JP2001525449A - 酸素捕捉性組成物 - Google Patents

酸素捕捉性組成物

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Abstract

(57)【要約】 酸化分解を受けやすい食料品の貯蔵のために、強力な腐食剤、そして特にpHを4よりずっと下に下げる、あるいは9よりずっと上に上げる物質(強酸や強アルカリなど)を用いた湿食組成物において、粉末金属、特にアルミニウムを使用することを提案する。より特定すると、金属と大きな表面積の反応部位物質を非常に微細な粉末形態で、特に重要な割合の粒子がおそらく破砕によって変形されている形態で使用することを提案する。本組成物は、保護するべき酸素感受性物質と実際に直接接触して配置することができる水及び酸素透過性シート中に分散しうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は酸素捕捉性組成物に関するものであり、より特定すると、主要な酸素
除去成分として金属を用いるそのようなスカベンジャー組成物に関する。
【0002】 ある定められた容積中にごくわずかしか遊離酸素が存在しないことが非常に好
ましい、さらには不可欠である多くの人間関係分野が存在する。そのような分野
は、化粧品、薬剤、化合物、及び酸化分解を受けやすい他の物質の貯蔵を含む。
おそらく最も一般的な分野は食品の貯蔵に関するものである;遊離酸素自体が、
微量であっても食品の成分と反応して不快な味や臭いを生じうるほど十分に化学
的に活性であるというだけでなく、さらに、主要な「生命」化学物質として、酸
素は、一般的に食品に感染して、その成長が阻止されなければ食品を腐敗させ、
さらには有毒にしてしまうこともある多くの種類の微生物の成長にとって必須因
子である。現在、食品に他の化学物質、代表的には抗酸化剤及び殺菌又は静菌剤
を添加することによってそのような化学あるいは生物反応を最小限に抑える(さ
らには全面的に予防する)ことができるが、それにもかかわらず、本当に好まし
い回答は、特にあらゆるものが「ナチュラル」であり、生態学的に健全で化学物
質不含であるべきだという現在の世界的見解に照らして、食品自体と食品が貯蔵
されている容器の両方から有効にすべての有離酸素を除去するという見掛け上シ
ンプルなものである。
【0003】 そのため、酸素除去に関して多大の研究が為されてきた。明らかな出発点は、
ひとたび食品をその中に入れた容器からすべての酸素を排出することであり、多
くの場合これは良好に行われる。しかし、ある種の状況ではそのような物理的な
酸素除去は十分でなく、有害な結果をもたらすのに十分な遊離酸素が残る。例え
ば、酸素は食品自体に容易に補足され−その上又はその中に吸収される−、また
一部の食料品(フルーツジュースのような液体など)に関しては食品自体を「損
なう」ことなく許容される程度の短時間で酸素を物理的に除去することが困難で
ある。さらに、多くの食品は、多少なりとも酸素透過性を示す(これを防ぐ努力
が為されているにも関わらず)容器に包装されており、最初は酸素不含であって
も、最終的にはそうでなくなってしまうことがある。
【0004】 これらの問題の結果、全く異なる酸素除去技術、すなわち最後の痕跡量の遊離
酸素と化学反応して結合し、安全に除去する物質を使用する手法も同時に(及び
付加的に)使用されてきた。この技術は「酸素捕捉」として知られており、当該
化学物質は「酸素スカベンジャー」あるいは「酸素捕捉性組成物」である。
【0005】 もちろん、このような化学物質を使用することはそれ自体の問題を有しており
、それら自体としてあるいはそれらの使用から生じる産物として、食品に対して
又は後でその食品を消費する人間に対して作用を及ぼさない、あるいは重要な有
害作用を与えない物質を選択することが必要であった。さらに、化学物質(及び
その産物)が確実に全く消費されずに終わるように、それを物理的に食料品に結
合する方法に関して多大の努力が払われてきた。本発明はこれらの両方の領域に
関する;第1には、貯蔵される酸素感受性物質、特に包装される食料品のための
酸素スカベンジャーとして使用しうる新規化学組成物に関しており、第2にその
ような組成物を物理的に食品に結合することができる方法に関する。
【0006】 多くの適用において、酸素感受性物質自体からだけでなく、その貯蔵容器内で
物質を取り巻く気体環境からも、速やかに酸素を除去することが望ましい。初期
には、酸素スカベンジャーは酸素感受性物質に直接添加される化学物質であった
。それらはブトキシヒドロキシアニソール(BHA)に代表される;それら自体
が遊離酸素と反応して環境から除去し、酸素が行ったあるいは促進したであろう
ことを予防する。しかし、そのようなスカベンジャー自体が、許容されない副作
用が全くないわけではなく、これらを避けるため、異なるタイプの酸素捕捉性物
質−粉末形態の鉄のような酸化性金属−を、酸素感受性物質が貯蔵されている容
器内の、小袋のような物理的に別個のコンパートメントに入れるという第2のア
プローチが開発された。このアプローチは容器中の周囲の空気から、従って物質
それ自体からは間接的に酸素を除去するという場合には成功であった;物質と直
接接触する小袋(例えば)を入れることもひとつの可能性ではあるが、小袋の内
容物が物質内に好ましくない移動をするため、特に物質が液体食品であるときに
は、一般にこれはうまくいかなかった。
【0007】 酸素捕捉性物質−代表的には鉄粉末−を、酸素感受性物質と直接接触して入れ
ることのできる薄いプラスチックフィルムに組み込むというのが、物質自体から
速やかに酸素を除去することを目指して、特に物質が液体食料品である場合に試
みられたもうひとつのアプローチである。しかし、やはり移動が問題となり、−
そのようなスカベンジャーの腐食産物はフィルムから出て物質内へと移動してい
くという望ましくない傾向がある−これを軽減する、あるいは全面的に避けるた
めには、精密な多層フィルム構造が必要であった。
【0008】 粉末鉄に代わるものは粉末アルミニウム(及びその合金)であったが、鉄とは
かなり異なるやり方で酸素スカベンジャーとして働くアルミニウムを使用するこ
とには、これまで実際上困難と思われた多くの事柄、主として過剰な量の水素の
放出という問題が付きまとう。
【0009】 酸素スカベンジャーとしてアルミニウムを使用するという提案は一般に、組成
物は中性pHであるべきだと示唆した(事実上、これに関する一部の開示物の中
に、どのような酸性あるいはアルカリ性組成物も−実際にはそのいずれも記述さ
れていないと思われる−分子水素の過度の生成をもたらすので使用すべきではな
いという明瞭な示唆があった)。これらの中性組成物は機能するが、それらの使
