JP3524239B2 - シート体生産システム - Google Patents

シート体生産システム

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JP3524239B2
JP3524239B2 JP28105295A JP28105295A JP3524239B2 JP 3524239 B2 JP3524239 B2 JP 3524239B2 JP 28105295 A JP28105295 A JP 28105295A JP 28105295 A JP28105295 A JP 28105295A JP 3524239 B2 JP3524239 B2 JP 3524239B2
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征男 鶴田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート体を生産す
る加工処理ラインでの処理およびその管理を自動化した
シート体生産システムに関する。
【0002】
【従来の技術】複雑な工程を有する製品の加工処理ライ
ンでは、各工程での処理および管理をコンピュータを用
いて自動化することにより、生産効率の向上を図ること
が重要な課題となっている。
【0003】図7は、従来のフイルムの加工処理ライン
を示したものである。この場合、フイルムは、ロール状
に巻回されたフイルム原反2として多数ストックされて
おり、作業者Mは、生産計画に従って所望の品種等から
なるフイルム原反2を選択した後、台車4に載置して加
工処理ラインの送り出し部6まで運搬する。次いで、前
記フイルム原反2は、作業者Mによって前記送り出し部
6にセットされる。セットされたフイルム原反2は、そ
の種類に応じたサイズに裁断されてシート体8とされた
後、当ボール10上に所定数積層され、次の加工処理ラ
インに搬送される。次の加工処理ラインでは、当ボール
10上に積層されたシート体8が袋詰めされ、製品とし
て所定の倉庫等に収納される。
【0004】ところで、所望のフイルム原反2を選択し
て送り出し部6まで運搬する作業は、人手によって行っ
ているため、フイルム原反2の選択間違いや作業効率の
低下が懸念される。また、前記送り出し部6では、既に
セットされているフイルム原反2を新たなフイルム原反
2と掛け替え、必要に応じてこれらの端部同士を接合す
る作業が必要であるが、その作業を人手によって行って
いるため、ここでも作業効率の低下が懸念される。
【0005】さらに、当該加工処理ラインでは、製品の
品質を維持する必要上、裁断されたシート体8をサンプ
リングしたり、不良品の発生を監視し、不良品が発生し
た場合には、それを抜き取る処理を行っている。なお、
抜き取られたシート体8は、フイルム原反2の番号や当
該シート体8の部位を特定する情報等が記入された後、
検査工程に渡される。これらの処理は、従来、全て人手
によって行われており、その処理の効率化および確実な
処理が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した課
題を解決するためになされたものであり、その目的は、
シート体の加工処理ラインにおいて、処理の効率化を図
ることができるとともに、当該加工処理ラインの管理を
自動化して正確な処理を遂行することのできるシート体
生産システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のシート体生産シ
ステムでは、原反管理手段が倉庫等に収納される原反を
生産計画情報および原反の品種を含む原反情報に基づい
て管理しており、その原反を加工処理ラインの原反供給
手段からの要求に従って自動搬送装置等により構成され
る原反搬送手段により選択し、前記加工処理ラインに搬
送する。次いで、加工処理ラインでは、加工処理ライン
管理手段の管理下に、シート体処理手段により、前記原
反供給手段から供給される原反を生産計画情報に従って
所定のサイズに裁断してシート体とした後、そのシート
体に所定の処理を施す。
【0008】この場合、加工処理ラインに供給される原
反の管理から当該加工処理ラインでの各処理の管理まで
を自動的に行うことができる。
【0009】なお、前記原反供給手段では、加工に供さ
れている旧原反を原反搬送手段によって搬入された新原
反に自動的に掛け替えることができるため、作業効率が
向上する。
【0010】また、シート体処理手段は、原反の裁断、
品質検査、包装等を行うとともに、前記品質検査の結
