JP3522557B2 - 2本針ミシンの送り歯高さ調節機構 - Google Patents

2本針ミシンの送り歯高さ調節機構

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JP3522557B2 JP36102598A JP36102598A JP3522557B2 JP 3522557 B2 JP3522557 B2 JP 3522557B2 JP 36102598 A JP36102598 A JP 36102598A JP 36102598 A JP36102598 A JP 36102598A JP 3522557 B2 JP3522557 B2 JP 3522557B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は2本針ミシンの送
り歯高さ調節機構に関し、特に、上下に長い調節ネジ部
材の下部に位置する回動操作部を回動操作して、送り歯
の高さ位置を調節可能にした送り歯高さ調節機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】 従来、加工布に2列縫いを施す2本針
ミシンにおいては、針棒の下端部に左右1対の縫針(2
本針)が着脱可能に装着され、これら縫針に対応する左
右1対の回転釜がベッド部に設けられ、針棒が上下駆動
されるとともに、これに同期して1対の回転釜が回転駆
動され、更に送り駆動機構により送り歯が送り駆動さ
れ、布送りされる加工布に2列の縫目が同時に形成され
ていく。
【0003】前記送り駆動機構は、通常、送り歯を有す
る送り台を上下に往復駆動する上下駆動機構と、送り台
を前後に往復駆動する前後駆動機構からなり、上下駆動
機構は、例えば、左右に長い下軸に固着されたカムと、
カムに係合する2股部材を有し、2股部材に送り台が連
結され、下軸が回転駆動されると、カムと2股部材を介
して送り台が上下に往復駆動される。
【0004】前後駆動機構は、例えば、左右に長い水平
送り軸と、水平送り軸に固着され径方向外側へ延びるリ
ンク部材と、リンク部材の先端部に回動自在に連結され
た水平送り腕を有し、水平送り腕の先端部に送り台が連
結され、水平送り軸が往復回動されると、リンク部材と
水平送り腕を介して送り台が前後に往復駆動され、送り
台の送り歯は、この前後駆動機構と前記上下駆動機構に
より略楕円軌跡を描くように送り駆動される。
【0005】さて、送り歯の高さ位置(針板からの最大
突出量)を一定の位置(最大突出量)に設定した状態の
ままでは、加工布の厚み(布厚)や摩擦抵抗(材質)等
によって、送り歯による確実な布送りを実現できず縫製
精度が低下することがあり、特に工業用ミシンでは同じ
布厚且つ材質の多数の加工布を続けて縫製する場合が多
いため、従来の2本針ミシンは、通常、送り歯の高さ位
置を調節可能な構造になっている。
【0006】2本針ミシンのこの種の一般的な構造とし
ては、送り伝達部材(水平送り腕等)に送り台を係合さ
せ昇降方向へガイド可能になっており、固定ネジ部材が
送り台の上下に長い長孔に水平方向から挿通された状態
で送り伝達部材に螺合され、その固定ネジ部材をベッド
部の長さ方向から回動操作し、締めると送り伝達部材に
送り台が固定され、弛めると送り伝達部材から送り台が
固定解除され、その状態で、送り台を昇降させ送り歯の
高さ位置を調節できるようになっている。
【0007】更に、実開平5−56070号公報の送り
歯高さ調節装置では、矩形板状の調節板が設けられ、こ
の調節板のうちの4辺からの長さが異なる位置に貫通孔
が形成され、固定ネジ部材は調節板の貫通孔と送り台の
長孔に左右方向から挿通された状態で駆動腕に螺合され
ている。固定ネジ部材を弛め送り台を駆動腕から固定解
