JP3520185B2 - 耐火屋根板 - Google Patents

耐火屋根板

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JP3520185B2
JP3520185B2 JP23871697A JP23871697A JP3520185B2 JP 3520185 B2 JP3520185 B2 JP 3520185B2 JP 23871697 A JP23871697 A JP 23871697A JP 23871697 A JP23871697 A JP 23871697A JP 3520185 B2 JP3520185 B2 JP 3520185B2
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純一 大井
昭洋 細野
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三晃金属工業株式会社
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  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的安価な耐熱
材料を使用し、その構成を極めて簡単なものとし、ひい
ては低価格にて提供することができる耐火屋根板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、耐火建築材が種々開発されて
いる。その多くは、金属製の建築用板に無機系の耐火材
が貼着されたものである。その耐火性を有する板材とし
て、耐火及び耐熱性を備えたガラス繊維等の断熱材が使
用され、このような断熱材を使用することで金属製の建
築板材を耐火被覆状態とし、耐火性能を有するようにし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
では、金属製の建築板材に耐火性を与えるために、耐火
性を有する断熱材を使用し、耐火屋根板を構成してい
る。したがって、この耐火屋根板の耐火性の良否は、そ
の断熱材の耐火性能によるものであり、耐火屋根板の構
成部材において、断熱材の占める比率は大きくなる。そ
のために、良好な耐火性能を有する断熱材を選択するこ
とが耐火屋根板の性能が決定することになる。したがっ
て、耐火屋根板の価格も断熱材に影響されることとな
る。そこで、耐火屋根板は、効率的に生産することがで
きるとともに、且つ低価格にて提供することが、期待さ
れている。
【0004】
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は上記課
題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、
折板屋根板と、該折板屋根板に貼着する発泡ポリエチレ
ンと、前記折板屋根板に発泡ポリエチレンとの間に設
け,折板屋根板に発泡ポリエチレンとを接着する耐火接
着層とからなり、前記発泡ポリエチレンは、火災時には
火炎により熱せられることにより耐火接着層から溶け落
ちてなる耐火屋根板としたことにより、極めて低価格に
て、且つ生産性の高いものとし、上記課題を解決したも
のである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図面に基
づいて説明する。折板屋根板1は、金属薄板材をロール
成形機により成形したものであり、その折板屋根板1の
具体例として、主板1a の幅方向両側より立上り側部1
b,1b が形成される。該立上り側部1b,1b の頂部に
は、連結用屈曲部1c,1c が形成されている。そして、
折板屋根板1の幅方向における連結を連結用屈曲部1c,
1c 同士にて行ない、屋根,壁等の外囲体を施工してゆ
く。
【0007】その連結用屈曲部1c,1c には、種々の実
施例が存在するが、具体的には図1(A),(B)に示
すように、連結用屈曲部1c,1c を馳締タイプとしたも
ので、一方の連結用屈曲部1c を下馳部で、他方側の連
結用屈曲部1c を上馳部としたものである。その主板1
a 及び両立上り側部1b,1b の裏面側には、発泡ポリエ
チレン2が貼着される。
【0008】そして、下馳部と上馳部とした連結用屈曲
部1c,1c 間に吊子6を介して馳締めし、該吊子六6を
受金具5上に固定して、隣接する耐火屋根板同士を連結
するものである(図1参照)。
【0009】該発泡ポリエチレン2は、種々のものが使
用されるが、具体的な材質としては、ポリエチレンフォ
