JP3522420B2 - 酸素吸収材料 - Google Patents

酸素吸収材料

Info

Publication number
JP3522420B2
JP3522420B2 JP29924195A JP29924195A JP3522420B2 JP 3522420 B2 JP3522420 B2 JP 3522420B2 JP 29924195 A JP29924195 A JP 29924195A JP 29924195 A JP29924195 A JP 29924195A JP 3522420 B2 JP3522420 B2 JP 3522420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
oxygen
oxide
absorbing material
earth metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29924195A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09117660A (ja
Inventor
徳政 関根
浩人 鹿島
伸夫 古沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP29924195A priority Critical patent/JP3522420B2/ja
Publication of JPH09117660A publication Critical patent/JPH09117660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3522420B2 publication Critical patent/JP3522420B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素吸収材料にかかわ
【0002】
【従来の技術】食品などの酸化劣化を防止する包装技術
として、アルミ箔やポリ塩化ビニリデンなどの酸素バリ
ア性包材により外部からの酸素侵入を防止し、包装袋の
内部の酸素を、窒素や炭酸ガスなどの不活性ガスによ
り、置換する方法がある。さらにガス置換の際に、置換
されずに残存する微量の酸素を除去するために、場合に
より包装袋内部に酸素吸収材料を封入することが行われ
る。そのための酸素吸収材料としては、鉄粉などの無機
系や、アスコルビン酸を主体とした有機系のものが知ら
れている。内容物の酸化劣化を防止するためには包装
後、速やかに内部の酸素を除去する必要があるが、アス
コルビン酸系のものは反応が遅いため、使用が限定され
ている。一方、鉄系の酸素吸収材料は無機系であるため
に安定した能力を有し、衛生性からも優れており、広く
内容物の包装に利用されている。しかしながら、酸素吸
収材料は、内容物を保護するための包装袋の一部であ
り、より少量で有効な酸素吸収能力を有し、安価である
ことが求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みなされたものであり、酸素吸収能力が高く、しか
も安価な酸素吸収材料の提供を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するために、請求項1の発明はアルミニウムと該アルミ
ニウムの金属表面の酸化被膜を変性する物質との混合物
からなり、前記アルミニウムの金属表面の酸化被膜を変
性する物質がアルカリ土類金属酸化物であり、かつ、前
記アルミニウムの含有量が前記混合物の70重量%以上
95重量%以下であることを特徴とする酸素吸収材料
あり、請求項2の発明はアルカリ土類金属酸化物が酸化
マグネシウムおよび酸化カルシウムから選ばれる少なく
とも一つであることを特徴とする請求項1記載の酸素吸
収材料である。
【0005】本発明の酸素吸収剤に用いられるアルミニ
ウムは酸化しやすい金属として知られ、この作用を利用
して酸素吸収剤とすることは考えられる。しかしなが
ら、アルミニウムの表面は緻密な酸化被膜を形成しやす
く、この酸化被膜がアルミニウム内部への酸素の侵入を
防止するため、アルミニウム内部の酸化が進行しない。
そのため、金属アルミニウムをそのまま酸素吸収剤とし
て利用することはできなかった。
【0006】本発明者らは、アルミニウムの表面の酸化
被膜の除去について鋭意検討した結果、アルカリ土類金
属酸化物を金属アルミニウムと混合することにより、ア
ルミニウムの金属表面の酸化被膜が変性し、アルミニウ
ムの酸化を内部まで進行させるので、高い酸素吸収能力
を持つ酸素吸収剤となることを見い出し本発明を完成す
るに至った。
【0007】このようにアルミニウムをアルカリ土類金
属酸化物と混合することにより、アルカリ土類金属酸化
と金属アルミニウムの酸化被膜とが反応し、アルミン
酸塩または複酸化物を形成し、金属アルミニウムの内部
に酸素が進入することが可能になるものと考えられる。
さらに、アルカリ土類金属酸化物は、アルミニウムと包
装体内部の酸素と反応しアルミン酸塩になるものと考え
られる。
【0008】本発明に用いられるアルカリ土類金属酸化
物としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化
ストロンチウムなどを挙げることができる。これらの酸
化物は必要に応じて単体で用いても混合物として用いて
もよい。また上記金属酸化物の内、酸化マグネシウム、
酸化カルシウムは、単体としての取扱いが容易なので特
に好ましい。アルカリ土類金属酸化物は粒状、粉体状、
塊状のものなどいずれの状態でもよく、特に制限される
ものではなく、粉砕、混合方法に合わせて選択すること
ができる。
【0009】本発明に用いることができるアルミニウム
は、特に高純度に精製されたものである必要はなく、前
