JP3524322B2 - 精密隔壁を有する板状体の製造方法、精密隔壁を有する板状体、プラズマ表示装置用基板の製造方法およびプラズマ表示装置用基板 - Google Patents

精密隔壁を有する板状体の製造方法、精密隔壁を有する板状体、プラズマ表示装置用基板の製造方法およびプラズマ表示装置用基板

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JP3524322B2 JP11169397A JP11169397A JP3524322B2 JP 3524322 B2 JP3524322 B2 JP 3524322B2 JP 11169397 A JP11169397 A JP 11169397A JP 11169397 A JP11169397 A JP 11169397A JP 3524322 B2 JP3524322 B2 JP 3524322B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密隔壁を有する
板状体の製造方法、精密隔壁を有する板状体、高精度か
つ安価な大画面用カラー表示装置等に用いられるプラズ
マ表示装置用基板の製造方法およびプラズマ表示装置用
基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄型の大画面用カラー表示装置等に用い
られるプラズマ表示装置は、微小な表示セルと呼ばれる
隔壁で囲まれた空間に、対向する電極を設け、前記空間
に希ガス等の放電可能なガスを封入した構造を成してお
り、対向する電極間に放電によりプラズマを発生させ、
該プラズマにより蛍光体を発光させて画面の発光素子と
して利用するものである。
【0003】具体的な構造は、図10に示すように、背
面板101の一面に多数の隔壁102を形成して各隔壁
102間をセル103とし、このセル103の底面に電
極104を備えたものを基板105とする。この基板1
05に対して、セル103の内壁面106に蛍光体を塗
布し、一方、電極107を備えた正面板108を基板1
05の隔壁102上に接合して、セル103にガスを封
入することにより、プラズマ表示装置を構成する。な
お、電極104,107は、実際には直交するように配
置するものであるが、図10では説明のため、平行配置
とした。
【0004】ところで、前記プラズマ表示装置用の基板
105を製造する際には、予め背面板101上に多数の
電極104を形成した後で各電極104間に隔壁106
を形成するが、この隔壁106の製造方法としては、印
刷積層法、アディティブ法、サンドブラスト法、感光性
ペースト法が知られている。印刷積層法は、隔壁102
を成す材料のペーストを用いて厚膜印刷法により背面板
101上に所定パターンの隔壁102を印刷形成するも
ので、1回の印刷で形成できる厚さが約30μm程度で
あることから、印刷、乾燥を繰り返しながら約200μ
m程度の高さを必要とする隔壁102を形成するもので
ある(特開平2−213020号公報参照)。
【0005】また、アディティブ法は、背面板101上
に感光性樹脂を塗布し、感光性樹脂に光で溝を刻設し、
その溝にガラスの粉体を埋め込んで隔壁102を形成す
るものである。さらに、サンドブラスト法は、背面板1
01の全面に所定厚さのガラス層を形成し、この表面に
隔壁102形状のレジストマスクを形成しておいて、サ
ンドブラストにて隔壁102以外の部分のガラス層を除
去するようにしたものである(特開平4−259728
号公報参照)。
【0006】さらにその上に、感光性ペースト法は、背
面板101上に感光性樹脂を混合したペーストを塗布
し、マスキング後、光を照射して直接隔壁102を形成
するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記印
刷積層法では、所定の高さの隔壁102を形成するため
に何回も印刷・乾燥工程を繰り返して積層しなければな
らず、極めて工程数が多くなり、その上、積層毎に精度
よく印刷する必要があるため、非常に歩留りが悪かっ
た。さらに、印刷時の位置ズレにより隔壁102が変形
し易く、かつ印刷製版の伸び等のために、隔壁102に
よって形成される表示セルの寸法精度としては、100
0セル分の寸法を45列測定した時の測定値の最大差が
0.35mm程度あり、高精細度化の要求を満足するも
のではなかった。
【0008】また、アディティブ法でも光を用いて隔壁
102を形成するもので、必ずしも十分な精度で隔壁1
02を形成できるものではなかった。さらに、サンドブ
ラスト法においても、マスク形成にフォトレジストを用
