JP3128192B2 - アリルトリアルコキシシラン化合物の製造方法 - Google Patents
アリルトリアルコキシシラン化合物の製造方法Info
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Description
ップリング剤として有用なアリルトリアルコキシシラン
化合物を製造する方法に関するものである。
は、アリルトリアルコキシシラン化合物が有効であるこ
とが知られている。このアリルトリアルコキシシラン化
合物を一般的な反応装置で工業的に製造できる方法とし
ては、アリルトリクロロシランをピリジンの存在下でア
ルコールと反応させる方法が報告されているのみである
(Collect. Czech. Chem. Commun.,43,3391(1978) 収率
57%)。アリルトリアルコキシシラン化合物の原料であ
るアリルトリクロロシランを合成するには、テトラクロ
ロシランとアリルマグネシウムブロマイドを反応させる
方法(J. Am. Chem.Soc.,73,2599(1951))、3-クロロプ
ロピルトリクロロシランを塩基で脱塩化水素する方法
(特開昭53−135934号公報)、トリクロロシランとアリ
ルクロライドとを3級アミンの存在下で反応させる方法
(J. Organomet. Chem.,96,Cl(1975))がある。
ロシランを単離し、アルコキシ化してアリルトリアルコ
キシシラン化合物を製造するのは、工程が長く、収率も
低くなるので、コスト的に好ましくない。
重結合が移動した1−プロぺニルトリクロロシランに異
性化する性質を有している。前記製法でアリルトリクロ
ロシランを合成する場合には、熱が加わる蒸留時に異性
体が生成するので、高純度のアリルトリクロロシランが
得られない。この純度の低いアリルトリクロロシランか
ら合成されるアリルトリアルコキシシラン化合物も、高
純度のものにはならない。
非常に高く、空気中の湿気等と容易に反応してゲル状物
質を生成しやすい。このため濾過工程のある従来の製法
では、操作が非常に困難であった。
解決するためなされたもので、アリルトリクロロシラン
を直接取り扱うことなく、高品質のアリルトリアルコキ
シシラン化合物を容易に且つ高収率で製造する方法を提
供することを目的とする。
めになされた本発明のアリルトリアルコキシシラン化合
物の製造方法は、トリクロロシランと下記式〔I〕 CH2=CHCH2X 〔I〕 で表されるアリルハライドとを、3級アミンおよび銅化
合物の存在下で反応させ、その反応液に引き続き、下記
式〔II〕 ROH 〔II〕 で表されるアルコールを反応させ、下記式〔III〕 CH2=CHCH2Si(OR)3 〔III〕 で表されるアリルトリアルコキシシラン化合物を得るも
のである。尚、式中のXは塩素原子、臭素原子またはヨ
ウ素原子であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であ
る。
具体的にアリルクロライド、アリルブロマイドまたはア
リルアイオダイドが挙げられる。
ペリジン等の環状アミンも含め、どのような3級アミン
でも可能であるが、特にトリアルキルアミンが好まし
い。トリアルキルアミンとしては、具体的にトリエチル
アミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、エチルジ−n
−ブチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n
−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−n−ヘ
キシルアミン、トリ−n−オクチルアミンが例示され
る。これらの中でも特に、その塩の結晶性が低く無溶媒
で反応が可能であり、反応後の塩の濾過操作をせずに、
直接、反応液から目的物質であるアリルトリアルコキシ
シラン化合物を単離することが可能な炭素数4以上のア
ルキル基からなるトリアルキルアミンが好ましい。これ
らは単独で使用されても、混合して使用されてもよい。
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の非プロト
ン性溶媒の使用が可能であるが、前述のごとく3級アミ
ンが炭素数4以上のアルキル基を有するアミンである場
合には、必ずしも反応溶媒を使用する必要がない。
量に対して4〜6等量が好ましい。4等量未満の場合、
塩基性が維持されないのでアリル基が1−プロペニル基
に異性化してしまう。6等量を超える場合には、多く加
えただけの効果が発揮されない。
銅、銅−ケイ素合金、塩化第一銅、塩化第2銅、臭化
銅、臭化第2銅、ヨウ化銅、シアン化銅等の塩、または
Li2CuCl4、LiCu(CN)Cl等の錯化合物が
例示される。触媒の濃度はトリクロロシランに対して、
0.1〜20mol%、特に1〜10mol%が好まし
い。0.1mol%未満の場合には、触媒濃度が低すぎ
るため反応が起こらない。20mol%を超える場合に
は、多く加えただけの効果が発揮されない。
〜4のアルキルアルコールであり、具体的にはメタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノールが挙げられる。
シシラン化合物には、アリルトリメトキシシラン、アリ
ルトリエトキシシラン、アリルトリ−n−プロポキシシ
ラン、アリルトリイソプロポキシシラン、アリルトリ−
n−ブトキシシランが挙げられる。
合物の製法では、単離並びに取り扱いが難しいアリルト
リクロロシランを直接扱う必要がない。また常に塩基の
存在下で反応が進行していくので、アリル基の異性化は
ほとんど起こらない。そのため、異性体を含有しない高
品質のアリルトリアルコキシシランを工業的スケールで
容易かつ高収率で製造することが可能である。
3リットルフラスコ中にエチルアミン409.9g
(4.05mol)、ジエチルエーテル1600ミリリ
ットルおよび触媒として塩化第一銅4.95g(0.0
5mol)を仕込んだ。滴下ロートよりアリルクロライ
ド76.5g(1.0mol)とトリクロロシラン13
5.5g(1.0mol)との混合液を20〜30℃で
4時間かけて滴下し、引き続いてメタノール99.2g
(3.1mol)を50〜60℃で3時間かけて滴下し
た。この反応液を濾過して生成した塩を除去し、残った
溶媒を留去した。その後、溶媒を減圧蒸留して83〜8
5℃/100mmHgの留分123.3gを得た。この
留分のマススペクトル、核磁気共鳴スペクトル、赤外吸
収スペクトルを測定したところ、留分はアリルトリメト
キシシランであることが確認された。収率は77%であ
った。尚、異性体である1−プロペニルトリメトキシシ