記金属酸化物と同様、粉体状、粒状、塊状のいずれでも
良く、粉砕混合に適する形状のものを用いることができ
る。
【0010】アルミニウムとアルカリ土類金属酸化物
混合物は粒子状、粉状の混合物として用いられることが
好ましい。アルミニウムと金属酸化物の混合比率につい
て、アルミニウムの含有量が多いほど酸素吸収量が多く
なるが、アルミニウムの含有量が95重量%以上になる
アルカリ土類金属酸化物の効果が不十分となり、酸素
吸収能力が低下する。一方、アルミニウムの混合比率が
低下すると、初期の反応性は向上するものの、最終的な
酸素吸収量自体が低下し、好ましくない。これらの点か
らアルミニウムの含有量は、混合するアルカリ土類金属
酸化物の分子量によっても異なるが、70重量%以上9
5重量%以下とするのが良く、さらには80重量%以上
90重量%以下とするのが好ましい。
【0011】上記アルミニウムとアルカリ土類金属酸化
物との混合は、粉体状のものを用いる場合はそのまま混
合してもよいが、混合時に粉砕過程を含むボールミルに
よって粉砕混合するのが望ましい。この操作により、ア
ルミニウム表面の酸化被膜の一部を機械的に破壊するこ
とができ、これによってアルミニウムとアルカリ土類金
属酸化物との接触がよくなり反応性が高くなる。また粒
状のアルミニウムは、粉砕混合の前にアルミニウムを酸
またはアルカリの水溶液で洗浄することによりアルミニ
ウムの表面に既に形成されている酸化被膜を除去してか
ら用いることが好ましい。
【0012】また、本発明のアルミニウムは粉砕によっ
て微粒子化すると反応性が高くなり、より有効な酸素吸
収剤として働くことができる。粉砕されたアルミニウム
の粒子は好ましくは500μm以下、さらに好ましくは
100μm以下である。また、アルミニウムとアルカリ
土類金属酸化物の粉砕、混合は窒素ガスやアルゴンガス
などの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
【0013】本発明の酸素吸収材料は、紙/ポリエチレ
ン、ポリエステル/紙/ポリエチレンなどに穿孔が施さ
れた、透気性の包材の中に封入して用いることができ
る。
【0014】
【作用】アルカリ土類金属酸化物は、直接または包装体
中の水分と反応した水酸化物としてアルミニウム表面の
緻密な酸化アルミニウムと反応し、複酸化物を形成する
ものと考えられる。これにより酸素は金属アルミニウム
の内部にまで拡散することができ、そこで酸素とアルミ
ニウムとが反応し、酸素吸収材料として機能するものと
考えられる。
【0015】また、アルカリ土類金属酸化物は、アルミ
ニウムと直接に接触して複酸化物を形成する際に、酸素
を吸収するものと考えられる。
【0016】
【実施例】以下実施例に基づき本発明を具体的に詳述す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0017】〈実施例〉 粉末状のアルミニウム(関東化学社製)85部と、アル
カリ土類金属酸化物として酸化カルシウム(関東化学社
製)15部とを窒素ガスによって置換したボールミル中
に入れ、6時間粉砕混合して本発明の酸素吸収材料を得
た。粉砕後の混合物の粒径は30μmであった。この酸
素吸収材料1gを穿孔された紙/ポリエチレン包材中に
入れ、これをアルミニウムパウチ中に600ccの空気
とともに封入した。また、前記アルミニウムパウチ内に
水1gを水分供給のために脱脂綿に含浸させて封入し
た。このアルミニウムパウチ内の空気を所定の時間毎に
採取し、酸素濃度を酸素濃度計にて測定した。結果を表
1に示した。これらの結果から、パウチ内部の酸素濃度
が低下し、酸素吸収されていることがわかる。
【0018】〈比較例〉 実施例において粉末状のアルミニウム(関東化学社製)
100部を用いた以外は実施例と同様にして比較用の酸
素吸収材料を製造し、実施例と同様に酸素濃度を測定し
た。結果を表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明により、酸素吸収能力の高い、安
価な酸素吸収性材料を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−167042(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムと該アルミニウムの金属表
    面の酸化被膜を変性する物質との混合物からなり、前記
    アルミニウムの金属表面の酸化被膜を変性する物質がア
    ルカリ土類金属酸化物であり、かつ、前記アルミニウム
    の含有量が前記混合物の70重量%以上95重量%以下
    であることを特徴とする酸素吸収材料。
  2. 【請求項2】 アルカリ土類金属酸化物が酸化マグネシ
    ウムおよび酸化カルシウムから選ばれる少なくとも一つ
    であることを特徴とする請求項1記載の酸素吸収材料。
JP29924195A 1995-10-23 1995-10-23 酸素吸収材料 Expired - Fee Related JP3522420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29924195A JP3522420B2 (ja) 1995-10-23 1995-10-23 酸素吸収材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29924195A JP3522420B2 (ja) 1995-10-23 1995-10-23 酸素吸収材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09117660A JPH09117660A (ja) 1997-05-06
JP3522420B2 true JP3522420B2 (ja) 2004-04-26

