JP3519990B2 - 発光素子及びその製造方法 - Google Patents

発光素子及びその製造方法

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JP3519990B2
JP3519990B2 JP18413699A JP18413699A JP3519990B2 JP 3519990 B2 JP3519990 B2 JP 3519990B2 JP 18413699 A JP18413699 A JP 18413699A JP 18413699 A JP18413699 A JP 18413699A JP 3519990 B2 JP3519990 B2 JP 3519990B2
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伸彦 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体レーザ、発光
ダイオード等の発光素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度・大容量の光ディスクシス
テムに用いられる記録或いは再生用の光源として、青色
又は紫色の光を発するGaN系半導体レーザ素子の研究
開発が行われている。
【0003】このGaN系半導体レーザ素子やGaN系
発光ダイオードでは、InGaNを発光層として用いて
いるが、InGaNは結晶成長すると、成長後にInG
aNを構成する原子、特にIn及びNが脱離するため、
発光層の結晶性が低下し、発光効率が低下するという問
題がある。
【0004】また、InGaNからなる発光層を成長し
た後に、AlGaNからなるキャップ層を形成した半導
体レーザが提案されている。この構造の半導体レーザで
は、発光層を形成した後においては、発光層はその上に
形成されるキャップ層によりIn、N等の構成原子の脱
離は抑えられる。
【0005】しかしながら、このAlGaNのキャップ
層を用いた構成のものにおいても、発光層が量子井戸構
造の場合、発光層を成長した後の発光層表面からのI
n、N等の構成原子の脱離は抑えることは出来るが、量
子井戸構造の発光層を形成している際、例えばバリア層
を形成している際に、その前に形成した井戸層から構成
原子が脱離するため、発光層中のIn、N等の構成原子
の脱離を十分に抑えることは出来ないという問題があ
る。
【0006】また、発光層が量子井戸構造のものにおい
て、バリア層にAlやBを含有させた発光素子が、例え
ば特開平10−294529号公報等に示されている。
【0007】この公報の構造のものでは、バリア層にI
n及びNとの結合力が強いAlやBが含有されているた
め、井戸層を形成した後、バリア層を形成する際に、井
戸層からInやN等の構成原子が脱離することは防止さ
れる。
【0008】しかしながら、上記公報の構造のものにお
いても、井戸層からのInやN等の構成原子の脱離を十
分に防止するために、バリア層のAlやBの組成を多く
した場合、井戸層とバリア層との格子定数の差が大きく
なり、バリア層上に形成される井戸層の結晶性が悪くな
るという問題がある。
【0009】また、井戸層に、バリア層と同程度にAl
やBを含有させることにより、上述の格子定数の差によ
る問題は解消するが、この場合、井戸層でのキャリアの
再結合は減少し、発光効率が悪化するという問題があ
る。
【0010】また、従来の発光素子では、発光層にIn
が含有されているため、発光層の格子定数が大きくな
り、ピエゾ効果により、発光層のエネルギーバンドの構
造が歪み、発光層に注入された電子が井戸層で再結合せ
ずに、p型の半導体層側に漏れやすくなるという問題が
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来例の
欠点に鑑み為されたものであり、量子井戸構造の発光層
を有する発光素子において、発光層からIn、N等の構
成原子の脱離を抑え、しかも井戸層の結晶性が悪化する
ことを抑え、しかも良好な発光が可能な発光素子及びそ
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0012】また、本発明は、発光層に注入された電子
がp型の半導体層側に漏れることを抑制した発光素子を
提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発光素子
は、井戸層が該井戸層の下側に位置する第1バリア層と
該井戸層の上側に位置する第2バリア層とにより挟まれ
た構造の発光層を有し、前記井戸層及び第1、第2バリ
ア層がInとNとを含有する発光素子において、前記第
1バリア層及び第2バリア層はAlを含有し、前記第1
バリア層よりも前記第2バリア層の方がAlの組成比が
大きいことを特徴とする。
【0014】このような第1の発光素子の構成では、発
光層中にIn及びNとの結合力が強いAlを含有する第
1、第2バリア層が存在するため、発光層中におけるI
n及びNの脱離が防止される。
【0015】具体的には、第1バリア層がAlを含有す
ることにより、第1バリア層自体からのIn、N等の構
成原子の脱離が抑制され、第1バリア層自体の結晶性の
劣化が抑えられ、それに伴い、その上に形成される井戸
層の結晶性の劣化も抑えられる。
【0016】また、第2バリア層がAlを含有すること
により、井戸層上に形成される第2バリア層がIn、N
等の構成原子の脱離が抑制された層となるため、井戸層
からIn、N等の構成原子が第2バリア層を通って脱離
することが抑えられる。
【0017】また、第1バリア層よりも第2バリア層の
方がAlの組成比が大きいため、井戸層からIn、N等
の構成原子が第2バリア層を通って脱離することが一層
抑制される。
【0018】しかも、井戸層の下地となる第1バリア層
は、第2バリア層に比べAlの組成比が小さいため、井
戸層にAlを多く含有させること無しに、井戸層と第1
バリア層との格子定数の差を小さくすることが出来、井
戸層の結晶性の悪化は抑えられる。
【0019】また、上述の第1の発光素子では、発光層
の下側の半導体層がn型半導体層で、発光層の上側の半
導体層がp型半導体層である場合、井戸層のp型半導体
層側に第2バリア層が位置する。第2バリア層はAlを