除した状態で、調節板を回動操作し、前記4片に対応す
る平滑面のうちの1つを上方へ向け、その平滑面に送り
台の位置決め部を当接させて位置決めし、送り歯の高さ
調節を行えるようになっている。
【0008】ところで、針棒の下端部に装着される2本
針の針幅は比較的狭く(約 3mm〜20mm)、1対の回転釜
は相接近した状態で配設され、これら回転釜の間に送り
台が配設されている。尚、加工布に種々の幅の2列縫い
を施せるようにした2本針ミシンでは、各回転釜は釜駆
動機構の一部等とともに釜土台に組み込まれ、針幅の異
なる種々の2本針のうち針棒に装着された2本針(針
幅)に応じて、釜土台とともに回転釜を左右方向へ移動
させて位置調節可能に構成してある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 従来の2本針ミシン
では、送り伝達部材から固定解除された送り台を、手動
更にはハンマー等の工具を使用して昇降させなければな
らないし、送り台と送り伝達部材をガタつかないように
強く嵌合させたものが多いため、送り台を円滑に昇降さ
せることが困難である。つまり、送り歯の高さ調節を正
確且つ容易に行うことが非常に難しいという問題があ
り、その為に勘と経験を積んだ熟練した技術が必要にな
る。
【0010】更に、送り台は相接近した左右1対の回転
釜(釜土台)の間に配設されているため、固定ネジ部材
をベッド部の長さ(左右)方向から回動操作するには、
釜土台が邪魔になり殆ど困難であるし、固定ネジ部材を
回動操作し易くするためには、回転釜(釜土台)を送り
台からかなり離隔させなければならないため、送り歯の
高さ調節作業が非常に煩雑になるという問題がある。
【0011】実開平5−56070号公報の送り歯高さ
調節装置では、送り歯の高さ調節を行う為に、調整板を
回動操作しなければならないし、その際、回動する調整
板が送り台の位置決め部に干渉しないように、送り台を
余分に上昇させておく必要があり、しかも、2本針ミシ
ンに適用した場合、上記同様、固定ネジ部材をベッド部
の長さ方向から回動操作するには釜土台が邪魔になるた
め、送り歯の高さ調節作業が一層煩雑になるという問題
がある。
【0012】更に、実開平5−56070号公報の送り
歯高さ調節装置では、高さ位置調節板を設けても、送り
歯の高さ位置を4位置にしか正確に調整することができ
ないという問題がある。つまり、送り歯の高さ位置を無
段階に正確に調節することができず、汎用性に優れたも
のといえない。
【0013】本発明の目的は、2本針ミシンの送り歯高
さ調節機構において、送り歯の高さ調節を正確且つ容易
に行えるようにすること、送り歯の高さ調節作業を簡単
化すること、送り歯の高さ位置を無段階に正確に調節可
能にすること、等である。
【0014】
【課題を解決するための手段】 請求項1の2本針ミシ
ンの送り歯高さ調節機構は、送り歯を有する送り台と、
送り歯を送り駆動する送り駆動機構を備え、加工布に2
列縫いを施す2本針ミシンにおいて、前記送り駆動機構
に含まれる送り伝達部材に設けられ、送り台を昇降方向
にガイド可能なガイド部と、前記送り台と送り伝達部材
の一方に鉛直軸心回りに回動自在に枢支された枢軸部
と、送り台と送り伝達部材の他方に螺合されたネジ部
と、下端部に位置する回動操作部とを有する調節ネジ部
材とを備え、前記送り伝達部材はミシン下軸に固着のカ
ムに係合する2股部材であり、前記ガイド部は2股部材
のうちのカムと反対側の部位に設けられ、前記調節ネジ
部材の枢軸部は、2股部材の下端部に固着された水平な
プレート部材に枢支され、前記ネジ部は枢軸部から上側
へ延びて送り台に螺合され、前記調節ネジ部材の回動操
作部を回動操作して送り台を昇降させ、送り歯の高さ位
置を調節するように構成したことを特徴とするものであ