Family

ID=17869983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29924195A Expired - Fee Related JP3522420B2 (ja) 1995-10-23 1995-10-23 酸素吸収材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3522420B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5187846B2 (ja) * 2006-03-23 2013-04-24 日本碍子株式会社 窒化物単結晶の製造方法および装置
JP6020757B1 (ja) * 2015-12-07 2016-11-02 凸版印刷株式会社 脱酸素剤及びその製造方法
JP6275197B2 (ja) * 2015-12-07 2018-02-07 凸版印刷株式会社 脱酸素剤及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09117660A (ja) 1997-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1550506B1 (en) Oxygen scavenger composition
TWI449567B (zh) Oxygen absorber and its preservation method
WO2015151997A1 (ja) 粉末状トバモライト型ケイ酸カルシウム系材料及びその製造方法
JP3522420B2 (ja) 酸素吸収材料
JP2001525449A (ja) 酸素捕捉性組成物
JP4453797B2 (ja) 脱酸素剤組成物
JP2003144113A (ja) 脱酸素剤
JP5844799B2 (ja) 酸素捕捉剤への制御された水の放出
TWI554218B (zh) Oxygen absorber
JP3541859B2 (ja) 脱酸素剤及びその包装体
JP2003190784A (ja) 脱酸素剤およびその包装体
JPWO2014021430A1 (ja) 酸素吸収剤の製造方法
JP2901389B2 (ja) 脱酸素剤
JP2008055320A (ja) 酸素吸収剤
JPH05269376A (ja) 酸素吸収剤
JP3624522B2 (ja) 酸素吸収性樹脂組成物およびその製造方法
JP4420870B2 (ja) 酸素吸収組成物
JPH09308825A (ja) 酸素吸収剤
JPH04293989A (ja) 発熱組成物の製造方法
JP4015223B2 (ja) 脱酸素剤
JPS625010B2 (ja)
JPH04290543A (ja) 脱酸素剤の製造方法
JP3205231B2 (ja) 脱酸素剤
JP3570513B2 (ja) 活性鉄粉の脱酸素剤としての使用
JPH0824554A (ja) 酸素吸収剤およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040204

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090220

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100220

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100220

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110220

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees