JP3520738B2 - シリルエノールエーテル類の製造方法 - Google Patents

シリルエノールエーテル類の製造方法

Info

Publication number
JP3520738B2
JP3520738B2 JP29486597A JP29486597A JP3520738B2 JP 3520738 B2 JP3520738 B2 JP 3520738B2 JP 29486597 A JP29486597 A JP 29486597A JP 29486597 A JP29486597 A JP 29486597A JP 3520738 B2 JP3520738 B2 JP 3520738B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trimethylsiloxy
solvent
silyl enol
reaction
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29486597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11116582A (ja
Inventor
健 八幡
幹夫 遠藤
透 久保田
洋一 殿村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP29486597A priority Critical patent/JP3520738B2/ja
Publication of JPH11116582A publication Critical patent/JPH11116582A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3520738B2 publication Critical patent/JP3520738B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機合成用中間
体、シリル化剤等として有機合成、各種表面処理等の分
野で有用な高純度のシリルエノールエーテル類を高収率
で製造することができるシリルエノールエーテル類の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】4−ト
リメチルシロキシ−3−ペンテン−2−オンやメチル−
3−トリメチルシロキシ−2−ブテノエートに代表され
るβ−ジケトン化合物のシリルエノールエーテルは、有
機合成用中間体として、また、特に中性のシリル化剤と
して医薬、農薬合成の分野、各種表面処理等の分野で有
用な化合物である。
【0003】これらのシリルエノールエーテル類の合成
法としては、例えば下記反応式のように下記一般式
(1)で示されるβ−ジケトン化合物と下記一般式
(4)で示されるクロロシラン化合物とから下記一般式
(3)で示されるシリルエノールエーテル類を合成する
方法がある。
【0004】
【化2】 (但し、式中R1はアルキル基又はアルコキシ基、R2
3、R4はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜10の有機
基である。)
【0005】しかし、上記の合成方法は、大量に溶媒を
必要とする上、例えばトリエチルアミン等の塩基を使用
する必要があるため、生じる塩基の塩酸塩を濾過しなけ
ればならず、工程が煩雑である。しかも、これらの塩酸
塩は、例えばトリエチルアミン塩酸塩のように昇華性を
有するものが多く、溶解させたり濾過しても除去し難
く、このため除去できない塩が蒸留単離の際に蒸留塔に
付着したり、目的物に混入したりするため工業的には不
向きな合成方法であった。とりわけ電子材料等の分野で
は、塩素分の少ない材料が求められており、上記合成方
法は使用できない場合があった。
【0006】そこで、塩基の塩酸塩を生じない方法とし
て、下記反応式のように下記一般式(1)で示されるβ
−ジケトン化合物と下記一般式(2)で示されるジシラ
ザン化合物からの合成法が提案されている。
【0007】
【化3】 (但し、式中R1、R2、R3、R4はそれぞれ上記と同様
である。)
【0008】しかしながら、上記の合成法は、下記のよ
うな問題があり、シリルエノールエーテル類の製造方法
として満足できるものではなかった。即ち、上記方法に
おいて、溶媒を使用しない場合には生産性は大きく向上
するものの、低温下では反応速度が遅く、また、高温下
での反応では反応中に発生するアンモニアのため、例え
ばアセチルアセトンとヘキサメチルジシラザンの反応の
場合には、アセチルアセトンの一方のケトンがアミノ化
された4−アミノ−3−ペンテン−2−オン(下記式
(5)で示される化合物)や、それが更にトリメチルシ
リル化された4−トリメチルシリルアミノ−3−ペンテ
ン−2−オン(下記式(6)で示される化合物)が副生
し、これらの副生成物は目的物と沸点が近いために蒸留
では除去しにくいため、目的物質の純度や収率の低下を
招き易いといった問題があった。
【0009】なお、下記の副生成物の生成量は、スケー
ルが大きくなるほど顕著で、工業的スケールでの製造に
おいては、非常に大きな問題となる。
【0010】
【化4】
【0011】更には、アセチルアセトンとヘキサメチル
ジシラザンを使用した場合にはこれら化合物が昇華性の
コンプレックスを形成し、これが器壁や配管に付着して
閉塞するおそれがあった。
【0012】一方、溶媒を使用する方法としては、ジク
ロロメタンを溶媒とする方法(Can.J.Che
m.,58,138(1980))、テトラヒドロフラ
ンを溶媒とする方法(トリメチルクロロシラン触媒)
(Zh.Anal.Khim.,40,2087(19
85))、テトラヒドロフランを溶媒とする方法(イミ
ダゾール触媒)(Synthesis,722(197
6))等が知られている。