る。
【0015】尚、前記送り駆動機構が、送り台を上下に
往復駆動する上下駆動機構と、送り台を前後に往復駆動
する前後駆動機構からなるものでは、上下駆動機構にお
いてミシン下軸に固着のカムに係合する2股部材や、前
後駆動機構において水平送り軸等を介して前後に往復駆
動される水平送り軸等を、前記送り伝達部材としてもよ
い。
【0016】この送り歯高さ調節機構では、調節ネジ部
材の回動操作部を回動操作すると、調節ネジ部材の枢軸
部が枢支された、送り台と送り伝達部材の一方と、調節
ネジ部材のネジ部が螺合された、送り台と送り伝達部材
の他方が、調節ネジ部材を介して昇降方向へ相対的に移
動する。つまり、送り台は送り伝達部材に設けられたガ
イド部により昇降方向へガイドされて送り伝達部材に対
して昇降し、送り歯の高さ位置(針板からの最大突出
量)が調節される。
【0017】ここで、送り台と送り伝達部材を固定解除
可能に固定するとともに、固定解除状態で送り台と送り
伝達部材の昇降方向への相対移動を許す何らかの固定機
構を設けてもよい。また、固定機構を設けなくても、前
記ガイド部を、送り歯の昇降方向以外の方向への移動を
規制するように構成することで、このガイド部と調節ネ
ジ部材により、送り台と送り伝達部材を固定する機能が
得られる。
【0018】この送り歯高さ調節機構によれば、送り伝
達部材としての2股部材をミシンベッド部の針板の下側
付近に設けることが可能で、その2股部材に送り台を連
結し、送り台を針板付近の適切な位置に高さ調節可能に
確実に配置することができ、ガイド部や送り台や調節ネ
ジ部材を下軸やカム等と相互干渉させずに設け、送り歯
の高さ位置の調節を確実に行えるようになる。また、調
節ネジ部材の回動操作部を回動操作することで、送り台
を円滑に昇降させることができるため、経験を積んだ熟
練した技術を要しなくても、送り歯の高さ調節を正確且
つ容易に行うことができ、更に、調節ネジ部材の回動操
作部への回動操作を、左右1対の回転釜(釜土台)が邪
魔にならないミシン底面側から行うことができるため、
送り歯の高さ調節作業が非常に簡単化し、しかも、送り
歯の高さ位置を無段階に正確に調節することができ、汎
用性に優れたものになる。
【0019】
【0020】
【0021】 請求項の2本針ミシンの送り歯高さ調
節機構は、請求項1の発明において、前記送り伝達部材
に送り台を固定解除可能に固定するとともに、固定解除
状態で送り台の高さ調節を許す固定機構を設けたことを
特徴とするものである。つまり、固定機構を設けたこと
により、送り伝達部材に送り台を確実に固定でき、固定
解除状態では送り歯の高さ調節を確実に行うことができ
る。
【0022】請求項の2本針ミシンの送り歯高さ調節
機構は、請求項の発明において、前記固定機構は、送
り台に形成された上下に長い長孔と、この長孔に挿通さ
れ送り伝達部材と送り台とを固定する前後方向向きの固
定ネジ部材を有することを特徴とするものである。従っ
て、前記送り伝達部材に送り台を固定解除可能に確実に
固定できるとともに、前後方向向きの固定ネジ部材への
回動操作を、左右1対の回転釜(釜土台)が邪魔になら
ないミシン前後方向から回動操作できるため、伝達部材
と送り台との固定/固定解除調節作業を簡単に行うこと
ができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。本実施形態は、加工布
に種々の左右幅の2列縫いを施せる2本針ミシンに本発
明を適用した場合の一例である。
【0024】図1、図2に示すように、2本針ミシンM
のベッド部1には、左右方向向きに配設された下軸2、
左右1対の縫針3(2本針)に対応する左右1対の回転
釜4、これら回転釜4が組み込まれた左右1対の釜土台
5、1対の回転釜4を夫々回転駆動する1対の釜駆動機