含有するためバンドギャップが大きくなる。このため、
電子が井戸層から障壁層を乗り越えて、p型半導体層側
に漏れることが、第2バリア層により抑制される。
【0020】また、本発明の第1の発光素子では、発光
層は、複数の井戸層を有し、複数の井戸層のうち一組の
井戸層の間に形成されたバリア層が、基板側から順に第
2バリア層、第1バリア層が積層された構造である。
【0021】この場合、発光層が複数の井戸層を有する
場合であっても、井戸層の基板側には第1バリア層が存
在し、井戸層の基板と反対側には第2バリア層が存在す
る。このため、発光層が多重量子井戸構造であっても、
井戸層はAlの組成比が小さい第1バリア層上に形成さ
れる。
【0022】また、本発明の第1の発光素子では、第1
バリア層よりも第2バリア層の厚みを薄くすることによ
り、第2バリア層のAl組成比は比較的自由に設定で
き、第1バリア層と第2バリア層との厚みが等しい場合
に比べ、第2バリア層のAl組成比を大きくすることが
出来、井戸層からIn、N等の構成原子が第2バリア層
を通って脱離することが一層抑制される。
【0023】また、本発明の第1の発光素子では、第1
バリア層の厚みが井戸層の厚みの1〜4倍であれば、A
l組成の少ない第1バリア層により十分な障壁作用が得
られ、その分、第2バリア層の厚みを薄くすることが出
来、第2バリア層のAl組成を増加させることが可能と
なる。
【0024】また、本発明の第1の発光素子では、井戸
層がAlを含有していないため、井戸層は間接遷移型と
はならず、キャリアの再結合は減少せず、発光効率は良
好な状態を保つ。
【0025】また、本発明の第1の発光素子では、井戸
層及び第1、第2バリア層がIn、Ga、Nを有するた
め、発光層から青色又は紫色の光が効率良く発光する。
【0026】また、本発明の第1の発光素子の製造方法
は、基板上にInとAlとNとを含有する第1バリア層
を形成し、該第1バリア層上にInとNとを含有する井
戸層を形成し、該井戸層上にInとAlとNとを含有す
る第2バリア層を形成することにより、第1、第2バリ
ア層及び井戸層からなる発光層を形成することを特徴と
する。
【0027】このような製造方法では、発光層中にIn
及びNとの結合力が強いAlを含有する層が存在するた
め、発光層中におけるIn及びNの脱離が防止される。
【0028】具体的には、第1バリア層がAlを含有す
るため、井戸層を形成している際に、第1バリア層自体
からIn、N等の構成原子が脱離することが抑制され、
第1バリア層自体の結晶性の劣化が抑えられ、それに伴
い、その上に形成される井戸層の結晶性の劣化も抑えら
れる。
【0029】また、第2バリア層がAlを含有するた
め、井戸層上に形成される第2バリア層がIn、N等の
構成原子の脱離が抑制された層となるため、第2バリア
層を形成している際に、井戸層からIn、N等の構成原
子が第2バリア層を通って脱離することが抑えられる。
【0030】また、第1バリア層よりも第2バリア層の
方がAlの組成比が大きいため、井戸層からIn、N等
の構成原子が第2バリア層を通って脱離することが一層
抑制される。
【0031】しかも、井戸層の下地となる第1バリア層
は、第2バリア層に比べAlの組成比が小さいため、井
戸層にAlを多く含有させること無しに、井戸層と第1
バリア層との格子定数の差を小さくすることが出来、第
1バリア層上に形成される井戸層の結晶性の悪化は抑え
られる。
【0032】本発明の第2の発光素子は、井戸層が該井
戸層の下側に位置する第1バリア層と該井戸層の上側に
位置する第2バリア層とにより挟まれた構造の発光層を
有し、前記井戸層及び第1、第2バリア層がInとNと
を含有する発光素子において、前記第1バリア層及び第
2バリア層はBを含有し、前記第1バリア層よりも前記
第2バリア層の方がBの組成比が大きいことを特徴とす
る。
【0033】このような第2の発光素子の構成では、発
光層中にIn及びNとの結合力が強いBを含有する第
1、第2バリア層が存在するため、発光層中におけるI
n及びNの脱離が防止される。
【0034】具体的には、第1バリア層がBを含有する
ことにより、第1バリア層自体からのIn、N等の構成
原子の脱離が抑制され、第1バリア層自体の結晶性の劣
化が抑えられ、それに伴い、その上に形成される井戸層
の結晶性の劣化も抑えられる。
【0035】また、第2バリア層がBを含有することに
より、井戸層上に形成される第2バリア層がIn、N等
の構成原子の脱離が抑制された層となるため、井戸層か
らIn、N等の構成原子が第2バリア層を通って脱離す
ることが抑えられる。
【0036】また、第1バリア層よりも第2バリア層の
方がBの組成比が大きいため、井戸層からIn、N等の
構成原子が第2バリア層を通って脱離することが一層抑
制される。
【0037】しかも、井戸層の下地となる第1バリア層
は、第2バリア層に比べBの組成比が小さいため、井戸
層にBを多く含有させること無しに、井戸層と第1バリ
ア層との格子定数の差を小さくすることが出来、井戸層
の結晶性の悪化は抑えられる。
【0038】また、BとNとの結合力はAlとNとの結
合力よりも強いため、上述した第1、第2バリア層及び
井戸層からのIn、N等の構成原子の脱離防止は、上記
第1の発光素子よりも効果的である。
【0039】また、上述の第2の発光素子では、発光層
の下側の半導体層がn型半導体層で、発光層の上側の半
導体層がp型半導体層である場合、井戸層のp型半導体
層側に第2バリア層が位置する。第2バリア層はBを含
有するためバンドギャップが大きくなる。このため、電
子が井戸層から障壁層を乗り越えて、p型半導体層側に
漏れることが、第2バリア層により抑制される。
【0040】また、本発明の第2の発光素子では、発光
層は、複数の井戸層を有し、複数の井戸層のうち一組の
井戸層の間に形成されたバリア層が、基板側から順に第
2バリア層、第1バリア層が積層された構造である。
【0041】この場合、発光層が複数の井戸層を有する
場合であっても、井戸層の基板側には第1バリア層が存
在し、井戸層の基板と反対側には第2バリア層が存在す
る。このため、発光層が多重量子井戸構造であっても、
井戸層はBの組成比が小さい第1バリア層上に形成され
る。
【0042】また、本発明の第2の発光素子では、第1
バリア層よりも第2バリア層の厚みを薄くすることによ
