JP3522562B2 - 光ヘッドおよび情報再生装置 - Google Patents

光ヘッドおよび情報再生装置

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JP3522562B2 JP01297899A JP1297899A JP3522562B2 JP 3522562 B2 JP3522562 B2 JP 3522562B2 JP 01297899 A JP01297899 A JP 01297899A JP 1297899 A JP1297899 A JP 1297899A JP 3522562 B2 JP3522562 B2 JP 3522562B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、浮上スライダ型
(フォイル軸受型)の光ヘッドおよびこの光ヘッドを使
用した情報再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在広く普及している光ディスク装置に
おいては、光学系の回折限界が存在するために、集光ス
ポットの大きさが制限され、そのために光ディスク装置
における情報記録密度を大幅に向上させることは困難で
あった。
【0003】これに対し、伝搬特性を持たない近接場光
を応用した再生方式では、記録ビットの大きさは使用す
る光源の波長の大きさよりも、むしろ近接場光を発生す
る開口の形状や寸法に大きく依存する要素が大きい。そ
のため、近接場光を用いた情報再生装置では、光源の波
長の数分の一から数十分の一の大きさの記録ビット情報
の再生が可能になる。この近接場光を応用することで情
報の記録密度を飛躍的に向上できることが、参考文献1
(Applied Physics Letters 61(2),142(1992))に紹介
されている。
【0004】この文献1に紹介された方法は、尖鋭な光
ファイバの先端の開口(微小開口)の周囲に金属膜を蒸
着することで、近接場光の漏洩の低減を図っている。こ
の様な光ファイバ先端開口型では、光ファイバの先端に
近くなるにつれて徐々に光ファイバの直径が光源の波長
よりも小さくなるので、光透過率が極端に小さくなる。
このため、光ファイバの入力側末端において約10mW
程度の光を導き入れたとしても、先端開口部からしみ出
してくる光の強度はnWオーダ、比率にして10-5〜1
-6程度にまで減衰されてしまう欠点があった。
【0005】さらに、文献1に紹介された方法では、実
際の近接場光は微小開口から極近傍領域、距離にして光
源の波長オーダ未満にしか定在しないために、近接場光
を検出するためには微小開口と記録媒体表面との距離
は、用いる光源の波長未満に常に保たなくてはならな
い。そのため、尖鋭な光ファイバから近接場光をしみ出
させ、これを再生に応用する従来の方法では、近接場光
の強度が小さい上に、ファイバ先端と記録媒体表面間の
距離を光源の波長未満(約10nm)に保って走査させ
ることが必要であった。この様な条件の下では、実用的
な再生速度を満たす情報再生装置の作製は困難であっ
た。
【0006】上記のような条件を考慮して、特開平3−
171434号公報(先願)および特開平9−198
830号公報(先願)では、微小開口を浮上スライダ
に搭載することで、微小開口と記録媒体表面間の距離を
制御する方法を提案している。これらは、いずれも光源
の近くに微小開口を配置し、さらにこれを浮上スライダ
の浮上面内に作製することを提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先願
やで提案されている方法で情報再生を行うには、いく
つかの問題がある。光源、レンズ、ピンホールおよび受
光器などの送受光部を浮上スライダに搭載した光ヘッド
(送光ヘッド)を実際に作製する場合、データを高転送
速度でもって再生するために必要なパワーを十分備えた
光源、光源からの光を集光するためのレンズ、ピンホー
ル(微小開口)、および受光器の各構成項目を同一(単
一)の浮上スライダ中(上)に搭載し、かつその浮上ス
ライダ面と記録媒体表面間の距離を光源の波長未満に常