構6、送り歯7(図4参照)を有する送り台8、送り歯
7を送り駆動する送り駆動機構9(図4参照)、1対の
釜土台5の左右方向の位置を夫々調節可能な1対の釜位
置調節機構50、送り歯7の高さ位置を調節可能な送り
歯高さ調節機構80等が設けられている。
【0025】下軸2は、ベッド部1において1対の軸受
け10を介して回転自在に支持され、ミシンモータ(図
示略)により回転駆動される上軸(図示略)に同期して
回転駆動される。下軸2には、左右1対の釜駆動機構6
の釜駆動ギヤ30が、回転不能に且つ下軸軸心方向(左
右方向)へ移動可能に支持され、これら釜駆動ギヤ30
の間に、送り駆動機構9のカム41が外嵌固着されてい
る。
【0026】1対の回転釜4は鉛直軸心回りに回転する
水平釜に夫々構成され、各回転釜4の外釜11が釜軸1
2を介して釜土台5に回転自在に支持され、上糸を引掛
ける外釜11の剣先の回転軌道が、図2に鎖線で示す軌
道になる。
【0027】図1〜図3に示すように、各釜土台5に
は、釜土台本体20と、軸受け部材21を介して下軸2
に左右方向へ移動可能に支承される後端部分の第1被支
承部22と、ミシン機枠1aの座面23に当接させて固
定解除可能に固定される前端部分の第2被支承部24と
が設けられている。
【0028】各釜土台5の第1被支承部22はピンチス
リーブ26を有し、そのピンチスリーブ26をボルト2
7で軸受け部材21に締付けて固定されている。尚、釜
土台本体20には、回転釜4ととともに釜駆動機構6の
釜駆動ギヤ30に噛合する釜従動ギヤ31も組み込まれ
ている。尚、左右1対の釜土台5は若干構造が異なる
が、基本的に同じ構造であるので同一符号を付す。尚、
釜土台5には、金属光沢色のメッキ加工が施されてい
る。
【0029】各釜駆動機構6は前記釜駆動ギヤ30及び
釜従動ギヤ31を有し、下軸2が回転駆動されると、そ
の回転力が釜駆動ギヤ30と釜従動ギヤ31を介して釜
軸12に伝達されて、回転釜4の外釜11が回転駆動さ
れ、その外釜11の剣先が縫針3に糸掛けされた上糸を
引掛け糸輪が捕捉される。
【0030】ここで、図示していないが、釜駆動ギヤ3
0にネジ等からなるキー部材が固着され、そのキー部材
が下軸2に形成された左右に長いキー溝に係合されて、
釜駆動ギヤ30は、下軸2に対して左右方向へ移動自在
で且つ回転不能であり、また、釜従動ギヤ31と噛合し
た状態で釜土台5と一体的に左右方向へ移動するように
なっている。つまり、釜土台4が左右方向へ移動されて
も、下軸2の回転力が各釜軸12に伝達されるようにな
っている。
【0031】図2、図4に示すように、送り歯7を有す
る送り台8は、送り歯本体35と、送り歯本体35から
下方へ延びる脚部36を有し、この脚部36が、送り歯
高さ調節機構80の調節ネジ部材85を介して、送り駆
動機構9の2股部材42に連結されている。
【0032】図4に示すように、送り駆動機構9は、送
り台8を上下に往復駆動する上下駆動機構40と、送り
台8を前後に往復駆動する前後駆動機構45とで構成さ
れている。上下駆動機構40は、下軸2に固着されたカ
ム41と、カム41に係合する2股部材42を有し、下
軸2が回転駆動されると、カム41と2股部材42を介
して送り台8が上下に往復駆動される。
【0033】一方、前後駆動機構45は、左右に長い水
平送り軸46と、水平送り軸46に固着され上側へ延び
るリンク部材47と、リンク部材47の上端部に回動自
在に連結され後方へ延びる水平送り腕48を有し、水平
送り腕48の後端部に送り台8が連結され、水平送り軸
46が往復回動されると、リンク部材47と水平送り腕
48を介して送り台8が前後に往復駆動され、送り台8
の送り歯7は、この前後駆動機構45と前記上下駆動機
構40により略楕円軌跡を描くように送り駆動される。