り、第2バリア層のB組成比は比較的自由に設定でき、
第1バリア層と第2バリア層との厚みが等しい場合に比
べ、第2バリア層のB組成比を大きくすることが出来、
井戸層からIn、N等の構成原子が第2バリア層を通っ
て脱離することが一層抑制される。
【0043】また、本発明の第2の発光素子では、第1
バリア層の厚みが井戸層の厚みの1〜4倍であれば、B
組成の少ない第1バリア層により十分な障壁作用が得ら
れ、その分、第2バリア層の厚みを薄くすることが出
来、第2バリア層のB組成を増加させることが可能とな
る。
【0044】また、本発明の第2の発光素子では、井戸
層がBを含有していないため、井戸層は間接遷移型とは
ならず、キャリアの再結合は減少せず、発光効率は良好
な状態を保つ。
【0045】また、本発明の第2の発光素子では、井戸
層及び第1、第2バリア層がIn、Ga、Nを有するた
め、発光層から青色又は紫色の光が効率良く発光する。
【0046】また、本発明の第2の発光素子の製造方法
は、基板上にInとBとNとを含有する第1バリア層を
形成し、該第1バリア層上にInとNとを含有する井戸
層を形成し、該井戸層上にInとBとNとを含有する第
2バリア層を形成することにより、第1、第2バリア層
及び井戸層からなる発光層を形成することを特徴とす
る。
【0047】このような製造方法では、発光層中にIn
及びNとの結合力が強いBを含有する層が存在するた
め、発光層中におけるIn及びNの脱離が防止される。
【0048】具体的には、第1バリア層がBを含有する
ため、井戸層を形成している際に、第1バリア層自体か
らIn、N等の構成原子が脱離することが抑制され、第
1バリア層自体の結晶性の劣化が抑えられ、それに伴
い、その上に形成される井戸層の結晶性の劣化も抑えら
れる。
【0049】また、第2バリア層がBを含有するため、
井戸層上に形成される第2バリア層がIn、N等の構成
原子の脱離が抑制された層となるため、第2バリア層を
形成している際に、井戸層からIn、N等の構成原子が
第2バリア層を通って脱離することが抑えられる。
【0050】また、第1バリア層よりも第2バリア層の
方がBの組成比が大きいため、井戸層からIn、N等の
構成原子が第2バリア層を通って脱離することが一層抑
制される。
【0051】しかも、井戸層の下地となる第1バリア層
は、第2バリア層に比べBの組成比が小さいため、井戸
層にBを多く含有させること無しに、井戸層と第1バリ
ア層との格子定数の差を小さくすることが出来、第1バ
リア層上に形成される井戸層の結晶性の悪化は抑えられ
る。
【0052】また、BとNとの結合力はAlとNとの結
合力よりも強いため、上述した第1、第2バリア層及び
井戸層からのIn、N等の構成原子の脱離防止は、上述
の第1の発光素子の製造方法よりも効果的である。
【0053】また、本発明の第3の発光素子は、発光層
がn型半導体層とp型半導体層との間に形成され、発光
層が、井戸層と、井戸層よりも前記n型半導体層側に位
置する第1バリア層と、井戸層よりもp型半導体層側に
位置する第2バリア層とを有し、井戸層及び第1、第2
バリア層がInとNとを含有する発光素子において、第
1バリア層及び第2バリア層はAl或いはBを含有し、
第1バリア層よりも第2バリア層の方がAl或いはBの
組成比が大きいことを特徴とする。
【0054】このような第3の発光素子の構成では、井
戸層よりもp型半導体層側に位置する第2バリア層のバ
ンドギャップが大きくなるので、電子が井戸層から障壁
層を乗り越えて、p型半導体層側に漏れることが、第2
バリア層により抑制される。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0056】図1は本発明の実施の形態である第1実施
例の半導体レーザ装置の構成を示す断面図である。
【0057】この第1実施例の半導体レーザ装置は、リ
ッジ導波型の半導体レーザ装置であり、サファイア基板
1のc面上に、MOCVD法により、アンドープのi−
Al 0.5Ga0.5Nからなる厚さ300Åのバッファ層
2、厚さ2μmのアンドープのi−GaN層3、厚さ3
μmのSiドープのn−GaN層4、Siドープのn−
In0.1Ga0.9Nからなる厚さ0.1μmのn−クラッ
ク防止層5、Siドープのn−Al0.15Ga0.85Nから
なる厚さ0.7μmのn−クラッド層6、後述する量子
井戸構造の発光層14、Mgドープのp−Al0.15Ga
0.85Nからなる厚さ0.7μmのp−クラッド層8、M
gドープのp−GaNからなる厚さ0.2μmのp−コ
ンタクト層9が順に積層された半導体ウエハにより構成
されている。この半導体ウエハには、反応性イオンエッ
チング又は反応性イオンビームエッチングによりp−ク
ラッド層8の所定の深さまで除去されてストライプ状の
リッジ部10が形成され、同様のエッチングによりn−
GaN層4の所定の深さまで除去されて電極形成面11
が形成されている。リッジ部10の両側面、p−クラッ
ド層8の平坦面、p−クラッド層8の側面からn−クラ
ッド層4の側面、及びn−クラッド層4の電極形成面の
うち実際に電極が形成される部分を除いた部分にはSi
2等よりなる絶縁膜12が形成され、p−コンタクト
層9の上面にはp−電極131が形成され、n−クラッ
ド層4の電極形成面11にはn−電極132が形成され
ている。
【0058】図2はこの第1実施例の半導体レーザ装置
における発光層14の構造を示す断面図、図3は発光層
14のエネルギーバンドを示す図であり、下側(サファ
イア基板1側)より順にSiドープのn−GaNからな
る厚さ0.1μmの第1ガイド層141A、Siドープ
のn−In0.05Ga0.92Al0.03Nからなる厚さ3nm
の第1バリア層142、Siドープのn−In0.13Ga
0.87Nからなる厚さ3nmの井戸層143、Siドープ
のn−In0.05Ga0.90Al0.05Nからなる厚さ3nm
の第2バリア層144、Mgドープのp−GaNからな
る厚さ0.1μmの第2ガイド層141Bが順に積層さ
れた井戸層の数が1である量子井戸構造である。
【0059】このような構造の発光層14では、井戸層
143はAlを含有するバリア層142、144により
挟まれており、このようなAlを含有するバリア層14
2、144では、AlはIn及びNとの結合力が強いた
め、In及びNはバリア層142、144から脱離し難
い。即ち、井戸層73上には直ぐにAlを含有し、I
n、N等の構成原子が脱離し難いバリア層144が形成
されるため、井戸層143からIn、N等の構成原子が
バリア層144を通って脱離することが抑制される。ま
た、井戸層143の下側のバリア層142もIn、N等
の構成原子が脱離し難く、結晶性の劣化が抑えられるた
め、その上に形成される井戸層143の結晶性の劣化も
抑制される。
【0060】また、この第1実施例の場合、井戸層14
3の上面に形成される第2バリア層144の方が井戸層
143の下面側の第1バリア層142よりもAlの組成
比が大きくなっており、第2バリア層144からのI
n、N等の構成原子の脱離が一層抑えられているため、
井戸層143からIn、N等の構成原子が第2バリア層
144を通って脱離することが一層抑制される。
【0061】しかも、井戸層143の下地となる第1バ
リア層142は、第2バリア層144よりも、Bの組成
比が小さく、その上に形成される井戸層143との格子
定数の差も小さくなり、井戸層143の結晶性の悪化は
抑えられる。
【0062】また、井戸層143よりもp−クラッド層
8側の第2バリア層144がAlを含有するため、図3
に示すように、バンドギャップが大きくなる。このた
め、井戸層143に注入された電子が第2バリア層14
4を乗り越えて、p−クラッド層8側の漏れることが抑
制される。
【0063】また、発光層7の井戸層の数は複数でもよ
く、例えば井戸層の数が3である第2実施例の場合、発
光層7は図4の断面図及び図5のエネルギーバンドを示
す図に示すように、下側(サファイア基板1側)より、
第1ガイド層141A、第1バリア層142a、井戸層
143a、第2バリア層144a、第1バリア層142
b、井戸層143b、第2バリア層144b、第1バリ
ア層142c、井戸層143c、第2バリア層144
c、及び第2ガイド層141Bが順に積層形成された構
成である。尚、第1バリア層142a、142b、14
2cはSiドープのn−In0.05Ga0.92Al0.03Nか
らなる厚さ3nmの層であり、井戸層143a、143
b、143cはSiドープのn−In0.13Ga0.87Nか
らなる厚さ3nmの層、第2バリア層144a、144
b、144cはSiドープのn−In0.05Ga0.90Al
0.05Nからなる厚さ3nmの層である。
【0064】この第2実施例の場合においても、全ての
井戸層143a、143b、143cが、Alを含有す
るバリア層により挟まれているので、第1実施例と同様
に、各井戸層143a、143b、143cは、In、
N等の構成原子が第2バリア層を通って脱離することは
抑制され、しかも結晶性の劣化も抑えられる。
【0065】また、井戸層143aと井戸層143bの
間、及び井戸層143bと井戸層143cの間のバリア
層は夫々、下側から第2バリア層144a、第1バリア
層142bの2層構造、下側から第2バリア層144
b、第1バリア層142cの2層構造により構成されて
いる。このため、全ての井戸層143a、143b、1
43cが、井戸層の上面に形成される第2バリア層の方
が井戸層の下面側の第1バリア層よりもAlの組成比が
大きくなっており、全ての井戸層143a、143b、
143cにおいてIn、N等の構成原子が第2バリア層
を通って脱離することが一層抑制される。
【0066】しかも、井戸層143a、143b、14
3cの下地となる第1バリア層142a、142b、1
42cは、第2バリア層144a、144b、144c
よりも、Alの組成比が小さいため、その上に形成され
る井戸層143a、143b、143cとの格子定数の
差は小さく、井戸層143a、143b、143cの結
晶性の悪化は抑えられる。
【0067】また、井戸層143aよりもp−クラッド
層8側の第2バリア層144a、井戸層143bよりも
p−クラッド層8側の第2バリア層144b、井戸層1
43cよりもp−クラッド層8側の第2バリア層144
cが夫々Alを含有するため、図5に示すように、バン
ドギャップが大きくなる。このため、井戸層143a、
143b、143cに注入された電子が第2バリア層1
44a、144b、144cを乗り越えて、p−クラッ
ド層8側の漏れることが抑制される。
【0068】尚、上述の第1、第2実施例において、第
1、第2バリア層のAlの組成比を大きくすれば、第
1、第2バリア層からのIn、Nの脱離は一層抑制され
るが、発光層中のAlの組成比は大きくなり過ぎると、
発光層の屈折率が小さくなり過ぎて、レーザ発振に必要
な光閉じ込め作用が得られなくなるため、バリア層のA
l組成比はクラッド層の屈折率及び発光層の各層の厚み
を考慮して設定する必要がある。また、井戸層の厚みは
1〜15nmに設定すればよく、光ガイド層と井戸層と
の間の第1バリア層或いは第2バリア層、及び各井戸層
間の第1、第2バリア層の合計の厚みは、井戸層の1〜
5倍程度に設定すればよい。
【0069】また、上述の第2実施例の半導体レーザ装
置では、第1バリア層142a、142b、142cと
第2バリア層144a、144b、144cとの厚みが
等しい場合であるが、両者の厚みを異なるように構成し
ても良い。
【0070】例えば、この両者の厚みが異なる第3実施
例の半導体レーザ装置の場合、図6の断面図及び図7の
エネルギーバンドを示す図に示すように、下側(サファ
イア基板1側)より、第1ガイド層141A、第2バリ
ア層144、第1バリア層142a、井戸層143a、
第2バリア層144a、第1バリア層142b、井戸層
143b、第2バリア層144b、第1バリア層142
c、井戸層143c、第2バリア層144c、第1バリ
ア層142、及び第2ガイド層141Bが順に積層形成
された構成である。尚、第1バリア層142a、142
b、142cはSiドープのn−In0.05Ga0.92Al
0.03Nからなる厚さ5nmの層であり、井戸層143
a、143b、143cはSiドープのn−In0.13
0.87Nからなる厚さ3nmの層、第2バリア層14
4、第2バリア層144a、144b、144cはSi
ドープのn−In0.05Ga0.85Al0.10Nからなる厚さ
1nmの層である。
【0071】この第3実施例の場合、井戸層143a、
143b、143cの上面に接する第2バリア層144