用に伴う問題が存在し、それらの問題は現在、それらが比較的低い割合で原子水
素を生成する(主要な酸素捕捉反応に必要な形態)ことから起こることがわかっ
ている。ひとたびこれが理解されれば、明らかにこれまで避けられてきた種類の
組成物−すなわち、強い腐食剤、そして特にpHを4よりずっと下に下げる、あ
るいは9よりずっと上に上げる物質(強酸や強アルカリなど)を用いた湿食(湿
性腐食)組成物を使用して、いかに良好で、より速く作用する組成物が配合物で
きるかを知ることができる。
【0010】 そこでまず第1に、本発明は、−当該技術におけるすべての示唆に反して−湿
食酸素スカベンジャーは、ほぼ中性ではなくその代わりに高度に酸性であるか又
は好ましくは高度にアルカリ性である、若しくは使用時にそうなる、金属ベース
の、最も好ましくはアルミニウムベースの組成物として配合物すべきであると提
議する。これらの条件下で一部の金属、特にアルミニウムは、水素を放出して水
を分解する。アルミニウムに関して、関係する全体的な方程式は次の通りである
と考えられる: 2Al+6HO→2Al(OH)+3H (1) 分子水素は次の反応の結果である。
【0011】 2H+2e→H (2) 酸素の存在下で、一定の割合の原子水素(H)が次の反応に従って酸素と結
合すると考えられる。
【0012】 O+4H+4e→2HO (3) 酸素と分子水素(H)間の下記の反応を促進する触媒が含まれていれば、酸
素除去の効率が高められる。
【0013】 O+2H→2HO (4) 本発明の目的の1つは、反応3及び4の効率を高め、それによって発生する分
子水素の量を有意に減少させ、付随して酸素除去の割合を上昇させる組成物及び
工程を提供することである。
【0014】 強力な腐食増強物質を含む環境−強い酸性又は強いアルカリ性環境−では、ア
ルミニウムのような金属は(製造後に存在する通常の不純物を除いて、合金成分
を全く含まない「純粋な」アルミニウムでさえも)、酸素スカベンジャーとして
価値があるほど十分に良好に腐食する。しかし、これまでに指摘されているよう
に、そのような環境においては有意に高い水素の放出が起こり、重大な不都合と
なりうるレベルの分子水素の形成を導くことがある。本発明は、この潜在的な問
題を解決することができる多くの方法を提案する。
【0015】 最初に、特に本発明の好ましい実施形態において、組成物の少なくとも1つの
有効成分、特に金属を非常に微細な粉末の形態で使用することを提案する。より
特定するとアルミニウムの場合には、その形態は、粒子が約1から20マイクロ
メートルの大きさであるのみならず、有意の割合の粒子がおそらく破砕によって
変形されているため、有効結晶サイズが有意に低減され、表面積対容積比が有意
に高められている。有効結晶サイズが低減された粒子の割合は、好ましくは少な
くとも20%、非常に好ましくは半分、最も好ましくは全部(95%又はそれ以
上)である。以下でさらに説明するように、変形/破砕された状態の金属粉末を
含む酸素捕捉性組成物は、分子水素生成の卓越した制御を提供することができる
。そのような変形された、おそらく破砕された形態は、より従来的な細粉の高速
摩砕によって調製でき、この摩砕は、おそらく破砕によって、求める状態への粒
子の変形を生じさせる;以下、これを「変形/破砕」状態と称する。
【0016】 下記で論じるように、この摩砕は大きな表面積の反応部位物質の存在下で好都
合に行われる。この結果として分子水素生成の良好な制御を提供する組成物をも
たらすためである。この物質は好ましくは炭素質物質、特に炭素である。粉末ア
ルミニウムと非常に微細な粉末炭素から成る組成物は、分子水素生成のある程度
の制御を提供する。非常に微細な粉末アルミニウムと非常に微細な粉末炭素を混
合するとより高い度合の制御が得られる。両方が非常に微細な粉末形態になり、
組成物の粒子が変形/破砕状態になるように、適当な反応部位を提供する充填剤
と共に摩砕した金属粉末を用いて作製される酸素捕捉性組成物は、分子水素生成
の卓越した制御を提供する。
【0017】 水素放出の問題に対処する第2の方法に関して、本発明は、分子水素の形成が
有意に妨げられる、すなわち保護するべき酸素感受性物質と実際に直接接触して
配置することができる水及び酸素透過性フィルム(かかる用語には自己保持性で
ない層が含まれる)の中に分散するように、本発明の酸素スカベンジャー金属粉
末を酸素が予想される部位に物理的に結合する方法を提案する。やはり、下記で
さらに説明するように、そのようなフィルムに組み込まれた酸素捕捉性粉末組成
物は卓越した分子水素生成の制御を提供する。
【0018】 そこでより特定すると、本発明は、微細粒状金属、例えばアルミニウムの粉末
様組成物である酸素スカベンジャーを、多孔性分散剤及び担体として、また同時
に生成された原子水素と酸素が反応して水を生じる部位として働く(及び活性炭
素材料に代表される)充填剤;ならびに金属の湿食を高めるための強力な腐食増
強剤、特に強アルカリ腐食増強剤(例えば水酸化アルカリ金属、あるいは水酸化
アルカリ金属とハロゲン化アルカリ金属の組合せ)と共に使用することを提案す
る。任意に、組成物は同時に、分子水素と酸素間での水を生じる反応のための触
媒(そしてパラジウムのような白金金属群の元素に代表される)も含む。
【0019】 放出される水素の量を制御する第3の方法は、酸素スカベンジャーによって消
費される必要のある酸素の総量に対して、反応に使用しうる金属の量を較正する
ことによるものである。すなわち、過剰の金属の存在によって酸素捕捉反応の終
了後に放出される水素の量を制御するために、組成物(あるいは酸素捕捉性ポリ
マー配合物)中に存在する金属の量を、酸素スカベンジャーによって消費される
必要のある酸素の総量に関係づけて調節することができる。例えば、理想的環境
では、粉末として使用される組成物中のアルミニウム0.161gは酸素100
mlを除去するのに十分である。しかし、必ずしもすべてのアルミニウムが反応
に使用されない、例えばアルミニウムの一部が反応過程にアクセスできない、理
想より低い環境においては、最初に組み込むアルミニウムの量を理想レベルより
上まで、但し酸素捕捉反応終了後に有意の量の水素が放出されるレベルには達し
ないように、増加することが必要であろう。
【0020】 それ故最初の局面では、本発明は、酸素が存在する部位から酸素を除去するた
めの方法を提供し、かかる方法においては、それ自体が水の存在下で水素の放出
を伴って腐食することができる微細粒状金属と、かかる金属に適した強力な腐食
増強剤を含む酸素捕捉性組成物が当該部位と連絡して配置される。
【0021】 第2の局面では、本発明は、強力な腐食増強剤と微細粒状金属の粉末様混合物
である酸素スカベンジャー組成物を提供する。
【0022】 この第2の局面の組成物のサブセットにおいて、本発明は、充填剤及び強力な