果、不良品と判断されたもの、あるいは、原反情報によ
りサンプリング指定されたものを抜き取り、所定の情報
を印字することができる。
【0011】さらに、所定の加工処理が施され包装され
たシート体からなる製品は、製品管理手段の管理下にお
いて、所定の収納位置まで搬送される。
【0012】従って、本発明のシート体生産システムで
は、原反の選択からシート体の加工処理、得られる製品
の収納までの作業を自動的に行うことができるととも
に、全工程の管理を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のシート体生産シ
ステムの加工処理ライン側を示す一実施形態の概略構成
図である。
【0014】このシート体生産システムでは、ロール状
に巻回されたフイルム原反20がセットされた複数のス
キッド22が原反ストック部24に収納されている。な
お、この原反ストック部24には、台車26によって所
定の位置に所定のフイルム原反20が配置される。
【0015】前記原反ストック部24と加工処理ライン
28(シート体処理手段)との間には、搬送路30に沿
って移動し、所定のフイルム原反20を前記加工処理ラ
イン28に自動搬送する搬送車32(原反搬送手段)が
配設される。この搬送車32は、原反ストック部24か
らフイルム原反20を取り出して当該搬送車32に載置
し、あるいは、加工処理ライン28に供給するためのフ
ォークリフト34を有している。
【0016】加工処理ライン28は、スキッド22にセ
ットされた新旧のフイルム原反20を自動的に掛け替え
て供給する送り出し部36(原反供給手段)と、送り出
されたフイルム原反20を所定のサイズに裁断してシー
ト体38とするカッタ40(裁断手段)と、前記シート
体38の品質検査結果、生産指示およびサンプリング指
示に基づき搬送路を切り換えるNGゲート42(第1搬
送路切換手段)、集積ゲート44およびサンプルゲート
46(第2搬送路切換手段)と、NG品を収納するNG
トレイ48およびサンプル品を収納するサンプルトレイ
50と、OK品であるシート体38を当ボール52上に
積層し、半製品54とする集積部56と、前記半製品5
4を包装用防湿紙58によって遮光状態に包装し、製品
60とする包装部62(包装手段)と、前記製品60を
パレット64上に積層して払い出す払い出し部66と、
前記パレット64を所定の収納庫に搬送して収納する搬
送車67(製品搬送手段)とから基本的に構成される。
【0017】なお、カッタ40の直後には、裁断された
シート体38の品質を検査する検出器68(検査手段)
が配設される。この検出器68としては、例えば、シー
ト体38を挟んで配設される投受光器により構成し、前
記シート体38の両側部の位置を検出してシート体38
のサイズの良否や蛇行搬送の有無を判断するもの、シー
ト体38の表面の画像を読み取るCCDラインセンサに
より構成し、前記シート体38の表面の塵の有無を判断
するもの、シート体38の裁断面の両側部にレーザビー
ムを照射し、その反射光または透過光を検出する投受光
器により構成し、前記裁断面の両側部における裁断状態
を判断するもの等がある。
【0018】また、NGトレイ48の直前、サンプルゲ
ート46とサンプルトレイ50との間および集積部56
には、シート体38の枚数をカウントするカウンタ7
0、72および74が配設され、パレット64の近傍に
は、製品60の冊数をカウントするカウンタ75が配設
される。
【0019】さらに、サンプルトレイ50および包装部
62には、シート体38に近接し、所望の情報を印字す
る印字装置76および78(印字手段)が配設される。
なお、この印字装置76または78は、加工処理ライン
28の他の部位、例えば、NGトレイ48、集積部56
等に配設し、各部位における所望の情報を印字するよう
に構成することもできる。
【0020】次に、送り出し部36に供給されるスキッ
ド22および当該送り出し部36の構成を詳細に説明す
る。
【0021】スキッド22は、図2に示すように、2枚
の枠板80a、80b間にシャフト82を介してフイル
ム原反20を保持している。前記枠板80a、80b間
の前方下部には別異のシャフト84が配設されており、
このシャフト84の一端部と前記シャフト82の端部と
の間には、プーリ86、88を介してベルト90が掛け
られている。一方、シャフト84の他端部には、図示し
ないスプリングによりフイルム原反20の巻き戻しを防
止するためのギヤ92が取着されており、このギヤ92
の上部にブレーキ用係止爪94が配設される。前記ブレ
ーキ用係止爪94は、前記ギヤ92に係止するように付