いた後サンドブラストを行うため、工程が複雑であり、
しかも高精度に隔壁102を形成することは困難であっ
た。さらに、ブラスト加工に用いる研磨剤を回収し繰り
返して使用する場合は、研磨剤の磨耗劣化による研削力
の低下や経時変化があり、安定して量産することが困難
であった。一方、研磨剤を回収せずに使用する場合は、
研磨剤のコストが高くなり、この場合も大量生産は困難
であった。
【0009】さらにその上に、感光性ペースト法でも光
を用いて隔壁102を形成するもので、必ずしも十分な
精度で隔壁102を形成できるものではなかった。プラ
ズマ表示装置用基板105では、背面板101上の電極
104間に正確に精度よく隔壁102を配置することが
強く求められているが、前記いずれの製造方法でも、高
精度で微細なピッチを有する大型のプラズマ表示装置用
基板105を簡単な工程で安価に製造することは困難で
あった。
【0010】本発明は、前記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、プラズマ表示装置用基板を、1回
の簡単な成形工程で、歩留り良く製造するとともに、変
形のない平滑表面を有する高精度な隔壁を所定高さで得
られ、40インチ以上の大画面化が容易に実現でき、表
示セルのピッチが0.25mm未満の高精細度化が実現
できるプラズマ表示装置用基板およびその製造方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の事情に
鑑み、精密な隔壁を形成するため、ロールに刻設した複
数の溝に、セラミックス粉体またはガラス粉体とバイン
ダーとの混合物を充填し、セラミックスまたはガラスか
らなる板材に前記ロールを当接させ回転させて板材上に
隔壁を形成するようにした精密隔壁を有する板状体の製
造方法とした。
【0012】また、本発明は、精密隔壁を上記精密隔壁
を有する板状体の製造方法により製作するようにした。
さらに、本発明は、高精度で微細なピッチを有する大型
プラズマ表示装置用基板の製造を可能とすべく、ロール
に刻設した複数の溝に、セラミックス粉体またはガラス
粉体とバインダーとの混合物を充填し、セラミックスま
たはガラスからなる背面板に前記ロールを当接させ回転
させて背面板上に隔壁を形成するようにしたプラズマ表
示装置用基板の製造方法である。
【0013】さらにその上に、本発明は、プラズマ表示
装置用基板を前記のプラズマ表示装置用基板の製造方法
により製作するようにした。また、本発明は、高精度で
微細なピッチを有する大型プラズマ表示装置用基板の製
造を可能とすべく、セラミックスまたはガラスからなる
背面板に、セラミックス粉体またはガラス粉体とバイン
ダーとの混合物を塗布し、ロールに刻設した溝に、セラ
ミックス粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合物
を充填し、該ロールを混合物を塗布した背面板に当接さ
せ回転させて背面板上に隔壁を形成するようにしたプラ
ズマ表示装置用基板の製造方法とした。
【0014】さらに、本発明は、基板の隔壁先端に黒色
系材料を確実に配置するため、ロールに刻設した複数の
溝に、最初に黒色系材料の粉体を充填し、次にセラミッ
クス粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合物を充
填し、セラミックスまたはガラスからなる背面板に前記
ロールを当接させ回転させて背面板上に隔壁を形成し、
隔壁の先端を黒色系材料で形成したプラズマ表示装置用
基板の製造方法とした。 さらにその上に、本発明は、
基板の平滑性を向上させるため、セラミックスまたはガ
ラスからなる背面板に、ブチラール樹脂を塗布し、ロー
ルに刻設した複数の溝に、セラミックス粉体またはガラ
ス粉体とバインダーとの混合物を充填し、前記ブチラー
ル樹脂を塗布した背面板に前記ロールを当接させ回転さ
せて背面板上に隔壁を形成し、背面板の平坦性および背
面板と隔壁の密着性を向上させるようにしたプラズマ表
示装置用基板の製造方法とした。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付す
る図面に基づいて、以下詳細に説明する。図1に示すよ
うに、プラズマ表示装置用の基板1は、セラミックスま
たはガラスから成る背面板2の一面にセラミックスまた
はガラスから成る複数の隔壁3を備え、各隔壁3間にセ
ル4が形成される。
【0016】そして、このセル4の底面に電極5を備え
ており、セル4の内壁面6に蛍光体が塗布された後、図
10に示すように電極107を備えた正面板108で隔