に保って制御できるような、小型軽量の光ヘッドを設計
・作製することは技術的に非常に困難と考えられる。
【0008】さらに、光源を浮上スライダ上に搭載する
にはいくつかの作製上の問題が存在する。それは、光源
として提案されているレーザーダイオードは消費電力が
大きいので、発熱を伴うことである。レーザーダイオー
ドの高寿命化のためには、レーザーダイオードを高温劣
化から守る必要があり、そのためにはレーザーダイオー
ドと浮上スライダとの熱伝導性を考慮した構造設計や材
質の選定が必要になる。また、レーザーダイオードの光
を効率よく微小開口に導くためには、レーザーダイオー
ドの出射窓と微小開口との高精度アライメントが要求さ
れてくる。しかし、このような条件の下では、光ヘッド
の小型軽量化、製造および材料コストの削減は技術的に
非常に困難と考えられる。
【0009】なお、特開平9−167323号公報(先
願)には、磁気ヘッドブロックの浮上量をサブミクロ
ン以下の擬似コンタクトとして、記録情報の再生が可能
な磁気ヘッド支持構造が示されている。この磁気ヘッド
支持構造では、薄板状の浮上スライダの先端に磁気ヘッ
ドブロックを搭載し、この磁気ヘッドブロックの電磁変
換部を磁気記録媒体と対向させることによって、磁気記
録媒体からの記録情報の再生を行う。この先願の磁気
ヘッド支持構造において、磁気ヘッドブロックを送受光
部に置き換えることが考えられるが、送受光部が重たい
ためヘッド浮上量をサブミクロン以下の擬似コンタクト
とすることが難しく、発熱の問題も生じる。
【0010】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、ヘッド浮上
量をサブミクロン以下の擬似コンタクトとすることが可
能で、発熱の問題も生じない光ヘッドおよびこの光ヘッ
ドを使用して光記録媒体上の記録情報を高精度で再生す
ることのできる情報再生装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の光ヘッドは、光記録媒体に対しその
先端面部を近接し対向浮上させた状態で配置される薄板
状の浮上スライダの先端面部に受光領域を形成し、この
受光領域への光を遮光膜で遮光するようにすると共に、
この遮光膜に受光領域への近接場光成分を通す微小開口
を開設したものである。この発明によれば、光記録媒体
の情報記録部に光記録媒体の光ヘッドと対向しない面側
から光ビームを照射し、情報記録部の情報記録ビットに
よって散乱放出された光ビームの近接場光成分を光ヘッ
ドの微小開口を通して受光領域にて受光させることが可
能となる。なお、本発明の光ヘッドでは、受光領域を、
互いに面積が等しい、その領域の一部が微小開口に対向
する第1の受光領域と、対向しない第2の受光領域とに
分割し、第1の受光領域からの受光信号と第2の受光領
域からの受光信号との差分を増幅することで、近接場光
による受光信号のみを効率よく得るようにする。
【0012】また、本発明の情報再生装置は、光ヘッド
の浮上スライダの先端面部に対向する光記録媒体の情報
記録部に光記録媒体の光ヘッドと対向しない面側から光
ビームを照射する光学系と、この光学系から照射され情
報記録部の情報記録ビットによって散乱放出され微小開
口を通して受光領域にて受光される光ビームの近接場光
成分に基づいて光記録媒体上の記録情報を再生する記録
情報再生手段とを設けたものである。この発明によれ
ば、光ヘッドの浮上スライダの先端面部に対向する光記
録媒体の情報記録部に光ヘッドと対向しない面側から光
ビームが照射され、情報記録部の情報記録ビットによっ
て散乱放出された光ビームの近接場光成分が光ヘッドの
微小開口を通して受光領域にて受光され、受光された光
ビームの近接場光成分に基づいて光記録媒体上の記録情
報が再生される。
【0013】
参考例
図1はこの発明の実施の形態の説明に入る前の参考例
示す光ヘッドを使用した情報再生装置の要部を示す側断
面図である。同図において、1は浮上スライダ型(フォ
イル軸受型)の光ヘッド(受光ヘッド)、2は光記録媒
体、3はレーザダイオード(光源)、4は集光レンズで
ある。