ランは確認されなかった。
ノール142.9g(3.1mol)を使用し、その他
の条件を実施例1と同一にして反応を行った。反応液を
濾過して生成した塩を除去し、残った溶媒を留去した。
その後、溶媒を減圧蒸留して77〜80℃/20mmH
gの留分145.1gを得た。この留分のマススペクト
ル、核磁気共鳴スペクトル、赤外吸収スペクトルを測定
したところ、留分はアリルトリエトキシシランであるこ
とが確認された。収率は71%であった。尚、異性体で
ある1−プロペニルトリエトキシシランは確認されなか
った。
代わりに臭化第一銅7.2g(0.05mol)を使用
し、アリルクロライド76.5g(1.0mol)の代
わりにアリルブロマイド121.0g(3.1mol)
を使用し、その他の条件を実施例1と同一にして反応を
行った。反応液を濾過して生成した塩を除去し、残った
溶媒を留去した。その後、減圧蒸留して83〜85℃/
100mmHgの留分を分取することによって、アリル
トリメトキシシラン120.3gを得た。収率は74%
であった。
2リットルフラスコ中にアリルクロライド76.5g
(1.0mol)、トリ−n−ブチルアミン750.5
g(4.05mol)および触媒として塩化第一銅4.
95g(0.05mol)を仕込んだ。滴下ロートより
トリクロロシラン135.5g(1.0mol)を20
〜30℃で4時間かけて滴下し、引き続きメタノール9
9.2g(3.1mol)を50〜60℃で3時間かけ
て滴下した。この反応液を直接減圧蒸留し、83〜85
℃/100mmHgの留分を分取することによってアリ
ルトリメトキシシラン134.7gを得た。収率は83
%であった。尚、異性体である1−プロペニルトリメト
キシシランは確認されなかった。
ノール142.9g(3.1mol)を使用し、その他
の条件を実施例4と同一にして反応を行った。この反応
液を直接減圧蒸留し、77〜80℃/20mmHgの留
分を分取することでアリルトリエトキシシラン161.
8gを得た。収率は79%であった。尚、異性体である
1−プロペニルトリエトキシシランは確認されなかっ
た。
Claims (3)
- 【請求項1】 トリクロロシランと下記式〔I〕 CH2=CHCH2X 〔I〕 (式中のXは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子)で
表されるアリルハライドとを、3級アミンおよび銅化合
物の存在下で反応させ、その反応液に引き続き、下記式
〔II〕 ROH 〔II〕 (式中のRは炭素数1〜4のアルキル基)で表されるア
ルコールを反応させることを特徴とする下記式〔III〕 CH2=CHCH2Si(OR)3 〔III〕 で表されるアリルトリアルコキシシラン化合物の製造方
法。 - 【請求項2】 前記3級アミンが炭素数4以上のアルキ
ル基からなるトリアルキルアミンであることを特徴とす
る請求項1に記載のアリルトリアルコキシシラン化合物
の製造方法。 - 【請求項3】 前記トリクロロシランに対する前記銅化
合物の濃度が0.1〜20mol%であることを特徴と
する請求項1に記載のアリルトリアルコキシシラン化合
物の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP07317887A JP3128192B2 (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | アリルトリアルコキシシラン化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07317887A JP3128192B2 (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | アリルトリアルコキシシラン化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09157280A JPH09157280A (ja) | 1997-06-17 |
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ID=18093169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07317887A Expired - Fee Related JP3128192B2 (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | アリルトリアルコキシシラン化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3128192B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020021187A1 (fr) | 2018-07-27 | 2020-01-30 | Bostik Sa | Procede de preparation de composes a groupement alkoxysilyl |
-
1995
- 1995-12-06 JP JP07317887A patent/JP3128192B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
1."Silicon Chem.Ind.II",2nd 1994年,p.185−196 |
2."Khim.Prom−st.",(1),1989年,p.15−18 |
3."J.Organomet.Chem.",191,1980年,p.363−369 |
4."Collect.Czech.Chem.Commun.",43,1978年,p.3391−3395 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020021187A1 (fr) | 2018-07-27 | 2020-01-30 | Bostik Sa | Procede de preparation de composes a groupement alkoxysilyl |
FR3084367A1 (fr) | 2018-07-27 | 2020-01-31 | Bostik Sa | Procede de preparation de composes a groupement alkoxysilyl |
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JPH09157280A (ja) | 1997-06-17 |
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