の結果は表1に示す。
【0034】実施例6〜9 表1に示す素子の塩化ビニル系樹脂と分子中に塩素を含
まない樹脂とを実施例1と同様に行った。結果は表1に
示す。
【0035】
【表1】 比較例1 塩化ビニル系樹脂に炭酸カルシウムを混合しないで、実
施例4と同様に塩化ビニル系樹脂を成形し、得られた成
形体を実施例1と同様に測定した結果、塩化水素捕捉能
は5%となり、効果は十分でなかった。他の結果は表2
に示す。
【0036】比較例2 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を50
重量部に変更した以外は、比較例1と同様に行った結
果、塩化水素捕捉能は55%となり、効果は十分でなか
った。他の結果は表2に示す。
【0037】比較例3 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を10
0重量部に変更した以外は、比較例1と同様に行った結
果、塩化水素捕捉能は86%となり、効果は十分でなか
った。他の結果は表2に示す。
【0038】比較例4 塩化ビニル系樹脂に炭酸カルシウムを混合しないで、実
施例1と同様に行った結果、塩化水素捕捉能は25%と
なり、効果は十分でなかった。他の結果は表2に示す。
【0039】比較例5 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を5重
量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った結果、
塩化水素捕捉能は30%となり、効果は十分でなかっ
た。他の結果は表2に示す。
【0040】比較例6 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を40
0重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った結
果、塩化水素捕捉能は99%であったにもかかわらず、
シャルピー衝撃値、降伏強さ、曲げ強さ等の物性が悪
く、製品として用いることができなかった。結果を表2
に示す。
【0041】比較例7 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を10
0重量部、平均粒径を20μmに変更した以外は、実施
例1と同様に行った結果、塩化水素捕捉能は78%とな
り、効果は十分でなかった。結果を表2に示す。
【0042】比較例8 分子中に塩素を含まない樹脂に炭酸カルシウムを混合し
ないで、実施例1と同様に行った結果、塩化水素捕捉能
は87%となり、効果は十分でなかった。他の結果は表
2に示す。
【0043】比較例9 分子中に塩素を含まない樹脂と混合する炭酸カルシウム
の量を300重量部とした以外は実施例4と同様に行っ
た結果、分子中に塩素を含まない樹脂シートの成形が困
難であり、成形体を得られなかった。他の結果は表2に
示す。
【0044】
【表2】 実施例10 塩化ビニル系樹脂において使用するPVCを平均重合度
800のPVCホモポリマーに変更した以外は、実施例
1と同様に行った結果、塩化水素捕捉能は95%であっ
た。他の結果は表3に示す。
【0045】実施例11 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を10
0重量部に変更した以外は、実施例10と同様に行った
結果、塩化水素捕捉能は99%であった。他の結果は表
3に示す。
【0046】実施例12 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を20
0重量部に変更した以外は、実施例10と同様に行った
結果、塩化水素捕捉能は99%であった。他の結果は表
3に示す。
【0047】実施例13 塩化ビニル系樹脂において使用するPVCを平均重合度
800のPVCホモポリマーに変更した以外は、実施例
4と同様に行った結果、塩化水素捕捉能は97%であっ
た。他の結果は表3に示す。
【0048】実施例14 塩化ビニル系樹脂において使用するPVCを平均重合度
800のPVCホモポリマーに変更した以外は、実施例
5と同様に行った結果、塩化水素捕捉能は98%であっ
た。他の結果は表3に示す。
【0049】実施例15〜18 表2に示す組成の塩化ビニル系樹脂と分子中に塩素を含
まない樹脂とを実施例10と同様に行った。結果は表3
に示す。
【0050】
【表3】 比較例10 塩化ビニル系樹脂において使用するPVCを平均重合度
800のPVCホモポリマーに変更した以外は、比較例
1と同様に行った結果、塩化水素捕捉能は5%となり、
効果は十分でなかった。他の結果は表4に示す。
【0051】比較例11 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を50
重量部に変更した以外は、比較例10と同様に行った結
果、塩化水素捕捉能は52%となり、効果は十分でなか
った。他の結果は表4に示す。
【0052】比較例12 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を10
0重量部に変更した以外は、比較例10と同様に行った
結果、塩化水素捕捉能は87%となり、効果は十分でな
かった。他の結果は表4に示す。
【0053】比較例13 塩化ビニル系樹脂において使用するPVCを平均重合度
800のPVCホモポリマーに変更した以外は、比較例
4と同様に行った結果、塩化水素捕捉能は24%とな