勢される一方、軸体96を介してフイルム原反20およ
び枠板80a間に配設されるブレーキ解除レバー98に
連結する。 また、枠板80a、80b間の前方下部に
は、フイルム原反20の先端部を切断するためのカッタ
溝100を有した保持板102が配設されており、この
保持板102と押さえ部材104とにより前記フイルム
原反20の先端部が保持される。前記押さえ部材104
には、フイルム解除レバー106が連結されており、図
示しないスプリングにより保持板102側に付勢されて
いる。さらに、前記保持板102の上部には、フイルム
原反20の両側部の位置決めを行うための反射板108
が配設される。
【0022】以上のように構成されたスキッド22がセ
ットされる加工処理ライン28の送り出し部36には、
図1に示すように、スキッド22を載置する2つの載置
台110、112が配設される。載置台110、112
の中、少なくとも搬送路30から離間する側の載置台1
12は、ガイドレール114に沿って搬送路30と平行
に移動可能に構成される。また、前記ガイドレール11
4と搬送路30との間には、前記搬送路30と直交する
方向に延在するコンベアユニット116が配設される。
【0023】なお、前記送り出し部36には、図2に示
すように、スキッド22のブレーキが解除された際、フ
イルム原反20に所定の張力を付与するためのギヤ11
8が配設される。このギヤ118は、アーム部材120
を介してスキッド22側のギヤ92に係合し、あるい
は、離間するように構成される。
【0024】また、スキッド22に設けられた反射板1
08の前面には、フイルム原反20の両側部の位置を検
出するための検出器122が配設される。この検出器1
22としては、例えば、当該検出器122から射出した
超音波の反射波を受信し、その反射波の拡散の程度から
フイルム原反20の両側部の位置を検出するものを用い
ることができる。前記検出器122の上部には、フイル
ム原反20が巻回されるコア124を検出し、当該フイ
ルム原反20の終了を検出するための検出器126が配
設される。この検出器126としては、前記検出器12
2と同様に、フイルム原反20の端部とコア124との
間のエッジ部による超音波の散乱からフイルム原反20
の終了を検出するものを用いることができる。
【0025】さらに、スキッド22に設けられたブレー
キ解除レバー98およびフイルム解除レバー106の前
面には、夫々を押圧するためのシリンダ等のアクチュエ
ータ128および130が配設される。
【0026】一方、送り出し部36は、図3に示すよう
に構成される。なお、送り出し部36には、2台のスキ
ッド22A、22Bが各載置台110、112に載置さ
れた状態でセットされる。これらのスキッド22A、2
2Bは、一方が加工処理ライン28に対してフイルム原
反20Aまたは20Bを供給している間、他方が前記フ
イルム原反20Aまたは20Bを連続的に供給すべく待
機する。
【0027】スキッド22A側の送り出し部36は、ス
キッド22Aの前方に配設され、ガイドレール140に
沿って矢印A方向に昇降する昇降台142を有する。前
記昇降台142の上部には、矢印B方向に変位するスラ
イドユニット144が設けられ、このスライドユニット
144には、矢印C方向に回動するフイルム吸着ヘッド
146が設けられる。また、スキッド22Aの近傍に配
設されるローラ148とスキッド22A、22B間に配
設される一対のローラ150a、150bとの間には、
受刃151aを有した接合台151に対向してフイルム
カッタ152およびテープ貼りユニット154(接合手
段)が配設される。フイルムカッタ152は、スキッド
22Aから送り出されたフイルム156Aの終了時に、
切替テーブル174(後述)にフイルム156Aの後端
を保持させるため、その終端を切り揃えるものであり、
図3の紙面と直交する方向に進退可能に構成される。テ
ープ貼りユニット154は、フイルム156Bの後端と
スキッド22Aから送り出されたフイルム156Aの先
端とをテープによって貼り合わせるものであり、矢印D
方向に変位可能に構成される。
【0028】スキッド22B側の送り出し部36は、ス
キッド22Bの上部に配設され、一端部を中心として矢
印E方向に旋回する旋回アーム158を有し、この旋回
アーム158の他端部には、矢印F方向に回動するフイ
ルム吸着ヘッド160が設けられる。また、スキッド2
2Bの近傍に配設されるローラ162と一対のローラ1
50a、150bとの間の上部には、フイルム156B
を吸着し、ガイドレール164に沿って矢印G方向に移