壁3の上端を覆い、セル4にガスを封入することでプラ
ズマ表示装置を構成することができる。そして、電極
5、107間で放電することにより、セル4の内壁面6
に塗布した蛍光体を発光させることができる。なお、実
際には、電極5,107は直交するように配置する。ま
た、図示していないが、電極107を一対の電極で構成
した3電極方式とすることもできる。この場合には、一
対の電極107間で維持放電を起こし、背面板2の電極
5で制御する面放電型となる。
【0017】次に、上記基板1の製造方法を説明する。
まず、図2に全体の概要を示す。図3に示すセラミック
スまたはガラスからなる背面板2の一面に所定間隔でス
クリーン印刷で電極5を形成する。図4に示すように、
セラミックスまたはガラスの粉体とバインダーとの混合
物のペースト11を、隔壁3に対応する所定の間隔で所
定の幅、深さの円周溝12を有するロール13の円周溝
12に充填する。
【0018】次に、図5に示すように、このロール13
を背面板2に当接させ加圧しながら回転させて背面板2
に隔壁3を形成する。即ち、ロール13を当接させて回
転させれば、円周溝12内に充填されたペースト11が
円周溝12の形状を維持したまま背面板2上に立設さ
れ、隔壁3となるのである。ロール13の加圧力は、例
えばロール13の軸方向のペースト11との接触長さ1
cm当たり7kg程度で、接触長さ100cmで700
kgとなる。
【0019】その後、熱処理などにより隔壁3を硬化さ
せれば、基板1を得ることができる。このように、本発
明によればロール13を当接して加圧しながら回転する
だけで良いため、予めロール13を高精度に作製してお
けば、容易に高精度の隔壁3を形成することができ、寸
法の大きい基板1でも容易に製造できる。また、ロール
13を背面板2上で回転させながら、同時にロール13
の円周溝12にペースト11を充填すれば、長い隔壁3
であっても連続的に形成することができる。さらに、こ
の時、ロール13の内側よりペースト11を注入し、こ
れが円周溝12に供給されるような構造とすることもで
きる。
【0020】なお、上述した本発明の製造方法は、プラ
ズマ表示装置用の基板に限らず、インクジェットプリン
タヘッドや光通信用部材などの様々な部材における精密
隔壁に適用することができる。ここで、隔壁3を形成す
る混合物のペースト11のセラミックス粉体としては、
アルミナ(Al2 3 ) 、ジルコニア (ZrO2 )等の
酸化物系セラミックスや、窒化珪素(Si3 4 )、窒
化アルミニウム(AlN)、炭化珪素(SiC)等の非
酸化物系セラミックス等、あるいはアパタイト(Ca5
(PO4 3 (F,Cl,OH))等のいずれをも用い
ることができ、これらのセラミックス粉体には各種焼結
助剤を所望量添加することができる。
【0021】上記焼結助剤としては、アルミナ粉末には
シリカ(SiO2 )、カルシア(CaO)、イットリア
(Y2 3 )およびマグネシア(MgO)等を、ジルコ
ニア粉末にはイットリア(Y2 3 )やセリウム(C
e)、ジスプロシウム(Dy)、イッテルビウム(Y
b)等の希土類元素の酸化物を、また窒化珪素粉末には
イットリア(Y2 3 )とアルミナ(Al2 3 ) 等
を、窒化アルミニウム粉末には周期律表第3a族元素酸
化物(RE2 3 ) 等を、炭化珪素粉末にはホウ素
(B)とカーボン(C)等を所望量添加することができ
る。
【0022】また、隔壁3をなすガラス粉体としては、
ケイ酸塩を主成分とし、鉛(Pb)、硫黄(S)、セレ
ン(Se)、明礬等の一種以上を含有した各種ガラスを
用いることができる。さらに、隔壁3をガラスで形成
し、フィラーとしてセラミックスを添加すれば、強度、
光学特性を向上させることができる。例えば、光反射性
を向上させ、パネルの輝度を向上させる目的からは、ア
ルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛などの白色の
セラミックスを、遮光性を向上させパネルのコントラス
トを向上させる目的からは、酸化ニッケル、酸化銅、酸
化クロムなどの濃色のセラミックスを目的に応じて適宜
添加する。
【0023】尚、これらセラミックスまたはガラス粉体
の粒径は、数十ミクロンからサブミクロンのものが好適
に用いることができ、具体的には0.2〜10μm、好
ましくは0.2〜5μm程度のものが良い。さらに、こ
れらのセラミックスまたはガラスの粉末に添加する有機
性添加物としては、ポリビニールアルコール、ポリビニ
ールブチラール、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタ
ン樹脂等が挙げられる。
【0024】また、混合物のペースト11中に加えられ
る溶媒は、前記有機性添加物を相溶するものであれば特
に限定するものではなく、例えば、トルエン、キシレ
ン、ベンゼン、フタル酸エステル等の芳香族溶剤や、ヘ
キサノール、オクタノール、デカノール、オキシアルコ
ール等の高級アルコール類、あるいは酢酸エステル、グ
リセライド等エステル類を用いることができる。
【0025】とりわけ、前記フタル酸エステル、オキシ
アルコール等は好適に使用でき、さらに、溶媒を緩やか
に揮発させるために、前記溶媒を2種類以上併用するこ
とも可能である。また、前記溶媒の含有量は、成形性の
点からは成形体の保形性を維持するために、セラミック
スまたはガラスの粉体100重量部に対して0.1重量
部以上必要であり、一方セラミックスまたはガラスの粉
体と有機性添加物の混合物の粘性を低くすることが望ま
しいことからは35重量部以下がより望ましく、乾燥時
と焼成時の収縮を考慮すると1〜15重量部であること
が最も望ましい。
【0026】なお、本発明におけるロール13の材質は
特に限定されないが、例えば金属や樹脂、あるいはゴム
等が使用でき、必要ならば離型性向上や磨耗防止のため
に、表面被膜等の表面処理を行ってもよい。また、ロー
ル13に形成する溝は円周溝に限らず、ロール13の軸
方向に平行な溝であってもよい。また、上記背面板2
は、未焼成のグリーンシートあるいは焼結体で、材質は
特に限定しないが、例えば各種セラミックグリーンシー
トや各種ガラス基板、磁器基板等で隔壁3の材質と熱膨
張率が近似していることが望ましい。なお、ガラス基板
としては、例えばソーダライムガラスやその歪み点を向
上するために無機フィラーを分散させた物など比較的安
価なガラスを使用できる。
【0027】また、混合物のペースト11において、セ
ラミックスまたはガラス粉体の分散性向上のために、例
えば、ポリエチレングリコールエーテル、アルキルスル
ホン酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキルアンモニウム塩
等の界面活性剤を添加してもよく、その含有量としては
分散性の向上および熱分解性の点から、セラミックスま
たはガラス粉体100重量部に対して0.05〜5重量
部が望ましい。
【0028】さらに、混合物のペースト11中のバイン
ダーには硬化反応促進剤または重合開始剤等と称される
硬化触媒を添加することができる。前記硬化触媒として
は、有機過酸化物やアゾ化合物を使用することができ、
例えば、ケトンパーオキサイド、ジアシルパーオキサイ
ド、パーオキシケタール、パーオキシエステル、ハイド
ロパーオキサイド、パーオキシカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ビス(4−
t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト、ジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物や、アゾ
ビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。
【0029】次に、他の実施形態を説明する。図6にお
いては、背面板2にセラミックスまたはガラスの粉体と
バインダーとの混合物のペースト11が予め塗布されて
いる。このように、塗布した混合物のペースト11上
を、混合物のペースト11を円周溝12に充填させたロ
ール13を回転させて背面板2に隔壁3を形成する。こ
のようにすると、ロール13に充填した混合物のペース
ト11と背面板2上の混合物のペースト11とがよく接
着する。
【0030】また、背面板2と正面板108との接着性
を良好にし、画像のコントラストを付けるために、隔壁
3の先端に黒色系材料を設けようとする場合には、図7
に示すようにロール13の円周溝12にまず黒色系材料
15を充填し、続いて混合物のペースト11を充填す
る。このロール13を背面板2上を回転させると、図8
に示すように先端に黒色系材料15がある隔壁3が形成
できる。なお、上記の黒色系材料としては、例えば黒色
ガラスを用いている。
【0031】また、セラミックスまたはガラスからなる
背面板2の表面は、±10μm程度の凹凸が存在する
が、図9に示すように背面板2の表面が平坦になるよう
にブチラール樹脂17を塗布し、そこに隔壁3を形成す
ることもできる。背面板2の表面に多少の凹凸が存在し
てもブチラール樹脂17を塗布することによってロール