【0014】光ヘッド1は、薄板状の浮上スライダ(カ
ンチレバー)1−1を備え、光記録媒体2からの情報再
生に際し、この浮上スライダ1−1の先端面部1−2を
回転する光記録媒体2に対し近接し対向浮上させた状態
で配置される。浮上スライダ1−1の先端面部1−2に
は、インドーピング等の半導体プロセス手段を用いてフ
ォトダイオード領域(受光領域)1−3が形成されてお
り、このフォトダイオード領域1−3を覆うように遮光
膜1−5が絶縁層1−4を介して形成されている。遮光
膜1−5の上面には光を透過させる保護膜1−6が形成
されている。遮光膜1−5および保護膜1−6にはその
中央部に貫通して微小開口1−7が形成されている。な
お、この例では、保護膜1−6を貫通して微小開口1−
7を形成しているが、遮光膜1−5のみに微小開口1−
7を設け、この遮光膜1−5に設けられた微小開口1−
7を保護膜1−6で覆うようにしてもよい。
【0015】また、浮上スライダ1−1には、図2に図
1におけるA方向から見た斜視図を示すように、プリア
ンプ1−9が形成されている。プリアンプ1−9はエッ
チングにより作製されたリード線1−10を介してフォ
トダイオード領域1−3に接続されている。プリアンプ
1−9をフォトダイオード領域1−3の直近に配置する
ことで、フォトダイオード領域1−3とプリアンプ1−
9から構成される増幅回路の余分な浮遊容量を低減で
き、回路全体の応答特性を改善することができる。
【0016】図3にフォトダイオード領域1−3,絶縁
層1−4,遮光膜1−5,保護膜1−6および微小開口
1−7よりなる受光部1−8の拡大断面図を示す。フォ
トダイオード領域1−3は導電性を示す。遮光膜1−5
は金属材質からなる。絶縁層1−4は、導電性を示すフ
ォトダイオード領域1−3と金属材質からなる遮光膜1
−5とを、電気的に絶縁するために設けられている。
【0017】遮光膜1−5は、あまり薄いとその金属表
面から光がフォトダイオード領域1−3の内部にしみ込
むという現象が見られるので、その影響を少なくするた
めに、遮光膜1−5の材質は低侵入長を有する金属膜あ
るいはそれらの合金で形成される膜であることが望まし
い。例えば、W,Pt,Ti,Al,Ni,Cu,A
u,Agなどが代表的な金属として挙げられる。中でも
Tiなどは低侵入長の他に高剛性を有しているので、フ
ォトダイオード領域1−3を保護するという目的をも兼
ね備えることが可能である。実際には、この厚さは金属
材質にも依存するが、概ね50〜500nm程度であ
る。
【0018】フォトダイオード領域1−3のベースとな
る浮上スライダ1−1の形状(長さ、幅、厚み等)およ
び材質を調整することで、受光部1−8の加重を分散
し、安定した浮上特性を有するフォイル軸受型の光ヘッ
ド1として働かせることが可能になる。また、浮上スラ
イダ1−1のバネ定数と押しつけ加重を制御する事で、
微小開口1−7と記録媒体2の表面との距離を数10n
mから数100nmの範囲で、一定距離に保つことが可
能である。さらに押しつけ加重を強くすることで、微小
開口1−7を記録媒体2の表面に疑似コンタクトせる
ことも可能である。
【0019】すなわち、この参考例では、光ヘッド1に
は受光部のみで送光部が設けられておらず、軽量である
ため、ヘッド浮上量をサブミクロン以下の疑似コンタク
トとすることが可能である。また、光ヘッド1には送光
部が設けられていないので、発熱の問題も生じない。
の参考例では、後述する如く、伝搬距離の短い近接場光
の検出を行うので、微小開口1−7と記録媒体2の表面
との距離が小さい方が高SN比を得る上で得策であり、
微小開口1−7を記録媒体2の表面に疑似コンタクトさ
せることができる効果は極めて大きい。
【0020】なお、この参考例では、遮光膜1−5を形
成する金属膜と記録媒体2の表面との距離が非常に近接
する。そこで、遮光膜1−5の接触による記録媒体2の
破損を避けるために、遮光膜1−5上にダイアモンドラ
イクカーボン(DLC)のように光を透過させる保護膜
1−6を形成している。
【0021】図1は、光記録媒体2からの情報再生に際
し、光ヘッド1の先端面部1−2を記録媒体2の表面に