腐食増強剤と微細粒状金属の粉末様混合物であり、金属自体が水の存在下で水素
の放出を伴って腐食することができる、酸素スカベンジャー組成物を提供する。
【0023】 第3の局面では、本発明は、粒子が約1から20マイクロメートルの大きさで
、上記に述べたように変形/破砕されている、微細粒状金属を含む酸素スカベン
ジャー組成物を提供する。
【0024】 この第3の局面の組成物の極めて好ましいサブセットにおいて、本発明は、大
きな表面積を有する反応部位充填剤と微細粒状金属の粉末様混合物であり、金属
それ自体が水の存在下で水素の放出を伴って腐食することができる、酸素スカベ
ンジャー組成物を提供する。
【0025】 本発明の物質及び方法の使用は、0.01から0.04%(100から400
ppm)又はそれより良好な非常に低い残存酸素濃度を実現することができる。
腐食過程によって機能する物質は湿潤条件を必要する。後者は、充填された製品
、例えば一部の充填食品(相対湿度60%以上)によって提供されうる。非常に
乾燥した条件(相対湿度22%未満)では、使用前の貯蔵のための酸素吸収はゼ
ロか又はほぼそれに近い。
【0026】 組成物の物理的性質 本発明の酸素スカベンジャーは、金属と他の様々な物質との微細粒状組成物で
ある。組成物を形成する粒子は一般に非常に小さく、好都合には約1から20マ
イクロメーター又はそれ以下である。実際には、非常に好ましくは組成物の粒子
は直径5マイクロメーター以下である。
【0027】 金属 本発明の組成物において使用する金属は、最も好ましくはそれ自体が水の存在
下で水素の放出を伴って腐食することができるものである。そのような金属の適
当な例は、マグネシウム、そして特にアルミニウムである。
【0028】 金属は好都合には「純粋」である。すなわちその製造後に存在する通常の不純
物を除いて、合金成分を全く含まず、従って97%又はそれ以上の代表的な純度
を持つ。しかし、金属合金及び金属混合物のいずれも使用でき、そのような代表
的な材料は、カルシウム、マグネシウム、亜鉛あるいは鉄を含むアルミニウム合
金、及び鉄、亜鉛あるいは銅とアルミニウムの混合物である。本文中で使用する
「金属」という用語は、文脈の中で適宜にこれらの形態のいずれかを意味する。
【0029】 組成物を遊離粉末として使用するときには、金属は、粒子が、そして非常に好
ましくはその全部又は大部分が、上述したように変形/破砕されている非常に微
細な粉末形態である。この形態では、金属は高い腐食性を有すると思われる。驚
くべきは、少なくとも重要な割合の粒子がそのような変形/破砕された性質であ
れば、組成物からの分子水素の放出がはるかに低減されると思われることである
。その割合は20%程度のこともあるが、実質的な水素制御のためには、好まし
くは少なくとも50%、最も好ましくは95%又はそれ以上である。原則として
、変形/破砕された粒子の割合は所望に応じた高さでありうる。
【0030】 金属粒子の変形及び場合によって破砕は、粒状金属の有効結晶サイズの低減を
含む。この低減は通常少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%であるべ
きであるが、より大きな低減、例えば40%又は50%の低減は実現可能であり
且つ有益である。酸素スカベンジャーを遊離粉末形態で使用したとき、有効結晶
サイズの約40%の低減は、捕捉の間を通じて5%未満の最大水素濃度に結びつ
いていた。
【0031】 適当な量の組成物中の金属の量は、必要な量の酸素を吸収するために十分な金
属が存在するが、酸素が捕捉された後過剰な水素放出をもたらす過剰な金属が存
在しないように、慎重に選択すべきである。
【0032】 金属がアルミニウムであるとき、組成物中のアルミニウム含量は好ましくは1
0から50重量%の範囲であるが、実用的な高さあるいは低さでよい。
【0033】 充填剤 酸素スカベンジャー粉末組成物は、好ましくはその内の1又はそれ以上が充填
剤として働くいくつかの他の物質と共に、特定形態の金属を含む。充填剤の性質
はその目的に依存するであろう。充填剤の主要な目的は、原子水素が酸素と反応
して水を生じる部位として働くことである。このために充填剤は、それを通して
水素と酸素の両方が速やかに拡散し、吸着されうる大きな表面積の粒状物質、特
に活性炭素を含むべきである。この炭素がその有効表面積をさらに増大するよう
に処理、すなわち摩砕されていれば都合がよい。関連炭素質物質、例えば黒鉛や
カーボンブラックもこれに関して有用と考えられる。
【0034】 充填剤の第2の目的は、他の成分のための担体として及び分散剤としてである
。これに関して充填剤は、不活性粒状固体であるか又はそれを含んでいてもよい
【0035】 充填剤はまた、摩砕剤であるという第3の目的も満たしうる。これに関して、
充填剤は砂のような不活性研磨性粒状固体を含みうる。充填剤あるいは充填剤成
分として使用できる他の多くの物質が存在し、例としてはセッコウ、滑石、アル
ミナ、活性アルミナ、ゼオライト、シリカゲル、活性粘土、ケイ藻土、ベントナ
イト、合成ケイ酸アルミニウム及び水酸化アルミニウムを含む。しかし、求めら
れる研磨特性のためには、滑石及び普通の砂(SiO)のような物質が実際に
は十分に研磨性であり、それ故、アルミナ、ジルコニア及び炭化ケイ素のような
より硬い物質を使用することは可能ではあるが、必要ない。好ましい物質は普通
の砂である。
【0036】 充填剤の量は、ある程度まで、組成物の他の成分の量及び組成物を使用する機
能的形態(例えば、小袋中の遊離粉末としてあるいはポリマーマトリックス中に
分散した粉末として)に依存して大きく変動しうる。組成物を遊離粉末として使
用するときには、金属に基づいて、金属100部に対して充填剤が10から10
00(例えば50から100)重量部の量が許容される。充填剤を反応部位物質
と砂のような担体物質の50:50混合物として配合物することが好都合である
と考えられる。
【0037】 腐食増強剤 本発明の酸素スカベンジャー組成物には、強力な腐食増強剤、基本的には求め
る金属の湿食速度上昇のための極端なpH条件を提供する物質が存在する。腐食
増強剤は強い酸性又は強いアルカリ性のいずれでもよい;金属がアルミニウムで
あるときには、非常に好ましくは強いアルカリ性、特に水酸化物であり、最も好
都合には水酸化アルカリ金属、代表的にはNaOH又は水酸化カリウムであって
、任意にハロゲン化金属、最も好都合にはNaClのようなハロゲン化アルカリ
金属を組み合わせる。適当な水酸化物と適当なハロゲン化金属は相乗腐食増強作
用を持つ。
【0038】 腐食増強剤の量も、ある程度まで組成物の他の成分の量と組成物を使用する機
能的形態に依存して変動しうる。しかし、アルミニウムを金属として使用するこ