a、144b、144cの方が、井戸層143a、14
3b、143cの下面に接する第1バリア層142a、
142b、142cよりも厚みを薄くし、第1バリア層
と第2バリア層との合計の厚みが、上述の第2実施例の
場合と同じになるように構成されている。即ち、この構
成では、井戸層143a、143b、143cの上面に
接する第2バリア層144a、144b、144cの厚
みが薄くなるため、該第2バリア層144a、144
b、144cにおけるAlの組成比を0.10と大きく
することが可能となり、更に一層、第2バリア層144
a、144b、144cからの構成原子の脱離を抑制す
ることが出来、井戸層のIn、N等の構成原子が第2バ
リア層を通って脱離することが一層抑制される。
【0072】しかも、井戸層143a、143b、14
3cの下地となる第1バリア層142a、142b、1
42cは、第2バリア層144a、144b、144c
よりも、Alの組成比が小さいため、その上に形成され
る井戸層143a、143b、143cとの格子定数の
差は小さく、井戸層143a、143b、143cの結
晶性の悪化は抑えられる。
【0073】また、この第3実施例の構成では、第1光
ガイド層141Aと井戸層143aとの間に位置するバ
リア層、井戸層143cと第2光ガイド層141Bとの
間に位置するバリア層が夫々下側から順に、第2バリア
層144、第1バリア層142aの2層構造、第2バリ
ア層144c、第1バリア層142の2層構造により構
成されており、井戸層143aと井戸層143bとの間
のバリア層、井戸層143bと井戸層143cとの間の
バリア層と同様の構成であるため、エネルギーバンドの
バランスが良好となる。
【0074】また、第1バリア層142a、142b、
142cの厚みは、前記井戸層143a、143b、1
43cの厚みの1〜4倍の範囲内にあり、Al組成の少
ない第1バリア層により十分な障壁作用が得られ、その
分、第2バリア層144a、144b、144cの厚み
を1nmと薄くすることが出来、第2バリア層144
a、144b、144cのAl組成を0.10と大きく
している。
【0075】尚、上述の第3実施例において、第1、第
2バリア層のAlの組成比を大きくすれば、第1、第2
バリア層からのIn、Nの脱離は一層抑制されるが、発
光層中のAlの組成比は大きくなり過ぎると、発光層の
屈折率が小さくなり過ぎて、レーザ発振に必要な光閉じ
込め作用が得られなくなるため、第1、第2バリア層の
Al組成比はクラッド層の屈折率及び発光層の各層の厚
みを考慮して設定する必要がある。また、井戸層の厚み
は1〜15nmに設定すればよく、バリア層の厚みは1
〜5倍程度に設定すればよい。また、井戸層の厚みは1
〜15nmに設定すればよく、光ガイド層と井戸層との
間の第1、第2バリア層の合計の厚み、及び各井戸層間
の第1、第2バリア層の合計の厚みは、井戸層の1〜5
倍程度に設定すればよい。
【0076】また、第3実施例の発光素子では、井戸層
143aよりもp−クラッド層8側の第2バリア層14
4a、井戸層143bよりもp−クラッド層8側の第2
バリア層144b、井戸層143cよりもp−クラッド
層8側の第2バリア層144cが夫々Alを含有するた
め、図7に示すように、バンドギャップが大きくなる。
このため、井戸層143a、143b、143cに注入
された電子が第2バリア層144a、144b、144
cを乗り越えて、p−クラッド層8側の漏れることが抑
制される。しかも、第3実施例では、第2バリア層14
4a、144b、144cのAlの組成比が第2実施例
よりも大きいため、第2バリア層144a、144b、
144cのバンドギャップは第2実施例よりも大きくな
り、上述の電子の漏れを抑制する効果は第2実施例より
も一層大きい。
【0077】また、井戸層の下側で接する第1バリア層
と、井戸層の上側で接する第2バリア層との厚みを異な
らせることは、井戸層の数が1の場合の半導体レーザに
おいても、効果的である。
【0078】また、上述の第1〜第3実施例では、本発
明をリッジ導波型の半導体レーザに用いた場合について
説明したが、本発明はそれ以外の構造、例えば、図8に
示すようなセルフアライン構造の半導体レーザに用いて
もよい。
【0079】図8において、21はサファイア基板であ
り、サファイア基板21のc面上には、MOCVD法に
より、アンドープのi−Al0.5Ga0.5Nからなる厚さ
300Åのバッファ層22、厚さ2μmのアンドープの
i−GaN層23、厚さ3μmのSiドープのn−Ga
N層24、Siドープのn−In0.1Ga0.9Nからなる
厚さ0.1μmのn−クラック防止層25、Siドープ
のn−Al0.15Ga0. 85Nからなる厚さ0.7μmのn
−クラッド層26、後述する量子井戸構造の発光層2
7、Mgドープのp−Al0.15Ga0.85Nからなる厚さ
0.2μmの第1p−クラッド層28、Siドープのn
−Al0.20Ga0.80Nからなる厚さ0.5μmのn−電
流ブロック層29、Mgドープのp−Al0.15Ga0.85
Nからなる厚さ0.5μmの第2p−クラッド層30、
Mgドープのp−GaNからなる厚さ0.2μmのp−
コンタクト層31が順に積層された半導体ウエハが構成
されている。尚、電流ブロック層29は電流通路となる
部分がエッチングにより除去されている。また、この半
導体ウエハには、反応性イオンエッチング又は反応性イ
オンビームエッチングによりn−GaN層24の所定の
深さまで除去されて電極形成面32が形成されている。
p−コンタクト層31の上面にはp−電極33が形成さ
れ、n−クラッド層24の電極形成面32にはn−電極
34が形成されている。
【0080】発光層27は、上述の第1〜第3実施例の
場合と同様の量子井戸構造の発光層である。
【0081】また、上述の実施例では、井戸層がInG
aNからなり、バリア層がInGaAlNからなるもの
について説明したが、B等の他の元素を含んでもよい。
【0082】また、上述の実施例では、バリア層にAl
を含有させた構造であるが、Alに代えてBを含有させ
た構造でもよい。以下に、その実施例である第4実施例
〜第6実施例について説明する。
【0083】先ず、第4実施例の半導体レーザ装置は、
上述の第1実施例において、バリア層にAlに代えてB