【0034】1対の釜位置調節機構50について説明す
る。尚、左右1対の釜位置調節機構50は基本的に同じ
構造であるので同一符号を付し、左側の釜位置調節機構
50について説明する。
【0035】図1〜図3に示すように、釜位置調節機構
50は、釜土台5の左右方向への位置を微調節可能な微
調節機構51と、釜土台5をミシン機枠1aに固定解除
可能に固定するとともに固定解除状態のとき釜土台5を
左右方向へ位置可変可能な固定機構60と、ミシン機枠
1aに対するベース部材59の左右方向位置を変更可能
なベース部材位置変更機構70で構成されている。
【0036】微調節機構51は、平面視にて釜土台5の
前後方向ほぼ中央部に対応する位置において、釜土台5
の下端部のうちの平面視にて第1,第2被支承部22,
24の間に位置する部位(中間部25)と、ミシン機枠
1aに固定したベース部材59とに亙って設けられ、釜
土台5の中間部25に形成された枢支孔52に枢支され
た枢軸部55と、枢軸部55に対して偏心量a(例え
ば、a=1mm)偏心した偏心軸部56であってベース部
材59の前後方向に長い長孔53に係合された偏心軸部
56と、偏心軸部56の下部に設けられた回動操作用の
頭部57とを含む偏心軸部材54を有する。
【0037】釜土台5のミシン機枠1aへの固定を解除
した状態で、偏心軸部材54の頭部57をドライバー等
で回動操作すると、偏心軸部56が枢軸部55を軸心と
して回動するため、釜土台5が下軸2にガイドされ偏心
軸部56と枢軸部55を介して左右方向へ移動する。
尚、このとき、偏心軸部56は長53に沿って前後方
向へ移動する。つまり、a×2(例えば、2mm)の調節
範囲内において、偏心軸部材54の回動量に応じて釜土
台5を左右方向へ移動させ、その左右方向位置を微調節
することができる。
【0038】固定機構60はネジ部64と軸部65と頭
部66からなる固定ネジ部材63を有し、軸部65が
土台5の第2被支承部24の左右に長い長孔61に挿通
された状態で、ネジ部64が座面23を有するミシン機
枠1aの例えば左右2個のネジ孔62の一方に螺合され
ている。
【0039】固定ネジ部材63の頭部66をドライバー
等で回動操作し、固定ネジ部材63を締めると第1被支
承部24が座面23に固定されて、釜土台5がミシン機
枠1aに固定され、固定ネジ部材63を弛めると第1被
支承部24が座面23から固定解除されて、釜土台5が
ミシン機枠1aから固定解除可能になっている。尚、偏
心軸部材54が回動されないとき、この偏心軸部材54
も釜土台5をミシン機枠1aに固定する機能を有する。
【0040】ベース部材位置変更機構70は右側の釜位
置調節機構50と共通の、水平取付部71aと左右1対
の脚部71bからなる門型フレーム71を有し、この門
型フレーム71の水平取付部71aがミシン機枠1aに
当接した状態で1対のボルト72により固定され、門型
フレーム71の各脚部71bの下端部にベース部材59
がボルト74で固定されている。
【0041】門型フレーム71については、異なる長さ
のものが複数設けられており、使用される2本針の針幅
に応じた長さの門型フレーム71が、1対のボルト72
により適当なネジ孔73を使用してミシン機枠1aに固
定され、その門型フレーム70の各脚部71bにベース
部材59が固定される。
【0042】このように、ベース部材59の左右方向位
置を変更可能であり、例えば、今迄使用されていた2本
針から、針幅の異なる2本針に交換する場合等、ベース
部材位置変更機構70により、ベース部材59とともに
釜土台5の左右方向位置を変更してから、微調節機構5
1により釜土台5の左右方向への位置を微調節する。
【0043】前記送り歯高さ位置調節機構80について
説明する。図4〜図6に示すように、送り歯高さ位置調