動する中間移動吸着ヘッド166が配設される。なお、
ローラ150a、150b側には、前記中間移動吸着ヘ
ッド166の移動端部に受刃168aを有した受刃ユニ
ット168が設けられる。一方、前記受刃ユニット16
8の下部には、フイルムカッタ170およびテープ貼り
ユニット172(接合手段)が配設される。フイルムカ
ッタ170は、スキッド22Bから送り出されたフイル
ム156Bの終了時に、切換テーブル174(後述)に
フイルム156Bの後端を保持させるため、終端を切り
揃えるものであり、図3の紙面と直交する方向に進退可
能に構成される。テープ貼りユニット172は、フイル
ム156Aの後端とスキッド22Bから送り出されたフ
イルム156Bの先端とをテープによって貼り合わせる
ものであり、矢印H方向に変位可能に構成される。
【0029】さらに、スキッド22Aとスキッド22B
との間には、フイルム156Aまたは156Bを吸着
し、一対のローラ150a、150bの接触部分を中心
として矢印J方向に回動する切換テーブル174(第2
保持手段)が配設される。この切換テーブル174は、
フイルムカッタ152または170によりカットされた
フイルム156Aまたは156Bの端部を保持して、新
規のフイルム原反20Aまたは20B側に供給するもの
である。
【0030】なお、フイルム吸着ヘッド146、接合台
151、フイルム吸着ヘッド160および中間移動吸着
ヘッド166は、第1保持手段を構成するものであり、
これらは、吸着機能を有する代わりに、フイルム156
A、156Bを把持あるいは係止する機能を有するもの
であってもよい。
【0031】図4は、以上のように構成されるシート体
生産システムの制御装置の構成を示す。
【0032】制御装置は、生産計画情報およびフイルム
原反20の品種を含む原反情報に基づいてシート体生産
システム全体の管理制御を行う生産管理装置180(加
工処理ライン管理手段)と、前記生産計画情報および前
記原反情報に基づいてフイルム原反20の管理制御を行
う原反管理装置182(原反管理手段)と、前記生産計
画情報および製品60の品種、製品番号等の製品情報に
基づいて製品60の管理制御を行う製品管理装置184
(製品管理手段)とを備える。
【0033】原反管理装置182は、送り出し部36を
制御する運転制御部186からの指示に基づき通信イン
タフェース188を介して搬送車32の制御を行う。
【0034】生産管理装置180は、通信インタフェー
ス190を介して前記運転制御部186、カッタ40、
検査条件設定部192、NGゲート制御部194、集積
ゲート制御部196、サンプルゲート制御部198、印
字制御部200の管理制御を行うとともに、各カウンタ
70、72、74、75からのカウントデータを管理す
る。なお、検査条件設定部192は、原反情報の品種デ
ータに従って当該シート体38の検査条件に対応したゲ
イン等を検出器68に設定する。
【0035】製品管理装置184は、通信インタフェー
ス202を介して搬送車67の制御を行う。
【0036】ここで、生産計画情報は、例えば、当該加
工処理ライン28で処理する予定日である「加工予定
日」、前記加工予定日における加工対象となるフイルム
原反20の「加工処理順」、フイルム原反20からカッ
トするシート体38の「サイズ」、1つの包装用防湿紙
58に収納するシート体38の枚数を示す「包単」、フ
イルム原反20毎に製造する製品60の予定数である
「処理冊数」等のデータからなる。
【0037】また、原反情報は、各フイルム原反20毎
に設定されており、例えば、当該フイルム原反20の
「品種」、乳剤ロットおよび元ロールの番号を示す「乳
番」、サンプリングのために当該フイルム原反20から
抜き取る位置を指定する「サンプリングデータ」、当該
フイルム原反20の製造時に生じた故障部位の抜き取り
位置を指定する「故障抜取データ」、検出器68に設定
する光量、ゲイン等の「検査条件」等のデータからな
る。
【0038】本実施形態のシート体生産システムは、基
本的には以上のように構成されるものであり、次に、そ
の処理動作について以下に詳細に説明する。
【0039】先ず、生産管理装置180は、通信インタ
フェース190を介して運転制御部186にフイルム原
反20の確認指令を出力する。運転制御部186は、前
記確認指令に従い、加工処理ライン28における送り出
し部36の検出器126からの信号を処理し、フイルム
原反20の有無確認を行う。
【0040】すなわち、検出器126は、例えば、フイ
ルム原反20により反射される超音波を監視し、前記超