を含有させた実施例である、図9は第4実施例の半導体
レーザ装置の要部を示す断面図であり、第1実施例の図
2に対応する図面である。
【0084】この第4実施例では、発光層14は、下側
(サファイア基板1側)より順にSiドープのn−Ga
Nからなる厚さ0.1μmの第1ガイド層141A、S
iドープのn−In0.05Ga0.940.01Nからなる厚さ
6nmの第1バリア層142’、Siドープのn−In
0.13Ga0.87Nからなる厚さ3nmの井戸層143’、
Siドープのn−In0.05Ga0.920.03Nからなる厚
さ6nmの第2バリア層144’、Mgドープのp−G
aNからなる厚さ0.1μmの第2ガイド層141Bが
順に積層された井戸層の数が1である量子井戸構造であ
る。
【0085】この第4実施例の場合においても、井戸層
143がBを含有する第1、第2バリア層142’、1
44’により挟まれているので、井戸層143はIn、
N等の構成原子が第2バリア層144’を通って脱離す
ることが抑制され、しかも井戸層143はバリア層14
2’上に形成されるため、結晶性の劣化が抑えられる。
【0086】また、井戸層143の上面に形成される第
2バリア層144’の方が井戸層143の下面側の第1
バリア層142’よりもBの組成比が大きくなってお
り、第2バリア層144’からのIn、N等の構成原子
の脱離が一層抑えられているため、井戸層143からI
n、N等の構成原子が第2バリア層144を通って脱離
することが一層抑制される。
【0087】しかも、井戸層143’の下地となる第1
バリア層142’は、第2バリア層144’よりも、B
の組成比が小さいため、その上に形成される井戸層14
3’との格子定数の差は小さく、井戸層143’の結晶
性の悪化は抑えられる。
【0088】また、BはAlよりもNとの結合力が強い
ため、第1実施例よりも第1、第2バリア層142’、
144’からのIn、N等の構成原子の脱離が抑制され
る。
【0089】また、井戸層143’よりもp−クラッド
層8側の第2バリア層144’がBを含有するため、図
3に示すように、バンドギャップが大きくなる。このた
め、井戸層143’に注入された電子が第2バリア層1
44’を乗り越えて、p−クラッド層8側の漏れること
が抑制される。
【0090】次に、第5実施例の半導体レーザ装置は、
上述の第2実施例において、バリア層にAlに代えてB
を含有させた実施例である、図10は第5実施例の半導
体レーザ装置の要部を示す断面図であり、第2実施例の
図4に対応する図面である。
【0091】この第5実施例では、発光層14’は、下
側(サファイア基板1側)より、第1ガイド層141
A、第1バリア層142a’、井戸層143a、第2バ
リア層144a’、第1バリア層142b’、井戸層1
43b’、第2バリア層144b’、第1バリア層14
2c’、井戸層143c’、第2バリア層144c’、
及び第2ガイド層141Bが順に積層形成された構成で
ある。第1バリア層142a’、142b’、142
c’はSiドープのn−In0.05Ga0.940.01Nから
なる厚さ3nmの層であり、井戸層143a、143
b、143cはSiドープのn−In0.13Ga0.87Nか
らなる厚さ3nmの層、第2バリア層144a’、14
4b’、144c’はSiドープのn−In0.05Ga
0.920.03Nからなる厚さ3nmの層である。
【0092】この第5実施例の場合においても、全ての
井戸層143a’、143b’、143c’が、Bを含
有するバリア層により挟まれているので、第4実施例と
同様に、各井戸層143a’、143b’、143c’
はIn、N等の構成原子が第2バリア層を通って脱離す
ることは抑制され、しかも結晶性の劣化も抑えられる。
【0093】また、井戸層143a’と井戸層143
b’の間、及び井戸層143b’と井戸層143c’の
間のバリア層は夫々、下側から第2バリア層144
a’、第1バリア層142b’の2層構造、下側から第
2バリア層144b’、第1バリア層142c’の2層
構造により構成されている。このため、全ての井戸層1
43a、143b、143cが、井戸層の上面に形成さ
れる第2バリア層の方が井戸層の下面側の第1バリア層
よりもBの組成比が大きくなっており、全ての井戸層1
43a、143b、143cにおいてIn、N等の構成
原子が第2バリア層を通って脱離することが一層抑制さ
れる。
【0094】しかも、井戸層143a’、143b’、
143c’の下地となる第1バリア層142a’、14
2b’、142c’は、第2バリア層144a’、14
4b’144c’よりも、Bの組成比が小さいため、そ
の上に形成される井戸層143’との格子定数の差は小
さく、井戸層143’の結晶性の悪化は抑えられる。
【0095】また、BはAlよりもNとの結合力が強い
ため、第2実施例よりも第1バリア層142a’、14
2b’、142c’、及び第2バリア層144a’、1
44b’144c’からのIn、N等の構成原子の脱離
が抑制される。
【0096】また、井戸層143a’よりもp−クラッ
ド層8側の第2バリア層144a’、井戸層143b’
よりもp−クラッド層8側の第2バリア層144b’、
井戸層143c’よりもp−クラッド層8側の第2バリ
ア層144c’が夫々Bを含有するため、バンドギャッ
プが大きくなる。このため、井戸層143a’、143
b’、143c’に注入された電子が第2バリア層14
4a’、144b’、144c’を乗り越えて、p−ク
ラッド層8側の漏れることが抑制される。
【0097】次に、第6実施例の半導体レーザ装置は、
上述の第3実施例において、バリア層にAlに代えてB
を含有させた実施例である、図11は第6実施例の半導
体レーザ装置の要部を示す断面図であり、第3実施例の
図6に対応する図面である。
【0098】この第6実施例では、発光層14’は、下
側(サファイア基板1側)より、第1ガイド層141
A、第2バリア層144’、第1バリア層142a’、
井戸層143a、第2バリア層144a’、第1バリア
層142b’、井戸層143b、第2バリア層144
b’、第1バリア層142c’、井戸層143c、第2
バリア層144c’、第1バリア層142’、及び第2
ガイド層141Bが順に積層形成された構成である。第
1バリア層142a’、142b’、142c’はSi
