JP3519861B2 - ホログラム素子の製造方法 - Google Patents

ホログラム素子の製造方法

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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
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    • B29C45/372Mould cavity walls, i.e. the inner surface forming the mould cavity, e.g. linings provided with means for marking or patterning, e.g. numbering articles
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラム素子の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラムパターン、所謂グレーティン
グを一方の面側に配置したホログラム素子が、種々の光
学装置、例えばオーバヘッドプロジェクタ、レーザビー
ムスキャナや光ピックアップ装置に組み込まれ、実用化
されている。これら光学装置において特に光ピックアッ
プ装置のようにホログラム素子の大きさが高々数mm角の
場合、そのホログラム素子を製造することは、非常に難
しく、光ピックアップ装置の製品コストを高くする要因
になっている。
【0003】即ち、従来のホログラム素子の製造方法は
基板に対してリソグラフィ技術を利用して直接ホログラ
ムパターンを刻設する方法が一般的であり、製造工程が
煩雑であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなホログラム
素子を組み込んだ機器の市場における価格要求は厳し
く、価格競争力を持たせるためにホログラム素子の製造
コストの更なる削減が望まれている。
【0005】本発明は、前記製造コストの削減を図るこ
とを目的として為されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
製造方法は、ホログラムパターンを少なくとも一方の面
側に配置するホログラム素子を成型用金型を利用した樹
脂成型により製造するホログラム素子の製造方法であっ
て、前記ホログラム素子は樹脂基板上に多数成型され、
前記樹脂基板は、成型用金型に囲繞されたキャビティに
樹脂を充填することにより、周囲の一部に分割の方向性
を決定する位置決め用の切欠部が成型されると同時に、
複数の前記ホログラムパターンと分割線が成型され、そ
の後樹脂基板を前記分割線に基き個別のホログラム素子
毎に分割することを特徴とする。
【0007】本発明の請求項2に係る製造方法では、前
記樹脂基板の形状は略円状である。
【0008】本発明の請求項3に係る製造方法では、前
記樹脂のキャビティへの充填は成型すべき樹脂基板の略
中央から行われる。
【0009】
【実施の形態】図1は、本発明製造方法を説明するため
の樹脂成型工程を示す模式図、図2は斯る樹脂成型工程
により製造されるホログラム板の正面図、図3はホログ
ラム板のホログラム素子への分割を示す模式図、図4は
ホログラム素子のホログラムパターンの一例を示す拡大
断面図である。
【0010】図1の樹脂成型工程において、分割可能な
第1・第2成型用金型1、2が結合し、それらの囲繞に
より中央に形成されたキャビティ3に第2成型用金型2
の中央に設けられた注入口4から摂氏200度程度に保
持された溶融状態の熱可塑性樹脂(例えばアクリル樹
脂)が200kg/cm2の圧力で液密的に充填される。
充填が終了すると、その樹脂材料の硬化条件により決定
される温度プログラムに基づき所定時間冷却保持され、
所定形状のホログラムパターンを第1成型金型1に面す
る側の表面に多数配置したホログラム板5が成型され
る。
【0011】この実施例で形成されたホログラム板5は
図2に示す如く、円盤状をなし、その一方の面に多数
(数100個以上)のホログラムパターン6、6・・・
が樹脂成型により形成されている。従って、ホログラム
板5は図2で格子状に描かれた分割線7、7、・・・に
沿って、後工程で図3に示す如く数mm角の個々のホログ
ラム素子8、8・・・にダイシングソーにより分割する
必要があり、そのために円盤状のホログラム板5はその
周囲の一部に分割の方向性を決定する、即ち位置決め用
の切欠部9が樹脂成型のときに同時に形成されている。
なお、図2においてホログラムパターン6、6、・・・
は一部の分割線7、7・・・に囲まれた領域にしか描写
されていないが実際はホログラム板5の周辺部及び中心
部を除き形成されている。
【0012】図4に示されたホログラム素子8のホログ
ラムパターン6は、光ピックアップ用のレンズとして作
用すべく、中心から周囲に向かう鋸歯状のグレーティン
グ溝が同心円状に数μm程度の可変ピッチで微細に設け
られている。このホログラムパターン自体は公知であ
り、また同様の光ピックアップ用のパターンとして、レ
ーザビームを3分割するビームスプリッタ(3分割回折
格子)として作用する場合には、それに応じたグレーテ
ィング溝のパターンを有する。更にホログラムパターン
は素子の両面に各々異なる機能を実現すべく設けられて
いても良い。何れにしろ、これらのホログラムパターン
を規定するグレーティング溝は微細な凹凸パターンであ
る。
【0013】従って、ホログラム板5に斯る微細なホロ
グラムパターン6を形成すべく金型側にその反転微細パ
ターン(凹凸状態の反転パターン)が形成されている。
この金型側の微細パターンはホログラム板5の一方の面
全面に対応して形成されるものであり、そのパターンは
微細化と一枚のホログラム板5から多数のホログラム素
子8、8・・・を製造するための大面積化、更には異な
るパターンへの対応をも考慮して、第1金型1の共通金
型1aに平板状のパターン金型1bがその全周囲に亘っ
て保持部材1cにより交換自在に保持されている。即
ち、微細パターンを形成するに当たり、平板を使用する
ことにより大面積化に対しても加工性に富む。
【0014】この実施例によるパターン金型1bはフォ
トリソグラフィ手法と物理的気相成長(PVD)法を組