音波が前記フイルム原反20と金属製のコア124との
間のエッジ部により散乱されて強度が低下したことを検
出した際、フイルム原反20の終了を検出する。検出器
126によるフイルム原反20の終了信号は、原反要求
信号として通信インタフェース188を介して原反管理
装置182に供給される。
【0041】原反管理装置182は、生産計画情報の
「加工処理順」のデータに基づく原反情報に従い、搬送
車32を制御して原反ストック部24から所望のフイル
ム原反20を有するスキッド22を取り出し、加工処理
ライン28の送り出し部36に搬送する。なお、スキッ
ド22に設定されたフイルム原反20は、図2に示すよ
うに、先端部が保持板102のカッタ溝100に位置決
めされた状態で押さえ部材104により保持されるとと
もに、フイルム原反20の巻き戻しを阻止するためにギ
ヤ92にブレーキ用係止爪94が係止されている。
【0042】送り出し部36の載置台110側では、運
転制御部186の指示に従い、載置台110のフイルム
原反20Aが終了したスキッド22Aを搬送車32のフ
ォークリフト34により搬出した後、空き状態となった
載置台110に新規のスキッド22Aを載置する。ま
た、送り出し部36の載置台112側では、同様に、運
転制御部186の指示に従い、フイルム原反20Bが終
了したスキッド22Bを搬送車32のフォークリフト3
4により搬出した後、コンベアユニット116の一端部
に新規のスキッド22Bを載置する。このスキッド22
Bは、前記コンベアユニット116の他端部まで搬送さ
れ、次いで、そこに待機している載置台112に載置さ
れる。そして、前記載置台112は、ガイドレール11
4に沿って移動されることで、新規のスキッド22Bが
送り出し部36の所定位置にセットされる。なお、図2
に示すように、送り出し部36に配設された検出器12
2により反射板108とフイルム原反20の側部との境
界部分を検出することで、スキッド22(22A、22
B)を送り出し部36の所定の位置に正確にセットする
ことができる。
【0043】次に、送り出し部36にセットされたスキ
ッド22(22A、22B)よりフイルム156A、1
56Bを自動的に取り出して加工処理ライン28に供給
する場合の動作について説明する。
【0044】先ず、スキッド22Bのフイルム原反20
Bがなくなり、スキッド22Aのフイルム原反20Aと
掛け替える場合の動作につき、図3および図5A〜図5
Fに基づいて説明する。
【0045】スキッド22Aが送り出し部36の所定位
置にセットされると、フイルム吸着ヘッド146が図5
Aの状態から昇降台142とともにガイドレール140
に沿って矢印A方向に下降した後、スキッド22Aの保
持板102の前面で矢印C方向に回動し、吸着面がフイ
ルム156Aに対向する(図5B)。次いで、前記フイ
ルム吸着ヘッド146は、昇降台142に沿って矢印B
方向に移動し、フイルム156Aを吸着する(図5
C)。
【0046】フイルム吸着ヘッド146がフイルム15
6Aを吸着すると、図2に示すように、フイルム原反2
0の巻き戻し防止および所定の張力付与のため、ギヤ1
18がギヤ92に係合する。また、アクチュエータ12
8および130が駆動され、ブレーキ解除レバー98を
押圧してブレーキ用係止爪94をギヤ92から離間させ
てブレーキを解除するとともに、フイルム解除レバー1
06を押圧してフイルム156Aの先端部を解放する。
【0047】次に、フイルム吸着ヘッド146は、フイ
ルム156Aを保持した状態で図5Dに示す矢印B方向
に移動した後、矢印C方向に回動するとともに、矢印A
方向に上昇し、図5Eに示す状態となる。さらに、フイ
ルム吸着ヘッド146は、昇降台142に沿って矢印B
方向に移動し、フイルム156Aをフイルム保持機能を
有する接合台151に当接させる(図5F)。なお、前
記フイルム156Aが接合台151に保持された後、フ
イルム吸着ヘッド146は図5Eに示す位置まで戻され
る。
【0048】一方、フイルム156Aが図5Fの状態に
設定され、フイルム吸着ヘッド146が退避すると、ス
キッド22Bからのフイルム156Bの送り出し動作が
停止された後、前記フイルム156Bがフイルムカッタ
170によりカットされる。次いで、フイルム156B
の後端部を吸着保持した切換テーブル174が矢印J方
向に旋回することにより、フイルム156Aの先端部と
フイルム156Bの後端部とが重畳される。この状態に
おいて、テープ貼りユニット154が矢印D方向に移動
し(この場合、フイルムカッタ152は、テープ貼りユ