ドープのn−In0.05Ga0.940.01Nからなる厚さ5
nmの層であり、井戸層143a、143b、143c
はSiドープのn−In0.13Ga0.87Nからなる厚さ3
nmの層、第2バリア層144’、第2バリア層144
a’、144b’、144c’はSiドープのn−In
0.05Ga0.900.05Nからなる厚さ1nmの層である。
【0099】この第6実施例の場合、井戸層143a、
143b、143cの上面に接する第2バリア層144
a’、144b’、144c’の方が、井戸層143
a、143b、143cの下面に接する第1バリア層1
42a’、142b’、142c’よりも厚みを薄く
し、第1バリア層と第2バリア層との合計の厚みが、上
述の第7実施例の場合と同じになるように構成されてい
る。即ち、この構成では、井戸層143a、143b、
143cの上面に接する第2バリア層144a’、14
4b’、144c’の厚みが薄くなるため、該第2バリ
ア層144a’、144b’、144c’におけるBの
組成比を0.05と大きくすることが可能となり、より
一層、第2バリア層144a’、144b’、144
c’からの構成原子の脱離を抑制することが出来、井戸
層のIn、N等の構成原子が第2バリア層を通って脱離
することが一層抑制される。
【0100】しかも、井戸層143a’、143b’、
143c’の下地となる第1バリア層142a’、14
2b’、142c’は、第2バリア層144a’、14
4b’144c’よりも、Bの組成比が小さく、その上
に形成される井戸層143’との格子定数の差も小さく
なり、井戸層143’の結晶性の悪化は抑えられる。
【0101】また、BはAlよりもNとの結合力が強い
ため、第4実施例よりも第1バリア層142a’、14
2b’、142c’、142’、及び第2バリア層14
4’、144a’、144b’、144c’からのI
n、N等の構成原子の脱離が抑制される。
【0102】また、この第6実施例の構成では、第1光
ガイド層141Aと井戸層143aとの間に位置するバ
リア層、井戸層143cと第2光ガイド層141Bとの
間に位置するバリア層が夫々下側から順に、第2バリア
層144’、第1バリア層142a’の2層構造、第2
バリア層144c’、第1バリア層142’の2層構造
により構成されており、井戸層143a’と井戸層14
3b’との間のバリア層、井戸層143b’と井戸層1
43c’との間のバリア層と同様の構成であるため、エ
ネルギーバンドのバランスが良好である。
【0103】また、第1バリア層142a’、142
b’、142c’の厚みは、前記井戸層143a’、1
43b’、143c’の厚みの1〜4倍の範囲内にあ
り、B組成の少ない第1バリア層により十分な障壁作用
が得られ、その分、第2バリア層144a’、144
b’、144c’の厚みを1nmと薄くすることが出
来、第2バリア層144a’、144b’、144c’
のB組成を0.05と大きくしている。
【0104】尚、上述の第6実施例において、第1、第
2バリア層のBの組成比を大きくすれば、第1、第2バ
リア層からのIn、Nの脱離は一層抑制されるが、発光
層中のBの組成比は大きくなり過ぎると、発光層の屈折
率が小さくなり過ぎて、レーザ発振に必要な光閉じ込め
作用が得られなくなるため、第1、第2バリア層のB組
成比はクラッド層の屈折率及び発光層の各層の厚みを考
慮して設定する必要がある。また、井戸層の厚みは1〜
15nmに設定すればよく、バリア層の厚みは1〜5倍
程度に設定すればよい。また、井戸層の厚みは1〜15
nmに設定すればよく、光ガイド層と井戸層との間の第
1、第2バリア層の合計の厚み、及び各井戸層間の第
1、第2バリア層の合計の厚みは、井戸層の1〜5倍程
度に設定すればよい。
【0105】また、第6実施例の発光素子では、井戸層
143a’よりもp−クラッド層8側の第2バリア層1
44a’、井戸層143b’よりもp−クラッド層8側
の第2バリア層144b’、井戸層143c’よりもp
−クラッド層8側の第2バリア層144c’が夫々Bを
含有するため、バンドギャップが大きくなる。このた
め、井戸層143a’、143b’、143c’に注入
された電子が第2バリア層144a’、144b’、1
44c’を乗り越えて、p−クラッド層8側の漏れるこ
とが抑制される。しかも、第3実施例では、第2バリア
層144a’、144b’、144c’のBの組成比が
第2実施例よりも大きいため、第2バリア層144
a’、144b’、144c’のバンドギャップは第2
実施例よりも大きくなり、上述の電子の漏れを抑制する
効果は第2実施例よりも一層大きい。
【0106】また、第4〜第6実施例についても、リッ
ジ導波型の半導体レーザに代えて、セルフアライン構造
の半導体レーザに用いても良いことは当然である。
【0107】また、上述の第1〜第6実施例では、基板
材料としてサファイア基板を用いたが、SiCやスピネ
ル等の他の材料で構成してもよい。また、本発明は、半
導体レーザ以外にも発光ダイオード等の他の発光素子に
も適用可能である。
【0108】尚、この実施の形態では、n型をn−、p
型をp−と記載している。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、発光層が量子井戸構造
であっても、発光層中におけるIn、N等の構成原子の
脱離が抑制され、結晶性の劣化が少なく、しかも良好な
発光が可能な発光素子及びその製造方法を提供し得る。
【0110】また、本発明によれば、発光層からp型の
半導体層側に電子が漏れることが抑制され、発光効率が
向上した発光素子を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いたリッジ導波型の半導体レーザ装
置の全体構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の半導体レーザ装置におけ
る発光層の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例の半導体レーザ装置におけ
る発光層のエネルギーバンドの構成を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例の半導体レーザ装置におけ