とに基づくと、アルミニウム100部に対して腐食増強剤1から50重量部の量
で満足しうることが明らかになった。
【0039】 触媒 上記に述べたように、本発明の金属ベースの酸素スカベンジャー組成物はいく
つかの追加成分、特に分子水素と酸素間の水を生成する反応のための触媒を含み
うる。
【0040】 触媒は、カルボニル鉄のような物質でありうるが、代表的には白金金属群のひ
とつである;例えばパラジウム、酸化パラジウムあるいは白金それ自体でありう
る。好都合には、金属の量に基づいて0.001から1重量%の量で用いられる
【0041】 好ましい組成物 より好ましい組成物は、アルミニウム粉末、水酸化アルカリ金属/ハロゲン化
アルカリ金属腐食増強剤混合物及び触媒、そして組成物を遊離粉末として(例え
ば小袋において)使用するときには充填剤(反応部位を提供する)を含むもので
あり、アルミニウム粉末は変形/破砕された状態である。従って、非常に好まし
くは、本発明の酸素スカベンジャー粉末組成物は、次のものと変形/破砕された
アルミニウムの混合物である: a)アルカリ性腐食増強剤、及び b)分子水素と酸素間の反応のための触媒; c)大きな表面積の反応部位物質、そして場合によっては d)不活性粒状固体。
【0042】 アルカリ性腐食増強剤、代表的にはNaOHのような水酸化アルカリ金属を使
用することはかなり改善された酸素吸収を提供できるが、これは同時に水素放出
の増加をもたらしうる。しかし、金属が変形/破砕された状態のアルミニウムで
あり、適当な粒状充填剤に適切に分散していて、その結果高い接触可能性を有し
ている場合には、依然として改善された酸素摂取が存在するが、水素の放出は有
意に低減される。
【0043】 最も好ましい腐食増強剤は、好都合にはNaClのようなハロゲン化アルカリ
金属を含む。そのような組成物は、金属、例えばアルミニウムが従来の粉末形態
である、すなわち変形/破砕された状態でないときには、小さな改善しかもたら
さないが、アルミニウムが好ましい変形/破砕された状態で使用され、適当な粒
状充填剤に適切に分散していて、その結果高い接触可能性を有している場合には
、増大されたより速やかな酸素摂取と水素放出の低減という両方の見地から、有
意により良好な結果を提供する。
【0044】 調製法 本発明の粉末様酸素スカベンジャー組成物は従来の何らかの方法、例えば単に
すべての成分を一緒に混合することによって調製しうる。しかし、それらを簡単
な多段混合と摩砕/粉砕操作で行い、充填剤を金属のための摩砕剤として使用す
る(有用と考えられる大部分の金属は一般に、有意の初期変形/破砕された粒子
内容物を含まない、主としてマイクロメーターサイズの細粉として入手可能であ
る)ことは好都合であると考えられる。そのような操作においては、成分を、金
属の平均有効結晶サイズを少なくとも10%、さもなければ少なくとも20%、
望ましくは50%まで低下させるのに十分な時間粉砕する(好都合には高速ボー
ルミルで)。金属と充填剤は常に最初から粉砕されているが、他の成分は粉砕過
程中の段階で添加してもよい。
【0045】 金属と大きな表面積の反応部位充填剤の表面積対容積比が有意に上昇し、それ
らの間の接触が増大するように、それらを一緒に摩砕することは特に好都合であ
る。
【0046】 上述したことから明らかであろうように、摩砕の主たる目的は次の事柄である
: a)すべての粒子の表面積対容積比(例えばアルミニウムと活性炭素の)を上昇
させる;及び b)金属の分散とその接触可能性を改善する(そして特にアルミニウムと炭素間
の接触面積を増大させる)。
【0047】 組成物の効力 捕捉されるべき酸素の量と関連して、容器中に提供される組成物の量を選択す
ると、得られた組成物は、30〜6℃の範囲の温度で酸素を効率よく捕捉する。
一般的に、閉じた500ml容器の酸素量は急速に室温で減少することがあり、
わずか0.57gの捕捉性粉末組成物(31wt%のAlを含む)で12〜24
時間の間に20.8%(大気中)から0.1%以下にまで減少する。これらの組
成物は、適当な粒子の充填物を含有し、よく粉砕されている場合、過度の水素放
出を引き起こすことなく効率よく酸素を捕捉する。
【0048】 組成物の使用法 本発明の酸素捕捉性組成物の最も重要な利点の1つは、組成物が水及び酸素透
過性のポリマー(プラスチック)フィルムに容易に取り込むことができるという
点である。そのようなフィルムは、組成物及びポリマーをコンパウンドした混合
体を押し出すことにより製造される。実際には、そのようなフィルムは、基質表
面上に押出し被膜となり、積層を構成することもあり、そして、その上でフィル
ムは製品と直接接触する。、即ち、例えば食品あるいは医薬品を包装、例えば包
んだり、カートンに入れたりする。自己保持性のフィルムは、そのような基質の
表面上に積層されることができ、そのような積層を構成したり、あるいは製品を
包むのに単独で用いられる。このようにフィルムは、食料品容器の内部表面を提
供する。そのフィルムが水分にさらされない場合、スカベンジャー組成物は不活
性、即ち新鮮なままなので、空の容器の「貯蔵寿命」が長くなる。しかしながら
、容器が実際に(湿った)食料品で充填されるとすぐに、その水分含有量の一部
が(水蒸気として)フィルムを通して組成物内にしみ込み、組成物は酸素を捕捉
し始める。そのようなフィルムの特別な利点は、直接ポリマーと接触する食品へ
の酸素捕捉性組成物の成分の移動が非常に低いことであり、このことはアルミニ
ウムとその反応生成物の不溶性による。従って、高価で複雑な多層の積層構造の
必要性はなくなっている。
【0049】 従って、食料品容器の内部表面上の保護的な酸素捕捉性フィルムを作るのに適
した酸素捕捉性ポリマー配合物が提供され、そしてその配合物は、水蒸気及び酸
素の両方を透過する適当なポリマー中に分散される本発明の酸素捕捉性粉末組成
物を含有する。
【0050】 第4の局面では、本発明は容器内の酸素感受性物質と連絡して、保護的な酸素
捕捉性フィルムを作るのに適した酸素捕捉性ポリマー配合物を提供し、該配合物
は水蒸気と気体の酸素の両方を透過する適当なポリマー中に分散する本発明の酸
素捕捉性粉末組成物を含有する。
【0051】 酸素捕捉性組成物及びポリマー この局面に関して、本発明は、水蒸気と酸素の両方を透過する適当なフィルム
形成ポリマー中に分散する本発明の酸素捕捉性粉末組成物を含有する、酸素捕捉
性ポリマー配合物を提供する。
【0052】 ポリマーと共に使用される酸素捕捉性組成物は、本質において、ここで述べら
れている本発明の組成物の一部であろう。
【0053】 中で酸素捕捉組成物が分散するフィルム形成ポリマーは、ほとんどがすでに容
器の内部保護コーティングとしての使用を提案されているこれらのフィルム形成