み合わせた電鋳法により形成される。即ち、フォトリソ
グラフィ手法によりホログラム板5のホログラムパター
ン6と同じ微細パターンを有する基板を形成した後、そ
の微細パターン面に対して、スパッタリングや真空蒸着
により銀、銅またはニッケルなどをごく薄く付着させ、
その後電気メッキでニッケルまたはそれを主体とする合
金からなる耐久性に富む金属を厚み0.2〜3mm堆積
させ薄板状と成し、基板からその金属薄板を分離させ
る。然る後、金属薄板の背面(微細パターンと対向する
面)に対して、研磨を施し、その背面を鏡面とする。こ
のパターン金型1bの背面鏡面研磨は、この背面が当接
する共通金型1aに対する鏡面研磨と相まって、微細パ
ターンの位置精度を高めるものである。
【0015】斯るパターン金型1bの形成に関して、こ
のような電鋳法の他に金属平板を準備し、直接その表面
に対してレーザビーム手法やフォトリソグラフィ手法に
より微細パターンを形成しても良いが電鋳による作成が
経済的である。
【0016】このようにパターン金型1bはそのパター
ンの加工性で、パターン金型1bを使用せず金型に直接
パターンを形成する場合と比較して有利である。更に、
種々のパターンに対応する場合、そのパターン専用の金
型を作成すると、その金型費用がホログラム板5の製造
コストに上乗せされるため、コスト削減の一つの障壁と
なる。
【0017】それに対して、この実施例ではホログラム
パターン6のパターン(形状)を決定する第1金型1の
部位を共通金型1aに対して交換自在とすることによ
り、パターン加工費、パターンの補修費、交換費用を含
めトータル的な製造コストの削減を図っている。
【0018】そして、パターン金型1bを交換自在とす
ることで種々のパターンの製造もそれの変更のみで対応
することができ、多品種(多パターン)少量生産につい
ても安価な金型代で済む。
【0019】更にこの金型では、製造コストの削減を達
成すべく、第1金型1のパターン金型1bをその外周で
保持し、ホログラム板5の外形形状を規定する保持部材
1cが種々のホログラム板5の外形形状(異なるサイズ
も含む)に対応すべく共通金型1aに対して交換自在と
なっている。即ち、微細パターンが共通で外形形状のみ
異なる場合、先に使用されていた保持部材1cに代えて
所望の保持部材1cを共通金型1aにセットし、第2金
型2をその形状に対応するものに交換するだけで、異な
るホログラム板5の製造が可能となる。
【0020】また、ホログラムパターンをホログラム板
の両面に設ける場合、第2金型2にも第1金型1と同様
にパターン金型1bを交換自在に着脱する構成としても
良い。
【0021】尚、この図1に示された実施例では第2金
型2の突出部位2aを、第1金型1に勘合させキャビテ
ィ3を形成する構成としていたが、前記突出部位2aを
突出させることなく平坦とすることによって、前述の異
なる形状のホログラム板5の製造に際して第2金型2も
交換する必要がなくなり、金型の共用化が更に促進さ
れ、製造コストの削減が図れる。
【0022】また、この実施例では、一組の金型から1
個のホログラム板5の製造について説明したが、これに
限定されるものではなく、保持部材1cの形状に工夫を
凝らすことにより複数個の製造にも対応することがで
き、また同時に異なった形状(サイズ)や異なったホロ
グラムパターンのホログラム板5も製造することが可能
であり、その場合金型のサイズを考慮して組み合わせを
決定すればその金型の利用効率の向上が図れ、より一層
の製造コストの削減が図れる。
【0023】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の製造方法に
よれば、ホログラム素子の製造コストの削減が図れ、安
価なホログラム利用機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明製造方法の樹脂成型工程を示す模式図で
ある。
【図2】本発明製造方法により製造されるホログラム素
子を多数有するホログラム板を示す正面図である。
【図3】本発明製造方法により製造されるホログラム素
子への分割を示す模式図である。
【図4】ホログラム素子のホログラムパターンの一例を
示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 第1金型 1a 共通金型 1b パターン金型 1c 保持部材 2 第2金型 3 キャビティ 4 注入口 5 ホログラム板 6 ホログラムパターン 7 分割線 8 ホログラム素子 9 切欠部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−189117(JP,A) 特開 昭62−233234(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03H 1/04 B29C 45/26 B29D 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホログラムパターンを少なくとも一方の
    面側に配置するホログラム素子を成型用金型を利用した
    樹脂成型により製造するホログラム素子の製造方法であ
    って、 前記ホログラム素子は樹脂基板上に多数成型され、 前記樹脂基板は、成型用金型に囲繞されたキャビティに
    樹脂を充填することにより、周囲の一部に分割の方向性
    を決定する位置決め用の切欠部が成型されると同時に、
    複数の前記ホログラムパターンと分割線が成型され、 その後樹脂基板を前記分割線に基き個別のホログラム素
    子毎に分割することを特徴とするホログラム素子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂基板の形状は略円状であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のホログラム素子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記樹脂のキャビティへの充填は成型す
    べき樹脂基板の略中央から行われることを特徴とする請
    求項1又は2記載のホログラム素子の製造方法。
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