【0013】しかし、非極性溶媒を使用する場合は著し
く反応速度が低下するため実用的ではなく、また、溶媒
としてジクロロメタンやテトラヒドロフランを使用した
場合でも、無溶媒の場合よりも反応速度が遅く、反応率
を高めるために長時間反応を行うと上記の溶媒を使用し
ない場合と同様の副生成物が副生してしまうという問題
点があった。更に、反応速度を高めるために触媒を添加
した場合、反応速度は高まるが、副生成物が多く生成
し、目的物質の純度や収率の大きな低下を招く等の問題
があった。
【0014】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、シリルエノールエーテル類をより簡便かつ高純度、
高収率で、しかも工業的にも有利に製造することができ
るシリルエノールエーテル類の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、下記一般式(1)で示されるβ−ジケトン化合物と
下記一般式(2)で示されるジシラザン化合物との反応
により下記一般式(3)で示されるシリルエノールエー
テル類を製造するに際して、溶媒として有機ニトリル化
合物を用いた場合、反応速度が著しく高まり、触媒を添
加しなくても高反応率で速やかに反応が進行すると共
に、効果的に近沸副生成物の副生を抑制できる上、β−
ジケトン化合物とジシラザン化合物とのコンプレックス
の生成がほとんどなく、かかるコンプレックスが器壁や
配管へ付着することもないこと、それ故、簡便な工程で
高純度かつ高収率でシリルエノールエーテル類を製造可
能であることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0016】
【化5】 (但し、式中R1は炭素数1〜10のアルキル基又はア
ルコキシ基、R2、R3、R4はそれぞれ水素原子又は炭
素数1〜10の有機基である。)
【0017】従って、本発明は、上記一般式(1)で示
されるβ−ジケトン化合物と上記一般式(2)で示され
るジシラザン化合物とを反応させて上記一般式(3)で
示されるシリルエノールエーテル類を製造する方法にお
いて、溶媒として有機ニトリル化合物を用いることを特
徴とするシリルエノールエーテル類の製造方法を提供す
る。
【0018】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明のシリルエノールエーテル類の製造方法にお
いて、原料として用いるβ−ジケトン化合物及びジシラ
ザン化合物は、それぞれ下記一般式(1)及び下記一般
式(2)で示されるものである。
【0019】
【化6】 (但し、式中R1は炭素数1〜10のアルキル基又はア
ルコキシ基、R2、R3、R4はそれぞれ水素原子又は炭
素数1〜10の有機基である。)
【0020】上記式中、R1は炭素数1〜10のアルキ
ル基又はアルコキシ基であり、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基等の
アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等
のアルコキシ基が挙げられる。
【0021】また、上記式中、R2、R3、R4はそれぞ
れ水素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基、好まし
くはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニ
ル基等の1価炭化水素基であり、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オ
クチル、フェニル、トリル、ベンジル、ビニル、アリ
ル、プロペニル、へキセニル等が例示され、これらはそ
の水素原子の一部又は全部がフッ素等のハロゲン原子な
どで置換されていてもよい。
【0022】上記式(1)のβ−ジケトン化合物として
は、例えばアセチルアセトン、プロピオニルアセトン、
ブチリルアセトン、イソブチリルアセトン、カプロイル
アセトン、ベンゾイルアセトン等のアセチルアセトン誘
導体、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢
酸−iso−プロピル、アセト酢酸−tert−ブチ
ル、アセト酢酸−iso−ペンチル、アセト酢酸ベンジ
ル等のアセト酢酸エステル類、1,3−シクロペンタン
ジオン、1,3−シクロヘキサンジオン、4,4−ジメ
チル−1,3−シクロヘキサンジオン、5,5−ジメチ
ル−1,3−シクロヘキサンジオン等の環状β−ジケト
ン化合物などが挙げられる。
【0023】上記式(2)のジシラザン化合物として
は、具体的に1,1,3,3−テトラメチルジシラザ
ン、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジ−tert−
ブチル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、
1,3−ジ−n−ヘキシル−1,1,3,3−テトラメ
チルジシラザン、1,3−ジフェニル−1,1,3,3
−テトラメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,
1,3,3−テトラメチルジシラザンなどが例示され
る。
【0024】上記式(1)のβ−ジケトン化合物と上記
式(2)のジシラザン化合物との使用割合は、式(1)
のジシラザン化合物を式(2)のβ−ジケトン化合物に
対して理論量で0.5〜10当量、特に経済性と反応性
を考慮すると0.6〜2当量とすることが好ましい。
【0025】本発明では、上記式(1)のβ−ジケトン
化合物と上記式(2)のジシラザン化合物とを反応させ
るに際して、溶媒として有機ニトリル化合物を用いる。
この有機ニトリル化合物としては、例えばアセトニトリ