ニット154の進路から退避状態となっている)、フイ
ルム156A、156Bの重畳部分に対して接合テープ
が貼着される。
【0049】以上のようにしてフイルム156Bに接合
されたフイルム156Aは、加工処理ライン28に供給
される。
【0050】次に、スキッド22Aのフイルム原反20
Aがなくなり、スキッド22Bのフイルム原反20Bと
掛け替える場合の動作につき、図3および図6A〜図6
Fに基づいて説明する。
【0051】スキッド22Bが送り出し部36の所定位
置にセットされると、旋回アーム158が図6Aに示す
状態から矢印E方向に旋回するとともに、その先端部の
フイルム吸着ヘッド160が矢印F方向に回動し、フイ
ルム156Bを吸着する(図6B)。
【0052】フイルム吸着ヘッド160がフイルム15
6Bを吸着すると、スキッド22Aの場合と同様に、ブ
レーキが解除されるとともに、前記フイルム156Bの
先端部がフイルム解除レバー106から解放される。
【0053】次に、旋回アーム158は、フイルム吸着
ヘッド160にフイルム156Bを保持した状態で矢印
E方向に旋回し、前記フイルム吸着ヘッド160を矢印
F方向に回動させて、図6Cに示す状態となる。
【0054】さらに、前記の状態において、中間移動吸
着ヘッド166がガイドレール164に沿って矢印G方
向に移動する。中間移動吸着ヘッド166が前記フイル
ム吸着ヘッド160に対向する位置まで移動すると、フ
イルム吸着ヘッド160が旋回アーム158によって上
昇し(図6D)、フイルム156Bを中間移動吸着ヘッ
ド166に渡した後、再び元の位置まで下降する(図6
E)。
【0055】フイルム156Bを吸着した中間移動吸着
ヘッド166は、フイルム156Aが終了するまで図6
Eに示す状態で待機する。
【0056】次に、スキッド22Aからのフイルム15
6Aの送り出し動作が停止された後、前記フイルム15
6Aがフイルムカッタ152によりカットされる。次い
で、フイルム156Aを吸着保持した切換テーブル17
4が矢印J方向に旋回した後、図6Eに示す状態で待機
していた中間移動吸着ヘッド166が矢印G方向に移動
して図6Fに示す状態となり、フイルム156Bの先端
部とフイルム156Aの後端部とが重畳される。この状
態において、テープ貼りユニット172が矢印H方向に
移動し(この場合、フイルムカッタ170は、テープ貼
りユニット172の進路から退避状態となっている)、
フイルム156A、156Bの重畳部分に対して接合テ
ープが貼着される。
【0057】以上のようにしてフイルム156Aに接合
されたフイルム156Bは、加工処理ライン28に供給
される。
【0058】次に、加工処理ライン28に供給されたフ
イルム156A(156B)は、以下のようにして処理
される。
【0059】すなわち、フイルム原反20A(20B)
から取り出されたフイルム156A(156B)は、カ
ッタ40まで搬送された後、生産計画情報の「サイズ」
のデータに基づく生産管理装置180からの指令に従
い、前記フイルム156A(156B)を所定長毎にカ
ットし、シート体38を作成する。
【0060】次いで、前記シート体38は、検出器68
によってその品質検査が行われる。前記検出器68は、
例えば、検査条件設定部192により原反情報の「品
種」のデータに従ってゲイン等が調整されている。前記
検出器68からの信号により、NGゲート制御部194
が当該シート体38を不良品と判断した場合、前記NG
ゲート制御部194は、NGゲート42を制御して、当
該シート体38がNGトレイ48に搬送される。なお、
前記NGトレイ48の直前には、カウンタ70が配置さ
れており、これによってNGとなったシート体38の枚
数がカウントされる。
【0061】ここで、前記NGトレイ48には、検出器
68によって不良品と判断されたシート体38以外に、
フイルム原反20の製造時に発見された不良部分を含む
シート体38や、送り出し部36で生成されるフイルム
156A、156Bの接合部分を含むシート体38等が
ある。前記の不良部分を含むシート体38の位置は、原
反情報の「故障抜取データ」から求めることができる。
また、前記の接合部分を含むシート体38の位置は、送
り出し部36においてテープ貼りユニット154、17
2により接合された部分をシート体38の長さおよび枚
数に基づいて求めることができる。NGゲート制御部1
94は、NGゲート42を制御し、生産管理装置180
からの指示に従い、これらのシート体38の抜き取りを
行う。
【0062】一方、前記の不良品以外のシート体38
は、NGゲート42を通過した後、集積ゲート制御部1
