JP3522420B2 - 酸素吸収材料 - Google Patents
酸素吸収材料Info
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Description
る。
として、アルミ箔やポリ塩化ビニリデンなどの酸素バリ
ア性包材により外部からの酸素侵入を防止し、包装袋の
内部の酸素を、窒素や炭酸ガスなどの不活性ガスによ
り、置換する方法がある。さらにガス置換の際に、置換
されずに残存する微量の酸素を除去するために、場合に
より包装袋内部に酸素吸収材料を封入することが行われ
る。そのための酸素吸収材料としては、鉄粉などの無機
系や、アスコルビン酸を主体とした有機系のものが知ら
れている。内容物の酸化劣化を防止するためには包装
後、速やかに内部の酸素を除去する必要があるが、アス
コルビン酸系のものは反応が遅いため、使用が限定され
ている。一方、鉄系の酸素吸収材料は無機系であるため
に安定した能力を有し、衛生性からも優れており、広く
内容物の包装に利用されている。しかしながら、酸素吸
収材料は、内容物を保護するための包装袋の一部であ
り、より少量で有効な酸素吸収能力を有し、安価である
ことが求められていた。
に鑑みなされたものであり、酸素吸収能力が高く、しか
も安価な酸素吸収材料の提供を課題とする。
するために、請求項1の発明はアルミニウムと該アルミ
ニウムの金属表面の酸化被膜を変性する物質との混合物
からなり、前記アルミニウムの金属表面の酸化被膜を変
性する物質がアルカリ土類金属酸化物であり、かつ、前
記アルミニウムの含有量が前記混合物の70重量%以上
95重量%以下であることを特徴とする酸素吸収材料で
あり、請求項2の発明はアルカリ土類金属酸化物が酸化
マグネシウムおよび酸化カルシウムから選ばれる少なく
とも一つであることを特徴とする請求項1記載の酸素吸
収材料である。
ウムは酸化しやすい金属として知られ、この作用を利用
して酸素吸収剤とすることは考えられる。しかしなが
ら、アルミニウムの表面は緻密な酸化被膜を形成しやす
く、この酸化被膜がアルミニウム内部への酸素の侵入を
防止するため、アルミニウム内部の酸化が進行しない。
そのため、金属アルミニウムをそのまま酸素吸収剤とし
て利用することはできなかった。
被膜の除去について鋭意検討した結果、アルカリ土類金
属酸化物を金属アルミニウムと混合することにより、ア
ルミニウムの金属表面の酸化被膜が変性し、アルミニウ
ムの酸化を内部まで進行させるので、高い酸素吸収能力
を持つ酸素吸収剤となることを見い出し本発明を完成す
るに至った。
属酸化物と混合することにより、アルカリ土類金属酸化
物と金属アルミニウムの酸化被膜とが反応し、アルミン
酸塩または複酸化物を形成し、金属アルミニウムの内部
に酸素が進入することが可能になるものと考えられる。
さらに、アルカリ土類金属酸化物は、アルミニウムと包
装体内部の酸素と反応しアルミン酸塩になるものと考え
られる。
物としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化
ストロンチウムなどを挙げることができる。これらの酸
化物は必要に応じて単体で用いても混合物として用いて
もよい。また上記金属酸化物の内、酸化マグネシウム、
酸化カルシウムは、単体としての取扱いが容易なので特
に好ましい。アルカリ土類金属酸化物は粒状、粉体状、
塊状のものなどいずれの状態でもよく、特に制限される
ものではなく、粉砕、混合方法に合わせて選択すること
ができる。
は、特に高純度に精製されたものである必要はなく、前
記金属酸化物と同様、粉体状、粒状、塊状のいずれでも
良く、粉砕混合に適する形状のものを用いることができ
る。
混合物は粒子状、粉状の混合物として用いられることが
好ましい。アルミニウムと金属酸化物の混合比率につい
て、アルミニウムの含有量が多いほど酸素吸収量が多く
なるが、アルミニウムの含有量が95重量%以上になる
とアルカリ土類金属酸化物の効果が不十分となり、酸素
吸収能力が低下する。一方、アルミニウムの混合比率が
低下すると、初期の反応性は向上するものの、最終的な
酸素吸収量自体が低下し、好ましくない。これらの点か
らアルミニウムの含有量は、混合するアルカリ土類金属
酸化物の分子量によっても異なるが、70重量%以上9
5重量%以下とするのが良く、さらには80重量%以上
90重量%以下とするのが好ましい。
物との混合は、粉体状のものを用いる場合はそのまま混
合してもよいが、混合時に粉砕過程を含むボールミルに
よって粉砕混合するのが望ましい。この操作により、ア
ルミニウム表面の酸化被膜の一部を機械的に破壊するこ
とができ、これによってアルミニウムとアルカリ土類金
属酸化物との接触がよくなり反応性が高くなる。また粒
状のアルミニウムは、粉砕混合の前にアルミニウムを酸
またはアルカリの水溶液で洗浄することによりアルミニ
ウムの表面に既に形成されている酸化被膜を除去してか
ら用いることが好ましい。