ル、プロピオニトリル、n−ブチロニトリル、iso−
ブチロニトリル、n−バレロニトリル、iso−バレロ
ニトリル、ヘキサンニトリル、ヘプタンニトリル、オク
タンニトリル、ノナンニトリル等の脂肪族系ニトリル化
合物、ベンゾニトリル、o−トルニトリル、m−トルニ
トリル、p−トルニトリル等の芳香族系ニトリル化合物
などが例示されるが、経済性、取扱い易さ、沸点などを
考慮するとアセトニトリルを用いるのが最も好ましい。
【0026】有機ニトリル化合物の使用量は、適宜調整
することができるが、生産性と反応性の両面から考慮し
て、β−ジケトン化合物1モル当たり50〜600m
l、特に100〜300mlが好適である。
【0027】また、上記反応は、本発明の目的を損なわ
ない範囲で有機ニトリル化合物に1種類以上の他の溶媒
を任意の割合で混合した混合溶媒系で行うことも場合に
よっては可能である。
【0028】上記反応は、有機ニトリル化合物とβ−ジ
ケトン化合物の混合液にジシラザン化合物を加える方
法、有機ニトリル化合物とジシラザン化合物の混合液に
β−ジケトン化合物を加える方法、あるいは両化合物と
もに溶媒を用いる方法のいずれでも行うことができる。
【0029】本発明においては、反応速度をより高める
ためにトリメチルクロロシラン等のクロロシラン類、ド
デシルベンゼンスルホン酸等のスルホン酸類及びその
塩、硫酸アンモニウム等の硫酸塩などの触媒の添加も可
能であるが、不純物混入及び副生成物副生の問題が発生
し易いため、無触媒で反応を行うのがより好ましい。
【0030】反応温度は10℃から還流する温度とする
ことが望ましい。反応温度を高くすれば反応速度は速く
なり、またアンモニアの系外への除去も容易となるた
め、還流下で反応させるのがより好ましい。
【0031】本発明では、このような反応により下記式
(3)で示されるシリルエノールエーテル類を得ること
ができる。
【0032】
【化7】 (但し、式中R1、R2、R3、R4はそれぞれ上記と同様
である。)
【0033】上記式(3)で示されるシリルエノールエ
ーテル類の具体例としては、4−ジメチルシロキシ−3
−ペンテン−2−オン、4−トリメチルシロキシ−3−
ペンテン−2−オン、4−tert−ブチルジメチルシ
ロキシ−3−ペンテン−2−オン、4−トリメチルシロ
キシ−3−ヘキセン−2−オン、メチル−3−トリメチ
ルシロキシ−2−ブテノエート、エチル−3−トリメチ
ルシロキシ−2−ブテノエート、tert−ブチル−3
−トリメチルシロキシ−2−ブテノエートなどが挙げら
れる。
【0034】
【発明の効果】本発明のシリルエノールエーテル類の製
造方法によれば、無触媒でも高反応速度及び高反応率
で、しかも副生成物の副生を効果的に抑制し得、また、
β−ジケトン化合物とジシラザン化合物のコンプレック
スが器壁や配管へ付着することもないもので、工業的に
非常に有利である。
【0035】本発明方法で得られるシリルエノールエー
テル類は、塩素分を含まず、高純度であるので、有機合
成用中間体、シリル化剤等として幅広く利用することが
でき、特に電子材料等の分野において有用である。
【0036】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。
【0037】〔実施例1〕4−トリメチルシロキシ−3
−ペンテン−2−オンの合成 撹拌機、還流器、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を
備えたフラスコにヘキサメチルジシラザン364.0g
(2.3mol)とアセトニトリル600mlを入れ、
還流下で滴下ロートよりアセチルアセトン300.3g
(3.0mol)を4時間で滴下した。アセチルアセト
ンの滴下終了後、還流下で2時間熟成し、反応を完結さ
せた。反応液中に副生成物は、ほとんど見られなかっ
た。また、アセチルアセトンとヘキサメチルジシラザン
のコンプレックスの生成も見られなかった。得られた反
応液を減圧蒸留し、4−トリメチルシロキシ−3−ペン
テン−2−オンを圧力10mmHg、沸点72〜73℃
の留分として470.7g得た。目的物はシス体とトラ
ンス体の混合物として得られ、純度99.7%、収率は
91.1%であった。
【0038】〔実施例2〕4−トリメチルシロキシ−3
−ペンテン−2−オンの合成 撹拌機、還流器、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を
備えたフラスコにアセチルアセトン300.3g(3.
0mol)とアセトニトリル600m1を入れ、還流下
で滴下ロートよりヘキサメチルジシラザン484.2g
(3.0mol)を4時間で滴下した。この時点で反応
は完結していた。反応液中に副生成物はほとんど見られ
なかった。また、アセチルアセトンとヘキサメチルジシ
ラザンのコンプレックスの生成も見られなかった。
【0039】〔実施例3〕メチル−3−トリメチルシロ
キシ−2−ブテノエートの合成 撹拌機、還流器、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を
備えたフラスコにヘキサメチルジシラザン61.3g
(0.38mol)とアセトニトリル100m1を入
れ、還流下で滴下ロートよりアセト酢酸メチル58.1
g(0.5mol)を3時間で滴下した。アセト酢酸メ
チルの滴下終了後、還流下で2時間熟成し、反応を完結
させた。反応液中に副生成物はほとんど見られなかっ
た。得られた反応液を減圧蒸留し、メチル−3−トリメ
チルシロキシ−2−ブテノエートを圧力10mmHg、
沸点74〜76℃の留分として85.5g得た。目的物
はシス体とトランス体の混合物として得られ、純度9
9.6%、収率は90.8%であった。
【0040】〔比較例1〕クロロシランを用いた4−ト