96により制御される集積ゲート44を介して集積部5
6に搬送される。この集積部56では、カウンタ74に
より前記シート体38の枚数がカウントされ、当ボール
52上に所定枚数積層されることにより、半製品54が
製造される。
【0063】また、シート体38が原反情報において
「サンプリングデータ」として指示されている場合に
は、集積ゲート制御部196およびサンプルゲート制御
部198の制御により、当該シート体38がサンプルト
レイ50に搬送される。この場合、前記サンプルトレイ
50に搬送されたシート体38には、印字制御部200
の制御下に印字装置76が駆動され、当該シート体38
のフイルム原反20を特定する情報、サンプリングの位
置を特定する情報等の印字情報が記録され、所定の品質
検査に供される。なお、前記サンプルトレイ50に搬送
されたシート体38の枚数は、カウンタ72によりカウ
ントされる。
【0064】集積部56において製造された半製品54
は、包装部62に搬送され、包装用防湿紙58に収納さ
れた後、印字装置78によってその表面に製品情報が印
字され、製品60として払い出し部66に搬送される。
【0065】前記払い出し部66では、製品60がパレ
ット64上に積層される。なお、これらの製品60の冊
数は、カウンタ75によってカウントされ、生産管理装
置180に転送される。
【0066】パレット64に積層された製品60は、製
品管理装置184の制御下に搬送車67により所定の倉
庫の所定に位置に収納される。
【0067】なお、生産管理装置180は、以上のよう
にして制御される加工処理ライン28からの情報に基づ
き、シート体38に対する出来高管理を行う。
【0068】すなわち、生産管理装置180は、カッタ
40によるシート体38のカット枚数(例えば、カッタ
40の回転数からカウントすることができる)、NGト
レイ48に廃棄されるシート体38の枚数(カウンタ7
0によるカウント数)、サンプリングされたシート体3
8の枚数(カウンタ72によるカウント数)、集積され
たシート体38の枚数(カウンタ74によるカウント
数)を計数し、夫々の計数値をロット毎またはフイルム
原反20毎に集計する。また、不付合管理として、 不付合数={カット枚数−(集積枚数+NG枚数+サン
プリング枚数)} を求め、これが0以外であるとき、その数を日報として
記録する。さらに、生産管理装置180は、製造された
製品60の冊数をカウンタ75からのカウント数により
把握することができる。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明では、所望の原反
を自動的に供給し、その原反から生産計画情報に従って
所望の製品を自動的に製造するため、これによって処理
の著しい効率化を図ることができる。また、前記製品
は、製品情報に従って所望の収納位置に自動的に収納す
ることができる。さらに、前記原反から得られるシート
体の処理中において、原反情報や品質検査の結果に基づ
き、その品質の管理を自動的に行うことができるととも
に、良品と不良品とを選別して処理を遂行することがで
きる。従って、当該加工処理ラインの管理を自動化して
正確な処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート体生産システムの加工処理ライ
ン側を示す一実施形態の概略構成図である。
【図2】図1に示す加工処理ラインに原反を供給するス
キッドの構成図である。
【図3】図1に示す加工処理ラインにおける送り出し部
の構成図である。
【図4】図1に示す加工処理ラインにおける制御装置の
構成ブロック図である。
【図5】図5A〜図5Fは、図1に示す加工処理ライン
における送り出し部の一方の原反の掛け替え動作の説明
図である。
【図6】図6A〜図6Fは、図1に示す加工処理ライン
における送り出し部の他方の原反の掛け替え動作の説明
図である。
【図7】従来のフイルムの加工処理ラインの概略構成図
である。
【符号の説明】
20、20A、20B…フイルム原反 22、22A、
22B…スキッド 24…原反ストック部 28…加工処理
ライン 32…搬送車 36…送り出し
部 38…シート体 40…カッタ 42…NGゲート 44…集積ゲー
ト 46…サンプルゲート 52…当ボール 54…半製品 56…集積部 60…製品 62…包装部 66…払い出し部 67…搬送車 70、72、74、75…カウンタ 76、78…印
字装置 146、160…フイルム吸着ヘッド 152、170
…フイルムカッタ 154、172…テープ貼りユニット 156A、15