ポリマー材料のいずれかである。しかしながら、ある特定の状況を満たす必要が
あり、どのような種類のポリマーが使用できるのかを限定している。第1に水蒸
気を透過し(最小の透過性が約1グラム/平方メートル/日)、容器内の食料品
中の一定の水分はポリマーを通して、ポリマー中に含まれる酸素捕捉性組成物ま
で浸透し、該組成物を活性化することができる。第2に酸素を透過しなければな
らない(最小の透過性は約1L/平方メートル/日)。しかし、あいにくこれら
は互いに相容れないケースである;水蒸気の透過性が高いポリマーは逆に酸素の
透過性が低いようである。しかしながら、この必要性は、一般的にはOPTEN
EとしてBorealisA/Sから販売されているような、さまざまな形のエ
チレンビニルアセテート共重合体(EVA)によって大部分が満たされるもので
あり、それは高い酸素透過性(6L/平方メートル/日)を有し、適度に水を透
過させる(18グラム/平方メートル/日)。別のよく知られているフィルム形
成ポリマー材料は、低密度のポリエチレン(LDPE)である;これは一般的に
高い酸素透過性(4L/平方メートル/日)であるが、むしろ水透過性は低い(
3グラム/平方メートル/日)。もちろん、材料の混合は、積層することができ
るように利用することができる;EVA及びLDPEがこのように利用できる。
【0054】 他の適当なフィルム形成ポリマーはさまざまなエチレンブテン−1共重合体で
あり、修飾されたポリエチレンオキサイド、ビニルアルコールポリマー、アクリ
ル酸ナトリウムポリマー、ナイロン及びオレフィン樹脂を含んだアクリル酸/ビ
ニールアルコール共重合体の2またはそれ以上のブレンド物である。
【0055】 フィルム形成ポリマー内に取り込まれるべき酸素捕捉性組成物の量は実に大き
く変化し、一般的には1〜20wt%であるが、周りの環境に直接さらされるよ
りむしろ、実際にポリマー内に分散された時には、酸素捕捉性組成物は酸素を捕
捉することにおいて、それほど効果的ではないということに注意しなければなら
ない。
【0056】 得られたフィルムは、実際、液体(食料品など)に溶解している酸素と同様、
上部空き高の空気から酸素を取り除くのに効果的である。概して、室温では、9
wt%の酸素捕捉性組成物を含有する400平方センチメートルの50マイクロ
メーターのフィルムは、7日間で15mlの酸素を除去する。一般に同じフィル
ムでは200mlの水に溶解した酸素量を同じ時間内において6mg/lから同
時に1mg/l以下に減少する。フィルムによる水素の放出は、一般に2%以下
であり、これは実際には重大なものであるとは考えられていない。更に、フィル
ムはアルミニウムを顕著には移動させない(移動総量は、多くの食品中のアルミ
ニウムの天然の量よりかなり少ない)。
【0057】 ポリマー配合物の代替用途 酸素捕捉性組成物が、押し出しフィルムに組み込まれたなら、組成物の最大量
は20%を越えることはない。しかしながら、もしフィルムより厚いポリマーの
板状材料に組み込まれるならば、組成物の量を望み通り、80wt.%までにも
高くできるが、組成物が実質上、食品などの製品に直接接触している場合や、組
成物成分の製品への移動が許されない場合は除かれ、この場合は、組成物の量は
一般的には1〜20wt%である。
【0058】 水分含量の高い固形食品を包装する場合、包装材料内部において円盤状あるい
は細長い一片の形状をしており、かつポリマーに組み込まれた金属を含むスカベ
ンジャー組成物からなる酸素吸収材は、最も単純な解決法を示すことができる。
これは食品との直接の接触が許容できるという事実に起因している。非常に簡単
な方法として、捕捉性配合物はこのような真空包装及び修正された大気の包装シ
ステムの補足として利用されることができる。
【0059】 それにも関わらず、多くの液体及び固形の食品ができるだけ高い透過性を有す
る特定のポリマー積層パッケージで包装されることが予測されている。このこと
は、捕捉性配合物は積層中のある点あるいはパターンに適用され、包装が食品を
保護するため酸素捕捉性組成物を含有することを示すのと同様に、包装された食
品を調べることも可能にすることを意味する。
【0060】 ビールやジュースなどの食品がガラス容器または広口瓶に入れられている時、
捕捉性配合物は、容器のフタ、好ましくは、ポリマーベースのライナーの一部と
して、添加することができる。このライナーは、食品等への移動という形の副作
用もなく、長期間にわたって食品に直接接触することができる。
【0061】 今日、多くの塗料及び印刷インキは、水ベースであり、微生物及び酸素ベース
の分解に影響されやすい。本発明の捕捉性配合物はそのような製品を包装するの
に非常に効力がある。
【0062】 粉末組成物中の金属がアルミニウムであるとき、配合物中のアルミニウム量は
好ましくは0.25〜15重量%の範囲であるが、実際には更に高いあるいは低
いことがある。
【0063】 包装材料 本発明の酸素捕捉性ポリマー配合物は、包装材料の内部表面を提供する保護的
な酸素捕捉性フィルムを作るのに適している。包装材料は好ましくは積層の形で
あり、固形物、例えば固形の食料品を包むのに使用されたり、あるいは「流動性
」の製品、例えば粉末及び液体の食料品を入れるためのカートンなどの容器を形
成したりするのに使用される。フィルムは、食料品、即ち包装の内容物を回りの
環境から守るという意味で「保護的」であり、溶解したあるいは遊離酸素を内容
物及び容器の内部スペースから取り除く、即ち捕捉するという意味で酸素捕捉性
である。
【0064】 酸素捕捉性配合物が効率よく機能するためには水または水蒸気の存在に依存す
るので、そのような水あるいは水蒸気を、周囲の環境及び包装の内容物のどちら
かあるいは両方から得られなければならない。このように、包装材料は包装の外
部の周囲の水分を比較的通さないので、包装材料は、フィルムを通してスカベン
ジャー組成物の内部にまで浸透し、酸素捕捉反応を開始するだけの十分な水分を
含有するあらゆる種類の製品に向いている。このような方法で包装されうる一般
的な製品は液体、例えばクリームなどの乳製品やオレンジやりんごジュースなど
のフルーツジュース(共に天然で低温殺菌され、希釈及び濃縮されている)加え
て医薬品及び化粧品の領域まで、例えばモイスチャークリーム、ローション及び
軟膏、抗生物質及び診断キットの調整物、及び塗料や洗剤などの化学物質である
【0065】 基材自体はあらゆる適した材料であってよく、更に包装材料が容器の形をとる
場合、物理的な性質と容器の形は実際には関連がない。しかし実際には本発明の
酸素捕捉性配合物は厚紙でできた容器(このような容器はフルーツジュースを包
装するのによく使われている)に使用されるのに特に適している。
【0066】 種々の実施例及び試験結果が示されているが、これは例示にすぎず、本発明の