て微粒子化すると反応性が高くなり、より有効な酸素吸
収剤として働くことができる。粉砕されたアルミニウム
の粒子は好ましくは500μm以下、さらに好ましくは
100μm以下である。また、アルミニウムとアルカリ
土類金属酸化物の粉砕、混合は窒素ガスやアルゴンガス
などの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
ン、ポリエステル/紙/ポリエチレンなどに穿孔が施さ
れた、透気性の包材の中に封入して用いることができ
る。
中の水分と反応した水酸化物としてアルミニウム表面の
緻密な酸化アルミニウムと反応し、複酸化物を形成する
ものと考えられる。これにより酸素は金属アルミニウム
の内部にまで拡散することができ、そこで酸素とアルミ
ニウムとが反応し、酸素吸収材料として機能するものと
考えられる。
ニウムと直接に接触して複酸化物を形成する際に、酸素
を吸収するものと考えられる。
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
カリ土類金属酸化物として酸化カルシウム(関東化学社
製)15部とを窒素ガスによって置換したボールミル中
に入れ、6時間粉砕混合して本発明の酸素吸収材料を得
た。粉砕後の混合物の粒径は30μmであった。この酸
素吸収材料1gを穿孔された紙/ポリエチレン包材中に
入れ、これをアルミニウムパウチ中に600ccの空気
とともに封入した。また、前記アルミニウムパウチ内に
水1gを水分供給のために脱脂綿に含浸させて封入し
た。このアルミニウムパウチ内の空気を所定の時間毎に
採取し、酸素濃度を酸素濃度計にて測定した。結果を表
1に示した。これらの結果から、パウチ内部の酸素濃度
が低下し、酸素吸収されていることがわかる。
100部を用いた以外は実施例と同様にして比較用の酸
素吸収材料を製造し、実施例と同様に酸素濃度を測定し
た。結果を表1に示した。
価な酸素吸収性材料を提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミニウムと該アルミニウムの金属表
面の酸化被膜を変性する物質との混合物からなり、前記
アルミニウムの金属表面の酸化被膜を変性する物質がア
ルカリ土類金属酸化物であり、かつ、前記アルミニウム
の含有量が前記混合物の70重量%以上95重量%以下
であることを特徴とする酸素吸収材料。 - 【請求項2】 アルカリ土類金属酸化物が酸化マグネシ
ウムおよび酸化カルシウムから選ばれる少なくとも一つ
であることを特徴とする請求項1記載の酸素吸収材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29924195A JP3522420B2 (ja) | 1995-10-23 | 1995-10-23 | 酸素吸収材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29924195A JP3522420B2 (ja) | 1995-10-23 | 1995-10-23 | 酸素吸収材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09117660A JPH09117660A (ja) | 1997-05-06 |
JP3522420B2 true JP3522420B2 (ja) | 2004-04-26 |
Family
ID=17869983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29924195A Expired - Fee Related JP3522420B2 (ja) | 1995-10-23 | 1995-10-23 | 酸素吸収材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3522420B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
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JP6020757B1 (ja) * | 2015-12-07 | 2016-11-02 | 凸版印刷株式会社 | 脱酸素剤及びその製造方法 |
JP6275197B2 (ja) * | 2015-12-07 | 2018-02-07 | 凸版印刷株式会社 | 脱酸素剤及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-10-23 JP JP29924195A patent/JP3522420B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH09117660A (ja) | 1997-05-06 |
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