6B…フイルム 158…旋回アーム 166…中間移
動吸着ヘッド 174…切換テーブル 180…生産管
理装置 182…原反管理装置 184…製品管
理装置 186…運転制御部 192…検査条
件設定部 194…NGゲート制御部 196…集積ゲ
ート制御部 198…サンプルゲート制御部 200…印字制
御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 23/182 G03C 3/00 590 B23Q 41/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロール状に巻回された原反を所定長毎に裁
    断してシート体とした後、前記シート体に所定の処理を
    施し製品として搬出するシート体生産システムにおい
    て、 前記シート体の生産計画情報と、前記原反の品種を含む
    原反情報とに基づいて前記原反を管理する原反管理手段
    と、 前記シート体の加工処理ラインに対して所望の原反を供
    給する原反供給手段と、 前記原反供給手段からの原反要求と、前記原反管理手段
    からの前記生産計画情報および前記原反情報に基づく所
    定の原反の選択指示とに従い、前記所定の原反を選択し
    て前記原反供給手段に搬送する原反搬送手段と、 前記原反供給手段により供給された前記原反を所定のサ
    イズに裁断してシート体とし、前記シート体に対して所
    定の処理を施す前記加工処理ラインにおけるシート体処
    理手段と、 前記生産計画情報および前記原反情報に基づき前記原反
    供給手段を含む前記加工処理ラインの管理を行う加工処
    理ライン管理手段と、 を備えることを特徴とするシート体生産システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載のシステムにおいて、 前記原反供給手段は、前記加工処理ラインに新たに供給
    される新原反の先端部を保持する第1保持手段と、 前記加工処理ラインで既に加工に供されている旧原反の
    後端部を保持し、且つ、前記後端部を前記第1保持手段
    に保持されている前記新原反の前記先端部に連結する第
    2保持手段と、 前記新原反の前記先端部と前記旧原反の前記後端部とを
    接合する接合手段と、 を備えることを特徴とするシート体生産システム。
  3. 【請求項3】請求項1記載のシステムにおいて、 前記シート体処理手段は、前記生産計画情報に従って前
    記原反を所定のサイズに裁断する裁断手段を備えること
    を特徴とするシート体生産システム。
  4. 【請求項4】請求項1記載のシステムにおいて、 前記シート体処理手段は、裁断された前記シート体の品
    質検査を行う検査手段と、 前記検査手段による検査結果に基づき搬送路の切換制御
    を行い、当該シート体を第1抜き取り処理部あるいは次
    の加工処理部に搬送する第1搬送路切換手段と、 を備えることを特徴とするシート体生産システム。
  5. 【請求項5】請求項1記載のシステムにおいて、 前記シート体処理手段は、前記生産計画情報に基づき搬
    送路の切換制御を行い、裁断された当該シート体をサン
    プリングのための第2抜き取り処理部あるいは次の加工
    処理部に搬送する第2搬送路切換手段と、 を備えることを特徴とするシート体生産システム。
  6. 【請求項6】請求項5記載のシステムにおいて、 前記第2抜き取り処理部は、サンプリングされた前記シ
    ート体に対して前記生産計画情報に基づく情報を印字す
    る印字手段を備えることを特徴とするシート体生産シス
    テム。
  7. 【請求項7】請求項1記載のシステムにおいて、 前記シート体処理手段は、前記生産計画情報に基づき、
    前記シート体を所定数積層して包装する包装手段を備え
    ることを特徴とするシート体生産システム。
  8. 【請求項8】請求項1記載のシステムにおいて、 当該システムは、さらに、前記生産計画情報と、加工処
    理された前記シート体からなる製品の品種、製品番号等
    の製品情報とに基づいて前記製品を管理する製品管理手
    段と、 前記製品管理手段からの前記生産計画情報および前記製
    品情報に従い、前記製品を所定の収納位置に搬送する製
    品搬送手段と、 を備えることを特徴とするシート体生産システム。
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