る発光層の構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第2実施例の半導体レーザ装置におけ
る発光層のエネルギーバンドの構成を示す図である。
【図6】本発明の第3実施例の半導体レーザ装置におけ
る発光層の構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例の半導体レーザ装置におけ
る発光層のエネルギーバンドの構成を示す図である。
【図8】本発明を用いたセルフアライン構造の半導体レ
ーザ装置の構成を示す断面図である。
【図9】本発明の第4実施例の半導体レーザ装置におけ
る発光層の構成を示す断面図である。
【図10】本発明の第5実施例の半導体レーザ装置にお
ける発光層の構成を示す断面図である。
【図11】本発明の第6実施例の半導体レーザ装置にお
ける発光層の構成を示す断面図である。
【符合の説明】
1 サファイア基板 14 発光層 142、142a、142b、142c 第1バリア層 143、143a、143b、143c 井戸層 144、144a、144b、144c 第2バリア層 27 発光層 14’ 発光層 142’、142a’、142b’、142c’ 第1
バリア層 144’、144a’、144b’、144c’ 第2
バリア層
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Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 井戸層が該井戸層の下側に位置する第1
    バリア層と該井戸層の上側に位置する第2バリア層とに
    より挟まれた構造の発光層を有し、前記井戸層及び第
    1、第2バリア層がInとNとを含有する発光素子にお
    いて、前記第1バリア層及び第2バリア層はAlを含有
    し、前記第1バリア層よりも前記第2バリア層の方がA
    lの組成比が大きいことを特徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】 前記発光層は複数の井戸層を有し、該複
    数の井戸層のうち一組の井戸層の間に形成されたバリア
    層が、下側から順に第2バリア層、第1バリア層が積層
    された構造であることを特徴とする請求項1記載の発光
    素子。
  3. 【請求項3】 前記第1バリア層よりも前記第2バリア
    層の厚みを薄くしたことを特徴とする請求項1又は2記
    載の発光素子。
  4. 【請求項4】 前記第1バリア層の厚みが前記井戸層の
    厚みの1〜4倍であることを特徴とする請求項3記載の
    発光素子。
  5. 【請求項5】 前記井戸層がAlを含有していないこと
    を特徴とする請求項1、2、3又は4記載の発光素子。
  6. 【請求項6】 前記井戸層及び前記第1、第2バリア層
    がIn、Ga、Nを有することを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5記載の発光素子。
  7. 【請求項7】 基板上にInとAlとNとを含有する第
    1バリア層を形成し、該第1バリア層上にInとNとを
    含有する井戸層を形成し、該井戸層上にInとAlとN
    とを含有し、Alの組成比が前記第1バリア層より大き
    い第2バリア層を形成することにより、前記第1、第2
    バリア層及び前記井戸層からなる発光層を形成すること
    を特徴とする発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 井戸層が該井戸層の下側に位置する第1
    バリア層と該井戸層の上側に位置する第2バリア層とに
    より挟まれた構造の発光層を有し、前記井戸層及び第
    1、第2バリア層がInとNとを含有する発光素子にお
    いて、前記第1バリア層及び第2バリア層はBを含有
    し、前記第1バリア層よりも前記第2バリア層の方がB
    の組成比が大きいことを特徴とする発光素子。
  9. 【請求項9】 前記発光層は複数の井戸層を有し、該複
    数の井戸層のうち一組の井戸層の間に形成されたバリア
    層が、下側から順に第2バリア層、第1バリア層が積層
    された構造であることを特徴とする請求項8記載の発光
    素子。
  10. 【請求項10】 前記第1バリア層よりも前記第2バリ
    ア層の厚みを薄くしたことを特徴とする請求項8又は9
    記載の発光素子。
  11. 【請求項11】 前記第1バリア層の厚みが前記井戸層
    の厚みの1〜4倍であることを特徴とする請求項10記
    載の発光素子。
  12. 【請求項12】 前記井戸層がBを含有していないこと
    を特徴とする請求項8、9、10又は11記載の発光素
    子。
  13. 【請求項13】 前記井戸層及び前記第1、第2バリア
    層がIn、Ga、Nを有することを特徴とする請求項
    8、9、10、11又は12記載の発光素子。
  14. 【請求項14】 基板上にInとBとNとを含有する第
    1バリア層を形成し、該第1バリア層上にInとNとを
    含有する井戸層を形成し、該井戸層上にInとBとNと
    を含有し、Bの組成比が前記第1バリア層より大きい第
    2バリア層を形成することにより、前記第1、第2バリ
    ア層及び前記井戸層からなる発光層を形成することを特
    徴とする発光素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 発光層がn型半導体層とp型半導体層
    との間に形成され、前記発光層が、井戸層と、前記井戸
    層よりも前記n型半導体層側に位置する第1バリア層
    と、前記井戸層よりも前記p型半導体層側に位置する第
    2バリア層とを有し、前記井戸層及び第1、第2バリア
    層がInとNとを含有する発光素子において、前記第1
    バリア層及び第2バリア層はAl或いはBを含有し、前
    記第1バリア層よりも前記第2バリア層の方が前記Al
    或いはBの組成比が大きいことを特徴とする発光素子。
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