ームが貼着される。その発泡ポリエチレン2は、不燃性
のものが好適であるが、建築用に使用することができる
もの(例えば燃焼時に有害ガス等を排出しないもの等)
であれば、特にその材質には限定されない。
【0010】次に、耐火接着層3は、折板屋根板1と発
泡ポリエチレン2とを接着する接着剤に耐火性能を与え
るようにしたものであり、折板屋根板1と発泡ポリエチ
レン2との接着とともに、硬化して適当な厚さの層をな
す。前記耐火接着層3は、石膏粉末,水酸化アルミ,ゼ
オライト,カーボン,ひる石、ポリベンズイミダゾール
樹脂等から構成される。以下に、各特性を示す。
【0011】まず、石膏粉末について述べると、硫酸カ
ルシウム(CaSO4) のことで、一般には、結晶水をもった
2水石膏(CaSO4・2H2O) と無水石膏 (CaSO4)が共在した
形で存在し、2水石膏(CaSO4・2H2O) を120°C乃至
130°Cに加熱すると結晶水を失って半水石膏(CaSO4
・2/1H2O) に変わる。
【0012】そして、半水石膏は、水を吸って元の2水
石膏に固化して固まる。これを建材とする場合には、こ
の固化を利用して石膏ボードを作ったり、モルタルとし
て利用する。また2水石膏の持つ水を利用して耐火性を
向上させる。本発明では、2水石膏(CaSO4・2H2O) の有
する水を利用した耐火性の向上として使用している。
【0013】次に、水酸化アルミについては、水酸化ア
ルミニウムAl(OH)3 としての化学式を持ち下式のよう
に、加熱(約200°C乃至500°C)により脱水反
応を起こし、358cal/g の吸熱をする。下記にその化
学式を示す。
【0014】
【化1】
【0015】次に、ゼオライトについては、和名「沸
石」として統括される一郡の鉱物で化学式分としてSi
O2,Al2O3,CaO,Na2O,K2O 及びH2O であり比較的低温度で
の加熱によってガラス化し、さらに多量に含まれる水分
の放出によって発泡状態となる。この放出水の一つに沸
石水と呼ばれるものがあり、比較的低温(約300°
C)で多量の水(約80%)を放出するもの(板谷産斜
プチロル沸石)もある。この保有水を利用して、耐水性
向上を計るものである。
【0016】次に、カーボンについては、カーボングラ
ファイトを硫酸又は硝酸塩で酸処理し、グラファイト層
の間に結晶水を含ませ、加熱時に膨張性を付与させ、断
熱層を形成させることにより耐火性を向上させる。
【0017】次に、ひる石については、洋名バーミキュ
ライト(VERMICULITE) と呼ばれ、スメクタイトに近縁の
粘度鉱物であるが、一般にスメクタイトより結晶粒子が
大きく、加熱すると著しく膨張して多孔質の物質にな
る。黒雲母の風化変質等により生ずることもある。本発
明においては、フィラーとして使用し、加熱時(火災
時)に発泡し、断熱層を形成することにより耐火性能を
向上させる。
【0018】次に、ポリベンズイミダゾール樹脂につい
ては、融点が約500°Cで、その500°Cまで性質
が変化しないという耐熱性に優れたものである。その生
成方法としては、芳香族ポリベンズイミダゾールは、芳
香族テトラミンと、芳香族ジカルボン酸のジフェニルエ
ステルとの溶融重縮合により合成され、接着剤として用
いられているものは2量体,3量体の低分子プレポリマ
ーである。ポリベンズイミダゾールの化学式は、以下に
示す。
【0019】
【化2】
【0020】本発明の耐火屋根板は、折板屋根板1と発
泡ポリエチレン2とを上記実施例における接着剤からな
る耐火接着層3にて層状に接合したものである。この耐
火屋根板を700°C以上で30分の加熱を行なったと
ころ、図4に示すように、火炎により熱せられ、まず発
泡ポリエチレン2が溶け落ちる。
【0021】該発泡ポリエチレン2が溶け落ちたところ
で、耐火接着層3が折板屋根板1とともに残る。その折
板屋根板1は、耐火接着層3により加熱による良好な耐
火性能を発揮し、変形撓みが極めて小さいものであり、
耐火性の建材として使用しうるものである。
【0022】なお、本発明の耐火建築用板は、屋根の施
工に使用するのは勿論であるが、壁の施工に使用するこ
とも可能である。
【0023】
【発明の効果】請求項1の発明は、折板屋根板1と、該
折板屋根板1に貼着する発泡ポリエチレン2と、前記折
板屋根板1に発泡ポリエチレン2との間に設け,折板屋
根板1に発泡ポリエチレン2とを接着する耐火接着層3
とからなり、前記発泡ポリエチレン2は、火災時には火
炎により熱せられることにより耐火接着層3から溶け落
ちてなる耐火屋根板としたことにより、極めて簡単な構