酸素捕捉性組成物、その調整及び使用法がいかに有効であるかを示すいくつかの
試験結果と共にそれらの詳細を例示する。
【0067】 一般的な手順 I. 酸素捕捉性組成物の調製 A. Fritsch P7 ミルを用いた小規模の調製 酸素スカベンジャーは、1.9gアルミニウム(15マイクロメートル粒子サ
イズ、99.7%純度 The Aluminium Powder社製 We
st Midlands、英国)を1.9gの海の砂(Riedal de H
aen製、ドイツ)及び1.78gの活性炭素(Riedal de Haen
製、ドイツ)と共に直径10mmのセメントで固めたカーバイド球を10個有す
る45mlのセメントで固めたカーバイド容器内に入れることにより調整された
。このような2個のセメントで固めたカーバイド容器をそれぞれセメントで固め
たふたで封じ、Fritsch P7ミル(Fritsch GmbH製、ドイ
ツ)に入れた。ミルは、3つの加工段階で機能し、それぞれの持続時間は15分
であった。低エネルギーの摩砕として、時には、第1段階が用いられるが、通常
第2と第3の段階が用いられ、球の加速度は6g(重力の6倍)であり、高エネ
ルギー摩砕の場合第1段階のみが用いられ、加速度は23gであった。アルミニ
ウム、海の砂及び活性炭素は3つの全ての段階を通して存在した。第1と第2段
階の間で、それぞれのボウルに0.114gの活性炭素または5%のパラジウム
(Aldrich Chemical社製 英国)を含有する0.12gの活性
炭素を加えた。第2と第3段階の間で、それぞれのボウルに腐食増強剤を加えた
(比較組成物の場合、増強剤は使用せず、第2と第3の段階は1つの30分の段
階に組み合わされた)。
【0068】 B.Fritsch P5 ミルを用いた大規模の調整 酸素捕捉性配合物は、それぞれ50個の直径10mmのセメントで固めたカー
バイド球を包含する4つの250ml容量のセメントで固めたカーバイド粉砕ボ
ウルを使ってFritsch P5 ミル中で調整した。19gアルミニウム(
15マイクロメートル粒子サイズ)、19g砂及び活性炭素8.33gをそれぞ
れのボウルに入れて、15.2g球加速度で60分間製粉した。次いで、5%パ
ラジウムを含有する12g活性炭素をそれぞれの容器に加え、組成物を15分間
6g球加速度で製粉した。最後に、NaCl2g及びNaOH2gをそれぞれの
ボウルに加え、組成物を15分間6g球加速度で製粉した。
【0069】 過剰の加熱を避けるため、1分間摩砕する度に、3分間冷却が必要であった。
【0070】 II.アルミニウム粒子の変形容量の測定 アルミニウム粒子の有効なクリスタライトサイズ及びひずみは、整数幅法(H
P Klug & L E Alexander、X−ray diffra
ction procedures for polycrystalline
and amorphous materials、John Wiley
& Sons、1974、p 661)によって測定された。有効なクリスタラ
イトサイズ及び微小のひずみを計算し、摩砕前の有効なクリスタライトサイズに
対する摩砕後の有効なクリスタライトサイズの割合として変形量を決定した。 III.ポリマー中の構成物のコンパウンディング及びEVAまたはLDPE
フィルムの調整 組成物は、14〜18%のビニルアセテートを含有するEVA(通常、Bor
ealisまたはExonによって得られる)かあるいは低密度ポリエチレン(
LDPE:Novex LDPEとしてBP Chemicalsから得られる
)を9重量%配合されていた。これは、単一のスクリュー押出し機(Leist
riz AG)を用いて実施された。配合の際、スクリューの融解温度140度
に、回転速度200〜220rpmに維持されていた。配合された材料は15f
t/minの速度のコンベヤーベルト上で室温にて空冷され、小さい細粒に切断
された。配合された材料は、50〜100マイクロメータの厚さのフィルムに、
膨張セットが180、190、200及び200℃の4つの加熱部を有するQu
eens Film Blowing machine(台湾)を使って膨張さ
せた。
【0071】 IV.気相における粉末による酸素取り込みを分析する実験装置 他に記載しない限り、実験は密閉したふたのある500mlのガラス瓶内で実
施された。ふたに穴をあけ、シリコン接着剤を使って穴をカバーするためにそれ
ぞれのふたの両側にシリコンゴムの隔壁を接着した。20mlの蒸留水をそれぞ
れの瓶の底に入れ、次いで、0.177gのアルミニウムを含んだ配合物をガラ
ス皿におき、それをガラス瓶の底に入れて、粉末が直接水と接触しないようにし
た。瓶のふたをして、他に記載しない限り、瓶を22℃で温置した。
【0072】 気体の試料は、頻繁に除去しガスクロマトグラフィーによって分析した。
【0073】 V.気相におけるフィルムによる酸素取り込みを分析する実験装置 他に記載しない限り、実験は密閉したふたのある200mlのガラス瓶内で実
施された。ふたに穴をあけ、シリコンゴム隔壁を、穴をカバーするためシリコン
接着剤を使って、それぞれのふたの両側に接着した。400平方センチメートル
のフィルムを緩やかに回転させ、瓶の中におき、次いで5mlの蒸留水を入れた
。瓶のふたをし、他に記載しない限り、瓶を20℃で温置した。
【0074】 気体の試料は、頻繁に除去し、一般的な手順IVの酸素の取り込み及び水素発
生の測定に述べられているように、ガスクロマトグラフィーによって分析した。
【0075】 VI.液相におけるフィルムによる酸素取り込みを分析する実験装置 他に記載しない限り、実験は密閉したふたのある200mlのガラス瓶内で実
施された。400平方センチメートルのフィルムを緩やかに回転させ瓶に入れ、
そして酸素で平衡にした蒸留水を、その瓶の頂部まで充填した。瓶のふたをし、
他に記載しない限り、瓶を20℃で温置した。
【0076】 それぞれの瓶に溶解した酸素レベルは酸素測定のためのOrbisphere
Laboratories(Sheffield、英国)により製造されたS
eries3600 Indicating InstrumentであるMi
croprocessor One Channel Analyser(MO
CA)を用いて流速45〜60ml/分にて測定された。
【0077】 実施例1:アルミニウムを含有する組成物の調整及び試験 前述した小規模の調製及び試験技術を用いて、多くの異なったアルミニウム含
有組成物を調製し試験(酸素取り込みと水素発生に対する)をした。これらの組
成物は、100部のAl(1.9g)、100部の砂(1.9g)、99.7部
の活性炭素(1.89g)(0.3部のPd(0.006g)と共に、あるいは
なしに)及び10.5部のNaCl(0.2g)と10.5部のNaOH(0.