近づけた状態を示している。スライダ1−1の長さを長
くすることで、スライダ1−1の先端面部1−2に形成
した受光部1−8の微小開口1−7を、記録媒体2の表
面近傍にまで近接することが可能になる。また、スライ
ダ1−1を長くすることで、プリアンプ1−9からの出
力を外部と接続するリード線1−11が、記録媒体2の
表面に接触する虞れを少なくることができる。
【0022】また、この参考例において、微小開口1−
7を通ってフォトダイオード領域1−3にて受光される
光は、微小開口1−7の寸法(直径・形状・厚さ等)お
よび遮光膜1−5の材質に大きく依存する。微小開口1
−7の直径が光源の波長未満の場合、微小開口1−7を
通ってフォトダイオード領域1−3にて受光できる光
は、遮光膜1−5に照射されている光の成分の中でも、
伝搬特性を持たない近接場光成分のみに限定される。そ
こで、この参考例では、微小開口1−7の寸法を光源の
波長未満にすることで、遮光膜1−5に照射されている
光の内、近接場光成分のみを微小開口1−7を通してフ
ォトダイオード領域1−3にて受光させるようにしてい
る。
【0023】具体的には、レーザダイオード3からの光
の波長(600〜800nm)を基準において、微小開
口1−7の寸法を半波長未満(≦λ/2)としており、
保護膜1−6の表面とフォトダイオード領域1−3の表
面との距離を400nm未満、微小開口1−7の形状が
長方形,楕円等長軸および短軸を持つ形状である場合に
はその長軸方向の長さを400nm未満、その他の形状
である場合にはその直径を400nm未満としている。
なお、保護膜1−7の表面と記録媒体2の表面との距離
は、20〜350nmとする。
【0024】レーザダイオード3と集光レンズ4は光記
録媒体2の光ヘッド1が配置された面とは反対側の面に
配置している。このレーザダイオード3と集光レンズ4
とで光学系が構成され、受光部1−8が形成された浮上
スライダ1−1の先端面部1−2に対向する光記録媒体
2の情報記録部2−1に光ビームLBを照射する。
【0025】すなわち、この情報再生装置において、レ
ーザダイオード3から出た光ビームLBは、集光レンズ
4を経て、光記録媒体2の情報記録部2−1上に集光さ
れる。集光された光は情報記録部2−1の情報記録ビッ
トIBによって散乱放出される。この放出される散乱光
は近接場光および伝搬光からなる。光ヘッド1の受光部
1−8中の微小開口1−7を通過できるのは、この散乱
光の内、近接場光成分LBaのみである。この微小開口
1−7を通過した近接場光成分LBaはフォトダイオー
ド領域1−3にて受光される。フォトダイオード領域1
−3からの受光信号はリード線1−10を介してプリア
ンプ1−9へ与えられ、増幅された後、リード線1−1
1を介して後段の回路へ出力される。この後段の回路に
おいて、プリアンプ1−9からの増幅された受光信号に
基づき、情報記録ビットIBの記録情報が再生される。
【0026】この参考例では、微小開口1−7の寸法を
半波長未満としているので、フォトダイオード領域1−
3により読み取り可能な情報記録ビットの分解能は半波
長未満となり、半波長未満の大きさの情報記録ビットの
記録情報を読み取ることが可能となる。なお、微小開口
1−7の寸法を波長未満とすれば、読み取り可能な情報
記録ビットの分解能を波長未満とし、波長未満の大きさ
の情報記録ビットの記録情報を読み取ることが可能とな
る。
【0027】〔実施の形態1〕 上述した参考例ではフォトダイオード領域1−3を1つ
の領域とした。これに対して、実施の形態1では、図4
に示すように、フォトダイオード領域1−3を、微小開
口1−7にその領域の一部が対向する第1のフォトダイ
オード領域1−31と、対向しない第2のフォトダイオ
ード領域1−32とに分割している。第1のフォトダイ
オード領域1−31と第2のフォトダイオード領域1−
32とは、入射光が無い場合、そこからの受光信号が同
じとなるように両者の面積が決められている。また、プ
リアンプ1−9に代えて、第1のフォトダイオード領域
1−31からの受光信号と第2のフォトダイオード領域
1−32からの受光信号との差分を増幅する差分型プリ
アンプ1−12を設けている。