節機構80は、2股部材42の前端部側に突出状に一体
形成され送り台8の脚部36を昇降方向にガイド可能な
上下に長い左右1対のガイド部81と、2股部材42の
下端部にボルト83で固着されて前方へ突出する水平な
プレート部材82と、送り台8の脚部36とプレート部
材82とを連結する調節ネジ部材85等で構成されてい
る。
【0044】調節ネジ部材85は、回動操作部86(頭
部)、枢軸部87、鍔部88、ネジ部89を有し、枢軸
部87が、プレート部材82の挿通孔82aに挿通され
て鉛直軸心回りに回動自在に枢支され、ネジ部89が枢
軸部87から上側へ延びて送り台の脚部36に螺合さ
れている。また、回動操作部86と鍔部88とによりプ
レート部82が挟み込まれているため、調節ネジ部材
85はプレート部材82に対して上下方向へ移動可能
なっている。
【0045】調節ネジ部材85の回動操作部86をドラ
イバー等で回動操作すると、調節ネジ部材85の枢軸部
87が枢支されたプレート部材82(2股部材42)
と、調節ネジ部材85のネジ部89が螺合された送り台
8とが、調節ネジ部材85を介して昇降方向へ相対的に
移動する。つまり、送り台8は2股部材42のガイド部
81により昇降方向へガイドされて2股部材42に対し
て昇降し、送り歯7の高さ位置(針板からの最大突出
量)を調節することができる。
【0046】また、送り歯高さ位置調節機構80には、
2股部材42に送り台8を固定解除可能に固定するとと
もに、固定解除状態で送り台の高さ調節を許す固定機
構90が設けられている。この固定機構90は、送り台
8の脚部36に形成された上下に長い長孔91と、頭部
93と軸部94とネジ部95とからなる固定ネジ部材9
2を有し、軸部94が長孔91に挿通された状態で、ネ
ジ部95が2股部材42に螺合されている。
【0047】固定調節ネジ92の頭部93をドライバー
等で回動操作し、固定調節ネジ92を締めることで、2
股部材42に送り台8を固定でき、固定調節ネジ92を
弛めることで、2股部材42から送り台8を固定解除す
ることができる。尚、長孔91に挿通された固定ネジ部
材92の軸部94は、前記ガイド部81とともに送り台
8を昇降方向へガイドするガイド機能を有している。
【0048】この2本針ミシンMの送り歯高さ調節機構
80によれば、2股部材42に送り台8を昇降方向にガ
イド可能なガイド部81を設け、2股部材42に固着さ
れたプレート部材82に鉛直軸心回りに回動自在に枢支
された枢軸部87と、送り台8に螺合されたネジ部89
と、下端部に位置する回動操作部86とを有する調節ネ
ジ部材85を設けたので、調節ネジ部材85の回動操作
部86を回動操作すると、送り台8が昇降し送り歯7の
高さ位置(針板からの最大突出量)を調節することが可
能になる。
【0049】つまり、調節ネジ部材85の回動操作部8
6を回動操作することで、送り台8を円滑に昇降させる
ことができるため、送り歯7の高さ調節を正確且つ容易
に行うことができ、更に、調節ネジ部材85の回動操作
部86への回動操作を、左右1対の回転釜4(釜土台
5)が邪魔にならないミシン底面側から行うことができ
るため、送り歯7の高さ調節作業が非常に簡単化し、し
かも、送り歯7の高さ位置を無段階に正確に調節するこ
とができ、汎用性に優れたものになる。
【0050】下軸2に固着のカム41に係合する2股部
材42に送り台8を連結したので、その2股部材42を
ベッド部1の針板の下側付近に設けられることから、送
り台8を針板付近の位置において高さ調節可能に確実に
配設することができる。
【0051】ガイド部81を2股部材42のうちのカム
と反対側の前端部位に設け、調節ネジ部材85の枢軸部
87を、2股部材42の下端部に固着された水平なプレ
ート部材82に枢支させ、ネジ部89を送り台8の脚部