13をならめかに回転させることができ、正確に隔壁3
を背面板2に形成できる。
【0032】その後、加熱した際、ブチラール樹脂17
が存在しても隔壁3が背面板2に当接するまで移動して
背面板2に当接して接合される。このようにしてなる背
面板2の正面板108との接着は何ら問題なく行われ
る。 「実施例」実施例1 ロール13として、直径50mm、長さ200mmの金
属製ロールに、溝幅50μm、溝深さ200μmの円周
溝を220μmピッチで900本刻設した。ペースト1
1として、鉛系の低融点ガラスにアルミナとチタニアを
添加し、バインダーと混練することで白色ペーストを準
備した。
【0033】200×250mmのソーダライムガラス
製板材からなる背面板2にトルエンとエタノールからな
る揮発性溶媒で溶液としたブチラール樹脂を塗布し、溶
媒成分を乾燥させた。ロールに白色ペーストを充填し、
乾燥させた。ロールをガラス板材に当接させロールを回
転させつつガラス板材を送り、ロール円周溝内のペース
トをガラス板材上へ転写した。
【0034】得られた成形体を550〜600℃で焼成
することで、プラズマ表示装置用基板とした。実施例2 黒色系材料15として、鉛系低融点ガラスにアルミナと
酸化ニッケルを添加し、バインダーと混練し、黒色ペー
ストとした。黒色ペーストをロール溝内に充填し、余剰
なペーストを拭き取ることでロール円周溝の底部にのみ
黒色ペーストを残した。以後、実施例1と同じ操作によ
りプラズマ表示装置用基板を作製した。この時、得られ
た隔壁の先端部が黒色のガラスで形成されていた。
【0035】
【発明の効果】本発明は、上述のように、ロールに刻設
した複数の溝に、セラミックス粉体またはガラス粉体と
バインダーとの混合物を充填し、セラミックスまたはガ
ラスからなる板材に前記ロールを当接させ回転させて板
材上に隔壁を形成するようにした精密隔壁を有する板状
体の製造方法であるので、精密な隔壁の製造方法を安価
に確実に提供できる。
【0036】また、本発明は、上記の精密隔壁を有する
板状体の製造方法により精密隔壁を製作するので、精密
な隔壁を提供できる。さらに、本発明は、ロールに刻設
した複数の溝に、セラミックス粉体またはガラス粉体と
バインダーとの混合物を充填し、セラミックスまたはガ
ラスからなる背面板に前記ロールを当接させ回転させて
背面板上に隔壁を形成するようにしたプラズマ表示装置
用基板の製造方法であるので、高精度で微細なピッチを
有する大型プラズマ表示装置用基板の製造を、簡単な工
程で安価に製造することができる。
【0037】さらにその上に、本発明は、前記のプラズ
マ表示装置用基板の製造方法により製作するので、精密
かつ安価なプラズマ表示装置用基板の提供が可能であ
る。また、本発明は、セラミックスまたはガラスからな
る背面板に、セラミックス粉体またはガラス粉体とバイ
ンダーとの混合物を塗布し、ロールに刻設した複数の溝
に、セラミックス粉体またはガラス粉体とバインダーと
の混合物を充填し、該ロールを混合物を塗布した背面板
に当接させ回転させて背面板上に隔壁を形成するように
したプラズマ表示装置用基板の製造方法であるので、高
精度で微細なピッチを有する大型プラズマ表示装置用基
板の製造を可能とした。
【0038】さらに、本発明は、ロールに刻設した複数
の溝に、最初に黒色系材料の粉体を充填し、次にセラミ
ックス粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合物を
充填し、セラミックスまたはガラスからなる背面板に前
記ロールを当接させ回転させて背面板上に隔壁を形成
し、隔壁の先端を黒色系材料で形成したプラズマ表示装
置用基板の製造方法であるので、基板の隔壁先端に黒色
系材料を確実に配置することができる。
【0039】さらにその上に本発明は、セラミックスま
たはガラスからなる背面板に、ブチラール樹脂を塗布
し、ロールに刻設した複数の溝に、セラミックス粉体ま
たはガラス粉体とバインダーとの混合物を充填し、前記
ブチラール樹脂を塗布した背面板に前記ロールを当接さ
せ回転させて背面板上に隔壁を形成し、背面板の平坦性
および背面板と隔壁の密着性を向上させるようにしたプ
ラズマ表示装置用基板の製造方法であるので、背面板の
表面に多少の凹凸があっても、ブチラール樹脂を塗布す
ることによってロールを滑らかに回転させることがで
き、正確に隔壁を背面板上に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ表示装置用基板の斜視図
である。
【図2】本発明の製造方法の概略を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る背面板の一面に電極を印刷による