リメチルシロキシ−3−ペンテン−2−オンの合成 撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラス
コにアセチルアセトンを110.1g(1.1mo
l)、トリエチルアミンを111.3g(1.1mo
l)、トルエンを300m1入れ、滴下ロートよりトリ
メチルクロロシラン108.6g(1.0mol)を室
温、2時間で滴下した。トリメチルクロロシランの滴下
終了後、1時間還流を行った。ヘキサンを300ml加
えた後、トリエチルアミン塩酸塩を濾過により除去し、
濾液をロータリーエバポレーターで減圧濃縮した。減圧
蒸留し、4−トリメチルシロキシ−3−ペンテン−2−
オンを圧力10mmHg、沸点72〜74℃の留分とし
て90.6g、純度95.0%で得た。収率は52.6
%であった。蒸留の際、蒸留塔にトリエチルアミン塩酸
塩が付着し、目的物にも混入していた。
【0041】〔比較例2〕テトラヒドロフラン溶媒での
4−トリメチルシロキシ−3−ペンテン−2−オンの合
成 撹拌機、還流器、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を
備えたフラスコにヘキサメチルジシラザン484.2g
(3.0mol)とテトラヒドロフラン600m1を入
れ、還流下で滴下ロートよりアセチルアセトン300.
3g(3.0mol)を5時間で滴下した。アセチルア
セトンの滴下終了後、還流下で3時間熟成したが、反応
率は35.3%であり、反応は非常に遅かった。
【0042】〔比較例3〕無溶媒での4−トリメチルシ
ロキシ−3−ペンテン−2−オンの合成 撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラス
コにアセチルアセトンを300.3g(3.0mol)
入れ、温度を100℃に保持しながら滴下ロートよりヘ
キサメチルジシラザン484.2g(3.0mol)を
3時間で滴下した。ヘキサメチルジシラザンの滴下終了
後、1時間還流を行った。反応液中の副生成物量は、目
的物に対して上記化合物(1)が2.1%、上記化合物
(2)が7.3%であった。また、アセチルアセトンと
ヘキサメチルジシラザンのコンプレックスが器壁、特に
コンデンサーに多く付着し、閉塞のおそれがあった。得
られた反応液を減圧蒸留し、4−トリメチルシロキシ−
3−ペンテン−2−オンを圧力10mmHg、沸点72
〜74℃の留分として373.6g、純度91.5%で
得た。収率は72.3%であった。
【0043】アセチルアセトンの滴下終了後、還流下で
3時間熟成したが、反応率は35.3%であり、反応は
非常に遅かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 透 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (72)発明者 殿村 洋一 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (56)参考文献 特開 平10−279585(JP,A) Chemical Abstract s, 104:81274 Chemical Abstract s, 93:8237 Chemical Abstract s, 86:121416 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 7/18 C07F 7/02 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるβ−ジケト
    ン化合物と下記一般式(2)で示されるジシラザン化合
    物とを反応させて下記一般式(3)で示されるシリルエ
    ノールエーテル類を製造する方法において、溶媒として
    有機ニトリル化合物を用いることを特徴とするシリルエ
    ノールエーテル類の製造方法。 【化1】 (但し、式中R1は炭素数1〜10のアルキル基又はア
    ルコキシ基、R2、R3、R4はそれぞれ水素原子又は炭
    素数1〜10の有機基である。)
  2. 【請求項2】 アセチルアセトンとヘキサメチルジシラ
    ザンとを反応させて4−トリメチルシロキシ−3−ペン
    テン−2−オンを製造する方法において、溶媒としてア
    セトニトリルを用いることを特徴とする4−トリメチル
    シロキシ−3−ペンテン−2−オンの製造方法。
  3. 【請求項3】 アセト酢酸メチルとヘキサメチルジシラ
    ザンとを反応させてメチル−3−トリメチルシロキシ−
    2−ブテノエートを製造する方法において、溶媒として
    アセトニトリルを用いることを特徴とするメチル−3−
    トリメチルシロキシ−2−ブテノエートの製造方法。
JP29486597A 1997-10-13 1997-10-13 シリルエノールエーテル類の製造方法 Expired - Fee Related JP3520738B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29486597A JP3520738B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 シリルエノールエーテル類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29486597A JP3520738B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 シリルエノールエーテル類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11116582A JPH11116582A (ja) 1999-04-27
JP3520738B2 true JP3520738B2 (ja) 2004-04-19