36に螺合させたので、ガイド部81や送り台8や調節
ネジ部材85を下軸2やカム41等と干渉させずに設
け、送り歯7の高さ位置の調節を確実に行えるようにな
る。
【0052】2股部材42に送り台8を固定解除可能に
固定するとともに、固定解除状態で送り台8の高さ調節
を許す固定機構90を設けたので、2股部材42に送り
台8を確実に固定でき、固定解除状態では送り歯7の高
さ調節を確実に行うことができる。
【0053】しかも、固定機構90は、送り台8の脚部
36に形成された上下に長い長孔91と、この長孔91
に挿通され2股部材42と送り台8とを固定する前後方
向向きの固定ネジ部材92を有するので、2股部材42
に送り台8を固定解除可能に確実に固定できるととも
に、前後方向向きの固定ネジ部材94への回動操作を、
左右1対の回転釜4(釜土台)が邪魔にならないミシン
前後方向から回動操作できるため、2股部材42と送り
台8との固定/固定解除調節作業を簡単に行うことがで
きる。
【0054】前記送り歯高さ位置調節機構80の変更形
態について説明する。1〕前後駆動機構45の水平送り
腕48に送り台8を昇降方向にガイド可能なガイド部を
設け、水平送り腕48に対して送り台8を昇降させ、送
り歯7の高さ位置を調節可能な送り歯高さ位置調節機構
に構成してもよい。尚、この場合、昇降可能に連結する
送り台8の構造も変更される。
【0055】2〕ガイド部81他に、或いはガイド部
81の代わりに、送り台8の昇降方向以外の方向への移
動を規制するガイド部を設けてもよい。この場合、この
ガイド部と調節ネジ部材85により、送り台と送り伝達
部材を固定する機能が得られるため、固定機構90を省
略可能である。
【0056】3〕調節ネジ部材85の代わりに、送り台
8に鉛直軸心回りに回動自在に枢支された枢軸部と、2
股部材42に螺合されたネジ部と、下端部に位置する回
動操作部とを有する調節ネジ部材を設けてもよい。
【0057】尚、前記実施形態の2本針ミシンの送り歯
高さ調節機構は一例を示すものに過ぎず、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲において種々の変更を付加し、種々の
2本針ミシンに適用可能なことはいうまでもない。
【0058】
【発明の効果】 請求項1の2本針ミシンの送り歯高さ
調節機構によれば、前記送り駆動機構に含まれる送り伝
達部材に送り台を昇降方向にガイド可能なガイド部を設
け、送り台と送り伝達部材の一方に鉛直軸心回りに回動
自在に枢支された枢軸部と、送り台と送り伝達部材の他
方に螺合されたネジ部と、下端部に位置する回動操作部
とを有する調節ネジ部材を設けたので、調節ネジ部材の
回動操作部を回動操作すると、送り台が昇降し送り歯の
高さ位置(針板からの最大突出量)を調節することが可
能になる。
【0059】つまり、送り伝達部材はミシン下軸に固着
のカムに係合する2股部材であるので、2股部材をミシ
ンベッド部の針板の下側付近に設けることにより、その
2股部材に送り台を連結し、針板付近の位置において高
さ調節可能に確実に配設することができるようになり、
ガイド部は2股部材のうちのカムと反対側の部位に設け
られ、調節ネジ部材の枢軸部は、2股部材の下端部に固
着された水平なプレート部材に枢支され、ネジ部は枢軸
部から上側へ延びて送り台に螺合されているので、ガイ
ド部や送り台や調節ネジ部材を下軸やカム等と干渉させ
ずに設け、送り歯の高さ位置の調節を確実に行えるよう
になる。また、調節ネジ部材の回動操作部を回動操作す
ることで、送り台を円滑に昇降させることができるた
め、送り歯の高さ調節を正確且つ容易に行うことがで
き、更に、調節ネジ部材の回動操作部への回動操作を、
左右1対の回転釜(釜土台)が邪魔にならないミシン底