付着させた状態の縦断面図である。
【図4】背面板に混合物のペーストを付着した状態の縦
断面図である。
【図5】ロールにより背面板に隔壁を形成した状態の縦
断面図である。
【図6】本発明に係る背面板に予め混合物のペーストを
塗布した状態の縦断面図である。
【図7】本発明に係るロールの円周溝に最初に黒色系材
料の粉体を充填し、次に混合物のペーストを充填した状
態の縦断面図である。
【図8】本発明に係る背面板に隔壁先端に黒色系材料を
形成した状態を示す縦断面図である。
【図9】本発明に係る凹凸のある背面板の表面にブチラ
ール樹脂を塗布した平滑面とした状態を示す縦断面図で
ある。
【図10】従来のプラズマ表示装置の概要を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1…基板 2…背面板 3…隔壁 4…セル 5…電極 6…内壁面 11…混合物のペースト 12…円周溝 13…ロール 15…黒色系材料 17…ブチラール樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米山 健一 鹿児島県国分市山下町1−4 京セラ株 式会社 総合研究所内 (72)発明者 西岡 尉彦 鹿児島県国分市山下町1−4 京セラ株 式会社 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平9−283017(JP,A) 特開 平10−188793(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/02 H01J 11/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールに刻設した複数の溝に、セラミッ
    クス粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合物を充
    填し、セラミックスまたはガラスからなる板材に前記ロ
    ールを当接させ回転させて板材上に隔壁を形成するよう
    にした精密隔壁を有する板状体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の精密隔壁の製造方法により製
    作された精密隔壁を有する板状体。
  3. 【請求項3】 ロールに刻設した複数の溝に、セラミッ
    クス粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合物を充
    填し、セラミックスまたはガラスからなる背面板に前記
    ロールを当接させ回転させて背面板上に隔壁を形成する
    ようにしたプラズマ表示装置用基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 セラミックスまたはガラスからなる背面
    板に、セラミックス粉体またはガラス粉体とバインダー
    との混合物を塗布し、ロールに刻設した複数の溝に、セ
    ラミックス粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合
    物を充填し、該ロールを混合物を塗布した背面板に当接
    させ回転させて背面板上に隔壁を形成するようにしたプ
    ラズマ表示装置用基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 ロールに刻設した複数の溝に、最初に黒
    色系材料の粉体を充填し、次にセラミックス粉体または
    ガラス粉体とバインダーとの混合物を充填し、セラミッ
    クスまたはガラスからなる背面板に前記ロールを当接さ
    せ回転させて背面板上に隔壁を形成し、隔壁の先端を黒
    色系材料で形成したプラズマ表示装置用基板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 セラミックスまたはガラスからなる背面
    板に、ブチラール樹脂を塗布し、ロールに刻設した複数
    の溝に、セラミックス粉体またはガラス粉体とバインダ
    ーとの混合物を充填し、前記ブチラール樹脂を塗布した
    背面板に前記ロールを当接させ回転させて背面板上に隔
    壁を形成し、背面板の平坦性および背面板と隔壁の密着
    性を向上させるようにしたプラズマ表示装置用基板の製
    造方法。
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