造にて耐火屋根板を構成することができるし、第2に低
価格の耐火屋根板とすることができる等の種々の効果を
奏する。
【0024】上記効果を詳述すると、耐火屋根板は、折
板屋根板1に発泡ポリエチレン2が耐火接着層3により
層状に構成されたものである。そこで、火災により、加
熱されたときに、まず発泡ポリエチレン2が溶け落ちる
こともあるが、耐火接着層3が折板屋根板1に残り、こ
の耐火接着層3が折板屋根板1に対する耐火被覆の役目
をなすこととなり、折板屋根板1に適正な耐火性能を生
じるものとなる。
【0025】そして、耐火屋根板は、発泡ポリエチレン
2により、耐火屋根板の耐火性能が決定されるものでは
なく、耐火接着層3が折板屋根板1の耐火性能を決定す
るものである。そのために、発泡ポリエチレン2は、建
築用材として使用することが認められているものであれ
ば、その材質は特に限定されるものではない。それゆえ
に、耐火屋根板の性能及び価格が従来のように、断熱材
にて決定されるものではないので、特に、価格面に有利
に現れる。
【0026】さらに、発泡ポリエチレン2は、不燃性或
いは非不燃性のいずれを使用したとしても時間経過とと
もに折板屋根板1から溶け落ちることになる。そのため
に発泡ポリエチレン2は、中途半端に折板屋根板1に付
着することがなく、このようなことから、発泡ポリエチ
レン2を新品のものに取り替えることが容易にできると
いう利点もある。
【0027】次に、請求項2乃至請求項6の発明につい
ては、耐火接着層3に石膏粉末,水酸化アルミ,ゼオラ
イト,ポリベンズイミダゾール樹脂或いはひる石を使用
したもので請求項1と同等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐火屋根板にて施工した屋根の耐火状態を示す
縦断正面図
【図2】耐火屋根板より樹脂製断熱材が溶け落ちて折板
屋根板と耐火接着層のみが残った状態の縦断正面図
【図3】(A)は耐火屋根板の下面側より見た斜視図
(B)は連結用箇所の拡大断面図
【図4】耐火屋根板が耐火の経時的変化を示す要部断面
【符号の説明】 1…折板屋根板 2…発泡ポリエチレン 3…耐火接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−116134(JP,A) 特開 昭63−297256(JP,A) 特開 平3−161635(JP,A) 特開 平6−116539(JP,A) 特開 平4−292410(JP,A) 特開 昭49−93441(JP,A) 特開 昭59−73193(JP,A) 特開 昭54−154424(JP,A) 実開 昭57−96309(JP,U) 実開 昭56−1928(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 3/35 B32B 5/18 B32B 13/12 B32B 27/32

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折板屋根板と、該折板屋根板に貼着する
    発泡ポリエチレンと、前記折板屋根板に発泡ポリエチレ
    ンとの間に設け,折板屋根板に発泡ポリエチレンとを接
    着する耐火接着層とからなり、前記発泡ポリエチレン
    は、火災時には火炎により熱せられることにより耐火接
    着層から溶け落ちてなることを特徴とする耐火屋根板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記耐火接着層は、
    石膏粉末からなることを特徴とする耐火屋根板。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記耐火接着層は、
    水酸化アルミからなることを特徴とする耐火屋根板。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記耐火接着層は、
    ゼオライトからなることを特徴とする耐火屋根板。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記耐火接着層は、
    ポリベンズイミダゾール樹脂からなることを特徴とする
    耐火屋根板。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記耐火接着層は、
    ひる石からなることを特徴とする耐火屋根板。
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