面側から行うことができるため、送り歯の高さ調節作業
が非常に簡単化し、しかも、送り歯の高さ位置を無段階
に正確に調節することができ、汎用性に優れたものにな
る。
【0060】
【0061】
【0062】 請求項の2本針ミシンの送り歯高さ調
節機構によれば、請求項と同様の効果を奏するが、送
り伝達部材に送り台を固定解除可能に固定するととも
に、固定解除状態で送り台の高さ調節を許す固定機構を
設けたので、送り伝達部材に送り台を確実に固定でき、
固定解除状態では送り歯の高さ調節を確実に行うことが
できる。
【0063】請求項の2本針ミシンの送り歯高さ調節
機構によれば、請求項と同様の効果を奏するが、固定
機構は、送り台に形成された上下に長い長孔と、この長
孔に挿通され送り伝達部材と送り台とを固定する前後方
向向きの固定ネジ部材を有するので、送り伝達部材に送
り台を固定解除可能に確実に固定できるとともに、前後
方向向きの固定ネジ部材への回動操作を、左右1対の回
転釜(釜土台)が邪魔にならないミシン前後方向から回
動操作できるため、伝達部材と送り台との固定/固定解
除調節作業を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る2本針ミシンのベッド
部要部の斜め下側からの斜視図である。
【図2】2本針ミシンのベッド部の底面図である。
【図3】2本針ミシンのベッド部の左側面図である。
【図4】図2のIV−IV線から視たベッド部の断面図であ
る。
【図5】図4のV −V 矢視図である。
【図6】図6のVI−VI線断面図である。
【符号の説明】
M 2本針ミシン 1 ベッド部 2 下軸 7 送り歯 8 送り台 9 送り駆動機構 41 カム 42 2股部材 48 水平送り腕 80 送り歯高さ調節機構 81 ガイド部 82 プレート部材 85 調節ネジ部材 86 回動操作部 87 枢軸部 89 ネジ部 90 固定機構 91 長孔 92 固定ネジ部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送り歯を有する送り台と、送り歯を送り
    駆動する送り駆動機構を備え、加工布に2列縫いを施す
    2本針ミシンにおいて、 前記送り駆動機構に含まれる送り伝達部材に設けられ、
    送り台を昇降方向にガイド可能なガイド部と、 前記送り台と送り伝達部材の一方に鉛直軸心回りに回動
    自在に枢支された枢軸部と、送り台と送り伝達部材の他
    方に螺合されたネジ部と、下端部に位置する回動操作部
    とを有する調節ネジ部材とを備え、前記送り伝達部材は、ミシン下軸に固着のカムに係合す
    る2股部材であり、 前記ガイド部は2股部材のうちのカムと反対側の部位に
    設けられ、前記調節ネジ部材の枢軸部は、2股部材の下
    端部に固着された水平なプレート部材に枢支され、前記
    ネジ部は枢軸部から上側へ延びて送り台に螺合され、 前記調節ネジ部材の回動操作部を回動操作して送り台を
    昇降させ、送り歯の高さ位置を調節するように構成した
    ことを特徴とする2本針ミシンの送り歯高さ調節機構。
  2. 【請求項2】 前記送り伝達部材に送り台を固定解除可
    能に固定するとともに、固定解除状態で送り台の高さ調
    節を許す固定機構を設けたことを特徴とする請求項
    記載の2本針ミシンの送り歯高さ調節機構。
  3. 【請求項3】 前記固定機構は、送り台に形成された上
    下に長い長孔と、この長孔に挿通され送り伝達部材と送
    り台とを固定する前後方向向きの固定ネジ部材を有する
    ことを特徴とする請求項に記載の2本針ミシンの送り
    歯高さ調節機構。
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