【0028】この情報再生装置では、図5に示されるよ
うに、レーザダイオード3から出た光ビームLBは、集
光レンズ4を経て、光記録媒体2の情報記録部2−1上
に集光される。集光された光は情報記録部2−1の情報
記録ビットIBによって散乱放出される。この放出され
る散乱光は、近接場光および伝搬光からなり、微小開口
1−7を通過した近接場光成分LBaは第1のフォトダ
イオード領域1−31にて受光される。この第1のフォ
トダイオード領域1−31からの受光信号には近接場光
成分LBaのシグナルが含まれる。一方、第2のフォト
ダイオード領域1−32は、微小開口1−7が存在しな
いため、そこからの受光信号には近接場光成分LBaの
シグナルが含まれない。
【0029】第1のフォトダイオード領域1−31から
の受光信号と第2のフォトダイオード領域1−32から
の受光信号は差分型プリアンプ1−12へ与えられる。
差分型プリアンプ1−12は第1のフォトダイオード領
域1−31からの受光信号と第2のフォトダイオード領
域1−32からの受光信号との差分を増幅し、リード線
1−11を介して後段の回路へ送る。この場合、差分型
プリアンプ1−12では、微小開口1−7を通過して入
射された近接場光成分LBaのシグナルのみを効率よく
増幅することになる。2つのフォトダイオード領域1−
31,1−32の出力の差分を増幅することで、フォト
ダイオードの暗電流による出力成分を打ち消すことがで
き、近接場光による受光信号のみを効率よく得ることが
できる。
【0030】この実施の形態1は、照射している光の強
度が強い場合、特に効果的である。何故ならば、照射し
ている光強度が強い条件下では、微小開口1−7を取り
囲む遮光膜1−5を貫通して、フォトダイオード領域1
−31に到達してしまう光が存在する虞れがあるからで
ある。この場合、フォトダイオード領域1−31の出力
信号には、近接場光による変調信号の他に、透過光によ
るオフセット信号が重畳されることになる。フォトダイ
オード領域1−31とフォトダイオード領域1−32と
では、その面積が等しいので、両者の遮光膜1−5を透
過して来る光の出力成分は等しいはずであるから、両者
の差分を求めることで、この透過光によるオフセット信
号を効果的に除去できることになる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明の光ヘッドによると、光記録媒体に対しその先端面
部を近接し対向浮上させた状態で配置される薄板状の浮
上スライダの先端面部に受光領域を形成し、この受光領
域への光を遮光膜で遮光するようにすると共に、この遮
光膜に受光領域への近接場光成分を通す微小開口を開設
するようにしたので、光記録媒体の情報記録部に光記録
媒体の光ヘッドと対向しない面側から光ビームを照射
し、情報記録部の情報記録ビットによって散乱放出され
た光ビームの近接場光成分を光ヘッドの微小開口を通し
て受光領域にて受光させるようにすることが可能とな
り、浮上スライダから送光部を除去して軽量化を図り、
ヘッド浮上量をサブミクロン以下の疑似コンタクトとす
ることが可能となり、発熱の問題も生じないものとな
る。また、本発明の光ヘッドでは、受光領域を、互いに
面積が等しい、その領域の一部が微小開口に対向する第
1の受光領域と、対向しない第2の受光領域とに分割
し、第1の受光領域からの受光信号と第2の受光領域か
らの受光信号との差分を増幅することで、近接場光によ
る受光信号のみを効率よく得ることができるようにな
る。また、本発明の情報再生装置によると、上述した光
ヘッドを使用することにより、光記録媒体の情報記録部
の情報記録ビットによって散乱放出された光ビームの近
接場光成分を高SN比でもって検出することが可能とな
り、光記録媒体上の記録情報を高精度で再生することが
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の説明に入る前の参考例
を示す光ヘッドを使用した情報再生装置の要部を示す側
断面図である。
【図2】 図1において光ヘッドをA方向から見た斜視
図である。
【図3】 この光ヘッドの浮上スライダの先端面部に形