2g)の内、共に含まず、どちらか一方、あるいは両方を含む、から生成されて
いた。
【0078】 これらの一部は、低エネルギー摩砕パウダーで、他のものの中には高エネルギ
ー摩砕パウダーのものもあった;腐食増強剤を含まないものもあれば、NaCl
及びNaOHのどちらか一方または両方を含むものもあった。全ての試験試料は
、同量のアルミニウムを含有し、それぞれ22℃で試験された。
【0079】 Pdなし、NaOHのみあるいはNaCl及びNaOHの両方を含んだものの
試験結果を下記の表1に示す(括弧をつけた数字は、酸素吸収過程で到達した分
子水素濃度の最大パーセントとそこに到達した時間を表している)。
【0080】
【表1】 表1の数字で示される酸素吸収過程は、最終酸素濃度は0.1%よりかなり高
いことを示している。
【0081】 Pdがある場合とない場合、そしてNaOH及びNaClの内どちらか一方あ
るいは両方の場合の結果を下記の表2に示す。
【0082】
【表2】 168時間でO濃度が20.8%から20.28%に低下し、安定化してい
る。このことは、これ以上の取り込みは期待できないことを示している。
【0083】 括弧をつけた数字は、酸素吸収過程で到達した最大分子水素濃度とそこに到達
した時間(時間)を表している。
【0084】 この試験では、低エネルギーで摩砕されたアルミニウムを含有する組成物では
、NaOHはNaClとほぼ同じ酸素吸収を示すが、水素放出ではずっと高い数
値を示す。一方、この水素放出は高エネルギー摩砕によって、非常に実質的に減
少される。更に詳しく、試験を以下に示した。 1) 腐食増強剤(NaOHあるいはNaCl)がない場合、低エネルギーの摩
砕では顕著な酸素取り込みはなく、このことより高エネルギー摩砕でも顕著な酸
素取り込みはないと仮定する。 2) 弱い腐食増強剤(NaCl)を用いた場合、腐食増強剤を省略した時と比
べて、組成物での酸素吸収活性に実質的な改良が見られた。しかし、このことは
特に印象的なものではなかった。 3) 強い腐食増強剤(NaOH)を低エネルギー摩砕アルミニウム含有組成物
と用いると、より高い酸素吸収活性を示すが、水素放出も急上昇する。 4) しかしながら、強い腐食増強剤(NaOH)を高エネルギー摩砕に用いる
と、酸素吸収活性が増えるばかりでなく、酸素吸収過程の間は顕著な水素放出は
見られなかった。 5) 弱いものと強いものの2つの両方の腐食増強剤(NaOH及びNaCl)
を使用し低エネルギー摩砕を用いると、それぞれの腐食増強剤を用いた個々の結
果から予測されるより、驚くほど良い結果を示した。 6) 弱いものと強いものの2つの両方の腐食増強剤(NaCl及びNaOH)
を使用し、高エネルギー摩砕を用いると、それぞれの腐食増強剤を用いた、個々
の結果から予測されるものと比べあまり優れた結果を示さなかった。
【0085】 実施例2: 酸素捕捉性配合物を含有するEVAポリマーフィルムの活性の試験 前述した大規模の調製法及び試験技術を用いて、アルミニウム、砂及びパラジ
ウムと共に用いる活性炭素、NaOH及びNaClを含有する高エネルギーの摩
砕された組成物が得られた。
【0086】 これらの組成物は、100部のAl、100部の砂、50部の活性炭素(0.
3部のPd、10.5部のNaClと10.5部のNaOH)を含有していた。
【0087】 その後、生成された組成物を、EVA(16%ビニルアセテート含有)に配合
し、前述した一般の製法で述べられているように膨張フィルムとした。上部空き
高及び溶解している酸素の両方を除去する、得られたフィルムの能力を前述した
一般的な手順で試験した。結果を下記表3、4及び5に示す。
【0088】
【表3】
【0089】
【表4】
【0090】
【表5】 これらのデータは本組成物がEVAポリマーに組み込まれた場合、気相及び液
相の両方から酸素を取り除くのに大変効果的であることを示していた。更に、得
られたポリマー材料は、冷凍温度で酸素吸収の優れた活性を示した。
【0091】 実施例3:オレンジジュース中の酸素に対する組成物を含有するEVAポリマ
ーフィルムの試験 実施例2で述べられている組成物を含有するポリマーフィルム(但し前述した
より大規模な調製手順によって調製)の、オレンジジュース内の溶解酸素及び上
部空き高酸素を除去する能力は一般的な手順(900mlの単一の種類のオレン
ジジュースが入った1リットルのガラス瓶内に800平方センチメートル面積の
フィルムを置いたことを除く)で記述されている方法により決定された。
【0092】 フィルムの入ってない対照瓶も用意した。
【0093】 オレンジジュース内のビタミンC量を維持するフィルムの効果は、オレンジジ
ュースの試料をところどころで取り出し、滴定によってビタミンC量を測定する
ことにより決定した。
【0094】 オレンジジュースの酸化による褐変を防ぐフィルムの効果は、オレンジジュー
スのサンプルをところどころで取り出して、420ナノメートルで分光光度計に
よって吸光度を測定して分析した。
【0095】 結果を表6、7、8及び9に示す。
【0096】
【表6】
【0097】
【表7】
【0098】
【表8】
【0099】
【表9】 これらのデータは、組成物をEVAに組み込むと、オレンジジュースなどの液
体の食品から酸素を除去するのに有効なフィルムができるということを示してい
た。フィルムによる酸素除去の割合は、溶解酸素レベル及び上部空き高の酸素レ
ベルを対照の酸素レベル以下に維持するのに十分なものであった。減少した酸素
レベルは、コントロールと比較してフィルムにさらされているジュースでのビタ
ミンC酸化の防止、酸化による褐変反応の抑制に影響した。
【0100】 実施例4:本組成物を含有するポリマーフィルムからの移動の分析 実施例2で使用されている組成物を含有するEVAポリマーフィルムは、6℃
でのフィルムからオレンジジュース及び(それとは別に)3%酢酸(オレンジジ
ュースに類似)へ、ガラス瓶中、20平方センチメートルのフィルムに対して液
体20mlの割合でのアルミニウムの移動の量を測定するのにも用いられた。オ
レンジジュース及び3%酢酸中のアルミニウムの量は、フィルムへさらされた後
のさまざまな時間に、誘導的に結合したプラズマ原子の放出の分光測定法によっ
て決定された。
【0101】 結果を表10に示す。
【0102】
【表10】 これらのデータは、フィルムからの積極的な酢酸類似物への移動は、1リット
ルに対して1.5mg以下で、これは全体のアルミニウムの1.5%以下である
ということを示している。従って、組成物のEVAフィルムへの組み込みは、酢
酸中へ放出されるアルミニウム量の減少に有効であった。
【0103】 オレンジジュースなどの一般的な液体の食料品の場合、食料品へのアルミニウ
ム放出量はほとんど検出できなかった(1リットルに対して5マイクログラム以
下)。このように、非常に低レベルの移動のため、適当なポリマーに組み込まれ
た場合、本発明の酸素捕捉性組成物は、食品に直接触れる際には、特に食品用途
に良好である。
【0104】 実施例5:酸素捕捉性組成物を含有するLDPEポリマーフィルムの活性試験 アルミニウム、砂、活性炭素及びパラジウムを含有する高エネルギー摩砕組成
物が、実施例2で述べられたようにして調整された。
【0105】 形成された組成物は、前述したような一般的な手順によってNovex LD
PE及びフィルムに配合された。上部空き高及び溶解した酸素を除去する、得ら
れたフィルムの能力は一般的な手順によってテストされた。その結果を下記の表
11、12及び13に示す。
【0106】
【表11】
【0107】
【表12】
【0108】
【表13】 これらのデータは、本組成物がLDPEポリマーに組み込まれた場合にも、気
相及び液相の両方から酸素を除去するのに効果を表すことを示していた。更に、
得られたポリマー材料は冷凍温度で酸素吸収に高い活性を示した。
【0109】 従って、酸素吸収性組成物による水素の放出は、本組成物の適当なポリマーへ
の混合及び摩砕過程でのエネルギーによって、制御できると結論づけられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B021 MC04 MK08 MP08 4H025 AA01 AB01 AB03