り、効果は十分でなかった。他の結果は表4に示す。
【0054】比較例14 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を5重
量部に変更した以外は、比較例13と同様に行った結
果、塩化水素捕捉能は29%となり、効果は十分でなか
った。他の結果は表4に示す。
【0055】比較例15 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を40
0重量部に変更した以外は、比較例13と同様に行った
結果、塩化水素捕捉能は99%であったにもかかわら
ず、シャルピー衝撃値、降伏強さ、破断伸び、曲げ強さ
等の物性が悪く、製品として用いることができなかっ
た。他の結果は表4に示す。
【0056】比較例16 塩化ビニル系樹脂に混合する炭酸カルシウムの量を10
0重量部、平均粒径を20μmに変更した以外は、実施
例15と同様に行った結果、塩化水素捕捉能は75%と
なり、効果は十分でなかった。他の結果は表4に示す。
【0057】比較例17 分子中に塩素を含まない樹脂に炭酸カルシウムを混合し
ないで、実施例15と同様に行った結果、塩化水素捕捉
能は88%となり、効果は十分でなかった。他の結果は
表4に示す。
【0058】比較例18 分子中に塩素を含まない樹脂に混合する炭酸カルシウム
の量を300重量部とした以外は実施例15と同様に行
った結果、分子中に塩素を含まない樹脂シートの成形が
困難であり、成形体を得られなかった。他の結果は表4
に示す。
【0059】
【表4】
【0060】
【発明の効果】本発明により得られる塩化ビニル系樹脂
成形体は、塩化ビニル系樹脂が本来持っている優れた物
理的、機械的物性を保持しつつ、かつ燃焼時に極めて高
い塩化水素捕捉能を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1により得られた成形体の断面
図である。
【図2】本発明の実施例4により得られた成形体の断面
図である。
【符号の説明】
1 塩化ビニル系樹脂 2 分子中に塩素を含まない樹脂 3 塩化ビニル系樹脂 4 分子中に塩素を含まない樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 27:06 B29K 27:06 105:16 105:16 (72)発明者 川瀬 慎一郎 福井県福井市三十八社町33字66番地 フ クビ化学工業株式会社内 (72)発明者 秋田 清 福井県福井市三十八社町33字66番地 フ クビ化学工業株式会社内 (72)発明者 大谷 幸宏 福井県福井市三十八社町33字66番地 フ クビ化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−305092(JP,A) 特開 平7−62182(JP,A) 特開 昭49−102770(JP,A) 特開 平5−262943(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 27/00 - 27/42 C08L 27/00 - 27/24 B29C 47/00 - 47/96 B29C 65/00 - 65/82

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂によって形成される樹
    脂基材の少なくとも片面に、分子中に塩素を含まない樹
    脂層を施した成形体であって、塩化ビニル系樹脂及び分
    子中に塩素を含まない樹脂各々に平均粒径10μm以下
    の無機充填剤が含まれ、その添加量が塩化ビニル系樹脂
    100重量部に対して10〜300重量部、分子中に塩
    素を含まない樹脂100重量部に対して10〜200重
    量部である、燃焼時に極めて高い塩化水素捕捉能を有す
    る塩化ビニル系樹脂成形体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塩化ビニル系樹脂がゴム
    成分を含有することを特徴とする塩化ビニル系樹脂成形
    体。
  3. 【請求項3】 平均粒径10μm以下の無機充填剤を含
    む塩化ビニル系樹脂成形体の少なくとも片面に、平均粒
    径10μm以下の無機充填剤を含みかつ分子中に塩素を
    含まない樹脂層を施した成形体を成形するに当たり、そ
    の成形方法が共押出であることを特徴とする請求項1記
    載の塩化ビニル系樹脂成形体の成形方法。
  4. 【請求項4】 平均粒径10μm以下の無機充填剤を含
    む塩化ビニル系樹脂成形体の少なくとも片面に、平均粒
    径10μm以下の無機充填剤を含むかつ分子中に塩素を
    含まない樹脂層を施した成形体を成形するに当たり、そ
    の成形方法が接着又は溶着することを特徴とする請求項
    1記載の塩化ビニル系樹脂成形体を成形方法する方法。
  5. 【請求項5】 平均粒径10μm以下の無機充填剤を含
    む塩化ビニル系樹脂成形体の少なくとも片面に、平均粒
    径10μm以下の無機充填剤を含むかつ分子中に塩素を
    含まない樹脂層を施した成形体を成形するに当たり、そ
    の成形方法が該塩素を含まない樹脂層を塗装することを
    特徴とする請求項1記載の塩化ビニル系樹脂成形体を成
    形方法する方法。
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