成された受光部の拡大断面図である。
【図4】 図5において光ヘッドをA方向から見た斜視
図である。
【図5】 本発明の実施の形態(実施の形態1)を示す
光ヘッドを使用した情報再生装置の要部を示す側断面図
である。
【符号の説明】
1…光ヘッド(受光ヘッド)、1−1…浮上スライダ、
1−2…先端面部、1−3…フォトダイオード領域、1
−31…第1のフォトダイオード領域、1−32…第2
のフォトダイオード領域、1−4…絶縁層、1−5…遮
光膜、1−6…保護膜、1−7…微小開口、1−8…受
光部、1−9…プリアンプ、1−10,1−11…リー
ド線、1−12…差動型プランプ、2…光記録媒体、2
−1…情報記録部、3…レーザダイオード、4…集光レ
ンズ、IB…情報記録ビット、LB…光ビーム、LBa
…近接場光成分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 康子 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 福澤 健二 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−171434(JP,A) 特開 平5−290404(JP,A) 特開 昭61−131245(JP,A) 特開 平4−90152(JP,A) 特開 平9−269329(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 - 7/135 G11B 9/12 - 9/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体に対しその先端面部を近接し
    対向浮上させた状態で配置される薄板状の浮上スライダ
    と、 この浮上スライダの先端面部に形成された受光領域と、 この受光領域への光を遮光する遮光膜と、 この遮光膜に開設され前記受光領域への近接場光成分を
    通す微小開口と 第1の受光領域からの受光信号と第2の受光領域からの
    受光信号との差分を増幅する差分増幅手段とを備え、 前記受光領域は、互いに面積が等しい、その領域の一部
    が前記微小開口に対向する前記第1の受光領域と、対向
    しない前記第2の受光領域とに分割されている ことを特
    徴とする光ヘッド
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記遮光膜は、W,
    Pt,Ti,Al,Ni,Cu,Au,Agなどの高反
    射率かつ低浸入長を有する金属あるいはこれらの金属の
    合金の薄膜であることを特徴とする光ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2において、
    遮光膜の上面に光を透過させる保護膜が形成されてい
    ることを特徴とする光ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記保護膜の表面と
    前記受光領域の表面との距離が400nm未満、前記微
    小開口の形状が長軸および短軸を持つ形状である場合に
    はその長軸方向の長さが400nm未満、その他の形状
    である場合にはその直径が400nm未満とされている
    ことを特徴とする光ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜の何れか1項記載の光ヘッ
    ドと、 この光ヘッドの浮上スライダの先端面部に対向する光記
    録媒体の情報記録部に光記録媒体の光ヘッドと対向しな
    い面側から光ビームを照射する光学系と、 この光学系から照射され前記情報記録部の情報記録ビッ
    トによって散乱放出され前記微小開口を通して前記受光
    領域にて受光される前記光ビームの近接場光成分に基づ
    いて前記光記録媒体上の記録情報を再生する記録情報再
    生手段とを備えたことを特徴とする情報再生装置。
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