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細粒状金属と強力な腐食増強剤の粉末様混合物である酸素
    スカベンジャー組成物。
  2. 【請求項2】 前記微細粒状金属が直径約1から20マイクロメーターの粒
    子を有する、請求項1に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  3. 【請求項3】 粒子が約1から20マイクロメーターの大きさで、変形/破
    砕されている微細粒状金属を含む酸素スカベンジャー組成物。
  4. 【請求項4】 微細粒状の強力な腐食増強剤をさらに含む、請求項3に記載
    の酸素スカベンジャー組成物。
  5. 【請求項5】 金属自体が水の存在下で水素の放出を伴って腐食することが
    できる、請求項1から4のいずれか一項に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  6. 【請求項6】 粒子が5マイクロメーター以下の大きさである、請求項2か
    ら4のいずれか一項、あるいは請求項2又は3に付属して請求項5に記載の酸素
    スカベンジャー組成物。
  7. 【請求項7】 金属がアルミニウムである、請求項1から6のいずれか一項
    に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  8. 【請求項8】 組成物のアルミニウム含量が10から50重量%の範囲であ
    る、請求項7に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  9. 【請求項9】 金属の少なくとも50%が変形/破砕されている、請求項3
    、又は請求項3に付属して請求項4から8のいずれか一項に記載の酸素スカベン
    ジャー組成物。
  10. 【請求項10】 金属の少なくとも95%が変形/破砕されている、請求項
    9に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  11. 【請求項11】 少なくとも1つの充填剤をさらに含む、請求項1から10
    のいずれか一項に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  12. 【請求項12】 充填剤又は充填剤の1つが大きな表面積の反応部位材料を
    含む、請求項11に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  13. 【請求項13】 大きな表面積の反応部位材料が炭素質である、請求項12
    に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  14. 【請求項14】 充填剤が滑石及び/あるいは砂及び/あるいはアルミナ及
    び/あるいはジルコニア及び/あるいは炭化ケイ素を含む、請求項11から13
    のいずれか一項に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  15. 【請求項15】 充填剤が活性炭素物質と砂である、請求項11から14の
    いずれか一項に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  16. 【請求項16】 組成物が遊離粉末であり、金属に基づいて、金属100に
    対して10から1000重量部の充填剤を含む、請求項11から15のいずれか
    一項に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  17. 【請求項17】 前記強力な腐食増強剤が水酸化物である、請求項1、2又
    は4、あるいは請求項1又は4に付属して請求項5から16のいずれか一項に記
    載の酸素スカベンジャー組成物。
  18. 【請求項18】 前記水酸化物がNaOH又は水酸化カリウムである、請求
    項17に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  19. 【請求項19】 ハロゲン化金属であるもうひとつの腐食増強剤をさらに含
    む、請求項17又は18に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  20. 【請求項20】 前記ハロゲン化金属がハロゲン化アルカリ金属である、請
    求項19に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  21. 【請求項21】 ハロゲン化アルカリ金属がNaClである、請求項20に
    記載の酸素スカベンジャー組成物。
  22. 【請求項22】 腐食増強剤の量が、アルミニウム100部に対して腐食増
    強剤1から50重量部である、請求項1また4に付属して請求項7又は8、ある
    いは請求項1又は4に付属する請求項7に付属して請求項9から21のいずれか
    一項に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  23. 【請求項23】 水を生成する、分子水素と酸素間の反応のための触媒をさ
    らに含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の酸素スカベンジャー組成物
  24. 【請求項24】 触媒が白金金属群の1つである、請求項23に記載の酸素
    スカベンジャー組成物。
  25. 【請求項25】 触媒を微細粒状金属の量に基づいて0.001から1重量
    %の量で使用する、請求項23又は24に記載の酸素スカベンジャー組成物。
  26. 【請求項26】 充填剤を金属のための摩砕剤として使用して、すべての成
    分を混合及び摩砕操作において一緒に混合する、請求項1から25のいずれか一
    項に記載の酸素スカベンジャー組成物を調製する方法。
  27. 【請求項27】 金属の平均有効結晶サイズを少なくとも10%低下させる
    のに十分な時間組成物を粉砕する、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 平均有効結晶サイズをほぼ50%低下させるのに十分な時
    間粉砕を行う、請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 反応に使用しうる金属の量を、特定量の酸素スカベンジャ
    ー組成物によって消費される必要のある酸素の総量に合わせて較正する、請求項
    1から28のいずれか一項に記載の酸素スカベンジャー組成物を調製する方法。
  30. 【請求項30】 それ自体が水の存在下で水素の放出を伴って腐食すること
    ができる微細粒状金属と、かかる金属に適した強力な腐食増強剤とを含む酸素ス
    カベンジャー組成物が酸素の存在する部位と連絡して配置されている、酸素存在
    部位から酸素を除去するための方法。
  31. 【請求項31】 酸素スカベンジャー組成物が請求項2、3、4あるいは請
    求項6から25のいずれか一項に記載の組成物である、請求項30に記載の方法
  32. 【請求項32】 水蒸気と気体酸素の両方に透過性であるポリマー中に分散
    した、請求項1から25のいずれか一項に記載の酸素スカベンジャー組成物を含
    み、容器内部の酸素感受性物質と連絡する保護的酸素捕捉性シートを作製するの
    に適した、酸素捕捉性ポリマー配合物。
  33. 【請求項33】 ポリマーがエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)又は低
    密度ポリエチレン(LDPE)、あるいはその混合物又はラミネートである、請
    求項32に記載のポリマー配合物。
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