Family

ID=17813259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29486597A Expired - Fee Related JP3520738B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 シリルエノールエーテル類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3520738B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW392229B (en) * 1997-01-23 2000-06-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd Method of manufacturing semiconductor device and apparatus for same
JPWO2011108661A1 (ja) 2010-03-04 2013-06-27 国立大学法人京都大学 シリルエノールエーテル類の製造法

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Chemical Abstracts, 104:81274
Chemical Abstracts, 86:121416
Chemical Abstracts, 93:8237

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11116582A (ja) 1999-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04288089A (ja) メタクリルオキシ基またはアクリルオキシ基を有するオルガノシランの製造法
EP0638575A2 (de) Verfahren zur Herstellung von Diorganodialkoxysilanen
JP3520738B2 (ja) シリルエノールエーテル類の製造方法
JPH0786115B2 (ja) 第3級炭化水素基含有ハロゲン化シランの製造方法
JPH08291184A (ja) メルカプトプロピルシラン化合物の製造方法
US5294727A (en) Method for preparing tertiary hydrocarbon-silyl compounds
JP2775239B2 (ja) 接触アルキル化方法
US5371216A (en) Pyridinium salts containing alkoxysilyl groups
JP3493934B2 (ja) N,n−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンの製造方法
JP3484561B2 (ja) 4−トリメチルシロキシ−3−ペンテン−2−オンの製造方法
JPH0311083A (ja) シリル化剤
JP4178369B2 (ja) シリル(メタ)アクリレート化合物の製造方法
JP2736324B2 (ja) シリルシアノヒドリンの合成
US6777570B2 (en) Process for producing norbornene derivative having organosilyl group
JP2799619B2 (ja) N,0―ビス(t―ブチルジメチルシリル)トリフルオロアセトアミドの製造方法
US4663471A (en) Method for the preparation of N-methyl-N-trimethylsilyl trifluoroacetamide
EP0322819B1 (en) Method for the preparation of beta-substituted allylsilane
JP4807549B2 (ja) シロキサン類,シラノール類及びシラン類,並びにその製造方法
JP2864985B2 (ja) トリ(第2級アルキル)シラン化合物の製造方法
EP1203772B1 (en) Thexylchlorosilanes, their manufacture and use
EP0065356B1 (en) A method for purification of cyclopentenolones
JP3128192B2 (ja) アリルトリアルコキシシラン化合物の製造方法
USRE32717E (en) Method for the preparation of N-methyl-N-trimethylsilyl trifluoroacetamide
JP3517936B2 (ja) 1,3−ジオキソランの製造方法
JPS6257188B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130213

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140213

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees